JPH0770486B2 - 光起電力素子の連続製造装置 - Google Patents

光起電力素子の連続製造装置

Info

Publication number
JPH0770486B2
JPH0770486B2 JP60292314A JP29231485A JPH0770486B2 JP H0770486 B2 JPH0770486 B2 JP H0770486B2 JP 60292314 A JP60292314 A JP 60292314A JP 29231485 A JP29231485 A JP 29231485A JP H0770486 B2 JPH0770486 B2 JP H0770486B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
type
layer
photovoltaic
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP60292314A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62152122A (ja
Inventor
将雄 上木
政昭 広岡
純一 半那
勇 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP60292314A priority Critical patent/JPH0770486B2/ja
Publication of JPS62152122A publication Critical patent/JPS62152122A/ja
Publication of JPH0770486B2 publication Critical patent/JPH0770486B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機能性膜、殊に基体上に光電変換のための複
数の層を介して一対の電極を有する光起電力素子を製造
する光起電力素子の連続製造装置に関する。
〔従来技術およびその問題点〕
従来、光起電力素子として、基体上に、シリコン原子を
母体とする非晶質材料、いわゆるアモルファスシリコン
(以後、「a−Si」と表記する。)で構成された光電変
換層を有するものが知られている。
こうした光起電力素子の光電変換層を構成するa−Si膜
の形成方法についてもいくつか提案されており、真空蒸
着法、イオンプレーティング法、反応性スパッタリング
法、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法等があり、中で
もプラズマCVD法は至適なものとして実用に付され、一
般に広く知られている。
ところで、従来のa−Siで構成される光電変換層は、例
えばプラズマCVD法により得られるものは特性発現性に
富み一応満足のゆくものとされてはいるものの、それで
あっても、確固たる当該製品の成立に要求される、電気
的、光学的、光導電特性、繰返し使用についての耐疲労
特性、使用環境特性の点、経時的安定性および耐久性の
点、そして更に均質性の点の全ての点を総じて満足せし
める、という課題を解決するには未だ問題のある状態の
ものである。その原因は、目的とする光電変換層が、使
用する材料もさることながら、単純な層堆積操作で得ら
れるという類のものではなく、就中の工程操作に熟練的
工夫が必要とされるところが大きい。
因みに、例えば、いわゆる熱CVD法の場合、珪素系気体
材料を希釈した後、いわゆる不純物を混入し、ついで50
0〜650℃といった高温で熱分解することから、所望のa
−Si膜を形成するについては緻密な工程操作と制御が要
求され、ために装置も複雑となって可成りコスト高のも
のとなるが、そうしたところで均質にして前述したよう
な所望の特性を具有するa−Siで構成される光電変換層
を定常的に得ることは極めてむずかしく、したがって工
業的規模には採用し難いものである。
また、前述したところの、至適な方法として一般に広く
用いられているプラズマCVD法であっても、工程操作上
のいくつかの問題、そしてまた設備投資上の問題が存在
する。工程操作については、その条件は前述の熱CVD法
よりも更に複雑であり、一般化するには至難のものであ
る。即ち、例えば、基体温度、導入ガスの流量並びに流
量比、層形成時の圧力、高周波電力、電極構造、反応容
器の構造、排気速度、プラズマ発生方式の相互関係のパ
ラメーターをとってみても既に多くのパラメーターが存
在し、この他にもパラメーターが存在するわけであっ
て、所望の製品を得るについては厳密なパラメーターの
選択が必要とされ、そして厳密に選択されたパラメータ
ーであるが故に、その中の1つの構成因子、とりわけそ
れがプラズマであって、不安定な状態になったりでもす
ると形成される膜は著しい悪影響を受けて製品として成
立し得ないものとなる。そして装置については、上述し
たように厳密なパラメーターの選択が必要とされること
から、構造はおのずと複雑なものとなり、装置規模、種
類が変れば個々に厳選されたパラメーターに対応し得る
ように設計しなければならない。こうしたことから、プ
ラズマCVD法については、それが今のところ至適な方法
とされてはいるものの、上述したことから、所望のa−
Si膜を量産するとなれば装置に多大の設備投資が必要と
なり、そうしたところで尚量産のための工程管理項目は
多く且つ複雑であり、工程管理許容幅は狭く、そしてま
た装置調整が微妙であることから、結局は製品をかなり
コスト高のものにしてしまう等の問題がある。
