JPH0768279B2 - c−kitに対するモノクローナル抗体 - Google Patents

c−kitに対するモノクローナル抗体

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JPH0768279B2
JPH0768279B2 JP4510419A JP51041992A JPH0768279B2 JP H0768279 B2 JPH0768279 B2 JP H0768279B2 JP 4510419 A JP4510419 A JP 4510419A JP 51041992 A JP51041992 A JP 51041992A JP H0768279 B2 JPH0768279 B2 JP H0768279B2
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kit receptor
cells
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kit
monoclonal antibody
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ベーリンガー マンハイム ゲーエムベーハー
マックス プランク ゲゼルシャフト ツール フェルデルング デル ヴィッセンシャフテン エー.ヴェー.
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    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ヒトc−kitレセプターに対するモノクロー
ナル抗体、並びに該c−kitレセプターの発現の変化を
検出することにより造血細胞の、精上皮腫又は小細胞肺
癌の腫瘍の悪性度を試験する方法に関する。
多細胞生物の細胞の発育、分化及び代謝機能は、ホルモ
ン及び成長因子によって調節される。多くの場合におけ
る第1段階は、細胞表面上のレセプターへのこれら因子
の結合である。これらレセプターの幾つかでは、この結
合は種々の細胞タンパクのチロシン残基のリン酸化を誘
発する。これらレセプターチロシンキナーゼが細胞の成
長挙動に決定的な影響を有していることを明らかにする
のは可能であった(ヤーデン(Yarden)及びユルリッヒ
(Ullrich),Ann.Rev.Biochem.57(1988),443−47
8)。レセプターチロシンキナーゼに関連するオートク
リン調節システムは、腫瘍のためのモデルシステムとし
て役立つセルラインの形質転換において及び一次腫瘍組
織においても重要な役割を演じている。EGFレセプター
及びher2/neuレセプターの如き確定したレセプターチロ
シンキナーゼの場合には、該レセプターの過剰発現と腫
瘍の進行の攻撃性との間の直接的な関係が証明されてい
る(スラモン(Slamon)ら,Science 244,1989,707−71
2;ジ・フィオレ(Di Fiore)ら,Cell 51,1987,1063−10
70)。
レセプターチロシンキナーゼファミリーの更なるメンバ
ーは、ウィルス性腫瘍遺伝子v−kit(ネコ白血病ウィ
ルスHZ4−FeSV)の細胞性相同体として発見され、クロ
ーン化され、そして配列決定されたc−kitである(ヤ
ーデンら,EMBO Journal 6(1987),3341−3351)。それ
はPDGFレセプター及びCSF−1レセプター(c−fms)と
実質的な相同性を有する。ノーザンブロット法を使用す
る研究で、異なる組織における該レセプターの特徴的な
分布が示されている。c−kit遺伝子の高発現は、造血
細胞において、時に脳組織、メラニン芽細胞、卵巣及び
精巣の幹細胞において検出された(オーラ−ウルトレガ
ー(Orr−Urtreger)ら,Development 109(1990),911
−923)。種々の赤血球性及び骨髄性セルラインについ
ての研究で、分化の初期段階においてc−kit遺伝子の
発現が示唆されている(アンドレ(Andre)ら,Oncogene
4(1989),1047−1049)。例えば、グリア芽細胞腫細
胞の如き一定の腫瘍も同じくc−kit遺伝子の際立った
発現を示す。
一方、大きさが約30kDのタンパクがマウス線維芽細胞の
培養上清からc−kitレセプターの天然リガンドとして
単離され、MGE=マスト細胞成長因子(ウィリアムス(W
illiaml)ら,Cell 63,(1990),167−174)又は造血成
長因子KL(フアング(Huang)ら,Cell 63,(1990),225
−233)と呼ばれている。対応するタンパクがラット肝
臓細胞からも単離され、SCF=幹細胞因子と呼ばれてい
る(セボ(Zsebo)ら,Cell 63(1990),195−201)。対
応するヒトの因子がマーチン(Martin)らによってクロ
ーン化され、SCF、MGF又はスチール・ファクター(SF)
と同義に呼ばれている(Cell 63(1990),203−211)。
