JPH0771586A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JPH0771586A
JPH0771586A JP5237352A JP23735293A JPH0771586A JP H0771586 A JPH0771586 A JP H0771586A JP 5237352 A JP5237352 A JP 5237352A JP 23735293 A JP23735293 A JP 23735293A JP H0771586 A JPH0771586 A JP H0771586A
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lubricating oil
pressure
increase
amount
control
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JP5237352A
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Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
Yasuo Hojo
康夫 北條
Masato Kaikawa
正人 甲斐川
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ライン圧を昇圧して潤滑油量を増加させる際
の変速ショックの悪化を防止する。 【構成】 変速時に摩擦係合装置1に供給する潤滑油量
を、ライン圧を高くすることにより増加させる自動変速
機Aの油圧制御装置において、変速を行うべきことを判
定する変速判定手段2と、イナーシャ相の開始を検出す
るイナーシャ相検出手段3と、前記変速判定手段2によ
る変速の判定の後、前記イナーシャ相検出手段3がイナ
ーシャ相の開始を検出するまでの間、前記潤滑油量を増
加させる潤滑油増量指示手段4とを備えている。したが
って出力トルクが変化し始めた後の摩擦係合装置1の係
合圧は、潤滑油の増量のためのライン圧の影響がない圧
力になるので、変速ショックが悪化することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動変速機における
摩擦係合装置に対する潤滑油量を制御する油圧制御装置
に関し、特にライン圧の昇圧制御によって摩擦係合装置
に対する潤滑油量を増加させる油圧制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】周知のように自動変速機では、潤滑油を
含浸させた摩擦材同士を加圧接触させることによりトル
クの伝達を行う湿式多板クラッチやブレーキが使用され
ている。この種の摩擦係合装置では、摩擦係数を所定値
に維持し、また耐久性を向上させるために、その摩擦面
に潤滑油を供給する必要があるが、潤滑油を過剰に供給
すると、潤滑油の粘性によるいわゆる引摺りトルクが大
きくなったり、あるいは潤滑油を送るためのポンプ動力
が大きくなったりして動力損失の増大による燃費の悪化
などの不都合を招来する。また一方、二つの摩擦係合装
置の係合・解放状態を同時に切換えるいわゆるクラッチ
・ツウ・クラッチ変速の場合には、それらの摩擦係合装
置での滑りが過渡的に増大することがあり、このような
場合には、摩擦面への潤滑油の供給量を多くすることが
好ましい。
【0003】このように相反する要請を満たすため、従
来、変速の開始に伴って、所定時間、潤滑油量を増加さ
せる装置が特開平3−157552号によって提案され
ている。この装置は、具体的には、プレッシャーレギュ
レータバルブから潤滑部に至る油路の途中に、ソレノイ
ドバルブで制御される可変流量機構を設け、変速の開始
が検出された場合に、その可変流量機構によって潤滑部
に対する潤滑油量を増加させるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の装置で
は、潤滑油の量を特に多くする必要のある変速時の所定
時間の間に限って摩擦係合装置に対する潤滑油の増量が
図られるから、上述した相反する要請を満たすことがで
きるが、ソレノイドバルブやこれによって切換え動作さ
せられるバルブを追加設置する必要があるので、装置や
制御が複雑化する不都合がある。
【0005】これに替えて変速時にライン圧を高くする
ことにより、摩擦係合装置に対する潤滑油の増量を図る
ことが考えられる。すなわち自動変速機で使用されてい
る摩擦係合装置に供給する潤滑油として、その摩擦係合
