JPH0767454B2 - 外科手術用灌注器のハンドピース - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、創傷または外科手術部位の潅注並びに創面切
除に使用し、さらに、潅注、その他の流体を部位から吸
引除去するのに使用する外科手術用潅注および吸引装置
のハンドピースに関する。

発明の背景 外科手術または緊急処理を行なう間、創傷または外科手
術部位を清潔且つ消毒状態に保つことが重要である。手
術部位を清潔に保つ一般的な方法は、手術部位を潅注液
または消毒液にて潅注することである。一般的に、消毒
液は、管を介して、リザーバから外科医またはアシスタ
ントが操作する分配ハンドルに供給される。潅注液およ
び外科手術部位に集まるその他の流体は、その部分に吸
引器具を当てがい、流体を吸引することによって排出さ
れる。吸引装置は、外科医またはアシスタントが操作す
る。必要条件は様々な種類の外科手術に応じて、様々で
あるため、各種型式および寸法の潅注ノズルおよび吸引
装置が利用可能である。例えば、大腿部深く手術する場
合など、身体空洞部深く外科手術を行なう場合には、端
部に特殊の先端を備えた細長の器具が必要である。別種
類の外科手術を行なう場合には、これとは異なる長さお
よび形状の潅注および吸引装置が必要となる。

本発明は、潅注流体源および流体源に接続することがで
き、また、取外し可能且つ互換可能な吸引および潅注接
続具を備えた改良したハンドルに関する。本発明は、ま
た潅注流体の出口を絞り、流量調整を行なう引き金・耐
漏洩弁機構を備えている。

発明の要約 ハンドルは、吸引導管および潅注導管を収納する係合可
能な１対のプラスチック製形部材で形成される。このハ
ンドルの基端は、吸引源および潅注流体源をそれぞれ、
ハンドル内の吸引導管および潅流導管に接続する手段を
備えている。ハンドルの末梢端には、吸引棒および潅注
棒を着脱可能に嵌入させるソケットが設けられる。これ
ら吸引棒および潅注棒は、長さおよび形状、もしくはそ
のどちらかが異なる別の棒と交換することができる。こ
れら棒を安定させるため、止め輪が設けられている。

潅注棒には、複数流の潅注流体を変え、制御可能な高度
の洗浄パターンを提供する単一平面の散布パターンにす
る特殊のノズルを設けることができる。ノズルのオリフ
ィスから放出された個々の流れは、ノズルから相当の距
離に亘って、その分離した状態を保つ。

潅注流体を耐漏洩・滴下皆無の状態に制御して放出し得
るように、引き金作動式の弁機構がハンドルに内蔵され
ている。この弁機構は、潅注導管の一部を形成する可撓
管を備えている。また、この弁機構は、可撓管をＶ字形
のキンク形態に絞り、漏れや滴下を防止する方法にて、
管を通る流量を全て完全に閉塞する機構を備えている。
ばねが引き金に接続されており、この引き金をぎゅっと
引くと、ばねが変位し、キンク部分を釈放し、液体は流
動することができる。引き金を引く程度によって、潅注
流動路の絞り程度を制御することができる。

本発明の１目的は、手に持つ外科用潅注および吸引装置
に改良した機構を提供することである。

本発明の別の目的は、潅注流体の放出を制御する改良し
た弁・引き金機構を備えた外科用潅注ハンドピースを提
供することである。

本発明の別の目的は、放出したとき、滴下や洩れを生じ
ない外科用潅注装置を提供することである。

本発明のさらに別の目的は、幾多の形状の棒を容易に交
換し得るよう、急速着脱式の吸引棒および潅注棒を備え
た外科用潅注および吸引ハンドル装置を提供することで
ある。

本発明の別の目的は、信頼性が高く、しかも簡単且つ低
廉な構造を備え、１回限りの使い捨てとすることのでき
る上述した型式の装置を提供することである。

本発明の別の目的は、潅注流体を平面状の複数の流れに
て放出し、高度に制御可能な洗浄および創面切除を可能
にするノズルを備えた外科用潅注装置を提供することで
ある。