これまで、c−kit遺伝子の発現は、特にノーザンブロ
ット法を使用するc−kit mRNAの検出によって、転写
レベルで確認されているだけである。しかしながら、例
えば、翻訳レベルについての調節プロセス又は形成され
たc−kitレセプタータンパクの安定性が全く登録され
ていないので、この方法は発現されたタンパクの量につ
いて間接的な示度を与えることができるだけである。従
って、診断薬用には、発現されたタンパクの量を直接に
測定することが極めて重要である。これは、c−kitレ
セプターに対するモノクローナル抗体を用いる結果から
得られる所望の特異性によってのみ可能である。
ラーナー(N.Lerner)ら(Blood 77(1991),1876−188
3)は、急性骨髄性白血病の患者の白血芽細胞に対して
向けられたガッド(Gadd)ら(Leuk.Res.9(1985),132
9)のモノクローナル抗体YB5.B8がc−kitタンパクと反
応するであろうことを示した。しかしながら、c−kit
レセプターに対するモノクローナル抗体は、規定された
c−kit抗原との免疫感作によってのみ絶対的な確実性
で得られる。
従って、本発明の目的は、c−kitレセプターに対する
モノクローナル抗体並びにそれらの製造方法を提供する
こと、及びこれらの抗体を使用してこのc−kitレセプ
ターの発現の変化の検出を可能にする方法を提供するこ
とであった。
この目的は、細胞系DSM ACC 2007、DSM ACC 2008又
はDSM ACC 2009から得ることができるか、又は細胞系
DSM ACC 2007、DSM ACC 2008又はDSM ACC 2009に
より産生する抗体と同じようにしてc−kitレセプター
に結合できる、ヒトc−kitレセプターに対するモノク
ローナル抗体によって達成される。
“同じようにして結合できる抗体”という用語は、規定
された既知の抗体と検出可能なエピトープ重複が存在す
る抗体として理解される。このエピトープ重複は、競合
的試験システムを使用して容易に検出できる。このため
に、例えば、ある抗体が規定された抗原又は特定のエピ
トープへの結合について既知の抗体とどの程度まで競合
するかを試験するために酵素免疫測定法を使用する。こ
のためには、適当な抗原を、標識された形態にある既知
のモノクローナル抗体及び過剰の研究対象の抗体と共に
インキュベートする。次に、研究対象の抗体が結合に関
して規定抗体にどの程度まで置換されるかは、形成され
た複合体を固定化し、該固体を液相から分離し、そして
2相中の1相における結合した標識を検出することによ
り、容易に証明できる。105倍過剰で少なくとも50%置
換されれば、エピトープ重複が存在することになる。
驚いたことに、得られた抗体は、精上皮腫(DSM ACC
2008)又は精上皮腫及び小細胞肺癌(DSM ACC 2007及
びDSM ACC 2009)とのみ特異的に反応し、健康な肺組
織とは反応しないことが判明した。
更に、驚いたことに、モノクローナル抗体DSM ACC 20
07は、幹細胞因子SCFによるリンパ球様細胞の増殖の刺
激を阻害することも判明した。この抗体は、c−kitレ
セプターへのSCFの如き成長因子の結合、および、c−k
itレセプターのSCF誘発リン酸化反応も、並びにc−kit
レセプター分子発現におけるSCF誘発減少をも阻害す
る。
従って、本発明は、c−kitレセプターへの成長因子の
結合を阻害するヒトc−kitレセプターに対するモノク
ローナル抗体であって、哺乳動物細胞中で発現され得る
c−kit配列でトランスフェクションされた哺乳動物細
胞で免疫感作し、該免疫感作された動物の脾臓細胞を不
滅化し、c−kitレセプターへの得られた抗体の結合を
確認し並びにc−kitレセプターへの成長因子の結合に
関するこれら抗体の作用を確認することによって所望の
抗体を産生するそれらハイブリドーマ細胞を同定し、そ
の培養上清がこの方法における阻害作用を有するそれら
ハイブリドーマ細胞を同定し、これらハイブリドーマ細
胞をクローニングし、そして、これらクローンによって
産生する抗体を既知の方法に従って単離することにより
得ることができる、モノクローナル抗体にも関する。
本発明は、好ましくは、SCFによるリンパ球様細胞の増
殖の刺激を阻害するヒトc−kitレセプターに対するモ
ノクローナル抗体であって、哺乳動物細胞中で発現され
得るc−kit配列でトランスフェクションされた哺乳動
物細胞で免疫感作し、該感作された動物の脾臓細胞を不
滅化し、c−kitレセプターへの得られた抗体の結合を
確認し並びにリンパ球様細胞の増殖に関するこの抗体の
作用を確認することによって所望の抗体を産生するそれ
らハイブリドーマ細胞を同定し、その培養上清がこの方
法における阻害作用を示すそれらハイブリドーマ細胞を
同定し、これらハイブリドーマ細胞をクローニングし、
そして、これらクローンによって産生する抗体を既知の
方法に従って単離することにより得ることができる、モ
ノクローナル抗体に関する。
免疫感作は、例えば、マウス又はラットの如きこの目的
