JPH0769468B2 - 放射性廃棄物からのルテニウム分離方法 - Google Patents
放射性廃棄物からのルテニウム分離方法Info
- Publication number
- JPH0769468B2 JPH0769468B2 JP8116287A JP8116287A JPH0769468B2 JP H0769468 B2 JPH0769468 B2 JP H0769468B2 JP 8116287 A JP8116287 A JP 8116287A JP 8116287 A JP8116287 A JP 8116287A JP H0769468 B2 JPH0769468 B2 JP H0769468B2
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- Japan
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- ruthenium
- radioactive waste
- oxidation
- waste
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、放射性廃棄物中に含まれるルテニウムを回収
するための方法に係り、特に放射性廃棄物中のルテニウ
ムを回収すべく四酸化ルテニウムとしてその廃棄物中か
ら分離する放射性廃棄物からのルテニウム分離装置に関
するものである。
するための方法に係り、特に放射性廃棄物中のルテニウ
ムを回収すべく四酸化ルテニウムとしてその廃棄物中か
ら分離する放射性廃棄物からのルテニウム分離装置に関
するものである。
[従来の技術] 放射性廃棄物の廃棄処理においては放射性廃棄物をガラ
ス原料と一緒に加熱させ、これを格納容器内に入れてガ
ラス固化させた状態で格納するようにしている。
ス原料と一緒に加熱させ、これを格納容器内に入れてガ
ラス固化させた状態で格納するようにしている。
この放射性廃棄物中には、種々の重金属が含まれている
が、本出願人は先に放射性廃棄物中からルテニウムを回
収する装置(特願昭60−253649号)を提案した。
が、本出願人は先に放射性廃棄物中からルテニウムを回
収する装置(特願昭60−253649号)を提案した。
この先願の発明においては、放射性廃棄物を加熱しなが
ら、オゾン等の酸化剤を吹き込み、放射性廃棄物中に含
まれるルテニウムを四酸化ルテニウムとして気化させ、
これを回収するようにしたものである。
ら、オゾン等の酸化剤を吹き込み、放射性廃棄物中に含
まれるルテニウムを四酸化ルテニウムとして気化させ、
これを回収するようにしたものである。
[発明が解決しようとする問題点] ところで先願の発明においては、放射性廃棄物を反応容
器内に入れ、その反応容器内で酸化と気化とを同時に行
なうようにしている。しかしながら、放射性廃棄物中の
ルテニウムの酸化速度は気化速度よりも遅く、そのた
め、放射性廃棄物からルテニウムを四酸化ルテニウムと
して分離するには、酸化時間が支配し、その間放射性廃
棄物を無駄に加熱していることとなる。
器内に入れ、その反応容器内で酸化と気化とを同時に行
なうようにしている。しかしながら、放射性廃棄物中の
ルテニウムの酸化速度は気化速度よりも遅く、そのた
め、放射性廃棄物からルテニウムを四酸化ルテニウムと
して分離するには、酸化時間が支配し、その間放射性廃
棄物を無駄に加熱していることとなる。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、放射性
廃棄物中のルテニウムの酸化と、その酸化後の四酸化ル
テニウムの気化とを効率よく行なえる放射性廃棄物から
のルテニウム分離装置を提供することを目的とする。
廃棄物中のルテニウムの酸化と、その酸化後の四酸化ル
テニウムの気化とを効率よく行なえる放射性廃棄物から
のルテニウム分離装置を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段及び作用] 本発明は上記の目的を達成するために、放射性廃棄物中
のルテニウムを酸化して四酸化ルテニウムとしたのち、
その放射性廃棄物を減圧蒸留してその廃棄物中の四酸化
ルテニウム気化させて分離するようにしたもので、ルテ
ニウムを酸化したのちの放射性廃棄物を減圧蒸留するこ
とで、その廃棄物中の四酸化ルテニウムを容易に気化分
離できるようにしたものである。
のルテニウムを酸化して四酸化ルテニウムとしたのち、
その放射性廃棄物を減圧蒸留してその廃棄物中の四酸化
ルテニウム気化させて分離するようにしたもので、ルテ
ニウムを酸化したのちの放射性廃棄物を減圧蒸留するこ
とで、その廃棄物中の四酸化ルテニウムを容易に気化分
離できるようにしたものである。
[実施例] 以下に本発明に係る放射性廃棄物からのルテニウム分離
方法の好適−実施例を添付図面に基づいて説明する。
方法の好適−実施例を添付図面に基づいて説明する。
第1図において、1は高レベル放射性廃棄物2を酸化処
