JPH0768081A - 洗濯機の洗剤投入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗剤を洗濯兼脱水槽に過不足なく安定して投
入できるようにするとともに、前記槽内において洗剤が
均等に拡散するように供給する。 【構成】 水槽２内への給水時に洗剤吐出装置１１によ
り洗剤撹拌容器１２内に洗剤を投入した後、開閉機構１
３を閉じるとともに止水弁１６を開き、水槽２内の水を
前記容器１２内へ入れるようにし、この状態から循環ポ
ンプ１５の動作により水槽２内の水を止水弁１６、容器
１２、循環ポンプ１５、循環パイプ１６を巡って水を循
環させることにより、循環水が容器１２内を通過中に渦
巻状水流を発生するようにし、これによって容器１２内
の洗剤を溶解させて、前記水流により循環ポンプ１５、
循環パイプ１６を経て水槽２へ投入するようにした洗濯
機の洗剤投入装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水槽へ洗剤を自動投入
するために洗濯機本体に付設された洗濯機の洗剤投入装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、洗濯機の洗剤投入装置としては、
洗濯機上部に配設されている上面板部に洗剤収納部を設
けたもの、あるいは洗濯兼脱水槽内に洗剤収納部を設け
たもの等が知られている。

【０００３】図６〜図８は、洗濯機の上面板部に洗剤収
納部を設けた前者の方式による従来の洗剤投入装置の一
例を示している。図６において、４１は洗濯機本体を構
成する外槽であって、外槽４１の上端部には上面板部４
２が装着されており、該上面板部４２に取り付けられた
操作パネル（図示せず）により洗濯機上部の外装が施さ
れている。

【０００４】また、外槽４１の内部には水槽４３が配設
されている。該水槽４３はその周囲に配された４本の支
持機構４４によって外槽４１に吊り下げられており、該
水槽４３の内部には洗濯兼脱水槽４５が回転自在に配設
されている。４６は水槽４３の底部に設けられた排水弁
である。

【０００５】洗濯兼脱水槽４５の内底部には洗濯物を撹
拌するパルセータ４７を臨ませてあり、また、水槽４３
の底部より更に下方となる外槽４１内には機構部４８が
設けられている。この機構部４８はベルト４９を介して
モータ５０と連動連結されており、該モータ５０の駆動
をパルセータ４７及び洗濯兼脱水槽４５に択一的に伝達
する。

【０００６】図７に示すように、前記上面板部４２は、
水槽４３の上方となる中央部に洗濯物投入口４２ａが形
成されており、該洗濯物投入口４２ａは上蓋４２ｂによ
って開閉されるようになっている。５１は粉末洗剤及び
液体漂白剤、液体柔軟仕上剤を収納する収納ケースであ
って、上面板部４２の後部に形成された装着部５２に、
該装着部５２の開放前面から出入自在に装着されてい
る。

【０００７】より詳しくは、前記収納ケース５１は図７
及び図８に示すように前面に把手が取り付けられた箱形
状に形成されており、その内部は液体漂白剤を収納する
漂白剤収納部５３、液体柔軟仕上剤を収納する柔軟剤収
納部５４及び、漂白剤収納部５３と柔軟剤収納部５４と
の間に形成された粉末洗剤を収納する洗剤収納部５５の
都合３室に区切られている。また、洗剤収納部５５は上
方及び収納ケース５１の装着方向の奥側が開放されてい
る。

【０００８】上面板部４２の後部側には給水手段が内装
されている。該給水手段は初期の給水時等に使用される
第１給水弁５６ａ及び、すすぎ工程時等に使用される第
２給水弁５６ｂからなる２連給水弁５６と、該２連給水
弁５６と連通する第１、第２給水部５７ａ、５７ｂとを
備えている。このうち、第１給水部５７ａは図８に示す
ように、装着部５２の奥端から前端に亙る上方部分に形
成されている。

