JPH076664U - 極低温冷却装置 - Google Patents

極低温冷却装置

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JPH076664U
JPH076664U JP3942993U JP3942993U JPH076664U JP H076664 U JPH076664 U JP H076664U JP 3942993 U JP3942993 U JP 3942993U JP 3942993 U JP3942993 U JP 3942993U JP H076664 U JPH076664 U JP H076664U
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修二 藤本
久直 尾形
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株式会社超伝導センサ研究所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体窒素温度レベルと液体ヘリウム温度レベ
ルの冷却を同時に行え、かつ冷却効率の良好な極低温冷
却装置を提供する。 【構成】 SQUIDセンサ2を冷却するための極低温
冷却装置1であって、SQUIDセンサ2を極低温状態
(約4K)に保持するための液体ヘリウムを貯留するク
ライオスタット4と、このクライオスタット4の内部に
設けられ絶対温度60Kから100Kの間の温度状態を
保持するための熱交換ステージ5と、クライオスタット
4を液体ヘリウム温度状態で冷却するための再液化熱交
換器10と熱交換ステージ5を絶対温度60Kから100
Kの間の温度状態で冷却する冷凍機熱交換部9を有する
極低温冷凍機7を備える。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、液体ヘリウムなどの液体冷却剤を冷却あるいは再液化する装置に係 り、特に、医療分野での治療・診断等において人体から発生する心磁波、脳磁波 、眼筋磁場等の生体磁気計測等に適したSQUID(Superconducting Quantum Interference Device :超伝導量子干渉素子)磁束計等に適した極低温冷却装置 に関する。ここに、SQUIDとは、低温状態に維持され、ループ内にジョセフ ソン接合を含む超伝導ループであるSQUIDループ内に、ピックアップコイル や入力コイル等を介して外部からの磁束が結合されて印加されると、SQUID ループに周回電流が誘起され、ループ内のジョセフソン接合における量子的な干 渉効果により、印加された外部磁束の微小な変化が周回電流の大きな変化となっ て現れることを利用して、微小磁束変化を測定するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体ヘリウムを充填する格納容器であるクライオスタットを極低温状態 (約4K以下の状態。ここにKは絶対温度を示す。273K=0°Cである。) に保持するためには、クライオスタット内部の液体ヘリウム槽だけを冷却するよ りも、輻射熱シールドおよびクライオスタット内の液体窒素温度レベル(絶対温 度60Kから100Kの間の温度レベル)の部分を上記の液体ヘリウム冷却と同 時に冷却する方式の冷凍機の方が冷却効率がよい。 また、磁気共鳴画像(MRI :Magnetic Resonance Imaging)診断装置等のクラ イオスタットを極低温状態に保持するために従来用いられている極低温冷却装置 には、上記の液体窒素温度レベルと液体水素温度レベル(約20〜24K)の輻 射熱シールドを冷却するための冷凍機(シールドクーラ)と、液体ヘリウム槽に おいて蒸発したヘリウムガスを再液化するための液体ヘリウム温度の熱交換器を 持つ冷凍機が用いられていた(アメリカ合衆国特許USP4,796,433 参照)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】 しかし、上記従来の冷凍機等の冷却装置においては、クライオスタットの常温 部フランジから内部へ挿入する配管の先端部分に液体ヘリウム温度の熱交換器( 蒸発したヘリウムガスを再液化する再凝縮器)を備えたタイプの冷凍機では、液 体ヘリウム温度の熱交換器しか持たないため、液体ヘリウム温度の熱負荷が大き くなり、冷却効率が著しく低下する、という問題点があった。 