JPH0772157A - 糖化蛋白の定量方法およびその定量用キット - Google Patents

糖化蛋白の定量方法およびその定量用キット

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JPH0772157A
JPH0772157A JP21671993A JP21671993A JPH0772157A JP H0772157 A JPH0772157 A JP H0772157A JP 21671993 A JP21671993 A JP 21671993A JP 21671993 A JP21671993 A JP 21671993A JP H0772157 A JPH0772157 A JP H0772157A
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JP
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glucose
phenylhydrazine
ketoamine
hydrazine
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Application number
JP21671993A
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English (en)
Inventor
Kunio Kobayashi
邦夫 小林
Koichi Yoshimoto
幸一 吉本
Mitsumasa Hirauchi
三政 平内
Kiyohisa Uchida
清久 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shionogi and Co Ltd
Original Assignee
Shionogi and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体由来の試料中の糖化蛋白を緩和な条件下
で高濃度で再現性よく、迅速かつ簡単に定量する。レー
トアッセイにより自動分析が効果的に行われる。 【構成】 糖化蛋白および該糖化蛋白と共存するグルコ
ースとを含有する検体を酸化処理する工程;該酸化処理
後の検体をヒドラジンと反応させる工程;および該ヒド
ラジン処理後の検体にフェニルヒドラジンおよび非イオ
ン性界面活性剤を加え、生じる吸光度変化を測定して比
色定量する工程;を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糖尿病の診断に有用な
糖化蛋白の定量方法とその定量用キットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、糖尿病の治療、診断を目的と
して、血糖コントロールの指標となる糖化蛋白濃度を測
定する方法がいくつか知られている。その主なものは、
J.Clin.Chem.Clin.Biochem.,19,81(1981)に記
載されたフロシン法、Diabetes,29,417 (1980)に
記載されたチオバルビツール酸法、Diabetes,29,10
44(1980)に記載されたアフィニィティーカラム法、特
公平1−13062号およびClin.Chim.Acta,127, 8
7(1983) に記載されたニトロブルーテトラゾリウム(N
BT)−還元法などである。
【0003】上記およびの方法は、いずれもグル
コースにより糖化された蛋白がアマドリ転移を経て生成
するケトアミン型の糖化蛋白(以下、糖化蛋白という)
を直接的または間接的に比色定量する方法である。しか
し、これらはいずれも操作が繁雑な上、反応温度が高
く、反応時間も数十時間を要するといった問題がある。
さらに、血液中に共存する糖化蛋白以外の還元性物質
(グルコース、アスコルビン酸、グルタチオン、尿酸な
ど)の影響を避けるため透析等の処理を行わねばならな
いといった問題がある。しかも、測定の際のキャリブレ
ーションとして、アルブミンまたは総蛋白の定量を必要
とするため、実際にはかなり不便な方法である。
【0004】上記の方法は、糖化蛋白がアルカリ条件
下でエノール型分子構造(enaminol)に変化し
たときの強い還元能を利用して、NBTのホルマザンへ
の転換速度から糖化蛋白を定量する方法である。この方
法は、操作が簡単な上、反応温度が体温付近と低く、反
応時間も約15分程度と短いため、自動化分析機器によ
るルーチン検査法として注目されている。しかし、この
方法では、NBTの還元発色反応で生成する不溶性のホ
ルマザンが分析機器の測光用セルに付着して着色しやす
く、その除去が困難であり、しかも共存する脂質や蛋白
質によってホルマザンの見掛けの吸光度が変化すること
から、測定精度の低下を招くという問題がある。さら
に、水溶性標準液と血清標準液とでは反応性がかなり異
なるため、キャリブレーションも複雑である。
【0005】その他、J.Biol.Chem.,255,721
8(1980) に記載されたフェニルヒドラジンによる比色定
量法も知られているが、この方法では呈色度が弱いた
