JPH0772064A - 電子部品のハンダ付け性試験方法及び装置 - Google Patents

電子部品のハンダ付け性試験方法及び装置

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JPH0772064A
JPH0772064A JP25783693A JP25783693A JPH0772064A JP H0772064 A JPH0772064 A JP H0772064A JP 25783693 A JP25783693 A JP 25783693A JP 25783693 A JP25783693 A JP 25783693A JP H0772064 A JPH0772064 A JP H0772064A
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JP
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component
adhesive member
test
solderability
solder paste
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JP25783693A
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English (en)
Inventor
Kenichi Tomizuka
健一 冨塚
Kinjiro Takayama
金次郎 高山
Tamiji Masatoki
民治 政時
Harutoshi Tanaka
治年 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TARUCHIN KK
Sony Corp
Original Assignee
TARUCHIN KK
Sony Corp
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Publication date
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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロギャップが容易に所定値に調整され
ると共に、所定温度への加熱が、迅速に且つ高精度で行
なわれ得るようにした、ハンダ付け性試験方法及び装置
を提供することを目的とする。 【構成】 スライドシャフト機構12bを介して部品保
持手段12を支持する外力検出手段11と、このスライ
ドシャフト機構をロックし得るロック機構12cと、こ
の部品保持手段の下方にて上下動可能に設けられた部品
接着部材13を支持する支持部材14と、この支持部材
の下方にて上下動可能に支持された一定温度の溶融ハン
ダを収容するハンダバス16とを備えているように、電
子部品のハンダ付け性試験装置10を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品のハンダ付け
性試験方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶融したハンダの電子部品に対す
るハンダ付け性を測定する技術は、一般にほぼ確立され
ている。
【0003】しかしながら、ソルダーペースト(ハンダ
ペースト)を使用したハンダ付けの場合、ソルダーペー
スト自体が、あまり安定性のある製品ではないため、保
存状態等によって、特性が変化してしまうことがある。
【0004】このため、実際にハンダ付け実装を行なう
前に、ソルダーペーストに対する電子部品のハンダ付け
性を試験して、ハンダ付け不良等の発生を抑止する必要
がある。
【0005】このようなハンダ付け性試験装置は、例え
ば本出願人による特開平05−072153号に開示さ
れている。このハンダ付け性試験装置は、図6に示すよ
うに構成されている。
【0006】図において、ハンダ付け性試験装置1は、
外力検出手段としてのロードセル2と、部品保持手段3
と、部品載置台4a,支持台4bを有するベースステー
ジ4と、このベースステージ4を水平方向に移動させる
水平移動手段5と、このベースステージ4を垂直方向に
移動させる垂直移動手段6と、上記支持台4b上に載置
されたテストプリント基板を加熱するための加熱手段7
を備えている。
【0007】このような構成のハンダ付け性試験装置1
によれば、先づ部品載置台4a上に、測定対象となるチ
ップ部品,QFP部品等の電子部品8を載置すると共
に、支持台4b上に、部品接着部材であるテストプリン