図面の説明 本発明の上記および他の目的、並びに利点は、添付図面
に関する以下の詳細な説明から、一層良く了知すること
ができるであろう。

第１図は、吸引棒および潅注棒を取付けた制御ハンドル
の図、 第２図は、第１図の線２−２に関する吸引および潅注先
端の末梢端の図、 第３図は、第２図の線３−３に関する改良した潅注ノズ
ルの断面図、 第４図は、第１図の線４−４に関する、潅注棒とハンド
ル間の着脱可能な継手の断面図、 第５図は、第１図の線５−５に関する、ハンドルの断面
図、 第６図は、可撓潅注管を弁装置によってキンクし、閉塞
させる方法を示す、第１図の線６−６に関するハンドル
の断面図、 第７図は、ハンドルの片側を切欠き、内側の一部の断面
を示した、装置の側面図、 第８図は、潅注流体の流動を許容し得るように弁を開放
した引き金機構および弁機構を示す、第７図と同様の拡
大図、および 第９図は、第８図の線９−９に関するハンドルおよび弁
機構の断面図である。

好適実施態様の説明 第１図に示すように、ハンドル10は、説明の便宜上、左
側板12および右側板14と称する成形した１対のプラスチ
ック製側板にて形成することができる。側板12,14は、
側板12,14を相互に固着したとき、装置の各種内部部品
を受入れ、各種内部部品を相互に挾持する複数の内側リ
ブ、溝およびその他の支持部片を備えて成形される。側
板12,14には、側板12,14を相互に接触させたとき、端縁
同志が接触する状態にて係合する周縁壁13,15が設けら
れている。周縁壁13,15の接触端縁は、接着剤、超音波
溶接等によって相互に固着される。吸引棒18および潅注
棒16は、ハンドル10の前面（末梢）端に着脱可能に接続
し、この前面端から前方に伸長する。ハンドル10の後端
（基端）は、潅注流体源に接続可能な潅注流体管20およ
び吸引源に接続可能な吸引管に接続することができる。
ハンドル10内には、流路が形成されており、潅注流体入
口管20を潅注棒16と、また、吸引管22を吸引棒18とそれ
ぞれ連通させる。装置は、また、通常、ハンドル10底部
の開口部を通って下方に伸長する引き金24を備えてい
る。この引き金24は、ハンドル内の弁・絞り機構を作動
させ、潅注流体流路の開閉を行ない、流体の流量を可変
可能に制御する。

側板12,14の内部構造は、第５図乃至第９図に示してあ
る。第５図および第７図に示すように、右側板14は、吸
引流路26の縦方向に伸長する半体部分を備えるように形
成されている。左側板12は、縦方向に伸長する同様の半
体部分を備え、この半体部分は、側板12,14を係合させ
たとき、第５図に示すように、吸引流路26を画成する。
側板12,14には、係合するショルダ面28を設け、側板12,
14間を確実に相嵌合させることが望ましい。金具30は、
接着剤等によって、ハンドルの後側に固着され、吸引流
路26と連通している。金具30は、可撓吸引管22を受入れ
且つこの可撓吸引管22に取付けることができ、可撓吸引
管22は、吸引源に接続される。

吸引棒18は、吸引流路26の前面端に画成したソケット32
によって、ハンドル10の正面端に着脱可能に接続され
る。各側板内には、当接部34が形成され、吸引棒18の基
端をソケット32内に挿入する制限手段を提供する。この
当接部34は、吸引棒18内の中央流路36を妨害せず、単
に、吸引棒18の壁の基端と係合するだけである。ソケッ
ト32の直径は、吸引棒の基端を滑合、着脱可能に摩擦係
合させ得るようにしてある。

潅注導管は、縦方向に伸長する流路40内に収納されたプ
ラスチック製可撓管38によって画成される。流路40は、
縦方向に伸長するリブ42によって画成され、このリブ42
は、側板12,14を係合させたとき、協働して、流路40を
画成する。管38は、比較的大きい弾性復原力を備えた材
料で形成することが望ましく、例えば、シリコンゴムで
形成することができる。流路40は、プラスチック管38
が、流路40による拘束以上膨張するのを防止するという
追加的目的を達成する。これは、脈動する潅注流体供給
システムと共に、この装置を使用する場合、特に、望ま
しい。管38の後端は、締付け接続具44によって固着さ
れ、この接続具44は、管38の後端に嵌入させた軸部46を
備えている。流路40の後部40′は若干大き目にしてあり
側板12,14を組立てたとき、管38の後端および締付け接
続具44の軸部46が共に締付けられるように、軸部46およ
び管38の直径に対応した寸法を備えている。この締付け
接続具によって、プラスチック製管38と締付け接続具44
間は適正に密封される。軸部46は、また、１または複数
の有刺リングを設け、管38の内面に係合するようにする
ことができる。締付け接続具44は、さらに、円形フラン
ジ48によって、側板間に固着され、この円形フランジ48
は、接続具44の後部を囲繞し、側板12,14の内面に沿っ
て形成した円形溝内に嵌入されている。締付け接続具44
の後部は、潅注流体供給管20に嵌入させることができ
る。