のために普通に使用される動物内で行う。マウスが好ま
しく使用される。
c−kitタンパクをコードするcDNAでトランスフェクシ
ョンされたNIH−3T3細胞が免疫原として好ましく使用さ
れる。このcDNAは、ヤーデンら(EMBO J.6(1987),334
1−3351)に記載されたようにしてクローン化される。
該免疫感作に使用したNIH−3T3細胞系c−kitを、寄託
番号DSM ACC 2006で1991年5月23日に“微生物及び細
胞培養物のドイツ収集協会(Deutsche Sammlung von Mi
kroorganismen und Zellkulturen GmbH)”に寄託し
た。
免疫感作した動物の脾臓細胞を、好ましくは、J.of Im
m.Meth.39(1980)285−308における方法に従ってミエ
ローマ細胞系P3X63−Ag8.653(ATCC CRL 1580)との
融合によって不滅化する。これとは別に、当業者によく
知られている他の方法も脾臓細胞を不滅化するのに使用
できる(例えば、EBV形質転換)。
クローニング用に、該細胞を例えば蛍光活性化セルソー
ターによって分離する。c−kitに対する所望の抗体を
産生する不滅化細胞を検出するために、培養上清のサン
プルをc−kitレセプターとの反応性についてELISA試験
法で試験する。c−kitレセプターへの成長因子の結合
を阻害するか又はSCFによるリンパ球様細胞の増殖の刺
激を阻害するそれら抗体を得るために、c−kitレセプ
ターに結合する抗体を産生するそれらクローンの培養上
清を、c−kitレセプターへの成長因子結合の阻害及び
リンパ球様細胞のSCF刺激増殖の阻害について更に試験
する。
c−kitレセプターへの成長因子結合の阻害は、通常、
被験抗体の存在下で標識した成長因子をc−kitレセプ
ターと共にインキュベートし、次にレセプター結合成長
因子を確認することにより行う。
リンパ球様細胞のSCF誘発増殖の阻害は、普通の方法
で、好ましくは、その増殖がSCFで刺激されたリンパ球
の蛍光標識によって確認する。
その培養上清が陽性反応を示すそれらクローンを増や
し、これらクローンよって産生する抗体を既知の方法に
従って単離する。
驚いたことに、抗体DSM ACC 2007がパラフィンで処理
したc−kitレセプター並びにパラフィンで処理してい
ないc−kitレセプターに結合することが判明した。
本発明の好ましい態様においては、その培養上清がパラ
フィン処理c−kitレセプターとも反応するそれら抗体
を含有するそれらハイブリドーマ細胞をクローン化し、
これらクローンによって産生する抗体を既知の方法に従
って単離する。
c−kitに対する所望の抗体を産生する不滅化細胞の検
出は、該培養上清のサンプルをパラフィン処理組織片と
インキュベートし、この組織片中に存在するc−kitレ
セプターに結合した抗体を検出することによって、この
好ましい態様で行う。
驚いたことに、モノクローナル抗体DSM ACC 2009は、
幹細胞因子SCFにより誘発されたリンパ球様細胞の増殖
を共働的に刺激する。加えて、それはc−kitレセプタ
ーのSCF誘発リン酸化反応を刺激してc−kitレセプター
発現のSCF誘発減少を僅かに遅延させる。
従って、本発明は、更に、リンパ球様細胞のSCF誘発増
殖を刺激するヒトc−kitレセプターに対するモノクロ
ーナル抗体であって、哺乳動物細胞中で発現され得るc
−kit配列でトランスフェクションされた哺乳動物細胞
で免疫感作し、該免疫感作された動物の脾臓細胞を不滅
化し、該c−kitレセプターへの得られた抗体の結合を
確認し並びにリンパ球様細胞の増殖についてのこの抗体
の作用を確認することにより所望の抗体を産生するそれ
らハイブリドーマ細胞を同定し、その培養上清がこの方
法における刺激作用を有するそれらハイブリドーマ細胞
を同定し、これらハイブリドーマ細胞をクローニング
し、そして、これらクローンによって産生する抗体を既
知の方法に従って単離することにより得ることのでき
る、モノクローナル抗体に関する。
リンパ球様細胞のSCF誘発増殖の刺激は、普通の方法
で、好ましくは、その増殖がSCFで刺激されたリンパ球
の蛍光標識によって確認する。
本発明は、更に、哺乳動物細胞中で発現され得るc−ki
t配列でトランスフェクションされた哺乳動物細胞で免
疫感作し、そして、該免疫感作された動物の脾臓細胞を
不滅化し、それによって、ヒトc−kitレセプターに対
する抗体を産生するそれらハイブリドーマ細胞をクロー
ン化し、そして、これらクローンによって産生する抗体
を既知の方法に従って単離する、ヒトc−kitレセプタ
ーに対するモノクローナル抗体を産生する方法に関す
る。
本発明は、また、好ましくは、ヒトc−kitレセプター
への成長因子の結合を阻害するヒトc−kitレセプター
に対するモノクローナル抗体であって、哺乳動物細胞中
で発現され得るc−kit配列でトランスフェクションさ
れた哺乳動物細胞で免疫感作し、該免疫感作された動物
の脾臓細胞を不滅化し、該c−kitレセプターへの得ら
