JPH07714A - 濁水処理装置 - Google Patents

濁水処理装置

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JPH07714A
JPH07714A JP14600393A JP14600393A JPH07714A JP H07714 A JPH07714 A JP H07714A JP 14600393 A JP14600393 A JP 14600393A JP 14600393 A JP14600393 A JP 14600393A JP H07714 A JPH07714 A JP H07714A
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water
tank
mixed
turbid
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Ryoichi Arita
亮一 有田
Hiroshi Fukuchi
寛 福地
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Sankei Co Ltd
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Sankei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メンテナンスが容易でかつ確実に効率的な濁
水処理を行なうことの出来る濁水処理装置の提供を目的
とする。 【構成】 濁水2はポンプ5で汲み上げられ、PAC投
入口6からPAC投入後、ラインミキサー8で攪拌され
る。攪拌後の濁水は混合濁水槽10に溜められ、混合濁
水排出ポンプ11により濁水管13に排出され、最適箇
所の高分子凝集剤投入口14から高分子凝集剤が投入さ
れる。高分子凝集剤投入後の濁水は凝集槽20底部の排
出口21から排出され、遮流板25に当り凝集槽20内
で乱流を発生させ、フロックを形成する。形成されたフ
ロックは固定翼23で上昇を抑制され、フロック同士が
互いに結びつき高密度フロックが形成される。高密度フ
ロックはセンターウェル34を介し、沈殿槽30に溢流
し、沈殿槽30の上澄み水が処理済み水貯溜槽35に排
出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は濁水処理装置に関し、特
にその効率化に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、濁水処理とは、土木、建設工事
現場等で発生する濁水を河川等に放流する為、きれいな
水にすることをいう。ここで、濁水とは、水に土砂、セ
メント等の異物が物理的に混入(浮遊)したものであ
る。この濁水を処理するには種々の方法があり、ほとん
どの場合濁った水を放置するだけでも異物を沈殿させ、
処理を行なうことが可能である。しかし、この方法によ
る処理では速度が遅く、濁った水を放置するために広い
場所(ため池等)が必要となる。
【0003】このような濁水を一定の装置内で処理する
ものに濁水処理装置がある。近年の濁水処理装置には、
異物の沈殿速度を早める為、異物の粒子を大きくするい
わゆる造粒という方法が用いられている。この濁水処理
装置の処理を簡単に説明すると、水に混入した異物を凝
集剤等を用い凝集させ、異物を凝集沈殿させる。この凝
集を繰り返して濁水をきれいな水にする処理を行なう。
なお、凝集剤としては、例えばPAC(ポリ塩化アルミ
ニウム)及び高分子凝集剤(ポリアクリルアミド)が用
いられている。また、濁水がアルカリ性になっている場
合は、稀硫酸、又は炭酸ガス等を混入して中和処理を行
なっている。
【0004】次に、実際の濁水処理装置(パッケージタ
イプ)について説明する。図6に濁水処理装置10の概
念図を掲げ、構造を説明する。濁水処理装置10にはポ
ンプ5が備えられており、第一送水管4を介してライン
ミキサー8に接続されている。また、第一送水管4には
濁水の量を調節するバルブ3及びPAC(ポリ塩化アル
ミニウム)を投入するPAC投入口6が設けられてい
る。ラインミキサー8は迂流槽45に接続されており、
迂流槽45には高分子凝集剤を投入する高分子凝集剤投
入口14が設けられている。
