JPH0766504A - 色素レーザー装置 - Google Patents

色素レーザー装置

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Publication number
JPH0766504A
JPH0766504A JP21155593A JP21155593A JPH0766504A JP H0766504 A JPH0766504 A JP H0766504A JP 21155593 A JP21155593 A JP 21155593A JP 21155593 A JP21155593 A JP 21155593A JP H0766504 A JPH0766504 A JP H0766504A
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JP
Japan
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dye
light
laser
light intensity
sensor
Prior art date
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JP21155593A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Asaoka
延好 浅岡
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0766504A publication Critical patent/JPH0766504A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単且つ正確に色素の劣化度合を検知すること
ができる色素レーザー装置を提供する。 【構成】励起用レーザ(図示しない)から出射された励
起用レーザー光40は、所定の色素溶液(図示しない)
が収容された色素溶液収容部42に照射され、その一部
が色素溶液に吸収される。色素溶液に吸収されずに透過
した透過レーザー光44は、レーザーブロック46に照
射される。センサ棒56は、軌道Sに沿って摺動可能に
構成されている。この軌道Sは、色素溶液収容部42を
回避しつつ、且つ、両レーザー光40,44を横切るよ
うに規定されている。センサ棒56を軌道Sに沿って移
動して光強度センサ58を励起用レーザー光40及び透
過レーザー光44の光路上にセットすることによって、
励起用レーザー光40の光強度及び透過レーザー光44
の光強度が測定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、色素レーザー光を出射
する色素レーザー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の装置に適用された色素は、長期
間の使用に耐えられるものではなく、使用期間又は回数
に応じて劣化することが知られている。色素の劣化は、
レーザー光のパワーの減少につながるため、適宜、新た
な色素に交換する必要がある。
【0003】しかしながら、レーザー光パワーの減少
は、必ずしも色素の劣化によるものではなく、例えば、
色素レーザー装置に設けられた共振用ミラーの配置がず
れた場合にも同様の結果を生じる。
【0004】従って、レーザー光パワーが減少したから
といって、即、色素の交換をすべき時期とは限らない。
このため、現在の色素の劣化度合を測定することによっ
て、色素の交換時期を適確に検知できるような装置が望
まれていた。
【0005】このような要望に答えるために、図10に
示すような色素レーザー装置(特開平3−183184
号公報参照)が提案された。図10に示すように、この
色素レーザー装置には、励起用レーザとしてアルゴンイ
オンレーザ2が適用されたリング型共振器が構成されて
いる。
【0006】アルゴンイオンレーザ2から出射したアル
ゴンイオンレーザー光4は、ビームサンプラー6を介し
て第1のミラー8で反射された後、色素ジェット10に
照射され、その一部のレーザー光が色素に吸収される。
残りのレーザー光は、色素ジェット10を透過して、第
1の光強度センサ12に照射される。
【0007】一方、ビームサンプラー6でサンプリング
された励起レーザー光は、第2の光強度センサ14に照
射される。第1及び第2の光強度センサ12,14から
は、夫々、受光した光の強度に対応した信号A,Bが出
力され、これら信号A,Bは、共に演算器16に入力さ
れる。
【0008】演算器16は、入力された両信号A,Bに
基づいて、励起用レーザー光(即ち、アルゴンイオンレ
