JPH076904B2 - 振動式粘度計 - Google Patents

振動式粘度計

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JPH076904B2
JPH076904B2 JP16487489A JP16487489A JPH076904B2 JP H076904 B2 JPH076904 B2 JP H076904B2 JP 16487489 A JP16487489 A JP 16487489A JP 16487489 A JP16487489 A JP 16487489A JP H076904 B2 JPH076904 B2 JP H076904B2
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稔 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、流体の粘度を測定する振動式粘度計の改善に
関し、特に、高粘度から低粘度の被測定流体の粘度を高
精度で測定することを可能ならしめるようにした振動式
粘度計に関する。
〔従来の技術〕
一般に、振動式粘度計は振動桿の下端に設けた振動子を
被測定流体中に浸漬して、振動桿を通じて振動子に、加
振手段である加振装置の共振領域における所定の振幅を
有する高精度の正弦波振動を与えて、被測定流体の粘性
抵抗により減衰する振動子の増幅を検出する。そして、
検出した振動の振幅値を、標準の粘性抵抗を有する流
体、例えば標準液等により減衰される振動子の振動減衰
後の振幅値と比較して被測定流体の粘度を求めるもので
ある。このような形式の振動式粘度計としては、例えば
特開昭59−15837号公報に開示されている。
以下、この振動式粘度計を、その模式的構成説明図の第
7図を参照しながら紹介すると、同図に示す符号(1)
は、容器(2)に入れられている高温の被測定流体であ
り、この被測定流体(1)には振動桿(4)の下端に設
けられた振動子(3)が浸漬されている。前記振動桿
(4)は下部振動桿(4a)と上部振動桿(4b)とからな
り、継手(5)によって真直状に接合されている。これ
は、振動子(3)が損傷を受けたときに、これを他の振
動子と容易に交換し得るように配慮したもである。
そして、この上部振動桿(4b)の上部側は、支持体であ
る収納ケース(8)の上下方向の略中央に設けられたガ
イド部材(8a)のガイド孔(8b)に挿通されると共に、
前記振動桿(4)はガイド部材(8a)の下側に吊着され
てなる弾発体であるコイルばね(10)の下端がこの上部
振動桿(4b)に設けられた鍔状のばね受(9)に固着さ
れることにより支持されている。
また、前記ガイド部材(8a)よりも上方側に突出してい
る上部振動桿(4b)の突出部には鍔状をした変位検出部
である鍔状の基準板(6)が設けられており、この基準
板(6)の上面方向に所定間隔を隔てた位置には振動桿
(4)の変位を検出する渦流式の変位検出センサ(12)
が配設されている。
さらに、前記上部振動桿(4b)の上端には、永久磁石ま
たは強磁性材で形成された円板状の受振板(7)が固着
されると共に、この受振板(7)の上方の所定間隔を隔
てた位置に、加振手段である加振コイル(11)が配設さ
れている。また、前記渦流式変位検出センサ(12)は増
幅器(13)に、また加振コイル(11)は振動制御回路
(15)にそれぞれリード線を介して接続されると共に、
増幅器(13)と振動制御回路(15)とは何れも演算回路
(14)にリード線を介して接続されてなる構成になって
いる。
以下、上記構成になる振動式粘度計の作用態様を説明す
ると、振動制御回路(15)により制御された所定の電力
が加振コイル(11)に供給され、この加振コイル(11)
は共振領域における周波数で振動する。この振動で受振
板(7)は所定の振幅の正弦波振動を受ける。加振によ
り生じた振動は振動桿(4)を通じて振動子(3)に伝
達されるが、振動子(3)の振動は被測定流体(1)の
粘性抵抗を受けて減衰する。
さすれば、振動桿(4)と共に基準板(6)の振動も減
衰し、この基準板(6)の減衰する振動の振幅が渦流式
の変位検出センサ(12)により検出されると共に、その
出力が増幅器(13)を介して演算回路(14)に入力され
る。一方、前記演算回路(14)には、予め同条件で振動
子(3)を空気(この場合、標準の粘性抵抗を有する流
体として空気を用いている。)中で振動させたときの振
動の振幅値Eaが入力されている。
故に、この演算回路(14)により、入力値と増幅器(1
3)から入力された被測定流体(1)中での振動子
(3)の測定振動の振幅値Eとを、演算式ρ・μ=K