【0005】迂流槽45は、第二送水41管を介して造
粒槽20に接続されており、造粒槽20内には造粒槽攪
拌装置が備えられている。この造粒槽攪拌装置にはモー
ター28に接続された造粒攪拌軸26が設けられてお
り、造粒攪拌軸26の先端にはおわん型の造粒用板2
5、軸途中には複数の攪拌翼42及び43が接続されて
いる。さらに、造粒槽20は沈殿槽30と接続されてお
り、沈殿槽30内には沈殿槽固化防止装置が設けられて
いる。この沈殿槽固化防止装置には、モーター31に接
続された固化防止攪拌軸32が備えられており、固化防
止攪拌軸32の先端には固化防止攪拌翼33が設けられ
ている。
【0006】このような濁水処理装置10における濁水
の流れを図6に基づき説明する。土木、建設工事現場等
で発生した濁水2は、ポンプ5で汲み上げられて第一送
水管4を介してラインミキサー8に送られる。濁水は第
一送水管4で送られる際、PAC投入口6において、所
定量のPAC(ポリ塩化アルミニウム)が投入される。
ラインミキサー8は、濁水とPACを混合し攪拌後の濁
水を迂流槽45の上方に送る。迂流槽45には、攪拌後
の濁水を迂流させる為、内部に複数の迂流板45Bが所
定間隔で設けられており、底部付近の高分子凝集剤投入
口14から所定量の高分子凝集剤が投入される。
【0007】高分子凝集剤投入後の濁水は、迂流槽45
と造粒槽20との水位の差によって生じる水圧により、
造粒槽20の底部に設けられた放出口21に放出され、
造粒攪拌軸26の先端に接続さられたおわん型の造粒用
板25に当る。造粒板25に当った濁水は矢印100方
向に示すように上方に流れようとする。ここで、矢印1
00方向への濁水は攪拌翼43により攪拌され、さらに
上方に送られる。上方に送られてきた濁水は、攪拌翼4
2でも攪拌されて沈殿槽30に流れ込み一部が凝集、沈
殿する。沈殿槽30においては、流れ込んだ濁水中の沈
殿物(スラリー)の固化を防止する為、底部において固
化防止攪拌翼33によってスラリーを固化しない程度の
低速で攪拌する。
【0008】次に、従来の濁水処理装置10における造
粒について簡単に説明する。まず、第一送水管4に設け
られたPAC投入口6から投入されたPAC(ポリ塩化
アルミニウム)と濁水は、混合することなくラインミキ
サー8に流入する。ラインミキサー8に流入した濁水と
PACは、急速に攪拌されることにより混ざり合い迂流
槽45に送られる。迂流槽45内の攪拌後の濁水は、迂
流を行なうことによって凝集に必要な所定時間を経るこ
とになる。これにより、凝集が行なわれ、迂流槽45内
の高分子凝集剤投入口14からの高分子凝集剤によって
造粒が行なわれる。
【0009】このような造粒が行なわれた濁水は、造粒
槽20底部の排出口21から排出される。排出された濁
水は、造粒槽20底部近傍に設けられたおわん型の造粒
用板25に当り、濁水と高分子凝集剤が攪拌される。こ
の攪拌によって、濁水と高分子凝集剤が混ざり合うこと
でさらに造粒が行なわれる。ここで造粒された濁水は、
攪拌翼43、42で攪拌される際にも造粒が促進され、
さらに造粒、沈殿が行なわれる。造粒槽20で造粒、沈
降、分離が行なわれた後の濁水は、沈殿槽30に流れ込
む。以上のように、従来の濁水処理装置10では、凝集
剤だけでなく複数の攪拌翼による攪拌、水圧による造粒
を用いて、濁水の処理を行なっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の濁水処
理装置には次の問題があった。従来の濁水処理装置で
は、流量を調節しようとすると、第一送水管4に設けら
れたバルブ3の開閉を制御していた。すなわち、流量を
多くしようとすると、バルブ3を開きラインミキサー
8、迂流槽45への濁水供給を多くし、一方、攪拌を抑
制するには、バルブ3を閉じてラインミキサー8等への
濁水供給を少なくする。しかし、このような流量の調節
では、造粒槽20への濁水の流入圧が変化してしまい造
粒槽20内において任意の攪拌を行なうことが出来なく
なってしまう。したがって、流量調節のために造粒が確
実に行なえなくなるという問題があった。
【0011】また、従来の濁水処理装置では、高分子凝
集剤は迂流槽45の一箇所において投入されていた。し
たがって、高分子凝集剤を投入するタイミングを任意に
調節することが出来なかった。一般に高分子凝集剤は投
