JPH0768559B2 - 漉割加工装置 - Google Patents

漉割加工装置

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JPH0768559B2
JPH0768559B2 JP10702992A JP10702992A JPH0768559B2 JP H0768559 B2 JPH0768559 B2 JP H0768559B2 JP 10702992 A JP10702992 A JP 10702992A JP 10702992 A JP10702992 A JP 10702992A JP H0768559 B2 JPH0768559 B2 JP H0768559B2
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JP
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cutter
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cutting edge
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忠司 豊山
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忠司 豊山
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  • Treatment And Processing Of Natural Fur Or Leather (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レザー又は布張りレザ
ー等の被加工物の片面又は両面の厚さを、一部又は全部
にわたって薄くする漉割加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、レザー製品例えばバック、財布
等の製造に際し、例えば図10及び図11に示すように
裁断されたレザー5 の裏面周縁部5Aの厚さを薄くする漉
割加工が施されている。この漉割加工には、円筒状カッ
ターの刃先直下に支持ローラを配設し、刃先直上にレザ
ー押え部材を上下動可能に設け、カッターの刃先に向け
て支持ローラと押え部材の間にレザーの漉割加工部を挿
入するようにした装置が使用されていたが、レザー5 の
一辺ずつしか加工できず能率が悪かった。
【0003】そこで、図12〜図14に示すように、同
時に複数個所の漉割加工ができる装置が開発された。こ
の従来装置は、装置フレーム41に回転可能に軸支された
2個一対のプーリ42と、該プーリ42,42 間に巻掛けられ
た無端ベルト状カッター43と、該カッター43の刃先直下
に該刃先と平行でかつスプリング44により上向きに付勢
された回転支持ローラ45と、カッター43の刃先直上に支
持ローラ45と平行でかつ上下動可能に設けたレザー押え
部材46と、送給側及び送出側テーブル47,48 等から成っ
ている。
【0004】そして、レザー押え部材46は、図12に示
すように、両端下面のみでレザー5を押えるように中央
部にヌスミ46A が設けられており、レザー5 を図13
(a) に示すように、レザー押え部材46と支持ローラ45の
間に挿入すると、支持ローラ45が(C) だけ押下げられて
図13(b) に示すように、カッター43の刃先によってレ
ザー5 の両端周縁部裏面が漉き取られ、レザー5 の前記
押え部材46が接触していない部分は、図14に示すよう
にカッター43の上側を滑って通過し、削り取られること
はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
では、被加工物の1又は複数個所を同時に漉割りするこ
とができるが、被加工物の形状、大きさ及び漉割り個所
が変る毎に押え部材を準備しかつ交換しなければなら
ず、非常に能率が悪く、多数の押え部材を要し高価にな
るという問題があり、また、被加工物を挿入する位置を
一定にするのが困難で熟練を要し、加工精度上にも問題
があった。
【0006】本発明は、上述のような実状に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、押え部材による
被加工物の押え位置が調整自在で、汎用性があり、コス
ト低下を図ることができ、被加工物の漉割加工精度及び
作業性を向上させうる漉割加工装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明は、水平方向に周回する無端ベルト状カッターの刃先
直下に、上向きに付勢された支持ローラが前記刃先と平
行にかつ回転自在に配設され、前記カッターの刃先上方