また、上記従来の冷凍機等の冷却装置は、2台の極低温冷凍機で上記の液体窒 素温度レベルでの冷却と液体ヘリウム温度レベルでの冷却とを同時に行うために 2つの冷却部を備える必要があり、装置全体のサイズが大きくなり、冷凍コスト も高くなる。そして、特に上記の液体窒素温度レベルの冷却部においては、常温 部からの浸入熱である輻射熱と伝導熱とを効率良く吸収して冷却することが困難 であった。 本考案は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、液体窒素温度 レベルと液体ヘリウム温度レベルの冷却を同時に行え、かつ冷却効率の良好な極 低温冷却装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本考案に係る極低温冷却装置は、超伝導量子干渉 素子と磁束入力手段を有して磁場を計測する磁場計測装置を冷却するための極低 温冷却装置であって、当該磁場計測装置を極低温状態に保持するための液体ヘリ ウムを貯留する極低温容器と、当該極低温容器の内部に設けられ絶対温度60K から100Kの間の温度状態を保持するための熱交換ステージと、前記極低温容 器を液体ヘリウム温度状態で冷却するための第1冷却手段と前記熱交換ステージ を絶対温度60Kから100Kの間の温度状態で冷却する第2冷却手段とを有す る極低温冷凍機と、を備えて構成される。
【0005】
【作用】
上記構成を有する本考案によれば、超伝導量子干渉素子(SQUID)を極低 温状態に保持するための液体ヘリウムを貯留する極低温容器と、この極低温容器 の内部に設けられ絶対温度60Kから100Kの間の温度状態を保持するための 熱交換ステージと、極低温容器を液体ヘリウム温度状態で冷却するための第1冷 却手段と熱交換ステージを絶対温度60Kから100Kの間の温度状態で冷却す る第2冷却手段とを有する極低温冷凍機と、を備えたので、液体窒素温度レベル と液体ヘリウム温度レベルの冷却を同時に行え、かつ冷却効率良く冷却を行うこ とができる。
【0006】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明する。図1に示すように、本考 案の実施例である極低温冷却装置1は、極低温容器であるクライオスタット4と 、極低温冷凍機7とを備えて構成されている。極低温冷凍機7は、後述の圧縮機 12a(図2)で生成される高圧のヘリウムガスを後述の膨張機13(図2)に 供給するための高圧配管11と、極低温冷凍機7で生成された極低温のヘリウム ガスをクライオスタット4に供給するための冷凍機配管8を有している。
【0007】 上記したクライオスタット4の内部断面を図1に示す。図に示すように、この クライオスタット4は、一端が閉塞し一端が開放された有底円筒体である槽体1 9と、この槽体19の開放端を閉塞する蓋体である常温部フランジ14とを備え て構成される。槽体19は、外壁21と内壁20を有し、外壁21と内壁20と の間は真空層となっており、またこの外壁21と内壁20との間には外部からの 熱浸入を防止するための輻射熱遮断手段である輻射熱シールド6が設けられてい る。
【0008】 上記のクライオスタット4には、常温部フランジ14から内部に向けて、磁場 計測装置であるSQUIDセンサ2をその先端部に設けた支持体であるSQUI Dセンサプローブ3が復数個挿入配置されている。また、クライオスタット4内 には液体ヘリウムHが溜められ、上記のSQUIDセンサ2を極低温状態(約4 Kの状態)に保持するように構成されている。
【0009】 SQUIDセンサ2は、その内部にジョセフソン接合を含む(例えば2個)超 伝導ループである超伝導量子干渉素子(SQUID)ループ(図示せず)内に、 磁束入力手段であるピックアップコイルや入力コイル等(図示せず)を介して外 部からの磁束が結合されて印加されると、SQUIDループに周回電流が誘起さ れ、ループ内のジョセフソン接合における量子的な干渉効果により、印加された 外部磁束の微小な変化が周回電流の大きな変化となって現れることを利用して、 微小磁束変化を測定するものである。