また一方には、光起電力素子は多様化してきており、前
述の各種特性等の要件に総じて満足するとともに、適用
対照、用途に相応し、そして場合によってはそれが大面
積化されたものである、安定なa−Si膜で構成された光
電変換層を有する光起電力素子を、低コストで定常的に
供給されることが社会的要求としてあり、この要求を満
たす方法、装置の開発が切望されている状況がある。
これ等のことは、他の層、例えば酸素原子、炭素原子及
び窒素原子の中から選ばれる少なくとも一種を含有する
a−Si膜層からなる層においてもまた然りである。
〔発明の目的〕
本発明は、上記従来の熱CVD法やプラズマCVD法によって
形成された光電変換層その他堆積膜の問題点を除去した
堆積膜を形成し、その堆積膜を用いた光起電力素子等の
半導体デバイスを連続的に製造しうる堆積膜形成装置を
提供することを主たる目的とする。
即ち、本発明の主たる目的は、プラズマ反応を介するこ
となく、成膜空間において連続的に堆積膜を形成しうる
装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、成膜空間においてプラズマ反応を
介することなく、形成される膜の特性を保持し、堆積速
度の向上を図りながら、膜形成条件の管理の簡素化、膜
の量産化を容易に達成できるようにした、多層構成の半
導体素子を連続的に製造しうる装置を提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明による光起電力素子
の連続製造装置は、基体上に光電変換のための複数の層
を介して一対の電極を有する光起電力素子を製造する光
起電力素子の連続製造装置であって、層の数に対応した
複数の連接した堆積膜形成室と、該堆積膜形成室の夫々
に設けられ層形成用の気体状原料物質を導入する第1の
ガス導入用配管及び該気体状原料物質に酸化作用する性
質を有する気体状酸化剤を導入する第2のガス導入用配
管と、前記堆積膜形成室の夫々に前記基体を順次搬送す
る手段とを有し、前記第1のガス導入用配管のガス放出
口と前記第2のガス導入用配管のガス放出口とを交互に
有し、該交互に設けられたガス放出口が前記基体の表面
と対向し数mmから20cmの位置に設けられてなる光起電力
素子の連続製造装置としたものである。
〔作用説明等〕 本発明者らは、従来の光起電力素子についての諸問題を
克服して上述の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結
果、光起電力素子の光電変換層の形成に寄与する物資で
あって、そのままのエネルギー状態ではほとんど乃至全
く堆積膜形成するところとはならない物質と、該物質と
反応してそれを電子論的に酸化(原子の酸化数が増加す
る)する物質を選んで、両者を200〜300℃程度の温度に
維持されている基体の存在する単純反応域に気体状で各
別の径路で導入し、基体面の上部空間で接触せしめたと
ころ、両者間に化学的相互作用が生起して基体表面に堆
積膜が何らの固形粒子の形成をみることなく、極めて効
率的に形成された。
しかも、その堆積膜は均質なものであって、優れた電気
的、光学的特性を有して優れた光電変換効率のものであ
ることが確認された。更に、上記手法を用いて光起電力
素子の製造を試みたところ、電気的、光学的特性、耐疲
労特性、使用環境特性等の諸特性に優れ、且つ優れた光
電変換効率を有する光起電力素子が得られ、この方法は
再現性を有するものであることを確認し、これらの確認
した事実関係に基づいて、更なる研究を行い、上記構成
を有する本発明を完成するに至った。
ところで、本発明の光起電力素子の連続製造装置により
提供される光起電力素子の典型例は、第2図(A)〜
(C)に図示されている。
即ち、第2図(A)に図示の例は、光照射を支持体側か
ら行う形の光起電力素子であって、太陽電池に適用する
ことができるものである。
第2図(A)において、101は支持体、102は半導体層
(p型またはn型)、103はi型半導体層、104は半導体
層(n型またはp型)、105は導電層をそれぞれ示す。
第2図(B)に図示の例は、第2図(A)に図示の例と
構成は同様であるが、光照射を導電層側から行う形式の
光起電力素子であって、これもまた太陽電池に適用する
ことのできるものである。
第2図(C)に図示の例は、支持体上に光導電層(i型
半導体層)、絶縁層そして金属層を有していること、光
照射を金属層側から行う形式の光起電力素子であり、こ
れも太陽電池に適用することのできるものである。
第2図(C)において、101は支持体、103はi型半導体
層、106は絶縁層、107は金属層をそれぞれ示す。
第2図(A)〜(C)に図示のいずれの形式について
も、支持体101の形状は、作成する光起電力素子を如何
なる形状のものにするかによって適宜決定され、それら
形状には例えば円筒状、ベルト状、板状等のものがあ
る。また支持体101は、光学的に透明であっても或いは
不透明であってもよいが、第2図(A)に図示の光照射
を支持体側から行う形式のものの場合、支持体101は光
学的に透明なものにされる。
支持体101の材質は、導電性であっても或いは電気絶縁
性であってもよい。導電性材質のものについては、例え
ば、Al,Cr,Mo,Au,Ir,Nb,Ta,V,Ti,Pt,Pd等の金属、又は
これらのNi−Crステンレスといった合金が挙げられる。
また、電気絶縁性のものについては、ポリエステル,ポ
リエチレン,ポリカーボネート,セルローズアセテー
ト,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリ
デン,ポリスチレン,ポリアミド等の合成樹脂のフィル
ム又はシート,ガラス,セラミック,等が通常使用され
る。これ等の電気絶縁性支持体は、好適には少なくとも
その一方の表面が導電処理され、該導電処理された表面
側に他の層が設けられるのが望ましい。
例えばガラスであれば、その表面がNiCr,Al,Cr,Mo,Au,I
r,Nb,Ta,V,Ti,Pt,Pd,In2O3,SnO2,ITO(In2O3+SnO2)等
の薄膜を設けることによって導電処理され、或はポリエ
ステルフィルム等の合成樹脂フィルムであれば、NiCr,A
l,Ag,Pb,Zn,Ni,Au,Cr,Mo,Ir,Nb,Ta,V,Ti,Pt等の金属で
真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング等で処理
し、又は前記金属でラミネート処理して、その表面が導
電処理される。そして基体の厚さは、所望する光起電力
素子が得られるように適宜決定されるが、基体の製造
上、取り扱い上、そして機械的強度等の点から通常は10
μ以上とされる。
第2図(A)または第2図(B)に図示の形式の光起電
力素子における半導体層102は、シリコン原子(Si)
と、水素原子(H)又はハロゲン原子(X)のいずれか
一方を含むアモルファスシリコン〔以下、a−Si(H,
X)という。〕を主体材料として構成される。そして、
該半導体層がp型伝導性を与えるp型のものである場
合、半導体分野に於いていうp型不純物(以下単に、
「p型不純物」という。)を就中に含有する。さらに、
第2図(A)に図示されるように、光照射を支持体側か
ら行う形式の光起電力素子である場合、半導体層102
は、いわゆる窓効果をもたらすものであることが望まし
く、そのためにa−Si(H,X)中に炭素(C)、酸素
(O)、窒素(N)等のバンドギャップ調整元素の一種
又はそれ以上を含んでワイド・バンドギャップ化された
アモルファスシリコン〔以下、a−Si(H,X)(C,O,N)
という。〕を主体材料として構成されていてp型不純物
を含有するものである。
一方、光起電力素子が第2図(B)に図示されるよう
に、光照射が導電層側から行われる形式のものである場
合、半導体層102はn型伝導性を与えるn型のものであ
り、したがって該半導体層は、半導体分野においていう
n型不純物(以下単に、「n型不純物」という。)を就
中に含有する。
上述のいずれの場合にあっても、半導体層102の層厚
は、一般には30〜5×104Å、好ましくは50〜5×10
3Å、そしてより好ましくは50〜1×103Åである。
また、上述したように、半導体層102がp型のものであ
る場合に含有するp型不純物は、好適な例として周期律
表第III族Aの元素(以下単に、「第III族元素」とい
う。)のB,Al,Ga,In,Tl等であり、中でもB,Gaが至適で
ある。
半導体層102がn型のものである場合に含有するn型不
純物は、好適な例として周期律表V族Aの元素(以下単
に、「第V族元素」という。)のN,P,As,Sb,Bi等であ
り、中でもAs,P,Sbが至適である。
これらp型不純物またはn型不純物は、半導体層102中
に、該層の作成過程でドーピングされて含有するもので
あり、その量は所望される電気的特性、光学的特性等の
要因を考慮して適宜決定されるものであるが、p型不純
物においては一般には3×10-2atomic%以下であり、n
型不純物については一般には5×10-3atomic%以下であ
る。
第2図(A)および(B)に図示の形式の光起電力素子
におけるi型半導体層103及び第2図(C)に図示の形
式の光起電力素子における光導電層103は、光起電力素
子機能を十分に発揮する光導電特性を奏するマルチ・バ
ンドギャップ化された多層構成のものであり、シリコン
原子及びバンドギャップ調整元素としての窒素(N)
と、水素原子(H)及びハロゲン原子(X)のいずれか
一方を含むアモルファスシリコン窒素〔以下、a−SiN
(H,X)という。)の層領域と、a−Si(H,X)の層領域
及び/又はシリコン原子及びゲルマニウム原子(Ge)
と、水素原子(H)及びハロゲン原子(X)のいずれか
一方を含むアモルファスシリコンゲルマニウム〔以下、
a−SiGe(H,X)という。〕の層領域からなるものであ
る。
こうしたi型半導体層103の層厚は該i型半導体層の機
能及びp型半導体層及びn型半導体層の機能がそれぞれ
十分且つ有効に発揮されるべく、p型半導体層及びn型
半導体層の相互の層厚関係、前記両層におけるドーピン
グ量の関係等からして適宜決められるものであるが、通
常の場合、p型半導体層、n型半導体層の層厚に対して
数倍乃至数十倍にされる。
このところの具体的な値としては、好ましくは100Å〜1
0μ、より好適には0.1〜1μの範囲である。
半導体層104は、第2図(A)に図示の光起電力素子に
あってはn型半導体層であり、第2図(B)に図示の光
起電力素子にあってはp型半導体層である。いずれの場
合もその層構成主体はa−Si(H,X)であるが、第2図
(B)に図示の形式にあっては、いわゆる窓効果をもた
らすものであることから、ワイド・バンドギャップ化さ
れたa−Si(H,X)(C,O,N)で構成されている。そして
前述と同様で、前者の場合n型不純物が、後者の場合p
型不純物がそれぞれ層中にその作製過程でドーピングさ
れて含有している。
なお半導体層の層構成のワイド・バンドギャップ化につ
いては、通常にはp型半導体層をワイド・バンドギャッ
プ化したものにするが、p型でなくn型の半導体層をそ