(E/Ea−1)に代入して演算することにより、被測定
流体の密度ρと粘度μとの積である物理量ρ・μが求め
られる。但し、上式中に示す英文字Kは振動系の定数で
ある。このようにして求められるものは物理量ρ・μで
あるが、この物理量ρ・μのうちの被測定流体(1)の
密度ρは、一般に粘度μに比べて変化が少ないので、こ
の物理量ρ・μの変化を以て被測定流体(1)の粘度の
変化を見做している。
しかしながら、実際には、第70年(1984)第90号「鉄と
鋼」にて示されている如く、機械的インピーダンスの抵
抗分や振動子の滑り影響等に係る理論的評価が困難であ
るため、次式ρ・μ=α(Ea/E−1)βから、定数αと
βとの値をそれぞれ求めるようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記振動式粘度計はそれなりに有用であるが、被測定流
体の粘度測定精度等の観点からすると、未だに以下に説
明するような問題点を持っている。
即ち、加振コイル(11)には、受振板(7)が共振領域
における振動数の周波数で振動するような電力が供給さ
れるが、共振点を決定づけるコイルばね(10)と受振板
(7)が振動桿(4)で一体的になっているような構成
では、受振板(7)の振幅による振動桿(4)の変位が
直接加振コイル(11)に作用する。即ち、電磁気学的な
誘導作用によって、加振コイル(11)のインピーダンス
が変化し、振動制御回路から一定電力が供給されても、
このインピーダンスの変化により、加振コイル(11)の
加振力が変動する。
つまり、加振力が変動するので、この種の振動粘度計に
必要不可欠である高精度で、かつ一定の正弦波振動を与
えることができず、必ずしも満足できる高精度の被測定
流体の粘度測定が出来ないという問題点があった。
また、インパーダンスの変化の影響をより少なくするた
めには、ばね定数の小さなコイルばねを使用することが
できないので、特に被測定流体が低粘度の場合にはこれ
を適用することができないという問題点も生じていた。
従って、本発明は被測定流体の粘度を高精度で測定する
ことができ、しかも低粘度の被測定流体の粘度測定にも
適用できる振動式粘度計の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記問題点の解決を図るためになされたもの
であって、従って、本発明の請求項1に係る振動式粘度
計が採用した主たる手段の特徴とするところは、支持体
と、該支持体に固定される加振手段と、該加振手段の下
方位置に設けられ、前記加振手段で加振される弾発体
と、該弾発体の中央位置に垂直に固着され、該弾発体の
下方位置に該弾発体よりも小さなばね定数を有する中間
弾発体が介装されると共に、該中間弾発体の介装位置よ
りも下側に変位検出部が設けられてなる振動桿と、該振
動桿の前記変位検出部に対向配置され、該中間弾発体の
介装位置よりも下方部位の前記振動桿の振動を検出する
変位検出センサと、前記振動桿の下端に接合され、被測
定流体に浸漬される振動子とからなるところにある。
また、本発明の請求項2に係る振動式粘度計が採用した
主たる手段の特徴とするところは、請求項1記載の振動
式粘度計において、前記弾発体が前記支持体により水平
に保持される板ばねであり、また前記中間弾発体が前記
振動桿に水平に介装される中間板ばねであるところにあ
る。
〔作用〕
本発明の請求項1に係る振動式粘度計によれば、弾発体
のばね定数を大きくすることにより、この弾発体に対し
て比較的精度の高い正弦波振動を与えることができる。
また、加振手段による弾発体の振動により間接的に振動
される中間弾発体は、ばね定数が小さく、その振動に影
響を与えるインピーダンスの変化に相当する原因がない
ので、この中間弾発体を共振させることにより、被測定
流体に浸漬される振動子に、振動桿の中間弾発体の介装
位置よりも下方部位を介して高精度の正弦波振動を与え
ることができる。
換言すれば、中間弾発体のばね定数が弾発体の定数に比
べて小さいため、振動子の振幅が変化しても、振動子か
ら弾発体に伝達される作用力が小さいので、弾発体は常
に安定した状態で振動し、中間弾発体に安定した振動力
が与えられる。
また、中間弾発体のばね定数は弾発体のばね定数よりも
小さく、そのばね定数を弾発体のばね定数にかかわりな
く変更することにより被測定流体の粘度に合わせること
ができるので、被測定流体が低粘度であっても振動桿の
中間弾発体の介装位置よりも下方部位の振動を効果的に
減衰させることができる。そして、前記中間弾発体の介
装位置よりも下方部位の振動桿の振動は変位検出センサ
によって測定される。