理する酸化槽で、その酸化槽1に液供給ライン3及びそ
の供給ポンプ4を介して蒸留槽5が接続され、その蒸留
槽5の頂部より、四酸化ルテニウム回収装置6と減圧装
置7及びオフガス処理装置8とが順に接続される。
理する酸化槽で、その酸化槽1に液供給ライン3及びそ
の供給ポンプ4を介して蒸留槽5が接続され、その蒸留
槽5の頂部より、四酸化ルテニウム回収装置6と減圧装
置7及びオフガス処理装置8とが順に接続される。
酸化槽1は放射性廃棄物2を槽1内に供給する処理液供
給管9が接続され、また槽1内の放射性廃棄物2中に、
オゾン、過マンガン酸カリ、セリウム(IV)化合物など
の酸化剤を吹き込む酸化剤供給管10が設けられる。
給管9が接続され、また槽1内の放射性廃棄物2中に、
オゾン、過マンガン酸カリ、セリウム(IV)化合物など
の酸化剤を吹き込む酸化剤供給管10が設けられる。
酸化槽1の頂部には、酸化後のオフガスをオフガス処理
装置8に流すオフガス排出管11が接続される。
装置8に流すオフガス排出管11が接続される。
蒸留槽5は、その外周にスチームジャケット、電気ヒー
タなどの加熱手段12が設けられ、また槽5内の処理液2a
中に空気などのキャリアガスを吹き込むキャリアガス供
給管13が設けられ、さらに下部には処理液2aを排出して
ガラス固化させるための排出管14が接続される。
タなどの加熱手段12が設けられ、また槽5内の処理液2a
中に空気などのキャリアガスを吹き込むキャリアガス供
給管13が設けられ、さらに下部には処理液2aを排出して
ガラス固化させるための排出管14が接続される。
次に放射性廃棄物2からルテニウムの分離方法を説明す
る。
る。
先ず、処理液供給管9より酸化槽1内に放射性廃棄物2
が所定量供給される。この放射性廃棄物2中には化剤供
給管10よりオゾン等の酸化剤が吹き込まれ、廃棄物2中
のルテニウムが酸化されて四酸化ルテニウムとされる。
が所定量供給される。この放射性廃棄物2中には化剤供
給管10よりオゾン等の酸化剤が吹き込まれ、廃棄物2中
のルテニウムが酸化されて四酸化ルテニウムとされる。
この酸化処理は常温で行なわれ、また廃棄物2は硝酸酸
性の状態に保たれ、その硝酸濃度が2.5規定以上、好ま
しくは10規定(濃度40%)以上に保たれている。廃棄物
2中のルテニウムは酸化剤により酸化され四酸化ルテニ
ウムとなる(Ru+2O2→RuO4)。この四酸化ルテニウム
は常温では液状態であり、廃棄物2中に溶け込んでい
る。
性の状態に保たれ、その硝酸濃度が2.5規定以上、好ま
しくは10規定(濃度40%)以上に保たれている。廃棄物
2中のルテニウムは酸化剤により酸化され四酸化ルテニ
ウムとなる(Ru+2O2→RuO4)。この四酸化ルテニウム
は常温では液状態であり、廃棄物2中に溶け込んでい
る。
このように酸化処理を終えたのち、供給ポンプ4にて液
供給ライン3を介して酸化処理後の廃棄物を処理液2aと
して蒸留槽5内に供給する。
供給ライン3を介して酸化処理後の廃棄物を処理液2aと
して蒸留槽5内に供給する。
蒸留槽5内の処理液2aは加熱手段12により四酸化ルテニ
ウムの分離温度である約50℃以上に加熱され、またこの
処理液2a中にはキャリアガス供給管12からキャリアガス
が供給される。
ウムの分離温度である約50℃以上に加熱され、またこの
処理液2a中にはキャリアガス供給管12からキャリアガス
が供給される。
この際、蒸留槽5内は四酸化ルテニウム回収装置6を介
し減圧装置7により、槽5内が2〜100torr真空に保た
れるため、処理液2aが50℃前後で容易に気化分離され
る。
し減圧装置7により、槽5内が2〜100torr真空に保た
れるため、処理液2aが50℃前後で容易に気化分離され
る。
処理液2a中の四酸化ルテニウムは減圧下で気化し、処理
液2aから分離し、キャリアガスと共に蒸留槽5の頂部か
ら排出され、四酸化ルテニウム回収装置6に導入され
る。この四酸化ルテニウム回収装置6は詳細は図示して
いないが、例えば四酸化ルテニウムをNaOH水溶液などの
吸収剤で吸収する吸収塔からなり、減圧ガス中の四酸化
ルテニウムを減圧下で吸収して回収する。また四酸化ル
テニウムが回収されたのちオフガスは、減圧装置7を介
してオフガス処理装置8で排気処理される。
液2aから分離し、キャリアガスと共に蒸留槽5の頂部か
ら排出され、四酸化ルテニウム回収装置6に導入され
る。この四酸化ルテニウム回収装置6は詳細は図示して
いないが、例えば四酸化ルテニウムをNaOH水溶液などの
吸収剤で吸収する吸収塔からなり、減圧ガス中の四酸化
ルテニウムを減圧下で吸収して回収する。また四酸化ル
テニウムが回収されたのちオフガスは、減圧装置7を介
してオフガス処理装置8で排気処理される。
このように酸化槽1と蒸留槽5とに分けることで、例え
ば酸化槽1内では略一日かけて酸化処理したのち、蒸留
槽5に移し、次の日、再度新たな放射性廃棄物2を酸化
槽1で酸化処理している間に任意の時間に蒸留槽5で減
圧蒸留処理することができる。
ば酸化槽1内では略一日かけて酸化処理したのち、蒸留
