JPH0770067B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JPH0770067B2
JPH0770067B2 JP1180011A JP18001189A JPH0770067B2 JP H0770067 B2 JPH0770067 B2 JP H0770067B2 JP 1180011 A JP1180011 A JP 1180011A JP 18001189 A JP18001189 A JP 18001189A JP H0770067 B2 JPH0770067 B2 JP H0770067B2
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隆浩 三宅
圭男 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、再生専用型、追記型及び書換え可能型等の各
種光ディスクへの記録又は再生等に使用する光ピックア
ップ装置に関するものである。
〔従来の技術〕
第7図に示すように、従来、光ピックアップ装置におい
て、例えば、半導体レーザ11と、半導体レーザ11の出射
光をメインビームと1対のサブビームとに分割する第1
回折素子12と、光ディスク16から反射光を光検出器17′
側に回折させる第2回折素子13′と、コリメートレンズ
14と、対物レンズ15と、第2回折素子13′からの回折光
を受光して、光ディスク16上の記録情報の再生、フォー
カスエラーの検出等を行う光検出器17′とを備えたもの
が知られている。
第8図(a)に示すように、上記第2回折素子13′で
は、この第2回折素子13′での回折方向に延びる分割線
13c′により第1・第2領域13a′・13b′に分割されて
いる。各領域13a′・13b′には、それぞれ格子13d′・1
3d′…、13e′・13e′…が互いに異なるピッチで分割線
13c′に対し直角方向に形成されている。
一方、第8図(b)に示すように、光検出器17′は、そ
れぞれ第2回折素子13′における回折方向に延びる6つ
の光検出部17a′〜17f′を備えている。そして、フォー
カスエラーの生じていないジャストフォーカス時には、
第2回折素子13′の第1領域13a′で回折されたメイン
ビームは分割線17g′上に集光されてスポットP1′を形
成し、第2領域13b′で回折されたメインビームは分割
線17h′上に集光されてスポットP2′を形成する。又、
1対のサブビームはそれぞれ光検出部17e′・17f′に集
光されるようになっている。
なお、第2回折素子13′における格子13d′・13d′…、
13e′・13e′…の断面形状としては、従来から利用され
ている第9図(a)に示すような矩形断面の他に、同図
(b)に示す如くの光の利用効率の高いのこぎり形のブ
レーズ形状も検討されている。
ところが、上記の構成では、第8図(b)において、光
検出部17a′及び17c′と17b′及び17d′とをそれぞれ長
手方向に並べて配置し、1対のビームスポットP1′・
P2′を光ディスク16のラジアル方向にかなり大きな間隔
を置いて集光させるようになっているため、光検出部17
a′〜17f′が第2回折素子13′での回折方向に見てかな
り縦長となるものである。その結果、光検出部17a′〜1
7f′の占有面積が大きくなるとともに、製造コストも増
大するという不具合が生じる。
又、第2回折素子13′における格子13d′・13d′…、13
e′・13e′…の断面形状として第9図(b)に示すブレ
ーズ形状を採用する場合、第2回折素子3の第1領域13
a′と第2領域13b′との回折角の差がかなり大きいた
め、格子13d′・13d′…と格子13e′・13e′…のピッチ
を大きく相違させる必要がある。そのため、第1領域13
a′と第2領域13b′とで同一断面のブレーズ形状への加
工が困難となるので、格子13d′・13d′…、13e′・13
e′…の加工作業が煩雑となるばかりでなく、第1・第
2領域13a′・13b′間で格子13d′・13d′…、13e′・1
3e′…の断面形状の相違により光の利用効率に差が生
じ、フォーカスエラーの検出が正確に行えなくなるとい
う問題が生じる。なお、第1・第2領域13a′・13b′で
の光の利用効率の差を低減させるためには、両領域13
a′・13b′におけるブレーズ形状をそれぞれ最適形状と
は異なる形状に変化させる必要があるが、その場合は、
充分に高い光の利用効率が得られなくなるという不具合
が生じる。
上記のような不具合を解消するため、光ピックアップ装
置を第2図及び第3図の如く構成することが考えられ
る。
すなわち、この光ピックアップ装置は、上記したものと
は第2回折素子13及び光検出器17の構造を変更したもの
である。なお、第7図〜第9図の光ピックアップ装置と
同一構成を有する部分には、同一の参照番号を付して重
複した説明を省略する。
第10図にも示すように、光検出器17はそれぞれ第2回折
素子13における回折方向に延びる4つの矩形状の光検出
部17a〜17dを備え、各光検出部17a〜17dは第2回折素子
13における回折方向と直交する方向のみに並置されてい
る。中央の2つの光検出部17a・17bは、記録情報の再生
及びフォーカスエラー信号の生成用のもので、第2回折
素子13による回折方向に延びる分割線17eにより互いに
分割されている。又、両端の2つの光検出部17c・17d
は、1対のサブビームに基づいてトラッキングエラー信
号を得るためのものである。
第3図に示すように、第2回折素子13はY方向、つま