【0010】 そして、上記のクライオスタット4の常温部フランジ14からは、上記の冷凍 機配管8がクライオスタット内部に向けて挿入され、その先端部には再液化熱交 換器10が設けられている。
【0011】 また、上記のクライオスタット4内の常温部フランジ14から距離Lの位置に は、所定の貫通孔を有する熱交換ステージ5が設けられている。この熱交換ステ ージ5は絶対温度60Kから100Kの間の温度状態を保持するためのステージ である。上記の複数のSQUIDセンサプローブ3及び冷凍機配管8は、この熱 交換ステージ5と所定離隔(クリアランス)を配するようにして貫通孔内に配置 されている。貫通孔内の冷凍機配管8の部分には冷凍機熱交換部9が設けられる とともに、貫通孔内のSQUIDセンサプローブ3の部分にはSQUIDセンサ プローブ熱交換部24が設けられ、熱交換ステージ5を介して冷凍機熱交換部9 とSQUIDセンサプローブ3との間で熱交換が行われ、この部分の温度を液体 窒素温度レベル(絶対温度60Kから100Kの間の温度レベル)に保持するよ うに構成されている。
【0012】 次に、図2に、上記の極低温冷凍機7の構成を示す。図に示すように、この極 低温冷凍機7は、第1圧縮機12を有しており、ヘリウムガスは、第1圧縮機1 2aにより高圧化されて、膨張機13へ供給される。
【0013】 12bは第2圧縮機であり、ここで圧縮された高圧ヘリウムガスは、ジュール ・トムソン回路熱交換器16a,16b,16cへ供給される。ジュール・トム ソン回路熱交換器16a,16b,16cは、気体を細い孔に通して圧力を下げ ると温度変化が起きる「ジュール・トムソン効果」を利用してヘリウムガスの冷 却を行う熱交換器である。
【0014】 また、15aは膨張機第1熱交換部、15bは膨張機第2熱交換部であり、中 間段階での冷却を行う。この膨張機第1熱交換部15aからは第1ヘリウムガス 配管18a(約60Kレベル)が分岐し、冷凍機第1配管8a内を通って上記の 熱交換ステージ5内の冷凍機熱交換部9に到達し、液体窒素温度レベル(絶対温 度60Kから100Kの間の温度状態)の熱交換を行う。
【0015】 一方、上記ジュール・トムソン回路熱交換器16a,16b,16cのうちの 最終段のジュール・トムソン回路熱交換器16cを通過し極低温状態(約4K) にまで冷却されたヘリウムガスは、冷凍機第1配管8a内の第2ヘリウムガス配 管18bを通り、上記の熱交換ステージ5の位置では熱交換を行わずに素通りし 、さらに冷凍機第2配管8b内の第2ヘリウムガス配管18bを通って先端部の 再液化熱交換器10に到達し液体ヘリウムHの再凝縮(再液化)を行う。ここに 、17はジュール・トムソン弁である。
【0016】 次に、図3に、上記の熱交換ステージ5の付近のさらに詳細な構成を示す。図 3において、20はクライオスタット4の内壁、21はクライオスタット4の外 壁である。22は輻射熱シールド6の高温端部であり、上記のクライオスタット 内壁20に接続している。5は所定の貫通孔を有する熱交換ステージであり、冷 凍機配管8の中間部分である冷凍機熱交換部9がその第1貫通孔31内に挿入さ れ、この熱交換ステージ5は冷凍機熱交換部9と第1クリアランス23を挟んで 設置されている。
【0017】 熱交換ステージ5は、アルミニウム等の熱伝導度の高い材料からなる略円盤状 部材で構成され、FRP(繊維強化プラスチック)等の低熱伝導材料で形成され た管などで上記した常温部フランジ14からクライオスタット4内部に吊下状に 設置される。この場合、上記のFRPなどで形成された管の数は3本以上が望ま しい。
【0018】 また、24はSQUIDセンサプローブ3の中間部分であるSQUIDセンサ プローブ熱交換部であり、熱交換ステージ5の第2貫通孔32内に挿入され、こ の熱交換ステージ5と第2クリアランス25を挟んで設置されている。また、熱 交換ステージ5は、クライオスタット内壁20と第3クリアランス26を挟んで 設置されている。
