JPH0769982B2 - 自動販売機商品持上方法及び装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、各種商品の自動販売機の商品投下位置に排
出された商品を人間が取出し易い高さ位置まで持上げる
自動販売機商品持上方法及び装置に関する。

〔従来の技術〕

現在使用されている自動販売機としては、例えばタバ
コ、ジュース、缶ビール、その他の酒類等多くの種類の
商品の自動販売機が設置されている。その一例を第４図
及びその断面図の第５図に示す。

この自動販売機では、表示パネル01に表示された例えば
タバコなどの商品を、金銭投入口02から硬貨を投入後選
びたい特定商品のセレクト釦03のいずれかを押すと指定
した商品が下部の取出口04に落下し、つり銭がつり銭口
05に戻されるように構成されている。

このような自動販売機では、第５図の断面に示すように
商品は本体の下方に設けられた取出口04に投下される。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上述した商品を自動販売機本体下方の取
出口に投下する方式のものでは、商品を取り出すその都
度購入者はその取出口から商品を取り出すために身体を
無理にかヾめなければならず、特に雨降りの時やその他
手荷物を手にしているときはこの取出作業は極めて煩ら
わしいものである。

このようにほどんどの自動販売機が取出口を下方に設け
ているのは、取出口を下方に設けて多数段に積み重ねら
れた商品の最下段のものを１つずつ投下する方式がその
構造上簡単であるという理由からであるが、これは利用
者の不利不便を無視したものであり、特に身障者等が利
用する場合を考慮するとこのような方式が必ずしも好ま
しいとは言えない。

さらに、取出口を下方に設けると商品の排出が確認しず
らいために、取出口に危険物を置くというような犯罪を
誘発することにもなる。

この発明は、上記のような自動販売機の現状に鑑みてな
されたものであり、その目的は商品の取出口を上方に設
け、下方に投下された商品をその上方の取出口に持上
げ、利用者が何ら姿勢を変えることなく楽にスムースに
商品を取出し出来るようにする自動販売機商品持上方法
及び装置を提供するにある。

〔課題を解決するための手段〕

そこでこの発明では上記課題を解決する手段として、商
品受けを周辺に有する回転体を水平軸で回転自在に軸支
して自動販売機商品収納本体に設置し、回転体を回転し
商品受けを円運動させてこの商品受けに投下された商品
を上昇させ、商品受けが上昇した位置でドアパネルに設
けられた商品取出口に商品受けを接続し、この取出口か
ら商品を排出するようにして成る自動販売機商品持上方
法としたのである。

そして、上記方法を実施する装置として、内周辺に複数
の仕切板を設けて形成される商品受けを有する円筒状の
回転体を水平軸で回転自在に軸支して自動販売機商品収
納本体に設置し、回転体内側へ商品受け内の商品が落下
するのを防止するように所定範囲に及んで設けた案内板
と、回転体を囲み商品収納本体の外側に開閉自在に設け
られるドアパネルに案内板上部と接続するように設けた
商品取出口と、回転体を回転駆動する駆動部とを備えて
成る自動販売機商品持上装置の構成を採用したものであ
る。〔作用〕 上記の方法としたこの発明では、利用者が商品表示パネ
ルでいずれかの特定の商品を選択する指令を金銭投入後
に与えると、その指令により商品が商品収納本体から下
方に投入排出され、下方位置にある商品受けで受止めら
れる。

この下方位置の商品受けに受止められた商品は、この商
品受けと共に駆動装置により円運動で持上げられ、その
上昇位置で商品取出口に商品受けが接続され、この接続
によって形成される排出路を通って商品取出口に排出さ
れる。

上記商品収納本体に設置される回転体は、商品収納本体
の適宜位置に設けられる水平軸で回転自在に軸支され
る。この軸支方法としては、水平軸を複数の歯車軸と
し、これを回転本体の外側歯車に係合させる方法か、あ
るいはこれと同等機能であればよい。

上記持上方法を実施する持上装置では、商品収納本体か
ら投下される商品は、回転体の内周に形成された複数の
商品受けのうち最下位置付近にある商品受けで受止めら
れる。この商品受けを円運動して位置を上昇させる際に
商品受けが斜め下向きになる位置まで上がってくると商
品が落下する虞れがあり、このため回転体内側への商品
の落下を防止する案内板が所定の範囲に亘って設けられ
ている。

案内板を過ぎて最高位置付近に商品が上昇すると商品受
けは下向きとなりその位置でドアパネルに設けた商品取
出口の端部が待機している。従って、商品は商品受けか
ら商品取出口に移され、保持される。

このため、利用者は単に普通の姿勢で自動販売機の上方
位置に設けられた商品取出口からその排出を直接確認し
ながら取り出すことができ、従来のように商品を取り出
す都度姿勢をかヾめなければならないという不都合がな
くなる。

〔実施例〕

以下この発明の実施例について添付図を参照して説明す
る。

この実施例では、第１図に示すように商品持上装置10は
商品収納本体１に取付けられた円筒状の回転体11から成
り、この回転体の内側に半径方向に設けた仕切板12で連
続して複数個に仕切られた商品受け15と、回転体を回転
駆動する駆動部14と、商品の落下を防止する案内板16と
を備えている。回転体11は図示のように３つの水平軸で
ある支持歯車17で軸支されている。なお、軸支機構はこ
れと同等機能であれば他の形式のものでもよい。

駆動部14は、モータ14aと駆動歯車14bとから成り、駆動
歯車14bは回転体11の外側に設けた歯車13と係合する。

案内板16は、商品の落下を防止するのに必要な回転部分
に対応して設けられており、その上端で商品取出口に４
に接続している。商品取出口４は商品表示パネルなどを
有するドアパネル２に設けられており、ドアパネル２は
回転体11の外側を囲むように開閉自在に商品収納本体１
に対して取り付けられている。なお、18は危険防止用ポ
ケットである。

上記構成の商品持上装置10に対して商品収納本体１から
商品が投下されると、その時最下位置にある商品受け15
により受止められ、駆動装置14により回転駆動されて上
方に持上げられる。商品受け15が斜め上方位置になると
商品が落下しようとするが、商品の落下を案内板16で防
止しながら商品の入った商品受け15が案内板16通過して
第２図に示す案内板16の最下位置まで上昇すると、商品
は商品受け15から排出され、商品取出口４へ送られる。
第３図はドアパネル２を閉じて線VIII−VIIIの位置から
見た断面図である。

〔効果〕

以上詳細に説明したように、この発明の商品持上方法及
び装置では、自動販売機に対してその商品収納本体に水
平軸で回転自在に軸支される回転体を設置し、この回転
体の内周辺に設けた商品受けを円運動させて上昇させ、
その上昇位置でドアパネルの商品取出口に接続するよう
にしたから、商品はドアパネルの上方の商品取出口に送
られてくる。従って、利用者はその商品を取出すその都
度身体をかヾめて商品を取り出すことなく通常の姿勢で
楽に商品を取出すことができ、極めて利用者に便利で能
率的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の商品持上装置の概略斜視図、第２図は
ドアパネルを開いた状態で見た正面図、第３図は第２図
の線III−IIIから見た断面図、第４図は従来例の自動販
売機の概略斜視図、第５図は第４図の線Ｖ−Ｖから見た
断面図である。 １……商品収納本体、２……ドアパネル、 ４……商品取出口、10……商品持上装置、 14……駆動装置、15……商品受け。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】商品受けを周辺に有する回転体を水平軸で
   回転自在に軸支して自動販売機商品収納本体に設置し、
   回転体を回転し商品受けを円運動させてこの商品受けに
   投下された商品を上昇させ、商品受けが上昇した位置で
   ドアパネルに設けられた商品取出口に商品受けを接続
   し、この取出口から商品を排出するようにして成る自動
   販売機商品持上方法。
2. 【請求項２】内周辺に複数の仕切板を設けて形成される
   商品受けを有する円筒状の回転体を水平軸で回転自在に
   軸支して自動販売機商品収納本体に設置し、回転体内側
   へ商品受け内の商品が落下するのを防止するように所定
   範囲に及んで設けた案内板と、回転体を囲み商品収納本
   体の外側に開閉自在に設けられるドアパネルに案内板上
   部と接続するように設けた商品取出口と、回転体を回転
   駆動する駆動部とを備えて成る自動販売機商品持上装
   置。