【０００９】このような従来構成においては、運転開始
時に、第１給水弁５６ａが開き、該第１給水弁５６ａか
らホース５８を介して第１給水部５７ａに給水され、さ
らに該第１給水部から漂白剤収納部５３及び洗剤収納部
５５に同時に給水される。一方、図８に示すように、洗
剤は収納ケース５１の奥端開放部５１ａから装着部５２
の内底面を通り、洗濯兼脱水槽４５中へ投入される。

【００１０】図９は他の従来例として、洗濯兼脱水槽内
に洗剤収納部を設けた後者の方式による洗剤投入装置の
一例を示している。なお、この図に示された従来例にお
いて、前記従来例と構成及び作用が共通する部分には共
通の符号を付して、重複を避けるためにその説明を省略
する。

【００１１】図９に示すものでは、洗濯兼脱水槽４５の
内周面に沿って上下方向に溝６１を形成するとともに、
パルセータ４７の外周端部近傍から洗濯兼脱水槽４５の
上端近傍まで延びたカバー６２を前記溝６１の開放側面
と対向して設けることにより、洗濯兼脱水槽４５の上端
開口部とパルセータ４７の下面とに臨んで開口する通水
路６３を形成しており、洗剤はこの通水路６３の上部開
口端から投入され、該通水路６３中に収納される。

【００１２】なお、６４は洗濯兼脱水槽４５の底面に取
り付けられたフランジであって、該フランジ６４には多
数の吸水孔６４ａが形成されている。また、パルセータ
４７の裏面にはポンプ用羽根４７ａが設けられており、
パルセータ４７の回転時に、該ポンプ用羽根４７ａが水
のポンプアップ作用を生起するようになっている。

【００１３】この場合、運転が開始されると、洗濯兼脱
水槽４５内に設定水位に達するまで給水が行われた後、
パルセータ４７を回転させて洗濯を開始する。これと同
時にポンプ用羽根４７ａの回転によって水槽４３内の水
がフランジ６４の吸水孔６４ａを通じて洗濯兼脱水槽４
５内に吸い込まれ、さらに通水路６３へ積極的に押し込
まれる。そして、通水路６３を上昇する水の流れによっ
て該通水路６３中に収納されている洗剤が通水路６３の
上端開口部から水槽４３内に投入される。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれの従来構造においても次のような問題点があった。
まず、上面板部４２内に洗剤を収納し、給水により水槽
４３内に洗剤を投入する方式を用いた前者の従来例にお
いては、水道圧や水道栓の開き具合等により給水時の流
水量が所要量よりも少なくなっている場合、洗剤が完全
に洗濯兼脱水槽４５内に投入されず、洗剤収納部５５に
残留する。このため洗濯時においては水中に含まれる洗
剤の濃度が薄くなって、洗濯物の汚れ落ちが悪くなる。
また、すすぎ時おいては給水されたすすぎ用水中に洗剤
が混入してしまうという問題点があった。

【００１５】また、洗濯兼脱水槽４５内に洗剤を収納す
る方式を用いた後者の従来例においては、洗濯時の水位
が低い場合、パルセータ４７のポンプ用羽根４７ａは、
洗剤が収納されている通水路６３の上端開口部から洗剤
を水槽４３に投入するに足るだけの十分なポンプアップ
能力を生起し得ない。このため、洗剤は通水路６３の下
端開口部から水槽４３へ供給される状態となり、水槽４
３内の全域に洗剤が行き渡りにくいという問題点があっ
た。

【００１６】本発明は、上記のような従来の洗剤投入方
式による洗剤投入装置の問題点を抜本的に解決するもの
で、洗剤を洗濯兼脱水槽に過不足なく安定して投入で
き、しかも、洗濯兼脱水槽内において洗剤が十分に行き
渡るように供給することが可能な洗濯機の洗剤投入装置
を提供することを目的とするものである。