【0019】 上記の極低温冷却装置1の動作について、以下に説明を行う。 まず、上記の圧縮機12aから高圧配管11によって供給される高圧のヘリウ ムガスは、膨張機13の膨張機第1熱交換部15aにおいてサイモン膨張を行い 、60K程度の温度にまで冷却され、さらに、膨張機第2熱交換部15bにおい てもサイモン膨張を行って15K以下の温度にまで冷却される。
【0020】 上記の膨張機第1熱交換部15aで60K程度の温度にまで冷却された高圧ヘ リウムガスは、冷凍機配管8a内の第1ヘリウムガス配管18aを通って冷凍機 熱交換部9に供給される。
【0021】 この冷凍機熱交換部9は、熱伝導度の高い銅等の材料により円筒ブロック状( 図示せず)に形成されており、この円筒ブロックの内部には、熱伝導度の高い銅 等の材料により形成されたヘリウムガス配管が螺旋形状に巻かれて設けられてい る(図示せず)。約60Kに冷却されたの高圧ヘリウムガスは、冷凍機熱交換部 9の内部の螺旋状配管内を流れる間に、この冷凍機熱交換部9と熱交換を行い、 冷凍機熱交換部9を約60K程度の温度に冷却する。
【0022】 次に、上記の冷凍機熱交換部9は、熱交換ステージ5との間の第1クリアラン ス23間に存在するヘリウムガスを介してこの熱交換ステージ5と熱交換する。 そして、熱交換ステージ5は、SQUIDセンサプローブ熱交換部24との間の 第2クリアランス25間に存在するヘリウムガスを介してSQUIDセンサプロ ーブ熱交換部24と熱交換する。上記の動作により、熱交換ステージ5において 、液体窒素温度レベル(絶対温度60Kから100Kの間の温度レベル)の冷却 が行われる。
【0023】 上記において、第1クリアランス23の値を大きくすると、冷凍機配管8をク ライオスタット4内へ挿入する際の作業性が向上するが、クリアランス内に存在 するヘリウムガス層が厚くなるので、冷凍機熱交換部9と熱交換ステージ5との 間の温度差が大きくなる。このため、冷凍機熱交換部9にかかる熱負荷が増大す ることになる。
【0024】 上記において、冷凍機熱交換部9にかかる熱負荷をQ(W)とし、冷凍機熱交 換部9と熱交換ステージ5との間の伝熱面積をA(m2 )とし、第1クリアラン ス23の値をδ(m)とし、ヘリウムガスの熱伝導率をλ(W/m・K)とする と、温度差ΔT(K)は次式(1)で与えられる。 ΔT=(Q×δ)/(A×λ) ………(1)
【0025】 上式(1)において、δを50μmから100μmの間の値とすると、ΔTは 3.9Kから7.8Kとなり、100μm以上のクリアランスにすると、温度差 が大きくなりすぎて液体ヘリウム層への浸入熱が大きくなってしまう。従って、 δの値は上記の50μmから100μmの間の範囲に保つ必要があることがわか る。
【0026】 また、熱交換ステージ5は、クライオスタット内壁20との間の第3クリアラ ンス26内に存在するヘリウムガスを介してクライオスタット内壁20と熱交換 を行う。この第3クリアランス26についても、第1クリアランス23と全く同 様にしてとるべき寸法値が決定される。第3クリアランスの場合は、δを1mm から2mmの間の値とすると、ΔTは3.6Kから7.2Kとなり、δの値を上 記の1mmから2mmの間の範囲に保つ必要があることがわかる。
【0027】 さらに、クライオスタット内壁20は、真空層側に接続された輻射熱シールド 高温端部22と熱交換を行う。すなわち、輻射熱シールド6から浸入する輻射熱 は、クライオスタット内壁20から熱交換ステージ5へ移り、さらに冷凍機熱交 換部9へ移り、最終的には極低温冷凍機7から供給されるヘリウムガスにより冷 却され吸収される。
【0028】 同様にして、SQUIDセンサ2の信号線(図示せず)、SQUIDセンサプ ローブ3、及びクライオスタットの内壁20上を伝導することによって浸入する 熱も、上記第2クリアランス25内に存在するヘリウムガスを介して熱交換ステ ージ5へ移り、さらに冷凍機熱交換部9へ移り、最終的には極低温冷凍機7から 供給されるヘリウムガスにより冷却され吸収される。クライオスタット4内部の ヘリウムガスを伝導することによって浸入する熱は、直接熱交換ステージ5へ移 り、最終的には極低温冷凍機7から供給されるヘリウムガスにより冷却され吸収 される。
