JPH0769061B2 - 湯張り機能付き給湯器 - Google Patents

湯張り機能付き給湯器

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JPH0769061B2
JPH0769061B2 JP2223073A JP22307390A JPH0769061B2 JP H0769061 B2 JPH0769061 B2 JP H0769061B2 JP 2223073 A JP2223073 A JP 2223073A JP 22307390 A JP22307390 A JP 22307390A JP H0769061 B2 JPH0769061 B2 JP H0769061B2
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hot water
water supply
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錦司 森
猛 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は浴槽への湯張りを自動的に行う湯張り機能を有
する給湯器に関する。
[従来の技術] 湯張り機能付き給湯器では、熱交換器によって加熱され
た湯水を各給湯口に供給する給湯管と、例えば浴槽と接
続されて浴槽へ直接供給する湯張り管とが熱交換器の流
出部で分岐して設けられたものがある。
こうした給湯器では、湯張り管には浴槽への湯張りを制
御するための電磁弁が備えられ、リモコンの湯張りスイ
ッチ等によって湯張りが指示されると、電磁弁が開いて
湯張りが開始され、流量センサによって設定水量が供給
されたことが検知された場合や、水位センサによって設
定水位まで湯張りが行われたことが検知されると、電磁
弁が自動的に閉じられて湯張りを終える。
また、こうした給湯器においては、例えば、浴槽内に供
給された湯水の温度が低下した場合に、再加熱を行うた
めの追焚き機能が備えられていない場合に、浴槽内の湯
量をあまり増やすことなく、効果的に湯温を上昇させる
ために、高温(例えば75℃〜93℃)の湯を浴槽内に追加
供給する高温差し湯機能が備えられている。
一方、湯張り中あるいは高温差し湯中に給湯口での給湯
を行ったことを検知するために、例えば給湯管と給水管
とを接続するバイパス管には水流スイッチが備えられて
おり、浴槽への湯張り中に給湯口での給湯が行われてそ
れが検知された場合には、前述の電磁弁を閉じて湯張り
を一旦中断し、熱交換器で加熱された湯水を優先的に給
湯管へ供給するようにしている。
こうした給湯器では、特に高温差し湯を行っている場合
にそれを知らずに給湯口で湯を使用した場合に、高温の
湯が不用意に給湯口から流出しないようにするために、
熱交換器からの流出温度が別途備えられたリモコン等に
よって設定された給湯設定温度に下がるまで、あるいは
あらかじめ決められた所定の温度に下がるまでは前述の
電磁弁を閉じないようにしている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記の給湯器において、湯温が、例えばリモコ
ンで設定された給湯設定温度あるいは火傷等の虞のない
安全な温度に下がるまで電磁弁の閉動作を遅らせると、
それまでの間は加熱されない水が給湯口から流出するこ
とになり、加熱された湯水が流出するまで時間が掛かる
ため、使用者を苛立たせることになる。
本発明は、高温の湯水が浴槽へ供給される高温差し湯機
能等の高温水供給機能を有する給湯器において、高温水
供給中に給湯口で給湯を行った場合に、必要に応じて加
熱された湯水が速やかに供給されるとともに、供給され
る湯水による火傷等の危険がない安全で使い勝手のよい
湯張り機能付き給湯器を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、第1発明は、手動操作によって開閉される水
栓が末端に設けられた給湯管と、浴槽への湯水の供給を
制御する切替用電磁弁が備えられた湯張り管とが、加熱
手段によって加熱される熱交換器を含む給湯回路の流出
部に分岐して設けられるとともに、前記給湯回路への水
の流入部と前記給湯管とがバイパス管によって接続さ
れ、該バイパス管を通過した水が前記湯張り管へ流入す
るのを防止するための逆止弁が前記給湯管に設けられた
湯張り機能付き給湯器において、前記湯張り管を介して
高温の湯水を前記浴槽へ供給する高温水供給動作を指示
するための高温水供給指示手段と、前記給湯回路から流
出する湯水の目標温度を設定するための温度設定手段