のようにしたものにすることも勿論可能である。そし
て、そのワイド・バンドギャップ度合は、前述したi型
半導体層のそれより大であることが望ましい。
第2図(A)および(B)に図示の光起電力素子にあっ
て、導電層105は透明あるいは不透明の導電材料より形
成されている。特に支持体101が不透明のときは一般に
は第2図(B)に示すように導電層105側より光照射を
行なうため、該導電層は光学的に透明、あるいはそれに
近いことが十分な光電変換効率を得るために必要であ
る。
そうした透明な導電材料としては、In2O3,SnO2,ITO(In
2O3+SnO2)あるいはPd,Pt,Cu,Ag,Au,Al等の薄い金属膜
が挙げられる。不透明な導電材料としては、ほとんどの
金属膜例えばNiCr,Al,Cu,Mo,Au,Ir,Nb,Ta,V,Ti,Pt,Pd,Z
n,Ag等が挙げられる。
第2図(C)に図示の光起電力素子にあって、支持体10
1と光導電層103は前述したとおりのものであるところ、
金属層107は、光導電層103とショットキー接合を形成す
るためAu,Pt,Pd等の仕事関数の大きい金属が用いられ
る。この様な金属層107は真空抵抗加熱蒸着あるいは電
子ビーム加熱蒸着により、光導電層103の上に形成され
る。金属層107を通して光導電層103に光を照射するた
め、該金属層107の膜厚は500Å以下であることが好まし
い。
106は絶縁層で光導電層103と金属層107との障壁を補強
するために極めて薄く(通常は2000Å以下)形成され
る。絶縁層106は必ずしも必要ではない。絶縁層106は
N2,NH3,NO,NO2等のNを含んだガス、あるいはO2,CO2
のOを含んだガス、CF4,C2F6,CH4等のCを含んだガスを
前駆体生成用のガスあるいは気体状ハロゲン酸化剤に添
加することにより形成されるワイド・バンドギャップ化
された層として形成される。
以上の例まで説明した光起電力素子は優れた電気的及び
光学的特性を有すると共に優れた疲労特性及び使用環境
特性を有していて、光電変換効率が従来のものよりかな
り高いものであり、特に太陽電池への使用に適するもの
である。
次に本発明による光起電力素子の連続製造装置で、前述
した特定の光電変換層を有することで特徴づけられる光
起電力素子を製造する方法は、前記光電変換層の形成に
寄与する物質であってそのままのエネルギー状態では、
ほとんど乃至全く堆積膜形成するところとはならない
が、励起状態にされると堆積膜の形成をもたらす前記前
駆体を生成する物質(以下、「原料物質(A)」とい
う。)と、該原料物質(A)と相互作用してそれを電子
論的に酸化(原子の酸化数を増加する)する物質(以
下、「酸化剤」という。)とを、光起電力素子用基体の
設置されている無電解状態の反応域にそれぞれ気体状態
で各々別の経路で導入し、前記基体表面の上部空間で両
者を接触せしめて両者間に化学的相互作用を生起せし
め、それにより前記基体表面上に所望の光電変換層たる
堆積膜を連続的に分離した堆積空間で順次形成せしめる
ことを特徴とするものである。
すなわち、本発明の光起電力素子の連続製造装置による
光起電力素子の製造法では、プラズマ等の放電エネルギ
を作用させずプラズマ反応を介さないために、形成され
る堆積膜、即ち光電変換層は成膜操作中にエッチングあ
るいはその他の作用(例えば異常放電など)による悪影
響を受けることがなく、また分離した堆積空間で連続的
に光電変換層等が積層形成されるために、不純物の混入
がなく緻密にして高品質の堆積膜構造を得ることがてき
る。また光電変換層は優れた特性を有するとともに光電
変換効率の高いものとなり、これにより製造される光起
電力素子は高品質なものとなる。
そしてまた上記光起電力素子の製造法は、原料物質
(A)と酸化剤を反応域に導入して両物質を接触せしめ
るだけで膜厚が均一であって全体が均質の所望の堆積膜
(光電変換層)の形成を可能にするものであることか
ら、操作工程管理が容易であることに加えて使用エネル
ギー量は少くてすみ、使用装置への設備投資は従来のも
のよりはるかに少くてすみ、そして量産化を可能にする
ものである。
本発明の方法における気体状の原料物質(A)は、気体
状の酸化剤と化学接触してそれによる酸化作用を受けて
活性化し、堆積膜(光電変換層)構成要素の供給源たる
励起状態物質、即ち前駆体を生成するものであり、気体
状の酸化剤と接触する際に気体状に保たれていればよ
い。したがって、使用前に気体状のものである必要は必
ずしもなく液体であっても或いは固体であってもよい。
原料物質(A)が使用前に液体又は固体である場合、A
r,He,N2,H2等のキャリアーガスを用い、必要に応じて熱
を加えながらバブリングを行って系中に気体状にして導
入する。
一方酸化剤は、前記の気体状の原料物質(A)に接触す
るだけでそれによる酸化作用で、該原料物質(A)を活
性化して励起状態物質、即ち成膜前駆体による性質を有
するものであり、それらの具体例として、空気、酸素、
オゾン等の酸素類N2O4,N2O3,N2O等の酸素又は窒素の化
合物、N2O2等の過酸化物、F2,Cl2,Br2,I2等のハロゲン
ガス、発生期状態の弗素、塩素、臭素等を挙げることが
できる。
この酸化剤についても、気体状の前駆体原料物質と接触
する際に気体状に保たれていればよい。したがってそれ
らは使用前に気体状のものである必要は必ずしもなく、
液体であっても或いは固体であってもよい。酸化剤が使
用前に液体又は固体である場合、前駆体原料物質と同様
でAr,He,N2,H2等のキャリアーガスを用い、必要に応じ