【0029】 この第2クリアランス25についても、上記の第1クリアランス23や第3ク リアランス26と全く同様にしてとるべき寸法値が決定される。第2クリアラン スの場合は、δを1mmから3mmの間の値とすると、ΔTは1.8Kから5. 9Kとなり、δの値を上記の1mmから3mmの間の範囲に保つ必要があること がわかる。
【0030】 上記のようにして、常温部から浸入する伝導熱及び輻射熱を、冷凍機熱交換部 9で吸収することにより、液体ヘリウム層に浸入する熱を低減させることができ る。
【0031】 上記の膨張機の膨張機第2熱交換部15bで15K以下の温度にまで冷却され たヘリウムガスは、ジュール・トムソン弁17においてジュール・トムソン効果 により液体ヘリウム温度にまで冷却され、その一部は液化される。この液体とガ スの混合状態のヘリウムは、上記の60K程度のヘリウムガスと同様に冷凍機第 1配管8aの内部に設けられた別系統のガス配管である第2ヘリウムガス配管1 8bによって再液化熱交換器10に供給され、液体ヘリウムHが蒸発して生成さ れたヘリウムガスと熱交換されてそのヘリウムガスを再度液化させる。
【0032】 上記の熱交換ステージ5をクライオスタット4の中のどの位置、すなわち、上 記の常温部フランジ14からどの程度の距離の位置に設置するかにより、冷凍機 熱交換部9と再液化熱交換器10にかかる熱負荷が大きく変ってくる。熱交換ス テージ5と常温部フランジ14の間の距離L(m)をパラメータにして、80K における冷却に必要な冷凍機動力を算出した。この場合、冷凍機の効率を考慮に 入れるために、「熱力的仕事効率」(「低温工学ハンドブック」,pp 116,内田 老鶴圃新社,参照)を用いた。計算結果のグラフを図4に示す。この図から、効 率よく冷却するためには、熱交換ステージ5と常温部フランジ14との距離Lを 150mmから300mmの間の値にすることが必要であることがわかる。
【0033】 上記実施例において、再液化熱交換器10は第1冷却手段に相当し、冷凍機熱 交換部9は第2冷却手段に相当している。また、第1貫通孔31は第1開口部に 相当し、第2貫通孔32は第2開口部に相当している。
【0034】 なお、本考案は、上記実施例に限定されるものではない。上記実施例は、例示 であり、本考案の実用新案登録請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同 一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本考 案の技術的範囲に包含される。
【0035】
【考案の効果】
以上説明したように、上記構成を有する本考案によれば、超伝導量子干渉素子 (SQUID)を極低温状態に保持するための液体ヘリウムを貯留する極低温容 器と、この極低温容器の内部に設けられ絶対温度60Kから100Kの間の温度 状態を保持するための熱交換ステージと、極低温容器を液体ヘリウム温度状態で 冷却するための第1冷却手段と熱交換ステージを絶対温度60Kから100Kの 間の温度状態で冷却する第2冷却手段とを有する極低温冷凍機と、を備えたので 、液体窒素温度レベルと液体ヘリウム温度レベルの冷却を同時に行うことができ る。 しかも、従来の装置と比べ冷却効率良く冷却を行うことができる、という利点 を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例である極低温冷却装置の全体
構成を示す図であり、そのクライオスタット部分を断面
図で示したものである。
【図2】図1における極低温冷凍機のさらに詳細な構成
を示すブロック図である。
【図3】図1における熱交換ステージ付近のさらに詳細
な構成を示す断面図である。
【図4】図1における極低温冷却装置の冷却効率を示す
図である。
【符号の説明】