ーザー光4)の色素に対する吸収率を算出する。算出結
果は、レコーダ18、メータ20、警報器22を備える
表示器24に入力される。
【0009】ここで、励起用レーザー光の照射によって
色素が劣化してくると、色素が吸収する励起用レーザー
光の量が減少し始めるが、上記演算器16によって算出
された吸収率に基づいて、色素の劣化状況を表示器24
を介してモニタすることができる。
【0010】なお、第2ないし第4のミラー26,2
8,30及びハーフミラー32によって色素レーザのリ
ング型共振器が構成されており、かかる共振器内には光
ダイオード34が配置されている。このような共振器内
で増幅された色素レーザー光は、ハーフミラー32を介
して光反応部36に照射される。また、色素ジェット1
0は、色素循環装置38によって供給されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
に示された装置では、第1及び第2の光強度センサ1
2,14を相対的に較正する必要があるため、色素の劣
化度合を測定するのに手間がかかるという問題がある。
【0012】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされており、その目的は、簡単且つ正確に色素の
劣化度合を検知することができる色素レーザー装置を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、励起用レーザー光によって色素を
励起する色素レーザー装置において、前記励起用レーザ
ー光の光強度と前記色素を透過した透過レーザー光の光
強度とに基づいて前記色素の劣化を検出する色素劣化検
出手段を有し、前記励起用レーザー光を受けて光電変換
する手段と前記透過レーザー光を受けて光電変換する手
段とが共通であることを特徴とする。
【0014】
【作用】励起用レーザー光の光強度と色素を透過した透
過レーザー光の光強度とを同一の光強度センサを作動さ
せて測定することによって、色素の劣化度合が検知され
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例に係る色素レー
ザー装置について、図1及び図2を参照して説明する。
図1に示すように、励起用レーザ(図示しない)から出
射された励起用レーザー光40は、所定の色素溶液(図
示しない)が収容された色素溶液収容部42に照射さ
れ、その一部が色素溶液に吸収される。色素溶液に吸収
されずに透過した透過レーザー光44は、遮光板46に
照射される。
【0016】図2に示すように、上述した光学系(図1
参照)は、カバー48内に収容されており、このカバー
48には、出射穴50が形成されている。上述した光学
系によって発生した色素レーザー光は、かかる出射穴5
0を介して出力されることになる。
【0017】このカバー48の側面のうち、色素レーザ
ー光の光軸に並列した第1の側面48aには、馬蹄形の
穴52が形成されており、この第1の側面48aに対面
した第2の側面48bには、馬蹄形の穴52と同形状の
溝54が形成されている。
【0018】また、この馬蹄形の穴52から溝54に亘
って1本のセンサ棒56が摺動自在に挿通されており、
このセンサ棒56には光強度センサ58が内蔵されてい
る。即ち、センサ棒56は、馬蹄形の穴52と溝54に
沿って摺動させることができる。
【0019】具体的には、センサ棒56は、図1に示さ
れた軌道Sに沿って摺動されることになる。この軌道S
は、色素溶液収容部42を回避しつつ、且つ、両レーザ
ー光40,44(図1参照)を横切るように規定されて
いる。
【0020】このセンサ棒56のうち、第1の側面48
aの側の端部は、馬蹄形の穴52から突出しており、例
えば手動操作によってセンサ棒56を上記軌道Sに沿っ
て移動させることができる。なお、このセンサ棒56
は、例えばボールベアリングやばね等の公知技術を適用
することによって、円滑に移動できるように構成されて
おり、且つ、適当な支持手段例えば手等で支えなくても
任意の軌道上に静止されるように構成されている。
【0021】このような構成によれば、センサ棒56を
軌道Sに沿って移動して光強度センサ58を励起用レー
ザー光40及び透過レーザー光44の光路上にセットす
ることによって、励起用レーザー光40の光強度及び透
過レーザー光44の光強度を簡単に測定することができ
る。即ち、本実施例には、励起用レーザー光40と透過
レーザー光44の光強度を検出するセンサとして同一の
光強度センサ58が適用されているため、従来のように
光強度センサの較正を必要とすることなく上記両光強度
を簡単且つ正確に測定することができる。そして、これ