本発明の請求項2に係る振動式粘度計によれば、弾発体
が板ばねからなり、また中間弾発体が中間板ばねからな
る構成であるから、この請求項2に係る振動式粘度計の
作用は上記請求項1に係る振動式粘度計と同様で、比較
的精度の高い正弦波振動をする板ばねにより、中間板ば
ねに高精度の正弦波振動が与えられ、この中間板ばねに
高精度の正弦波振動が、振動桿の中間板ばねの介装位置
よりも下方部位を介して振動子に伝えられる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例に係る振動式粘度計を、その模式
的構成説明図の第1図と、中間板ばねの平面図の第2図
と、減衰係数比による振動数比と位相差との関係線図の
第3図と、被測定流体の測定粘度説明図の第4図及び第
5図とに基づいて、従来と同一のもの並びに同一機能を
有するものを同一符号を以て説明する。
即ち、第1図に示す符号(1)は、容器(2)に入れら
れた被測定流体で、この被測定流体(1)には振動桿
(4)の下端に設けられた振動子(3)が浸漬されてい
る。前記振動桿(4)は下部振動桿(4a)と上部振動桿
(4b)とからなり、これら振動桿(4a),(4b)は継手
(5)により真直状に連結されている。これは、従来技
術と同様に、損傷を受けた振動子(3)を容易に他の振
動子と交換し得るように配慮したもである。そして、上
部上部振動桿(4b)は後述する二つの振動桿の連結構成
になっている。
より詳しくは、上部振動桿(4b)は、支持体である収納
ケース(8)の内側上部において、その外縁部が支持さ
れている弾発体である板ばね(7)の下面の中央位置に
上端が固着される第一上部振動桿(4c)と、この第一上
部振動桿(4c)の下端に固着され、外縁部が下方に突出
する突出外縁部(9a)を有する中間板ばね支持体(9)
の前記突出外縁部(9a)に、その外周部付近が固着され
てなる中間弾発体である後述する中間板ばね(10)の下
面の中央に一端が固着される第二上部振動桿(4d)とか
らなっており、そしてこの第二上部振動桿(4d)には変
位検出部である鍔状の基準板(6)が設けられている。
前記中間板ばね(10)は、第2図に示すように、円板状
で、その中心から離れるにつれて長さが長く、かつ交互
に位置がずれると共に、径方向の中心を中心とする同心
円に沿って湾曲する形状の複数対の打抜長孔(10a)を
同心状に設けられてなる構成のものである。なお、この
中間板ばね(10)の外周縁付近に、径方向の中心を中心
とする同心円上において等間隔で設けられている4つの
貫通孔(10b)は前記中間板ばね支持体(9)の突出外
縁部(9a)の下面への取付孔である。そして、この中間
板ばね(10)は、板厚の変更により、あるいは打抜長孔
(10a)の幅と長さとの設定により、容易に目的とする
ばね定数にすることができる。
また、板ばね(7)の上面に加振コイル(11)が配設さ
れ、収納ケース(8)の上部であって、かつこの加振コ
イル(11)の上方の対応位置に電磁石(11a)が配設さ
れている。
つまり、これら加振コイル(11)と電磁石(11a)とに
よって加振手段が構成されている。さらに、前記中間板
ばね支持体(9)と基準板(6)との上方の所定間隔隔
てた位置のそれぞれに、これら中間板ばね支持体(9)
と基準板(6)との変位を検出する同構成になる光学式
の変位検出センサ(12),(12)が配設されている。
そして、加振コイル(11)は増幅器(15a)と発信器(1
5)とを介して演算回路(14)に接続されると共に、光
学式の変位検出センサ(12),(12)のそれぞれは変位
計(13),(13)を介して同演算回路(14)に接続され
ている。なお、リード線を介して電磁石(11a)に接続
されてなるものは、この電磁石(11a)を作動させる電
源(16)である。
以下、上記構成になる振動式粘度計の作用態様を説明す
ると、電磁石(11a)を作動すれば加振コイル(11)を
介して板ばね(7)が振動し、次いで第1上部振動桿
(4c)が振動し、次いで中間板ばね(10)の振動が第2
上部振動桿(4d)、次いで下部振動桿(4a)を介して順
次伝えられて振動子(3)に伝達され、次いで振動子
(3)が被測定流体(1)の粘性抵抗により減衰された
第一,第二上部振動桿(4c)、(4d)の振動の振幅がそ
れぞれ光学式の変位検出センサ(12),(12)により測
定される。
いま、前記中間板ばね(10)のばね定数をkとし、そし
てこの中間板ばね(10)より下部側の前記第2上部振動
桿(4d)と、下部振動桿(4a)と、振動子(3)との総
合質量をmとすると共に、被測定流体(1)の粘性抵抗
をcとしたとすると、この総合質量mの下部側振動系の