め、臨床上実用化されるには至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の課
題を解決するためになされたものであり、その目的とす
るところは、簡便かつ迅速に検体中の糖化蛋白を精度良
く定量でき、自動化分析機器によるルーチン検査法とし
てNBT−還元法よりも有利に適用できる糖化蛋白の定
量方法とその定量用キットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の糖化蛋白の定量
方法は、糖化蛋白および該糖化蛋白と共存するグルコー
スとを含有する検体を酸化処理する工程;該酸化処理後
の検体をヒドラジンと反応させる工程;および該ヒドラ
ジン処理後の検体にフェニルヒドラジンおよび非イオン
性界面活性剤を加え、生じる吸光度変化を測定して比色
定量する工程;を包含し、そのことにより上記目的が達
成される。
【0008】本発明の定量方法に用いる検体は、ケトア
ミン型の糖化蛋白を含む生体組織由来の検体であればよ
いが、好ましくは血液検体が使用される。血液検体とし
ては、血液自体、或は、血漿または血清が使用される
が、定量の際の測定感度、測定精度などの観点から、血
清を使用するのが好ましい。
【0009】これらの検体は、糖化蛋白と共存するグル
コースの影響を除くために、予めグルコースを酸化処理
しておく必要がある。この酸化処理は、体温付近で検体
を、例えばグルコースオキシダーゼとプレインキュベー
トすることにより容易に行われる。後述の参考例5の結
果から分かるように、グルコースオキシダーゼの有効添
加量は約5〜15単位であり、プレインキュベートの所
要時間は約1分以上である。これらの試験結果から総合
的に判断すると、検体として血清を使用する場合には、
約5〜約15単位のグルコースオキシダーゼを添加して
体温付近(約37℃)で約2分間プレインキュベートす
るのが最適である。
【0010】本発明の定量方法は、上記のようにグルコ
ースを酸化処理した検体をヒドラジンと反応させる工程
(第一工程)と、このヒドラジンを反応させた検体にフ
ェニルヒドラジンおよび非イオン性界面活性剤を加え、
吸光度変化を測定して比色定量する工程(第二工程)を
包含する。
【0011】第一工程は、検体中の糖化蛋白(ケトアミ
ン)をヒドラジンとの反応によって遊離の2−ケトグル
コースに誘導する工程であり、この反応は、温度が約3
0℃以上、pHが約4以上で進行する。反応時間は条件
によって異なるが、約5分あれば充分である。反応温度
は、第二工程の比色定量に悪影響を及ぼさない130℃
付近まで上げられるが、自動化分析機器によるルーチン
検査法への適用を考慮すれば、前記グルコースの酸化処
理と同じ体温付近(約37℃)で反応させるのが望まし
い。酸性条件下で反応させると副反応が多発するので、
ヒドラジン試薬としてヒドラジンの水溶液またはアルコ
ール溶液に酢酸等の弱酸を加えてpHを約8〜約12、
好ましくは約9〜約10に調整したものを使用し、この
pHの範囲内でヒドラジンと糖化蛋白を反応させて副反
応を抑制することが望ましい。ヒドラジン試薬中のヒド
ラジン濃度については特に限定されないが、3.0〜1
0.0 mol/L程度の濃度を有するものが適当である。
【0012】第二工程は、第一工程で生じた遊離の2−
ケトグルコースとフェニルヒドラジンを反応させてグル
コースジフェニルヒドラゾン(黄色色素)を生成すると
ともに、非イオン性界面活性剤によって蛋白析出(混濁
生成)を防止し、グルコースジフェニルヒドラゾン生成
による初期の吸光度変化(反応速度、dA/min)を
測定して比色定量する工程である。
【0013】上記のフェニルヒドラジンと非イオン性界
面活性剤は、約5〜約10容量%の酢酸水溶液に溶解さ
せて検体に加えることが望ましい。その結果、反応系に
おける酢酸の最終的な濃度は4〜8容量%となる。これ
より酢酸濃度が高くなると、検体が血清である場合、後
述の参考例3の結果から分かるように血清蛋白析出によ
る混濁を生成し、反応速度の測定の障害となる。酢酸水
溶液に含まれるフェニルヒドラジンの濃度は特に限定さ
れないが、0.01〜0.05 mol/リットル程度が適
当である。
【0014】界面活性剤は従来から血清蛋白析出抑制剤
として使用されているが、この第二工程の呈色反応系で
は、後述の参考例4の結果から分かるように、非イオン
性界面活性剤のみが大きな抑制効果を発揮し、陰イオン
界面活性剤や陽イオン界面活性剤は抑制効果を殆ど示さ
ない。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多
価アルコール脂肪酸エステルなどの公知の界面活性剤が
使用されるが、その中でもポリオキシエチレン(10)オク
チルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ソルビ
タンモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエー
テル、ポリオキシエチレンセチルエーテルなどが特に好
適に使用される。これらの非イオン界面活性剤は、参考
例4の結果から判断すると、上記のフェニルヒドラジン
の酢酸溶液に対し約4〜約5%の割合で混合するのが適
当である。反応系における非イオン界面活性剤の最終的