槽5に移し、次の日、再度新たな放射性廃棄物2を酸化
槽1で酸化処理している間に任意の時間に蒸留槽5で減
圧蒸留処理することができる。
この場合、蒸留槽5で処理液2aが減圧蒸留されることで
四酸化ルテニウムが低温で容易に気化分離できる。
四酸化ルテニウムが低温で容易に気化分離できる。
[発明の効果] 以上説明してきたことから明らかなように本発明によれ
ば次のごとき優れた効果を発揮する。
ば次のごとき優れた効果を発揮する。
(1) 放射性廃棄物中のルテニウムを酸化し、気化さ
せるにおいて、酸化槽と蒸留槽とに分けて設けたので、
個々の処理を別個に最適に操作できルテニウムの回収効
率を上げることができる。
せるにおいて、酸化槽と蒸留槽とに分けて設けたので、
個々の処理を別個に最適に操作できルテニウムの回収効
率を上げることができる。
(2) 酸化処理後の処理液を減圧蒸留することで、四
酸化ルテニウムを低温で容易に分離回収することができ
る。
酸化ルテニウムを低温で容易に分離回収することができ
る。
添付図面は本発明の放射性廃棄物からのルテニウム分離
方法を実施する装置の一例を示す図である。 図中、1は酸化槽、2は放射性廃棄物、2aは酸化後の処
理液、5は蒸留槽、6は四酸化ルテニウム回収装置、7
は減圧装置である。
方法を実施する装置の一例を示す図である。 図中、1は酸化槽、2は放射性廃棄物、2aは酸化後の処
理液、5は蒸留槽、6は四酸化ルテニウム回収装置、7
は減圧装置である。
Claims (1)
- 【請求項1】放射性廃棄物中のルテニウムを酸化して四
酸化ルテニウムとしたのち、その放射性廃棄物を減圧蒸
留してその廃棄物中の四酸化ルテニウム気化させて分離
することを特徴とする放射性廃棄物からのルテニウム分
離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8116287A JPH0769468B2 (ja) | 1987-04-03 | 1987-04-03 | 放射性廃棄物からのルテニウム分離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8116287A JPH0769468B2 (ja) | 1987-04-03 | 1987-04-03 | 放射性廃棄物からのルテニウム分離方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63247699A JPS63247699A (ja) | 1988-10-14 |
JPH0769468B2 true JPH0769468B2 (ja) | 1995-07-31 |
Family
ID=13738756
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8116287A Expired - Lifetime JPH0769468B2 (ja) | 1987-04-03 | 1987-04-03 | 放射性廃棄物からのルテニウム分離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0769468B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2530025B2 (ja) * | 1989-05-12 | 1996-09-04 | 日本碍子株式会社 | 四酸化ルテニウムの発生方法 |
FR2688335B1 (fr) * | 1992-03-03 | 1994-05-27 | Cogema | Procede de piegeage du ruthenium gazeux sur de la polyvinylpyridine, utilisable en particulier pour recuperer le ruthenium radioactif provenant de combustibles nucleaires irradies. |
JP4747348B2 (ja) * | 2009-01-20 | 2011-08-17 | 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 | 放射性廃液の処理方法 |
JP5754705B2 (ja) * | 2011-04-19 | 2015-07-29 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 | 溶液中のルテニウムを揮発分離させるための電解セル装置 |
-
1987
- 1987-04-03 JP JP8116287A patent/JPH0769468B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63247699A (ja) | 1988-10-14 |
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