運動方程式は次式で表すことができる。
+c+k(x1+x2)=0 上式において、x1は板ばね(7)の振幅、つまり変位検
出センサ(12)で測定される第一上部振動桿(4c)の振
幅を、x2は中間板ばね(10)の振幅、つまり変位検出セ
ンサ(12)で測定される第二上部振動桿(4d)の振幅
を、x2は振動子(3)の速度を、は振動子(3)の
加速度をそれぞれ示している。
ここで、板ばね(7)にx1=x10Sin(ωt)の一定振幅
x10の正弦波振動を与えれば、x2はx2=x20Sin(ωt+
δ)となり、δだけ位相がずれた一定振幅x20の正弦波
振動をする。この場合、板ばね(7)のばね定数を大き
くすることが、インピーダンス変化による影響が少なく
なり、板ばね(7)に高精度の正弦波振動を与え得るの
で好ましい。
次いで、角速度ωを順次変化させていくと、例えばある
角速度の値ωで中間板ばね(10)が共振する。なお、
位相ずれδは、減衰係数比の相違による関係を、縦軸に
位相差(度)を、横軸に振動数比(無次元数)をとって
示す第3図のように、90度である。
そこで、この共振状態を保持しつつ、気体中における振
動子(3)の振幅をEaとし、粘度の異なる複数種類の標
準粘度液中における振動子(3)の振幅をEとして、対
数logρ・μを縦軸に、対数log(Ea/E−1)を横軸に採
ってそれぞれプロットすると、第4図及び第5図に示す
とおりとなる。
これらの図によれば、板ばねの厚さによって固有振動数
が相違するが、ある粘度範囲では何れも優れた直線性を
示しており、従って粘度計として優れた機能を持ってい
ることが良く理解される。また、これらの線図を較正図
として活用して任意の被測定流体の振幅を求めれば、逆
にその被測定流体の物理量ρ・μを求めることができ
る。
因みに、これらの線図と前記式ρ・μ=α(Ea/E−1)
βとから、この式の定数αとβとを求めると、 振動子(3)の厚さが0.3mmのとき α=100.94、β=1.72 振動子(3)の厚さが0.6mmのとき α=102.90、β=1.64 をそれぞれ得ることができる。これは、線図のデータを
入力したCPU等を活用することによっても、測定した振
動桿の振幅から容易に物理量ρ・μを求めることができ
る。
ところで、上記のとおり、被測定流体(1)の粘度測定
精度を高めるためには、振動子(3)に対して極めて高
精度の正弦波振動を与える必要がある。この点について
は、従来技術になる振動式粘度計では、正弦波振動の精
度を振動制御回路で確保していたが、本発明の振動式粘
度計では、中間板ばね(10)のばね定数が板ばね(7)
のばね定数と比較して小さく、粘度減衰による振動子
(3)の振幅変化が大きくても、板ばね(7)の振幅変
化が小さいので、板ばね(7)にはほぼ一定の正弦波振
動が与えられる。そのため、振幅変化に伴う加振力の変
化が少ないので、高精度の加振力を振動子(3)に与え
ることができる。但し、両板ばね(7),(10)のばね
定数が接近している場合には、これら両板ばね(7)、
(10)の共振周波数が同程度になってしまい、板ばね
(7)も共振してしまうので粘度測定不能になる。
例えば、被測定流体(1)が溶融スラグの場合には、粘
度測定試験結果によれば、実用的には、中間板ばね(1
0)のばね定数を板ばね(7)のそれの1/8より小さく設
定することが望ましいということが判った。
即ち、本実施例では、基準板(6)の変位を変位検出セ
ンサ(12)で検出して振動子(3)の振幅変化を測定す
るのに加えて、中間板ばね支持体(9)の変位も変位検
出センサ(12)で測定しているが、中間板ばね(10)の
ばね定数を板ばね(7)のばね定数の1/8とすることに
よって、振動子(3)が気中である振幅で固有振動した
ときと、被測定流体中への浸漬により減衰したときとの
中間板ばね支持体(9)の振幅変化は1〜2%と極めて
小さいことが判った。中間板ばね支持体(9)の振幅変
化が小さいということは、振動子(3)に対して常に一
定の加振力が加振コイル(11)から板ばね(7)を介し
て与えられることを示している。つまり、ばね定数を相
違させれば、板ばね(7)は中間板ばね(10)の共振の
影響を殆ど受けることなく加振されるからである。
このように、本実施例では、中間板ばね(10)により振
動子(3)に高精度の正弦波振動を与えるようにしたの
で、被測定流体(1)の粘度を高精度で測定することが
でき、しかも中間板ばね(10)のばね定数を板厚の変更
により容易に変えることができるので、高粘度から低粘
度までの広範囲にわたる被測定流体の粘度の測定に容易
に適用することができる。加えて、従来の振動式粘度計
に用いられているようなコイルばねのように広い設置ス
