JPH0765762A - 電子銃 - Google Patents
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- JPH0765762A JPH0765762A JP5211803A JP21180393A JPH0765762A JP H0765762 A JPH0765762 A JP H0765762A JP 5211803 A JP5211803 A JP 5211803A JP 21180393 A JP21180393 A JP 21180393A JP H0765762 A JPH0765762 A JP H0765762A
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- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 高い性能を有する超高真空排気系を組み込ん
だ極めて軽量コンパクトな電子銃を実現する。 【構成】 電子ビーム発生部44,46と、該電子ビー
ム発生部44,46を被う電子銃室43、とを有する電
子銃において、電子ビーム発生部44,46の外側に配
置される遮蔽体49と、該遮蔽体49と電子銃室43の
内壁との間に配置されるチタンフィラメント51と、該
チタンフィラメント51を加熱し、電子銃室43内にお
ける分子吸着作用を有するチタン膜の蒸着を惹起し得る
加熱装置65、とを含む、超高真空状態を形成し得るチ
タンサブリメーションポンプ装置を設ける。
だ極めて軽量コンパクトな電子銃を実現する。 【構成】 電子ビーム発生部44,46と、該電子ビー
ム発生部44,46を被う電子銃室43、とを有する電
子銃において、電子ビーム発生部44,46の外側に配
置される遮蔽体49と、該遮蔽体49と電子銃室43の
内壁との間に配置されるチタンフィラメント51と、該
チタンフィラメント51を加熱し、電子銃室43内にお
ける分子吸着作用を有するチタン膜の蒸着を惹起し得る
加熱装置65、とを含む、超高真空状態を形成し得るチ
タンサブリメーションポンプ装置を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ビーム発生部の周
辺を超高真空状態にすることが要求される電子銃に関す
る。
辺を超高真空状態にすることが要求される電子銃に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、走査型電子顕微鏡等の電子ビーム
装置の電子銃においては、その陰極周囲を超高真空度に
するために、第1ステップとして、高真空排気系を用い
て、内部を所定真空度(陰極周囲に要求される真空度と
比較して1〜4桁悪い値)まで真空排気し、第2ステッ
プとして、スパッタイオンポンプ等の超高真空排気系を
用いて差動排気し、内部に所望の超高真空状態を形成す
るのが一般的である。
装置の電子銃においては、その陰極周囲を超高真空度に
するために、第1ステップとして、高真空排気系を用い
て、内部を所定真空度(陰極周囲に要求される真空度と
比較して1〜4桁悪い値)まで真空排気し、第2ステッ
プとして、スパッタイオンポンプ等の超高真空排気系を
用いて差動排気し、内部に所望の超高真空状態を形成す
るのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記スパッ
タイオンポンプは、例えば、約90×90×170の大
きさ(約1kgの重さ)で2l/sの排気速度、約150
×80×200の大きさ(約2.5kgの重さ)で10l
/sの排気速度、というように、外形寸法の割には排気
速度が低いという欠点を有する。
タイオンポンプは、例えば、約90×90×170の大
きさ(約1kgの重さ)で2l/sの排気速度、約150
×80×200の大きさ(約2.5kgの重さ)で10l
/sの排気速度、というように、外形寸法の割には排気
速度が低いという欠点を有する。