と、前記給湯回路から流出する湯水の温度を検知する温
度検出手段と、前記高温水供給動作による高温水の供給
中に前記水栓を介して前記給湯管から行われる給湯を検
知する給湯検知手段と、前記高温水供給指示手段の操作
に応じて前記切替用電磁弁を開くとともに、前記加熱手
段の加熱量を制御して、前記高温水供給動作を行う高温
水供給制御手段と、前記給湯回路における湯水の通過を
検知して、前記温度設定手段の設定温度に応じて前記加
熱手段の加熱量を制御する温調制御手段と、前記高温水
供給動作中に前記給湯検知手段により給湯が検知された
場合に、前記加熱手段の制御を前記高温水供給制御手段
による制御から前記温調制御手段による制御に変更する
加熱量制御変更手段と、前記温度設定手段の設定温度が
所定温度以上の場合には前記設定温度より第1の一定温
度だけ高い温度を切替温度として決定し、前記設定温度
が前記所定温度未満の場合には、前記所定温度より第2
の一定温度だけ高い温度を前記切替温度として決定する
切替温度決定手段と、前記加熱量制御変更手段により前
記温調制御手段による制御が開始された後、前記温度検
知手段によって検知される温度が前記切替温度より下が
ったとき前記切替用電磁弁を閉じる管路切替手段とを具
備することを技術的手段とする。
第2発明は、手動操作によって開閉される水栓が末端に
設けられた給湯管と、浴槽への湯水の供給を制御する切
替用電磁弁が備えられた湯張り管とが、加熱手段によっ
て加熱される熱交換器を含む給湯回路の流出部に分岐し
て設けられるとともに、前記給湯回路への水の流入部と
前記給湯管とがバイパス管によって接続され、該バイパ
ス管を通過した水が前記湯張り管へ流入するのを防止す
るための逆止弁が前記給湯管に設けられた湯張り機能付
き給湯器において、前記湯張り管を介して高温の湯水を
前記浴槽へ供給する高温水供給動作を指示するための高
温水供給指示手段と、前記給湯回路から流出する湯水の
目標温度を設定するための温度設定手段と、前記給湯回
路から流出する湯水の温度を検知する温度検知手段と、
前記高温水供給動作による高温水の供給中に前記水栓を
介して前記給湯管から行われる給湯を検知する給湯検知
手段と、前記高温水供給指示手段の操作に応じて前記切
替用電磁弁を開くとともに、前記加熱手段の加熱量を制
御して、前記高温水供給動作を行う高温水供給制御手段
と、前記給湯回路における湯水の通過を検知して、前記
温度設定手段の設定温度に応じて前記加熱手段の加熱量
を制御する温調制御手段と、前記高温水供給動作中に前
記給湯検知手段により給湯が検知された場合に、前記加
熱手段の制御を前記高温水供給制御手段による制御から
前記温調制御手段による制御に変更する加熱量制御変更
手段と、前記温度設定手段の設定温度が所定温度以上の
場合には前記設定温度より第1の一定温度だけ高い温度
を切替温度として決定し、前記設定温度が前記所定温度
未満の場合には前記第1の一定温度より小さい第2の一
定温度だけ前記設定温度より高い温度を前記切替温度と
して決定する切替温度決定手段と、前記加熱量制御変更
手段により前記温調制御手段による制御が開始された
後、前記温度検知手段によって検知される温度が前記切
替温度より下がったとき前記切替用電磁弁を閉じる管路
切替手段とを具備することを技術的手段とする。
[作用] 本発明は、第1発明では、浴槽へ高温水供給が行われて
いる場合に、給湯管からの給湯が検知されると、温度設
定手段の設定温度が所定温度以上の場合には設定温度に
応じて設定温度より第1の一定温度だけ高く決定された
切替温度になったときに切替用電磁弁が閉じられて浴槽
への高温水の供給が停止され、加熱された温水は給湯管
へ供給される。
この場合、切替温度は、設定温度に応じて設定温度より
第1の一定温度だけ高い温度に決定されているため、熱
交換器で加熱された湯水の温度が、高温水供給のための
高温から切替温度まで下がるために掛かる時間は短い。
従って、給湯口で水栓を操作してから加熱された湯水が
流出するまで、余り待つ必要がない。従って、必要に応
じた比較的高温の湯水を速やかに使うことができる。
また、この場合、使用者は、設定温度として所定温度以
上の比較的高い温度を設定しているため、給湯口から流
出する湯温が高いことを把握しており、流出する湯温が
高いことに対する注意を払っているため、不意に高温の
温水が流出しても、火傷をする等の危険は少ない。
一方、給湯が検知されたとき、設定温度が所定温度未満
の場合には、所定温度より第2の一定温度だけ高い温度
に決定された切替温度になったときに切替用電磁弁が閉
じられて浴槽への高温水の供給が停止され、加熱された
温湯水は給湯管へ供給される。
給湯口から湯水が流出する際には、湯水の温度は、例え