入のタイミングによって凝集効率の差が大きく、特に濁
水の流量等の変化に応じた投入が要求される。このこと
から、従来の濁水処理装置では、高分子凝集剤投入のタ
イミング調節が不可能であり、凝集効率も悪くなってし
まうという問題があった。したがって、効率的な濁水処
理を行なうことができなかった。
【0012】さらに、従来の濁水処理装置では、装置の
運転を停止すると第二送水管41内における濁水の流れ
がなくなり、濁水内の細かい粒子が排出口21下方の第
二送水管41内に沈殿し、固化して第二送水管41の閉
塞を引き起こす。第二送水管41が閉塞してしまうと、
迂流槽45からの濁水が造粒槽20に放出されず、濁水
処理が出来なくなり故障の原因にもなるという問題があ
った。この閉塞を解除するためには、造粒槽攪拌装置を
取り外して造粒槽20底部及び第二送水管41内を掃除
すればよい。しかし、従来の濁水処理装置の造粒槽攪拌
装置は、造粒槽20に固定されていたので取り外しが非
常に困難であった。したがって、掃除をする場合は、濁
水処理装置の運転を停止し、さらに第二送水管41等を
取外さなければならず手間がかかるという問題があっ
た。
【0013】そこで、本発明はメンテナンスが容易でか
つ確実に効率的な濁水処理を行なうことの出来る濁水処
理装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の濁水処理装置
は、濁水と第一凝集剤を混合した混合濁水を溜める混合
濁水槽、混合濁水槽から混合濁水を濁水通路に向けて排
出する強制排出手段、濁水通路に設けられた第二凝集剤
投入口、濁水通路の出口に設けられた遮流手段、を備え
たことを特徴としている。
【0015】請求項2の濁水処理装置は、請求項1に係
る濁水処理装置において、前記第二凝集剤投入口を濁水
通路の流路方向に複数設けたこと、を特徴としている。
【0016】請求項3の濁水処理装置は、濁水と第一凝
集剤及び第二凝集剤を混合した混合濁水を溜める混合濁
水槽、混合濁水槽から混合濁水を濁水通路に向けて排出
する強制排出手段、濁水通路の排出口に設けられた遮流
手段、を備えたことを特徴としている。
【0017】請求項4の濁水処理装置は、請求項1、請
求項2又は請求項3に係る濁水処理装置において、前記
遮流手段を凝集槽の底部に設けるとともに、当該凝集槽
を沈殿槽の内側に設けたこと、を特徴としている。
【0018】請求項5の濁水処理装置は、第一凝集剤及
び第二凝集剤を混合した混合濁水を排出口から排出する
濁水通路、濁水通路の排出口に設けられた遮流手段、遮
流手段近傍に濁水管によって与えられる混合濁水とは異
なる水流を生じさせる強制水流手段、を備えたことを特
徴としている。
【0019】請求項6の濁水処理装置は、請求項5に係
る濁水処理装置において、混合濁水を濁水通路の排出口
から強制的に排出する強制排出手段、を備えたことを特
徴としている。
【0020】請求項7の濁水処理装置は、請求項5に係
る濁水処理装置において、第二凝集剤を濁水通路中に投
入する投入口を流路方向に複数設けたこと、を特徴とし
ている。
【0021】請求項8の濁水処理装置は、請求項5に係
る濁水処理装置において、前記遮流手段を凝集槽の底部
に設けるとともに、当該凝集槽を沈殿槽の内側に設けた
こと、を特徴としている。
【0022】
【作用】請求項1、請求項3及び請求項6に係る濁水処
理装置は、強制排出手段により排出された混合濁水が遮
流手段により流れが遮られ、乱流を発生させ攪拌、凝集
が行なわれる。
【0023】したがって、確実な凝集を行なうことが可
能となる。
【0024】請求項2及び請求項7に係る濁水処理装置
は、濁水通路の最適な第二凝集剤投入口から第二凝集剤
投入剤を投入することができる。
【0025】したがって、効率的な凝集を行なうことが
可能となる。
【0026】請求項4及び請求項8に係る濁水処理装置
は、遮流手段により遮流された混合濁水が沈殿槽内の凝
集槽に貯溜された後、沈殿槽に流入する。
【0027】したがって、凝集槽と沈殿槽を別々の場所
に置く必要がない。
【0028】請求項5に係る濁水処理装置は、強制水流
手段が遮流手段近傍に混合濁水とは異なる水流を生じさ
せる。
【0029】したがって、遮流手段での攪拌、凝集を促
進するとともに濁水通路の排出口が閉塞するのを防止す
る。
【0030】
【実施例】本発明に係る濁水処理装置の一実施例を以下