ト基板9を載置する。ここで、このテストプリント基板
9の上面には、クリームハンダ9aが印刷されている。
【0008】尚、部品載置台4aは、マイクロエレベー
タ4cによって、高さ調整されるようになっており、こ
の場合、テストプリント基板9の厚さを考慮して、部品
載置台4aの上面が、このテストプリント基板9の上面
より、所望の、例えば数十ミクロンオーダーのギャッ
プ、所謂マイクロギャップδだけ高くなるように調整さ
れる。
【0009】続いて、垂直移動手段6を動作させて、ベ
ースステージ4を上昇させ、部品保持手段3のエアピン
セット3aの下面に、部品載置台4a上の電子部品8を
当接させる。さらに、ベースステージ4を上昇させる
と、電子部品8がエアピンセット3aを押し上げること
になり、このベースステージ4が上方ストッパ4dに当
接した位置で、このベースステージ4の垂直移動が停止
される。同時に、この部品保持手段3のシリンダ3bが
減圧され、エアピンセット3aが電子部品8を吸着保持
することになる。
【0010】この状態から、ベースステージ4が下降さ
れると、エアピンセット3aは、電子部品8を保持し続
けている。ここで、ロードセル2がゼロ調整される。
【0011】その後、水平移動手段5により、ベースス
テージ4が図面にて右方に移動される。これにより、支
持台4bが、部品保持手段3のエアピンセット3aの下
方に位置されることになる。
【0012】そして、再び垂直移動手段6により、ベー
スステージ4を上方ストッパ4dに当接するまで上昇さ
せると、電子部品8の下面が、テストプリント基板9上
のクリームハンダ9aに接触する。
【0013】この際、部品載置台4aの高さが、このテ
ストプリント基板9の上面よりδだけ高く設定されてい
ることから、電子部品8は、このプリント基板9に対し
て、δのギャップ間隔にて正確に位置決めされ、クリー
ムハンダ9a内に所定の浸漬深さだけ進入することにな
る。
【0014】この状態から、加熱手段7によって、この
テストプリント基板9を加熱する。これにより、このク
リームハンダ9aの熱的挙動が発生して、電子部品8に
対する浮力,濡れ力等の力が作用し、この力が、ロード
セル2によって、電気信号として出力される。ここで、
このロードセル2の出力の時間的変化は、例えば図7に
示すように、得られる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成されたハンダ付け性試験装置1においては、マ
イクロギャップの調整は、テストプリント基板9の厚さ
や、電子部品8の長さに対応して、マイクロエレベータ
4cを調整する必要がある。従って、電子部品8やテス
トプリント基板9が交換された場合、一定量のマイクロ
ギャップδを得るために、その都度マイクロエレベータ
4cを調整しなければならず、操作が面倒であるという
問題があった。
【0016】また、加熱手段7は、所謂雰囲気加熱であ
ることから、テストプリント基板9の温度が不安定であ
ると共に、大熱容量の加熱を行なう場合、所定温度への
加熱を迅速に行なうことができず、また高精度の温度設
定が困難であるという問題があった。
【0017】尚、加熱手段としては、例えば熱板を押し
当てる方法,赤外線投光による加熱,高周波誘導加熱,
熱風加熱等の方法が考えられる。しかしながら、熱板の
押し当てによる加熱方法は、熱伝達性に5乃至10度
(摂氏)程度の遅れが生じてしまい、温度ムラが発生し
やすいという問題があった。
【0018】また、赤外線投光による加熱は、ハロゲン
ランプ等の局所加熱手段を使用したとしても、温度分布
の不均一となり、温度制御の精度を高くすることが困難
であり、さらに温度上昇速度もあまり高くすることがで
きないという問題があった。また、高周波誘導加熱は、
装置のコストが高くなってしまうという問題があった。
さらに、熱風加熱は、温度分布が不均一になってしまう
と共に、温度上昇速度もあまり高くすることができない
という問題があった。
【0019】本発明は、以上の点に鑑み、マイクロギャ
ップが容易に所定値に調整されると共に、所定温度への
加熱が、迅速に且つ高精度で行なわれ得るようにした、
ハンダ付け性試験方法及び装置を提供することを目的と
している。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、ソルダーペーストを所定量載置した部品接着部材
に対して、外力検出装置に吊下げられた試験片の下端を
このソルダーペースト中に浸漬させ且つ部品接着部材の
上面に対して所定量のマイクロギャップ有するように支
持して、加熱することにより、この外力検出装置によ
り、ソルダーペーストと試験片との間に発生する力を検
