JPH0772321B2 - 高強度および高靭性を有するロッカ−ア−ム用耐摩耗性Fe基鋳造合金 - Google Patents

高強度および高靭性を有するロッカ−ア−ム用耐摩耗性Fe基鋳造合金

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JPH0772321B2
JPH0772321B2 JP16619787A JP16619787A JPH0772321B2 JP H0772321 B2 JPH0772321 B2 JP H0772321B2 JP 16619787 A JP16619787 A JP 16619787A JP 16619787 A JP16619787 A JP 16619787A JP H0772321 B2 JPH0772321 B2 JP H0772321B2
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三郎 脇田
襄二 松本
健一 北薗
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Mitsubishi Materials Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、高強度および高靭性を有し、かつ用耐摩耗
性にもすぐれ、特に内燃機関のロツカーアームとして用
いるのに適したFe基鋳造合金に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、一般に内燃機感のロツカーアームの製造には、数
多くの耐摩耗性Fe基鋳造合金が用いられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、近年の機関の高出力化および軽量化に伴い、ロ
ツカーアームにも小型化および薄肉化が要求されるよう
になつているが、従来の耐摩耗性Fe基鋳造合金は、いず
れもすぐれた耐摩耗性を示すものの、強度および靭性不
足が原因で、これらの要求には十分満足して対応するこ
とができないのが現状である。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、高強度
および高靭性を有し、かつ耐摩耗性にもすぐれたロツカ
ーアーム用Fe基鋳造合金を開発すべく研究を行なつた結
果、重量%で(以下%は重量%を示す)、 C:2〜4%、Cr:15〜25%、 Mo:10〜20%、Si:0.1〜2%、 Mn:0.1〜2%、Co:0.1〜4%、 W:0.05〜1%、Ta:0.05〜1%、 V:0.5〜3%、Ti:0.01〜0.5%、 Al:0.01〜5%、Hf:0.001〜0.1%、 Ni:1〜5%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成を有す
るFe基鋳造合金は、上記の特性をすべて具備し、ロツカ
ーアームの小型化および薄肉化を可能にし、さらには苛
酷な条件下での実用に対してもすぐれた性能を発揮する
という知見を得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであつ
て、以下に成分組成を上記の通りに限定した理由を説明
する。
(a) C C成分には、一部が素地に固溶して強度を向上させるほ
か、炭化物を形成して対摩耗性を向上させ、さらに鋳造
性を改善する作用があるが、その含有量が2%未満では
前記作用に所望の効果が得られず、一方その含有量が4
%を越えると、合金の靭性が低下するようになることか
ら、その含有量を2〜4%と定めた。
(b) Cr Cr成分には、炭化物を形成して合金の対摩耗性を著しく
向上させる作用があるが、その含有量が15%未満では所
望のすぐれた対摩耗性を確保することができず、一方そ
の含有量が25%を越えると合金の靭性劣化が著しくなる
ことから、その含有量を15〜25%と定めた。
(b) Mo Mo成分には、炭化物を形成して耐摩耗性を向上させ、か
つ素地に固溶して合金強度を向上させる作用があるが、
その含有量が10%未満では前記作用に所望の効果が得ら
れず、一方その含有量が20%を越えると合金の靭性が低
下するようになることから、その含有量を10〜20%と定
めた。
(d) Si Si成分には、脱酸作用のほか、鋳造性を改善する作用が
あるが、その含有量が0.1%未満では前記作用に所望の
効果が得られず、一方その含有量が2%を越えると、靭
性が低下するようになることから、その含有量を0.1〜
2%と定めた。
(e) Mn Mn成分には、Siと同様に脱酸作用のほか、合金の靭性を
向上させる作用があるが、その含有量が0.1%未満では
前記作用に所望の効果が得られず、一方その含有量が2
%を越えると耐摩耗性が低下するようになることから、
その含有量を0.1〜2%と定めた。
(f) Co Co成分には、素地に固溶して合金の強度を向上させる作
用があるが、その含有量が0.1%未満では所望の強度向
上効果が得られず、一方その含有量が4%を越えてもよ
り一層の向上効果は得られず、経済性を考慮して、その
含有量を0.1〜4%と定めた。
(g) W W成分には、素地固溶による強度向上作用、並びに炭化
物形成による耐摩耗性向上作用があるが、その含有量が