装置を駆動するオイルの一部が使用されており、したが
ってライン圧を高くすれば、潤滑油の供給量も増大す
る。
【0006】このような装置であれば、新たにバルブを
設ける必要がないので、構成の簡素化を図ることができ
るが、ライン圧は摩擦係合装置の係合・解放のタイミグ
を適正化するために制御されているので、これを潤滑油
量の増大のために昇圧するとすれば、変速特性にずれが
生じ、変速ショックが悪化するなどの不都合が生じる。
【0007】この発明は上記の事情に鑑みてさなれたも
ので、装置の簡素化のためにライン圧の昇圧によって潤
滑油量を増加させるにあたり、変速ショックの悪化など
を生じることのない油圧制御装置を提供することを目的
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、図に示す構成としたことを特徴とす
るものである。すなわち請求項1に記載した発明は、図
1に示すように、変速時に摩擦係合装置1に供給する潤
滑油量を、ライン圧を高くすることにより増加させる自
動変速機Aの油圧制御装置において、変速を行うべきこ
とを判定する変速判定手段2と、イナーシャ相の開始を
検出するイナーシャ相検出手段3と、前記変速判定手段
2による変速の判定の後、前記イナーシャ相検出手段3
がイナーシャ相の開始を検出するまでの間、前記潤滑油
量を増加させる潤滑油増量指示手段4とを備えているこ
とを特徴とするものである。
【0009】また請求項2に記載した発明は、変速時に
摩擦係合装置1に供給する潤滑油量を、ライン圧を高く
することにより増加させる自動変速機Aの油圧制御装置
において、変速に伴う前記潤滑油量の増量を検出する潤
滑油増量検出手段5と、この潤滑油増量検出手段5によ
って前記潤滑油量が増量させられていることが検出され
た場合に前記摩擦係合装置1に接続されているアキュー
ムレータ6の背圧を低下させる背圧低下指示手段7とを
備えていることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】この発明で対象とする自動変速機Aは、潤滑油
の供給される摩擦係合装置1を備えており、この摩擦係
合装置1に対する潤滑油量の増加は、変速時に、ライン
圧を高くすることにより行われる。その変速は変速判定
手段2によって判定され、また変速の開始後のイナーシ
ャ相の開始はイナーシャ相検出手段3によって検出され
る。そして前記摩擦係合装置1に対する潤滑油の増量
は、変速判定手段2が変速を判定した後、イナーシャ相
検出手段3がイナーシャ相の開始を検出するまでの間、
潤滑油増量指示手段4からの指令信号に基づいて行われ
る。すなわちイナーシャ相が開始した後は、潤滑油量の
増加ためのライン圧の昇圧を行わないから、変速特性に
影響が出ず、変速ショックの悪化が防止される。
【0011】また請求項2の発明では、ライン圧の昇圧
によって潤滑油量が増量されていることが潤滑油増量検
出手段5で検出されると、背圧低下指示手段7からの指
令信号に基づいてアキュームレータ6の背圧が低下させ
られる。すなわち摩擦係合装置1においては、ライン圧
の上昇が背圧の低下によって相殺されるので、摩擦係合
装置1の係合圧が変速特性を良好にする圧力に維持され
るので、変速ショックの悪化が防止される。
【0012】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説
明する。図3はこの発明の一実施例の基本的な構成を示
すブロック図であって、ここに示す例は、前進5段・後
進1段を設定することのできる自動変速機Aを対象とす
るものである。そこで先ず、その自動変速機Aの歯車列
の構成について説明すると、この自動変速機Aは、変速
機構としてロックアップクラッチ10を有するトルクコ
ンバータ11と、一組の遊星歯車機構を有する副変速部
12と、二組の遊星歯車機構によって複数の前進段と後
進段とを設定する主変速部13とを備えている。副変速
部12は、ハイ・ローの二段の切換えを行うものであっ
て、その遊星歯車機構のキャリヤ14がトルクコンバー
タ11のタービンランナ15に連結されており、またこ
のキャリヤ14とサンギヤ16との間にはクラッチC0
および一方向クラッチF0 が相互に並列の関係になるよ
うに設けられ、さらにサンギヤ16とハウジングHu と
の間にブレーキB0 が設けられている。
【0013】一方、主変速部13の各遊星歯車機構にお
けるザンギヤ17,18は、共通のサンギヤ軸19に設
けられており、この主変速部13における左側(フロン
ト側)の遊星歯車機構におけるリングギヤ20と副変速
