JPH0766028A - 酸化物磁性材料およびその製造方法 - Google Patents

酸化物磁性材料およびその製造方法

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JPH0766028A
JPH0766028A JP5215874A JP21587493A JPH0766028A JP H0766028 A JPH0766028 A JP H0766028A JP 5215874 A JP5215874 A JP 5215874A JP 21587493 A JP21587493 A JP 21587493A JP H0766028 A JPH0766028 A JP H0766028A
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武史 望月
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ヘマタイト、ヘマタイト+マグネ
タイト、あるいはマグネタイトにCaを混ぜた混合粉を
焼成して所定の抵抗率を持つ酸化物磁性材料およびその
製造方法に関し、ヘマタイト、ヘマタイト+マグネタイ
ト、あるいはマグネタイトにCaを混ぜた混合粉に炭素
原子同士の単結合あるいは二重結合を有する物質を混合
し、焼成して所望の抵抗率を持つ酸化物磁性材料を簡
易、安価、安全かつ多量に製造することを目的とする。 【構成】 ヘマタイト、ヘマタイト+マグネタイト、あ
るいはマグネタイトにCaを0.14〜1.43wt%
混ぜた混合粉に、−C−C−あるいは−C=C−を分子
中に有する液体状物質あるいは粉末状物質を0.1〜
4.0wt%混合し、不活性ガス中で1200〜145
0°Cあるいは550〜1450°Cの焼成処理したマ
グネタイト粉からなる酸化物磁性材料およびその製造方
法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘマタイト、ヘマタイ
ト+マグネタイト、あるいはマグネタイトにCaを混ぜ
た混合粉を焼成して所定の抵抗率を持つ酸化物磁性材料
およびその製造方法に関するものである。
【0002】酸化物磁性材料である単相マグネタイト粉
は、磁性流体、電気抵抗素子、電子写真用のトナーやキ
ャリアなどに幅広く使用されるものであり、これを多量
に安価かつ任意の抵抗率を持つものを製造することが望
まれている。
【0003】
【従来の技術】従来、酸化物磁性材料であるマグネタイ
ト粉を製造するのに以下の3つの方法が知られている。
【0004】(1) 湿式法(共沈法):Fe2++2F
3+の水溶液をアルカリ性にし、マグネタイト粉Fe3
4を共沈させて製造する。 (2) 乾式法:ヘマタイトα−Fe23を水素・一酸
化炭素あるいは水蒸気中で加熱・還元してマグネタイト
粉Fe34を製造する。
【0005】(3) 粉砕法:天然に産する磁鉄鉱を粉
砕してマグネタイト粉を製造する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の製造方
法によって製造したマグネタイト粉は、電気抵抗率が低
く(例えば後述する実験例では7×10-6Ωcm)、高
い抵抗率が必要な場合には、絶縁性の樹脂などを混合し
て抵抗率を高くするが、きめ細かな抵抗率の制御ができ
ないと共に、安定な抵抗率を持つものを製造できないと
いう問題があった。
【0007】本発明は、これらの問題を解決するため、
ヘマタイト、ヘマタイト+マグネタイト、あるいはマグ
ネタイトにCaを混ぜた混合粉に炭素原子同士の単結合
あるいは二重結合を有する物質を混合し、焼成して所望
の抵抗率を持つ酸化物磁性材料を簡易、安価、安全かつ
多量に製造することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1を参照して課題を解
決するための手段を説明する。図1において、混合工程
2は、ヘマタイト、ヘマタイト+マグネタイト、あるい