に説明する。図1に本実施例の濁水処理装置(いわゆる
パッケージタイプ)の概念図を掲げる。第一送水管4
は、ラインミキサー8及びポンプ5に接続されており、
PAC投入口6が設けられている。ラインミキサー8は
第二送水管7を介して混合濁水槽10に接続されてい
る。また、混合濁水槽10内には強制排出手段である混
合濁水排出ポンプ11が設けられており、濁水通路であ
る濁水管13と接続されている。濁水管13は凝集槽2
0に接続されており、凝集槽20は沈殿槽30内に設け
られている。さらに、処理済み貯溜槽35が沈殿槽30
付近に設けられている。
【0031】混合濁水槽10内に設けられている混合濁
水排出ポンプ11には、インバーター(図示せず)が接
続されている。また、濁水管13には、第一バルブ1
2、第二凝集剤投入口である高分子凝集剤投入口14及
び第二バルブ16が設けられており、凝集槽20の底部
に排出口21が設けられている。凝集槽20内には、取
り付けガイド棒26が設けられており、取り付けガイド
棒26の先端には遮流手段である遮流板25及び固定翼
23が接続されている。また、遮流板25近傍には強制
水流手段としての処理済み水放出口27が設けられてい
る。なお、取り付けガイド棒26は、凝集槽20に対し
て取外し自在に接続されている(図1)。沈殿槽30
は、中央部に位置するセンターウェル(中央縦穴)34
を介して凝集槽20と接続されている。センターウェル
34内には沈殿槽攪拌軸32が設けられており、沈殿槽
攪拌軸32の先端には固化防止翼33が接続されてお
り、他端はモーター31に接続されている(図1)。ま
た、沈殿槽30は、処理済み水貯溜槽35と接続されて
おり、強制水流ポンプ36が処理済み水貯溜槽35内に
設けられ、凝集槽20内の処理済み水放出口27に対し
て処理済み水を供給する。
【0032】本実施例の濁水処理装置における濁水の流
れ及び濁水の凝集について図を用いて以下に説明する。
土木、建設工事現場等で発生した濁水2はポンプ5で汲
み上げられ、第一送水管4内を流れる。この際、PAC
投入口6から、汲み上げられた濁水に対して所定量の第
一凝集剤であるPACが投入される。このPAC投入後
の濁水は、ラインミキサー8によって急速攪拌され、第
二送水管7を通じて混合濁水槽10に溜められる(図
1)。このラインミキサー8による攪拌を行なうこと
で、PACが濁水全体に混合され凝集が行なわれる。
【0033】次に、混合濁水槽10に溜められた混合濁
水は、混合濁水排出ポンプ11により濁水管13に排出
される。混合濁水排出ポンプ11にはインバーター(図
示せず)が接続されているので、回転速度を自在に制御
することが可能である。また、濁水管13に排出された
混合濁水は、第一バルブ12によっても水量を調節する
ことが可能である。したがって、濁水管13内を流れる
混合濁水の量、水圧等の制御を自在に行なうことが可能
である。このことから、凝集槽20の底部において遮流
板25に当る混合濁水の量及び圧力を制御することが可
能となる。
【0034】第一バルブ12を通過した濁水管13内の
混合濁水には、高分子凝集剤投入口14から高分子凝集
剤が投入される。ここで、高分子凝集剤投入口14は複
数設けられているので、濁水管13内を流れる混合濁水
の流量等に応じて高分子凝集剤を所望(最適)のタイミ
ングで投入することができる。
【0035】図2Aに複数の高分子凝集剤投入口14が
設けられた濁水管13の一例を示す。また、図2Bに、
図2Aに示す高分子凝集剤投入口14にワンタッチカプ
ラーを設けた場合を示す。高分子凝集剤投入口14には
ワンタッチカプラー凹側14Fが設けられており、高分
子供給ポンプ(図示せず)からの高分子凝集剤供給ホー
ス17にはワンタッチカプラー凸側14Mが接続されて
いる。高分子凝集剤投入口14に設けられたワンタッチ
カプラー凹側14Fは、ワンタッチカプラー凸側14M
の離脱によってバルブが自動的に開じる構造となってい
る。これにより、高分子凝集剤供給ホース17の位置を
任意に変更しても、高分子凝集剤投入口14側において
何等の操作をする必要がない。
【0036】したがって、高分子凝集剤の投入箇所を選
択する場合は、高分子凝集剤供給ホース17に接続され
たワンタッチカプラー凸側14Mを所望のワンタッチカ
プラー凹側14Fに接続するだけでよい。このように、