ら両光強度を比較することによって、色素の劣化度合を
正確に検知することができる。
【0022】なお、本発明は、上述した実施例の構成に
限定されるものではなく、種々変更可能であり、例え
ば、センサ棒56は、手動操作のみならず、モータ等の
動力によって移動させることもできる。
【0023】以下、本発明の第2の実施例に係る色素レ
ーザー装置について、図3及び図4を参照して説明す
る。なお、本実施例の説明に際し、第1の実施例と同一
の構成には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0024】図3に示すように、本実施例の色素レーザ
ー装置は、レーザー光の光軸上に固定された中空円筒状
の第1及び第2の筒60,62を備えており、これら第
1及び第2の筒60,62の周面には、夫々、レーザー
光が通過できるように対向して形成された一対の長穴6
0a,62aが形成されている。
【0025】具体的には、第1の筒60は、励起用レー
ザー光40の光路を横断して固定され、第2の筒62
は、透過レーザー光44の光路を横断して固定されてい
る。この結果、励起用レーザー光40は、第1の筒60
の一対の長穴60aを通過して色素溶液収容部42に照
射され、この色素溶液収容部42を透過した透過レーザ
ー光44は、第2の筒62の一対の長穴62aを通過し
て遮光板46(図1参照)に照射されることになる。
【0026】本実施例において、励起用レーザー光40
及び透過レーザー光44の光強度の測定は、第1及び第
2の筒60,62内に光強度センサ58を挿通させるこ
とによって行われる。
【0027】図4には、光強度センサ58を第1及び第
2の筒60,62内に挿通させるための手段が示されて
いる。図4に示すように、光強度センサ58は、第1及
び第2の筒60,62内に挿脱可能に構成されたセンサ
筒64内に収容されており、このセンサ筒64の基端
は、支持棒66の先端に接続固定されている。この支持
棒66の基端は、光強度センサ58に接続されたケーブ
ル68を介してユニット70に接続されている。なお、
このユニット70には、例えば光強度センサ58の電源
や光強度を表示するメータあるいは割算回路等(図示し
ない)が内蔵されている。
【0028】光強度を測定する場合、まず、支持棒66
を操作してセンサ筒64を第1の筒60内に挿入する。
このとき、センサ筒64は、光強度センサ58が励起用
レーザー光40(図3参照)の光路を横切る位置まで挿
入される。この結果、光強度センサ58を介して励起用
レーザー光40の光強度を簡単に測定することができ
る。
【0029】この後、センサ筒64を第1の筒60から
引き抜いて、次に、第2の筒62内に挿入する。このと
き、センサ筒64は、光強度センサ58が透過レーザー
光44(図3参照)の光路を横切る位置まで挿入され
る。この結果、光強度センサ58を介して透過レーザー
光44の光強度を簡単に測定することができる。
【0030】これら両光強度は、ユニット70によって
比較演算が施され、色素の劣化度合が正確に検知され
る。このように本実施例では、励起用レーザー光40と
透過レーザー光44の光強度を検出するセンサとして同
一の光強度センサ58を使用することにより、従来必要
であった光強度センサの較正という手間が省け、効率的
に色素の劣化度合を検知することができる。
【0031】また、第1及び第2の筒60,62によっ
て、双方のレーザー光40,44に対する光強度センサ
58の位置決めも簡単に行うことができる。以下、本発
明の第3の実施例に係る色素レーザー装置について、図
5ないし図7を参照して説明する。
【0032】図5(a)に示された本実施例の構成にお
いて、励起レーザ72から出射された励起用レーザー光
74は、ビームサンプラー76を透過した後、凹面鏡7
8を介して色素ジェット80に集光され、その一部が吸
収される。
【0033】色素ジェット80は、色素ジェット装置8
2から噴出されており、噴出された色素ジェット80
は、色素ジェット回収装置84内に回収された後、色素
溶液循環装置(図示しない)を介して再び色素ジェット
装置82に導入されている。
【0034】この色素ジェット80に吸収されずに透過
した透過レーザー光86は、第1の遮光板88でその進
行が遮断される。また、上記ビームサンプラー76から
反射した参照レーザー光90は、帯域フィルタ92から
チョッパ94を介して光強度調節装置96を経た後、ビ
ームスプリッタ98によって互いに直交した2方向に振
り分けられる。
【0035】その一方の第1参照レーザー光90aは、
ビームスプリッタ98を透過した後、ミラー100で反
