JPH0769802A - 水系用農薬 - Google Patents

水系用農薬

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JPH0769802A
JPH0769802A JP21876293A JP21876293A JPH0769802A JP H0769802 A JPH0769802 A JP H0769802A JP 21876293 A JP21876293 A JP 21876293A JP 21876293 A JP21876293 A JP 21876293A JP H0769802 A JPH0769802 A JP H0769802A
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JP
Japan
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water
mixed
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carriers
pesticide
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JP21876293A
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Terumi Tsuchiya
輝美 土屋
Hiroyuki Takeda
洋行 武田
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Yuko Chemical Industries Co Ltd
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Yuko Chemical Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水系用農薬を、水上空間、水面、水中または
水底から選ばれる2箇所以上の所望の水域に、その有効
成分を同時期に到達できるものとして、効率の良い散布
量にて低コストで農薬を施用でき、可及的に自然環境を
破壊しないものとする。 【構成】 農薬有効成分を、硫酸マグネシウム、塩化マ
グネシウムその他の水溶性担体、木粉、セルロースファ
イバーその他の水に浮揚する非水溶性担体、およびカオ
リン、活性炭、ホワイトカーボンその他の水に沈降する
非水溶性担体から選ばれる2種以上の担体に保持させた
水系用農薬とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、河川、湖沼その他の
水系域に施用される水系用農薬に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、河川、湖沼、水田その他の水系
に殺虫剤、殺菌剤、除草剤その他の農薬を散布その他の
方法で施用する場合には、水中、水面などの水域に所要
の濃度で有効成分が到達するように施用量を設定してい
る。
【0003】この場合、駆除対象が水面に生息する害虫
であるか、水底に生息する害虫であるかに応じて水系用
農薬の剤型を選択する必要がある。また、浸透移行型農
薬は水稲などの作物の根部から吸収し易いように水中に
沈降する剤型として施用されている。
【0004】通常、水系に施用される農薬の具体的な剤
型としては、乳剤、水和剤、フロアブル剤、粒剤、粉剤
などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一つの水系で
一種類の水棲生物を駆除の対象とした場合であっても、
たとえば成虫が水面上空間に生息し、幼虫が水底に生息
するものもあり、たとえば水底または水中もしくは水面
のいずれかに有効成分を到達させても水面上空間に棲息
する成虫が生き残ることとなるので、これでは充分な駆
除ができないことになる。また、このような例は、水
面、水面上空間、水中または水底から選ばれる2以上の
水域(水面上の空間を含む)に生息する害虫の他、雑
草、疾病菌などについても同様にみられる。
【0006】ここで上記した問題を解決するには、各水
域に異なる剤型の農薬をそれぞれ施用すればよいとも考
えられるが、異なる剤型の農薬を異なる水域に同時期に
散布することは、作業性の点で極めて困難であるため、
これまで異なる水域に効率よく同時に施用できる剤型の
農薬はなかった。
【0007】さらにまた、農薬の有効成分の所要量を2
箇所以上の水域にほぼ同時に到達させるためには、水溶
性の農薬を水域全体に分散させることも考えられるが、
この場合は農薬使用量が過剰となって、施用コストが増
大するばかりでなく、その水域の環境に多大な悪影響を
与えるという問題点も生じる。
【0008】そこで、この発明は上記した問題点を解決
し、水系用農薬を、水面もしくは水面上空間、水中また
は水底から選ばれる2箇所以上の所望の水域に、その有
効成分を同時に到達できるようにし、かつ効率の良い散
布にて低コストで農薬を施用でき、自然環境に及ぼす影
響をできるかぎり低減することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、農薬有効成分を担体に保持さ
せてなり、前記担体は、水溶性担体、水に浮揚する非水
溶性担体、および水に沈降する非水溶性担体から選ばれ
る2種以上の担体から成る構成を採用したのである。
【0010】以下に、その詳細を述べる。まず、この発
明における農薬有効成分は、通常、殺虫剤、殺菌剤、除
草剤などとして用いられている成分を限定することなく
用いることができる。
【0011】このような殺虫剤は、有機リン系殺虫剤、
カーバメート系殺虫剤、ピレスロイド系殺虫剤、昆虫生
長制御剤に大別することができる。
【0012】上記した有機リン系殺虫剤の具体例として
は、シアノホス、フェンチオン、フェニトロチオン、ダ
イアジノン、ピリダフェンチオン、クロルピリホスメチ
ル、ジメトエート、プロチオホス、ジクロルボス、ナレ
ッド、テトラクロルビンホス、プロパホス、アセフェー
ト、サリチオン、エチルチオメトンなどが挙げられる。
【0013】カーバメート系殺虫剤の具体例としては、
カルバリル、メトルカルブ、イソプロカルブ、フェノブ
カルブ、プロポキスル、キシリルカルブ、エチオフェン
カルブ、カルボスルファン、ベンフラカルブなどが挙げ
られる。
【0014】ピレスロイド系殺虫剤の具体例としては、
アレスリン、シクロプロトリン、エトフェンプロック
ス、エンペントリン、ピレトリンなどが挙げられる。
【0015】昆虫生長制御剤の具体例としては、ジフル
ベンズロン、テフルベンズロン、クロルフルアズロン、
ブプロフェジン、フェノキシカルブ、ピリプロキシフェ
ン、メトプレンなどが挙げられる。
【0016】また、殺菌剤の具体例としては、トリシク
ラゾール、イソプロチオラン、テクロフタラム、ジクロ
メジン、イプロベンホスなどが挙げられる。
【0017】除草剤の具体例としては、MCP、MCP
B、クロルサイアミド、プレチラクロールなどが挙げら
れる。
【0018】この発明における水溶性担体は、淡水、海
水または汽水といった水系の自然環境において溶解可能
であり、かつ前記したような農薬の有効成分と反応する
ことなく、これを安定して保持できるものであれば、特
に限定されるものではない。具体的には、無機塩類から
なる担体として、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウ
ム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウムなどがあり、有機
物からなる担体としては、ショ糖、デキストリンなどが
挙げられる。
【0019】また、この発明における水に浮揚する非水
溶性担体は、農薬有効成分と一体となって、これを水面
または水面近くの水中に浮揚させ得るものである。すな
わち農薬有効成分を保持した状態において、みかけ比重
が1未満となり得るような固体もしくは半固体またはこ
れらに撥水処理を施したもの、或いは液体などからなる
物質を特に限定することなく採用できる。
【0020】このような担体の具体例としては、木粉、
セルロースファイバー、桐油、大豆油、綿実油、オレイ
ン酸を代表例とする各種有機酸、シリコーンオイル、流
動パラフィン、塩素化パラフィン、シクロヘキサノンな
どが挙げられる。
【0021】この発明に用いる水に沈降する非水溶性担
体は、農薬有効成分と一体となって、これを水底または
水底近くに沈降させ得るものである。すなわち農薬有効
成分を保持した状態での比重は1以上となり得るような
液体、固体または半固体状の物質を特に限定することな
く採用できる。
【0022】このような担体の具体例としては、活性
炭、デンプン、カオリン、活性白土、ケイ砂、ケイソウ
土、タルク、クレー、パーライト、ベントナイト、ホワ
イトカーボン、シリカゲルなどを挙げることができる。
【0023】なお、この発明の目的を阻害しない範囲で
あれば、通常の製剤に用いられる界面活性剤、分散剤、
その他の助剤を併用してよいのは勿論である。
【0024】
【作用】この発明の水系用農薬は、2種以上の所定の担
体に保持されてなり、すなわち水溶性担体、水に浮揚す
る非水溶性担体、および水に沈降する非水溶性担体を組
み合わせて用いることにより、水上空間、水面、水中ま
たは水底から選ばれる2以上の水域に農薬の有効成分が
所要濃度でほぼ同時に到達するものとなる。
【0025】このため、2以上の水域に跨がって生息す
る生物の駆除や殺菌などに極めて有効である。
【0026】
【実施例】
〔実施例1〕キシレン3.0gにMCPB3.0gを混
合したものと、ジクロルボス1.0gおよびシリコーン
オイル5.0gを混合し、木粉10.0gに含浸させ
た。また、エチルチオメトン5.0gとカオリン30.
0gを混合した。
【0027】次に、硫酸マグネシウム三水塩41.5g
にポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルホ
ルムアルデヒド縮合物1.5gを混合し、さらに前記調
製した木粉とカオリンの全量を混合し、加圧整粒して水
溶剤100gを得た。
【0028】〔実施例2〕ジクロルボス3.0gとフェ
ンチオン5.0gおよび流動パラフィン10.0gを混
合した後、セルロースファイバー30.0gを混合し
た。
【0029】次に、乳糖51.0gとポリオキシエチレ
ンポリスチリルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合
物1.0gを混合し、さらに前記調整したセルロースフ
ァイバーの全量を混合したものを加圧整粒して水溶剤1
00gを得た。
【0030】〔実施例3〕ダイアジノン3.0g、プロ
ポクスル5.0gおよびパラフィン15.0gからなる
混合物を60℃の恒温条件で糖衣機を用いて脱脂ぬか
7.0gにコーティングした。また、シクロプロトリン
5.0gとホワイトカーボン8.5gを別途混合した。
【0031】次に、炭酸ナトリウム三水塩46.5gに
ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルホル
ムアルデヒド縮合物10.0gを混合し、さらに前記調
整した脱脂ぬか及びホワイトカーボンを混合し、加圧造
粒して水溶剤100gを得た。
【0032】〔実施例4〕キシレン2.0gに溶解させ
たエトフェンプロックス2.0g、およびダイアジノン
3.0gを流動パラフィン5.0gと混合した。
【0033】次に、タルク5.0gにジフルベンズロン
1.0gを混合し、これと前記調整した流動パラフィン
の全量と、活性汚泥粉末30.0gおよびデキストリン
51.0gを混合し、加圧造粒して粒状の水和剤100
gを得た。
【0034】〔実施例5〕シリコーンオイル2.0g
と、キシレン1.0gに溶解したエンペントリン1.0
gとを混合し、セルロースファイバー20.0gに含浸
させた。このものと、ピリプロキシフェン0.5gを混
合したカオリン30.0gおよびポリオキシエチレンポ
リスチリルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物
2.0gを混合した炭酸マグネシウム44.5gを混合
して加圧造粒し、粒状の水和剤100gを得た。
【0035】〔実施例6〕メトプレン1.0gとオレイ
ン酸3.0gの混合物およびIBP10.0gを含浸さ
せたホワイトカーボン15.0gを混合した。これにポ
リオキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテル3.
0gと硫酸マグネシウム68.0gを混合して加圧造粒
し、粒状の水和剤100gを得た。
【0036】〔実施例7〕キシレン5.0gにエンペン
トリン1.0g、イソプロチオラン5.0gを溶解し、
シリコーンオイル10.0gと混合した。プレチラクロ
ール2.0gを活性炭15.0gに含浸させた。次に、
塩化マグネシウム45.0gとポリオキシアルキレンポ
リスチリルフェニルエーテル2.0gを混合し、さらに
前記調整したシリコーンオイル、活性炭の各々全量およ
びホワイトカーボン15.0gを順次混合し、加圧造粒
して粒状の水和剤100gを得た。
【0037】〔実施例8〕エンペントリン1.0gとピ
リプロキシフェン0.5gとリモネン10.0gを混合
し、セルロースファイバー20.0gに含浸させた。次
に、硫酸マグネシウム三水塩36.5gにポリオキシア
ルキレンポリスチリルフェニルエーテル2.0gを混合
し、前記調整したセルロースファイバー20.0gおよ
び活性汚泥粉末30.0gを順次混合して加圧造粒し粒
状の水溶剤100gを得た。
【0038】〔実施例9〕エンペントリン1.0gとM
CPB5.0gをキシレン3.0gに溶解した後、これ
を流動パラフィン15.0gと混合した。一方、エチル
チオメトン5.0gを活性炭10.0gに含浸させた。
次に、硫酸マグネシウム三水塩18.0gにアルキルエ
ーテルサルフェート3.0gを混合し、これに前記調整
した流動パラフィンおよび活性炭の各々全量と、さらに
フマール酸10.0gと炭酸ナトリウム20.0g、ホ
ワイトカーボン10.0gを順次添加し、混合し加圧造
粒して発泡性粒剤剤100gを得た。
【0039】〔実施例10〕エンペントリン0.5gお
よびフェニトロチオン10.0gをオレイン酸15.0
gに溶解し、ホワイトカーボン10.0gと混合した。
一方、硫酸マグネシウム三水塩39.5gとアルキルエ
ーテルサルフェート2.0gを混合し、これに前記調整
したホワイトカーボンおよびフマール酸8.0g、炭酸
ナトリウム15.0gを混合し、加圧造粒して発泡性粒
剤剤100gを得た。
【0040】〔実施例11〕メトルカルブ2.0g、エ
トフェンプロックス3.0gをキシレン5.0gに溶解
し、流動パラフィン10.0gを混合し、さらにホワイ
トカーボン7.0gを混合した。次に、メトプレン5.
0gを澱粉10.0gに含浸させた。そして、デキスト
リン40.0gに前記調整した2種の中間体の全量およ
び乳酸6.0g、炭酸カリウム12.0gを順次混合
し、加圧造粒して発泡性粒剤100gを得た。
【0041】〔実施例12〕ジクロルボス5.0gおよ
びピリプロキシフェン0.5g、エチレングリコール
1.0gを混合し、さらにシリコーンオイル5.0gを
混合した。これにショ糖58.5g、リンゴ酸5.0
g、炭酸カルシウム15.0gさらに活性汚泥粉末1
0.0gを順次混合し、加圧造粒して発泡性粒剤100
gを得た。
【0042】〔実施例13〕エンペントリン1.0g、
ピリプロキシフェン0.5gをテレピン油10.0gに
混合し、ここにデキストリン63.5g、リンゴ酸5.
0g、炭酸カルシウム20.0gを順次混合して加圧造
粒し、発泡性粒剤100gを得た。
【0043】〔実施例14〕ジクロルボス5.0gとフ
ェンチオン5.0gを混合し、流動パラフィン10.0
gを含浸させたセルロースファイバー20.0gと混合
した。これにデキストリン42.0g、リンゴ酸3.0
g、炭酸カルシウム10.0g、活性汚泥粉末15.0
gを順次混合し、加圧造粒して発泡性粒剤100gを得
た。
【0044】〔実施例15〕エンペントリン1.0g、
エトフェンプロックス5.0gをキシレン3.0gに溶
解し、これにオレイン酸8.0gおよびホワイトカーボ
ン10.0gを混合して粉体とした。また、ジベンズフ
ロン2.0gをキシレン2.0gに溶解し、澱粉10.
0gに混合して粉体とした。
【0045】これら2種類の粉体全量と、ショ糖45.
0g、コハク酸5.0g、炭酸ナトリウム10.0gを
混合しし、これをロータリー式打錠機にて成形し、直径
10mm、厚さ4mm、重さ約450mgの発泡性錠剤
を得た。
【0046】〔実施例16〕メトルカルブ5.0gを流
動パラフィン10.0gと混合し、別途、イソプロチオ
ラン10.0gとフルオロアルキルカルボン酸0.5g
を混合した。この2種の混合物に硫酸マグネシウム2
9.5gを加え粒体とした。
【0047】次に、アセフェート5.0gをエタノール
10.0gに溶解し、さらに結晶セルロース20.0g
と混合した後、40℃の流動槽にて20分間乾燥して粉
体とした。
【0048】前記調製した粒体および粉体の各々全量
と、フマール酸7.5g、炭酸カリウム12.5gを混
合し、ロータリー式打錠機にて成形して直径10mm、
厚さ4mm、重さ約470mgの発泡性錠剤を得た。
【0049】〔実施例17〕エンペントリン1.0g、
ピリプロキシフェン0.5gとキシレン5.0gを溶解
し、桐油93.5gと混合して油膜剤100gを得た。
【0050】〔実施例18〕エンペントリン1.0g、
エトフェンプロックス5.0gをシクロヘキサノン1
0.0gに溶解し、パインオイル84.0gと混合して
油膜剤100gを得た。
【0051】〔実施例19〕ジクロルボス5.0g、フ
ェンチオン5.0g、オレイン酸25.0gを混合し、
これにタルク65.0gを混合し、ペースト状油膜剤1
00gを得た。
【0052】〔実施例20〕ジクロルボス5.0g、メ
トプレン1.0g、パーム油40.0gとを混合し、こ
れにホワイトカーボン54.0gを混合して粉末状の油
膜剤100gを得た。
【0053】以上の実施例で得られた農薬の水系施用時
の有効成分の分散状態を想定して以下の試験(a) を行な
い、この結果を表1〜5に示した。
【0054】(a) 水中の有効成分の定量試験:容量1リ
ットルの分液漏斗に精製水1000mlを入れ、実施例
または比較例それぞれ100mgを漏斗上部から投入し
て12時間静置した。次いで、漏斗下端のコックから下
層部水として200ml、中層部水として600ml、
上層部水として200mlを分取し、各層の農薬成分量
を定量し、投入した試料の有効成分量に対する各層での
有効成分量の割合(%)を示した。
【0055】この場合の定量法は、各試料をアセトン3
0mlおよびジクロロメタン150mlの混合溶剤で抽
出し、この抽出液を留去した後、アセトンで5mlと
し、この液をガスクロマトグラフによって分析した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】〔比較例1〕フェンチオン5.0gとポリ
オキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテル15.
0g、ブチルグリコール15.0gを混合し、精製水を
加えて100gの水性乳剤を得た。
【0062】〔比較例2〕ピリプロキシフェン0.5
g、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル
ホルムアルデヒド縮合物1.0gおよびプロピレングリ
コール3.0gを混合し、硫酸マグネシウムを加えて1
00gの水溶性粒剤を得た。
【0063】〔比較例3〕フェニトロチオン1.0g、
ホワイトカーボン2.0gを混合し、パラフィンコート
したジークライト97.0gを加えて100gのフロー
ティング粉剤を得た。
【0064】〔比較例4〕エチルチオメトン5.0g、
ポリオキシエチレン(n=19)ポリスチリル(n=1〜
3)フェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物0.5g
を混合し、鉱物質整粒を加え、100gの粒剤を得た。
【0065】以上の比較例で得られた農薬の水系施用時
の有効成分の分散状態を想定して前記した試験(a) を全
く同様に行ない、この結果を表6に示した。
【0066】
【表6】
【0067】表1〜6の結果から明らかなように、水溶
性担体、水に浮揚する非水溶性担体、および水に沈降す
る非水溶性担体を2種類以上用い、これらと各種有効成
分を組み合わせて製剤した実施例1〜20は、空間、水
面、水底用の2種以上の有効成分が、それぞれ上層部
水、中層部水、下層部水のうち2以上の水域に集中して
いた。
【0068】これに対して、乳剤を用いた比較例1は、
実施例2と同量のフェンチオンが含まれているにもかか
わらず、上層部水に実施例2の1/3量しか到達してお
らず、効率良く各層の水に所要の有効成分を集中させる
ことはできなかった。また、比較例2〜4についても、
有効成分はいずれか1層の水域のみに集中しているた
め、2層以上の水域に有効成分を同時に集中散布できな
いものであった。
【0069】
【効果】この発明は、以上説明したように、水系用農薬
を所定の2種以上の担体に保持させたものであって、水
上空間もしくは水面、水中または水底から選ばれる2以
上の水域に農薬の有効成分が所要濃度でほぼ同時期に到
達するものとなるから、効率の良い散布量にて低コスト
で農薬を施用でき、可及的に自然環境を破壊しないもの
となる利点がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 農薬有効成分を担体に保持させてなり、
    前記担体は、水溶性担体、水に浮揚する非水溶性担体、
    および水に沈降する非水溶性担体から選ばれる2種以上
    の担体から成ることを特徴とする水系用農薬。
JP21876293A 1993-09-02 1993-09-02 水系用農薬 Pending JPH0769802A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0899802A (ja) * 1994-08-04 1996-04-16 Sankyo Co Ltd 水面での崩壊分散性を調節した水面浮遊性農薬粒剤及びそのキャリヤー
US6228811B1 (en) 1997-03-04 2001-05-08 Zeneca Limited Solid formulation
JP2013151539A (ja) * 2009-07-01 2013-08-08 Rohm & Haas Co 殺微生物組成物

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