【００１７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、水の流入口及び流出口と洗剤投入口とを
有する洗剤撹拌容器と、洗濯機本体内に設けられた水槽
の底部開口から前記洗剤撹拌容器の流入口、流出口を経
由して前記水槽内の上部に至る通水路と、前記水槽と通
水路を巡る循環水路に水を循環させるための循環ポンプ
と、前記洗剤撹拌容器の洗剤投入口を開閉する開閉手段
と、前記循環ポンプを駆動するポンプ駆動手段と、動作
制御手段とを設けている。

【００１８】そして、前記動作制御手段により、洗剤撹
拌容器中に洗剤を投入時に、前記洗剤投入口を開放し、
洗剤投入後、該洗剤投入口を閉鎖するように前記開閉手
段の動作を制御するとともに、該開閉手段による洗剤投
入口の閉鎖後、前記循環ポンプを作動させるべく前記ポ
ンプ駆動手段を制御するようにしている。

【００１９】上記構成においては、洗剤撹拌容器を水槽
内の最低水面より更に低い位置に設ける一方、該洗剤撹
拌容器と水槽間の通水路部分に止水弁を設けるととも
に、前記洗剤撹拌容器よりも下方に通水路中の水を排水
するための排水弁を設け、さらに止水弁を開閉する止水
弁駆動手段と、排水弁を開閉する排水弁駆動手段とを付
加した構成とすることができる。

【００２０】この場合、前記動作制御手段は、洗剤撹拌
容器内への洗剤投入時、前記止水弁を閉じるとともに前
記排水弁を開くように前記止水弁駆動手段及び排水弁駆
動手段を制御し、さらに循環水路中の水の排水完了後、
前記洗剤撹拌容器へ洗剤を投入すべく洗剤投入口を開く
ように開閉手段を制御するように構成される。

【００２１】また、上記構成では、洗剤を貯留する洗剤
貯留部と、この洗剤貯留部に貯留された洗剤を計量した
上で所定量を吐出する計量部とを具備する洗剤吐出手段
を設け、この洗剤吐出手段により洗剤撹拌容器へ洗剤を
投入するように構成することができる。

【００２２】さらに、洗剤撹拌容器は、流入口を容器本
体内部の外周部に臨ませ、且つ流出口を前記容器本体内
部のほぼ中心部に臨ませるとともに、前記容器本体の内
部形状を流入口から流出口へ流れる水が該容器本体内部
で渦流を形成するように構成することが望ましい。

【００２３】

【作用】上記構成によると、循環水路内に設けた洗剤撹
拌容器内に洗剤を投入し、循環ポンプによって水を循環
させることにより設定量の洗剤が供給されるので、水槽
内の水位や水道からの給水状態に拘りなく、安定した条
件で常時、最適水中洗剤濃度の洗濯液が水槽内へ投入さ
れる。

【００２４】また、洗剤撹拌容器の設置レベルを水槽の
水位より低くすることにより、止水弁の弁開時、洗剤撹
拌容器内は必然的に満水状態となる。従って、洗剤撹拌
容器内の偏った位置に洗剤が投入されても、洗剤はその
投入された位置とは無関係に確実に水流に溶解しつつ搬
送される。また、洗濯途中においても、止水弁を開き、
排水弁を閉じることにより、洗剤撹拌容器内の水を排水
することができるため、洗剤の追加が可能である。

【００２５】また、洗剤を容器内に投入するのを洗剤吐
出手段によって行うことにより、利便性を高めることが
できる。さらに、洗剤撹拌容器を内部で渦流が形成され
るような形状とすることにより、洗剤撹拌容器内を通過
する水流が渦流となるので、洗剤を効率よく溶かしなが
ら搬送することができる。

【００２６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は本実施例に係る洗剤投入装置が装備された
洗濯機の構成を概略的に示している。図１において、１
は洗濯機本体を構成する外槽であって、この外槽１の内
部には水槽２が、その周囲に配された４本の支持機構
（図示せず）によって吊り下げられた状態で設けられて
いる。