可撓管38の前端は、締付け接続具50によって、軸部52を
管38の前端に嵌入させると同様の方法にて、側板12,14
に固着されている流路40の前部40″は、若干大き目の径
とし、組合せた軸部52と管38を嵌入させ、側板12,14を
相互に固着したとき、これら軸部52と管38を締付けるこ
とができるようにしてある。

締付け接続具50には、側板12,14の本体部から前方に伸
長し、潅注棒16の基端を着脱可能に嵌入させ得るように
した一体形のソケット部56が形成されている。締付け接
続具50は、軸部52の前方に拡大部54を備えている。この
拡大部54は側板12,14の前端に形成した拡大穴58内に嵌
入される。ソケット部56は、締付け接続具50の拡大部54
から前方に伸長している。ソケット部56は確実な液体シ
ールを形成する一方、棒16を容易に脱着できる方法にて
潅注棒16の後端を嵌入させ得るように配設されている。
Ｏリング60がソケット部56内に拘束され、ソケット部56
内に挿入した棒16の後端に係合する。このＯリング60
は、ソケット部56の内径内に位置するスリーブ62によっ
て、ソケット部56内に収納されている。スリーブ62の内
端には、Ｏリング60を嵌入させ得る環状溝を画成する環
状ショルダ部が形成されている。スリーブ62と締付け接
続具50の拡大部54の内径は、略等寸法である。Ｏリング
60の内径は、若干小さ目にしてあるため、Ｏリング60
は、スリーブ62および拡大部54の内径によって画成した
穴内に多少、伸長する。

潅注棒16の後端には、スリーブ62の穴および締付け接続
具50の拡大部54内に嵌入可能なコネクタ接続具66が設け
られている。コネクタ接続具66は、潅注棒16を嵌入させ
且つこの潅注棒に結合された前方管状部68を備えてい
る。コネクタ接続具66がソケット部56の穴および拡大部
54内に完全に着座したとき、Ｏリング60を嵌入させ得る
位置にて、環状溝70は、コネクタ接続具66の上方に形成
される。コネクタ接続具66の最後端は、第４図に示すよ
うに、後方に向けてテーパを付けることができる。コネ
クタ接続具66の後部には、軸通路72が形成され、通路と
潅注棒16および軸部52間の連通を維持している。上記説
明から、コネクタ接続具66を備えた棒16をソケット56内
に挿入すると、Ｏリング60は、接続具66の環状溝70に対
して密封を行ない、また、接続具66をソケット56内に保
持する作用もする。接続具66を取付けた棒は、ハンドル
に対して、容易に着脱することができるが、接続した場
合、密封を維持する。

様々な外科的状況および外科医の好みによって各種形状
および寸法の潅注および（または）吸引棒16,18を採用
することができる。第１図は、棒の前端をある角度にて
下方に屈曲させた１構成を示す。この実施態様および吸
引棒18を使用するほとんどの形態において、吸引棒は、
潅注棒16のノズル端から若干前方に伸長しているため、
特に、空洞またはスペースから液体を吸引するとき、潅
注棒16の先端は、吸引操作の邪魔にならない。

通常、潅注棒16および吸引棒18は一緒に使用され、ハン
ドル10に接続される。両棒16,18を共に維持し、両棒16,
18の組立体に剛性を持たせるため、止め輪74を設けて、
両棒16,18を相互に固着する。この止め輪74は、上側円
形カラー76および下方に伸長する一体対の脈状指状片78
を備えるプラスチック製材料で形成する。円形カラー76
は、吸引棒18に取付けられ、指状片78は下方に伸長し
て、潅注棒16の嵌入クリップを形成する。指状片78は、
80で示すように底部が開口している。この開口部80は、
潅注棒16の径より小さく、潅注棒にパチッと着脱可能で
ある。パチッと着脱可能に保持された輪74によって、所
望であれば、潅注棒16または吸引棒18の何れか１方を他
方と独立的に取外すことができる。