な濃度は約3〜4%となる。
【0015】この第二工程の呈色反応は、30℃以下で
は反応性が悪く、80℃以上になると呈色性が低下する
ので、約30〜約80℃の温度で反応させる必要があ
る。安定性を考慮すると反応速度は約50〜70℃であ
ることが望ましい。自動化分析機器によるルーチン検査
法への適用を考慮すれば、前記の第一工程と同じ体温付
近(約37℃)で反応させるのが望ましい。
【0016】この呈色反応の反応速度は、後述の参考例
1の結果から分かるように、反応開始直後が最も高く、
約5分後には急速に低下し、その後5〜10分間は略一
定である。そして、この反応開始後5〜10分間の平均
反応速度から求めた標準曲線は急勾配の良好な直線性を
示す。従って、比色定量は、反応開始後約5〜約10分
間の吸光度変化を測定することによって精度良く行うこ
とができる。その場合の測定波長はフェニルヒドラゾン
が最大吸光度を示す約390nmを採用するのが望まし
い。
【0017】キャリブレーションについては、後述の参
考例1から分かるように合成ケトアミン水溶液から求め
た標準曲線と、合成ケトアミン添加プール血清から求め
た標準曲線が一致しないので、検体として血清を使用す
る場合には、合成ケトアミン水溶液はキャリブレーショ
ンとして不適当である。従って、血清中の糖化蛋白(ケ
トアミン)濃度の算出には、合成ケトアミン添加プール
血清から求めた平均標準曲線を用いるのが望ましい。検
体が蒸留水で希釈された血清である場合は、参考例1か
ら分かるように、次の補正式によって測定値を補正する
必要がある。
【0018】補正式: 補正値(dA/min)=測定値(dA
/min)×[1+(1−1/x)](x:希釈倍数) 以上のような本発明の定量方法は、検体中に共存する還
元性物質(例えば、アスコルビン酸、グルタチオン、尿
酸、ビリルビン、グリセルアルデヒド、還元糖)などの
影響を受けにくいので、通常レベルでの測定に際しては
特に防御手段を講じる必要はない。但し、より一層精密
な測定を行う場合は、公知の防御手段を採用することも
可能である。
【0019】ところで、検体、特に血液中で糖化蛋白を
形成し得る蛋白質は、アルブミン、プロトロンビン、グ
ロブリン等、多種存在するので、本発明の定量方法にお
いて、特定の糖化蛋白を測定しているかどうかは定かで
はない。しかし、血液中の糖化蛋白は大部分が糖化アル
ブミンであり、特に血清においてはそれが顕著である。
従って、本発明の定量方法で得られた測定値は、血液中
の糖化アルブミンの濃度を十分反映していると考えられ
る。このことは、後述の実施例で示されるように、ヒト
血清アルブミンから調製した糖化アルブミン溶液を検体
として本発明の定量方法を試行した場合に、十分満足の
いく結果が得られる事実からも示唆される。従って、血
液中のアルブミンの半減期を考慮すると、本発明の定量
方法は特に約2週間前の血糖コントーロール状態を知る
のに有用であり、糖尿病等の治療、および診断に役立つ
と考えられる。
【0020】本発明の定量方法に使用する定量用キット
は、以上の説明から理解できるように、ヒドラジンとフ
ェニルヒドラジンと非イオン性界面活性剤とを有し、好
ましくは、検体中に共存するグルコースを酸化処理する
グルコースオキシダーゼが含まれる。
【0021】ヒドラジンは、通常、その水溶液またはア
ルコール溶液に酢酸等の弱酸を加えてpHを約8〜約1
2、好ましくは約9〜約10に調整したヒドラジン試薬
としてキットに組込まれる。このヒドラジン試薬の好ま
しい濃度は、約3.0〜約10.0 mol/Lである。
【0022】フェニルヒドラジンと非イオン性界面活性
剤は、その何れか一方または双方を約5〜約10容量%
の酢酸水溶液に溶解させた溶液としてキットに組込まれ
る。フェニルヒドラジンを該酢酸水溶液に溶解させる場
合には、その好ましい濃度は約0.01〜約0.05 m
ol/Lであり、非イオン性界面活性剤を溶解させる場合
の好ましい濃度は約4〜約5%である。高濃度の溶液を
作成し、使用時にこれを希釈することも可能である。非
イオン性界面活性剤としては、前述したポリオキシエチ
レン(10)オクチルフェニルエーテルやポリオキシエチレ
ン(20)ソルビタンモノラウレートなどが使用される。
【0023】
【作用】本発明の定量方法に従って、糖化蛋白およびグ
ルコースを含む検体を酸化処理し、これにヒドラジンを
反応させると、検体中の糖化蛋白(ケトアミン)が遊離
の2−ケトグルコースに変換される。そして、このヒド
ラジンを反応させた検体にフェニルヒドラジンを加える
と、2−ケトグルコースとフェニルヒドラジンが反応し
てグルコースジフェニルヒドラゾン(黄色色素)を生成
する。このときに非イオン性界面活性剤が存在するので
蛋白析出(混濁生成)が防止される。この呈色反応は、
反応開始後5〜10分間の反応速度が略一定であり、そ
の平均反応速度から求めた標準曲線が良好な直線性を示
すので、反応開始後5〜10分間の吸光度変化を測定す
ると、検体中の糖化蛋白を精度良く比色定量することが
できる。
【0024】本発明の定量方法の好適な例においては、
検体中のグルコースの酸化処理(グルコースオキシダー
ゼによる酸化処理)に要する時間が約2分、糖化蛋白と