はマグネタイトにCaを0.14〜1.43wt%を混
ぜた混合粉に−C−C−あるいは−C=C−を分子中に
有する液体状物質あるいは粉末状物質を0.1〜4.0
wt%混合する工程である。
【0009】造粒工程4は、混合粉を球状顆粒にする工
程である。焼成工程5は、混合粉について不活性ガス中
で1200〜1450°Cあるいはマグネタイトのみの
場合には550〜1450°Cの焼成処理して所望の抵
抗率を持つ酸化物磁性材料粉を製造する工程である。
【0010】
【作用】本発明は、図1に示すように、混合工程2でヘ
マタイト、ヘマタイト+マグネタイトあるいはマグネタ
イトにCa0.14〜1.43wt%を混ぜた混合粉に
−C−C−あるいは−C=C−を分子中に有する液体状
物質あるいは粉末状物質を0.1〜4.0wt%混合
し、焼成工程5によって不活性ガス中でヘマタイトおよ
びヘマタイト+マグネタイトの場合に1200〜145
0°Cの焼成を行い、一方、マグネタイトの場合に55
0〜1450°Cの焼成を行い、所望の抵抗率を持つマ
グネタイト粉からなる酸化物磁性材料を製造するように
している。
【0011】この際、焼成工程5の前の造粒工程4によ
って混合粉を球状顆粒とし、酸化物磁性材料を球状とす
るようにしている。従って、ヘマタイト、ヘマタイト+
マグネタイト、あるいはマグネタイトにCaを混ぜた混
合粉に炭素原子同士の単結合あるいは二重結合を有する
物質を混合し、焼成してマグネタイトに高抵抗相を発生
させた酸化物磁性材料を製造することにより、所望の抵
抗率を持つ粉末の酸化物磁性材料を簡易、安価、安全か
つ多量に製造することが可能となる。
【0012】
【実施例】次に、図1から図7を用いて本発明の実施例
の構成および動作を順次詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明の1実施例構成図を示す。
図1において、配合工程1は、ヘマタイト、ヘマタイト
+マグネタイト、あるいはマグネタイトにCa、0.1
4〜1.43wt%を配合して混合粉を生成する工程で
ある。ここで、Caは、CaO、CaCO3、Ca(O
H)2、CaCl 2、CaF2、その他のCaを含む有
機、無機の化合物などのうちのCaのみのwt%(重量
パーセント)であり、本明細書中では記述を簡単にする
ために単にCaと記載し、ヘマタイト、ヘマタイト+マ
グネタイト、あるいはマグネタイトにこのCaの0.1
4〜1.43wt%を加算して全体で100wt%とす
る(例えばCaOのうちのOの部分のwt%はこの10
0wt%に含まない)。「ヘマタイト+マグネタイト」
という記載は、ヘマタイトとマグネタイトの混合物(混
合粉)として本明細書中で使用する。また、特に原料の
マグネタイトは、 マグネタイト粉(自社で製造したもの、あるいは他
社から購入したもの) 製品中の粒径規格外品(回収品)を粉砕して所定の
粒径にしたマグネタイト粉 のいずれでもよい。尚、後述する製品の顆粒は、例えば
原料粉(1〜3μm)を103〜107個集めて50〜1
00μmの球状としたものである。従って、一度製造し
たマグネタイト粉の製造品(規格外品)を粉砕し、原料
粉を容易に作成できる。
【0014】混合工程2は、混合粉に−C−C−あるい
は−C=C−を分子中に持つ化合物(液状物質あるいは
固体状物質)を0.1〜4.0wt%混合する工程であ
る。例えば混合粉にポリビニールアルコール2wt%、
分散剤としてポリカルボン酸塩1wt%を加え、更に球
状顆粒にする造粒のための水を加える。ここで、水は、
30%〜70%の範囲で加える。30%よりも少ない
と、混練したときのスラリー粘度が高過ぎて球状化でき
なかった。70%よりも多いと、スラリー濃度が薄過ぎ
て緻密な球状顆粒が得られなかった。
【0015】粉砕工程3は、混合工程2によって混合し
たものを、アトリションミルで湿式粉砕して混合粉の濃
度約50wt%のスラリーを作成する工程である。造粒