部12のリングギヤ21との間に第1クラッチC1 が設
けられ、また前記サンギヤ軸19と副変速部12のリン
グギヤ21との間に第2クラッチC2 が設けられてい
る。主変速部13における図の左側の遊星歯車機構のキ
ャリヤ22と右側(リヤ側)の遊星歯車機構のリングギ
ヤ23とが一体的に連結されるとともに、これらのキャ
リヤ22とリングギヤ23とに出力軸24が連結されて
いる。
【0014】そしてバンドブレーキである第1ブレーキ
B1 がサンギヤ軸19の回転を止めるように設けられ、
より具体的には第2クラッチC2 のクラッチドラムの外
周側に設けられており、またサンギヤ軸19とハウジン
グHu との間に、多板ブレーキである第2ブレーキB2
が配置されており、さらにリヤ側の遊星歯車機構におけ
るキャリヤ25とハウジングHu との間に第1一方向ク
ラッチF1 と第3ブレーキB3 とが並列に配置されてい
る。
【0015】上述した構成の自動変速機Aにおいては、
各摩擦係合装置を図4に示すように係合・解放すること
により前進5段・後進1段の変速段が設定される。な
お、図4において○印は係合、×印は解放をそれぞれ示
す。
【0016】上記の自動変速機Aにおける各クラッチC
0 ,C1 ,C2 および各ブレーキB0 ,B1 ,B2 ,B
3 に油圧を給排する油圧制御装置30は、第1速ないし
第5速および後進段を主に設定するための第1ないし第
3のソレノイドバルブS1 ,S2 ,S3 と、ロックアッ
プクラッチ10の制御およびブレーキB0 の供給圧の調
圧を行うリニアソレノイドバルブSLUと、ライン油圧P
L をスロットル開度に応じて制御するためのリニアソレ
ノイドバルブSLTと、アキュームレータ背圧を制御する
ためのリニアソレノイドバルブSLNとを備えている。こ
れらのソレノイドバルブを制御するための電子制御装置
(T−ECU)31が設けられており、これは中央演算
処理装置(CPU)および記憶素子(ROM,RAM)
ならびに入出力インターフェースを主体とするものであ
って、自動変速機Aへの入力回転数センサーからの信
号、第1クラッチC1 のドラムの回転数センサーからの
信号、車速信号、ニュートラルスタートスイッチからの
信号、油温センサーからの信号、パターンセレクトスイ
ッチからの信号、トランスミッションコントロールスイ
ッチからの信号、ストップランプスイッチからの信号な
どが入力されている。またこの電子制御装置31にはエ
ンジン用電子制御装置(E−ECU)32が相互にデー
タ通信可能に接続されている。そしてこのエンジン用電
子制御装置32にはスロットルポジションセンサーから
の信号や水温センサーからの信号等が入力されている。
【0017】上記の自動変速機用の電子制御装置31
は、入力される各信号および予め記憶させられているマ
ップに基づいて、設定するべき変速段やロックアップク
ラッチ10の係合・解放を制御し、またエンジン用電子
制御装置に32に変速の際のトルクダウン制御を実行す
るよう信号を出力するようになっている。
【0018】なお、上記の自動変速機Aにおいてもスロ
ットル開度に応じてライン圧およびトルクコンバータ油
圧ならびに潤滑油圧を制御するようになっている。具体
的には、図5に示すように、油圧ポンプ40で加圧した
オイルをライン圧に調圧するプライマリレギュレータバ
ルブ41に、リニアソレノイドバルブSLTで発生するス
ロットル開度に応じた油圧PSLT が油路42,43を介
してをパイロット圧として加えられ、スロットル開度が
大きいほど、すなわちエンジン負荷が大きいほど、ライ
ン圧が高くなるようになっている。またそのリニアソレ
ノイドバルブSLTが発生する油圧PSLT は、セカンダリ
ーレギュレータバルブ44に油路42,45を介してパ
イロット圧として加えられている。このセカンダリーレ
ギュレータバルブ44は、トルクコンバータ油圧および
潤滑油圧を調圧するためのバルブであって、スロットル
開度に応じた油圧を発生する前記リニアソレノイドバル
ブSLTからの油圧PSLT がパイロット圧として加えられ
ることにより、調圧レベルが変更され、スロットル開度
が大きいほどその出力油圧Psec が高くなるようになっ
ている。そしてセカンダリーレギュレータバルブ44で
調圧された油圧Psec が潤滑箇所46へ油路47を介し
て供給される。すなわち各摩擦係合装置の摩擦面には、
ライン圧と同様に、エンジン負荷に応じて高くなるセカ
ンダリーレギュレータバルブ44の出力油圧Psec が潤
滑油として供給される。
【0019】また前述したアキュームレータ背圧制御用
のリニアソレノイドバルブSLNが発生する油圧PSLN