【0004】従って、電子銃単体よりもスパッタイオン
ポンプの方が大きくなるという装置上好ましくない事態
が起きることがある。特に、小型化が容易な冷陰極電界
放出型の陰極を用いた電子銃の場合に、それが顕著であ
り、ポンプ寸法に拘束されて全体を小型化できないとい
った困った事態となる。そこで、本発明においては、超
高真空排気系を組み込んだ外形寸法が従来のそれ単品の
それと殆ど変わらないにもかかわらず、従来品と同等若
しくはそれ以上に容易・迅速に効果的に超高真空度が形
成され得る合理的・経済的な電子銃を提供することをそ
の課題とする。
ポンプの方が大きくなるという装置上好ましくない事態
が起きることがある。特に、小型化が容易な冷陰極電界
放出型の陰極を用いた電子銃の場合に、それが顕著であ
り、ポンプ寸法に拘束されて全体を小型化できないとい
った困った事態となる。そこで、本発明においては、超
高真空排気系を組み込んだ外形寸法が従来のそれ単品の
それと殆ど変わらないにもかかわらず、従来品と同等若
しくはそれ以上に容易・迅速に効果的に超高真空度が形
成され得る合理的・経済的な電子銃を提供することをそ
の課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、電子ビーム発生部と、該電子ビーム発生部
を被う電子銃室、とを有する電子銃において、電子銃室
内に超高真空状態を形成し得るチタンサブリメーション
ポンプ装置を設けることを構成上の特徴とする。
に本発明は、電子ビーム発生部と、該電子ビーム発生部
を被う電子銃室、とを有する電子銃において、電子銃室
内に超高真空状態を形成し得るチタンサブリメーション
ポンプ装置を設けることを構成上の特徴とする。
【0006】また、本発明は、電子ビーム発生部と、該
電子ビーム発生部を被う電子銃室、とを有する電子銃に
おいて、電子ビーム発生部の外側に配置される遮蔽体
と、該遮蔽体と電子銃室の内壁との間に配置されるチタ
ンフィラメントと、該チタンフィラメントを加熱し、電
子銃室内における分子吸着作用を有するチタン膜の蒸着
を惹起し得る加熱装置、とを含む、超高真空状態を形成
し得るチタンサブリメーションポンプ装置を設けること
を構成上の特徴とする。
電子ビーム発生部を被う電子銃室、とを有する電子銃に
おいて、電子ビーム発生部の外側に配置される遮蔽体
と、該遮蔽体と電子銃室の内壁との間に配置されるチタ
ンフィラメントと、該チタンフィラメントを加熱し、電
子銃室内における分子吸着作用を有するチタン膜の蒸着
を惹起し得る加熱装置、とを含む、超高真空状態を形成
し得るチタンサブリメーションポンプ装置を設けること
を構成上の特徴とする。
【0007】好ましくは、上記加熱装置は、少なくとも
電子ビーム発生部の真空圧又はこれを代表し得るパラメ
ータに応じてチタンフィラメントを通電加熱する装置で
ある。
電子ビーム発生部の真空圧又はこれを代表し得るパラメ
ータに応じてチタンフィラメントを通電加熱する装置で
ある。
【0008】
【作用】電子銃室内に設けたチタンサブリメーションポ
ンプ装置により、電子銃室内には、所定の超高真空状態
が形成される。加熱装置を介してチタンフィラメントを
加熱すると、電子銃室内にチタン膜が蒸着され、このチ
タン膜の分子吸着作用により、電子銃室内には、超高真
空状態が形成され、このとき、電子ビーム発生部は、遮
蔽体により遮蔽される。
ンプ装置により、電子銃室内には、所定の超高真空状態
が形成される。加熱装置を介してチタンフィラメントを
加熱すると、電子銃室内にチタン膜が蒸着され、このチ
タン膜の分子吸着作用により、電子銃室内には、超高真
空状態が形成され、このとき、電子ビーム発生部は、遮
蔽体により遮蔽される。
【0009】チタンフィラメントは、加熱装置を介し
て、電子ビーム発生部の真空圧又はこれを代表し得るパ
ラメータに応じて通電加熱される。
て、電子ビーム発生部の真空圧又はこれを代表し得るパ