工程4は、球状顆粒を生成する工程である。ここでは、
スラリーをアトライターで1時間撹拌後、スプレードラ
イヤーで熱風乾燥して球状顆粒化する。
【0016】焼成工程5は、造粒工程4で得られた顆粒
を不活性ガス中(例えば窒素ガス中)で1200〜14
50°C、あるいはマグネタイトのみの場合には550
〜1450°Cの範囲の温度で2時間加熱処理し、単相
のマグネタイト粉(高抵抗相)を形成する工程である。
このときの抵抗率の値は、Caの配合率によりコントロ
ールできるため、当該Caの配合率を変えて所望の抵抗
率を持つ酸化物磁性材料粉の製造が可能となる(図2か
ら図5参照)。尚、ヘマタイトあるいマグネタイト粉の
一部にヘマタイトが存在していた場合、1200〜14
50°Cの焼成工程5により、ヘマタイトは不活性ガス
中(弱い還元性雰囲気中)で当該ヘマタイトからマグネ
タイトへの熱転移に加えて、混合した有機物を不活性ガ
ス中で加熱して不完全燃焼状態にし、当該有機物の熱分
解時にヘマタイトから酸素を奪って還元してマグネタイ
ト化を大幅に促進する。ここで、マグネタイトのみの場
合に550〜1450°Cと、かなり低い温度から所望
の抵抗率を持つ酸化物磁性材料粉を得ることができる。
これは新たにマグネタイト化(ヘマタイトの還元)を行
なう必要がないため、多数の顆粒の原料のマグネタイト
を接合あるいは軽く焼結すればハンドリングなどに必要
な強度が得られるためである。
【0017】解砕工程6は、焼成したマグネタイトの粉
体を解砕して製品に仕上げる工程である。以上の工程に
従い、ヘマタイト、ヘマタイト+マグネタイト、あるい
はマグネタイトにCaを混ぜた混合粉に−C−C−ある
いは−C=C−、および水を混合し良く混練して熱風乾
燥し、球状に造粒した後、不活性ガス中で1200〜1
450°Cあるいはマグネタイトのみの場合には550
〜1450°Cの範囲で焼成してマグネタイト(高抵
抗)の粉体(酸化物磁性粉)を製造することができる。
これにより、所望の抵抗率を持つ酸化物磁性粉を安価、
多量、かつ安全に製造することが可能となった。以下順
次説明する。
【0018】図2は、本発明の焼成実験結果例(ヘマタ
イト)を示す。これは、ヘマタイト粉にCaを図示の量
だけ配合し、これに水と混合して粉体濃度50wt%の
スラリーとし、アトライタで1時間撹拌後、110°C
で乾燥する。この粉体にポリビニールアルコール1.0
wt%を添加して乳鉢で練合した後、目開き425ミク
ロンの標準篩を通して顆粒化した。得られた顆粒を直径
12.5mmの円筒の金型に0.5g投入し、成形圧力
1t/cm2で成形した後、窒素ガス中で1100〜1
500°Cで2時間加熱処理した。加熱処理後の各試料
の飽和磁化は、振動磁力計によって測定した。また、直
流抵抗率は、試料表面を鏡面研磨した後、4端子抵抗計
によって測定した。
【0019】(1) Caを混合しない場合(試料番号
12、23、34)、直流抵抗率が6〜7×10-6(6
〜7E−6)であり、飽和磁化が92emu/gであっ
た。 (2) 1100°Cの加熱処理を行った場合、マグネ
タイト化不完全でヘマタイトが残留し(図示外のX線定
性分析により判明)、その結果、試料番号1〜11のよ
うに飽和磁化が82emu/g以下と小さくなり、不適
当と判明した。また、1500°Cの加熱処理を行った
場合、マグネタイト化不完全でウスタイト(FeO)ガ
生成し(図示外のX線定性分析により判明)、その結
果、試料番号45〜52のように飽和磁化が87emu
/g以下と小さくなり、不適当と判明した。従って、温
度範囲は、1200〜1450°Cの範囲が適当と判明
した。
【0020】(3) 温度範囲1200〜1450°C
で加熱処理し、Caの配合率を0wt%から増加させ、
直流抵抗値が配合しないときに比べてオーダ変化した
、’、''のときのCaの配合率0.14wt%を
下限とした。一方、上限は、Caの配合率を0.14w
t%から増加させて生成された非磁性相の影響による飽
和磁化が低下する直前の、'、''のときのCaの