は、図6に示すように、アキュームレータコントロール
バルブ48から油路49を介して第2ブレーキB2 用の
アキュームレータ50に供給される。すなわちアキュー
ムレータコントロールバルブ50の特性がアキュームレ
ータ背圧PACC によって変更され、変速時の第2ブレー
キB2 の過渡的な油圧が変更される。なお、アキューム
レータ背圧PACC は、第3ブレーキB3 などの他の摩擦
係合装置のためのアキュームレータにも供給される。
【0020】ところで図4に示す係合作動表から知られ
るように、上記の自動変速機Aでは、第3速と第4速と
の間で変速を行う場合、第2クラッチC2 と第1ブレー
キB1 との係合・解放状態を同時に変更する必要があ
り、したがってこれらの変速段の間での変速がいわゆる
クラッチ・ツウ・クラッチ変速となる。この変速を実行
する場合、アップシフトであればエンジンの吹き上りを
防止し、またダウンシフトであれば、変速ショックを防
止するために、これら二つの摩擦係合装置を所定期間、
オーバーラップ状態に維持し、もしくはアンダーラップ
状態に維持する必要がある。このような制御を行うため
に上記の自動変速機Aには図7に示す油圧回路が備えら
れている。
【0021】図7において符号70は 3-4タイミングバ
ルブを示し、この 3-4タイミングバルブ70には、 3-4
シフトバルブ71のドレン油路72に連通するインポー
ト73と、そのドレン油路72にオリフィス74を介し
て連通するドレン圧入力ポート75と、 3-4シフトバル
ブ71から第2ブレーキB2 に至る供給油路76にオリ
フィス77を介して連通する入力ポート78と、ロック
アップクラッチ用のリニアソレノイドバルブSLUからの
信号圧を入力される信号ポート79と、ドレンポート8
0とが設けられている。またこの 3-4タイミングバルブ
70のスプール81には、その一端に位置しかつドレン
ポート80を開閉するランド82と、中間に位置すると
ともにドレン圧入力ポート75とインポート73との間
を仕切りかつドレン圧入力ポート75側にドレン圧の受
圧面を形成しているランド83と、他端に位置するとと
もに供給圧の受圧面を形成しかつ入力ポート78とドレ
ン圧入力ポート75とを仕切る小径のランド84とを備
えている。そしてその一端側のランド82はスプリング
85を介して受圧ピストン86に当接し、また受圧ピス
トン86は信号ポート79からの信号圧の受圧面を形成
している。
【0022】第1ブレーキB1 用のアキュームレータ8
7は、第1ブレーキB1 に至る油路88に、オリフィス
89を介して接続されており、このアキュームレータ8
7は、前記リニアソレノイドバルブSLNによって制御さ
れるアキュームレータコントロールバルブからの油圧に
よって背圧が変えられて第1ブレーキB1 の係合圧を制
御する。また第2クラッチC2 用のアキュームレータ9
0も同様に、リニアソレノイドバルブSLNによって制御
されるアキュームレータコントロールバルブからの油圧
によって背圧を変えられて第2クラッチC2 の係合圧を
制御する。
【0023】また図7において符号91は、第2クラッ
チC2 に対するファーストフィル手段を構成する C-2オ
リフィスコントロールバルブであって、スプール92を
その軸線方向に押圧するスプリング93を設けた端部と
は反対側の端部に制御ポート94が形成され、この制御
ポート94は、オリフィス95を介して第2クラッチC
2 に連通されている。また中間部には、前記供給油路7
6を接続した入力ポート96と、この入力ポート96に
対してスプール92により連通・遮断されかつ第2クラ
ッチC2 が接続された第2クラッチポート97とが形成
されている。さらに後述する B-1コントロールバルブ9
8を介して第1ブレーキB1 に接続された第1ブレーキ
ポート99と、この第1ブレーキポート99に対してス
プール92により連通・遮断されるドレンポート100
とが形成されている。そしてスプリング93を配置して
ある端部には第3ソレノイドバルブS3 からの信号圧を
入力する信号ポート101が形成されている。
【0024】B-1コントロールバルブ98について説明
すると、これは、第1ブレーキB1の油圧の給排速度を
制御するためのバルブであり、第1ブレーキB1 の油圧
を信号圧として作用させるために油路88を接続した信
号ポート102と、 3-4シフトバルブ71にオリフィス
103を介して接続したDポート104と、このDポー
ト104に対して連通・遮断されかつ油路88が接続さ
れたブレーキポート105と、このブレーキポート10
5に対して連通・遮断されかつ前記の C-2オリフィスコ
