JPH0770453A - シアニン系色素 - Google Patents

シアニン系色素

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JPH0770453A
JPH0770453A JP5217131A JP21713193A JPH0770453A JP H0770453 A JPH0770453 A JP H0770453A JP 5217131 A JP5217131 A JP 5217131A JP 21713193 A JP21713193 A JP 21713193A JP H0770453 A JPH0770453 A JP H0770453A
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JP
Japan
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compound
formula
dyestuff
organic
cyanine
Prior art date
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Pending
Application number
JP5217131A
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English (en)
Inventor
Tatsusuke Kanazawa
竜輔 金澤
Yasuo Kamimura
尉夫 上村
Morihiro Kamiyama
守弘 神山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Co Ltd
Asahi Kagaku Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Co Ltd
Asahi Kagaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、半導体レーザー用光ディスク記録
媒体として極めて優れた有機赤外吸収色素になり得るシ
アニン系色素を提供することを目的とする。 【構成】 本発明のシアニン系色素は、一般式 【化1】 〔式中Rは炭素数3又は4のアルキル基を示す。〕で表
わされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なシアニン系色素
に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】従来、半導体レーザー用無機系
記録媒体としては、テルルを主体とする材料を記録層と
するものが大半を占めていた。然るに、テルル系材料に
は、有毒であること、耐蝕性に乏しいこと、高価である
こと、高密度化が図れないこと等の難があり、このよう
な欠点のあるテルル系無機材料に替わる有機系材料の開
発が行なわれてきた。そのうち特に、有機性色素に開発
の重点が置かれるようになった。
【0003】記録媒体としての有機性色素に要求される
重要な特性は、次の通りである。
【0004】(1) 700〜900nm付近の近赤外線光
を強く吸収し、その熱エネルギーによって溶融、昇華、
分解等の形状変化を伴うものであること。
【0005】(2) 再生時の信号検出のため、色素膜は光
を強く反射することが望ましいこと。
【0006】(3) 記録層は湿式のコーティング法により
形成されるので、溶剤に対して良好な溶解性を有するこ
と。
【0007】(4) 記録後の形状安定性や保存性に優れ、
再生光による劣化がなく、実用的には10年以上の保存
に耐えるものであること。
【0008】有機性色素は、上記無機材料に比し、低毒
性であり、耐蝕性に優れ、安価であり、高密度化を図れ
るという利点を有するものの、上記(1) 〜(4) の特性の
全てを満足することのできる有機性色素は数少ない。
【0009】このような、有機性色素化合物としてイン
ドレニン系シアニン色素が、種々提案されている(特開
平1−131277号公報、特開平2−229865号
公報、特開平4−244892号公報、特開平4−35
8886号公報等参照)。
【0010】しかしながら、これらのインドレニン系シ
アニン色素は、上記(1) 及び(2) の特性は良好であるも
のの、(3) 及び(4) の特性に関しては充分に満足するこ
とは出来なかった。それは、これらのインドレニン系色
素の塩が、対イオンとしてClO4 - やI- を有してい
るためと考えられる。そのため、有機溶剤に対する溶解
度が低く、シアニン色素を有機溶剤に溶かしてディスク
表面にスピンコートする際に、結晶が析出して、塗布の
均一性に問題が生じた。また僅かに水に対する溶解性が
あるため、耐候性や長期保存性等の品質に問題があっ
た。
【0011】
【問題を解決するための手段】本発明者は、上記問題を
解決するべく鋭意研究した結果、上記欠点のない所望の
シアニン系色素を見い出し、ここに本発明を完成するに
至った。
【0012】本発明のシアニン系色素は、下記一般式
(1)で表わされる。
【0013】
【化2】
【0014】〔式中Rは炭素数3又は4のアルキル基を
示す。〕 上記一般式(1)で表わされるシアニン系色素は、溶剤
溶解性が極めて良好であり、優れた加工性を有する。し
かも該シアニン系色素は、無機系の記録媒体に匹敵する
ほど高い反射率を有する。また、該シアニン系色素は、
水に殆んど溶解せず、耐候性も良好で、且つ長期保存性
に優れている。従って、本発明のシアニン系色素は、半
導体レーザー用光ディスク記録媒体として極めて優れた
有機赤外吸収色素になり得るものである。
【0015】特開平4−358886号公報及び特開平
4−244892号公報に、本発明の化合物に類似する
化合物として、下記に示される化合物A及び化合物Bが
開示されている。
【0016】
【化3】
【0017】しかしながら、化合物Aは、上記(1) 〜
(4) の特性のうち、(1) 及び(2) の特性を満足するもの
の、(3) 及び(4) の特性は充分には満足しない。つま
り、XがClO4 - の場合には溶剤溶解性が低く、I-
の場合には溶剤溶解性は比較的良好なものの水に対する
溶解性が高く、従って化合物Aは半導体レーザー用光デ
ィスク記録媒体の有機赤外吸収色素として好適に使用さ
れ得るものではない。また、化合物Bの場合も、僅かな
がら水に対して溶解性があり、長期保存性には問題があ
る。
【0018】上記一般式(1)で表わされる本発明の化