り、第2回折素子13における回折方向と直交する方向に
延びる分割線13cにより、それぞれほぼ半円形状をなす
第1及び第2領域13a・13bに分割されている。第1領域
13aには、フォーカスエラーの生じていないジャストフ
ォーカス時に、この第1領域13aで回折されるメインビ
ームが光検出器17の手前側の位置f1で一旦収束し、光検
出器17における光検出部17b上に第1領域13aの半円形状
とは左右の向きが反転した半円状のスポットP1を形成す
るように、方向及びピッチの定められた格子13d・13d…
が形成されている。
又、第2領域13bには、上記のジャストフォーカス時
に、この第2領域13bで回折されたメインビームの焦点
位置f2が光検出器17より遠方側となり、従って、第2領
域13bで回折されたメインビームが光検出器17の手前側
で収束することなく光検出器17の光検出部17a上にスポ
ットP1と同じ向きの半円状のスポットP2を形成するよう
に、方向及びピッチの定められた格子13e・13e…が形成
されている。焦点位置f1・f2は、ジャストフォーカス時
に、それらのほぼ中心位置に光検出器17が位置するよう
に設定されている。
上記の構成によれば、光検出器17の各光検出部17a〜17d
は第2回折素子13での回折方向に直交するY方向のみに
並置されているので、第2回折素子13での回折方向に見
た光検出器17の長さを短縮することができ、それによ
り、光検出器17の占有面積の減少及び製造コストの低減
を図ることができる。
又、上記の構成では、第2回折素子13の第1領域13aで
回折されるメインビームの光検出器17上でのスポットP1
と、第2領域13bで回折されるメインビームの光検出器1
7上でのスポットP2とが第2回折素子13における回折方
向とほぼ直交する方向にずれて位置するようにしたの
で、第1領域13a及び第2領域13bにおける回折角の差を
充分に小さくすることができる。それにより、第1及び
第2領域13a・13bにおける格子13d・13d…、13e・13e…
の断面形状をブレーズ形状とする場合、格子13d・13d
…、13e・13e…の断面形状をほぼ等しくすることができ
るので、格子13d・13d…、13e・13e…の製造が容易に行
えるようになるとともに、第1及び第2領域13a・13bで
の光の利用効率を充分高く、かつ、利用効率の差を充分
小さくすることができるようになる。
ところで、第2図、第3図及び第10図の光ピックアップ
装置においては、前述したように、ジャストフォーカス
時には、スポットP1・P2の大きさが等しい。従って、ス
ポットP1は光検出部17b内に収まり、スポットP2は光検
出部17a内に収まるので、光検出部17aの出力信号Saと、
光検出部17bの出力信号Sbとが等しくなる。
一方、フォーカスエラーが生じて光ディスク16が対物レ
ンズ15に接近し過ぎるか又は対物レンズ15から離れ過ぎ
ると、スポットP1・P2の一方の拡大して光検出部17a又
は17bからはみ出すが、他方は縮小して光検出部17a又は
17b内に収まるので、2つの出力信号Sa・Sbが相違し、
それに基づいてフォーカスエラーの検出が行える。
すなわち、フォーカスエラー信号FESはFES=Sa−Sbの演
算により求められ、このFESが“0"となるように対物レ
ンズ15が駆動される。一方、記録情報の再生信号RSはRS
=Sa+Sbの演算により得られる。
ところが、上記のように、フォーカスエラーの検出用に
2つの光検出部17a・17bを設けるのみでは、フォーカス
エラーの検出におけるダイナミックレンジを充分に大き
くすることができないものである。
すなわち、第11図の横軸は対物レンズ15のジャストフォ
ーカス位置から変位量を示しており、FAR側(+側)は
対物レンズ15が光ディスク16から過度に遠ざかる側、NE
AR側(−側)は対物レンズ15が光ディスク16に過渡に接
近する側である。
第11図中曲線IIは光検出部17aの出力信号Saの推移を表
し、曲線IIIは光検出部17bの出力信号Sbの推移を示して
いる。又、曲線Vはフォーカスエラー信号FES′の推移
を表している。同図から明らかなように、フォーカスエ
ラー検出のダイナミックレンジDRIは、−4μm〜4μ
mと比較的狭い範囲となる。なお、第11図のデータはコ
ンピュータによるシュミレーションにより求めたが、そ
の際、光ピックアップ装置の第2図中各点間の距離、コ
リメートレンズ14及び対物レンズ15の光学的特性等は第
1表のように設定した。
又、光検出器17における光検出部17a・17bのY方向の幅
d1は25μm、分割線17eのY方向の幅は5μmとし、か
つ、ジャストフォーカス時におけるスポットP1・P2の直
径が20μmとなるようにした。
上記の問題を解消し、フォーカスエラーの検出 におけるダイナミックレンジを大きくするために、第5
図の如く、光検出器18を6分割構成とし、中央の4つの
光検出部18a〜18dでフォーカスエラー及び記録情報の検
出を行うようにすることが考えられる。
その場合、各光検出部18a〜18fの出力信号をSa〜Sfとす
ると、フォーカスエラー信号FESは、FES=(Sb+Sd)−
(Sa+Sc)の演算で求められる。
第11図に、6分割の光検出器18を使用した場合のフォー
カスエラー信号FESのシュミレーション結果を示す。同
図中曲線Iは光検出部18aの出力信号Saの推移を、曲線I
Iは光検出部18bの出力信号Sbの推移を、曲線IIIは光検
出部18cの出力信号Scの推移を、曲線IVは光検出部18dの
出力信号Sdの推移を表している。そして、フォーカスエ