ば、火傷等をする心配のない温度以下まで確実に下がっ
ているため、比較的低い温度を設定していて流出する湯
温が高温になることに対してほとんど注意を払っていな
い使用者に対しても、火傷等を与えることがなく、安全
を確保できる。
また、第2発明においては、所定温度未満の場合には設
定温度より第2の一定温度だけ高い温度に決定され、第
2の一定温度は前記第1の一定温度より小さく設定され
ているため、高温水供給のための高温の湯温が、比較的
低い切替温度まで下がるには、ある程度時間が掛かる
が、同様に、火傷等をする心配のない温度以下まで確実
に下がっているため、流出する湯温に対してほとんど注
意を払っていない使用者に対しても、火傷等を与えるこ
とがなく、安全を確保できる。
[発明の効果] 本発明では、高温水供給中に給湯を行ったとき、設定温
度が高温であって使用者が流出する湯水の温度が高温で
あることに対して注意を払っている場合には、従来に比
較して速やかな給湯ができる。
逆に設定温度が比較的低くて、流出する湯水の温度が高
温であることに対して十分な注意を払っていない場合に
は、火傷等の虞がない温度になってから始めて加熱され
た湯水が給湯口から流出するため、安全に使用すること
ができる。
[実施例] 次に本発明を実施例に基づいて説明する。
第2図に示す湯張り機能付きガス給湯器1は、図示しな
い給湯栓を備えた幾つかの給湯口への給湯と浴槽Bへの
自動湯張りを行うもので、燃焼ケース2内には、上水道
等の水供給源から供給される水を加熱するための熱交換
器10と、加熱源として複数の板状バーナを配列した2組
のバーナ群3、3aとが設けられており、燃焼ケース2に
は、バーナ群3、3aへ燃焼用空気を供給するための送風
機4が備えられている。
各バーナ群3、3aへ燃料ガスを供給するガス供給路5に
は、燃料ガスの供給を制御する元電磁弁5a、目標燃焼量
に応じて開度を調節して燃料ガスの供給量を調節するた
めのガバナ比例弁5bが設けられて、ガバナ比例弁5bの下
流でガス供給路5は分岐して、バーナ群3側には燃焼時
に開弁し、停止によって閉弁する小電磁弁6が設けら
れ、バーナ群3a側には、目標燃焼量に応じて開閉される
小電磁弁6aが設けられ、各小電磁弁6、6aの下流には、
各バーナ群3、3aに対応して燃料ガスを噴出するノズル
群を備え、2室7a、7bに区画されたマニホールド7が接
続されている。
また、燃焼ケース2内には、バーナ群3、3aの点火電極
8と、炎検知のためのフレームロッド9が設けられてい
る。
一方、熱交換器10へ水を供給するための上水道等と接続
される給水管11には、異物等の混入を防ぐためのフィル
タ12が最上流部に備えられ、その下流には、供給される
水の温度を検知する入水温サーミスタ13と流量センサ14
が設けられている。
熱交換器10から湯水が流出する出湯管15には、熱交換器
10で加熱された水の温度を検知する出湯温サーミスタ16
が設けられ、さらにその下流には、熱交換器10を通過す
る湯水の流量を調節するための湯量サーボ17が設けられ
ている。
湯量サーボ17は、送りねじ機構によって支持された回動
軸の先端にテーパ形状の弁体を固定し、この弁体を開口
内に配して回動軸をギャドモータの出力軸に連結したも
ので、ギャドモータが回転すると、前述の送りねじ機構
によって弁体が開口内を移動して開度を調節し、それに
よって通過流量を調節する。
出湯管15は、湯量サーボ17の下流で分岐して、一方は図
示しない幾つかの給湯口と接続された給湯管18となり、
他方は浴槽Bと接続された湯張り管19となっている。
給湯管18は、入水温サーミスタ13の下流で給水管11から
分岐したバイパス管20と接続されており、バイパス管20
にはバイパス管20を開閉して給水管11と給湯管18との連
通を制御するためのバイパス電磁弁21と、バイパス管20
を流れる水流を検知するための水流スイッチ22が設けら
れている。
給湯管18と出湯管15との接続部には、バイパス電磁弁21
が開状態の場合に、給水管11と連通するバイパス管20側
から湯張り管19への水の流入を防止するための逆止弁23
が設けられ、また給湯管18には残火等の異常により発生
する高圧から熱交換器10等を保護するための圧力逃し弁
24が逆止弁23と一体に設けられている。
湯張り管19には、湯張り制御を行うための湯張り電磁弁
25と浴槽Bからの湯水の逆流を防止する逆止弁26とが設
けられ、逆止弁26の上流側には、上水道の断水等によっ
て負圧が発生した場合に作動して、出湯管15を大気に開
放する負圧作動弁(バキュームブレーカ)27が設けられ
ている。
以上の構成からなる本実施例の湯張り機能付きガス給湯