に被加工物押え部材が上下動可能に設けられ、被加工物
を前記刃先に対して直交方向から送給するようにした漉
割加工装置において、前記押え部材は、上下動可能とさ
れた本体と、該本体に取付けられた1又は複数の押圧体
を備え、該押圧体は、前記本体に対して被加工物の形
状、大きさ及び加工個所に対応して位置調節可能となる
ように取付けられていることを特徴としている。
【0008】また、本発明は、前記カッターの被加工物
送給側テーブル上に、被加工物の大きさに対応して位置
調整自在な被加工物送給ガイドを配設したことを特徴と
している。さらに、本発明は、前記押圧体の被加工物接
触面の少なくとも一端部に小突部を形成したことを特徴
としている。
【0009】
【作用】本発明によれば、被加工物の形状、大きさ及び
加工個所に対応して、1又は複数個の押圧体を、押え部
材本体に位置調整して取付け、被加工物送給ガイドを前
記押圧体及び被加工物に対応させて位置調整してテーブ
ル上に固定した後、カッターの周回駆動を開始し、被加
工物を前記ガイドに沿って押え部材と支持ローラの間に
挿入することにより、所望の部分に漉割加工を行なうこ
とができる。
【0010】なお、前記押え部材の押圧体に設けた小突
部が接触する部分は、削り量が多くなるため、被加工物
の漉割り境界部に条溝が形成され、後の加工工程におけ
る折曲げ作業等が容易になる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1〜図9は本発明の実施例の要部を示し、1は装
置フレームで、無端ベルト状のカッター2 が図外の一対
のプーリを介して水平方向に周回可能に取付けられ、該
カッター2 の刃先2A直下に位置し、かつ刃先2Aと平行に
軸受3 及び付勢ばね4 を介して被加工物5 の支持ローラ
6 が回転自在に取付けられ、図外の駆動装置によってカ
ッター2 及び支持ローラ6 が駆動されるようになってい
る。
【0012】前記装置フレーム1 上には、一対の押え部
材支持フレーム7 が前記カッター2に干渉しないように
立設され、被加工物押え部材8 が操作ねじ軸9 を介して
上下動可能に装着されている。該支持フレーム7 の支持
ローラ6 直上に位置して押え部材案内凹部10が設けられ
ると共に、カッター挿通切欠部11が設けられ、前記操作
ねじ軸9 が軸受12,13 を介して垂直軸心回りに回動自在
に取付けられている。
【0013】そして、前記カッター刃先2A側には、支持
ローラ6 に接触しないように送給側テーブル14が高さ調
整及び着脱可能に取付けられ、カッター刃先2Aの反対側
には支持フレーム7 間に送出側テーブル15が着脱可能に
取付けられており、送給側テーブル14は支持ローラ6 の
上限位置における上面よりも所定量低いところに位置決
め固定されている。
【0014】前記押え部材8 は、本体16と、押圧体17
と、固定バー18及び押圧体固定ねじ19から成り、本体16
は正面からみて横長の長方形で、前面に押圧体支持部16
A が突出状に形成され、両端部16B が支持フレーム7 の
凹部10に上下摺動可能に嵌入され、該両端部16B の夫々
後面にナット部材20が固着されており、ナット部材20の
めねじ部に前記操作ねじ軸9 が螺合されている。
【0015】前記押圧体支持部16A の前面両端部21は、
その前面がさらに押圧体17の厚さより若干長く前方に突
出され、前記固定バー18がボルト22により着脱可能に取
付けられている。また、前記押圧体17は、図3及び図4
に示すように、下端を被加工物送給方向に屈曲して側面
視略L形とした板材17A と、上端後面にボルト23、ナッ
ト24により固着された係止バー17B とから成り、被加工
物接触面25の一端(又は両端) に条溝形成用の小突部26
が設けられている。
【0016】前記固定バー18の両端には、カギ形の取付
ボルト孔27が下側に開くように設けられ、ボルト22を抜
出すことなく、固定バー18を本体16から取外しうるよう
になっており、全長にわたって所定の間隔でねじ孔28が
多数設けられ、該ねじ孔28のうち前記押圧体17が位置し
ているところに、前記押圧体固定ねじ19をねじ込んで押
圧体17を締付け固定するようになっている。
【0017】図7及び図8は、左右一対の被加工物送給
ガイド29,30 を示し、両ガイド29,30 は対称形で、対向
内側のガイド部29A,30A と、左右外側に延びる2本の固
定部29B,30B と、カッター2 側端部に対向内方に延びる
被加工物浮上がり防止片29C,30C とからなり、前記固定
部29B,30B には左右に延びる取付用長孔29D,30D が設け
られ、左右方向の固定位置調整が可能となっている。
【0018】前記被加工物送給側テーブル14上には、左
右両端部にガイド取付部材31,32 が固定され、左右対向