射されて導光され、他方の第2参照レーザー光90b
は、ビームスプリッタ98で反射された後、色素ジェッ
ト80を透過して導光される。
【0036】これら第1及び第2参照レーザー光90
a,90bの導光先には、これら2つの参照レーザー光
90a,90bを横断するように、1個の光強度センサ
102の移動領域が規定されており、光強度センサ10
2は、移動装置104によって上記移動領域内を図中矢
印S方向に移動可能に構成されている。
【0037】この移動装置104を作動して光強度セン
サ102を第1及び第2参照レーザー光90a,90b
の照射領域に位置付けることによって、これら2つの参
照レーザー光90a,90bの光強度を簡単に測定する
ことができる。そして、これら両光強度を比較すること
によって、色素の劣化度合を正確に検知することができ
る。
【0038】具体的には、光強度センサ102は、第1
参照レーザー光90a又は第2参照レーザー光90bの
受光量に対応した信号を夫々ロックインディテクタ10
6に出力する。ロックインディテクタ106は、受信し
た信号に基づいて、背景光を除いた正確な光強度を測定
する。
【0039】このとき、チョッパ94から、チョッパ9
4の回転に同期した信号がロックインディテクタ106
へ入力されており、かかる信号は、ロックイン検出の参
照信号として機能する。
【0040】これら各信号に基づいて測定された第1及
び第2参照レーザー光90a,90bの光強度は、ロッ
クインディテクタ106からデータ処理器108に入力
される。データ処理器108によって、これら両光強度
の比が演算され、色素の劣化度合が検知される。
【0041】なお、光強度センサ102の移動位置によ
って、上記移動領域を通過してしまう参照レーザー光9
0は第2の遮光板110によってその進行が遮断され
る。ところで、色素が第2参照レーザー光90bの光強
度に対して飽和吸収を起こした場合、第1及び第2参照
レーザー光90a,90bの光強度の比に基づいて、色
素に対する第2参照レーザー光90bの吸収率が検知で
きなくなる。
【0042】なお、飽和吸収とは、図5(b)に示すよ
うに、レーザー光強度の増加に伴って、色素のレーザー
光吸収量が飽和状態になることをいう。このような状況
に対応できるように、本実施例の装置には、同図(a)
に示すように、ビームサンプラー76とビームスプリッ
タ98との間の光路中に光強度調節装置96が設けられ
ている。
【0043】この光強度調節装置96は、第2参照レー
ザー光90bが色素に対して飽和吸収されないように、
ビームサンプラー76から反射した参照レーザー光90
の光強度を調節する機能を有する。
【0044】図6(a)には、ND(ニュートラルデン
シティ)フィルタユニット112が適用された光強度調
節装置96の構成が示されており、このNDフィルタユ
ニット112は、同図(b)に示すように、円盤114
に種々の透過率を有するNDフィルタ116を環状に嵌
め込んで構成されている。
【0045】このようなNDフィルタユニット112
は、アクチュエータ118を介してNDフィルタユニッ
ト選択装置120に接続されている。NDフィルタユニ
ット選択装置120は、光強度センサ102(図5
(a)参照)から出力されたフィードバック信号に基づ
いてアクチュエータ118を作動させて、NDフィルタ
ユニット112を所定方向に回動させるように構成され
ている。
【0046】なお、光強度センサ102からのフィード
バック信号に代えて、ロックインディテクタ106(図
5(a)参照)からの出力信号をフィードバック信号と
してアクチュエータ118を作動させてもよいことは言
うまでもない。
【0047】この結果、光路上には、適宜選択されたN
Dフィルタ116が位置付けられることになる。なお、
NDフィルタユニット112を2枚以上平行に重ねて、
夫々を独立にアクチュエータ118で動かすことによっ
て、選択できる透過率の種類を増加することも可能であ
る。
【0048】また、励起用レーザー光74が直線偏光で
ある場合には、図7(a)に示すように、NDフィルタ
ユニット112(図6参照)の代わりに、円盤状の偏光
子122を適用してもよい。
【0049】このような偏光子122は、アクチュエー
タ118を介して偏光子回転量設定装置124に接続さ
れている。偏光子回転量設定装置124は、光強度セン
サ102(図5(a)参照)から出力されたフィードバ
ック信号に基づいてアクチュエータ118を作動させ
て、偏光子122を所定方向に回動させるように構成さ
れている。
【0050】なお、光強度センサ102からのフィード
バック信号に代えて、ロックインディテクタ106(図
5(a)参照)からの出力信号をフィードバック信号と