【００２７】水槽２の内部には洗濯兼脱水槽３が回転自
在に配設されている。この洗濯兼脱水槽３の内底部には
洗濯物を撹拌するパルセータ４を臨ませてあり、また、
水槽２の底部より更に下方となる外槽１内には機構部５
が設けられている。この機構部５はベルト６を介してモ
ータ７と連動連結されており、該モータ７の駆動をパル
セータ４及び洗濯兼脱水槽３に択一的に伝達するように
構成されている。

【００２８】８は外槽の上端開口部周囲に装着された上
面板部であって、操作パネル（図示せず）が設けられ、
この操作パネルにより洗濯機上部の外装を施している。
また、該上面板部８の中央部には、上蓋９によって開閉
される洗濯物投入口８ａが形成されている。

【００２９】なお、１０は洗濯兼脱水槽の底面に取り付
けられた補強用のフランジであって、該フランジ１０に
は多数の吸水孔１０ａが形成されている。また、パルセ
ータ４の裏面にはポンプ用羽根４ａが設けられており、
パルセータ４の回転時に、該ポンプ用羽根４ａが水のポ
ンプアップ作用を生起するようになっている。

【００３０】いま、洗濯運転を開始するために、洗濯兼
脱水槽３に洗濯物を投入して、モータ７を駆動させる
と、このモータ７の回転駆動はベルト６及び機構部５を
介してパルセータ４に伝達され、該パルセータ４の正反
転駆動によって洗濯兼脱水槽３内の洗濯物と水が撹拌さ
れる。また、脱水運転が行われるときは、機構部５の駆
動伝達系が切り換えられて、モータ７の駆動力が洗濯兼
脱水槽３に伝達される状態となり、この状態からモータ
７が駆動することにより、洗濯兼脱水槽３が回転駆動さ
れ、脱水運転が行われる。

【００３１】上記のように構成され動作する洗濯機にお
いて、本実施例の洗剤投入装置は外槽１内に設けられて
おり、洗剤吐出装置１１、洗剤撹拌容器１２、開閉機構
１３、通水路としての循環パイプ１４、循環ポンプ１５
及び止水弁１６、排水弁１７を備えている。

【００３２】図２は洗剤吐出装置１１を示している。こ
の図に示すように、洗剤吐出装置１１の本体１８内には
粉末洗剤を貯留する洗剤貯留部１９が隔壁２０によって
区画形成されている。吐出装置本体１８の底部中央には
洗剤貯留部１９からの洗剤を洗剤撹拌容器１２内に投入
するための供給口２１が形成されている。２２は洗剤貯
留部１９内に配設された洗剤送出機構であって、洗剤貯
留部１９内の洗剤を供給口２１側に送り出すように動作
するものである。

【００３３】また、洗剤貯留部１９と供給口２１との間
には計量部２３が配設されている。この計量部２３は洗
剤送出機構２２によって洗剤貯留部１９から送り出され
た洗剤を所定量毎に計量して供給口２１に導くものであ
る。さらに、２４は供給口２１を開閉するシャッタ、２
５は正逆回転可能な駆動モータであって、前記洗剤送出
機構２２、計量部２３及びシャッタ２４は駆動伝達機構
２６を介して駆動モータ２５の駆動力が伝達されること
により、相互に連動して駆動されるように構成されてい
る。

【００３４】図３は洗剤撹拌容器１２を示している。こ
の図に示すように、洗剤撹拌容器１２は短円筒形状の容
器本体２７の内部外周端から接線方向に水の流入口２８
を延出するとともに、該容器本体底壁のほぼ中心部から
下方に流出口２９を垂設し、さらに容器本体上壁の該容
器本体２７の中心に関して流入口２８と反対側となる部
位に洗剤投入口３０を配設してなるものである。