器1は、給湯器ケース1A内に設けられた制御装置30によ
って制御される。
制御装置30は、マイクロコンピュータと駆動回路とから
なり、各バーナ群3、3aの燃焼状態を制御するための燃
焼制御部と熱交換器10を通過する湯水の流量および自動
湯張りあるいは高温差し湯のために通水を制御する水量
制御部との機能部を有し、制御装置30には運転状態を設
定操作するために、風呂リモコン41とメーンリモコン42
が備えられている。
制御装置30は、図示しない給湯栓を開くことによって給
湯管18内の通水が検知されると給湯運転を行うととも
に、風呂リモコン41に備えられた図示しない湯張りスイ
ッチあるいは差し湯スイッチの操作によって自動湯張り
運転および高温差し湯運転を行い、それぞれの運転にお
いて、燃焼制御と水量制御とを行う。
初めに、給湯運転について第3図に基づいて説明する。
給湯運転は、図示しない給湯栓を開いたとき、流量セン
サ14による検知流量Lが作動開始水量以上であることが
検知されると(ステップ1においてYES)、通水検知状
態として判別されて所定のシーケンスで点火制御が行わ
れる(ステップ2)。
ここで、作動開始水量は、あらかじめ8段階に設定され
た水量値から、入水温サーミスタ13によって検知される
給水温に応じて運転の都度選択される水量であって、そ
の一つとして、2.6/分が設定されている。
点火制御に続けて、リモコンによって設定されている給
湯設定温度が温調制御における目標温度として読み込ま
れる。
点火制御によってバーナ群3、3aが点火されて、フレー
ムロッド9によって着火検知されると、目標温度、各サ
ーミスタ13、16および流量センサ14による各検知信号に
基づいて温調制御を行う(ステップ3)。
温調制御では、前述の目標温度、入水温サーミスタ13に
よる検知温度および流量センサ14による検知流量Lとか
らフィードフォワード制御を行うとともに、出湯温サー
ミスタ16により検知される出湯温度が所定条件に達した
場合には、さらに出湯温サーミスタ16の検知温度に基づ
いてフィードバック制御を行う。
その後、給湯運転においては給湯栓が閉じられて流量セ
ンサ14による検知流量Lが作動停止水量以下になったこ
とが検知されると(ステップ4においてYES)、所定の
消化制御が行われる(ステップ5)。
この作動停止水量も作動開始水量と同様に設定された8
段階の中から、入水温サーミスタ13によって検知される
給水温に応じて選択される。
前述の作動開始水量として2.6/分が選択された場合
には、作動停止水量は、1.9/分が選択される。
給湯運転は、後述する自動湯張り運転および高温差し湯
運転において、バイパス管20の水流スイッチ22によって
給湯口の給湯栓が開状態になったことが検知された場合
にも、自動湯張り運転および高温差し湯運転に対して割
り込み動作が行われて優先的に給湯運転が行われる。
このため、給湯運転における消化制御が終わった後に
は、その給湯運転が他の自動湯張り運転あるいは高温差
し湯運転における割り込み動作によるものであったか否
かの判別を行う。
自動湯張り運転中における割り込み動作の場合には(ス
テップ6においてYES)、後述する自動湯張り運転にお
けるステップ13へ移行する。
また、自動湯張り運転中ではなく(ステップ6において
NO)、高温差し湯運転の場合には(ステップ7において
YES)、第7図に示す高温差し湯運転におけるステップ4
3へ移行する。
次に自動湯張り運転を第4図に基づいて説明する。
自動湯張り運転は、風呂リモコン41の湯張りスイッチに
よる湯張りの指示に応じて行われるもので、湯張りスイ
ッチの操作が検知されると(ステップ11においてYE
S)、給湯運転が行われているか否かが、流量センサ14
の検知流量Lの値および着火検知信号に基づいて判別さ
れる。
この判別では、検知流量Lが作動停止水量以下であれ
ば、着火検知信号に関係なく、給湯運転が行われていな
いと判別され、作動停止水量より多く、作動開始水量よ
り小さい場合には、着火検知信号があれば給湯運転中で
あると判別し、着火検知信号がなければ給湯運転が行わ
れていないと判別される。
給湯運転が行われていないと判別された場合には(ステ
ップ12においてNO)、以下のとおりステップ13以降の自
動湯張り運転を続ける。
給湯運転が行われていると判別された場合には(ステッ
プ12においてYES)、その旨を風呂リモコン41の表示装
置で表示して、ステップ4へ移行して、給湯運転が終わ
るまで待機する。
ステップ13では、湯張り電磁弁25を開くための開弁制御
を行う。
この開弁制御は、湯張り電磁弁25を開くときに、水撃が
発生しないようにするため湯量サーボ17を湯張り電磁弁
