JPH0771736B2 - 回転子の製造方法 - Google Patents

回転子の製造方法

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JPH0771736B2
JPH0771736B2 JP60291341A JP29134185A JPH0771736B2 JP H0771736 B2 JPH0771736 B2 JP H0771736B2 JP 60291341 A JP60291341 A JP 60291341A JP 29134185 A JP29134185 A JP 29134185A JP H0771736 B2 JPH0771736 B2 JP H0771736B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は誘導電動機用回転子の製造方法に関し、特に、
回転子のかご形導体といわゆる低圧鋳造法などの加圧鋳
造により形成する回転子のかご形導体鋳込み方法の改良
に関する。
〔発明の技術的背景〕
従来、誘導電動機における回転子のかご形導体の鋳込み
方法としては、鉄心のスロット内の導体及び鉄心の上下
両端の短絡環をアルミニウム等の金属により一体成形す
るダイカスト法あるいは低圧鋳造法等が広く採用されて
いる。
第4図は、低圧鋳造法においてアルミニウムの溶湯が注
入される様子を説明する鉄心及び金型の断面図であり、
符号1は短絡環の鋳込用空間4を有する上金型、2はス
ロット(導体孔)5を有する鉄心、3は湯口7及び短絡
環の鋳込用空間6を有する下金型、8はロータシャフト
である。
回転子のかご形導体の製造時においては、湯口7に導か
れたアルミニウム等の溶湯9は鋳込み用空間6を満たし
た後、鉄心2のスロット5内を上昇し、鋳込用空間4内
に導かれ、導体孔5に充填された導体と上下金型内に充
填された短絡環とが一体成形される。
上記鋳込工程においては、溶湯が注入された後、溶湯の
熱を鉄心2あるいは金型1,3が奪い凝固が進行する。こ
の場合溶湯の凝固時間は(鋳物体積)/(鋳物冷却表面
積)、で表わされるモジュラス値M、及び溶湯温度、鉄
心や金型などの鋳型の温度に支配され、下記式〔1〕で
求まる。
ここで、t:凝固時間、 M:モジュラス値、 L:凝固潜熱、 S:溶湯のエントロピー、 θ0:凝固温度、 θ1:溶湯温度、 θ2:鋳型温度、 A:鋳型、溶湯の物性値から決まる常数、 である。
ところで、短絡環の鋳込用空間4に鋳込まれた溶湯は、
短絡環での鋳物冷却表面積に対する鋳物体積の比すなわ
ちモジュラス値Mが大きいため、凝固が完了するまでに
長時間を要するのに対し、スロット5内に鋳込まれた溶
湯は、スロット部のモジュラス値Mが小さいため短時間
で凝固が完了する。
第5図は、溶湯が凝固する過程を説明するための等温線
分布図であるが、上部の短絡環内では凝固の遅れによっ
て生ずる等温線のループ13が形成され、いわゆる最終凝
固部となり、このため引け巣が発生しやすくなる。一
方、下部の短絡環の鋳込用空間6に鋳込まれた溶湯も、
鋳込用空間4に鋳込まれた溶湯と同様に凝固の遅れを生
ずるが、湯口7からの溶湯の補給が十分であるため、引
け巣は発生しない。短絡環内に発生する引け巣は、回転
子としての冷却面積の減少につながり、回転子の温度を
上昇させ、誘導電動機の効率を低下させる等の問題を生
ずる。
この様な引け巣の発生を防止するため、従来押湯を設け
る方法が一般に用いられていた。第6図は、従来法にお
ける回転子のかご形導体の鋳込み方法の説明であるが、
この方法においては、円筒状の上部短絡環の側部に複数
個の押湯12を設けるため、金型の構造が複雑ななるばか
りでなく、鋳造後、押湯切断、切断箇所の仕上の工程が
必要となり、また歩留りも悪化し工業的に有利な方法と
は言えなかった。
〔発明の目的〕
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので
あり、その目的とするところは、押湯を設けなくても短
絡環内に引け巣欠陥を発生させない回転子の製造方法を
提供することにある。
〔発明の概要〕
上記目的を達成するため、本発明の回転子の製造方法
は、ロータシャフトの外周に複数の導体孔を有する鉄心
が積層形成されてなる回転子構成部材の前記導体孔に金
属の溶湯を注入して導体を成形するとともに前記鉄心の
上下端に前記各導体を電気的に接続させるための短絡環
を前記導体と一体成形して誘導電動機用回転子を製造す
るに際し、下端側短絡環の金型に設けられた湯口から溶
湯金属を注入し、かつ上端側短絡環の金型の温度よりも
導体を形成する鉄心の温度の方を高くすることを特徴と
している。
また、前記上端側の金型と鉄心の温度差Δθ(deg)が
下式の値であることが好ましい。
〔但し、MS=(導体孔の体積)/(導体孔の冷却表面
積)〕 温度差を生じさせる方法としては、上端側の金型に、た
とえば銅のような熱伝導率の高い材料で成形された冷却
用ブロックを設け、溶湯が満たされると同時に冷却用ブ