投入のタイミングによって凝集効率の差が大きい高分子
凝集剤の投入を容易に最適タイミングに調整することが
可能となる。したがって、混合濁水の凝集効率が高くな
り、確実な濁水処理が可能となる。
【0037】図3Aに凝集槽20の断面図を掲げ、凝集
槽20内での混合濁水の流れを説明する。高分子凝集剤
投入後の混合濁水は、凝集槽20の底部に設けられた排
出口21から排出される。排出口21から排出された混
合濁水は、遮流板25に当って乱流を発生させ、凝集、
反応を起こす。この凝集、反応により、混合濁水に最適
タイミングで投入された高分子凝集剤が混ざり合い、フ
ロック(綿状沈殿物)が形成される。形成されたフロッ
クは、順次放出される混合濁水によって凝集槽20の上
方向(矢印200方向)に上昇する。なお、遮流板25
に当る混合濁水の水量及び水圧は、混合濁水排出ポンプ
11及び第一バルブ12により制御することができるの
で、凝集槽20内でのフロック形成を制御することが可
能である。
【0038】上方向(矢印200方向)に上昇したフロ
ックは、固定翼23により垂直方向(矢印700方向)
への上昇を抑制され、凝集槽20内において矢印300
方向に均等に拡散される。ここで、固定翼23により均
等に拡散されたフロックと、乱流の発生により新たに上
昇してきたフロックは、凝集槽20内において互いに結
び付き高密度のフロックを形成する。なお、この高密度
フロックは、従来の濁水処理装置によって形成されるフ
ロックと比べて数倍から十数倍の沈降速度を有する。
【0039】このように、排出口21から排出される混
合濁水によって順次フロックが形成され、固定翼23に
より均等に拡散されたフロックと結び付くことで凝集槽
20内全体に高密度フロック箇所(フロックだまり)が
形成される。フロックだまりにおいて形成された高密度
フロックは、順次発生する乱流によって矢印300方向
に流され、センターウェル34を通じて沈殿槽30に溢
流する(図3A)。なお、前述のように、混合濁水排出
ポンプ11及び第一バルブ12を制御することによって
排出口21から排出される混合濁水の水量、水圧を調節
し、フロックの形成を容易に制御することが可能であ
る。したがって、混合濁水排出ポンプ11及び第一バル
ブ12を適切に制御することで効率的な濁水処理を行な
うことができる。
【0040】沈殿槽30の断面図を図4Aに掲げ、凝集
槽20から溢流した高密度フロックを含んだ濁水につい
て説明する。高密度フロックを含んだ濁水は、沈殿槽3
0内で貯溜され、高密度フロックが沈殿槽30の底部に
沈殿する。ここで、凝集槽20からの高密度フロックを
含んだ濁水は、沈殿槽30の中央部に位置するセンター
ウェル(中央縦穴)34から流入する。したがって、高
密度フロックを含んだ濁水は沈殿槽30内に均等に流入
し、偏った流入によって生じるフロック巻上げによるフ
ロックの流出を防止し確実な濁水処理が可能となる。な
お、本実施例において、凝集槽20は沈殿槽30の内側
の中央部以外に位置している。これにより、凝集槽20
から溢流した高密度フロックを含んだ濁水は、容易にセ
ンターウェル34を通じて沈殿槽30の中央部に流入
し、巻上げ防止が可能となる。また、沈殿槽30の底部
に沈殿した高密度フロックは、固化防止翼33により集
められ、上澄み水(処理済み水)が処理済み水貯溜槽3
5に排出される(図1)。
【0041】沈殿槽30から排出された上澄み水(処理
済み水)は、処理済み水貯溜槽35に貯溜され、放流基
準値に達するまで処理が行なわれたか否かが検査された
後、河川等に放流される。ここで、処理済み水貯溜槽3
5の処理澄み水の一部は、強制水流ポンプ36によって
凝集槽20の底部に設けられた処理済み水放出口27に
供給される(図1)。処理済み水放出口27に供給され
た処理済み水は、矢印400方向に対流を形成するよう
に放出される。この処理済み水放出口27から放出され
る矢印400方向への処理済み水は、凝集槽20内の攪
拌を促進し、乱流発生を補助する(図3A、3B)。こ
の処理済み水による攪拌によりフロック形成が促進され
るので、効率的な濁水処理が可能となる。
【0042】ところで、本実施例において遮流板25及
び固定翼23を接続している取り付けガイド棒26には
ネジ山が形成されており、凝集槽20上にまたがった取