25と関連させて駆動する制御であり、詳細は後述する。
開弁制御によって湯張り電磁弁25が開かれると、通常は
それに応じて湯張り管19内を水が通過して、流量センサ
14によって検知流量Lが作動開始水量を越えて通水が検
知される。
通水が検知されると(ステップ14においてYES)、給湯
運転の場合と同様に所定のシーケンスで点火制御が行わ
れ(ステップ15)、さらにフレームロッド9による着火
検知の後は、温調制御が行われる(ステップ16)。
この温調制御では、自動湯張りに際して風呂リモコン41
において設定された湯張り温度が目標温度として制御が
行われる。
この自動湯張り運転中には、使用者が給湯を行うために
給湯口における給湯栓を開いた場合には、バイパス管20
中の水流スイッチ22がそれを検知してオン状態となっ
て、前述のとおり、給湯運転が自動湯張り運転に対して
優先的に行われる。水流スイッチ22がオン状態であるこ
とが検知された場合には(ステップ17においてYES)、
リモコンによる給湯設定温度に基づいた給湯運転へ変更
するために、湯張り電磁弁25を閉じる閉弁制御を行い
(ステップ18)、ステップ2へ移行する。
一方、自動湯張り運転中に、給湯運転のための操作がな
い場合には(ステップ17においてNO)、風呂リモコン41
によってあらかじめ設定された湯張り水量に達するまで
は(ステップ19においてNO)、風呂リモコン41によって
設定された湯張り温度による湯張り運転が継続される。
流量センサ14による検知流量Lの積算値が、設定された
湯張り水量になった場合には(ステップ19においてYE
S)、湯張り電磁弁25を閉じる閉弁制御を行う(ステッ
プ20)。
このステップ20における閉弁制御は、前述のステップ18
における閉弁制御とほぼ同様のシーケンスによるもので
あり、詳細は後述する。
閉弁制御によって流量が減少して、流量センサ14による
検知流量Lが作動停止水量より少なくなった場合には
(ステップ21においてYES)、通水が終了したと判別し
て、所定の消火制御を行い(ステップ22)、自動湯張り
運転を終了する。
次に、上記のステップ13における開弁制御について、第
5図に基づいて説明する。
開弁制御は、湯張り電磁弁25が開くときに、多量の水が
通過しないようにするためのもので、初めにバイパス電
磁弁21を開く(ステップ31)。これは、前述のとおり、
自動湯張り運転に対して給湯運転を優先させるために、
自動湯張り運転中に給湯を検知できるように給湯管18と
給水管11とをバイパス管20によって連通するものであ
る。
続けて、通過流量を制限するために、湯量サーボ17の開
度を最小にする(ステップ32)。
この後、湯張り電磁弁25を開く(ステップ33)。このと
き流量は湯量サーボ17によって制限されるため通過流量
が少なく、水撃の発生をなくすことができる。
その後、湯量サーボ17の開度を増大させて(ステップ3
4)、改めて流量を増やす。これによって、流量センサ1
4を通過する流量を確実に増加させて、検知流量Lを作
動開始水量以上にする。
次に、上記のステップ18およびステップ20における閉弁
制御について、第6図に基づいて説明する。
閉弁制御は、上記の開弁制御と同様に水撃の発生を防ぐ
ためのもので、閉弁制御を行うときの検知流量Lが湯張
り停止水量を越える場合には(ステップ35においてN
O)、湯量サーボ17の開度を小さくして(ステップ36)
ステップ35へ移行し、検知流量Lが湯張り停止水量以下
になるまでステップ35、36を繰り返す。
流量センサ14の検知流量Lが湯張り停止水量以下である
場合には(ステップ35においてYES)、流量が水撃が発
生しない程度に十分に少ない場合であるため、湯張り電
磁弁25を閉じるとともに(ステップ37)、バイパス電磁
弁21も閉じる(ステップ38)。
ここで、給湯運転への切り替え時には、湯張り電磁弁25
が閉じられても湯水は給湯口から流出できるため水撃が
発生しにくいのに対し、湯張りが終了する場合には、湯
水の逃げ場がないため、水撃が発生しやすい。
このため、湯張り停止水量として、ステップ18において
はできるだけ早く給湯運転への切り替えを行うことも兼
ねて約10/分を設定し、ステップ20においては約4.5
/分をそれぞれ設定している。
次に、高温差し湯運転について、第7図に基づいて説明
する。
高温差し湯運転は、浴槽B内の湯温が低下した場合に、
風呂釜による追焚きの代わりに、湯水の加熱を行うため
の運転動作であり、80℃の温水を毎分5の流量であら
かじめ設定された条件、例えば3分間だけ浴槽B内へ供
給するものである。なお、この時間は、風呂リモコン41
において任意に設定できるものである。