ペースを必要としないので、振動式粘度計のコンパクト
化が可能になるという効果もある。
ところで、上記実施例では同心状の湾曲した打抜長孔
(10a)を有する円板状の中間板ばね(10)を用いた
が、例えばその斜視図の第6図に示すように、所定幅の
帯状の板ばねを縦軸長が短く横軸長が長い、いわゆる平
たい菱形状に形成すると共に、その上部には第一上部振
動桿(4c)を、またその下部には第二上部振動桿(4d)
を各々取付けてなる構成にすることも可能である。
また、本発明では、板ばねを用いた例について説明した
が、これをコイルばねに置換することもできる。但し、
コイルばねの場合にあっては、振動式粘度計が大きくな
るだけでなく、振動桿に捩じり振動を与えると共に、振
動桿の上向き方向への振動移動に際してこの振動桿が横
揺れすることもあって測定誤差が大きくなるので、被測
定流体の粘度測定精度が若干劣るという問題が派生して
くる。
なお、上記実施例は本発明の一具体例に過ぎず、従っ
て、この実施例によって本発明の技術的思想の範囲が限
定されるものでなく、さらに本発明の技術思想を逸脱し
ない範囲内における設計変更等は自由自在である。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明に係る振動式粘度計によれ
ば、振動子を振動させる中間弾発体または中間板ばねの
振動を変えるような従来の振動式粘度計におけるインピ
ーダンスの変化に相当する原因がなく、振動子に高精度
の正弦波共振振動を与えることができるので、被測定流
体の粘度を極めて高精度で測定することができ、また、
中間弾発体または中間板ばねのばね定数を、振動桿を支
持する弾発体または板ばねのそれに関わりなく変更する
ことにより被測定流体の粘度に合わせ得るので、高粘度
の被測定流体の粘度の測定は勿論のこと、従来の振動式
粘度計で測定できなかったような低粘度の被測定流体で
あっても容易に測定し得るようになり、適用範囲が大幅
に拡大する。
このように、粘度の高低を問わず被測定流体の粘度を高
精度で測定することができるので、その汎用性の向上と
経済効果は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明になる実施例の振動式粘度計の模式的構
成説明図、第2図は本発明になる実施例の中間板ばねの
平面図、第3図は減衰係数比による振動数比と位相差の
関係線図、第4図及び第5図は流体の粘度測定結果の説
明図、第6図は他の実施例の中間板ばねの斜視図、第7
図は従来の振動式粘度計の模式的構成説明図である。 (1)……被測定流体,(2)……容器,(3)……振
動子,(4)……振動桿,(4a)……下部振動桿,(4
b)……上部振動桿,(4c)……第一上部振動桿,(4
d)……第二上部振動桿,(6)……基準板,(7)…
…板ばね,(8)……収納ケース,(9)……中間板ば
ね支持体,(10)……中間板ばね,(10a)……打抜長
孔,(11)……加振コイル,(11a)……電磁石,(1
2)……変位検出センサ,(13)……変位計,(14)…
…演算回路,(15)……発信器,(16)……電源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 稔 兵庫県神戸市灘区土山町8番5―555

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体と、該支持体に固定される加振手段
    と、該加振手段の下方位置に設けられ、前記加振手段で
    加振される弾発体と、該弾発体の中央位置に垂直に固着
    され、該弾発体の下方位置に該弾発体よりも小さなばね
    定数を有する中間弾発体が介装されると共に、該中間弾
    発体の介装位置よりも下側に変位検出部が設けられてな
    る振動桿と、該振動桿の前記変位検出部に対向配置さ
    れ、該中間弾発体の介装位置よりも下方部位の前記振動
    桿の振動を検出する変位検出センサと、前記振動桿の下
    端に接合され、被測定流体に浸漬される振動子とからな
    ることを特徴とする振動式粘度計。
  2. 【請求項2】前記弾発体が前記支持体により水平に保持
    される板ばねであり、また前記中間弾発体が前記振動桿
    に水平に介装される中間板ばねであることを特徴とする
    請求項1記載の振動式粘度計。
JP16487489A 1989-06-27 1989-06-27 振動式粘度計 Expired - Lifetime JPH076904B2 (ja)

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