出するようにした、電子部品のハンダ付け性試験方法に
おいて、試験片の下端を、一旦、部品接着部材の上面に
当接させた後、部品接着部材を相対的に下降させること
により、マイクロギャップが形成される、電子部品のハ
ンダ付け性試験方法により、達成される。
【0021】本発明による電子部品のハンダ付け性試験
方法は、好ましくは、加熱が、浸漬加熱バス内への浸漬
によって行なわれる。
【0022】また、上記目的は、本発明によれば、スラ
イドシャフト機構を介して部品保持手段を支持する外力
検出手段と、このスライドシャフト機構をロックし得る
ロック機構と、この部品保持手段の下方にて上下動可能
に設けられた部品接着部材を支持する支持部材と、この
支持部材の下方にて上下動可能に支持された浸漬加熱バ
スとを備えている、電子部品のハンダ付け性試験装置に
より達成される。
【0023】本発明による電子部品のハンダ付け性試験
装置は、好ましくは、ロック機構が、電磁クラッチであ
る。
【0024】また、本発明による電子部品のハンダ付け
性試験装置は、好ましくは、ロック機構が、真空チャッ
クである。
【0025】また、本発明の目的は、ソルダーペースト
を所定量載置した部品接着部材に対して、外力検出装置
に吊下げられた試験片の下端をこのソルダーペースト中
に浸漬させ、試験片の下端を、一旦、部品接着部材の上
面に当接させた後、部品接着部材を相対的に下降させる
ことにより、部品接着部材の上面に対して所定量のマイ
クロギャップ有するように支持し、上記部品接着部材を
低融点金属を収容した浸漬加熱バスによって加熱して、
上記外力検出装置により、ソルダーペーストと試験片と
の間に発生する力を検出するようにした電子部品のハン
ダ付け性試験方法によって、達成される。
【0026】好ましくは、前記浸漬加熱バスと部品接着
部材との間にはポリイミドフィルムを介在させるように
する。
【0027】
【作用】上記構成によれば、所定量のマイクロギャップ
は、試験片の下端を、一旦、部品接着部材の上面に当接
させた後、所定量だけ、部品接着部材を相対的に下降さ
せることにより、形成されるので、例えば試験片等の寸
法等に対応して、その都度調整を行なう必要がなく、所
定のマイクロギャップが形成される。
【0028】ここで、加熱が、ハンダバス内への浸漬に
よるリフロー工程によって行なわれる場合には、比較的
大熱容量であっても、所定温度への加熱が迅速に且つ正
確に行なわれ得ることになると共に、部品接着部材,試
験片及びソルダーペーストが、均一に加熱されることに
なる。
【0029】また、上記構成によれば、部品保持手段に
保持された試験片の下端に対して、部品接着部材を支持
する支持部材を所定量だけ上昇させることにより、途中
から、部品接着部材が試験片を押し上げることになり、
その際スライドシャフト機構が短縮されることにより、
この支持部材の上昇が停止したとき、この試験片の下端
は、部品接着部材の上面に当接している。この状態か
ら、スライドシャフト機構を、電磁クラッチ,真空チャ
ック等のロック装置によってロックした後、この支持部
材を所定量だけ下降させることにより、この試験片の下
端と支持部材の上面との間には、所定量のマイクロギャ
ップが形成されることになる。
【0030】その後、浸漬加熱バスを上昇させることに
より、支持部材に支持された部品接着部材及び試験片を
加熱溶融されたものに浸漬させることにより、この部品
接着部材及び試験片とソルダーペーストを加熱する。こ
れにより、このソルダーペーストが溶融し、その際に生
ずる試験片とソルダーペーストの間に生ずる浮力,濡れ
力等の力が外力検出装置によって検出されることにな
る。
【0031】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を図1乃至図
5を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べる
実施例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に
好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲
は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載
がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0032】図1は、本発明によるハンダ付け性試験装
置の一実施例を示している。図において、ハンダ付け性
試験装置10は、外力検出手段としての電子天秤11
と、部品保持手段12と、テストプリント基板13を保