ラメータに応じて通電加熱される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明の一実施例の電子銃を組み込んだ
電子ビーム装置の全体概略構成図、図2は、図1の電子
銃の要部拡大図、図3は、通電加熱制御部の概略構成
図、図4は、放出電流と真空度との関係を示す図、図5
は、通電加熱制御のタイムチャート図である。
する。図1は、本発明の一実施例の電子銃を組み込んだ
電子ビーム装置の全体概略構成図、図2は、図1の電子
銃の要部拡大図、図3は、通電加熱制御部の概略構成
図、図4は、放出電流と真空度との関係を示す図、図5
は、通電加熱制御のタイムチャート図である。
【0011】先ず、図1を参照すると、本実施例の電子
ビーム装置1は、試料チャンバ3の内部底部に載置され
る試料(被測定物)4を観察するための電子顕微鏡(電
子レンズ系により結像される電子の性質を応用して試料
の像を拡大する装置)として具現化される。尚、言うま
でもないが、本発明自体は、このような具体化例に限定
されるものではない。
ビーム装置1は、試料チャンバ3の内部底部に載置され
る試料(被測定物)4を観察するための電子顕微鏡(電
子レンズ系により結像される電子の性質を応用して試料
の像を拡大する装置)として具現化される。尚、言うま
でもないが、本発明自体は、このような具体化例に限定
されるものではない。
【0012】試料チャンバ3内部の天井側には、いわゆ
るXYステージ6が配設され、その下面部分には、Zス
テージ8が付設される。Zステージ8から片持ち式に延
びる水平サポート9の自由端側には、超高真空状態(1
×10-5Pa以下)形成用のチタンサブリメーションポ
ンプ装置が組み込まれた電子銃11(詳細は後述する)
が取着され、電子銃11の下端部には、偏向器及び対物
レンズ等から成る電子レンズ系15が取着される。
るXYステージ6が配設され、その下面部分には、Zス
テージ8が付設される。Zステージ8から片持ち式に延
びる水平サポート9の自由端側には、超高真空状態(1
×10-5Pa以下)形成用のチタンサブリメーションポ
ンプ装置が組み込まれた電子銃11(詳細は後述する)
が取着され、電子銃11の下端部には、偏向器及び対物
レンズ等から成る電子レンズ系15が取着される。
【0013】試料チャンバ3外部には、電子銃制御部2
1、電子レンズ系制御部23、高真空状態(1×10-3
Pa以下)形成用のロータリーポンプ25及びターボ分
子ポンプ27(高真空排気系)等が配設される。ところ
で、試料チャンバ3は、試料交換時に大気開放され、従
って内部が必然的に大気圧状態となるが、電子銃11や
電子レンズ系15の内部までも、その都度大気圧状態に
戻すのは、不経済である。そこで、本実施例では、試料
交換時に、XYステージ6及びZステージ8を駆使し
て、電子レンズ系15の鏡筒31の下端中央の穴(開口
部)32を、試料近傍に配設されたべース35上の半球
状ゴム体36に押し付けることにより一時的に塞ぎ(同
図の破線位置を参照のこと)、電子レンズ系15(電子
銃11)の内部を所定真空度レベル(例えば、1×10
-2Pa以下)に少なくとも保持しておく。このように取
り扱うことにより、試料交換後に、短時間で試料観察が
再開可能となる。尚、上記穴32閉塞時に、後述するチ
タンサブリメーションポンプ装置を適宜作動させて、更
に低い真空圧力レベルに内部保持するようにしてもよ
い。
1、電子レンズ系制御部23、高真空状態(1×10-3
Pa以下)形成用のロータリーポンプ25及びターボ分
子ポンプ27(高真空排気系)等が配設される。ところ
で、試料チャンバ3は、試料交換時に大気開放され、従
って内部が必然的に大気圧状態となるが、電子銃11や
電子レンズ系15の内部までも、その都度大気圧状態に
戻すのは、不経済である。そこで、本実施例では、試料
交換時に、XYステージ6及びZステージ8を駆使し
て、電子レンズ系15の鏡筒31の下端中央の穴(開口
部)32を、試料近傍に配設されたべース35上の半球