ントロールバルブ91における第1ブレーキポート99
に接続されたブレーキポート106とが形成されてい
る。これらのポートの開閉を行うスプール107の一端
部はスプリング108を介してピストン109に当接さ
せられている。このスプール107とピストン109と
の間に開口しかつ第4速圧が供給される制御ポート11
0と、ピストン109に対してロックアップクラッチ用
リニアソレノイドバルブSLUの信号圧を作用される信号
圧ポート111とが形成されている。なお、図7におい
て符号112は 2-3シフトバルブであり、また符号11
3はドレン油路74に設けたオリフィスである。
【0025】すなわち 3-4タイミングバルブ70が図7
の上半分に示す位置から下半分に示す位置に切り替わる
ことにより、インポート73がドレンポート80に連通
して第1ブレーキB1 からの排圧速度を速くするので、
第3速から第4速へのアップシフトの際に、リニアソレ
ノイドバルブSLUによって制御ポート79に供給する油
圧を制御することにより、第2クラッチC2 と第1ブレ
ーキB1 とのオーバーラップ期間を適宜に制御するよう
になっている。また第4速から第3速へのダウンシフト
の際には、 B-1コントロールバルブ98の制御ポート1
11に供給する油圧をリニアソレノイドバルブSLUによ
って制御してこの B-1コントロールバルブ98が図7の
上半分に示す位置に切り替わるタイミングを制御するこ
とにより、第1ブレーキB1 に対する油圧の供給タイミ
ングを制御して第2クラッチC2と第1ブレーキB1 の
アンダーラップ期間を適宜にするように制御するように
なっている。
【0026】上述したクラッチ・ツウ・クラッチ変速の
場合、その変速に関与する摩擦係合装置は、アップシフ
トおよびダウンシフトのいずれの場合であっても、過渡
的に激しく滑ることがあり、その際の摩擦材の耐久性の
低下を避けるために潤滑油の供給量を増加する必要があ
る。このような目的のために、上述した自動変速機Aで
は、ライン圧PL およびアキュームレータ背圧を以下の
ように制御する。
【0027】図8はこれらの圧力を制御するためのルー
チンの一例を示すフローチャートであって、先ず入力信
号の処理(ステップ1)を行い、ついで第3速から第4
速へのアップシフトが判定されたか否かを判断する(ス
テップ2)。第3速から第4速へのアップシフトが判定
された場合には、前回のアップシフトの際に第2クラッ
タC2 と第1ブレーキB1 とが共に所定以上のトルク容
量を持つタイアップが生じたか否かを判断する(ステッ
プ3)。その判断結果が“ノー”であれば、特に制御を
行わずにリターンし、判断結果が“イエス”であれば、
前記リニアソレノイドバルブSLTを制御してその発生油
圧PSLT を高くする(ステップ4)。その特性の一例を
図9に示してある。前述したようにこの油圧PSLT はセ
カンダリーレギュレータバルブのパイロット圧となって
いるので、これを高くすることにより潤滑油圧が高くな
り、潤滑油量が増加する。
【0028】また同時にアキュームレータ背圧制御用の
リニアソレノイドバルブSLNを制御してアキュームレー
タ87,90の背圧を低下させる(ステップ5)。すな
わち、スロットル開度に基づいて制御される前記リニア
ソレノイドバルブSLTの発生油圧PSLT を高くすると、
ライン圧PL が同時に高くなり、これが供給される摩擦
係合装置の係合圧が高くなってしまう。これを是正する
ためにアキュームレータ背圧を低くすることによりライ
ン圧の昇圧分を相殺し、摩擦係合装置の変速過渡期の油
圧を、潤滑油量の増加のためにライン圧を高くする制御
を行わなかった場合と同程度に維持する。その結果、潤
滑油量の増加のための影響が変速特性に及ばないので、
変速ショックの悪化が防止される。なおこの場合、ロッ
クアップクラッチ10を制御するためのリニアソレノイ
ドバルブSLUからの油圧が前記 3-4タイミングバルブ7
0の制御ポート79にパイロット圧として供給されてい
るから、これを下げてタイアップ量を少なくするように
制御してもよい。
【0029】ついで変速が終了したか否かを判断し(ス
テップ6)、変速中であればステップ4に戻り、また変
速が終了した場合には、ライン圧制御のためのリニアソ
レノイドバルブSLTの油圧PSLT を通常値(潤滑油の増
量制御を行っていない状態の油圧)に復帰させ(ステッ
プ7)、またアキュームレータ背圧を低下させる制御を
終了し(ステップ8)、リターンする。
【0030】一方、第3速から第4速へのアップシフト
が判定されていないためにステップ2の判断結果が“ノ