て熱を加えながらバブリングを行って系中に気体状にし
て導入する。
前述の原料物質(A)(気体状)と前述の酸化剤(気体
状)とは、それぞれ各別の流路を介し、両者が基体の設
置されている反応域であって基体表面の上部の成膜空間
に流入して混合・衝突することで接触し、そこにあって
原料物質(A)が酸化剤による酸化作用を受けて活性化
して励起状態の前駆体が生成されて基体表面上に堆積膜
が形成れるように、供給圧と流量を調節して系中に導入
される。
また、前述の原料物質(A)と前述の酸化剤の種類と組
み合わせは、光起電力素子用の基体上に形成される光電
変換層を構成する層の種類に応じて適宜選択して用いら
れる。
即ち、例えばp型a−Si(O,C,N)(H,X)層を形成する
については、前述の原料物質(A)として、SiH4,Si
2H6,Si3H8,Si4H10等のシランやSiH3Cl,SiH3F,SiH3Br等
のハロゲン化シラン等のケイ素を構成成分とする化合物
に加えて、N2,NH3,N2NNH2,HN3,NH4N3等の窒素化合物あ
るいはCH4,C2H6,C3H8,C2H4,C3H6C2H2等の炭化水素化合
物を用い、さらにp型不純物導入用原料物質であるB
2H6,B4H10,B5H9,B5H11,B6H10,B6H12,Al(CH33;Al(C2
H53,Ga(CH33,In(CH3等の第III族原子を構成
要素として含む化合物を用いればよい。また、前述の酸
化剤としては、ハロゲン化ガス、発生期等のハロゲン
(以上を「ハロゲン系酸化剤」と称す。)及び、O2,O3,
N2O4,N2O3,N2O(以上を「酸素系,窒素系酸化剤」と称
す。)等の中から選ばれる少なくとも一種を用いればよ
い。
また、a−Si(O,C,N)(H,X)で構成されるi型半導体
層を形成せしめるについては、前述の原料物質(A)と
してシラン、ハロゲン化シラン等のケイ素を構成成分と
する化合物、前述の窒素化合物、及び前述の炭素化合物
の中から選ばれる少なくとも一種を用い、前述の酸化剤
として、ハロゲン系酸化剤及び/又は酸素系、窒素系酸
化剤を用いればよい さらに、n型a−Si(H,X)層を形成するについては、
前述の原料物質(A)としてシラン、ハロゲン化シラン
等のケイ素化合物を用い、これにn型不純物導入用原料
物質であるPH3,P2H4,AsH3,SbH3,BiH3等の第V族原子を
構成要素として含む化合物を含有せしめればよい。又、
前述の酸化剤としては、ハロゲンガス、発生期のハロゲ
ン等のハロゲン系酸化剤を用いればよい。
また更に、p型、i型あるいはn型の半導体層をa−Si
Geで構成される膜で構成する場合であれば、各々の半導
体層を形成するのに用いる原料物質(A)に加えて、ゲ
ルマニウム原子導入用の原料物質(A)を用いればよ
く、このような原料物質(A)としては、GeH4,Ge2H6,G
e3H8,Ge4H10,Ge5H12等の直鎖状ゲルマニウム化合物を用
いることができる。
ところで、本発明の光起電力素子の製造方法において
は、成膜工程が円滑に進行し、高品質で、所望の電気
的、光学的特性を有し、かつ、光電変換効率の高いもの
を得るべく、気体状原料物質(A)と気体状酸化剤の種
類と組み合わせ、これ等の混合比、混合時の圧力、流
量、成膜空間内の圧力、キャリアーガスの流量、成膜温
度、ガスの流型等を所望に応じて適宜選択する必要があ
る。そして、これらの成膜における種々の因子は、有機
的に関連するものであって、単独で決定されるものでは
なく、相互関係を考慮して決定される必要があるが、例
えば、気体状原料物質(A)と気体状酸化剤の割合は、
導入流量比で、好ましくは1/100〜100/1、より好ましく
は1/50〜50/1とするのが望ましい。又、p型不純物又は
n型不純物導入用気体状原料物質と気体状原料物質
(A)の量の割合は、導入流量比で、好ましくは1/106
〜1/10、より好ましくは1/105〜1/20、最適には1/105
1/50とするのが望ましい。更に気体状原料物質(A)と
気体状酸化剤の混合時の圧力は、化学的接触の確率を高
めるためにはより高くする方が好ましいが、反応性を考
慮して決定するのが好ましく、好ましくは1×10-7〜10
気圧、より好ましくは1×10-6〜3気圧とするのが望ま
しい。
成膜空間内の圧力、即ち、その表面に成膜される基体が
配設されている空間内の圧力は、反応空間に於いて生成
される励起状態の前駆体及び場合によって該前駆体より
派生的に生ずる前駆体が成膜プロセスに効果的に寄与す
る様に適宜所望に応じて設定される。
成膜空間の内圧力は、成膜空間が反応空間と開放的に連
続している場合には、気体状原料物質(A)とp型不純
物又はn型不純物導入用気体状物質と気体状酸化剤との
反応空間での導入圧及び流量との関連に於いて、例えば
差動排気或いは、大型の排気装置の使用等の工夫を加え
て調整することができる。
或いは、反応空間と成膜空間の連結部のコンダクタンス
が小さい場合には、成膜空間に適当な排気装置を設け、
該装置の排気量を制御することで成膜空間の圧力を調整
することができる。
又、反応空間と成膜空間が一体的になっていて、反応位
置と成膜位置が空間的に異なるだけの場合には、前述の
様に差動排気するか或いは、排気能力の充分ある大型の
排気装置を設けてやればよい。
上記のようにして成膜空間内の圧力は、反応空間に導入
される気体状原料物質(A)とp型不純物又はn型不純
物導入用気体状物質と気体状酸化剤の導入圧力との関係
に於いて決められるが、好ましくは、0.001Torr〜100To
rr、より好ましくは、0.01Torr〜30Torr、最適には、0.