【００３５】この洗剤撹拌容器１２は上端に位置する洗
剤投入口３０が水槽２内の最低最低水面より更に低い位
置に設けられており、流入口２８から進入した水が図２
の矢印で示すように、円筒形状の容器本体内周壁に沿っ
て回り込みながら流出口２９へと向かう間、該容器本体
２７内で渦流を形成するように構成され、洗剤投入口３
０から投入された洗剤が該渦流中で撹拌されるものであ
る。なお、図３に示された洗剤撹拌容器１２は一例に過
ぎず、要は容器本体２７内で渦巻状の水流が形成される
ものであれば、その形状は特に限定されるものではな
い。

【００３６】図１に戻って、開閉機構１３は洗剤撹拌容
器１２の洗剤投入口３０上に設けられており、洗剤吐出
装置１１より洗剤撹拌容器１１へ洗剤を投入するときの
み開状態となり、それ以外のときは閉状態を保持して洗
剤投入口３０を密閉するように構成されている。

【００３７】循環パイプ１４は水槽２の底部に設けられ
た底部開口としての排水口３１と洗剤撹拌容器１２の流
入口２８との間に配管された給水管部１４ａ、流出口２
９から循環ポンプ１５を経て水槽２の上端開口部に至る
送水管部１４ｂ及び、この送水管部１４ｂの循環ポンプ
１５の手前側部分から分岐した排水管部１４ｃとにより
構成されている。また、循環ポンプ１５は水槽２と循環
パイプ１４とを巡る循環水路に水槽２中の水を該水槽２
の上方から下方へ循環させるように動作するものであ
る。

【００３８】止水弁１６は水槽２から洗剤撹拌容器１２
への通水制御を行うために、洗剤撹拌容器１２と水槽２
間の通水路部分としての循環パイプ１４の給水管部１４
ａに設けられている。また、排水弁１７は洗剤撹拌容器
１２よりも下方の通水路中の水を排水するために、排水
管部１４ｃに設けられている。３２は洗濯機及び洗剤投
入装置の制御を行う動作制御部である。

【００３９】図４は動作制御部３２の構成を概略的に示
している。この図において、３３は給水弁、３４は給水
弁３３を開閉する給水弁駆動回路、３５は排水弁１７を
開閉する排水弁駆動回路、３６は止水弁１６を開閉する
止水弁駆動回路、３７は開閉機構１３を動作させる開閉
機構駆動回路、３８は洗剤吐出装置１１を駆動する吐出
装置駆動回路、３９は循環ポンプ１５を駆動するポンプ
駆動回路であって、動作制御部３２はこれらの駆動回路
３４〜３９を介して洗濯機及び洗剤投入装置各部の制御
を行うマイクロコンピュータにより構成されている。

【００４０】図５は動作制御部３２における運転初期の
動作概要のフローチャートである。この図において、ス
テップ＃５で洗濯機の運転を開始すると、ステップ＃１
０で給水弁駆動回路３４を介して給水弁３３が開かれ、
水槽２内への給水が開始される。このとき、止水弁１６
及び排水弁１７は閉状態に保持されており、洗剤撹拌容
器１２内には水が入っていない。

【００４１】ステップ＃１５で初期洗剤投入ルーチンが
実行されると、ステップ＃２０で開閉機構駆動回路３７
を介して開閉機構１３が開かれ、ステップ＃２５で吐出
装置駆動回路３８を介して洗剤吐出装置１１の動作が開
始され、水が入っていない洗剤撹拌容器１２の洗剤投入
口３０から容器本体２７へ洗剤が投入される。この場
合、洗剤吐出装置１１では所定量の洗剤が計量部２３で
計量された上で洗剤撹拌容器１２内に投入されるので、
通常の汚れ具合の洗濯物であれば、特に洗剤を追加する
こともなく良好な洗濯を行うことができる。