持するキャリア14と、このキャリア14を垂直方向に
移動させる第一の駆動装置15と、このキャリア14の
下方に配設された浸漬加熱バスとしての、溶融ハンダを
収容したハンダバス16と、このハンダバス16を垂直
方向に移動させる第二の駆動装置17と、このハンダバ
ス16内のハンダを所定温度に加熱するための温度制御
装置18とを備えている。
【0033】ここで、部品保持手段12は、ハンダ濡れ
性試験金属片19または電子部品をチャッキングする部
品保持具12aと、この部品保持具12aを支持する伸
縮可能なスライドシャフト機構12bと、このスライド
シャフト機構12bをロックする電磁クラッチ12cと
から構成されている。さらに、この部品保持手段12
は、そのスライドシャフト機構12bの上端が、電子天
秤11に吊下げられている。
【0034】キャリア14には、検査用ソルダーペース
ト試料13aが一定量だけ搭載されているテストプリン
ト基板13が保持される。尚、上記テストプリント基板
13の代わりに、所謂マイクロルツボが使用されてもよ
い。
【0035】上記温度制御装置18は、ハンダバス16
内に備えられた熱電温度センサ18aからの検出温度に
基づいて、同様にハンダバス16内に設けられた加熱ヒ
ーター18bへの通電を制御することにより、このハン
ダバス16内のハンダを、一定温度に保持し得るように
なっている。
【0036】このようなハンダ付け性試験装置10にあ
っては、先づ部品保持手段12の部品保持具12aに、
ハンダ濡れ性試験金属片19をチャッキングして、電子
天秤11に吊下げておく。また、キャリア14には、図
2に示すように、銅パターン13b上に一定量の検査用
ソルダーペースト試料13aを搭載したテスト用プリン
ト基板13をセットする。
【0037】この状態から、第一の駆動装置15を動作
させて、このキャリア14を所定量だけ上方に移動させ
る。その際、このキャリア14の移動中に、上記金属片
19の下端が、ソルダーペースト試料13aを貫通して
テストプリント基板13の表面に当接し、その後は、こ
のキャリア14の上昇により、テストプリント基板13
が金属片19を押し上げる。
【0038】これにより、部品保持具12aのスライド
シャフト機構12bは、金属片19の上昇分だけ短縮さ
れる。そして、キャリア14の上昇が停止したとき、電
磁クラッチ12cによって、このスライドシャフト機構
12bがロックされる。
【0039】この状態にて、金属片19の下端19a
は、テストプリント基板13の上面に位置する、所謂ゼ
ロレベルとなる。ここで、第一の駆動装置15を動作さ
せて、マイクロギャップδの分だけ、例えば数十μm乃
至数百μmだけ、キャリア14を下降させる。これによ
り、この金属片19の下端とテストプリント基板13の
上面との間には、図3に示すように、マイクロギャップ
δが形成されることになる。
【0040】このとき、電子天秤11には、部品保持具
12及び金属片19の重量が荷重として印加されること
になるので、この荷重分を、風袋としてリセットし、荷
重ゼロにしておく。
【0041】続いて、第二の駆動装置17を動作させる
ことにより、ハンダバス16が上昇される。これによ
り、キャリア14に保持されたテストプリント基板13
が、ハンダバス16内の溶融ハンダに浸漬され、加熱さ
れることになる。
【0042】かくして、このテストプリント基板13上
に搭載されたソルダーペースト13aは、急激にハンダ
バス温度まで加熱され、溶解される。その際、このソル
ダーペースト13aが溶解する過程にて、図4に示すよ
うに、金属片19との間に発生する浮力,濡れ力等の力
が発生する。これらの力が、電子天秤11によって検出
され、電気信号として出力される。
【0043】例えば、図4において、濡れ時間を検出す
ることが、ソルダーペースト13aの濡れ性検査におい
ては重要である。これ以外にも、図4のグラフに示され
ている値は、ソルダーペースト13aの種々の性質検査
に利用できる。
【0044】図5は、本ハンダ付け性試験装置10によ
り、金属片19として、0.4mm径の銅線をエメリー
ペーパーによって処理した(A)標準試片ミガキ棒A
級,(B)洗浄ワイヤ,(C)100度(摂氏)酸化処
理B級,(D)150度(摂氏)酸化処理C級及び
(E)200度(摂氏)酸化処理したものと、0.2c
cのビスマス系低温ソルダーペーストとを、濡れ浸漬深
さ0.2mmで、ハンダバス法によって250度(摂
氏)にて5乃至6秒加熱した場合のハンダ付け性の試験
結果をまとめて示すグラフである。
【0045】このように、本実施例によれば、所定量の
マイクロギャップは、試験片の下端を、一旦、部品接着