り付け板29に接続されている。このことから、遮流板
25及び固定翼23は取り付けガイド棒26のネジを回
すことで上下方向(矢印500方向)に移動させること
ができる(図3A)。すなわち、濁水処理装置が動作中
でも凝集槽20底部の排出口21からの混合濁水の量や
圧力の変化に応じて遮流板25及び固定翼23の位置を
矢印500方向へ自在に調節することが可能である。し
たがって、濁水の増大によって濁水遮流板25に当る水
量等が増大し、混合濁水が凝集槽20底部に当ることで
生じる垂直方向への不良乱流(矢印700)の発生を防
止することが可能となり(図3A)、確実かつ効率的な
濁水処理可能となる。
【0043】次に、本実施例に係る濁水処理装置のメン
テナンスについて説明する。前述のように、凝集槽20
の底部近傍の処理済み水放出口27からは、常に(装置
停止時も)処理済み水が矢印400方向へ放出されてい
る(図3B)。このことから、凝集槽20底部にフロッ
クや細かい粒子が沈殿することがなく、閉塞されること
がない。したがって、沈殿したフロックや細かい粒子の
清掃をする必要がなくメンテナンスが容易である。
【0044】また、本実施例の濁水処理装置において、
取り付けガイド棒26はネジ山で形成されており、凝集
槽20から取外すことができる(図3A)。つまり、遮
流板25及び固定翼23を凝集槽20から取外して清掃
を行なうことが容易である。したがって、遮流板25内
部に付着する異物を掃除することも容易でありメンテナ
ンスも容易となる。さらに、遮流板25を清掃すること
で乱流が確実に発生し、フロックの発生効率が良くな
る。
【0045】さらに本実施例に係る濁水処理装置におい
ては、遮流板25及び固定翼23が取外しが可能なた
め、混合濁水に含まれる細かい粒子が排出口21下方の
濁水管13に沈殿しても凝集槽20上方から清掃するこ
とが出来、メンテナンスが容易である(図3A参照)。
また、濁水管13に第二バルブ16を設けているので、
凝集槽20内の混合濁水を抜き取り、排出口21下方の
濁水管13を容易に清掃することができる。したがっ
て、仮に排出口21下方の濁水管13が閉塞してもメン
テナンスが容易である(図1参照)。
【0046】また、本実施例の濁水処理装置において
は、凝集槽20が沈殿槽30内に設けられている(図
1、図4B)。したがって、従来の濁水処理装置(図
6)よりもコンパクトなスペースに収る。これにより濁
水処理装置自体のコンパクト化が図れ、搬送に便利であ
る。すなわち、本実施例の濁水処理装置は、確実かつ効
率的な濁水処理を行なうことができ、さらにメンテナン
スが容易でしかもコンパクトである。
【0047】なお、本実施例の濁水処理装置において、
処理済み水放出口27は処理済み水貯溜槽35の水を用
いて強制水流を発生させたが、他の水(例えば沈殿槽3
0の上部の水)を用いるようにしてもよい。
【0048】また、本実施例においては、水量、水圧に
応じて取り付けガイド棒26を上下方向(矢印500方
向)に移動させて遮流板25及び固定翼23の位置を調
節している(図3A)。しかし、遮流板25が排出口2
1から離れると左右方向(矢印600方向)に移動し易
くなる(図5A)。遮流板25が矢印600方向へ移動
すると、凝集槽20内で不良乱流が発生し、フロックの
発生効率も悪くなる。この不良乱流発生防止のため、遮
流板25の両端にガイド棒ホルダー25Hを設けるとと
もに凝集槽20の底面にガイド棒25Gを設けて、ガイ
ド棒ホルダー25Hをガイド棒25Gに挿入する。(図
5A)。これにより、遮流板25が排出口21から離れ
ても左右方向(矢印600方向)に移動することがな
い。したがって、不良乱流が発生することがなく、フロ
ックの発生効率が悪くなることがない。
【0049】さらに、上記実施例において、凝集槽20
内の固定翼23には図3Aに示す形状のものを用いた。
しかし、図5B及び図5Cに示す形状の固定翼55を用
いると、たとえ濁水の増大により図3Aに示すような不
良乱流(矢印700)が発生しても、翼54によって不
良乱流が凝集槽20の上方に達することを防止する。し
たがって、不良乱流によって形成された不良フロックが
沈殿槽30に流入し、しかも沈殿せずに溢流することで
濁水処理効率を悪化することを防止する。
【0050】
【発明の効果】請求項1、請求項3及び請求項6に係る
濁水処理装置は、強制排出手段により排出された混合濁