05Torr〜10Torrとするのが望ましい。
ガスの流型に就いては、反応空間への気体状原料物質
(A)、p型不純物又はn型不純物導入用気体状物質及
び気体状酸化剤の導入の際にこれ等が均一に効率良く混
合され、前記前駆体が効率的に生成され且つ成膜が支障
なく適切になされる様に、ガス導入口と基体とガス排気
口との幾何学的配置を考慮して設計される必要がある。
成膜時の基体温度としては、使用されるガス種及び形成
される堆積膜の種類と要求される特性に応じて、個々に
適宜所望に従って設定されるが、非晶質の膜を得る場合
には好ましくは室温から450℃、より好ましくは50〜400
℃、最適には70〜350℃とするのが望ましい。
成膜空間の雰囲気温度としては、生成される前記前駆体
及び前記前駆体より派生的に生ずる前駆体が成膜に不適
当なものに変化せず、且つ効率良く前駆体が生成される
べく、基体温度との関連で適宜所望に応じて決められ
る。
次に、光起電力素子を製造する本発明の光起電力素子の
連続製造装置について説明する。
第3図は、本発明による光起電力素子の連続製造装置の
一部分を模式的に示す構成図である。
同図に示す装置は、上壁、側壁及び底壁で包囲形成され
た成膜室を備えた真空容器と、該成膜室への原料ガスの
供給系と、成膜室内のガスを排気するための排気系とか
らなっている。
図中、201〜208は夫々、光電変換層を成膜する際に用い
るガスが充填されているポンベ、201a〜208aは夫々ガス
供給パイプ、201b〜208bは夫々、各ボンベからのガスの
流量調整用のマスフローコントローラ、201c〜208cは夫
々のガス圧力計、201d〜208d及び201e〜208eはバルブ、
201f〜208fは夫々のガスボンベ内の圧力を示す圧力計で
ある。
220は真空容器であって、上壁にガス導入用の配管が設
けられており、該ガス導入用配管の下流に反応空間が形
成されるように構成されている。ガス導入用の配管は、
ガスボンベ201,202からのガスを導入する第1のガス導
入管209、ガスボンベ203〜205からのガスを導入する第
2のガス導入管210、及びガスボンベ206〜208からのガ
スを導入する第3のガス導入管211を有している。ま
た、各ガス導入管209〜211には、各々ボンベ201〜208か
らのガスが、ガス供給パイプライン223〜225を介して供
給される。
真空容器220の中には、上記ガス導入用の配管のガス放
出口230および231に対向して、光起電力素子用の基体21
8を保持する基体ホルダ212が設けられている。
ガス放出口230および231は、第4図に示すように、放射
状に交互に点在するガス放出孔301および302を有し、ガ
ス放出孔301からはたとえば半導体を構成する主元素を
含む気体状原料物質が、ガス放出孔302からはそれを酸
化する性質を有する気体状酸化剤がそれぞれシャワー状
に放出される。したがって、気体状原料物質と気体状酸
化剤とが基体218の表面近傍で十分混合された状態で化
学反応が進行し、基体218上に良質の堆積膜が形成され
る。
なお、第4図(A)は三種の導入ガスの放出孔301およ
び302が間隔303において点在する場合を示し、同図
(B)は近接して点在する場合を示しているが、反応ガ
ス種に応じた間隔を設定すればよい。また、ガス放出孔
301および302の点在形状は第4図に示す形状に限定され
るものではない。
各ガス導入管209〜211、各ガス供給パイプライン223〜2
25、及び真空容器220の中のガスは、真空容器220の側壁
下部に設けられた排気口から、メイン真空バルブ219を
介して真空排気装置(図示せず)によって真空排気され
る。
本発明において、ガス導入管の放出口と基体表面との距
離は、形成される堆積膜の種類、及びその所望される特
性、あるいはガス流量、真空容器の内圧等を考慮して決
められるが、好ましくは、数mm〜20cm、より好ましくは
5mm〜15cmとするのが望ましい。
213は基体加熱ヒータであり、基体218を成膜時に適当な
温度に加熱したり、あるいは、成膜前に基体218を予備
加熱したり、さらには、成膜後、膜をアニール処理する
ためのものである。該基体加熱ヒータには、導線214を
介して電源215より電力が供給される。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、本発明による光起電力素子の連続製造装置の
一実施例を示す模式的構成図である。ただし、ここでは
一例としてpin型光起電力素子の光電変換層各機能層を
連続的に形成する場合を示している。
同図において、送りローラ701から繰り出された基体708
は、p型層、i型層およびn型層を各々堆積させる堆積
空間706a,706bおよび706cを通過することでpin構造が形
成され、巻き取りローラ701′によって巻き取られる。
堆積空間706a,706b,706cは、各々第3図に示す成膜装置
と同様に構成されており、ガス導入管702a,702b,702cか
ら気体状ハロゲン系酸化剤が、ガス導入管703a,703b,70
3cから気体状原料物質がそれぞれ導入される。また、各
堆積空間のガス放出口707a,707b,707cは、第4図に示す
ような放射状に点在する各ガス放出孔を有している。
また、これらのガス導入管のガス放出口に対向してヒー
タ705a,705b,705cが設けられ、基体708を所望温度に加
熱する。
このような本実施例によって、たとえばpin型の積層構
造を不純物混入がなく、連続的に形成でき、しかもプラ
ズマ反応を介さないことで高品質で光電変換効率の高い
光電変換層が得られる。
以下、本実施例を用いて光起電力素子を製造する方法を
具体的に説明する。
気体708としては、0.7mm厚のステンレス板を用い、送り
ローラ701にロール状に巻かれている。また、基体708の
堆積表面と各ガス放出口707a,707b,707cとの距離は3cm
に設定されている。
まず、メイン真空バルブ(図示せず)を開いて、堆積空
間706a,706b,706cを排気した後、ヒータ705a,705b,705c
によって基体708を温度250℃まで加熱した。
最初に、堆積空間706aにおいて、気体状原料物質(A)
としてSiH4ガス、n型不純物導入用原料物質としてPH3
ガス、気体状酸化剤としてF2ガスを用い、次に述べるよ
うにして基体708上にn型a−Si:H:F:P半導体層を形成
した。
すなわち、Heガスで5000ppmに希釈されているPH3ガス
(以下、「PH3/Heガス」とする。)を流量10SCCMでガス
導入管704aを通して、SiH4ガスをほ流量20SCCMでガス導
入管703aを通してそれぞれ堆積空間706a間に導入し、圧
力を0.8Torrに安定させた。そして更に、F2ガスを流量2
SCCMでガス導入管702aを通して堆積空間706aに導入し