潅注流体の流動は、通常、可撓管38にＶ字形キンクを形
成する機構によって遮断される。管のキンクは、装置の
引き金24を握ることによって制御可能に釈放される。第
６図乃至第９図に示すように、管38の中間部分は、可撓
管38を収納する流路を画成するリブ42の下部に形成した
穴82の上を通る。穴82は、縦方向に間隔を置いて配設
し、横方向に伸長する１対のリブ84,86によって画成さ
れる。第６図および第７図に示すように、穴82を跨ぐ管
38の部分は、両リブ84,84間にて管38の一部を包囲する
フック88によって引張られ閉止される。このフック88
は、下方に偏倚され、管38の跨ぐ部分を下方に引張っ
て、一部を穴82内に入れ、よって、リブ84,86の周囲に
て管38の一部を包囲する。これによって、管38は、リブ
84,86の上端縁に強く引張られ、これら両位置にて管を
挾持する。これによって、管38は、また、フック88によ
ってリブ84,86間の位置にて３回目の挾持が行われる。
装置は、両リブ84,86を略同一高さとした場合、ほとん
どの状態下で良好に作動するが、上流側のリブ、ここで
はリブ86の上端縁が下流側のリブ84の上端縁より上方に
なるようにしたならば、より効果的なシールが得られる
ことを知った。上流側リブの上端縁を下流側リブの上端
縁より高くした場合、管は、上流側リブ86の周囲にて、
より鋭角に包囲され、特に、装置を30psi以上程度の高
圧で使用するとき、より効果的なシールが得られる。上
述した構成の結果、装置の漏れを心配することなく、手
術用ドレープに安心して置くことのできる滴下皆無・耐
漏洩型弁が得られる。

フック88は、フック88を下方に偏倚させ、管38を偏倚さ
せて閉止するように配設したばね90と一体に形成するこ
とが望ましい。このばね90は、また、引き金24に対する
ばね抵抗力を提供する作用をする。引き金24は、ハウジ
ング10の略縦方向に伸長する。引き金24の前端は、枢着
柱状体92に枢着されており、この柱状体92は、右側板14
のように、一方の側板と一体に形成され、この側板から
伸長している。側板12,14の周縁壁13,15は、下部に沿っ
て切欠けてあり、引き金24の伸長する長穴94を画成す
る。ばね90は、長穴94から突出する方向に向けて引き金
を偏倚させる。引き金の後端は、一体形成した止め部片
96を備え、この止め部片96は、長穴94の真ぐ後方にて周
縁壁に係合し、引き金24が長穴94から突出する最大限度
を規制し、且つ画成する。

ばね90は、横方向に伸長するばね支持柱状体100の周囲
に取付けたコイル部分98を備えている。ばねは、管38を
嵌入させる流路を画成するリブ42の下部の下側に係合す
ることにより拘束される、コイル部分98から伸長する尾
端部102を備えている。ばねは、また、ばねコイルの他
端から伸長する後方伸長の引き金部分104を備えてい
る。この引き金部分104は、枢着柱状体92の後方にて、
引き金24の上表面に支承され、引き金24を下方に偏倚さ
せる。引き金24の上表面には、引き金のばね部分104を
抱持し且つ引き金24の上表面と係合状態を維持する１対
のばね案内片106を設けることが望ましい。

フック部分88は、引き金ばね部分104の端部から伸長体
として、ばねと一体に形成する。引き金ばね部分104
は、間隔を置いて配設したリブ84,86下方に達し、フッ
ク部88は、穴82を経て上方に伸長し、管38を包囲し且つ
この管と係合している。このように、ばね90は、管をＶ
字形の閉止した形状にキンクする作用をすると同時に、
引き金24をその通常の位置に偏倚させる。第８図に示す
ように、引き金24を引くと、フック88が持上って、管38
を閉止する作用が釈放され、液体は管を通って流動する
ことができる。引き金を押す程度によって、管38が開放
して、流動可能となる程度を調節することができる。