ラー信号FESは曲線VIの如く推移する。この場合、フォ
ーカスエラーの検出におけるダイナミックレンジDR2
は、−6μm〜5μmとなり、4分割の光検出器17に比
して向上する。なお、上記のシュミレーションにおい
て、光ピックアップ装置の各点間の距離、各レンズ14・
15の光学的特性等は4分割の光検出器17を使用する場合
と同様、第1表に示す通りである。又、光検出器18の各
光検出部18a〜18dのY方向の幅d2は25μm、各分割線18
g〜18iのY方向の幅は5μm、ジャストフォーカス時に
光検出器18b・18c内にそれぞれ直径20μmのスポットP1
・P2が形成されるようにした。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、フォーカスエラーの調整は、フォーカスエラ
ー信号FESが正の値であれば、対物レンズ15を光ディス
ク16に近接させ、FESが負の値であれば対物レンズ15を
光ディスク16から離間させるように行うものである。従
って、フォーカスサーボを適正に行うためには、第11図
のFAR領域ではFESが常時正の値を取り、NEAR領域ではFE
Sが常時負の値を取る必要がある。
ところが、実際には、FAR領域中のD1〜D2の区間でFESが
負の値を取り、かつ、NEAR領域中のD3〜D4の区間でFES
が正の値を取るので、フォーカスエラーの調整が適正に
行えなくなる恐れがある。なお、対物レンズ15がNEAR側
のD3点まで光ディスク16に接近することは通常考えられ
ないが、光ディスク16の装置への装着時には、光ディス
ク16から対物レンズ15をFAR側へ大きく離間させておい
て、装着後にジャストフォーカス位置まで対物レンズ15
を接近させるようになっているので、上記の光ディスク
16の装着時に対物レンズ15がD1〜D2の区間までFAR側に
移動することは起こり得る。その場合、対物レンズ15が
区間D1〜D2内まで移動してフォーカスエラー信号FESが
負の値となると、光ディスク16の装着後に対物レンズ15
をジャストフォーカス位置に誘導することが不可能とな
る。従って、少なくともFAR領域においては、FESの極性
が反転することがないように設定する必要がある。
なお、本発明者が区間D1〜D2等でFESの極性が反転する
理由を探索したところ、以下のような現象に基づいてい
ることが判明した。
すなわち、第12図は対物レンズ15が次第にFAR側に移動
する際の光検出器18上でのスポットP1・P2の変化を示す
ものである。同図中(a)はジャストフォーカス位置で
のスポットP1・P2を示している。対物レンズ15がFAR側
に移動するに伴って同図中(b)(c)の如く、次第に
スポットP1が拡大し、スポットP2が縮小する。
対物レンズ15が更にFAR側に移動すると、第2回折素子1
3の第2領域13bで回折されたメインビームの焦点位置f2
が光検出器18の手前側に移動することにより、同図中
(d)の如く、スポットP2の向きが反転する。そして、
対物レンズ15がなおFAR側へ移動すると、同図中(e)
の如く、スポットP1の一部が光検出部18dからはみ出す
ようになる。このように、スポットP1が光検出部18dか
らはみ出すと、それだけ光検出部18dの出力信号Sdが小
さくなるため、フォーカスエラー信号FESの極性の反転
を生じるものである。
なお、対物レンズがNEAR側に大幅に移動した場合も、上
記の同様の現象により、フォーカスエラー信号FESの極
性が反転することになる。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の第1の態様に係る光ピックアップ装置は、上記
の課題を解決するために、光発生手段と、対物レンズを
備え、上記光発生手段から出射された光を光ディスク上
に集光させるとともに光ディスクからの反射光を回折素
子に導く光学系と、光ディスクからの反射光を光検出器
側に回折させる回折素子と、上記回折素子で回折された
光を検出する光検出器とを備えた光ピックアップ装置に
おいて、上記光検出器は少なくとも上記回折素子におけ
る回折方向とほぼ直交する方向に順次並置された第1〜
第4光検出部を備えるとともに、少なくとも一端に位置
する第4光検出部の上記回折方向とほぼ直交する方向の
幅が他の光検出部の上記回折方向とほぼ直交する方向の
幅より大きく設定されており、上記回折素子は第1・第
2領域に分割されるとともに、フォーカスエラーの生じ
ていない時に第1領域で回折されたフォーカスエラー検
出用の光が光検出器の手前側にて焦点を結んで反転し、
光検出器の第3光検出部にスポットを形成する一方、第
2領域で回折されたフォーカスエラー検出用の光が光検
出部の手前側で反転することなく第2光検出部に上記第
3光検出部のスポットとほぼ同一サイズのスポットを形
成するように設定されており、かつ、光検出器における
第1・第3光検出部の出力信号の和と第2・第4光検出
部の出力信号の和とを比較することによりフォーカスエ
ラーの検出を行うフォーカスエラー検出手段が設けられ
ていることを特徴とするものである。
又、本発明の第2の態様に係る光ピックアップ装置は、
光発生手段と、対物レンズを備え、上記光発生手段から
出射された光を光ディスク上に集光させるとともに光デ
ィスクからの反射光を回折素子に導く光学系と、光ディ
スクからの反射光を光検出器側に回折させる回折素子
と、上記回折素子で回折された光を検出する光検出器と
を備えた光ピックアップ装置において、上記光検出器は
少なくとも上記回折素子における回折方向とほぼ直交す