ヒドラジンとの反応に要する時間が約5分、比色定量に
要する時間が最長10分であるから、全所要時間が17
分と短く、また操作も極めて簡便であり、これらの点で
NBT−還元法に匹敵するものである。しかも、本発明
の定量方法は、NBT−還元法に比べると不溶性色素の
生成が少なく、測光用セルの着色を生じないため、自動
化分析機器によるルーチン検査法として適用する場合
は、NBT−還元法よりも有利である。
【0025】
【実施例】次に、本発明の実施例および参考例を説明す
る。
【0026】(試料の調製)試料として、合成ケトアミ
ン(N−p−トリル−D−イソグルコサミン)水溶液
と、糖化ヒト血清アルブミン(以下、Glc HSA ともい
う)溶液を調製した。
【0027】糖化ヒト血清アルブミン溶液は次のように
して調製した。Chem.Pharm.Bull,40,255(1992) に
記載の方法に準じて、1gのヒト血清アルブミンと2g
のD−グルコースを20mLのリン酸緩衝液(0.06
7mol/L,pH7.4)に溶解して37℃で2日間
インキュベートし、反応液を透析チューブを用いて4℃
で2日間透析した。透析液である上記リン酸緩衝液は毎
日更新した。Glc HSA濃度は、NBT−還元法で測定し
た。このGlc HSA調製液(フルクトサミン値1480μ
mol/L;アルブミン,29g/L)は−20℃で凍
結保存した。
【0028】(試薬の調製) ヒドラジン試薬: 3mLのヒドラジン・1水和物(H
2N−NH2・H2O)を10mLの蒸留水に溶解し、こ
れに酢酸を加えてpH9.4に調整し、ヒドラジン濃度
が約4.0mol/Lの試薬を調製した。
【0029】フェニルヒドラジン溶液: 10%の酢酸
水溶液にフェニルヒドラジン塩酸塩と、ポリオキシエチ
レン(10)オクチルフェニルエーテル(Triton X-100、和
光純薬工業株式会社製)を溶解して、0.02mol/
Lのフェニルヒドラジンと4%のTriton X-100を含むフ
ェニルヒドラジン溶液を調製した。
【0030】グルコースオキシダーゼ溶液: グルコー
スオキシダーゼ溶液(0.2mol/L,リン酸緩衝
液,pH5.5)を同緩衝液で希釈して、10000U
/mLのグルコースオキシダーゼを含む溶液を調製し
た。
【0031】(測定操作)37℃で恒温可能なセルホル
ダーを備えた分光光度計(U−3210、日立製作所株
式会社製)を使用し、0.2mLの試料と10μlのグ
ルコースオキシダーゼ溶液を石英セル(1×1cm)に
入れて混和後、37℃に保温した分光光度計のセルホル
ダーに装着した。そして、2分後に0.2mLのヒドラ
ジン試薬を加え、更に5分後に非イオン性界面活性剤を
含む1.2mLのフェニルヒドラジン溶液を加えて転倒
混和した後、直ちにセルホルダーに装着して10分間反
応させ、後半の5分間の吸光度変化(反応速度,dA/
min)を390nmの波長で測定した。
【0032】[実施例1](糖化アルブミンの定量) 前記の測定操作に従い、0.2mLの各種濃度のGlc HS
A 溶液44−1415μmol/L)と10μLのグル
コースオキシダーゼ溶液(15U)を石英セルに入れて
混和し、37℃に保温した分光光度計のセルホルダーに
装着した。そして、2分後に0.2mLのヒドラジン試
薬(4.0mol/L、pH9.4)を加え、更に5分
後に1.2mLのフェニルヒドラジン溶液(0.02m
ol/L、4%のTriton X-100を含む)を加えて転倒混
和した後、直ちにセルホルダーに装着して10分間反応
させ、後半の5分間(呈色反応開始後5〜10分)の吸
光度変化(反応速度,dA/min)を390nmで測
定した。その結果を図1に示す。この図1から分かるよ
うに、呈色反応開始後5〜10分間の反応速度はGlu HS
A 濃度の高いものほど大きいが、いずれも略一定であっ
た。
【0033】さらに、呈色反応を60分間行って反応生
成物を単離したところ、そのUV吸収スペクトル(1N
酢酸中)[λmax(ε):389.8nm(2.5×1
4)]からグルコースジフェニルヒドラゾンであるこ
とが確認された。その物理恒数を以下に示す。
【0034】[実施例2](NBT−還元法との相関
性) 臨床試料(血清,n=62)を検体とし、前記の測定操
作に従って呈色反応速度を測定して糖化蛋白(ケトアミ
ン)濃度を求めた。糖化蛋白濃度の算出には、後述の参
考例1に示す合成ケトアミン添加プール血清から求めた
平均標準曲線を使用した。
【0035】これとは別に、特公平1−13062号公
報に開示されたNBT−還元法に従って、0.05mL
の上記臨床試料と1mLの発色試薬(塩化ニトロブル−
テトラゾリウム(0.48mmol/L)含有の0.2
mol/L炭酸緩衝液、pH10.3)との混液を37
℃でインキュベートし、10分および15分後に試薬ブ
ランクを対照に546nmの吸光度を測定して、次式か
ら蛋白の糖化蛋白濃度を求めた。
【0036】糖化蛋白濃度=(△Es/△Ec)×標準液
の糖化蛋白濃度(但し、△Es 、△Ec はそれぞれ検体
および標準液の、10分および15分後の吸光度を示
す) 次いで、本発明の定量方法とNBT−還元法との相関性
を求めた。その結果を図2に示す。相関係数は、r=
0.85(y=1.18x−35.7,SD=87.