た。これによって、基体708上に厚さ約500Åのn型a−
Si:H:F:P半導体層を形成した。
次に、堆積空間706bにおいて、気体状原料物質(A)と
してSiH4ガス、気体状酸化剤としてF2ガスを用い、上記
n型a−Si:H:F半導体層上にi型a−Si:H:F:P半導体層
を形成した。
すなわち、ガス導入管703b,702bおよび704bからSiH4
ス,F2ガスおよびHeガスを前記流量で堆積空間706bに導
入し、圧力を0.8Torrに設定した。これにより、前工程
で形成されたn型a−Si:H:F:P半導体層上にi型a−S
i:H:F半導体層を約5000Åの厚さ形成した。
次に、堆積空間706cにおいて、気体状原料物質(A)と
してSiH4ガスおよびCH4ガス、p型不純物導入用原料物
質としてB2H6/Heガス(Heガスで3000ppmに希釈)、気体
状酸化剤としてF2ガスを各々用い、次のようにして上記
i型a−Si:H:F半導体層上にp型a−SiC:H:F:B半導体
層を形成した。
すなわち、SiH4ガスを流量20SCCMおよびCH4ガスを流量3
SCCMでガス導入管703cを通して、B2H6/Heガスを流量10S
CCMでガス導入管704cを通して、それぞれ堆積空間706c
に導入した。更に、これと同時に、Heガスを30SCCMでガ
ス導入管702cを通して堆積空間706cに導入し、それぞれ
のガス流量が安定したところで、堆積空間706c内の圧力
をメイン真空バルブを調整して0.8Torrに設定した。こ
の状態で、F2ガスを流量2SCCMでガス導入管702cを通し
て堆積空間706cに導入した。これにより膜厚約300Åの
p型a−SiC:H:F:B半導体層を形成した。
このように、送りローラ701から繰り出された基体708が
堆積空間706a,706b,そして706cを通過することにより、
基体708上には光電変換層となるp型,i型,n型の各機能
層が連続的に堆積し、汚染物の混入がなく良質のpin構
造が容易に得られる。また、各堆積速度は内圧、ガス流
量、基体温度によって制御され、適当な膜厚を得ること
ができる。
最後に、p型a−Si:C:H:F:B半導体層上に、真空蒸着法
によって膜厚500ÅのSnO2透明電極を形成して、第2図
(B)に示す層構造のnip型太陽電池を得た。
こうして得られた太陽電池について検討したところ、基
体上に形成された各層はいずれも膜質、膜厚ともに均一
で、すぐれた品質を有するものであった。
また、上記太陽電池のSnO2透明電極側より100mW/cm2
光(AM1)を照射したところ、開放電圧0.88V、短絡電流
19mA/cm2、変換効率9.2%という優れた太陽電池特性が
得られた。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように、本発明による光起電力素子
の連続製造装置は、複数の堆積膜形成室を連結し、各堆
積膜形成室において、気体状原料物質(A)と、該気体
状原料物質(A)に酸化作用する性質を有する気体状酸
化剤とを、各々別の経路より成膜空間に導入して両者を
化学的に接触させることにより、プラズマ反応を介する
ことなく堆積膜を連続的に形成するものである。
したがって、たとえば不純物制御を行う堆積空間と不純
物を導入しない膜を形成する堆積空間とを分離し、しか
も真空状態のままで連続成膜を行うことができるため
に、各堆積層の膜厚および膜質が均一ですぐれた品質の
積層構造を容易に得ることができる。
たとえば、pin型光起電力素子を製造する場合では、p
層、i層、n層をそれぞれ形成する3個の分離した堆積
空間を設け、基体がそれらの堆積空間を連続的に順次通
過することで、pin構造の光電変換層が形成され、光電
変換効率が高く、すぐれた特性を有する光起電力素子が
得られる。
また、本発明による光起電力素子の連続製造装置は、堆
積膜の特性を保持し、かつ、膜形成速度の向上を図りな
がら、膜形成条件の管理の簡素化及び量産化を達成しう
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による光起電力素子の連続製造装置の
一実施例を示す模式的構成図、 第2図(A)〜(C)は、それぞれ光起電力素子の典型
例を示す模式的構成図、 第3図は、本発明による光起電力素子の連続製造装置の
一部分を示した模式的構成図、 第4図(A)および(B)は、ガス放出口におけるガス
放出孔の配列形状の例を示した説明図である。 701……送りローラ、 701′……巻き取りローラ、 702a,702b,702c,703a,703b,703c,704a,704b,704c……ガ
ス導入管 705a,705b,705c……ヒータ、 706a,706b,706c……堆積空間、 707a,707b,707c……ガス放出口 708……基体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−165728(JP,A) 特開 昭60−244022(JP,A) 特開 昭59−100516(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に光電変換のための複数の層を介し
    て一対の電極を有する光起電力素子を製造する光起電力
    素子の連続製造装置であって、層の数に対応した複数の
    連接した堆積膜形成室と、該堆積膜形成室の夫々に設け
    られ層形成用の気体状原料物質を導入する第1のガス導
    入用配管及び該気体状原料物質に酸化作用する性質を有
    する気体状酸化剤を導入する第2のガス導入用配管と、
    前記堆積膜形成室の夫々に前記基体を順次搬送する手段
    とを有し、前記第1のガス導入用配管のガス放出口と前
    記第2のガス導入用配管のガス放出口とを交互に有し、
    該交互に設けられたガス放出口が前記基体の表面と対向
    し数mmから20cmの位置に設けられてなる光起電力素子の
    連続製造装置。
  2. 【請求項2】前記複数の堆積膜形成室が3室設けられて
    いることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の光起
    電力素子の連続製造装置。
  3. 【請求項3】前記3室の堆積膜形成室は、p型層堆積室
    とi型層堆積室とn型層堆積室であることを特徴とする
    特許請求の範囲第2項記載の光起電力素子の連続製造装
    置。
  4. 【請求項4】前記3室の堆積膜形成室は、p型層堆積室
    とi型層堆積室と絶縁層堆積室であることを特徴とする
    特許請求の範囲第2項記載の光起電力素子の連続製造装
    置。