る方向に順次並置された第1〜第4光検出部を備えてお
り、上記回折素子は第1・第2領域に分割されるととも
に、フォーカスエラーの生じていない時に第1領域で回
折されたフォーカスエラー検出用の光が光検出器の手前
側にて焦点を結んで反転し、光検出器の第3光検出部に
スポットを形成する一方、第2領域で回折されたフォー
カスエラー検出用の光が光検出器の手前側で反転するこ
となく第2光検出部に上記第3光検出部のスポットとほ
ぼ同一サイズのスポットを形成するように設定されてお
り、かつ、光検出器における第1・第3光検出部の出力
信号の和と第2・第4光検出部の出力信号の和とを比較
することによりフォーカスエラーの検出を行うフォーカ
スエラー検出手段と、第1光検出部の感度を他の光検出
部より低下させるか又は第4光検出部の感度を他の光検
出部より上昇させる感度調整手段とが設けられているこ
とを特徴としている。
〔作 用〕
上記した本発明の第1の態様によれば、光検出器におけ
る第1〜第4光検出部は回折素子における回折方向にほ
ぼ直交する方向のみ並置されているので、第2回折素子
における回折方向に見た光検出器の長さを短縮すること
ができ、その結果、光検出器の占有面積を減少させて製
造コストを低減させることができる。
その場合、ジャストフォーカス位置では、上記の如く、
回折素子の上記第1領域で回折されたフォーカスエラー
検出用の光の光検出器上でのスポットのサイズと第2領
域で回折されたフォーカスエラー検出用の光の光検出器
上でのスポットのサイズとほぼ等しくなる。一方、フォ
ーカスエラーが生じると、上記第1及び第2領域で回折
される光の各焦点位置の中間位置が光検出器の受光面か
らずれるため、光検出器上での各スポットのサイズが変
化し、回折素子における回折方向とほぼ直交する方向に
伸縮する。従って、第1・第3光検出部の出力信号の和
と、第2・第4光検出部の出力信号の和とを比較するこ
とにより、フォーカスエラーの検出を行うことができ
る。
又、上記本発明の第1の態様では、回折素子の第1領域
での回折光の光検出器上でのスポットと第2領域での回
折光の光検出器上でのスポットとが第2回折素子におけ
る回折方向とほぼ直交する方向にずれて位置するように
したので、第1領域及び第2領域における回折角の差を
充分に小さくすることができる。それにより、第1及び
第2領域における格子の断面形状をブレーズ形状とする
場合、第1及び第2領域のブレーズ形状をほぼ等しくす
ることができるので、格子の製造が容易に行えるように
なるとともに、第1及び第2領域での光の利用効率を充
分高く、かつ、利用効率の差を充分小さくすることがで
きるようになる。
更に、上記第1の態様によれば、少なくとも第4光検出
部の回折素子での回折方向とほぼ直交する方向の幅が、
他の光検出部の同方向の幅より大きく設定されているの
で、対物レンズがFAR側又はNEAR側に大幅に移動した場
合にも、上記回折素子の第1・第2領域で回折されたフ
ォーカスエラー検出用の光の光検出器上のスポットが第
4光検出器からはみ出すことはなくなり、従って、少な
くともFAR側におけるフォーカスエラー信号の極性の反
転は生じなくなる。その結果、フォーカスエラーの調整
を確実に行えるようになる。
又、本発明の第2の態様によれば、上記第1の態様と同
様に、光検出器の占有面積の縮小、製造コストの低減並
びに、回折素子の格子の断面形状をブレーズ形状とした
場合の格子の製造の容易化、第1・第2領域での光の利
用効率の向上及び利用効率の差の低減等を図ることがで
きる。
更に、第2の態様では、光検出器における第1光検出器
部の感度を他の光検出部より低下させるか又は第4光検
出部の感度を他の光検出部より上昇させるようにしてい
るが、これより、少なくともFAR側ではフォーカスエラ
ー信号の極性の反転が生じなくなる。従って、光ディス
クの装着時に対物レンズをFAR側に大幅に移動させた場
合にも、装着後のフォーカスエラーの調整が適正に行え
るようになる。なお、上記第1及び第2の態様におい
て、NEAR側ではフォーカスエラー信号の極性の反転が生
じ得るが、NRAR側においては、対物レンズが極性の反転
する区間まで移動することは実際上考えられないので、
支障は生じない。
〔実施例1〕 本発明の第1の態様(特許請求の範囲の欄の請求項第1
項に対応)に係る一実施例を第1図乃至第4図に基づい
て説明よれば、以下の通りである。
本光ピックアップ装置は、例えば、いわゆる、コンパク
トディスク等の再生専用型の光ディスク用の再生装置又
は追記型もしくは書換え可能型の光ディスク用の記録再
生装置として使用されるものである。
第2図に示すように、光発生手段としての半導体レーザ
11の出射光は第1回折素子12により0次回折光(以下、
メインビームと呼ぶ)と、紙面とほぼ直交する平面内で
上記メインビームに対し所定の角度を成して離間する±
1次回折光(以下、1対のサブビームと呼ぶ)とに分解
され、特許請求の範囲の欄における回折素子としての第
2回折素子13に導かれる。ここで、3つのビームはそれ
ぞれ更に回折され、各0次回折光がコリメートレンズ14
を通過し、対物レンズ15によって光ディスク16上に集光
される。第1回折素子12、コリメートレンズ14及び対物
レンズ15は光学系を構成する。
対物レンズ15を通過したメインビームは、光ディスク16
上に情報を登録し、又は記録情報を読み取るべく、光デ
ィスク16のトラックの中央に集光される。一方、1対の
サブビームは、上記のメインビームに対し、光ディスク
16のトラック方向(第2図のY方向)に互いに逆向きに