1,n=62)となり、良好な相関性を示した。
【0037】[参考例1](水溶液中および血清中ケト
アミンの反応速度) フェニルヒドラジン溶液として、非イオン性界面活性剤
(Triton X-100)を含まないフェニルヒドラジンの10
%酢酸溶液(0.02mol/L)を使用し、前記の測
定操作に準じて各種濃度のケトアミン水溶液(100
0、500、250、100、0μmol/L)の呈色
反応速度(反応開始後2〜10分間の反応速度)を測定
した。その結果を図3に示す。この図3から分かるよう
に、ケトアミン水溶液の呈色反応速度は反応開始直後で
最も高く、約5分後には急速に低下し、その後5〜10
分間は略一定になった。この試験結果から、比色定量に
は後半の5分間(反応開始後5〜10分間)の平均反応
速度を測定するのが適当であると判断された。
【0038】呈色反応開始後5〜10分間の平均反応速
度から求めたケトアミン水溶液の標準曲線は、図4の
(a)に示すように、y=(3.0×10-3x+1.
3)×10-3、r=0.996、SD=0.13×10
-3であった。
【0039】同様に、各種濃度のケトアミン添加プール
血清(1250、750、500μmol/L)につい
て、呈色反応開始後5〜10分間の平均反応速度を測定
し、標準曲線を求めたところ、図4の(b)に示すよう
に、y=(2.4×10-3x+5.4)×10-3、r=
0.988、SD=0.20×10-3であった。
【0040】両標準曲線を比較すると、その勾配は近似
する(3.0×10-6と2.4×10-6)が、y切片は
ケトアミン添加プール血清の方が著しく高値(5.4×
10-3であり、この結果から、ケトアミン添加プール血
清はケトアミン水溶液より著しく高い反応速度を示すこ
とが分かった。
【0041】上記のように合成ケトアミン水溶液とケト
アミン添加プール血清の標準曲線は一致しないので、合
成ケトアミン水溶液は本発明の定量方法のキャリブレー
ションには不適当である。従って、血清中糖化蛋白(ケ
トアミン)濃度の算出には、合成ケトアミン添加プール
血清(n=11,各4種類の濃度)から求めた平均標準
曲線y=(3.2×10-3x+4.6)×10-3を使用
した。
【0042】[参考例2](血清試料の希釈) 各種濃度のケトアミン添加プール血清(258〜121
4μmol/L)と、これを蒸留水で2−8倍に希釈し
たものについて、前記の測定操作に従って反応速度を測
定し、標準曲線を求めた。その結果を図5に示す。
【0043】図5から分かるように、蒸留水で希釈した
血清(c)は、希釈しない血清(a)に比べると、対応
する濃度でのケトアミンの反応速度が低値を示し、その
低下は希釈倍数とともに大きくなり、標準曲線の勾配は
著しく増大した(5.2×10 )。しかし、以下の補
正式を用いて測定値を補正すると、(b)のように近似
した標準曲線が得られた。従って、合成ケトアミン水溶
液を添加して調製した標準プール血清中のケトアミンの
正確な反応速度の算出には、補正が必要と判断される。
【0044】補正式: 補正値(dA/min)=測定値(dA
/min)×[1+(1−1/x)](x:希釈倍数) 尚、この補正式は血清を2〜8倍に希釈した場合に有効
であり、10倍に希釈した場合は、測定値を補正しても
近似した標準曲線が得られなかった。
【0045】[参考例3](フェニルヒドラジン溶液の
酢酸濃度と混濁生成) 蛋白濃度の高い(7〜8g/dL)血清は、ヒドラジン
試薬を加えても混濁を生じないが、フェニルヒドラジン
溶液を加えると、混濁を生成する。これは、フェニルヒ
ドラジン溶液中の酢酸濃度に起因すると考えられる。そ
こで、反応系における酢酸濃度と混濁生成の関係を調べ
るために、0.1mLのプール血清と0.1mLのヒド
ラジン試薬を混合し、37℃で5分間インキュベートし
た後、各種濃度の酢酸水溶液(20、15、10、0
%)を0.6mL加えて同温度で15分間インキュベー
トし、390nmの波長で5分毎に吸光度を測定した。
その結果を図6に示す。