本発明の別の特徴は、潅注棒に対する改良したノズルの
配設に関する。ノズルは、先ず、ほどほどの距離に亘っ
て分離し、単一位相を保つ分離した複数のコヒーレント
な流体流を形成する噴霧パターンにて、潅注流体を放出
し得るように配設されている。この噴霧パターンでは外
科用潅注装置で一般に採用されている従来の円形パター
ンと比べて、より制御可能な洗浄動作が得られる。

第２図および第３図に示すように、全体として、108で
示したノズルは、本体110および端板112を備えている。
本体は潅注棒16の末梢端を着脱可能に嵌入させるソケッ
ト114を備えている。本体110のより前方部分は扇形を
し、外方に広がっており、端板112、扇状部分114の端部
に固着されている。端板112には直線状に配設した複数
の穴が設けてあるため、流れは、単一位相に放出され
る。穴116は、その上流部分118の径が大きく（図示する
ようにテーパを付けることもできる）、下流部分120が
円筒状となるように形成する。テーパを付けた上流部分
118は、穴116の軸長さの大部分に亘って伸長している。
上述したノズルの配設によればほどよい距離、例えば、
約１フートに亘って分離したままのコヒーレントな複数
の流れが穴116から提供されることが分かった。平面状
の形態としたことにより、従来の潅注ノズルと比べて、
より制御状態にて液流を手術部位の特定箇所に制御可能
に供給することができる。