状ゴム体36に押し付けることにより一時的に塞ぎ(同
図の破線位置を参照のこと)、電子レンズ系15(電子
銃11)の内部を所定真空度レベル(例えば、1×10
-2Pa以下)に少なくとも保持しておく。このように取
り扱うことにより、試料交換後に、短時間で試料観察が
再開可能となる。尚、上記穴32閉塞時に、後述するチ
タンサブリメーションポンプ装置を適宜作動させて、更
に低い真空圧力レベルに内部保持するようにしてもよ
い。
【0014】さて、本実施例のチタンサブリメーション
ポンプ装置が内蔵された電子銃11の構造につき図2及
び3を参照して以下詳細に説明する。電子銃11の中空
のハウジング41の内部に画成される電子銃室43の中
央には、電子ビーム発生用の陰極44が配置され、その
直ぐ下側には、加速用のアノード46が配置され、陰極
44及びアノード46の外側には、それらを取り囲むよ
うな円筒状の金属筒(遮蔽体)49が配置される。尚、
ハウジング41は、複数の部品から組立・構成され、必
要に応じて所定の気密シールが施される。
ポンプ装置が内蔵された電子銃11の構造につき図2及
び3を参照して以下詳細に説明する。電子銃11の中空
のハウジング41の内部に画成される電子銃室43の中
央には、電子ビーム発生用の陰極44が配置され、その
直ぐ下側には、加速用のアノード46が配置され、陰極
44及びアノード46の外側には、それらを取り囲むよ
うな円筒状の金属筒(遮蔽体)49が配置される。尚、
ハウジング41は、複数の部品から組立・構成され、必
要に応じて所定の気密シールが施される。
【0015】この金属筒49の外側には、チタンサブリ
メーションポンプ装置の要部を成すチタンフィラメント
51(52,53)がそれを輪状に取り巻くように2つ
配置される。尚、この形状とは異なる、例えば、リング
状、あるいはヘアピン状、又は螺旋状のチタンフィラメ
ントを適当に配置して構成することもできる。また、チ
タンフィラメント51を2つ用いるのは、後述するチタ
ン蒸着面を出来る限り大きくするためであり、本実施例
では交互に加熱されるが、同時加熱してもよく、3以上
のフィラメントを用いることもでき、あるいは、一方を
常用、他方を予備として用いるように構成することもで
きる。
メーションポンプ装置の要部を成すチタンフィラメント
51(52,53)がそれを輪状に取り巻くように2つ
配置される。尚、この形状とは異なる、例えば、リング
状、あるいはヘアピン状、又は螺旋状のチタンフィラメ
ントを適当に配置して構成することもできる。また、チ
タンフィラメント51を2つ用いるのは、後述するチタ
ン蒸着面を出来る限り大きくするためであり、本実施例
では交互に加熱されるが、同時加熱してもよく、3以上
のフィラメントを用いることもでき、あるいは、一方を
常用、他方を予備として用いるように構成することもで
きる。
【0016】陰極44の電圧印加用の導入端子57、ア
ノード46の電圧印加用の導入端子59、及びチタンフ
ィラメント51の通電加熱用の導入端子61の各々は、
そのハウジング41を貫通する部分がいわゆるハーメチ
ックシールを用いて気密封止される。電子銃11とその
下方側の電子レンズ系15との間には、電子ビームの取
り出し部でもある、両者を連通する直径100μm程度
の差動排気用のコンダクタンスの小さなオリフィス63
が形成される。
ノード46の電圧印加用の導入端子59、及びチタンフ
ィラメント51の通電加熱用の導入端子61の各々は、
そのハウジング41を貫通する部分がいわゆるハーメチ
ックシールを用いて気密封止される。電子銃11とその
下方側の電子レンズ系15との間には、電子ビームの取
り出し部でもある、両者を連通する直径100μm程度
の差動排気用のコンダクタンスの小さなオリフィス63
が形成される。
【0017】チタンフィラメントを通電加熱する通電加
熱装置65(図3)は、電子銃制御部21からの所定信
号に対応するしきい値を設定可能な2つのしきい値設定
器67と、両者を比較するコンパレータ69と、これに