比較的大きく離れ、かつ、光ディスク16のラジアル方向
(第2図のX方向)には互いに逆向きに僅かにずれた位
置に集光される。
光ディスク16から反射されたメインビーム及び1対のサ
ブビームは、対物レンズ15及びコリメートレンズ14を通
過し、第2回折素子13にてX方向に回折され、各1次回
折光が光検出器20に導かれているようになっている。
第4図(b)に示すように、光検出器20はそれぞれ第2
回折素子13による回折方向であるX方向に延びるそれぞ
れ矩形状の第1〜第6光検出部20a〜20fを備えている。
中央に位置する第1〜第4光検出部20a〜20dは、X方向
に延びる分割線20g〜20iにより隣接のものと分割されて
いる。なお、第1・第4光検出部20a・20dのY方向の幅
d4は、第2・第3光検出部20b・20cのY方向の幅d3より
かなり大きくなるように、具体的には、例えば、4倍程
度に設定されている。
又、両端に位置する第5・第6光検出部20e・20fは、第
1〜第4光検出部20a〜20dの両側に第2回折素子13にお
ける回折方向と直交するY方向の間隔を置いて形成され
ている。上記のように、第1〜第6光検出部20a〜20fは
第2回折素子13での回折方向と直交するY方向のみに並
設され、第2回折素子13の回折方向であるX方向に2つ
以上の光検出部20a〜20fが並設されることはない。
第3図に示すように、第2回折素子13は、第2回折素子
13における回折方向と直交するY方向に延びる分割線13
cにより、それぞれほぼ半円形状をなす第1及び第2領
域13a・13bに分割されている。第1領域13aには、ジャ
ストフォーカス時に、この第1領域13aで回折されるフ
ォーカスエラー検出用の光であるメインビームが光検出
器17の手前側の位置f1で一旦収束し、光検出器20におけ
る第3光検出部20c上に第1領域13aの半円形状とは左右
の向きが反転した半円状のスポットP1を形成するよう
に、方向及びピッチの定められた格子13d・13d…が形成
されている。
一方、第2領域13bには、上記のジャストフォーカス時
にこの第2領域13bで回折されるメインビームの焦点位
置f2が光検出器20より遠方側となり、従って、第2領域
13bで回折されたメインビームが光検出器20の手前側で
収束することなく光検出器20の第2光検出部20b上にス
ポットP1と同じ向きの半円状のスポットP2を形成するよ
うに、方向及びピッチの定められた格子13e・13e…が形
成されている。焦点位置f1・f2は、ジャストフォーカス
時に、それらのほぼ中心位置に光検出器20が位置するよ
うに設定されている。このように、第1及び第2領域13
a・13bからの回折光の焦点位置までの距離を相違させる
ために、第1領域13aには光の収束機能(凸レンズ機
能)が付与され、第2領域13bには光の発散機能(凹レ
ンズ機能)が付与されている。
なお、第1及び第2領域13a・13bの格子13d・13d…、13
e・13e…は、良く知られた2光束干渉法により作成する
か、又は電子計算機により干渉縞の形状を求め、電子ビ
ーム露光装置により乾板に直接干渉縞を描いて作成する
ことができる。その場合、格子13d・13d…、13e・13e…
の断面形状は、第9図(a)に示す矩形形状、又は第9
図(b)に示すブレーズ形状とすることができる。
以下、記録情報、フォーカスエラー信号及びトラッキン
グエラー信号の検出につき述べる。
前述したように、対物レンズ15と光ディスク16間の距離
が適正なジャストフォーカス時には、第4図(b)のよ
うに、スポットP1・P2の大きさが等しく、スポットP1
第3光検出部20c内に収まる一方、スポットP2は第2光
検出部20b内に収まることになる。
一方、対物レンズ15がNEAR側、つまり、光ディスク16に
過度に接近する側に移動してフォーカスエラー状態にな
ると、上記の焦点位置f1が光検出器20に接近し、焦点位
置f2が光検出器20から遠ざかるので、第4図(a)のよ
うに、スポットP1は縮小する一方、スポットP2は拡大し
て第2光検出部20b外にはみ出し、第1・第3光検出部2
0a・20cにも及ぶようになる。
逆に、対物レンズ15がFAR側、つまり、光ディスク16か
ら過度に離間する側に移動してフォーカスエラー状態と
なると、第4図(c)のように、スポットP1が拡大して
第2・第4光検出部20b・20dにも及ぶ一方、スポットP2
は縮小する。従って、図示しないフォーカスエラー検出
手段にて第1〜第4光検出部20a〜20dの出力信号を比較
することにより、フォーカスエラー信号FESが求められ
る。
すなわち、各光検出部20a〜20fの出力信号をSa〜Sfとす
ると、フォーカスエラー信号FESはFES=(Sb+Sd)−
(Sa+Sc)の演算により求められ、このFESが“0"とな
るように対物レンズ15が駆動される。
ここで、第1・第4光検出部20a・20dのY方向の幅d4
100μm、第2・第3光検出部20b・20cの幅d3を25μ
m、分割線20g〜20iのY方向の幅を5μm、ジャストフ
ォーカス時におけるスポットP1・P2の直径を20μmとし
た場合のフォーカスエラーFESの推移をシュミレーショ
ンで求めた結果を第1図に示す。但し、光ピックアップ
装置の各点間の距離、コリメートレンズ14及び対物レン
ズ15の光学的特性等は前掲の第1表の通りに設定した。
第1図において、曲線I〜IVはそれぞれ第1〜第4光検
出部20a〜20dの出力信号Sa〜Sdの推移を示し、曲線Vは
フォーカスエラー信号FES1の推移を示している。同図か