0.05%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
その含有量が1%を越えると、合金の靭性が劣化するよ
うになることから、その含有量を0.05〜1%と定めた。
(h) Ta Ta成分には、Wと同様に素地固溶による強度向上作用、
並びに炭化物形成による耐摩耗性向上作用があるが、そ
の含有量が0.05%未満では前記作用に所望の効果が得ら
れず、一方その含有量が1%を越えてもより一層の向上
効果は現われず、経済性を考慮して、その含有量を0.05
〜1%と定めた。
(i) V V成分には、炭化物を形成して耐摩耗性を向上させるほ
か、組織を微細化して強度を向上させる作用があるが、
その含有量が0.5%未満では前記作用に所望の効果が得
られず、一方その含有量が3%を越えると合金の靭性が
低下するようになることから、その含有量を0.5〜3%
と定めた。
(j) TiおよびAl TiおよびAl成分には、共存した状態で組織の微細化に寄
与し、もつて合金強度を著しく向上せしめる作用がある
が、その含有量がTi:0.01%未満、Al:0.01%%未満でも
所望の強度向上効果が得られず、一方その含有量が、Ti
にあつては0.5%、またAlにあつても0.5%を越えると合
金の靭性が低下するようになることから、その含有量を
Ti:0.01〜0.5%、Al:0.01〜0.5%と定めた。
(k) Hf Hf成分には、素地に固溶して合金の強度および靭性を一
段と向上させる作用があるが、その含有量が0.001%未
満では前記使用に所望の向上効果が得られず、一方0.1
%を越えて含有させても前記作用が飽和し、より一層の
向上効果は得られず、経済性を考慮して、その含有量を
0.001〜0.1%と定めた。
(l) Ni Ni成分には素地に固溶して合金の靭性を一段と向上させ
る作用があるが、その含有量が1%未満では所望の高靭
性を確保することができず、一方その含有量が5%を越
えると、耐摩耗性が低下するようになることから、その
含有量を1〜5%と定めた。
〔実施例〕
つぎに、この発明のFe基鋳造合金を実施例により具体的
に説明する。
通常の高周波溶解炉を用い、それぞれ第1表に示される
成分組成をもつたFe基合金溶湯を調製し、ついでこれら
のFe基合金溶湯を通常のロストワツクス法によりロツカ
ーアームに鋳造し、引続いて大気中、800〜950℃の範囲
内の所定温度に1時間保持後焼入れの焼入れ処理と、同
じく大気中、500〜650℃の範囲内の所定温度に2時間保
持後放冷の焼戻し処理を施すことによつて、本発明Fe基
鋳造合金1〜27および比較Fe基鋳造 合金1〜22のロツカーアームをそれぞれ製造した。
なお、比較Fe基鋳造合金1〜22は、いずれも構成成分の
うちのいずれかの成分含有量(第1表に※印を付す)が
この発明の範囲から外れた組成をもつものである。
つぎに、この結果得られた各種のFe基鋳造合金製ロツカ
ーアームについて、強度を評価する目的で引張強さ、靭
性を評価する目的でシヤルビー衝撃値を測定し、さらに
耐摩耗性を評価する目的で、ロツクウエル硬さ(Cスケ
ール)を測定すると共に、これを4気筒OHCエンジンに
組込み、 エンジン回転数:850r.p.m.、 オイル:LPG廃油(油温:80℃)、 相手部材たるカムの材質:FC25のチル材、 運転時間:200時間、 の条件で実機摩耗試験を行ない、ロツカーアームおよび
カムの最大摩耗深さを測定した。これらの測定結果を第
2表に示した。
〔発明の効果〕
第2表に示される結果から、本発明Fe基鋳造合金1〜27
は、いずれも高強度および高靭性を有し、かつ相手攻撃
性の低い状態で、すぐれた耐摩耗性を示すのに対して、
比較Fe基鋳造合金1〜22に見られるように、構成成分の
うちのいずれかの成分含有量でもこの発明の範囲から外
れると、前記の特性のうち少なくともいずれかの性質が
劣るようになることが明らかである。
上述のように、この発明のFe基鋳造合金は、高強度およ
び高靭性を有するので、ロツカーアームの小型化および
薄肉化を可能とし、かつ相手攻撃性が低く、耐摩耗性に
もすぐれているので、ロツカーアームとして用いた場合
に著しく長期に亘つてすぐれた性能を発揮するなど工業
上有用な特性を有するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:2〜4%、Cr:15〜25%、 Mo:10〜20%、Si:0.1〜2%、 Mn:0.1〜2%、Co:0.1〜4%、 W:0.05〜1%、Ta:0.05〜1%、 V:0.5〜3%、Ti:0.01〜0.5%、 Al:0.01〜0.5%、Hf:0.001〜0.1%、 Ni:1〜5%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成(以上
    重量%)を有することを特徴とする高強度および高靭性
    を有するロツカーアーム用耐摩耗性Fe基鋳造合金。
JP16619787A 1987-07-02 1987-07-02 高強度および高靭性を有するロッカ−ア−ム用耐摩耗性Fe基鋳造合金 Expired - Lifetime JPH0772321B2 (ja)

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