配合率1.43wt%とした。従って、Caの配合率は
0.14〜1.43wt%の範囲が適当であった。
【0021】以上の実験結果からヘマタイトにCa、
0.14〜1.43wt%を混ぜた混合粉を1200〜
1450°Cで2時間焼成し、任意の直流抵抗率のマグ
ネタイト(高抵抗)の粉末(酸化物磁性材料粉)を生成
できることが判明した。
【0022】図3は、本発明の焼成実験結果例(ヘマタ
イト+マグネタイト)を示す。これは、ヘマタイトとマ
グネタイトを1対1で混ぜた粉にCaを図示の量だけ配
合し、図2と同様の条件で処理し、測定した実験結果で
ある。
【0023】(1) Caを混合しない場合(試料番号
12、23、34)、直流抵抗率が6〜7×10-6(6
〜7E−6)であり、飽和磁化が92emu/gであっ
た。 (2) 温度範囲、1100°Cの加熱処理を行った場
合、マグネタイト化不完全でヘマタイトが残留し(図示
外のX線定性分析により判明)、その結果、試料番号1
〜11のように飽和磁化が68emu/g以下と小さく
なり、不適当と判明した。また、温度範囲、1500°
Cの加熱処理を行った場合、マグネタイト化不完全でウ
スタイト(FeO)が生成し(図示外のX線定性分析に
より判明)、その結果、試料番号45〜52のように飽
和磁化が87emu/g以下と小さくなり、不適当と判
明した。従って、温度範囲は、1200〜1450°C
の範囲が適当である。
【0024】(3) 温度範囲1200〜1450°C
で加熱処理し、Caの配合率を0wt%から増加させ、
直流抵抗値が配合しないときに比べてオーダ変化した
、’、''のときのCaの配合率0.14wt%を
下限とした。一方、上限は、Caの配合率を0.14w
t%から増加させて生成された非磁性相の影響による飽
和磁化が低下する直前の、'、''のときのCaの
配合率1.43wt%とした。従って、Caの配合率は
0.14〜1.43wt%の範囲が適当と判明した。
【0025】以上の実験結果からヘマタイト+マグネタ
イトにCa、0.14〜1.43wt%を混ぜた混合粉
を1200〜1450°Cで2時間焼成し、任意の直流
抵抗率のマグネタイト(高抵抗相)の粉末(酸化物磁性
材料粉)を生成できることが判明した。
【0026】図4および図5は、本発明の焼成実験結果
例(マグネタイト)を示す。これは、マグネタイト粉に
Caを図示の量だけ配合し、図2と同様の条件で処理
し、測定した実験結果である。
【0027】(1) Caを混合しない場合(試料番号
12、22、32、42、52、63)、直流抵抗率が
7×10-6(7E−6)であり、飽和磁化が91〜92
emu/gであった。
【0028】(2) 500°Cの加熱処理を行った場
合、マグネタイトからヘマタイト生成され(図示外のX
線定性分析により判明)、その結果、試料番号1〜11
のように飽和磁化が86emu/g以下と小さくなり、
不適当と判明した。この現象は、不活性ガス(ここでは
窒素ガス)中に含まれる不可避の極微量(例えば10p
pmオーダ)のO2分によりマグネタイトが一部ヘマタ
イトに酸化されたものであることが判明している(図示
外のX線定性分析)。また、1500°Cの加熱処理を
行った場合、マグネタイトからウスタイト(FeO)が
生成され(図示外のX線定性分析により判明)、その結
果、試料番号74〜84のように飽和磁化が86emu
/g以下と小さくなり、不適当と判明した。従って、温
度範囲は、550〜1450°Cの範囲が適当と判明し
た。
【0029】(3) 温度範囲550〜1450°Cで
加熱処理し、Caの配合率を0wt%から増加させ、直
流抵抗値が配合しないときに比べてオーダ変化したか
ら'''''のときのCaの配合率0.14wt%を下限
とした。一方、上限は、Caの配合率を0.14wt%
から増加させて生成された非磁性相の影響による飽和磁
化が低下する直前のから'''''のときのCaの配合
率1.43wt%とした。従って、Caの配合率は0.