れた抗体の結合及び該c−kitレセプターへの成長因子
の結合についてのこの抗体の作用を確認することにより
所望の抗体を産生するそれらハイブリドーマ細胞を同定
し、その培養上清がこの方法の阻害作用を有するそれら
ハイブリドーマ細胞を同定し、これらハイブリドーマ細
胞をクローニングし、そして、これらクローンにより産
生する抗体を既知の方法に従って単離することにより得
ることのできる、モノクローナル抗体を産生する方法に
関する。
本発明は、特に好ましくは、SCFによるリンパ球様細胞
の増殖の刺激を阻害するヒトc−kitレセプターに対す
るモノクローナル抗体であって、哺乳動物細胞中で発現
され得るc−kit配列でトランスフェクションされた哺
乳動物細胞で免疫感作し、該免疫感作された動物の脾臓
細胞を不滅化し、該c−kitレセプターへの得られた抗
体の結合を確認し並びにリンパ球様細胞の増殖について
この抗体の作用を確認することにより所望の抗体を産生
するそれらハイブリドーマ細胞を同定し、その培養上清
がこの方法における阻害作用を有するそれらハイブリド
ーマ細胞を同定し、これらハイブリドーマ細胞をクロー
ン化し、そして、これらクローンにより産生する抗体を
既知の方法に従って単離することにより得ることのでき
る、モノクローナル抗体を産生する方法に関する。
本発明は、更に特に好ましくは、リンパ球様細胞のSCF
誘発増殖を刺激するヒトc−kitレセプターに対するモ
ノクローナル抗体であって、哺乳動物細胞中で発現され
得るc−kit配列でトランスフェクションされた哺乳動
物細胞で免疫感作し、そして、該免疫感作された動物の
脾臓細胞を不滅化し、該c−kitレセプターへの得られ
た抗体の結合を確認し並びにリンパ球様細胞の増殖につ
いてこの抗体の作用を確認することにより所望の抗体を
産生するそれらハイブリドーマ細胞を同定し、その培養
上清がこの方法における刺激作用を有するそれらハイブ
リドーマ細胞を同定し、これらハイブリドーマ細胞をク
ローニングし、そして、これらクローンにより産生する
抗体を既知の方法に従って単離することにより得ること
のできる、モノクローナル抗体を産生する方法に関す
る。
セルラインDSM ACC 2007、DSM ACC 2008及びDSM A
CC 2009も本発明の主題である。
驚いたことに、治療のために価値のある知見を提供する
本発明によれば、c−kitに対するモノクローナル抗体
を使用して、造血細胞、精上皮腫並びに小細胞肺癌の領
域における腫瘍の悪性度を評価することが可能であるこ
とが判明した。
従って、本発明は、組織検体をc−kitレセプターに対
する少なくとも1のモノクローナル抗体と共にインキュ
ベートし、次に、既知の方法によって結合した抗体を確
認する、造血細胞、精上皮腫及び小細胞肺癌の腫瘍の悪
性度を検出する方法にも関する。
好ましい態様においては、組織サンプルをc−kitレセ
プターに対する本発明抗体と共にインキュベートする。
この場合、IgGアイソタイプの抗体を使用するのが好ま
しい。Fab又はF(ab′)断片を使用できる。
c−kitレセプターに対し結合した抗体を検出するため
に、該c−kit抗体への結合の前後に、例えば、標識し
たマウスFCδに対する第2抗体と共にインキュベーショ
ンを行う。通常は、酵素、又は蛍光性若しくは化学発光
性染料を標識として使用する。
造血細胞の悪性腫瘍と悪性精上皮腫はこの方法において
正のシグナルを示し、細胞系DSM ACC 2007又はDSM A
CC 2009により産生する抗体と同様にしてc−kitレセ
プターに結合するモノクローナル抗体を使用するとき
は、更に小細胞肺癌もこの方法において正のシグナルを
示す。
SCFによるリンパ球様細胞の増殖の刺激を阻害する本発
明によるヒトc−kitレセプターに対するモノクローナ
ル抗体の更なる用途は、骨髄性白血病治療用の治療剤を
製造するためにそれらを使用することである。
本発明によるセルラインDSM ACC 2006、DSM ACC 20
07、DSM ACC 2008及びDSM ACC 2009は、ブダペスト
条約に基づいて1991年5月23日にD−3300ブラウンシュ
ヴァイク、マッシェローダー(Mascheroder)の“微生
物及び細胞培養物のドイツ収集協会”に寄託した。
図面を参照しながら以下の実施例により本発明を説明す
る。
図1は、モノクローナル抗体DDSM ACC 2009によるリ
ンパ球様細胞のSCF誘発増殖の刺激及びモノクローナル
抗体DSM ACC 2007によるリンパ球様細胞のSCF誘発増
殖の阻害を示す。各場合において、増殖している細胞の
比率は、培地(●)、100μg/mlSCF(▽)、2μg/mlの
モノクローナル抗体DSM ACC 2007(▼)又はモノクロ
ーナル抗体DSM ACC 2009(△)との37℃でのAML細胞
のインキュベーション後、並びにSCFでの刺激前の、モ
ノクローナル抗体DSM ACC 2007(□)及びDSM ACC
2009(▲)との4℃での30分間のプレインキュベーショ
ン後に示されたものである。