1 極低温冷却装置 2 SQUIDセンサ 3 SQUIDセンサプローブ 4 クライオスタット 5 熱交換ステージ 6 輻射熱シールド 7 極低温冷凍機 8a 冷凍機第1配管 8b 冷凍機第2配管 9 冷凍機熱交換部 10 再液化熱交換器 11 高圧配管 12a 第1圧縮機 12b 第2圧縮機 13 膨張機 14 常温部フランジ 15a 膨張機第1熱交換部 15b 膨張機第2熱交換部 16a〜16c ジュール・トムソン回路熱交換器 17 ジュール・トムソン弁 18a 第1ヘリウムガス配管 18b 第2ヘリウムガス配管 19 槽体 20 クライオスタット内壁 21 クライオスタット外壁 22 輻射熱シールド高温端部 23 第1クリアランス 24 SQUIDセンサプローブ熱交換部 25 第2クリアランス 26 第3クリアランス 31 第1貫通孔 32 第2貫通孔 H 液体ヘリウム L ステージ距離

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超伝導量子干渉素子と磁束入力手段を有
    して磁場を計測する磁場計測装置を冷却するための極低
    温冷却装置であって、 当該磁場計測装置を極低温状態に保持するための液体ヘ
    リウムを貯留する極低温容器と、 当該極低温容器の内部に設けられ絶対温度60Kから1
    00Kの間の温度状態を保持するための熱交換ステージ
    と、 前記極低温容器を液体ヘリウム温度状態で冷却するため
    の第1冷却手段と前記熱交換ステージを絶対温度60K
    から100Kの間の温度状態で冷却する第2冷却手段と
    を有する極低温冷凍機と、を備えたことを特徴とする極
    低温冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記第2冷却手段は熱伝導度の高い材料
    からなる円筒ブロック状部材で構成され、当該円筒ブロ
    ック状部材内には熱伝導度の高い材料からなるヘリウム
    ガス配管が螺旋形状に形成配置され当該ヘリウムガス配
    管内部にヘリウムガスを通すように構成したことを特徴
    とする請求項1に記載した極低温冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記熱交換ステージには、前記第2冷却
    手段を挿入可能な内径を有する第1開口部が設けられ、
    前記第2冷却手段は当該第1開口部内に挿入され、前記
    第2手段と当該第1開口部との離隔を50μmから10
    0μmの間の値としたことを特徴とする請求項2に記載
    した極低温冷却装置。
  4. 【請求項4】 前記熱交換ステージは、熱伝導度の高い
    材料からなる略円盤状部材で構成されて前記極低温容器
    内に設置され、前記極低温容器の内側壁面と前記熱交換
    ステージの外側壁面との離隔を1mmから2mmの間の
    値としたことを特徴とする請求項1に記載した極低温冷
    却装置。
  5. 【請求項5】 前記極低温容器の内壁と外壁との間に
    は、輻射熱遮断手段が設けられ、当該輻射熱遮断手段の
    高温端部は、前記極低温容器外壁のうち、前記熱交換ス
    テージと対向する前記極低温容器内壁位置に対応した位
    置に設けられたことを特徴とする請求項1に記載した極
    低温冷却装置。
  6. 【請求項6】 前記磁場計測装置は支持体の先端部に取
    り付けられて前記極低温容器内に挿入され、前記熱交換
    ステージには、前記支持体を挿入可能な内径を有する第
    2開口部が設けられ、前記支持体は当該第2開口部内に
    挿入され、前記支持体と当該第2開口部との離隔を1m
    mから3mmの間の値としたことを特徴とする請求項1
    に記載した極低温冷却装置。
  7. 【請求項7】 前記極低温容器は、一端が閉塞し一端が
    開放された有底円筒体を備えて構成され、当該有底円筒
    体の開放端には、当該開放端を閉塞する蓋体が設けら
    れ、かつ、前記熱交換ステージは、当該蓋体から150
    mmないし300mmの距離の位置に設置されたことを
    特徴とする請求項1に記載した極低温冷却装置。
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