JP60292314A 1985-12-26 1985-12-26 光起電力素子の連続製造装置 Expired - Fee Related JPH0770486B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60292314A JPH0770486B2 (ja) 1985-12-26 1985-12-26 光起電力素子の連続製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60292314A JPH0770486B2 (ja) 1985-12-26 1985-12-26 光起電力素子の連続製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62152122A JPS62152122A (ja) 1987-07-07
JPH0770486B2 true JPH0770486B2 (ja) 1995-07-31

Family

ID=17780165

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60292314A Expired - Fee Related JPH0770486B2 (ja) 1985-12-26 1985-12-26 光起電力素子の連続製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0770486B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02114530A (ja) * 1988-10-25 1990-04-26 Mitsubishi Electric Corp 薄膜形成装置
JPH07122142B2 (ja) * 1990-12-25 1995-12-25 中外炉工業株式会社 シートプラズマcvd装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4515107A (en) * 1982-11-12 1985-05-07 Sovonics Solar Systems Apparatus for the manufacture of photovoltaic devices
JPS60165728A (ja) * 1984-02-08 1985-08-28 Toshiba Corp 薄膜形成方法
JPH0713941B2 (ja) * 1984-05-17 1995-02-15 キヤノン株式会社 堆積膜の形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62152122A (ja) 1987-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4771015A (en) Method for producing an electronic device having a multi-layer structure
US4798166A (en) Apparatus for continuously preparing a light receiving element for use in photoelectromotive force member or image-reading photosensor
US4798167A (en) Apparatus for preparing a photoelectromotive force member having a concentric triplicate conduit for generating active species and precursor
US4735822A (en) Method for producing an electronic device having a multi-layer structure
JPS5870524A (ja) 基板上に本体材料をデポジツトする方法及びシステム
JPH0746729B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
US4868014A (en) Method for forming thin film multi-layer structure member
US5126169A (en) Process for forming a deposited film from two mutually reactive active species
US4812328A (en) Method for forming deposited film
EP1381710B1 (en) Process and device for the deposition of a microcrystalline silicon layer on a substrate
US4801474A (en) Method for forming thin film multi-layer structure member
US4772570A (en) Method for producing an electronic device having a multi-layer structure
EP0234094B1 (en) Method for forming deposited film
AU2002253725A1 (en) Process and device for the deposition of an at least partially crystalline silicium layer on a substrate
US4798809A (en) Process for preparing photoelectromotive force member
JPH0770486B2 (ja) 光起電力素子の連続製造装置
US4766091A (en) Method for producing an electronic device having a multi-layer structure
JPH0770487B2 (ja) 堆積膜形成装置
JP2637397B2 (ja) 堆積膜形成法
JPH0770488B2 (ja) 堆積膜形成装置
JPH0770485B2 (ja) 光起電力素子の連続製造装置
JP2547728B2 (ja) 堆積膜形成装置
JPS62163314A (ja) 薄膜多層構造およびその形成方法
JPH0752305B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JPH0651907B2 (ja) 薄膜多層構造の形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees