JPH0769647A - 酸化物直接還元法 - Google Patents
酸化物直接還元法Info
- Publication number
- JPH0769647A JPH0769647A JP23592493A JP23592493A JPH0769647A JP H0769647 A JPH0769647 A JP H0769647A JP 23592493 A JP23592493 A JP 23592493A JP 23592493 A JP23592493 A JP 23592493A JP H0769647 A JPH0769647 A JP H0769647A
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- Japan
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- oxide
- magnesium
- calcium
- direct reduction
- reducing agent
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- Pending
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Electrolytic Production Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 放射性廃棄物の量を大幅に低減し、かつ還元
剤の使用量を大幅に低減する。 【構成】 酸化ウランや酸化プルトニウム1をカルシウ
ムやマグネシウムなどの還元剤2により金属状のウラン
やプルトニウム4に直接還元する際に発生する放射性廃
棄物としての酸化カルシウムや酸化マグネシウム5を、
溶融塩電解し、還元された金属状のカルシウムやマグネ
シウム2を分離回収し、還元剤として再使用するように
している。
剤の使用量を大幅に低減する。 【構成】 酸化ウランや酸化プルトニウム1をカルシウ
ムやマグネシウムなどの還元剤2により金属状のウラン
やプルトニウム4に直接還元する際に発生する放射性廃
棄物としての酸化カルシウムや酸化マグネシウム5を、
溶融塩電解し、還元された金属状のカルシウムやマグネ
シウム2を分離回収し、還元剤として再使用するように
している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化ウランや酸化プル
トニウムを金属状のウランやプルトニウムに転換する酸
化物直接還元法に関する。更に詳述すると、本発明は、
酸化物直接還元法において発生する放射性廃棄物のリサ
イクル方法に関する。
トニウムを金属状のウランやプルトニウムに転換する酸
化物直接還元法に関する。更に詳述すると、本発明は、
酸化物直接還元法において発生する放射性廃棄物のリサ
イクル方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酸化ウランや酸化プルトニウムを
金属状のウランやプルトニウムに転換技術としては、酸
化物直接還元法が行われている。この酸化物直接還元法
による金属転換は、図3に示すように、酸化ウランや酸
化プルトニウム101を還元剤であるカルシウムやマグ
ネシウム102を用いて高温度下において還元し(酸化
物直接還元処理103)、金属状のウランやプルトニウ
ム104を得るものである。
金属状のウランやプルトニウムに転換技術としては、酸
化物直接還元法が行われている。この酸化物直接還元法
による金属転換は、図3に示すように、酸化ウランや酸
化プルトニウム101を還元剤であるカルシウムやマグ
ネシウム102を用いて高温度下において還元し(酸化
物直接還元処理103)、金属状のウランやプルトニウ
ム104を得るものである。
【0003】このときに還元剤として使用されたカルシ
ウムやマグネシウム102は、酸化カルシウムや酸化マ
グネシウム105となり、放射性廃棄物として処理され
ている。
ウムやマグネシウム102は、酸化カルシウムや酸化マ
グネシウム105となり、放射性廃棄物として処理され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の酸化物直接還元法によると、処理するウランやプル
トニウムと化学的に当量のカルシウムやマグネシウムの
酸化物が発生し、これを放射性廃棄物として処理しなけ
ればならないので、還元剤の使用量ひいては放射性廃棄
物の量が膨大になる問題がある。
来の酸化物直接還元法によると、処理するウランやプル
トニウムと化学的に当量のカルシウムやマグネシウムの
酸化物が発生し、これを放射性廃棄物として処理しなけ
ればならないので、還元剤の使用量ひいては放射性廃棄
物の量が膨大になる問題がある。
【0005】本発明は、放射性廃棄物の量を大幅に低減
し、かつ還元剤の使用量を低減した酸化物直接還元法を
提供することを目的とする。
し、かつ還元剤の使用量を低減した酸化物直接還元法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の酸化物直接還元法は、直接還元する際に発
生する廃棄物としての酸化カルシウムや酸化マグネシウ
ムを溶融塩電解し、還元された金属状のカルシウムやマ
グネシウムを分離回収し、次にこのカルシウムやマグネ
シウムを再度酸化物直接還元の際の還元剤として用いる
ようにしている。
め、本発明の酸化物直接還元法は、直接還元する際に発
生する廃棄物としての酸化カルシウムや酸化マグネシウ
ムを溶融塩電解し、還元された金属状のカルシウムやマ
グネシウムを分離回収し、次にこのカルシウムやマグネ
シウムを再度酸化物直接還元の際の還元剤として用いる
ようにしている。
【0007】
【作用】通常では融点が高く溶解させることは困難であ
る酸化カルシウムや酸化マグネシウムも、溶融塩電解に
よれば混合弗化物または塩化物の溶融塩中に溶解され
る。そして、電解によって酸化物が分解され、酸素は一
酸化炭素として除去される一方、還元された金属状のカ
ルシウムやマグネシウムは陰極側の溶融塩上に浮上し分
離される。還元されたカルシウムやマグネシウムは回収
して再度還元剤としてリサイクル使用される。
る酸化カルシウムや酸化マグネシウムも、溶融塩電解に
よれば混合弗化物または塩化物の溶融塩中に溶解され
る。そして、電解によって酸化物が分解され、酸素は一
酸化炭素として除去される一方、還元された金属状のカ
ルシウムやマグネシウムは陰極側の溶融塩上に浮上し分
離される。還元されたカルシウムやマグネシウムは回収
して再度還元剤としてリサイクル使用される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
づいて詳細に説明する。
【0009】図1に本発明の酸化物直接還元法の原理を
示す。この酸化物直接還元法は、酸化ウランや酸化プル
トニウム1をカルシウムやマグネシウムなどの還元剤2
を用いて高温下に直接還元し(酸化物直接還元処理
3)、金属状のウランやプルトニウム4に転換する工程
と、酸化物直接還元処理3で発生する酸化カルシウムや
酸化マグネシウムなどの放射性廃棄物5を、溶融塩電解
6により酸素を一酸化炭素として除去し酸化物から金属
状のカルシウムやマグネシウム16にして回収する工程
と、溶融塩電解6で回収した金属状のカルシウムやマグ
ネシウム16を再度還元剤2として酸化物直接還元処理
3へリサイクルして用いる工程とから成る。
示す。この酸化物直接還元法は、酸化ウランや酸化プル
トニウム1をカルシウムやマグネシウムなどの還元剤2
を用いて高温下に直接還元し(酸化物直接還元処理
3)、金属状のウランやプルトニウム4に転換する工程
と、酸化物直接還元処理3で発生する酸化カルシウムや
酸化マグネシウムなどの放射性廃棄物5を、溶融塩電解
6により酸素を一酸化炭素として除去し酸化物から金属
状のカルシウムやマグネシウム16にして回収する工程
と、溶融塩電解6で回収した金属状のカルシウムやマグ
ネシウム16を再度還元剤2として酸化物直接還元処理
3へリサイクルして用いる工程とから成る。
【0010】ここで、溶融塩電解6は、例えば図2に示
すような電解装置を用いて行われる。この電解装置は、
電解槽7と、この電解槽7の中に収容された混合弗素物
や塩化物の溶融塩(ベース塩浴)8と、この溶融塩8の
中に浸漬された例えば炭素電極からなる陽極9および陰
極10と、この陽極9と陰極10との間に浸漬された区
画板11と、電解槽7の中に酸化カルシウムや酸化マグ
ネシウム5を注入するホッパ12と、電解槽7の排出口
13の近傍に配置された鋳型14とを備えている。
すような電解装置を用いて行われる。この電解装置は、
電解槽7と、この電解槽7の中に収容された混合弗素物
や塩化物の溶融塩(ベース塩浴)8と、この溶融塩8の
中に浸漬された例えば炭素電極からなる陽極9および陰
極10と、この陽極9と陰極10との間に浸漬された区
画板11と、電解槽7の中に酸化カルシウムや酸化マグ
ネシウム5を注入するホッパ12と、電解槽7の排出口
13の近傍に配置された鋳型14とを備えている。
【0011】本実施例において、溶融塩電解の溶融塩8
として混合沸化物または塩化物を用いている理由は、酸
化物である酸化カルシウムや酸化マグネシウム5は、そ
の融点が高く(CaOで2,570℃、MgOで2,8
00℃)、通常では単独で融解させることは難しいが、
ベース浴塩を混合沸化物または塩化物とすることによっ
て低温(500〜1000℃)での操作が可能となるか
らである。しかしながら、本発明において塩浴は、この
混合弗化物や塩化物に限らず、塩の単身または混合物を
溶融したものならばよい。
として混合沸化物または塩化物を用いている理由は、酸
化物である酸化カルシウムや酸化マグネシウム5は、そ
の融点が高く(CaOで2,570℃、MgOで2,8
00℃)、通常では単独で融解させることは難しいが、
ベース浴塩を混合沸化物または塩化物とすることによっ
て低温(500〜1000℃)での操作が可能となるか
らである。しかしながら、本発明において塩浴は、この
混合弗化物や塩化物に限らず、塩の単身または混合物を
溶融したものならばよい。
【0012】また、区画板11は、陰極10側に分離さ
れたカルシウムやマグネシウムが分散しないように設け
られている。陽極9は、炭素電極が用いられ、分離した
酸素を一酸化炭素として放出させるために設けられてい
る。
れたカルシウムやマグネシウムが分散しないように設け
られている。陽極9は、炭素電極が用いられ、分離した
酸素を一酸化炭素として放出させるために設けられてい
る。
【0013】上述のように構成された電解装置による
と、酸化カルシウムや酸化マグネシウムを次のように溶
融電解する。
と、酸化カルシウムや酸化マグネシウムを次のように溶
融電解する。
【0014】原料酸化物である酸化カルシウムや酸化マ
グネシウム5をホッパ12に収容して、溶融塩8の中の
濃度が飽和濃度付近に保たれるように電解槽7の中に連
続的に投与する。すると、酸化カルシウムや酸化マグネ
シウム5は、溶融塩8の中に溶解される。そして、陽極
9の炭素電極には酸素が集まり、一酸化炭素15となっ
て電解槽7から放出される。この一酸化炭素15は、放
射性廃棄物として公知の所定の処理が施される。一方、
陰極10の炭素電極には金属となったカルシウムやマグ
ネシウム16が集まり、比重が小さいために塩浴の表面
に浮上して分離される。そこで、電解槽7を傾けること
により、排出口13から鋳型14に取り出され鋳造され
て回収される。この鋳型14の中で固まった金属状のカ
ルシウムやマグネシウム16は、酸化物直接還元処理3
における還元剤2として再使用される。
グネシウム5をホッパ12に収容して、溶融塩8の中の
濃度が飽和濃度付近に保たれるように電解槽7の中に連
続的に投与する。すると、酸化カルシウムや酸化マグネ
シウム5は、溶融塩8の中に溶解される。そして、陽極
9の炭素電極には酸素が集まり、一酸化炭素15となっ
て電解槽7から放出される。この一酸化炭素15は、放
射性廃棄物として公知の所定の処理が施される。一方、
陰極10の炭素電極には金属となったカルシウムやマグ
ネシウム16が集まり、比重が小さいために塩浴の表面
に浮上して分離される。そこで、電解槽7を傾けること
により、排出口13から鋳型14に取り出され鋳造され
て回収される。この鋳型14の中で固まった金属状のカ
ルシウムやマグネシウム16は、酸化物直接還元処理3
における還元剤2として再使用される。
【0015】このような溶融塩電解によると、新たな還
元剤の補充は自然消耗分を除いてほとんど不要なので、
廃棄物が一酸化炭素以外に発生しない利点がある。
元剤の補充は自然消耗分を除いてほとんど不要なので、
廃棄物が一酸化炭素以外に発生しない利点がある。
【0016】なお、上述の実施例は本発明の好適な実施
の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明
の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。
の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明
の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。
【0017】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の酸化物直接還元法は、直接還元する際に発生する廃棄
物としての酸化カルシウムや酸化マグネシウムを溶融塩
電解し、還元された金属状のカルシウムやマグネシウム
を分離回収し、次にこのカルシウムやマグネシウムを再
度酸化物直接還元の際の還元剤として用いるようにして
いるので、放射性廃棄物としては溶融塩電解の際に発生
する一酸化炭素だけであり、放射性廃棄物の量を大幅に
低減でき、また還元剤の使用量を大幅に低減できる。
の酸化物直接還元法は、直接還元する際に発生する廃棄
物としての酸化カルシウムや酸化マグネシウムを溶融塩
電解し、還元された金属状のカルシウムやマグネシウム
を分離回収し、次にこのカルシウムやマグネシウムを再
度酸化物直接還元の際の還元剤として用いるようにして
いるので、放射性廃棄物としては溶融塩電解の際に発生
する一酸化炭素だけであり、放射性廃棄物の量を大幅に
低減でき、また還元剤の使用量を大幅に低減できる。
【図1】本発明の酸化物直接還元法の原理図である。
【図2】図1の方法に用いる溶融塩電解装置の概略図で
ある。
ある。
【図3】従来の酸化ウランや酸化プルトニウムの酸化物
直接還元法の原理図である。
直接還元法の原理図である。
1 酸化ウランや酸化プルトニウム 2 還元剤 3 酸化物直接還元処理 4 金属ウランや金属プルトニウム 5 酸化カルシウムや酸化マグネシウム 6 溶融塩電解
Claims (1)
- 【請求項1】 酸化ウランや酸化プルトニウムをカルシ
ウムやマグネシウムなどの還元剤により金属状のウラン
やプルトニウムに転換する酸化物直接還元法において、
直接還元する際に発生する廃棄物としての酸化カルシウ
ムや酸化マグネシウムを溶融塩電解し、還元された金属
状のカルシウムやマグネシウムを分離回収し、次にこの
カルシウムやマグネシウムを再度前記還元剤として用い
ることを特徴とする酸化物直接還元法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23592493A JPH0769647A (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 酸化物直接還元法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23592493A JPH0769647A (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 酸化物直接還元法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0769647A true JPH0769647A (ja) | 1995-03-14 |
Family
ID=16993261
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23592493A Pending JPH0769647A (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 酸化物直接還元法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0769647A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20230030454A (ko) * | 2021-08-25 | 2023-03-06 | 주식회사 케이에스엠테크놀로지 | 환원제의 재순환이 가능한 네오디뮴 산화물 열환원 장치 |
-
1993
- 1993-08-30 JP JP23592493A patent/JPH0769647A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20230030454A (ko) * | 2021-08-25 | 2023-03-06 | 주식회사 케이에스엠테크놀로지 | 환원제의 재순환이 가능한 네오디뮴 산화물 열환원 장치 |
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