ー”の場合には、第4速から第3速へのダウンシフトか
否かが判断され(ステップ9)、その判断結果が“ノ
ー”であればリターンし、“イエス”であれば、前回の
第4速から第3速へのダウンシフトの際にタイアップが
生じたか否かを判断する(ステップ10)。その判断結
果が“ノー”であれば特に制御を行うことなくリターン
し、“イエス”であれば前記リニアソレノイドバルブS
LTの信号圧PSLT を高くして潤滑油量を増量し(ステッ
プ11)、またアキュームレータ背圧の低下制御(ステ
ップ12)を実行する。そして変速が終了したか否かを
判断し(ステップ13)、終了していなければステップ
10に戻り、終了していればステップ7およびステップ
8の制御を行った後にリターンする。
【0031】図10は他の制御ルーチンを示すフローチ
ャートであって、ここに示す例は、第3速から第4速へ
のアップシフトの場合のオーバーラップ制御のためのも
のである。すなわち入力信号の処理(ステップ20)を
行った後に、Dレンジが設定されているか否かを判断し
(ステップ21)、その判断結果が“ノー”であれば、
特に制御を行うことなくリターンし、また“イエス”で
あれば、ステップ22に進む。マニュアル操作に基づく
第3速から第4速へのアップシフトの場合はアンダーラ
ップ制御とするためである。
【0032】ステップ22では、油温が所定温度(例え
ば10℃)より低いか否かを判断し、油温が低ければ、
特に制御することなくリターンし、油温が所定温度以上
であれば、ステップ23に進む。すなわち油温が低けれ
ば、摩擦係合装置での滑りが多くても摩擦材での発熱に
よる耐久性の低下のおそれがないからである。そしてス
テップ23では、第3速から第4速へのアップシフトが
判定されているか否かを判断する。
【0033】第3速から第4速へのアップシフトでなけ
れば、この制御の対象外であるのでリターンし、第3速
から第4速へのアップシフトであれば、ライン圧を制御
するためのリニアソレノイドバルブSLTがフェールして
いるか否かを判断する(ステップ24)。これがフェー
ルしていなければ、潤滑油の増量制御を行うことができ
るので、この発生油圧PSLT を高くする(ステップ2
5)。また同時にオーバーラップ量を低減する(ステッ
プ26)。
【0034】ステップ25の制御は、前述したステップ
4の制御と同様である。またステップ26の制御は、例
えばロックアップクラッチ10を制御するためにリニア
ソレノイドバルブSLUの油圧を低下させ、あるいは 3-4
タイミングバルブ70の切換時期を変更することによっ
て実行される。このように潤滑油量の増加のための制御
およびオーバーラップ低減のための制御を行った後に、
イナーシャ相が開始したか否かを判断する(ステップ2
6)。これは、従来知られているように、自動変速機A
の入力回転数および出力回転数ならびに変速後の変速比
に基づいて判断することができ、イナーシャ相が開始し
ていない場合にはステップ24に戻り、またイナーシャ
相が開始した場合には、ステップ28に進んでリニアソ
レノイドバルブSLTを通常の制御に復帰させる。すなわ
ち潤滑油量の増量制御を終了する。このようにイナーシ
ャ相の開始までライン圧の昇圧を伴う潤滑油量の増量制
御を実行すれば、摩擦係合装置の焼損や耐久性の低下を
防止することができると同時に、変速特性への影響を回
避して変速ショックの悪化を防止することができる。
【0035】一方、リニアソレノイドバルブSLTがフェ
ールしている場合には、ステップ29に進んで第2クラ
ッチC2 と第1ブレーキB1とのオーバーラップ量を通
常時と同様に制御する。
【0036】なお、イナーシャ相は、変速指令信号を出
力して一定時間が経過した後に開始するので、ステップ
27のプロセスはステップ27−1として示してあるよ
うに、タイマが所定時間のカウントを終了したか否かを
判断するプロセスに置き換えてもよい。その場合、予め
定める所定時間は、車速やスロットル開度あるいは油温
などの各種のパラメータによって変更される可変量とし
てもよい。なおまたクラッチ・ツウ・クラッチ変速の際
のオーバーラップ制御を所期どおりに制御できなかった
場合には、摩擦係合装置の耐久性の低下を防止するため
に、潤滑油量の増量制御を変速の終了まで継続すること
としてもよい。
【0037】以上、この発明の実施例について説明した
が、この発明は上記の実施例に限定されるものではない
のであって、図3に示す歯車列以外の歯車列や図7に示
す油圧回路以外の油圧回路を備えた自動変速機を対象と
して実施することができる。また潤滑油量の増量制御