実施例1 ヒトc−kitレセプターに対するモノクローナル抗体の
産生 ヤーデンら(EMBO Journal6巻(1987),3341−3351)に
記載されたようにしてヒトc−kit遺伝子をクローン化
し、NIT−3T3細胞内で発現させる。Balb/cマウスを、c
−kitを発現するこれらトランスフェクション済NIT−3T
3細胞5000,000で腹腔内に免疫感作する。この免疫感作
は約4週間の間隔で繰り返す。総免疫感作期間は6ヶ月
である。次に、麦芽凝集素で富化したc−kit(実施例
2を参照のこと)で該動物を更に2回免疫感作する;こ
れら免疫感作の最終の回は静脈内に行う。この最終免疫
感作の3日後に該免疫感作した動物の脾臓細胞をミエロ
ーマ細胞系P3X63−Ag8.653(ATCC CRL1580)で不滅化
する。
該脾臓細胞のミエローマ細胞系との融合は、J.of Imm.M
eth.,39(1980),285−308による標準方法に従って行
う。脾臓細胞:ミエローマ細胞の融合割合はこの場合1:
1である。該融合物をグレイナー(Greiner)社の24ウェ
ル培養プレート上に5×104の該マウスの腹腔浸出細胞
と共に播く。蛍光活性化セルソーター(ベクトン・ディ
ッキンソン(Becton Dickinson))を使用して融合後2
週間目に陽性の一次培養物(実施例3により確認した)
をクローン化する。これのために、該細胞を96ウェルマ
イクロタイタープレート中に個別に配置してHECS培地
(テクノマラ(Tecnomara))を供給する。次に、10%
ウシ胎児血清を含有する市販RPMI−1640培地を培養培地
として使用する。
モノクローナル抗体を産生するために、このようにして
得られたハイブリドーマ細胞クローンをin vivoで増や
す。これのために、プリスタン(シグマ)で前処理した
マウスに5×106のハイブリドーマ細胞を腹腔内接種す
る。10〜15日後、それぞれのマウスから腹水を2〜3ml
採取し、慣用法に従いこれからモノクローナル抗体を単
離する。収率は約5mg IgG/ml腹水である。
実施例2 麦芽凝集素アガロースによるc−kitレセプタータンパ
クの濃縮 c−kitを発現するトランスフェクションNIT−3T3細胞
系c−kitを、10%FCS及び2mmol/lのグルタミンを含有
するDMEM/F12(1:1)培地中で、ローラーフラスコ内に
集密するまで培養する。次に、20mlの細胞溶解緩衝液中
で該細胞を溶解する。該細胞溶解緩衝液は、50mmol/l
Hepes pH7.5;150mmol/l塩化ナトリウム;1.5mmol/lMgCl
2;1mmol/l EGTA;1%トリトンX−100;10%グリセロー
ル及び4μg/ml PMSFを含有する。該細胞溶解産物を10
0000gで1時間遠心分離し、上澄み液をHer2x緩衝液で1:
1に希釈して一夜40℃でバッチ法で麦芽凝集素アガロー
ス(シグマ)に結合させる(Her2x緩衝液:50mmol/l He
pes pH7.2;150mmol/l塩化ナトリウム;1%トリトンX−
100;10%グリセロール及び4μg/ml PMSF)。次に、該
麦芽凝集素アガロースを10倍容量のHer2x緩衝液で洗浄
し、最後にc−kitレセプタータンパクをHer2x緩衝液中
で0.3mol/l N−アセチルグルコサミンで溶離する。
実施例3 産生した抗体の特異性の確認 ハイブリドーマ細胞の培養上清中の抗体の特異性を確認
するために酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)を使用す
る。
これのために、96ウェルマイクロタイタープレート(ヌ
ンク(Nunc))を100μlc−kit抗原(実施例2に従って
単離する;炭酸緩衝液中5μl/ml、ベーリンガーマンハ
イム、カタログ No.726559)で被覆し、100μl培養上
清((ダルベッコ(Dulbecco)とボート(Vogt),J.Ex
p.Med.99(1954),167−182に従って)PBSで1:25に希釈
する)と共に2時間室温でインキュベートし、3x350μl
PBS/0.05%ツィーン20で洗浄する。その後、それをPOD
標識ヒツジ抗マウスIgG(10mU;ベーリンガーマンハイ
ム、カタログ No.1317377)と共に15分間室温でインキ
ュベートし、3x350μlPBS/0.05%ツィーン20で洗浄し
て、3.25mmol/l過ホウ酸ナトリウム(ベーリンガーマン
ハイム、カタログ No.1204 530)を含有する40mmol/lク
エン酸緩衝液(pH4.4)中、100μl ABTS (1mg/ml、
ベーリンガーマンハイム、カタログ No.756407)で試験
反応を開始する。室温で20分間インキュベーションした
後、光度計で405nmにおける吸収を確認する。
実施例4 産生した抗体の、リンパ球様細胞のSCF誘発増殖及び成
長因子の結合における作用の確認 密度勾配遠心(“リンパ球分離媒体(Lymphozyten−Tre
nnmedium)”ベーリンガーマンハイム社、カタログ No.