ここでは、風呂リモコン41の差し湯スイッチを操作して
指示を与えると、それに応じて、所定時間だけ高温の差
し湯が行われる。
差し湯スイッチの操作が検知されると(ステップ41にお
いてYES)、自動湯張り運転の場合と同様に給湯運転中
か否かを流量センサ14の検知流量Lおよび着火検知信号
に基づいて判別し、給湯運転が行われていない場合には
(ステップ42においてNO)、高温差し湯運転を続ける。
逆に、給湯運転が行われている場合には(ステップ42に
おいてYES)、ステップ4へ移行して、給湯運転が終了
するまで待機する。
ステップ42の判別によって高温差し湯運転を行う場合に
は、自動湯張り運転の場合と同様に、第5図に示した開
弁制御を行う(ステップ43)。
開弁制御に伴って通水が始まり、流量センサ14の検知流
量Lが作動開始水量以上で通水が検知されると(ステッ
プ44においてYES)、点火制御(ステップ45)および高
温温調制御が続けて行われる(ステップ46)。
高温温調制御では、メーンリモコン42あるいは風呂リモ
コン41による設定温度と関係なく温調制御のための目標
温度を80℃として決定し、出湯管15に備えられた出湯温
サーミスタ16の検知温度が80℃になるように、バーナ群
3、3aの燃焼量が決定され、それに応じてガバナ比例弁
5bおよび小電磁弁6、6aと送風機4が駆動制御される。
高温差し湯運転は、比較的短時間の運転であるが、もし
この運転中に、給湯運転のために給湯栓が開かれた場合
には、水流スイッチ22によって検知される。
高温差し湯運転中に水流スイッチ22のオン状態が検知さ
れた場合には(ステップ47においてYES)、ステップ52
以降に示すとおり給湯運転へ変更が行われる。
高温差し湯運転中に水流スイッチ22のオン状態が検知さ
れない場合には(ステップ47においてNO)、所定の条件
による差し湯が終了したか否かが判別され、終了してい
ない場合には(ステップ48においてNO)、ステップ46へ
移行する。
あらかじめ決められた条件として、3分間の作動時間が
経過して高温差し湯運転が終了した場合には(ステップ
48においてYES)、初めに消化制御を行って(ステップ4
9)、電磁弁を閉じてバーナの燃焼を停止させて加熱を
停止し、その後、出湯温サーミスタ16によって検知され
る湯温が50℃以下になると(ステップ50においてYE
S)、閉弁制御が行われて湯張り電磁弁25が閉じられる
(ステップ51)。
これによって、高温差し湯運転が終了した直後に給湯を
行っても、給湯口には、50℃以下まで低下した湯が流出
するだけであるため、火傷の虞がなく安全である。
一方、ステップ47において給湯が検知されて高温差し湯
運転中に給湯運転が行われる場合には(YES)、使用者
の意思に反して給湯口から高温の湯水が流出しないよう
にするために、以下のとおり制御される。
初めに、高温差し湯運転においては80℃に決定されてい
た温調制御のための目標温度が、リモコンにおいて設定
された給湯設定温度に変更される(ステップ52)。
通常では、給湯設定温度は、高温差し湯運転における目
標温度の80℃より低いため、さらに、湯量サーボ17の開
度を大きくして流量を増大させて(ステップ53)、湯温
の素早い低下を図る。
その後、出湯温サーミスタ16によって検知される出湯温
度が、リモコンによって設定された給湯設定温度に基づ
いて決定される切替温度Taより低くなったか否かが判別
され、切替温度Taより出湯温度が低くなった場合には
(ステップ54においてYES)、閉弁制御を行い(ステッ
プ55)、ステップ2へ移行して、給湯運転を行う。
次にステップ54における切替温度Taの決定について、そ
の第1実施例を第1図に基づいて説明する。
この切替温度Taは、高温差し湯運転から給湯運転へ切り
替えられる場合に、給湯口において安全が確保されると
ともに、且つできるだけ早く温水の供給ができることを
目的としたものである。
ここでは、使用者が給湯設定温度Tsetとして50℃以上の
比較的高温を設定している場合には(ステップ61におい
てYES)、火傷等の危険のあることに対して十分な注意
を払っていると考えて、速やかな給湯ができるようにす
るために、Ta=Tset+15[℃]すなわち切替温度Taとし
て給湯設定温度Tsetより15℃高い温度を決定し(ステッ
プ62)、給湯設定温度Tsetとして50[℃]に達しない温
度を設定している場合には(ステップ61においてNO)、
高温の湯水に対する十分な注意が払われていないと考え
られるため、手等を温水に触れても安全な温度としての
Ta=57[℃]、すなわち、切替温度Taとして一律に57
[℃]を決定する(ステップ63)。