してアクチュエータ118を作動させても良いことは言
うまでもない。
【0051】この結果、ビームスプリッタ98(図5
(a)参照)には、偏光子122の回転角度に応じて偏
光した参照レーザー光90が照射されることになる。ま
た、励起用レーザー光74(図5(a)参照)がマルチ
モード発振している場合、色素による吸収に関与しない
モード成分を参照レーザー光90から取り除く必要があ
る。
【0052】なぜなら、かかるモード成分は、色素の劣
化に関係なく色素に吸収されずに光強度センサ102に
到達してしまい、かかるモード成分が色素レーザの発振
に関与するモード成分の背景光として作用して、色素に
吸収される。即ち、色素レーザー発振に関与するレーザ
ー光のモード成分光強度の測定が高精度に行われなくな
るからである。
【0053】このような弊害を防止するために、本実施
例の装置には、ビームサンプラー76とビームスプリッ
タ98との間の光路中に帯域フィルタ92(図5(a)
参照)が設けられており、この帯域フィルタ92によっ
て、色素の吸収に関与しないモード成分が参照レーザー
光90から取り除かれている。
【0054】なお、帯域フィルタ92は、色素の種類や
励起用レーザ72の種類に応じて任意に交換できるよう
に構成されている。このように本実施例によれば、ロッ
クインディテクタ106を介して光強度比がロックイン
検出されているため、迷光等の背景光の影響を受けるこ
となく正確に色素の劣化度合を検知することができる。
【0055】更に、色素の飽和吸収が生じない参照レー
ザー光90の強度領域において、第1及び第2参照レー
ザー光90a,90bの光強度比即ち色素の吸収率を測
定するように構成されていると共に、マルチモード発振
している励起用レーザー光74が適用されている場合で
も、色素の吸収に関与しないモード成分のみを参照レー
ザー光90から取り除くことができるため、色素の劣化
度合をより正確に検知することができる。
【0056】なお、本発明は、上述した実施例の構成に
限定されることはなく、種々変更可能である。例えば、
ビームスプリッタ98を設けずに、ミラー100をビー
ムスプリッタ98が配置されていた場所まで移動可能に
構成してもよい。このとき、光強度センサ102とミラ
ー100を連動して移動させるように構成することによ
って、ミラー100で反射したレーザー光を光強度セン
サ102へ入射させることもできる。
【0057】また、色素の吸収に関与しないモード成分
を取り除く手段としては、プリズムを用いた分光器(図
示しない)や、回折格子を用いた分光器(図示しない)
等、他の公知手段を採用することもできる。
【0058】以下、本発明の第4の実施例に係る色素レ
ーザー装置について、図8を参照して説明する。本実施
例の装置は、色素ジェットを噴出したときと噴出しない
ときの双方の光強度を測定して、その測定結果から色素
の光吸収率を算出することによって、色素の劣化度合を
検知するように構成されている。
【0059】図8に示すように、まず、色素ジェット1
32が噴出された状態において、励起用レーザ126か
ら出射した励起用レーザー光128は、凹面鏡130で
反射した後、色素ジェット132に入射して、その一部
が吸収される。
【0060】色素ジェット132は、色素ジェット装置
134から噴出されており、噴出された色素ジェット1
32は、色素ジェット回収装置(図示しない)内に回収
された後、色素溶液循環装置(図示しない)を介して再
び色素ジェット装置134に導入されている。
【0061】この色素ジェット132に吸収されずに透
過した透過レーザー光136は、光強度センサ138に
照射される。次に、色素ジェット132の噴出を停止し
た状態において、励起用レーザ126から出射した励起
用レーザー光128は、凹面鏡130で反射された後、
直接光強度センサ138に照射される。
【0062】光強度センサ138は、受光した光量に対
応した夫々の信号を吸収率算出表示ユニット140に出
力する。吸収率算出表示ユニット140は、受信した双
方の信号に基づいて、自動的に色素の吸収率を算出し
て、その結果を表示する。この結果、色素の劣化度合が
検知されることになる。
【0063】また、本実施例の装置には、光強度センサ
138によって受光しているレーザー光が、色素ジェッ
ト132を透過した透過レーザー光136なのか、ある
いは、色素ジェット132を停止させた際の励起用レー
ザー光128なのかを検出するための検知回路が設けら
れている。
【0064】具体的には、色素ジェット装置134は、
色素ジェットON−OFF信号線142によって吸収率
算出表示ユニット140と電気的に連結されている。色