295 949)によってリンパ球を単離し、完全RPMI1640(1
0%ウシ胎児血清、2mmol/lグルタミン、1%ビタミン溶
液(ベーリンガーマンハイム社、カタログ No.210 30
7)、100IU/mlペニシリン及び100μg/mlストレプトマイ
シン)中、1×106細胞/mlの細胞力価に調節する。この
細胞懸濁液100μlを10μlの組み換えヒトSCF(アムゲ
ン・ソウザンド・オークスUSA;最終濃度100ng/ml)及び
2μg/mlの被験モノクローナル抗体と一緒に平行実験に
おいて37℃で30分間インキュベートする。更に行った2
つの平行実験において、まず、2μg/mlの被験モノクロ
ーナル抗体とのプレインキュベーションを4℃で30分間
行い、次に100ng/mlSCFを添加する。次に、被験モノク
ローナル抗体に結合したそれら細胞をヒツジからのFITC
結合抗マウスイムノグロブリン(ベーリンガーマンハイ
ム社、カタログ No.821 462)による蛍光標識によって
染色し、そしてこれら細胞のDNAを0.05mg/mlヨウ化プロ
ピジウム(シグマ)と0.1%クエン酸ナトリウムの低張
性溶液で該細胞を処理することによって染色し、FACS
IVセルソーター(ベクトン・ディッキンソン)で核標識
を検査する。励起を488nmで行ってFITC標識細胞を530nm
で測定し、ヨウ化プロピジウムで標識した核を610nmで
測定する。増殖している細胞のパーセンテージは、S相
並びにG2相及びM相にあるヨウ化プロピジウムで標識さ
れた細胞の比率の合計(%S+%G2/M)によって得られ
る。図1は、リンパ球様細胞のSCF誘発増殖についての
モノクローナル抗体DSM ACC 2009の刺激作用並びにリ
ンパ球様細胞のSCF誘発増殖についてのモノクローナル
抗体DSM ACC 2007の阻害作用を示す。
更に、モノクローナル抗体DSM ACC 2007は、c−kit
レセプターへのSCFの結合の阻害を起こす。この作用を
検出するために、上記のようにして単離したリンパ球を
0.01%NaN3及び2μg/mlのモノクローナル抗体DSM ACC
2007を含有するPBS中で、氷上で30分間インキュベー
トする。次に、125ng/mlのビオチニル化SCFを添加して
該細胞をストレプトアビジン−フィコエリトリン(ダイ
アノバ)で染色する、FACS IVセルソーター(ベクトン
・ディッキンソン)中で、488nmの励起波長及び570nmの
測定波長で評価する。モノクローナル抗体DSM ACC 20
07と共にインキュベートしなかったコントロール試料と
比較して、モノクローナル抗体DSM ACC 2007によるリ
ンパ球へのSCF結合の阻害は98%である。
培地(完全RPMI1640) 440ml RPMI1640(ベーリンガーマンハイムBM 209 94
5) 50ml ウシ胎児血清(FCS)(BM 210 471) 5ml グルタミン溶液、200mmol/l(BM 210 277) 5ml ビタミン溶液(1%)(BM 210 307) 1ml ペニシリン(50000 IU)及びストレプトマイシ
ン(50mg) 実施例5 c−kitに対する抗体のエピトープ重複の確認 ある抗体のモノクローナル抗体DSM ACC 2007とのエピ
トープ重複を検出するために、競合酵素免疫測定を行
う。これのために、実施例2に従って濃縮したc−kit
レセプタータンパクを、まず、D−ビオチニル−ε−ア
ミドカプロン酸−N−ヒドロキシコハク酸イミドエステ
ル(ベーリンガーマンハイム、カタログ No.1008960)
で製造業者の説明書に従ってビオチニル化する。300ng
のこのビオチニル化抗原を、室温で1時間インキュベー
トすることにより、100μlPBS中でストレプトアビジン
被覆マイクロタイタープレート(EP−A 0 344 578に従
って作る)に結合させる。PBS/0.05%ツィーン20で4回
洗浄した後、それをペルオキシダーゼ(最終濃度250mU/
ml)で標識したモノクローナル抗体DSM ACC 2007及び
評価すべき抗体と共に室温で90分間同時にインキュベー
トする。再度、PBS/0.05%ツィーン20で4回洗浄した
後、それを酵素−基質溶液ABTS と共に渦ホウ酸ナトリ
ウム含有緩衝液中で室温にて30分間インキュベートし、
次に、結合したPOD標識モノクローナル抗体DSM ACC 2
007の量の測定値として405nmの吸収を測定する。この値
をモノクローナル抗体DSM ACC 2007を単独でインキュ
ベートしたときに得られた吸収と比較した。モノクロー
ナル抗体DSM ACC 2007酵素複合体(250mU/ml)につい
て、105倍過剰の評価すべき抗体で少なくとも50%の競
合が検出できる場合、エピトープ重複が存在する。