部材の上面に当接させた後、所定量だけ、部品接着部材
を相対的に下降させることにより、形成される。従っ
て、使用する部品接着部材の厚さや、試験片の寸法等に
関係なく、簡単な操作によって、所定量のマイクロギャ
ップが形成されることになる。ここで、ハンダバス内へ
の浸漬によるリフロー工程によって行なわれることによ
り、加熱が迅速に且つ正確に行なわれ得る。而も、部品
接着部材,試験片及びソルダーペーストが、均一に加熱
されることになる。
【0046】また、部品保持手段に保持された試験片の
下端に対して、部品接着部材を支持する支持部材を所定
量だけ上昇させたとき、スライドシャフト機構が短縮さ
れることにより、使用する部品接着部材,試験片等の寸
法が吸収されることになり、部品接着部材,試験片等の
寸法を考慮することなく、この試験片の下端と部品接着
部材の上面との間には、所定量のマイクロギャップが形
成されることになる。
【0047】さらに、加熱が所謂リフロー工程により行
なわれることによって、部品接着部材,試験片及びソル
ダーペーストの温度が均一化され、精度よく一定に維持
されると共に、大熱容量の加熱を行なう場合、所定温度
への加熱を迅速に行なわれ得ることになる。
【0048】次に、上述のハンダ付け性試験装置10を
用いて、ハンダのリフロー炉内での挙動に関する試験を
行うための方法について説明する。すなわち、ハンダ付
け性試験においては、上述のように主としてハンダの濡
れ力を検出することが行われる。しかし、リフローソル
ダリングにおいては、リフロー炉内で次のような現象が
見られることが知られている。
【0049】図6および図7はリフロー工程を示す概略
図であり、図6において、符号Pはチップ部品31を実
装すべきプリント基板である。この基板Pのランド3
2,32上にソルダーペースト33,33が施され、そ
の上にチップ部品31の電極部が載置されて、リフロー
炉内で加熱される。
【0050】この際、ソルダーペースト33,33の溶
剤等が溶けて蒸発したり、これらソルダーペースト3
3,33の位置ずれ等によってチップ部品31に図7の
矢印で示すような回転トルクが働くことがある。このた
め、軽いチップ部品31は、基板P上で起立してしま
い、基板P上の多くのチップ部品がリフロー炉内で起立
してあたかも都市におけるビルの林立のような形態をと
ることがある。この現象はマンハッタン現象等と呼ばれ
ており、リフローソルダリングにおけるハンダの注意す
べき挙動である。
【0051】このようなマンハッタン現象にむすびつく
ようなハンダの挙動をチェックするために、上述した図
1のハンダ付け性試験装置10を以下のように使用して
試験することができる。図8は、ハンダ付け性試験装置
10の加熱用のハンダバス16を示しており、このハン
ダバス中には、この試験の場合、低融点金属が収容され
ている。
【0052】この低融点金属35は、摂氏60度程度で
溶けるものを選択することが好ましく、スズ(Sn),
ビスマス(Bi),インジウム(In)系の合金,例え
ばウッドメタル等が好適に用いられる。すなわち、この
場合は、疑似リフローモードによるゆるやかな加熱を行
う必要があり、このような金属をハンダバス16内に満
たして加熱溶融させ、その溶融状態である約摂氏60度
程度からゆっくり加熱する。
【0053】この場合、ハンダ試料を収容したマイクロ
ルツボ37との間には、好ましくはポリイミドフィルム
36を介在させる。このポリイミドフィルム36はハン
ダバス16に収容された上記低融点金属35(以下、溶
融低融点金属という)の表面に浮かせるようにして配置
すればよい。図9は、このようなポリイミドフィルム3
6を介してマイクロルツボ37を加熱した様子を示すグ
ラフであり、ポリイミドフィルム36はその厚みを種々
変えることによって、図示されるようにハンダバス16
からの熱を部分的に遮蔽することがわかる。したがっ
て、加熱制御に好適な厚さのポリイミドフィルム36を
選択して、所望の加熱制御を行うことができる。
【0054】図10は、本試験による加熱バス16中の
溶融低融点金属35の温度上昇特性の一例を示してい
る。たとえばこの図のような加熱制御を行い、図1に示
したハンダ付け性試験装置10を既に説明した順序で動
作させる。
【0055】すなわち、試験金属片19をテストプリン
ト基板13もしくは図8のマイクロルツボ37に搭載し
た検査用ソルダーペースト試料13aに浸漬する。この
際、既述したようにして、試験金属片19とテストプリ
ント基板13もしくは図8のマイクロルツボ37との間
には所定のマイクロギャップを形成し、上述した緩やか
な加熱を行って、試験用金属片19に働く荷重を測定す
る。
