JPH0772370B2 - 梳綿機におけるウエツブ集束装置の駆動方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は梳綿機のドッファから紡出されたウエッブを、
スライバ状に集束するウエッブ集束装置の駆動方法に関
するものである。

従来の技術 従来、ウエッブの集束方法として第３図に示されるよう
に、一対のコンベア（１）をウエッブ剥取り装置（２）
の前方で、かつ近傍してカードの両端より中央に向って
夫々設け、上記コンベア（１）がウエッブ剥取り装置
（２）とカレンダーローラ（３）との間で梳綿機の両端
側を軸として回動するよう構成されたものがある（例え
ば特開昭55−71822号公報）。

発明が解決しようとする問題点 上記ウエッブの集束装置では、コンベア（１）がドッフ
ァ駆動系より駆動されるように構成されているため、梳
綿機の両端に設けられた軸が駆動軸として用いられてい
た。このため、コンベア（１）は緩み側がウエッブ剥取
り装置（２）に面することになり、ウエッブ切れやスラ
イバムラの原因となる問題があった。

問題点を解決するための手段 本発明は上記欠点を除去するためになされたものであ
り、ウエッブ剥取りローラとウエッブローラからなるウ
エッブ剥取り装置のウエッブローラに近接して、中央部
においてウエッブ集束部を構成する一対の集束ベルトを
配置したウエッブ集束装置において、上記集束ベルトを
その張り側がウエッブ剥取り装置側に面するように駆動
し、かつ上記集束ベルトの回転とドッファの回転とを同
期させて駆動するようにしたことを特徴とする。

作用 梳綿機のドッファからウエッブ剥取りローラにより剥ぎ
取られたウエッブは、ウエッブローラを通って紡出さ
れ、紡出されたウエッブは一対のウエッブ集束ベルトに
よって集束されてカレンダーローラへ導かれる。

このとき、集束ベルトはその張り側がウエェブ剥取り装
置側に面するように駆動し、かつ集束ベルトの駆動モー
タの回転がドッファの回転と同期しているため、ウエッ
ブ剥取り装置側のベルトがたるむことなく、しかもウエ
ッブの乱れやウエッブ切れが防止される。

実 施 例 以下、本発明の一実施例を図面に基いて説明する。

第１図に示すように、ドッファ（４）からウエッブを剥
取るメタリックワイヤを巻回するか、歯付きブレードを
少なくとも複数枚備えたウエッブ剥取りローラ（５）と
このローラ（５）からウエッブを案内する上下一対のウ
エッブローラ（６）とからウエッブ側取り装置（７）を
構成する。

上記ウエッブ剥取りローラ（５）とウエッブローラ
（６）との近接部両側にエアーノズル（８）が配置され
ている。

ウエッブ剥取り装置（７）の前方で、かつウエッブロー
ラ（６）に近接して、梳綿機の両側より中央に向う一対
の集束ベルト（９）を夫々配置する。この集束ベルト
（９）は梳綿機の両端側の案内ローラ（13）を軸として
開閉するよう構成され、他端のウエッブ集束側には駆動
ローラ（11）が設けられ、スピードコントロールモータ
（12）により駆動される。

このように、ウエッブ剥取り装置（７）とエアーノズル
（８）と一対の集束ベルト（９）とから梳綿機用ウエッ
ブ集束装置が構成される。

なお、必要に応じて集束ベルト（９）の前方で集束部出
口に補助トランペット（10）を配置する。また、上記駆
動ローラ（11）と補助トランペット（10）は可動台（1
4）に配置されている。

上記のように構成されたウエッブ集束装置において、第
２図に示すように、ドッファ（４）の回転軸に近接して
配置されたセンサ（15）により、ドッファの回転数を検
知し、センサ（15）からの信号をブリッジ回路（16）、
ボリューム（17）及びコントローラ（18）を経てスピー
ドコントロールモータ（12）に与え、ドッファ（４）の
回転とスピードコントロールモータ（12）の回転を同期
させる。

なお、ボリューム（17）を調節することにより、ドッフ
ァ（４）とスピードコントロールモータ（12）との回転
比を設定する。

上記のように構成されているため、最初の紡出時には第
１図の２点鎖線で示されるように、集束ベルト（９）は
夫々梳綿機の両端側の案内ローラ（13）を軸として回動
し、中央部が開かれた状態となる。

次に、紡出をしながら集束ベルト（９）を閉じ、ウエッ
ブは集束ベルト（９）により集束されながら中央部に集
められ、スライバ状となってカレンダローラに導かれて
紡出される。

このとき、集束ベルト（９）を駆動するスピードコント
ロールモータ（12）はドッファ（４）の回転数と追従し
て同期し、しかも各々の集束ベルト（９）の回転数も同
期して回転される。

発明の効果 本発明によれば、左右の集束ベルトはその張り側がウエ
ッブ剥取り装置側に面して駆動し、かつその回転が完全
にドッファと同期して回転するため、ウエッブの安定し
た集束を行うことができ、集束ベルトのウエッブガイド
側がたるむことがなく、ウエッブに乱れを生じず、ウエ
ッブ切れを防止することができる。よって、スライバに
ムラが発生せず、品質のよいスライバの紡出が出来、高
速、高生産が可能となる。また、最初の紡出時には一対
の集束ベルトの中央部が開かれた状態で運転させるた
め、ウエッブの口出しが容易で、作業性が大幅に向上す
る等優れた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に用いられるウエッブ集束装置の一実施
例を示す概略構成図、第２図は本発明のウエッブ集束装
置の駆動方法の一実施例を示すブロック図、第３図は従
来の集束装置を示す概略構成図である。 （４）……ドッファ （５）……ウエッブ剥取りローラ （６）……ウエッブローラ （７）……ウエッブ剥取り装置 （８）……エアーノズル （９）……集束ベルト （10）……補助トランペット （11）……駆動ローラ （12）……スピードコントロールモータ （13）……案内ローラ （14）……可動台 （15）……センサ （16）……ブリッジ回路 （17）……ボリューム （18）……コントローラ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】梳綿機のウエッブ剥取り装置に近接して配
   置され、機台の巾方向で互いに中央に向かって駆動さ
   れ、かつ機台の両端を側軸として開閉する一対の集束ベ
   ルトを有するウエッブ集束装置において、上記集束ベル
   トをその張り側がウエッブ剥取り側に面するように駆動
   し、かつ上記集束ベルトの回転とドッファの回転とを同
   期させて駆動すると共に、最初の紡出時には中央部が開
   かれた状態で紡出し、紡出しながら中央部を閉じるよう
   にしたことを特徴とする梳綿機におけるウエッブ集束装
   置の駆動方法。