は、クラッチ・ツウ・クラッチ変速の場合に限らず、他
の変速の際に実行することとしてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の油圧制御
装置によれば、ライン圧の昇圧を伴う潤滑油量の増量制
御を行うとしても、その制御はイナーシャ相の開始まで
であるから、変速特性に直接的な影響が生じず、したが
って変速ショックの悪化を防止することができる。
【0039】また請求項2に記載した発明では、ライン
圧の昇圧を伴う潤滑油量の増量制御と並行してアキュー
ムレータの背圧を低下させる制御を実行するから、摩擦
係合装置の係合圧に対するライン圧の昇圧の影響が相殺
され、その結果、変速ショックの悪化を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載した発明を機能的な手段で示す
概略的なブロック図である。
【図2】請求項2に記載した発明を機能的な手段で示す
概略的なブロック図である。
【図3】この発明の一実施例における歯車列を主として
示す模式図である。
【図4】各変速段を設定するための摩擦係合装置の係合
作動表を示す図である。
【図5】ライン圧および潤滑油圧を調圧するための部分
的な油圧回路を示す図である。
【図6】第2ブレーキのアキュームレータの特性を制御
するための部分的な油圧回路を示す図である。
【図7】第2クラッチおよび第1ブレーキの係合・解放
のタイミングを制御するための油圧回路の一例を示す図
である。
【図8】潤滑油の増量制御および摩擦係合装置の係合圧
に対する影響を回避するための制御を行う制御ルーチン
の一例を示すフローチャートである。
【図9】ライン圧を制御するためのリニアソレノイドバ
ルブの発生油圧とスロットル開度との関係を示す特性線
図である。
【図10】潤滑油の増量制御および摩擦係合装置の係合
圧に対する影響を回避するための制御を行う制御ルーチ
ンの他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】 1 摩擦係合装置 2 変速判定手段 3 イナーシャ相検出手段 4 潤滑油増量指示手段 5 潤滑油増量検出手段 6 アキュームレータ 7 背圧低下指示手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速時に摩擦係合装置に供給する潤滑油
    量を、ライン圧を高くすることにより増加させる自動変
    速機の油圧制御装置において、 変速を行うべきことを判定する変速判定手段と、イナー
    シャ相の開始を検出するイナーシャ相検出手段と、前記
    変速判定手段による変速の判定の後、前記イナーシャ相
    検出手段がイナーシャ相の開始を検出するまでの間、前
    記潤滑油量を増加させる潤滑油増量指示手段とを備えて
    いることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 変速時に摩擦係合装置に供給する潤滑油
    量を、ライン圧を高くすることにより増加させる自動変
    速機の油圧制御装置において、 変速に伴う前記潤滑油量の増量を検出する潤滑油増量検
    出手段と、この潤滑油増量検出手段によって前記潤滑油
    量が増量させられていることが検出された場合に前記摩
    擦係合装置に接続されているアキュームレータの背圧を
    低下させる背圧低下指示手段とを備えていることを特徴
    とする自動変速機の油圧制御装置。
JP5237352A 1993-08-30 1993-08-30 自動変速機の油圧制御装置 Pending JPH0771586A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6328673B1 (en) 1996-03-13 2001-12-11 Hitachi, Ltd. Control apparatus for an automatic transmission of a vehicle and a control method
EP1459924A2 (en) 2003-03-17 2004-09-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control system for hybrid vehicles
CN109421633A (zh) * 2017-09-05 2019-03-05 丰田自动车株式会社 车辆的控制装置

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