ら明らかなように、本実施例では、フォーカスエラー検
出部の両端側に位置する第1・第4光検出部20a・20dの
Y方向の幅を拡張することにより、FAR側及びNEAR側に
おけるフォーカスエラー信号FES1の極性の反転が防止さ
れている。従って、光ディスク16の装着時に対物レンズ
15をFAR側へ大幅に移動させた場合にも、その後のフォ
ーカスサーボに支障は生じない。なお、本実施例におけ
るフォーカスエラー検出のダイナミックレンジDR3は、
−6μm〜6μmであり、第1図中に曲線VIで示す従来
の光検出器17(第10図参照)を使用した場合のフォーカ
スエラー信号FES′のダイナミックレンジDR1の−4μm
〜4μmより拡張されている。
又、本実施例において、記録情報の再生信号RSはRS=Sa
+Sbの演算により得られる。
光ディスク16で反射して第2回折素子13で回折されたサ
ブビームは第5・第6光検出部20e及び20fに集光され
る。トラッキングエラー信号RESは、RES=Se−Sfの演算
で求められ、このRESが“0"となるようにトラッキング
の調整が行われる。
本実施例では、光検出器20の各光検出部20a〜20fを第2
回折素子13における回折方向と直交する方向のみに並設
し、第2回折素子13の回折方向には複数の光検出部を並
設しないようにしたので、光検出部20a〜20fの占有面積
を減少させ、かつ、製造コストの低廉化も図ることがで
きるようになる。
又、第2回折素子13の第1及び第2領域13a・13bで回折
されるメインビームによる光検出器17上のスポットP1
P2が第2回折素子13における回折方向と直交する方向に
ずれて位置するように第2回折素子13の格子13d・13d
…、13e・13e…を形成したので、第1及び第2領域13a
・13bにおける回折角がほぼ等しくなる。従って、格子1
3d・13d…及び13e・13e…の断面形状を第9図(b)に
示すブレーズ形状とする場合、格子13d・13d…及び13e
・13e…のピッチをほぼ等しくできるので、第2回折素
子13の加工を円滑に行えるようになり、かつ、光の利用
効率の差がなく、充分に高い利用効率が得られる最適な
ブレーズ形状に形成できる。
なお、上記の実施例では、第1及び第4光検出部20a・2
0dのY方向の幅d4を他の光検出部20b・20cのY方向の幅
d3より大きくしたが、これに代えて、第4光検出部20d
のY方向の幅d4のみを他の光検出部20a〜20cのY方向の
幅より大きくするようにしても良い。その場合も、少な
くとも、FAR側におけるフォーカスエラー信号FESの極性
の反転が防止できるので、フォーカスエラーの調整は的
確に行える。
〔実施例2〕 本発明の第2の態様(特許請求の範囲の請求項第2項に
対応)に係る一実施例を第5図及び第6図に基づいて説
明すれば、以下の通りである。
第5図に示すように、第2実施例において、光検出器18
はそれぞれ第2回折素子13の回折方向であるX方向に延
びる矩形状の第1〜第6光検出部18a〜18fを備えてい
る。そして、第1実施例と同様、中央の第1〜第4光検
出部18a〜18dを用いてフォーカスエラー信号及び記録情
報の検出が行われ、両端の第5・第6光検出部18e・18f
を用いてトラッキングエラー信号の検出が行われるよう
になっている。但し、本実施例では、第1〜第4光検出
部18a〜18dのY方向の幅d2が等しく設定されている。
又、光ピックアップ装置の光検出器18以外の部位は第1
実施例と同様に構成されている。
第2実施例においては、図示しない感度調整手段により
光検出器18における第1光検出部18aの感度が第2〜第
4光検出部18b〜18dの感度より低く設定されている。具
体的には、第1〜第4光検出部18a〜18dの出力信号はそ
れぞれ増幅されるが、第1光検出部18aの出力信号の増
幅率は第2〜第4光検出部18b〜18dの出力信号の増幅率
より低く設定されている。
光ピックアップ装置の構成を第1表の通りとし、かつ、
第1〜第4光検出部18a〜18dのY方向の幅d2を25μm、
分割線18g〜18iのY方向の幅を5μm、ジャストフォー
カス時のスポットP1・P2の直径を20μmとし、更に、第
1光検出部18aの出力信号の増幅率を第2〜第4光検出
部18b〜18dの出力信号の増幅率の0.7倍とした場合のフ
ォーカスエラー信号FES2の推移を第6図に示す。
この場合、一定の増幅率で増幅した後の第1〜第4光検
出部18a〜18dの出力信号をSa〜Sdとすると、フォーカス
エラー信号FES2は、図示しないフォーカスエラー検出手
段によりFES2=(Sb+Sd)−(Sa×0.7+Sc)の演算で
求められる。第6図中曲線IはSa×0.7の推移を表し、
曲線II〜IVはSb〜Sdの推移を表している。又、曲線Vは
本実施例によるフォーカスエラー信号FES2の推移を示
し、曲線VIは従来の光検出器17(第10図)を使用した場
合のフォーカスエラー信号FES′の推移を示している。
なお、フォーカスエラー信号FES2のダイナミックレンジ
DR4は、−6μm〜5μmとなる。
同図の曲線Vから明らかなように、FAR側においてはフ
ォーカスエラー信号FES2は負の値を取らない。これによ
り、光ディスク16の装着時に対物レンズ15をFAR側に大
幅に移動させた場合でも、その後、フォーカスサーボに
支障を生じることはない。一方、NEAR側では、D点以降
でフォーカスエラー信号FES2の極性が反転するが、実際
上、対物レンズ15がNEAR側でD点まで移動することはな
いので、支障は生じない。
なお、以上では、第1光検出部18aの感度を低下させる