以上の給湯設定温度Tsetと切替温度Taとの関係を第8図
に示す。
なお、給湯運転が終了した後は、前述のとおり、自動湯
張り運転中か高温差し湯運転中かの判別が行われ、それ
ぞれの運転中に割り込みがあって各運転が中断されてい
た場合には、それぞれの運転を再開する。
その場合、自動湯張り運転の再開では、記憶された流量
積算値に基づいて、残りの湯張り流量が積算され、高温
差し湯運転では、給湯運転前にすでに経過した時間だけ
差し引いた時間だけ運転される。
また、上記の各運転における温調制御と並行して、湯量
サーボ17による流量制御が行われる。この流量制御で
は、各サーミスタおよび流量センサ14によってそれぞれ
検知される出湯温度、入水温度および流量と運転時点に
おけるバーナ群3、3aの制御値とから、実際の最大加熱
量を算出し、この算出された最大加熱量に関して、設定
温度と入水温度とから給湯あるいは湯張り可能な最大流
量を算出して、この最大流量が得られるように湯量サー
ボ17を制御して開度を調節する。これによって、製造に
よるばらつきに関係なく個々の機器における最大能力を
活かした制御ができる。
以上のとおり、本実施例の湯張り機能付きガス給湯器1
では、高温差し湯運転中に給湯が行われた場合には、リ
モコンによって設定された給湯設定温度に基づいて、給
湯設定温度Tsetが50℃以上の場合には、出湯温サーミス
タ16によって検知される出湯温度が、給湯設定温度Tset
より15℃だけ高い切替温度Taまで下がったときに湯張り
電磁弁25を閉じて、熱交換器10で加熱された温水を給湯
管18へ供給するため、温水が給湯室18へ供給されるまで
の時間が短い。従って、速やかに給湯を行うことができ
る。このとき、使用者は、50℃以上という比較的高い温
度を設定していて、高温の温水が供給されることを予想
していて、火傷等に対して注意を払っているため、危険
が少ない。
一方、給湯設定温度Tsetが50℃より低い場合には、出湯
温度が57℃以下になるまでは給湯されないため、高温の
温水が供給されることがない。従って、供給される温水
に手等を触れても、火傷等の心配がなく、安全を確保で
きる。
第9図に本発明の第2実施例に係る切替温度決定制御を
示す。
これは、上記の第1図に示したステップ61から63に代わ
って行われるもので、設定温度が50℃以上の場合には
(ステップ65においてYES)、上記ステップ62と同じく
設定温度より15℃高い温度を切替温度Taとし(ステップ
66)、設定温度が50℃より低い場合には(ステップ65に
おいてNO)、設定温度より10℃高い温度を切替温度Taと
する(ステップ67)。
この結果、設定温度が比較的低い場合には、設定温度が
高い場合と比べて、出湯温度がかなり下がるまで切替が
行われないため、火傷等の危険が少なく安全である。
以上の実施例では、給湯あるいは湯張りされる温水は、
すべて熱交換器を通過するが、給水管の水の一部が熱交
換器を迂回するようにしたものでもよい。
以上の実施例では、ガスを燃料とするバーナを加熱源と
したが、石油を燃料とするものや電気加熱によるもので
もよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本実施例の湯張り機能付きガス給湯器における
切替温度の決定に関する第1実施例の流れ図、第2図は
本実施例の湯張り機能付きガス給湯器の概略を示す構成
図、第3図から第7図は本実施例の制御装置による制御
動作を説明するための流れ図であり、第3図は給湯運転
の流れ図、第4図は自動湯張り運転の流れ図、第5図は
自動湯張り運転における開弁制御の流れ図、第6図は自
動湯張り運転における閉弁制御の流れ図、第7図は高温
差し湯運転の流れ図、第8図は本実施例における給湯設
定温度に対する切替温度を説明するための特性図、第9
図は本発明の第2実施例を説明するための切替温度の決
定に関する流れ図である。 図中、1……湯張り機能付きガス給湯器、3、3a……バ
ーナ群(加熱手段)、10……熱交換器、15……出湯管
(給湯回路)、16……出湯温サーミスタ(温度検知手
段)、18……給湯管、19……湯張り管、20……バイパス
管、22……水流スイッチ(給湯検知手段)、23……逆止
弁、25……湯張り電磁弁(切替用電磁弁)、30……制御
装置(高温水供給制御手段、温調制御手段、加熱量制御
変更手段、切替温度決定手段、管路切替手段)、風呂リ
モコン(高温水供給指示手段)、42……メーンリモコン
(温度設定手段)、B……浴槽、Ta……切替温度。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】手動操作によって開閉される水栓が末端に