【0046】この図6から分かるように、混濁生成は酢
酸濃度に依存し、20%酢酸水溶液を加えたもの(a)
や15%酢酸水溶液を加えたもの(b)は、反応開始直
後から著しい混濁が生成し、反応時間に比例してほぼ直
線的に増加した。しかし、10%酢酸水溶液を加えたも
の(c)はまったく混濁の生成が認められず、酢酸濃度
0%の蒸留水を加えたもの(d)と差がなかった。この
結果から、反応系の酢酸濃度は約7.5%(フェニルヒ
ドラジン溶液中の酢酸濃度は約10%)が最適であると
考えられる。
【0047】[参考例4](界面活性剤の効果) 非イオン性界面活性剤のTriton X-100(ポリオキシエチ
レン(10)オクチルフェニルエーテル)、非イオン性界面
活性剤のTween-20(ポリオキシエチレン(20)ソルビタン
モノラウレート)、陰イオン界面活性剤のCHAPS (3−
[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1
−プロパンサルフェイト)、および陽イオン界面活性剤
のCTAC(セチルトリメチルアンモニウムクロライド)を
用いて、各々血清蛋白の析出(混濁生成)抑制効果を調
べた。
【0048】0.02mol/Lのフェニルヒドラジン
を含む10%酢酸水溶液および7%酢酸水溶液に、上記
の界面活性剤を4%添加してフェニルヒドラジン溶液を
それぞれ調製し、前記の測定操作に準じてプール血清の
呈色反応速度を測定した。コントロールとして界面活性
剤を添加しないフェニルヒドラジン溶液を用いてプール
血清の呈色反応速度を測定し、コントロールに対するそ
れぞれの反応速度の(吸光度変化)比率を100分率で
求めた。その結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1から分かるように、陰イオン界面活性
剤のCHAPS や陽イオン界面活性剤のCTACはコントロール
の251%、87%と抑制効果が少ないのに対し、非イ
オン性界面活性剤のTriton X-100やTween-20は、それぞ
れコントロールの51%、65%と大きな抑制効果が認
められ、Triton X-100が最も有効であった。
【0051】次に、各種濃度のTriton X-100(0、1、
2、3、4、5%)を添加したフェニルヒドラジン溶液
を使用し、前記の測定操作に従って、合成ケトアミン水
溶液と合成ケトアミン添加プール血清の呈色反応速度を
測定して比較した。その結果を図7に示す。この図7か
ら分かるように、合成ケトアミン水溶液(a)では、Tr
iton X-100の濃度によって反応速度が殆ど変わらず、略
一定の値(2×10-6)であったが、合成ケトアミン添
加プール血清(b)では、1%のTriton X-100の添加に
より、コントロールの反応速度(13.4×10-6)か
ら急速に低下し、4〜5%の添加したものでは略一定の
値(5×10-6)となって、混濁生成による高い吸光度
変化は顕著に抑制された。この結果から、フェニルヒド
ラジン溶液への非イオン性界面活性剤(特にTriton X-1
00)の添加量は約4%が最適と考えられる。反応系にお
ける界面活性剤の最適最終濃度は約3%となる。
【0052】[参考例5](グルコースオキシダーゼの
効果) 500mg/Lのグルコースを含む0.2mLのケトア
ミン水溶液(500μmol/L)に、各種単位のグル
コースオキシダーゼ溶液(0U、5U、15U、20
U、30U)を10μL混合して37℃で5分間プレイ
ンキュベートした後、前記の測定操作に準じて呈色反応
速度を測定した。コントロールとして、グルコースを含
まない上記ケトアミン水溶液について同様に呈色反応速
度を測定した。その結果を図8に示す。
【0053】この図8から分かるように、グルコースを
含むケトアミン水溶液(a)は、5U以上のグルコース
オキシダーゼとプレインキュベートすると、反応速度が
急速に低下し、5Uまたは15Uのグルコースオキシダ
ーゼを用いたときは、グルコースを含まないコントロー
ル(b)との間に有意差が認められなかった(P>0.
