JPH076720U - ジャイロ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案はジャイロ装置に関し、特に、全体形
状を小形化し、振子の強度を向上することを特徴とす
る。 【構成】 本考案によるジャイロ装置は、絶縁基板(1)
上に対向配置された一対の検出用電極(6,7) 間に配設さ
れた長手形状の振子(3) と、前記振子(3)の長手方向の
両端に設けられた複数のねじれ部(3a)と、前記ねじれ部
(3a)に設けられた支持部(4) とを備え、振子(3) と検出
用電極(6,7) 間の静電容量を用いて角速度を検出する構
成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ジャイロ装置に関し、特に、全体形状を小形化し、振子の強度を向 上するための新規な改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、用いられていたこの種のジャイロ装置としては、例えば、実開平１−６ １６１１号公報に開示された機械式の構成を挙げることができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のジャイロ装置は、スピンモータを用いてホィールを回転させ、角速度入 力時のホィールの傾斜を修正する時に必要とする電流値を基として角速度入力の 大きさを検出していたため、全体形状が大形化し、小形で簡単な構成のジャイロ 装置を得ることは不可能であった。

【０００４】 本考案は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、全体形 状を小形化し、振子の強度を向上させるようにしたジャイロ装置を提供すること を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案によるジャイロ装置は、絶縁基板上に対向配置された一対の検出用電極 と、前記各検出用電極間に配設された長手形状の振子と、前記振子の長手方向に おける両端に設けられ前記長手方向と直交して形成された複数のねじれ部と、前 記各ねじれ部に設けられた支持部とを備え、前記各支持部は前記絶縁基板上に固 定されていることにより前記振子が絶縁基板と非接触に保持されている構成であ る。

【０００６】

【作用】 本考案によるジャイロ装置においては、絶縁基板上において支持部とねじれ部 とを介して振動自在に設けられた長手形状の振子を挟む状態で一対の検出電極が この絶縁基板上に設けられているため、振子の長手方向の両端を両持式に支持し ているため、振子の強度が高く、外部からの大きい力に対する振子の機械的強度 を高くとることができる。 従って、図２の状態において、予め外部が圧電振動子等のアクチェータを介し て絶縁基板及び振子をＸ方向に加振した状態下で、外部から角速度入力があった 場合、周知のコリオリの力によって振子がＹ方向に振動する。この幅における第 １検出用電極と振子及び振子と第２検出用電極間に各々存在する各静電容量の差 を用いて角速度を検出することができる。

【０００７】

【実施例】

以下、図面と共に本考案によるジャイロ装置の好適な実施例について詳細に説 明する。 図１及び図２において符号１で示されるものはガラス基板等よりなる絶縁基板 であり、この絶縁基板１の中央にはその長手方向に沿って凹２が形成されている 。

【０００８】 前記凹部２上には、この絶縁基板１とは非接触の状態で長手形状の振子３が配 設され、この振子３の長手方向の両端において、前記長手方向と直交する方向に １体状に突出した複数のねじり部３ａは、前記絶縁基板１上に設けられた４個の 支持部４に支持されている。

【０００９】 前記絶縁基板２の裏面には圧電素子等からなるアクチュエータ５が設けられて おり、このアクチュエータ５により絶縁基板１を介して振子３がＸ方向の振動を 発生するように構成されている。

【００１０】 前記絶縁基板１上には、前記振子３を挟持する状態で第１検出電極６及び第２ 検出電極７が設けられており、この第１検出用電極６と振子３間に形成された第 １静電容量Ｃ₁ 、並びに、この第２検出用電極７と振子３間には形成された第２ 静電容量Ｃ₂ が存在している。

【００１１】 なお、前述の振子３と各検出用電極６，７及び絶縁基板１は、何れも単結晶シ リコンウエハを用いてパターニング及び異方性エッチングすることにより形成さ れている。

【００１２】 次に、図２の構成における動作について述べる。 まず、絶縁基板１をアクチュエータ５で加振させＸ方向において振動させた状 態において、外部から角速度が加えられた場合、周知のコリオリの力によって振 子３はＹ方向の振動成分を発生する。

【００１３】 このＹ方向の振動成分を前述の各静電容量Ｃ₁，Ｃ₂の差を検出して角速度を検 出することができる。

【００１４】

【考案の効果】

本考案によるジャイロ装置は、以上のように構成されているため、全体形状が 小形かつ安価にできると共に、振子の長さを長くしてその強度を上げ、外部から の衝撃に対して強い構成を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるジャイロ装置の振子を示す斜視図
である。

【図２】本考案によるジャイロ装置を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 絶縁基板 ３ 振子 ３ａ ねじれ部 ４ 支持部 ６，７ 検出用電極

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 絶縁基板(1) 上に対抗配置された一対の
   検出用電極(6,7) と、前記各検出用電極(6,7) 間に配設
   された長手形状の振子(3) と、前記振子(3)の長手方向
   における両端に設けられ前記長手方向と直交して形成さ
   れた複数のねじれ部(3a)と、前記各ねじれ部(3a)に設け
   られた支持部(4) とを備え、前記各支持部(4) は前記絶
   縁基板(1) 上に固定されていることにより前記振子(3)
   が前記絶縁基板(1) と非接触に保持されている構成より
   なることを特徴とするジャイロ装置。