【0056】尚、この場合図11に示すように、マイク
ロルツボ37と、テストプリント基板13を使用する場
合には加熱した場合の温度上昇特性が異なるので、これ
らを考慮した測定タイミングを選択する必要がある。か
くして、図12に示すように、共昌系ハンダ(SnPb
63パーセント)Aと、低温ビスマス系のハンダ(Sn
46パーセント,Pb46パーセント,Bi8パーセン
ト)Bを試験対象として、これらのリフロー炉内におけ
る挙動を示す測定結果を得た。
【0057】次に、図1のハンダ付け性試験装置の他の
使用例について説明する。上述の実施例では、例えばク
リームハンダのハンダ付け性に関して、そのぬれ力等の
測定を中心に説明したが、この装置は、ハンダの粘着力
を測定する場合にも使用できる。
【0058】すなわち、リフロー炉を使用したリフロー
ソルダリングにあっては、実装基板等のランド上にソル
ダーペーストを施し、これに実装すべきチップ部品等を
載置した状態で、リフロー炉まで運ばれる。この間、チ
ップ部品は実装基板上で、ソルダーペーストの粘着力に
より保持されている。
【0059】したがって、ソルダーペーストの粘着力は
どの程度であるかは、リフローソルダリングを行うにあ
たって有用な情報となる。具体的には、先づ部品保持手
段12に試験用金属片19を保持させると共に、テスト
プリント基板13上に、一定量の検査用ソルダーペース
ト試料13aを搭載する。
【0060】この状態から、第1の駆動装置15を動作
させて、キャリア14を介してテストプリント基板13
を上昇させる。このテストプリント基板13の移動中
に、上記金属片19の下端が、テストプリント基板13
のソルダーペースト試料13aを貫通してテストプリン
ト基板13の表面に当接する。その後は、このキャリア
14の上昇により、テストプリント基板13が金属片1
9を押し上げる。
【0061】これにより、部品保持具12aのスライド
シャフト機構12bは、金属片19の上昇分だけ短縮さ
れる。そして、キャリア14の上昇が停止したとき、電
磁クラッチ12cによって、このスライドシャフト機構
12bがロックされる。
【0062】この状態にて、金属片19の下端19a
は、テストプリント基板13の上面に位置する、所謂ゼ
ロレベルとなる。ここで、第一の駆動装置15を動作さ
せて、マイクロギャップδの分だけ、例えば数十μm乃
至数百μmだけ、キャリア14を下降させる。これによ
り、この金属片19の下端とテストプリント基板13の
上面との間には、図3に示すように、マイクロギャップ
δが形成されることになる。
【0063】このとき、電子天秤11には、部品保持具
12及び金属片19の重量が荷重として印加されること
になるので、この荷重分を、風袋としてリセットし、荷
重ゼロにしておく。
【0064】ハンダのねれ性試験の場合は、この状態
で、第2の駆動装置17を駆動させてハンダバス16を
上昇させ、テストプリント基板13を溶融ハンダ46a
内に浸漬させて加熱するようにするのであるが、粘着力
試験の場合は、ハンダバス16を用いない。
【0065】金属片19が、テストプリント基板13内
のソルダーペーストと接触した状態から、第1の駆動装
置15を逆転させて、金属片19とテストプリント基板
13の表面との距離を相対的にゆっくりと離間させる。
【0066】これにより、金属片19の先端に付着した
ハンダペーストが、テストプリント基板13表面に載置
されたハンダペースト13aとのあいだで、いわば糸を
引くようにして切れる瞬間の荷重を電子天秤11で計測
する。かくして、図13に示されているように、A,B
2種類のハンダペーストについて、上記粘着力を荷重に
換算した試験結果を得ることができる。
【0067】尚、上述した実施例においては、部品接着
部材として、テストプリント基板13を使用している
が、これに限らず、例えばマイクロルツボ等を使用する
ことも可能である。また、上述の実施例では、ロック機
構を電磁クラッチにより構成しているが、これに限ら
ず、真空チャック等により試験片をロックするようにし
てもよい。さらに、浸漬加熱バスは、上述の実施例では
ハンダバスを用いているが、テストプリント基板を浸漬
して加熱することができるものであれば、他の構成のも
のを適用できることは勿論である。
【0068】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、マ
イクロギャップが容易に所定値に調整されると共に、所
定温度への加熱が、迅速にしかも高精度で行なわれるハ
ンダ付け性試験方法及び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるハンダ付け性試験装置の一実施例