05)。
【0054】次に、上記のグルコース含有ケトアミン水
溶液0.2mLに15Uのグルコースオキシダーゼ溶液
を10μL加え、37℃で種々の時間(0、1、2、
5、10分)プレインキュベートした後、前記の測定操
作に準じて呈色反応速度を測定した。コントロールとし
て、グルコースを含まない上記ケトアミン水溶液につい
て同様に呈色反応速度を測定した。その結果を図9に示
す。
【0055】この図9から分かるように、グルコースを
含むケトアミン水溶液(a)は、15Uのグルコースオ
キシダーゼ溶液と1分間以上プレインキュベートする
と、コントロールと実質的に同じ反応速度まで低下し
た。
【0056】これらの結果から、検体中のグルコース濃
度が500mg/L以下であれば、5〜15Uのグルコ
ースオキシダーゼを37℃で1分間以上プレインキュベ
ートすることにより、グルコースの影響を回避できるこ
とが判明した。
【0057】更に、グルコース濃度を種々変えた0.2
mLのプール血清(糖化蛋白濃度:269μmol/
L)に、15Uのグルコースオキシダーゼ溶液を10μ
l加えてプレインキュベートし、上記と同様に呈色反応
速度を測定した。コントロールとして、グルコースオキ
シダーゼを含まない溶媒と上記のプール血清をプレイン
キュベートし、同様に呈色反応速度を測定した。その結
果を図10に示す。この図10から分かるように、グル
コース濃度が500mg/L以下であれば、15Uのグ
ルコースオキシダーゼをプレインキュベートしたもの
(a)の方がコントロール(b)よりも常に呈色反応速
度が大であった。
【0058】以上の諸々の結果から、血清中糖化蛋白の
測定は、例えば、0.2mLの血清試料に5Uのグルコ
ースオキシダーゼ溶液を10μL加えて、37℃で2分
間プレインキュベートするのが適当と考えられる。
【0059】[参考例6](測定精度) 合成ケトアミン添加プール血清(表2の試料1〜3およ
び試料7〜9)と臨床試料(表2の試料4〜6および試
料10〜12)を用いて、本発明の定量方法による同時
および日差再現性(CV、n=10)を求めた。
【0060】いずれの再現性についても前記の測定操作
に従い測定した。但し、同時再現性については、冷凍保
存しておいた検体(n=10)を同時に反応させて測定
し、また日差再現性については冷凍保存しておいた検体
(n=10)を、毎日1本ずつ10日間測定することに
より調べた。いずれの再現性(CV,%)も、各平均値
に対する誤差の割合(%)より算出した。結果を表2に
示す。
【0061】
【表2】
【0062】表2から分かるように、同時再現性CVは
6.2〜9.9%(207〜888μmol/L)日差
再現性CVは13.0〜20.1%(252〜1060
μmol/L)を示し、高い測定精度が得られた。
【0063】[参考例7](正確度) 各種濃度の合成ケトアミン添加プール血清(容量比9:
1)を用いてケトアミンの回収率(%)を次のようにし
て求めた。
【0064】前記の測定方法に従い、各試料の呈色反応
速度を4回測定してケトアミンを比色定量した。一方、
ブランクとして蒸留水を添加したプール血清を用いて、
同様にケトアミンを定量した。そして、各試料のケトア
ミン量とブランクのケトアミン量との差を求め、各試料
に添加したケトアミン量に対する100分率で回収率を
算出した。その結果を表3に示す。
【0065】
【表3】
【0066】この表3から分かるように回収率は83.