内方に延びる取付片31A,32A には、固定ねじ33,34 が立
設され、該ねじ33,34 が各ガイド29,30 の長孔29D,30D
に挿通され、ナット35,36 が螺着されるようになってお
り、前記ガイド29,30 が被加工物5 の大きさ及び押圧体
17の位置に対応して位置決め調整され、ナット35,36 に
より締付け固定される。
【0019】図9は、八角形の被加工物5 を案内するの
に適する略溝形の被加工物案内用ゲージ37の一例を示
し、該ゲージ37の内側形状及び大きさが被加工物5 を嵌
合させうるように決められ、左右両外側端縁37A,37B が
互いに平行とされ、該端縁37A,37B が、前記ガイド29,3
0 のガイド部29A,30A の対向面により案内されるように
なっている。また、被加工物の形状が三角形、五角形、
六角形、台形、菱形等の場合にも使用できるゲージを製
作しておくと便利である。
【0020】なお、被加工物5 の形状が方形状以外で、
しかも各辺ごとにその端縁と平行な漉割りが必要な場合
には、前記押圧体17を1個使用して、該押圧体17に対応
させてゲージ37を設計すればよい。上記実施例におい
て、被加工物5 の漉割加工を、図1, 2に示すように、
ガイド29,30 を用いないで行なう場合、まず押え部材8
を操作ねじ軸9 により下降させ、テーブル14,15 上にま
たがって載せた被加工物5 に近づけ、押圧体固定ねじ19
を緩めて両押圧体17を左右方向に摺動させ、被加工物5
の漉割位置(境界) に両押圧体17の対向内側端を一致さ
せてから押圧体固定ねじ19により押圧体17を本体16に固
定した後、操作ねじ軸9 を操作して、押圧体17の被加工
物接触面25とカッター刃先2Aとの間隙が、漉割加工後の
漉割部厚さになるように位置決めすることにより、準備
作業が完了する。
【0021】そこで、カッター2 を駆動して周回走行さ
せると共に、支持ローラ6 を被加工物送給方向に回転駆
動させ、被加工物5 をテーブル14上に載せると共に押圧
体17に対応させてその先端を支持ローラ6 と押圧体17と
の間に挿入することにより、被加工物5 の両端部裏面5A
が、図5, 図6に示すように削り取られ、所要の厚さに
漉かれる。そして、被加工物5 の漉割境界部は、押圧体
17の小突部26により更に薄くなるため、図6に示すよう
に条溝38が形成され、後の折返し加工等が容易になる。
【0022】次に、図7に示すように、被加工物送給ガ
イド29,30 を使用する場合は、送給側テーブル14上に配
置して押圧体17に対応させると共に、被加工物5 の幅と
同じ間隔に位置決めし、ナット35,36 を締付けて前記ガ
イド29,30 を固定した後、カッター2 及び支持ローラ6
を駆動し、被加工物5 をガイド29,30 のガイド部29A,30
A に沿って挿入することにより、熟練を要することな
く、簡単に漉割加工を行なうことができる。
【0023】そして、被加工物の形状、大きさが変わる
場合は、左右一対の押圧体17の位置調整、カッター2 の
刃先2Aと押圧体17の被加工物接触面25との間隙調整及び
ガイド29,30 の位置調整を行なうことにより、押え部材
8 を取替えることなく対応できる。また、被加工物5 の
一辺のみ又は一辺ずつ漉割りする場合は、一個の押圧体
17を使用し、他の押圧体17は端に寄せるか又は、本体16
に対して上昇させて固定しておけばよい。
【0024】さらに、同時に三個所以上に漉割加工を行
なう場合は、漉割個所に対応して所要個の押圧体17を本
体16に取付けることにより、任意に加工することができ
る。また、三角、五角、六角、八角形、台形等の被加工
物5 に漉割加工を施す場合は、図9に示すようなゲージ
37を用いて、簡単に行なうことができ、同一寸法、形状
の漉割加工を精度よくかつ能率的に行なうことができ
る。
【0025】本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、適宜設計変更でき、押え部材8 の押圧体17は各
種のものを準備しておくことにより、被加工物5 の形
状、寸法はもとより、一部又は全面の漉割加工に対応さ
せることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、押え部材を、上下動可
能な本体とこの本体に取付けられた1又は複数の押圧体
とで構成し、この押圧体を前記本体に対して被加工物の
形状、大きさ及び加工個所に対応して位置調節可能とな
るように取付けたので、種々の形状・寸法の被加工物に
1種の押圧体で対応できて汎用性があり、取替作業を大
幅に減少できると共に作業性が向上し、押え部材のうち
押圧体のみを交換すればよいうえその数も少なくてす
み、コスト低下を図ることができる。
【0027】さらに、本発明は、前記カッターの被加工
物送給側テーブル上に、被加工物の大きさに対応して位