素ジェット132が噴出されている場合には、色素ジェ
ット装置134からON信号が出力され、このON信号
は、色素ジェットON−OFF信号線142を介して吸
収率算出表示ユニット140に入力される。
【0065】色素ジェット132が噴出されていない場
合には、色素ジェット装置134からOFF信号が出力
され、このOFF信号は、色素ジェットON−OFF信
号線142を介して吸収率算出表示ユニット140に入
力される。
【0066】吸収率算出表示ユニット140は、入力さ
れたON信号又はOFF信号に基づいて、光強度センサ
138に照射されているレーザー光の種類を判別して、
自動的に色素の吸収率を計算する。
【0067】また、光強度センサ138は、移動装置1
44によって任意方向に移動可能に支持されている。色
素ジェット132の有無によって透過レーザー光136
と励起用レーザー光128の光路が大きく変位した場合
でも、移動装置144を作動して光強度センサ138を
その変位量に応じて移動させることによって、上記両レ
ーザー光128,136を適確に受光することができ
る。
【0068】なお、この移動装置144にも色素ジェッ
トON−OFF信号線142が接続されており、この色
素ジェットON−OFF信号線142を介して送信され
たON−OFF信号に基づいて、移動装置144を作動
して、上記両レーザー光128,136を適確に受光で
きる位置に、光強度センサ138を自動的に移動させる
ことができる。
【0069】このように本実施例によれば、励起用レー
ザー光128と透過レーザー光136の光強度を検出す
るセンサとして同一の光強度センサ138を使用するの
で、励起用レーザー光128と透過レーザー光136の
光強度比を簡単且つ正確に測定することができる。この
結果、色素の劣化度合を正確に検知することができる。
【0070】また、色素ジェット132の有無に対応し
て光強度を測定し、自動的に吸収率を算出することがで
きる。更に、色素ジェット132の有無によって透過レ
ーザー光136と励起用レーザー光128の光路が大き
く変位した場合でも、その変位量に応じて光強度センサ
138を移動させることができるため、常に、正確な光
強度測定を行うことができる。
【0071】以下、本発明の第5の実施例に係る色素レ
ーザー装置について、図9を参照して説明する。図9に
示すように、本実施例の装置は、ミラー面160aと遮
光面160bが夫々表裏に一体形成された光学素子16
0を移動させることによって、参照レーザー光166と
透過レーザー光154を適宜選択的に光強度センサ16
4に照射させるように構成されている。
【0072】即ち、励起用レーザ146から出射された
励起用レーザー光148は、ビームサンプラー150を
介して色素溶液152へ入射され、その一部が吸収され
る。色素溶液152を透過した透過レーザー光154
は、第1及び第2のミラー156,158で夫々反射し
た後、光学素子160に照射され、そのミラー面160
aで反射される。
【0073】この光学素子160は、図中矢印T方向に
移動可能に構成されている。このため、光学素子160
を適宜所定量だけ移動させることによって、ミラー面1
60aで反射した透過レーザー光154は、遮光板16
2に照射されてその進行が遮断されるか、あるいは、遮
光板162に形成された小穴162aを介して光強度セ
ンサ164に照射されることになる。即ち、光学素子1
60を移動させることによって、透過レーザー光154
を遮光板162に照射させるか又は小穴162aを通過
させるかを容易に選択可能に構成されている。
【0074】一方、ビームサンプラー150で反射した
参照レーザー光166は、遮光板162に形成された小
穴162aを通過して光強度センサ164に照射され
る。このとき、上記光学素子160が移動して参照レー
ザー光166の光路中に位置付けられている場合には、
参照レーザー光166は、光学素子160の遮光面16
0bによってその進行が遮断される。即ち、光学素子1
60を移動させることによって、参照レーザー光166
を小穴162aを通過させるか否かを容易に選択可能に
構成されている。
【0075】このような構成によれば、透過レーザー光
154が小穴162aを通過する場合には、参照レーザ
ー光166は、遮光面160bによってその進行が遮断
される。逆に、参照レーザー光166が小穴162aを
通過する場合には、透過レーザー光154は、遮光板1
62によってその進行が遮断される。
【0076】このように選択的に小穴162aを通過し
た透過及び参照レーザー光154,166を受光した光
強度センサ164は、受光量に対応した夫々の信号を計
算機168に出力する。