3〜102.0%であり、高い正確度が得られた。
【0067】
【発明の効果】本発明方法によれば、生体組織、特に血
液中の糖化蛋白を緩和な条件下で迅速かつ簡便に定量す
ることができる。この方法により再現性がよく高精度で
正確な定量が可能であり、発色物質の吸着等の問題も生
じない。従って、本発明の方法は自動化分析機器による
ルーチン検査法としてNBT−還元法よりも有利に適用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定量方法によって血清中の各種濃度の
糖化アルブミン(Glc HSA )を定量した時の、第二工程
の呈色反応の反応時間と反応速度との関係を表すグラフ
である。Glc HSA(μmol/L):a,1415;b,708;c,35
4;d,177;e,88;f,44
【図2】本発明の定量方法とNBT−還元法によって、
臨床試料(ヒト血清)を検体として糖化蛋白を定量した
時の両者の相関性を示すグラフである。
【図3】本発明の定量方法に準じて水溶液中の各種濃度
のケトアミンを定量した時の、第二工程の呈色反応の反
応時間と反応速度との関係を表すグラフである。ケトア
ミン水溶液(μmol/L):a,1000;b,500;c,250;d,1
00;e,0
【図4】本発明の定量方法に準じて水溶液中および血清
中の各種濃度のケトアミンを定量した時の、第二工程の
呈色反応開始後5〜10分間の反応速度から求めた標準
曲線(反応速度とケトアミン濃度との関係)を表すグラ
フである。
【図5】本発明の定量方法によって、血清中および蒸留
水で希釈した血清中の各種濃度のケトアミンを定量した
時の、第二工程の呈色反応速度および補正した呈色反応
速度から求めた標準曲線(反応速度とケトアミン濃度と
の関係)を表すグラフである。a,血清;b,希釈した血清
(補正後);c,希釈した血清(補正前)。
【図6】血清に対するフェニルヒドラジン溶液中の酢酸
濃度の影響を示すグラフで、縦軸は390nmの吸光
度、横軸は反応時間を表す。酢酸濃度(%):a,20;b,
15;c,10;d,0。
【図7】本発明の定量方法によって水溶液中および血清
中のケトアミンを定量した時の、第二工程の呈色反応速
度とフェニルヒドラジン溶液中の非イオン性界面活性剤
(Triton X-100)の濃度との関係を示すグラフである。
a,合成ケトアミン水溶液;b,合成アミン添加プール血
清。
【図8】本発明の定量方法によってグルコース含有ケト
アミン水溶液中のケトアミンを定量した時の、第二工程
の呈色反応速度とグルコースオキシダーゼ量との関係を
示すグラフである。a,グルコース添加合成ケトアミン水
溶液;b,合成ケトアミン水溶液。
【図9】本発明の定量方法によってグルコース含有ケト
アミン水溶液中のケトアミンを定量した時の、グルコー
スオキシダーゼによるグルコースの酸化処理時間と第二
工程の呈色反応速度との関係を示すグラフである。a,グ
ルコース添加合成ケトアミン水溶液;b,合成ケトアミン
水溶液。
【図10】本発明の定量方法によってグルコース含有血
清中のケトアミンを定量したときの、グルコース濃度と
第二工程の呈色反応速度との関係を示すグラフである。
a,グルコースオキシターゼ非処理;b,グルコースオキシ
ターゼ処理。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖化蛋白および該糖化蛋白と共存するグ
    ルコースを含有する検体を酸化処理する工程;該酸化処
    理後の検体をヒドラジンと反応させる工程;および該ヒ
    ドラジン処理後の検体にフェニルヒドラジンおよび非イ
    オン性界面活性剤を加え、生じる吸光度変化を測定して
    比色定量する工程;を包含する糖化蛋白の定量方法。
  2. 【請求項2】 前記検体が血液である、請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 前記グルコースの酸化処理がグルコース
    オキシダーゼにより行われる、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキ
    シエチレン(10)オクチルフェニルエーテルまたはポリオ
    キシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートである請求
    項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記酸化処理後の検体とヒドラジンとの
    反応がpH約8.0〜約12.0で行われる、請求項1
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記フェニルヒドラジンおよび非イオン
    性界面活性剤が約5〜約10容量%の酢酸水溶液として
    加えられる、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記比色定量が約390nmで行われ
    る、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記吸光度変化の測定が、前記フェニル
    ヒドラジンおよび非イオン性界面活性剤を加えた後、約
    5分経過後から起こる吸光度の変化を測定することによ
    り行われる、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 ヒドラジン、フェニルヒドラジンおよび
    非イオン性界面活性剤を少なくとも有する糖化蛋白定量
    用キット。
  10. 【請求項10】 前記非イオン性界面活性剤がポリオキ
    シエチレン(10)オクチルフェニルエーテルまたはポリオ
    キシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートである請求
    項9に記載のキット。
  11. 【請求項11】 前記フェニルヒドラジンおよび非イオ
    ン性界面活性剤のうちの少なくとも一方が、約5〜約1
    0容量%の酢酸水溶液中に溶解されている請求項9に記
    載のキット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007163515A (ja) * 2002-06-18 2007-06-28 Asahi Kasei Pharma Kk 糖化タンパク質測定用検量物質および標準測定法
JP2008295305A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Kikkoman Corp 糖化アルブミン測定試薬
JP2009145169A (ja) * 2007-12-13 2009-07-02 Japan Health Science Foundation 糖類及び糖鎖のフェニルヒドラゾン化方法、該方法によりフェニルヒドラゾン化した糖類及び糖鎖の分析方法、並びに、前記方法を利用した糖類及び糖鎖の比較定量方法

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