置調整自在な被加工物送給ガイドを配設したことを特徴
とするものであるから、漉割寸法精度が向上し製品の均
質化を図ることができるうえ熟練を要せず、作業能率を
大幅に向上させることができる。さらに、本発明は、前
記押圧体の被加工物接触面の少なくとも一端部に小突部
を形成したことを特徴とするものであるから、被加工物
の漉割境界部に条溝を形成して薄肉部を設けることがで
き、後工程における屈曲作業性及び成形性・品質等の向
上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の要部を示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】押圧体の拡大斜視図である。
【図5】押圧体の被加工物との接触部形状を示す拡大部
分正面図である。
【図6】本実施例により加工された被加工物の漉割部の
端面形状を示す図面である。
【図7】本実施例に被加工物送給ガイドを配設した状態
を示す平面図である。
【図8】図7のB−B線からみた被加工物送給ガイドの
正面図である。
【図9】被加工物案内用ゲージの平面図である。
【図10】被加工物の漉割加工例を示す斜視図である。
【図11】図10のC−C線断面図である。
【図12】従来例を示す正面図である。
【図13】(a),(b) は図12のD−D線断面拡大図で、
(a) は漉割加工開始直前の状態を示し、(b) は漉割加工
中の状態を示している。
【図14】図12のE−E線断面拡大図である。
【符号の説明】
2 カッター 2A 刃先 4 付勢ばね 5 被加工物 6 支持ローラ 8 押え部材 14 送給側テーブル 16 本体 17 押圧体 25 被加工物接触面 26 小突部 29 被加工物送給ガイド 30 被加工物送給ガイド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平方向に周回する無端ベルト状カッタ
    ーの刃先直下に、上向きに付勢された支持ローラが前記
    刃先と平行にかつ回転自在に配設され、前記カッターの
    刃先上方に被加工物押え部材が上下動可能に設けられ、
    被加工物を前記刃先に対して直交方向から送給するよう
    にした漉割加工装置において、 前記押え部材は、上下動可能とされた本体と、該本体
    付けられた1又は複数の押圧体とを備え、該押圧体
    は、前記本体に対して被加工物の形状、大きさ及び加工
    個所に対応して位置調節可能となるように取付けられて
    いることを特徴とする漉割加工装置。
  2. 【請求項2】 前記カッターの被加工物送給側テーブル
    上に、被加工物の大きさに対応して位置調整自在な被加
    工物送給ガイドを配設したことを特徴とする請求項1の
    漉割加工装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧体の被加工物接触面の少なくと
    も一端部に小突部を形成したことを特徴とする請求項1
    又は2の漉割加工装置。
JP10702992A 1992-04-24 1992-04-24 漉割加工装置 Expired - Lifetime JPH0768559B2 (ja)

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JP10702992A JPH0768559B2 (ja) 1992-04-24 1992-04-24 漉割加工装置

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JP10702992A JPH0768559B2 (ja) 1992-04-24 1992-04-24 漉割加工装置

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Publication Number Publication Date
JPH05295400A JPH05295400A (ja) 1993-11-09
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ID=14448717

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JP10702992A Expired - Lifetime JPH0768559B2 (ja) 1992-04-24 1992-04-24 漉割加工装置

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JPH05295400A (ja) 1993-11-09

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