を示す概略図である。
【図2】図1の装置で使用するテストプリント基板の
(A)側面図及び(B)斜視図である。
【図3】図1の装置による測定時の要部拡大側面図であ
る。
【図4】図1の装置による電子天秤の出力と各現象との
関係を示す図である。
【図5】図1の装置による測定例における電子天秤の出
力を示すグラフである。
【図6】リフロー炉内でのチップ部品の挙動を説明する
ための図である。
【図7】リフロー炉内でのチップ部品の挙動を説明する
ための図である。
【図8】疑似リフローモードによる試験方法の説明図で
ある。
【図9】図8の方法におけるマイクロルツボの加熱によ
る温度上昇の様子を示す図である。
【図10】図8の方法におけるハンダバスの温度上昇特
性を示す図である。
【図11】図8の方法におけるマイクロルツボおよびテ
スト用プリント基板の温度上昇特性を示す図である。
【図12】図8の方法における試験結果を示す図であ
る。
【図13】図1のハンダ付け性試験装置を使ってソルダ
ーペースト試料の粘着力試験を行った結果を示す図であ
る。
【図14】従来のハンダ付け試験装置の一例を示す概略
図である。
【図15】図1の装置によるロードセル出力と各現象と
の関係を示す図である。
【符号の説明】
10 電子部品のハンダ付け性試験装置 11 電子天秤 12 部品保持手段 13 テストプリント基板 14 キャリア 15 第一の駆動装置 16 ハンダバス 17 第二の駆動装置 18 温度制御装置
フロントページの続き (72)発明者 政時 民治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 田中 治年 東京都墨田区横川2丁目20番11号 タルチ ン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソルダーペーストを所定量載置した部品
    接着部材に対して、外力検出装置に吊下げられた試験片
    の下端をこのソルダーペースト中に浸漬させ且つ部品接
    着部材の上面に対して所定量のマイクロギャップ有する
    ように支持して、加熱することにより、この外力検出装
    置により、ソルダーペーストと試験片との間に発生する
    力を検出するようにした、電子部品のハンダ付け性試験
    方法において、 試験片の下端を、一旦、部品接着部材の上面に当接させ
    た後、部品接着部材を相対的に下降させることにより、
    マイクロギャップが形成されることを特徴とする、電子
    部品のハンダ付け性試験方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱が、浸漬加熱バス内への浸漬に
    よって行なわれることを特徴とする、請求項1に記載の
    電子部品のハンダ付け性試験方法。
  3. 【請求項3】 スライドシャフト機構を介して部品保持
    手段を支持する外力検出手段と、 このスライドシャフト機構を固定し得るロック機構と、 この部品保持手段の下方にて上下動可能に設けられた部
    品接着部材を支持する支持部材と、 この支持部材の下方にて上下動可能に支持された浸漬加
    熱バスとを備えていることを特徴とする、電子部品のハ
    ンダ付け性試験装置。
  4. 【請求項4】 前記ロック機構が、電磁クラッチである
    ことを特徴とする、請求項3に記載の電子部品のハンダ
    付け性試験装置。
  5. 【請求項5】 前記ロック機構が、真空チャックである
    ことを特徴とする、請求項3に記載の電子部品のハンダ
    付け性試験装置。
  6. 【請求項6】 ソルダーペーストを所定量載置した部品
    接着部材に対して、外力検出装置に吊下げられた試験片
    の下端をこのソルダーペースト中に浸漬させ、 試験片の下端を、一旦、部品接着部材の上面に当接させ
    た後、部品接着部材を相対的に下降させることにより、
    部品接着部材の上面に対して所定量のマイクロギャップ
    有するように支持し、 上記部品接着部材を低融点金属を収容した浸漬加熱バス
    によって加熱して、 上記外力検出装置により、ソルダーペーストと試験片と
    の間に発生する力を検出するようにしたことを特徴とす
    る電子部品のハンダ付け性試験方法。
  7. 【請求項7】 前記浸漬加熱バスと部品接着部材との間
    にはポリイミドフィルムを介在させることを特徴とする
    請求項6に記載の電子部品のハンダ付け性試験方法。
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