実施例6 異なる組織及び腫瘍におけるc−kitレセプタータンパ
クの発現の確認 被験組織片をc−kitに対するモノクローナル抗体(DSM
ACC 2007、DSM ACC 2009又はDSM ACC 2008、い
ずれの場合も20μg/ml)と共に4℃で2時間インキュベ
ートする。洗浄工程(PBS/0.05%ツィーン20中で5分間
を3回)後、該組織片をヒツジ抗マウスIgG(100μg/m
l、ベーリンガーマンハイム、カタログ No.1092618)と
共に室温で1時間インキュベートする。結合した抗体を
ペルオキシダーゼとマウス抗ペルオキシダーゼ抗体の複
合体(250mU/ml、ベーリンガーマンハイム、カタログ N
o.1092626、室温で1時間インキュベーション)によっ
て検出する。試験反応はジアミンベンジジン(1mg/ml)
で始まり、顕微鏡で評価する。
以下の表は、この方法によって確認された、細胞系DSM
ACC 2007、DSM ACC 2008及びDSM ACC 2009から
得られたモノクローナル抗体の反応性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/53 D 33/577 B // C12N 15/02 (C12P 21/08 C12R 1:91) 微生物の受託番号 DSM ACC2009 (72)発明者 コストカ,グンター ドイツ連邦共和国 D−8000 ミュンヘン −40 バレールシュトラーセ 74 (72)発明者 ナオヨックス,クルト ドイツ連邦共和国 D−8122 ペンツバー ク ビュッヘンシュトラーセ 3 (72)発明者 ウルリッヒ,アクセル ドイツ連邦共和国 8000 ミュンヘン−40 アダルバートシュトラーセ (番地な し) (56)参考文献 Journal of Cellula r Biochemistry,supp lement 15F(1991)P.89 Blood,77(9)(1991)P.1876 −1883 Clinical Research, 39(2)(1991)P.210A Blood,79(2)(1992)P.338 −346

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)c−kitレセプターへの成長因子の
    結合を阻害し、SCFによるリンパ球様細胞の増殖の刺激
    を阻害し、精上皮腫および小細胞肺癌と反応するが健康
    な肺組織とは反応せず、かつ、パラフィンで処理したc
    −kitレセプターにもパラフィンで処理していないc−k
    itレセプターにも結合することを特徴とする、細胞系DS
    M ACC 2007から得ることができるか、または細胞系DS
    M ACC 2007により産生される抗体によって認識される
    エピトープと同じエピトープを介してヒトc−kitレセ
    プターに結合し得るモノクローナル抗体; (b)精上皮腫と反応するが小細胞肺癌および健康な肺
    組織とは反応しないことを特徴とする、細胞系DSM ACC
    2008から得ることができるか、または細胞系DSM ACC
    2008により産生される抗体によって認識されるエピト
    ープと同じエピトープを介してヒトc−kitレセプター
    に結合し得るモノクローナル抗体;および (c)リンパ球様細胞のSCF誘発増殖を刺激し、精上皮
    腫および小細胞肺癌と反応するが健康な肺組織とは反応
    しないことを特徴とする、細胞系DSM ACC 2009から得
    ることができるか、または細胞系DSM ACC 2009により
    産生される抗体によって認識されるエピトープと同じエ
    ピトープを介してc−kitレセプターに結合し得るモノ
    クローナル抗体; よりなる群から選ばれる、ヒトc−kitレセプターに対
    するモノクローナル抗体。
  2. 【請求項2】抗体DSM ACC 2007によって認識されるエ
    ピトープと同じエピトープを介してc−kitレセプター
    に結合できるヒトc−kitレセプターに対するモノクロ
    ーナル抗体であって、哺乳動物細胞中で発現され得るc
    −kit配列でトランスフェクションされた哺乳動物細胞
    を用いて動物を免疫感作し、該免疫感作された動物の脾
    臓細胞を不滅化し、c−kitレセプターへの得られた抗
    体の結合を確認し、さらにc−kitレセプターへの成長
    因子の結合に関するこれら抗体の作用またはリンパ球様
    細胞の増殖に関するこれら抗体の作用を確認することに
    よって目的とする抗体を産生するハイブリドーマ細胞を
    同定し、その培養上清がこの方法において阻害作用を示