ロックに冷却用媒体を流して上端側金型を冷却する方法
などがとられ得る。
上記のようにして温度差を設けることにより、上端側
(湯口と反対側)の短絡環の凝固温度を速め、スロット
(導体)部に対する凝固の遅れをなくし、これにより上
端側短絡環からスロット部へ順次凝固が進行する指向生
凝固を行なわせることにより引け巣の発生を効果的に防
止することができるのである。
〔発明の実施例〕
以下本発明の実施例を第1図、第2図及び第3図に基づ
いて説明する。
鋳造工程においては、溶湯が鋳込用空間に鋳込まれた
後、鋳型への熱移動により凝固が進行する。このとき各
キャビティーでの凝固時間は、前記〔1〕式で示す様
に、キャビティーのモジュラス値、溶湯温度、鋳型温度
で決定される。短絡環4のモジュラス値MEはスロット5
のモジュラス値MSに比べかなり大きい。
このため、〔2〕式の様に短絡環の凝固時間がスロット
の凝固時間に比べ長くなり短絡環内に最終凝固部が残
り、このため引け巣が発生することになる。短絡環に引
け巣を発生させないためには、短絡環とスロットの凝固
時間差ΔTをなるべく小さくすればよい。ΔTを小さく
するには、短絡環の鋳型温度θ2E(すなわち上金型1の
温度)をスロットの鋳型温度θ2S(すなわち鉄心2の温
度)よりも低くすることが有効である。
本発明者らは、詳細な実験を繰返した結果、スロットの
モジュラス値に応じ、引け巣を発生させないための有効
温度差Δθは、 であることを見出した。
第1図は、上式をグラフ化したものであるが、このグラ
フから、たとえばMS=0.3のスロットを有するかご形導
体ではΔθ≧250degとすれば引け巣が防止出来ることが
わかる。
第2図は、第4図と同様の構成で、MS=0.3のスロット
を有するかご形導体に730℃のアルミニウムを低圧鋳造
法にて鋳込んだ場合のスロットの冷却曲線(図中A)と
上端短絡環の冷却曲線(図中B)である。第2図(a)
は、上金型温度と鉄心温度を等しくした場合(すなわち
Δθ=0)であり、第2図(b)は上金型温度と鉄心温
度の温度差を第1図の有効温度差領域内の値に設定した
場合である。前者については、上部の短絡環の凝固時間
tEがスロットの凝固時間tSに比べ長く、上部短絡環内に
引け巣が発生した。
一方、後者はtEとtSがほぼ等しくほぼ同時に凝固が完了
している。後者の場合、引け巣の発生は皆無であった。
短絡環とスロットの凝固時間ΔTを小さくするもう一つ
の方法は、短絡環を形成する上金型を鋳込後、急冷する
ことである。第3図は、本発明に係る別の実施例であ
り、上金型1の内部には、たとえば銅のような熱伝導率
の高い材料で成形された冷却用ブロック9が設けられて
いる。冷却用ブロック9には、冷却媒体を通す冷却管11
と溶湯の上昇を検知するセンサー10が設けられている。
この場合、溶湯が短絡環キャビティー4を満たすと、こ
れをセンサー10が検出し、冷却孔11と連結した電磁弁
(図示せず)を作動させることにより冷却媒体を流し、
冷却用ブロック9を介し溶湯を急冷する。この方式によ
れば短絡環内の溶湯の凝固は極めて速く完了するため、
スロットの凝固に対し遅れを生ずることがなく、短絡環
からスロットへ向けて指向生凝固が行なわれるので短絡
環内の引け巣が発生するのを防止することができる。
〔発明の効果〕
本発明の回転子の製造方法は、回転子の導体ならびに短
絡環を一体鋳造する際に、導体と短絡環との間に特定の
温度差を設けるようにしたので、短絡環部における引け
巣の発生を防止することができるというすぐれた効果を
有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は有効温度差領域を示す説明図、第2図は冷却曲
線図、第3図は本発明に係る鋳造方式を説明する断面
図、第4図は溶湯の流れを示す断面図、第5図は等温線
図、第6図は従来方法での鋳造方式を説明する断面図で
ある。 1,3……金型、2……鉄心、4,6……短絡環(鋳込用空
間)、5……スロット(導体)、7……湯口、8……ロ
ータシャフト。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロータシャフトの外周に複数の導体孔を有
    する鉄心が積層形成されてなる回転子構造部材の前記導
    体孔に金属の溶湯を注入して導体を成形するとともに前
    記鉄心の上下端に前記各導体を電気的に接続させるため
    の短絡環を前記導体の一体成形して誘導電動機用回転子
    を製造するに際し、下端側短絡環の金型に設けられた湯
    口から溶湯金属を注入し、かつ、上端側短絡環の金型の
    温度よりも導体を形成する鉄心の温度の方を高くすると
    ともに、この上端側の金型と鉄心の温度差Δθ(deg)
    を、下式の値: 〔但し、MS=(導体孔の体積)/(導体孔の冷却表面
    積)〕 に設定することを特徴とする、回転子の製造方法。
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