【００４２】このようにして所定の洗剤量が洗剤撹拌容
器１２内に投入されると、ステップ＃３０で洗剤吐出装
置１１を停止させ、さらにステップ＃３５で開閉機構１
３を再び閉状態とする。次いで、開閉機構１３が閉状態
となった後、ステップ＃４０で止水弁駆動回路３６を介
して止水弁１６を開き、水槽２内の水を排水口３１から
循環パイプ１４の給水管部１４ａを介して洗剤撹拌容器
１２内に供給する。このとき洗剤撹拌容器１２の上部洗
剤投入口３０は開閉機構１３によって密閉状態に保持さ
れているため、外部へ水が漏れ出すことはない。

【００４３】この状態からステップ＃４５で、ポンプ駆
動回路３９を介して循環ポンプ１５を動作させると、水
槽２内の水は循環パイプ１４の給水管部１４ａ、止水弁
１６を通り、さらに洗剤撹拌容器１２、循環ポンプ１５
内を経て、循環パイプ１４の送水管部１４ｂを経由して
水槽２に還流する。このとき水は洗剤撹拌容器１２内を
通過する際、該洗剤撹拌容器１２の渦流形成機能によっ
て渦巻状の水流を発生しながら流出していくため、洗剤
撹拌容器１２内に収納されていた洗剤は水に溶けるとと
もに、水流により循環ポンプ１５、循環パイプ１６を経
て水槽２へ投入される。

【００４４】また上記プロセスを経て一旦、洗剤投入が
完了し、洗濯が開始された後に、必要に応じて洗剤を追
加しようとする場合は、止水弁駆動回路３６を介して止
水弁１６を閉状態とした上で、排水弁駆動回路３５を介
して排水弁１７を開状態とする。この場合、止水弁１６
を閉じたために洗剤撹拌容器１２、循環ポンプ１５及び
循環パイプ１６内に溜まった洗濯液を、全て機外に排出
し、この後、排水弁１７を閉、開閉機構１３を開とし、
洗剤吐出装置１１を作動させることにより、初期運転時
の洗剤投入と同様に洗剤の追加投入を行うことができ
る。

【００４５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の洗濯機の
洗剤投入装置によるときは、循環水路内に設けた洗剤撹
拌容器中に洗剤を投入時に、該容器の洗剤投入口を開放
し、洗剤投入後、該投入口を閉鎖するとともに、開閉手
段による洗剤投入口の閉鎖後、循環ポンプによって水を
循環させるようにしているので、水槽内の水位や水道か
らの給水状態に拘りなく、洗剤撹拌容器中の洗剤は水槽
内に全量が確実に投入される。

【００４６】請求項２によるときは、洗剤撹拌容器の設
置レベルを水槽の水位より低くするしているので、止水
弁の弁開時、洗剤撹拌容器内は必然的に満水状態とする
ことができる。従って、洗剤撹拌容器内の偏った位置に
洗剤が投入されても、該洗剤をその投入された位置とは
無関係に確実に水流に溶解させながら搬送することがで
きる。また、洗濯途中においても、止水弁を開き、排水
弁を閉じることにより、洗剤撹拌容器内の水を排水する
ことができるため、任意に洗剤の追加することができ
る。

【００４７】請求項３によるときは、洗剤を容器内に投
入するのを洗剤吐出手段によって行うことにより、洗濯
物量に対応する洗剤量を計量して正確に投入することが
できるなど、利便性の高いものとなる。

【００４８】請求項４によるときは、洗剤撹拌容器を内
部で渦流が形成されるような形状としているので、洗剤
撹拌容器内を通過する水流を渦巻状の流れとすることが
できるので、洗剤を効率よく溶かしながら搬送すること
ができる。

【００４９】以上要するに本発明によれば、洗剤を洗濯
兼脱水槽に過不足なく安定して投入でき、しかも、洗濯
兼脱水槽内において洗剤が十分に行き渡るように供給す
ることが可能な使い勝手のよい洗剤投入装置を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例に係る洗剤投入装置が装備さ
れた洗濯機の構成を概略的に示す断面図。