ようにしたが、それに代えて、第4光検出部18dの感度
を第1〜第3光検出部18a〜18cの感度により上昇させる
ことによっても、上述と同様の効果を得ることができ
る。
〔発明の効果〕
本発明の第1の態様に係る光ピックアップ装置は、以上
のように、光発生手段と、対物レンズを備え、上記光発
生手段から出射された光を光ディスク上に集光させると
ともに光ディスクからの反射光を回折素子に導く光学系
と、光ディスクからの反射光を光検出器側に回折させる
回折素子と、上記回折素子で回折された光を検出する光
検出器とを備えた光ピックアップ装置において、上記光
検出器は少なくとも上記回折素子における回折方向とほ
ぼ直交する方向に順次並置された第1〜第4光検出部を
備えるとともに、少なくとも一端に位置する第4光検出
部の上記回折方向とほぼ直交する方向の幅が他の光検出
部の上記回折方向とほぼ直交する方向の幅より大きく設
定されており、上記回折素子は第1・第2領域に分割さ
れるとともに、フォーカスエラーの生じていない時に第
1領域で回折されたフォーカスエラー検出用の光が光検
出器の手前側にて焦点を結んで反転し、光検出器の第3
光検出器にスポットを形成する一方、第2領域で回折さ
れたフォーカスエラー検出用の光が光検出器の手前側で
反転することなく第2光検出部に上記第3光検出部のス
ポットとほぼ同一サイズのスポットを形成するように設
定されており、かつ、光検出器における第1・第3光検
出部の出力信号の和と第2・第4光検出部の出力信号の
和とを比較することによりフォーカスエラーの検出を行
うフォーカスエラー検出手段が設けられている構成であ
る。
これにより、光検出器における第1〜第4光検出部は回
折素子における回折方向にほぼ直交する方向のみに並置
されているので、第2回折素子における回折方向に見た
光検出器の長さを短縮することができ、その結果、光検
出器の占有面積の減少させて製造コストを低減させるこ
とができる。
その場合、ジャストフォーカス位置では、上記の如く、
回折素子の上記第1領域で回折されたフォーカスエラー
検出用の光の光検出器上でのスポットのサイズと第2領
域で回折されたフォーカスエラー検出用の光の光検出器
上でのスポットのサイズとがほぼ等しくなる。一方、フ
ォーカスエラーが生じると、上記第1及び第2領域で回
折される光の各焦点位置の中間位置が光検出器の受光面
からずれるため、光検出器上での各スポットのサイズが
変化し、回折素子における回折方向とほぼ直交する方向
に伸縮する。従って、第1・第3光検出部の出力信号の
和と、第2・第4光検出部の出力信号の和とを比較する
ことにより、フォーカスエラーの検出を行うことができ
る。
又、本発明の第1の態様では、回折素子の第1領域での
回折光の光検出器上でのスポットと第2領域での回折光
の光検出器上でのスポットとが第2回折素子における回
折方向とほぼ直交する方向にずれて位置するようにした
ので、第1領域及び第2領域における回折角の差を充分
に小さくすることができる。それにより、第1及び第2
領域における格子の断面形状をブレーズ形状する場合、
第1及び第2領域のブレーズ形状をほぼ等しくすること
ができるので、格子の製造が容易に行えるようになると
ともに、第1及び第2領域での光を利用効率を充分高
く、かつ、利用効率の差を充分小さくすることができる
ようになる。
更に、上記第1の態様によれば、少なくとも第4光検出
部の回折素子での回折方向とほぼ直交する方向の幅が、
他の光検出部の同方向の幅より大きく設定されているの
で、対物レンズがFAR側に大幅に移動した場合にも、上
記回折素子の第1・第2領域で回折されたフォーカスエ
ラー検出用の光の光検出器上のスポットが第4光検出部
からはみ出すことはなくなり、従って、少なくともFAR
側におけるフォーカスエラー信号の極性の反転は生じな
くなる。その結果、フォーカスエラーの調整を確実に行
えるようになる。
又、本発明の第2の態様に係る光ピックアップ装置は、
光発生手段と、対物レンズを備え、上記光発生手段から
出射された光を光ディスク上に集光させるとともに光デ
ィスクから反射光を回折素子に導く光学系と、光ディス
クからの反射光を光検出器側に回折させる回折素子と、
上記回折素子で回折された光を検出する光検出器とを備
えた光ピックアップ装置において、上記光検出器は少な
くとも上記回折素子における回折方向とほぼ直交する方
向に順次並置された第1〜第4光検出部を備えており、
上記回折素子は第1・第2領域に分割されるとともに、
フォーカスエラーの生じていない時に第1領域で回折さ
れたフォーカスエラー検出用の光が光検出器の手前側に
て焦点を結んで反転し、光検出器の第3光検出部にスポ
ットを形成する一方、第2領域で回折されたフォーカス
エラー検出用の光が光検出器の手前側で反転することな
く第2光検出部に上記第3光検出部のスポットとほぼ同
一サイズのスポットを形成するように設定されており、
かつ、光検出器における第1・第3光検出部の出力信号
の和と第2・第4光検出部の出力信号の和とを比較する
ことによりフォーカスエラーの検出を行うフォーカスエ
ラー検出手段と、第1光検出部の感度を他の光検出部よ
り低下させるか又は第4光検出部の感度を他の光検出部
より上昇させる感度調整手段とが設けられている構成で
ある。
これにより、上記第1の態様と同様に、光検出器の占有
面積の縮小、製造コストの低減並びに、回折素子の格子
の断面形状をブレーズ形状とした場合の格子の製造の容
易化、第1・第2領域での光の利用効率の向上及び利用
効率の差の低減等を図ることができる。