    しかつパラフィンで処理したc−kitレセプターと反応
    する抗体を含有するハイブリドーマ細胞を同定し、これ
    らハイブリドーマ細胞をクローン化し、そして、これら
    クローンによって産生される抗体を既知の方法に従って
    単離することにより得ることができる、上記のモノクロ
    ーナル抗体。
  3. 【請求項3】リンパ球様細胞のSCF誘発増殖を刺激する
    ヒトc−kitレセプターに対するモノクローナル抗体で
    あって、哺乳動物細胞中で発現され得るc−kit配列で
    トランスフェクションされた哺乳動物細胞を用いて動物
    を免疫感作し、該免疫感作された動物の脾臓細胞を不滅
    化し、ヒトc−kitレセプターへの得られた抗体の結合
    を確認し並びにリンパ球様細胞の増殖についてのこの抗
    体の作用を確認することにより目的の抗体を産生するハ
    イブリドーマ細胞を同定し、このようにして同定した目
    的のハイブリドーマ細胞をクローン化し、そして、これ
    らクローンによって産生される抗体を既知の方法に従っ
    て単離することにより得ることができる、上記のモノク
    ローナル抗体。
  4. 【請求項4】哺乳動物細胞中で発現され得るc−kit配
    列でトランスフェクションされた哺乳動物細胞を用いて
    動物を免疫感作し、該免疫感作された動物の脾臓細胞を
    不滅化し、ヒトc−kitレセプターへの得られた抗体の
    結合を確認し、さらにc−kitレセプターへの成長因子
    の結合に関するこれら抗体の作用またはリンパ球様細胞
    の増殖に関するこれら抗体の作用を確認することによっ
    て目的と抗体を産生するハイブリドーマ細胞を同定し、
    その培養上清がこの方法において阻害作用を示しかつパ
    ラフィンで処理したc−kitレセプターと反応する抗体
    を含有するハイブリドーマ細胞を同定し、これらハイブ
    リドーマ細胞をクローン化し、そして、これらクローン
    により産生される抗体を既知の方法に従って単離するこ
    とからなる、抗体DSM ACC 2007によって認識されるエ
    ピトープと同じエピトープを介してc−kitレセプター
    に結合できる、ヒトc−kitレセプターに対するモノク
    ローナル抗体の産生方法。
  5. 【請求項5】哺乳動物細胞中で発現され得るc−kit配
    列でトランスフェクションされた哺乳動物細胞を用いて
    動物を免疫感作し、該免疫感作された動物の脾臓細胞を
    不滅化し、ヒトc−kitレセプターへの得られた抗体の
    結合を確認し、さらにリンパ球様細胞のSCF誘発増殖に
    ついてのこの抗体の作用を確認することにより目的の抗
    体を産生するハイブリドーマ細胞を同定し、この方法で
    同定した目的のハイブリドーマ細胞をクローン化し、そ
    して、これらクローンにより産生される抗体を既知の方
    法に従って単離することからなる、リンパ球様細胞のSC
    F誘発増殖を刺激するヒトc−kitレセプターに対するモ
    ノクローナル抗体の産生方法。
  6. 【請求項6】(a)c−kitレセプターへの成長因子の
    結合を阻害し、SCFによるリンパ球様細胞の増殖の刺激
    を阻害し、精上皮腫および小細胞肺癌と反応するが健康
    な肺組織とは反応せず、かつ、パラフィンで処理したc
    −kitレセプターにもパラフィンで処理していないc−k
    itレセプターにも結合する、ヒトc−kitレセプターに
    対するモノクローナル抗体を産生する細胞系DSM ACC
    2007; (b)精上皮腫と反応するが小細胞肺癌および健康な肺
    組織とは反応しない、ヒトc−kitレセプターに対する
    モノクローナル抗体を産生する細胞系DSM ACC 2008;
    および (c)リンパ球様細胞のSCF誘発増殖を刺激し、精上皮
    腫および小細胞肺癌と反応するが健康な肺組織とは反応
    しない、ヒトc−kitレセプターに対するモノクローナ
    ル抗体を産生する細胞系DSM ACC 2009; よりなる群から選ばれる、ヒトc−kitレセプターに対
    するモノクローナル抗体を産生する細胞系。
  7. 【請求項7】組織検体を請求項1〜3のいずれか1つに
    記載された少なくとも1つのモノクローナル抗体と共に
    インキュベートし、次に、結合した抗体を既知の方法に
    よって検出する、造血細胞の腫瘍、精上皮腫または小細
    胞肺癌を検出する方法。
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