14〜1.43wt%の範囲が適当と判明した。
【0030】以上の実験結果からマグネタイトにCa、
0.14〜1.43wt%を混ぜた混合粉を550〜1
450°Cで2時間焼成し、任意の直流抵抗率のマグネ
タイト(高抵抗)の粉末(酸化物磁性材料粉)を生成で
きることが判明した。
【0031】図6は、本発明の加熱曲線例を示す。これ
は、加熱温度T°C、2Hr(加熱温度T°Cで2時間
加熱)のときの加熱曲線例である。室温から200°C
/Hrの速度でT°Cまで上昇し、T°Cで2時間保持
した後、200°C/Hrの速度で室温に戻す。ここ
で、T°Cは、図2から図5の加熱処理温度である。
【0032】図7は、本発明の飽和磁化の説明図を示
す。これは、図2ないし図5の飽和磁化を測定するとき
の説明図である。横軸は印加する磁界の強さH Oeを
表し、縦軸はそのときの磁化の強さM emuを表す。
振動型磁力計は、図示のように、例えば15kOeの磁
界を印加した状態で、そのときのマグネタイト(高抵抗
相)の粉体の磁化の強さMs emuを測定する。そし
て、飽和磁化は、図示の下記の式 δs=Ms/(マグネタイトの粉の重量g)[emu/
g] (1) によって求める。この式(1)によって求めたものが図
2ないし図5の飽和磁化δsである。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ヘマタイト、ヘマタイト+マグネタイト、あるいはマグ
ネタイトにCaを混ぜた混合粉に炭素原子同士の単結合
あるいは二重結合を有する物質を混合し、焼成して任意
の抵抗率を持つマグネタイト(高抵抗)の粉体を製造す
る構成を採用しているため、所望の抵抗率を持つ酸化物
磁性材料を簡易、安価、安定、かつ多量に製造すること
ができる。特に、多量のヘマタイト、ヘマタイト+マグ
ネタイト、あるいはマグネタイトにCaを混ぜた混合粉
を一度に焼成工程5によってマグネタイト(高抵抗)の
所望の抵抗率を持つ粉体(酸化物磁性材料)を簡単な工
程、容易、安定、かつ安価に製造できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例構成図である。
【図2】本発明の焼成実験結果例(ヘマタイト)であ
る。
【図3】本発明の焼成実験結果例(ヘマタイト+マグネ
タイト)である。
【図4】本発明の焼成実験結果例(マグネタイト、続
く)である。
【図5】本発明の焼成実験結果例(マグネタイト、続
き)である。
【図6】本発明の加熱曲線例である。
【図7】本発明の飽和磁化の説明図である。
【符号の説明】
1:配合工程 2:混合工程 3:粉砕工程 4:造粒工程 5:焼成工程 6:解砕工程
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下川 明 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘマタイトあるいはヘマタイト+マグネタ
    イトにCaを0.14〜1.43wt%混ぜた混合粉
    に、−C−C−あるいは−C=C−を分子中に有する液
    体状物質あるいは粉末状物質を0.1〜4.0wt%混
    合し、不活性ガス中で1200〜1450°Cの焼成処
    理したマグネタイト粉からなる酸化物磁性材料。
  2. 【請求項2】ヘマタイトあるいはヘマタイト+マグネタ
    イトにCaを0.14〜1.43wt%混ぜた混合粉
    に、−C−C−あるいは−C=C−を分子中に有する液
    体状物質あるいは粉末状物質を0.1〜4.0wt%混
    合し、不活性ガス中で1200〜1450°Cの焼成処
    理してマグネタイト粉を製造する酸化物磁性材料の製造
    方法。
  3. 【請求項3】マグネタイトにCaを0.14〜1.43
    wt%混ぜた混合粉に、−C−C−あるいは−C=C−
    を分子中に有する液体状物質あるいは粉末状物質を0.
    1〜4.0wt%混合し、不活性ガス中で550〜14
    50°Cの焼成処理したマグネタイト粉からなる酸化物
    磁性材料。
  4. 【請求項4】マグネタイトにCaを0.14〜1.43
    wt%混ぜた混合粉に、−C−C−あるいは−C=C−
    を分子中に有する液体状物質あるいは粉末状物質を0.
    1〜4.0wt%混合し、不活性ガス中で550〜14
    50°Cの焼成処理してマグネタイト粉を製造する酸化
    物磁性材料の製造方法。
  5. 【請求項5】上記焼成処理前に、造粒処理によって上記
    混合粉を球状顆粒とし、上記マグネタイト粉を球状とし
    たことを特徴とする請求項1および請求項3記載の酸化
    物磁性材料。
  6. 【請求項6】上記焼成処理前に、造粒処理によって上記
    混合粉を球状顆粒とし、上記マグネタイト粉を球状とし
    たことを特徴とする請求項2および請求項4記載の酸化
    物磁性材料の製造方法。
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