    設けられた給湯管と、浴槽への湯水の供給を制御する切
    替用電磁弁が備えられた湯張り管とが、加熱手段によっ
    て加熱される熱交換器を含む給湯回路の流出部に分岐し
    て設けられるとともに、前記給湯回路への水の流入部と
    前記給湯管とがバイパス管によって接続され、該バイパ
    ス管を通過した水が前記湯張り管へ流入するのを防止す
    るための逆止弁が前記給湯管に設けられた湯張り機能付
    き給湯器において、 前記湯張り管を介して高温の湯水を前記浴槽へ供給する
    高温水供給動作を指示するための高温水供給指示手段
    と、 前記給湯回路から流出する湯水の目標温度を設定するた
    めの温度設定手段と、 前記給湯回路から流出する湯水の温度を検知する温度検
    知手段と、 前記高温水供給動作による高温水の供給中に前記水栓を
    介して前記給湯管から行われる給湯を検知する給湯検知
    手段と、 前記高温水供給指示手段の操作に応じて前記切替用電磁
    弁を開くとともに、前記加熱手段の加熱量を制御して、
    前記高温水供給動作を行う高温水供給制御手段と、 前記給湯回路における湯水の通過を検知して、前記温度
    設定手段の設定温度に応じて前記加熱手段の加熱量を制
    御する温調制御手段と、 前記高温水供給動作中に前記給湯検知手段により給湯が
    検知された場合に、前記加熱手段の制御を前記高温水供
    給制御手段による制御から前記温調制御手段による制御
    に変更する加熱量制御変更手段と、 前記温度設定手段の設定温度が所定温度以上の場合には
    前記設定温度より第1の一定温度だけ高い温度を切替温
    度として決定し、前記設定温度が前記所定温度未満の場
    合には前記所定温度より第2の一定温度だけ高い温度を
    前記切替温度として決定する切替温度決定手段と、 前記加熱量制御変更手段により前記温調制御手段による
    制御が開始された後、前記温度検知手段によって検知さ
    れる温度が前記切替温度より下がったとき前記切替用電
    磁弁を閉じる管路切替手段と を具備することを特徴とする湯張り機能付き給湯器。
  2. 【請求項2】手動操作によって開閉される水栓が末端に
    設けられた給湯管と、浴槽への湯水の供給を制御する切
    替用電磁弁が備えられた湯張り管とが、加熱手段によっ
    て加熱される熱交換器を含む給湯回路の流出部に分岐し
    て設けられるとともに、前記給湯回路への水の流入部と
    前記給湯管とがバイパス管によって接続され、該バイパ
    ス管を通過した水が前記湯張り管へ流入するのを防止す
    るための逆止弁が前記給湯管に設けられた湯張り機能付
    き給湯器において、 前記湯張り管を介して高温の湯水を前記浴槽へ供給する
    高温水供給動作を指示するための高温水供給指示手段
    と、 前記給湯回路から流出する湯水の目標温度を設定するた
    めの温度設定手段と、 前記給湯回路から流出する湯水の温度を検知する温度検
    知手段と、 前記高温水供給動作による高温水の供給中に前記水栓を
    介して前記給湯管から行われる給湯を検知する給湯検知
    手段と、 前記高温水供給指示手段の操作に応じて前記切替用電磁
    弁を開くとともに、前記加熱手段の加熱量を制御して、
    前記高温水供給動作を行う高温水供給制御手段と、 前記給湯回路における湯水の通過を検知して、前記温度
    設定手段の設定温度に応じて前記加熱手段の加熱量を制
    御する温調制御手段と、 前記高温水供給動作中に前記給湯検知手段により給湯が
    検知された場合に、前記加熱手段の制御を前記高温水供
    給制御手段による制御から前記温調制御手段による制御
    に変更する加熱量制御変更手段と、 前記温度設定手段の設定温度が所定温度以上の場合には
    前記設定温度より第1の一定温度だけ高い温度を切替温
    度として決定し、前記設定温度が前記所定温度未満の場
    合には前記第1の一定温度より小さい第2の一定温度だ
    け前記設定温度より高い温度を前記切替温度として決定
    する切替温度決定手段と、 前記加熱量制御変更手段により前記温調制御手段による
    制御が開始された後、前記温度検知手段によって検知さ
    れる温度が前記切替温度より下がったとき前記切替用電
    磁弁を閉じる管路切替手段と を具備することを特徴とする湯張り機能付き給湯器。
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