【図２】 洗剤吐出装置を示す断面図。

【図３】 洗剤撹拌容器を示す拡大斜視図。

【図４】 動作制御部の構成を概略的に示すブロック
図。

【図５】 運転初期における動作制御部の動作を示すフ
ローチャート。

【図６】 従来例の洗剤投入装置が装備された洗濯機の
構成を概略的に示す断面図。

【図７】 その要部拡大斜視図。

【図８】 その要部拡大断面図。

【図９】 他の従来例の洗剤投入装置が装備された洗濯
機の構成を概略的に示す断面図。

【符号の説明】

１ 外槽 ２ 水槽 １１ 洗剤吐出装置 １２ 洗剤撹拌容器 １３ 開閉機構 １４ 循環パイプ １４ａ 給水管部 １４ｂ 送水管部 １４ｃ 排水管部 １５ 循環ポンプ １６ 止水弁 １７ 排水弁 １９ 洗剤貯留部 ２３ 計量部 ２８ 流入口 ２９ 流出口 ３０ 洗剤投入口 ３１ 排水口 ３２ 動作制御部 ３５ 排水弁駆動回路 ３６ 止水弁駆動回路 ３９ ポンプ駆動回路

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 水の流入口及び流出口と洗剤投入口とを
   有する洗剤撹拌容器と、洗濯機本体内に設けられた水槽
   の底部開口から前記洗剤撹拌容器の流入口、流出口を経
   由して前記水槽内の上部に至る通水路と、前記水槽と通
   水路を巡る循環水路に水を循環させるための循環ポンプ
   と、前記洗剤撹拌容器の洗剤投入口を開閉する開閉手段
   と、前記循環ポンプを駆動するポンプ駆動手段と、前記
   洗剤撹拌容器中に洗剤を投入時に、前記洗剤投入口を開
   放し、洗剤投入後、該洗剤投入口を閉鎖するように前記
   開閉手段の動作を制御するとともに、該開閉手段による
   洗剤投入口の閉鎖後、前記循環ポンプを作動させるべく
   前記ポンプ駆動手段を制御する動作制御手段とを具備す
   ることを特徴とする洗濯機の洗剤投入装置。
2. 【請求項２】 洗剤撹拌容器を水槽内の最低水面より更
   に低い位置に設け、該洗剤撹拌容器と水槽間の通水路部
   分に止水弁を設けるとともに、前記洗剤撹拌容器よりも
   下方に通水路中の水を排水するための排水弁を設け、さ
   らに止水弁を開閉する止水弁駆動手段と、排水弁を開閉
   する排水弁駆動手段とを設ける一方、前記動作制御手段
   は、洗剤撹拌容器内への洗剤投入時、前記止水弁を閉じ
   るとともに前記排水弁を開くように前記止水弁駆動手段
   及び排水弁駆動手段を制御し、さらに循環水路中の水の
   排水完了後、前記洗剤撹拌容器へ洗剤を投入すべく洗剤
   投入口を開くように開閉手段を制御するように構成され
   ている請求項１の洗濯機の洗剤投入装置。
3. 【請求項３】 洗剤を貯留する洗剤貯留部と、この洗剤
   貯留部に貯留された洗剤を計量した上で所定量を吐出す
   る計量部とを具備する洗剤吐出手段を設け、この洗剤吐
   出手段により洗剤撹拌容器へ洗剤を投入するように構成
   されている請求項１または２の洗濯機の洗剤投入装置。
4. 【請求項４】 洗剤撹拌容器は、流入口を容器本体内部
   の外周部に臨ませ、且つ流出口を前記容器本体内部のほ
   ぼ中心部に臨ませるとともに、前記容器本体の内部形状
   を流入口から流出口へ流れる水が該容器本体内部で渦流
   を形成するように構成してある請求項１〜３のいずれか
   の洗濯機の洗剤投入装置。