水が遮流手段により流れが遮られ、乱流を発生させ攪
拌、凝集が行なわれる。すなわち、確実な凝集を行なう
ことが可能となる。したがって、効率的な濁水処理を行
なうことが可能となる。
【0051】また、請求項2及び請求項7に係る濁水処
理装置は、濁水通路の最適な第二凝集剤投入口から第二
凝集剤を投入することができる。すなわち、確実な凝集
を行なうことが可能となる。したがって、効率的な濁水
処理を行なうことができる。請求項4及び請求項8に係
る濁水処理装置は、遮流手段により遮流された混合濁水
が沈殿槽内の凝集槽に貯溜された後、沈殿槽に流入す
る。すなわち、凝集槽と沈殿槽を別々の場所に置く必要
がない。したがって、装置のコンパクト化が図れる。
【0052】請求項5に係る濁水処理装置は、強制水流
手段が遮流手段近傍に混合濁水とは異なる水流を生じさ
せる。すなわち、遮流手段での攪拌、凝集を促進すると
ともに濁水通路の排出口が閉塞することを防止する。し
たがって、効率的な濁水処理を行なうことが出来、かつ
メンテナンスが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパッケージタイプの濁水処理装置
の系統を示す図である。
【図2】図1に示す濁水管13の一実施例を示す図であ
る。
【図3】図1に示す凝集槽の断面図及び槽内での混合濁
水の流れを示す図である。
【図4】図1に示す沈殿槽30の断面図及び平面図であ
る。
【図5】遮流板の左右方向への移動を防止する為の構造
と凝集槽内の固定翼の他の実施例を示す図である。
【図6】従来の濁水処理装置10の概念を示す図であ
る。
【符号の説明】
5・・・・・ポンプ 6・・・・・PAC投入口 8・・・・・ラインミキサー 10・・・・・混合濁水槽 11・・・・・混合濁水排出ポンプ 13・・・・・濁水管 14・・・・・高分子凝集剤投入口 20・・・・・凝集槽 21・・・・・排出口 23・・・・・固定翼 25・・・・・遮流板 30・・・・・沈殿槽 34・・・・・センターウェル 35・・・・・処理済み水貯溜槽

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】濁水と第一凝集剤を混合した混合濁水を溜
    める混合濁水槽、 混合濁水槽から混合濁水を濁水通路に向けて排出する強
    制排出手段、 濁水通路に設けられた第二凝集剤投入口、 濁水通路の出口に設けられた遮流手段、 を備えたことを特徴とする濁水処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1に係る濁水処理装置において、 前記第二凝集剤投入口を濁水通路の流路方向に複数設け
    たこと、 を特徴とする濁水処理装置。
  3. 【請求項3】濁水と第一凝集剤及び第二凝集剤を混合し
    た混合濁水を溜める混合濁水槽、 混合濁水槽から混合濁水を濁水通路に向けて排出する強
    制排出手段、 濁水通路の排出口に設けられた遮流手段、 を備えたことを特徴とする濁水処理装置。
  4. 【請求項4】請求項1、請求項2又は請求項3に係る濁
    水処理装置において、 前記遮流手段を凝集槽の底部に設けるとともに、当該凝
    集槽を沈殿槽の内側に設けたこと、 を特徴とする濁水処理装置。
  5. 【請求項5】第一凝集剤及び第二凝集剤を混合した混合
    濁水を排出口から排出する濁水通路、 濁水通路の排出口に設けられた遮流手段、 遮流手段近傍に濁水管によって与えられる混合濁水とは
    異なる水流を生じさせる強制水流手段、 を備えたことを特徴とする濁水処理装置。
  6. 【請求項6】請求項5に係る濁水処理装置において、 混合濁水を濁水通路の排出口から強制的に排出する強制
    排出手段、 を備えたことを特徴とする濁水処理装置。
  7. 【請求項7】請求項5に係る濁水処理装置において、 第二凝集剤を濁水通路中に投入する投入口を流路方向に
    複数設けたこと、 を特徴とする濁水処理装置。
  8. 【請求項8】請求項5に係る濁水処理装置において、 前記遮流手段を凝集槽の底部に設けるとともに、当該凝
    集槽を沈殿槽の内側に設けたこと、 を特徴とする濁水処理装置。
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