【0077】計算機168は、ビームサンプラー150
の反射率や透過率を考慮した上で、受信した双方の信号
に基づいて、色素溶液152の吸収率を算出し、その算
出結果をメータ170に出力する。
【0078】メータ170上には、その算出結果が表示
され、色素の劣化度合がモニタされる。このように本実
施例によれば、透過レーザー光154と参照レーザー光
166の光強度を検出するセンサとして同一の光強度セ
ンサ164を使用するので、参照レーザー光166と透
過レーザー光154の光強度比を正確に測定することが
できる。この結果、色素の劣化度合を正確に検知するこ
とができる。
【0079】更に、光学素子160は、表裏に一体にミ
ラー面160aと遮光面160bが形成されているの
で、この光学素子160を移動させるだけで、参照レー
ザー光166と透過レーザー光154を適宜選択的に小
穴162aを通過させることができるため、装置の構成
が簡略化できる。
【0080】なお、本発明は、上述した実施例の構成に
限定されることはなく、種々変更可能である。例えば、
光学素子160の移動位置を示す信号を送信線(図示し
ない)を介して計算機168に入力させるように構成す
ることもできる。このように構成することによって、光
強度センサ164から出力された信号が、参照レーザー
光166の光強度信号であるのか、あるいは、透過レー
ザー光154の光強度信号であるのかを、計算機168
が自動的に判断して、吸収率を算出することができる。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、励起用レーザー光の光
強度と色素を透過した後のレーザー光の光強度とを測定
するセンサとして共通の光強度センサが適用されている
ため、光強度センサを較正することなく、色素の劣化度
合を正確に検知することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る色素レーザー装置
の主要な光学系の構成を示す斜視図。
【図2】図1に示された光学系がカバーに収容された状
態を示す斜視図。
【図3】本発明の第2の実施例に係る色素レーザー装置
の主要な光学系の構成を示す斜視図。
【図4】図3に示された光学系に対して光強度センサを
挿脱させる手段の構成を示す斜視図。
【図5】(a)は、本発明の第3の実施例に係る色素レ
ーザー装置の構成を示す図、(b)は、レーザー光強度
と色素のレーザー光吸収量との関係を示す図。
【図6】(a)は、図5(a)に示された光強度調節装
置としてNDフィルタユニットが適用された場合の構成
を示す図、(b)は、NDフィルタユニットの平面図。
【図7】(a)は、図5(a)に示された光強度調節装
置として偏光子が適用された場合の構成を示す図、
(b)は、偏光子の平面図。
【図8】本発明の第4の実施例に係る色素レーザー装置
の構成を概略的に示す図。
【図9】本発明の第5の実施例に係る色素レーザー装置
の構成を概略的に示す図。
【図10】従来の色素レーザー装置の構成を概略的に示
す図。
【符号の説明】
40…励起用レーザー光、42…色素溶液収容部、44
…透過レーザー光、46…レーザーブロック、56…セ
ンサ棒、58…光強度センサ、S…軌道。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起用レーザー光によって色素を励起す
    る色素レーザー装置において、 前記励起用レーザー光の光強度と前記色素を透過した透
    過レーザー光の光強度とに基づいて前記色素の劣化を検
    出する色素劣化検出手段を有し、 前記励起用レーザー光を受けて光電変換する手段と前記
    透過レーザー光を受けて光電変換する手段とが共通であ
    ることを特徴とする色素レーザー装置。
JP21155593A 1993-08-26 1993-08-26 色素レーザー装置 Withdrawn JPH0766504A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010279695A (ja) * 2009-06-03 2010-12-16 Carestream Health Inc 歯の表面形状および色合いの撮像のための装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010279695A (ja) * 2009-06-03 2010-12-16 Carestream Health Inc 歯の表面形状および色合いの撮像のための装置

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