更に、第2の態様では、光検出器における第1光検出部
の感度を他の光検出部より低下させるか又は第4光検出
部の感度を他の光検出部より上昇させるようにしている
が、これにより、少なくともFAR側ではフォーカスエラ
ー信号の極性の反転が生じなくなる。従って、光ディス
クの装着時に対物レンズをFAR側に大幅に移動させた場
合にも、装着後のフォーカスエラーの調整が適正に行え
るようになる。なお、NEAR側ではフォーカスエラー信号
の極性の反転が生じ得るが、NRAR側においては、対物レ
ンズが極性の反転する区間まで移動することは実際上起
こり得ないので、支障は生じない。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は本発明の一実施例を示すものであ
る。 第1図は対物レンズの移動に伴うフォーカスエラー信号
の推移を示すグラフである。 第2図は光ピックアップ装置の概略正面図である。 第3図は第2回折素子の概略平面図である。 第4図(a)〜(c)は対物レンズの移動に伴う光検出
器上のスポットの変化を示す概略説明図である。 第5図及び第6図は他の実施例を示すものである。 第5図は光検出器の概略説明図である。 第6図は対物レンズの移動に伴うフォーカスエラー信号
の推移を示すグラフである。 第7図乃至第12図は従来例を示すものである。 第7図は光ピックアップ装置の概略正面図である。 第8図(a)は第2回折素子の概略平面図である。 第8図(b)は光検出器の概略説明図である。 第9図(a)(b)はそれぞれ第2回折素子の格子の断
面形状を示す部分断面図である。 第10図は光検出器の概略説明図である。 第11図は対物レンズの移動に伴うフォーカスエラー信号
の推移を示すグラフである。 第12図は対物レンズがFAR側に移動する際の光検出器上
のスポットの変化を示す説明図である。 11は半導体レーザ(光発生手段)、12は第1回折素子
(光学系)、13は第2回折素子(回折素子)、13aは第
1領域、13bは第2領域、14はコリメートレンズ(光学
系)、15は対物レンズ、16は光ディスク、18・20は光検
出器、18a〜18d・20a〜20dは第1〜第4光検出部であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光発生手段と、対物レンズを備え、上記光
    発生手段から出射された光を光ディスク上に集光させる
    とともに光ディスクからの反射光を回折素子に導く光学
    系と、光ディスクからの反射光を光検出器側に回折させ
    る回折素子と、上記回折素子で回折された光を検出する
    光検出器とを備えた光ピックアップ装置において、 上記光検出器は少なくとも上記回折素子における回折方
    向とほぼ直交する方向に順次並置された第1〜第4光検
    出部を備えるとともに、少なくとも一端に位置する第4
    光検出部の上記回折方向とほぼ直交する方向の幅が他の
    光検出部の上記回折方向とほぼ直交する方向の幅より大
    きく設定されており、 上記回折素子は第1・第2領域に分割されるとともに、
    フォーカスエラーの生じていない時に第1領域で回折さ
    れたフォーカスエラー検出用の光が光検出器の手前側に
    て焦点を結んで反転し、光検出器の第3光検出部にスポ
    ットを形成する一方、第2領域で回折されたフォーカス
    エラー検出用の光が光検出器の手前側で反転することな
    く第2光検出部に上記第3光検出部のスポットほぼ同一
    サイズのスポットを形成するように設定されており、 かつ、光検出器における第1・第3光検出部の出力信号
    の和と第2・第4光検出部の出力信号の和とを比較する
    ことによりフォーカスエラーの検出を行うフォーカスエ
    ラー検出手段が設けられていることを特徴とする光ピッ
    クアップ装置。
  2. 【請求項2】光発生手段と、対物レンズを備え、上記光
    発生手段から出射された光を光ディスク上に集光させる
    とともに光ディスクからの反射光を回折素子に導く光学
    系と、光ディスクからの反射光を光検出器側に回折させ
    る回折素子と、上記回折素子で回折された光を検出する
    光検出器とを備えた光ピックアップ装置において、 上記光検出器は少なくとも上記回折素子における回折方
    向とほぼ直交する方向に順次並置された第1〜第4光検
    出部を備えており、 上記回折素子は第1・第2領域に分割されるとともに、
    フォーカスエラーの生じていない時に第1領域で回折さ
    れたフォーカスエラー検出用の光が光検出器の手前側に
    て焦点を結んで反転し、光検出器の第3光検出部にスポ
    ットを形成する一方、第2領域で回折されたフォーカス
    エラー検出用の光が光検出器の手前側で反転することな
    く第2光検出部に上記第3光検出部のスポットとほぼ同
    一サイズのスポットを形成するように設定されており、 かつ、光検出器における第1・第3光検出部の出力信号
    の和と第2・第4光検出部の出力信号の和とを比較する
    ことによりフォーカスエラーの検出を行うフォーカスエ
    ラー検出手段と、 第1光検出部の感度を他の光検出部により低下させるか
    又は第4光検出部の感度を他の光検出部より上昇させる
    感度調整手段とが設けられていることを特徴とする光ピ
    ックアップ装置。
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