本発明の上記説明は、単に１例として記載したもので、
当業者には、その精神から逸脱することなく、他の実施
態様および応用例が明らかであろう。

本発明について説明したので、次のように特許による保
護を請求する。

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ハンドル本体と、 該ハンドル本体を通って伸長する可撓流体導管と、 ハンドピースによって支持され、前記可撓流体導管を潅
   注流体源に接続するコネクタ手段と、 前記可撓流体導管の一端を流体出口に接続する手段と、 前記可撓流体導管の一部を横断方向に押圧し、前記可撓
   流体導管にＶ字形閉止部を形成し、前記可撓流体導管を
   通る液流を遮断する押圧手段とを備えており、 前記押圧手段は、前記ハンドル本体に取り付けられた一
   対のリブと、前記可撓流体導管に係合可能な部材とを備
   えており、 前記リブは、前記可撓流体導管に沿って長手方向に間隔
   がおかれており、 可撓流体導管に係合可能な前記部材は、前記リブの間に
   配置されており、 また、前記部材は、前記可撓流体導管が前記リブに部分
   的に掛けられた状態で、前記リブの間にある前記可撓流
   体導管を横断方向に引いて前記Ｖ字形閉止部を形成可能
   であり、 前記リブの一方は上流位置に、他方は下流位置に配置さ
   れており、前記上流側のリブは、前記下流側のリブの上
   端縁よりも高い位置に設けられ、可撓流体導管に係合す
   る上端縁を有しており、 可撓流体導管に係合可能な前記部材が前記可撓流体導管
   を引いて前記Ｖ字形閉止部を形成する前記横断方向と反
   対側の方向に対して、前記リブは高さを有しており、 前記可撓流体導管を通る液流を遮断する方向に向けて、
   前記押圧手段を偏倚される偏倚手段を備えることを特徴
   とする外科手術用潅注器のハンドピース。
2. 【請求項２】さらに、前記ハンドル本体に取付けた引き
   金であって、 前記偏倚手術に打勝ち、前記可撓流体導管にＶ字形閉止
   部を形成する前記押圧手段を解放させ得るよう構成した
   引き金を備えることを特徴とする請求の範囲第１項に記
   載した外科手術用潅注器のハンドピース。
3. 【請求項３】さらに、前記部材と前記偏倚手段は、前記
   リブ間にて前記可撓流体導管に係合するフック部分を有
   するばねを備え、 前記ばねは、ハンドピース内に収納され、前記引き金に
   支承されるように取付けられて、前記引き金の操作に対
   するばね抵抗力を提供しており、 ばねの前記フック部分は、引き金が解放されるとき、前
   記可撓流体導管を引っ張って、Ｖ字形閉止部を形成する
   ように配設されていることを特徴とする請求の範囲第２
   項に記載した外科手術用潅注器のハンドピース。
4. 【請求項４】さらに、前記ハンドル本体はその内側に、
   可撓流体導管を収納する流路を形成し、該可撓流体導管
   は該流路の長さの範囲内で設けられ、 前記流路は、前記可撓流体導管の一部を露出させる穴を
   有し、 さらに前記押圧手段は、前記ハンドル本体に対して動く
   ことができるように取り付けられ、前記穴の中に伸びて
   いるフック手段を有し、 該フック手段が、前記可撓流体導管の回りにかけられ、
   しかも前記可撓流体導管の露出した一部を押圧して前記
   Ｖ字型閉止部を形成できるように移動可能であり、 前記流路は、前記可撓流体導管を密接して収納し、前記
   潅注流体の脈動流の正圧パルスの影響によって前記可撓
   流体導管が膨張することを略防止していることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項に記載した外科手術用潅注器
   のハンドピース。
5. 【請求項５】前記可撓流体導管の各端部に接続され、前
   記可撓流体導管の各端部の穴に固着された剛性軸部を有
   する締付け接続具を備える手段によって、前記可撓流体
   導管をハンドピース内に固着しており、 前記ハンドル本体は、係合したとき、前記締付け接続具
   の前記軸部に対して、前記可撓流体導管の端部を締付け
   る係合可能な１対の側板により形成されていることを特
   徴とする請求の範囲第４項に記載した外科手術用潅注器
   のハンドピース。
6. 【請求項６】さらに、前記可撓流体導管の抹消端にて前
   記ハンドル本体に取付けられ、吸引棒の入口端を嵌入可
   能な接続具を備え、前記接続具と前記吸引棒は該吸引棒
   を迅速にスナップ式に着脱することができ得る構造にさ
   れており、前記接続具は、前記吸引棒が前記接続具に取
   付けられたとき、前記吸引棒に対する流体シールを行う
   手段を備えることを特徴とする請求の範囲第１項に記載
   した外科手術用潅注器のハンドピース。
7. 【請求項７】さらに、前記接続具は、内側穴と、ソケッ
   ト内に保持されたＯリングとを有するソケットを備え、 前記Ｏリングの内径は前記ソケットの内径より小さくな
   っており、 前記吸引棒は前記接続具のソケット内に嵌入可能なコネ
   クタ先端を備え、 該コネクタ先端は、前記Ｏリングを嵌入させ且つ前記Ｏ
   リングに係合し、流体シールを行い得るようにした周縁
   溝を備えることを特徴とする請求の範囲第６項に記載し
   た外科手術用潅注器のハンドピース。
8. 【請求項８】さらに、前記可撓流体導管は、潅注棒に着
   脱可能に接続するための継手手段内まで延び、また該潅
   注棒は該継手手段に着脱可能に接続でき、 前記ハンドル本体を通って伸長し吸引源に接続可能な第
   ２導管を有し、この第２導管の抹消端には、吸引棒に着
   脱可能に接続する他の継手手段を有し、吸引棒が第２導
   管と該継手手段で接続され、 前記吸引棒及び前記潅注棒に取り付けられ、両棒が誤っ
   て分離するのを防止するための止め輪を備え、 前記吸引棒及び前記潅注棒は、一体的に前記本体から取
   外すことができ、前記止め輪が両棒を相互に分離可能で
   ある構造になっていることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項に記載した外科手術用潅注器のハンドピース。
9. 【請求項９】前記止め輪は、 前記吸引棒を囲繞し且つ前記吸引棒に固着された円形リ
   ングと、 弧状に配設され、前記潅注棒をスナップ式に着脱可能な
   接続状態にて嵌入させる１対の突出指状片とを備えるこ
   とを特徴とする請求の範囲第８項に記載した外科手術用
   潅注器のハンドピース。
10. 【請求項１０】前記潅注棒の端部に取付け可能で、その
    抹消端にオリフィス板を有するノズル本体と、 直線に沿って前記オリフィス板に形成された複数のオリ
    フィスとを備え、 各オリフィスの上流部分に拡大穴を設けると共に、下流
    の放出端に縮径穴を設け、下流の前記穴がオリフィスの
    前記上流部分より短いことを特徴とする請求の範囲第８
    項に記載した外科手術用潅注器のハンドピース。