合物は、種々の方法により製造され得るが、その好まし
い方法を示せば例えば下記に示す方法に従い容易に製造
される。
【0019】即ち、本発明の化合物は、一般式
【0020】
【化4】
【0021】〔式中Rは前記に同じ。〕で表わされるイ
ンドレニウム塩に、公知の式
【0022】
【化5】
【0023】で表わされるβ−アニリノ−アクロレイン
−アニル塩酸塩を縮合反応させることにより製造され
る。
【0024】上記縮合反応は、脂肪酸塩の存在下、脱水
性有機酸中にて行なわれる。脂肪酸塩としては、例えば
酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、プロ
ピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム等を挙げる
ことができ、これは一般式(2)の化合物1モル当り、
通常0.5〜3モル程度、好ましくは1〜2モル程度用
いられる。また脱水性有機酸としては、例えば無水酢
酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、γ−ブチロラクトン
等が挙げられる。斯かる脱水性有機酸は、一般式(2)
の化合物1モル当り、通常10〜100モル程度、好ま
しくは20〜50モル程度用いられる。一般式(2)の
化合物と式(3)の化合物との使用割合は、通常前者に
対して後者を0.2〜1.5倍モル程度、好ましくは
0.4〜0.7倍モル程度とするのがよい。上記反応
は、通常50〜150℃程度、好ましくは70〜140
℃で好適に進行し、一般に10〜60分程度で該反応は
完結する。
【0025】上記一般式(1)の本発明の化合物は、上
記化合物Aに、アルコール系溶剤中、六弗化アンチモン
ソーダ又は六弗化アンチモン酸カリウムを反応させるこ
とによっても製造される。この場合、アンチモン酸塩の
使用量は、化合物A1モル当り2〜10モル程度、好ま
しくは4〜6モル程度とするのがよい。該反応の反応温
度は通常0〜100℃程度、好ましくは50〜70℃程
度とするのがよい。
【0026】斯くして得られる本発明の化合物は、慣用
の単離精製手段、例えば再結晶、カラム分離等により反
応混合物から容易に単離、精製される。
【0027】上記一般式(1)で表わされる本発明の化
合物は、メタノール、エタノール、ジアセトンアルコー
ル等のアルコール、ジクロルメタン、ジクロルエタン等
の脂肪族ハロゲン化炭化水素等の有機溶剤に良好な溶解
性を示し、670〜750nmに極大吸収波長があり、
高いモル吸光係数を有している。また、半導体レーザー
用光ディスク記録媒体として用いる場合、再生レーザー
光(780nm)による光反射率が極めて高く、特に利
用価値が高いものである。
【0028】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明をより一層明ら
かにする。
【0029】実施例1
【0030】
【化6】
【0031】2,3,3−トリメチルインドレニン15
9gにp−トルエンスルホン酸n−プロピル214gを
加え、130℃にて15時間反応させた。反応終了後反
応溶液を熱水1.6リットルにパージし、冷却後炭酸水
素ナトリウム38gで中和し、トルエン1リットルで3
回に分けて反応液を洗浄した。得られた水層にトルエン
660mlを加え、室温にて20%−NaOH800g
を注加し、60℃にて2時間攪拌した。冷却後有機層を
分取し、トルエン層を留去した後、減圧蒸留にて化合物
(5)350gを得た。沸点114−123℃/10m
mHg。
【0032】次に得られた化合物(5)350gをイソ
プロピルアルコール3.5リットルに溶解し、これに5
0℃にて六弗化アンチモン酸カリウム575g、水1リ
ットル及び酢酸335gの混合溶液を注加した。50℃
で約30分間攪拌した後冷却し、析出した結晶を濾過、
水洗し、化合物(6)754.4gを得た。
【0033】次に得られた化合物(6)653gにβ−
アニリノ−アクロレイン−アニル塩酸塩193g、酢酸
カリウム249g及び無水酢酸7.5リットルを加え、
75℃で30分間攪拌した。これを水36.5リットル
に加え、析出した結晶を濾別し、メタノール中で再結晶
して、化合物(1)365.4gを得た。この化合物の
融点、吸収最大波長(λmax )及びモル吸光係数(ε)
は以下の通りである。
【0034】融点:219−223℃ λmax :651.2nm ε:2.42×105 cm-1(ジアセトンアルコール) 実施例2 化合物A145.6gをメタノール7.1リットルを加
え、60℃にて溶解し、これに六弗化アンチモン酸ナト
リウム337.4gをメタノール1リットルに溶解して
注加した。更に65℃で約2時間攪拌した後、熱濾過
し、冷却して、析出した結晶を濾別し、洗浄し、上記化
合物(1)157gを得た。
【0035】融点:222.3−223.0℃ λmax :651.2nm ε:2.44×105 cm-1(ジアセトンアルコール)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中Rは炭素数3又は4のアルキル基を示す。〕で表
    わされるシアニン系色素。
JP5217131A 1993-09-01 1993-09-01 シアニン系色素 Pending JPH0770453A (ja)

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JP5217131A JPH0770453A (ja) 1993-09-01 1993-09-01 シアニン系色素

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JP5217131A JPH0770453A (ja) 1993-09-01 1993-09-01 シアニン系色素

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JPH0770453A true JPH0770453A (ja) 1995-03-14

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JP5217131A Pending JPH0770453A (ja) 1993-09-01 1993-09-01 シアニン系色素

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Effective date: 20040526