基づいて各チタンフィラメント52,53への電流供給
のon/off制御を行う制御部71等を含む。チタン
フィラメント51(52,53)の通電加熱は、経常的
に行わずに、電子銃室43が所定の超高真空圧力レベル
を越えた。(or上回った)時のみ、それを補償するよう
に交互に所定時間(Δt)だけ行われる。より詳細に
は、通電加熱中及びその直後に、チタンフィラメント自
体及びその周辺部が温度上昇して圧力が一時的に上昇
(悪化)する現象が起き易いことに鑑み、予め設定した
圧力(しきい値A)に達したら、一方を所定時間通電加
熱し、その終了後は、別の圧力(しきい値B)を下回っ
た(悪化)時に初めて他方の通電加熱を行う、というよ
うに構成・制御される(図5)。尚、電子銃室43の真
空圧力は、真空計(図示せず)を用いて直接に計測可能
であるが、本実施例では、陰極44からの放出電流と圧
力(真空度)とが相互関係を有することから(図4)、
当該放出電流を測定し、それから所定演算(換算)によ
り間接的に求められる。
熱装置65(図3)は、電子銃制御部21からの所定信
号に対応するしきい値を設定可能な2つのしきい値設定
器67と、両者を比較するコンパレータ69と、これに
基づいて各チタンフィラメント52,53への電流供給
のon/off制御を行う制御部71等を含む。チタン
フィラメント51(52,53)の通電加熱は、経常的
に行わずに、電子銃室43が所定の超高真空圧力レベル
を越えた。(or上回った)時のみ、それを補償するよう
に交互に所定時間(Δt)だけ行われる。より詳細に
は、通電加熱中及びその直後に、チタンフィラメント自
体及びその周辺部が温度上昇して圧力が一時的に上昇
(悪化)する現象が起き易いことに鑑み、予め設定した
圧力(しきい値A)に達したら、一方を所定時間通電加
熱し、その終了後は、別の圧力(しきい値B)を下回っ
た(悪化)時に初めて他方の通電加熱を行う、というよ
うに構成・制御される(図5)。尚、電子銃室43の真
空圧力は、真空計(図示せず)を用いて直接に計測可能
であるが、本実施例では、陰極44からの放出電流と圧
力(真空度)とが相互関係を有することから(図4)、
当該放出電流を測定し、それから所定演算(換算)によ
り間接的に求められる。
【0018】以上の構成を有する本実施例においては、
予め高真空排気系(25,27)で少なくとも電子銃1
1の内部に1×10-3Pa以下程度の高真空状態を作出
しておいた場合に、チタンフィラメント51を通電加熱
すると、電子銃室43の内周面や金属筒49の外周面に
チタン膜(図示せず)が蒸着され、このチタン蒸着膜の
分子吸着作用による真空排気作用により、電子銃室43
は、局所的に、迅速に1×10-5Pa以下の超高真空状
態になる。すなわち、これにより、試料チャンバ3(図
1)内の試料観察を簡易・簡便にそして迅速に再開ない
し開始することができる。
予め高真空排気系(25,27)で少なくとも電子銃1
1の内部に1×10-3Pa以下程度の高真空状態を作出
しておいた場合に、チタンフィラメント51を通電加熱
すると、電子銃室43の内周面や金属筒49の外周面に
チタン膜(図示せず)が蒸着され、このチタン蒸着膜の
分子吸着作用による真空排気作用により、電子銃室43
は、局所的に、迅速に1×10-5Pa以下の超高真空状
態になる。すなわち、これにより、試料チャンバ3(図
1)内の試料観察を簡易・簡便にそして迅速に再開ない
し開始することができる。
【0019】しかも、従来のスパッタイオンポンプ付き
の電子銃と比べて、占有面積が10分の1あるいはそれ
以下、重さも100分の1以下でありながら、従来と同
等若しくはそれ以上の排気速度を得られ、極めて実用的
・実際的である。尚、本発明は、上記タイプの陰極に限
定されるものではなく、様々の陰極、例えば、電界放出
型陰極、又は熱電界放出型陰極又は六ホウ化ランタン熱
陰極を用いた装置にも適用され得ることは言うまでもな
い。
の電子銃と比べて、占有面積が10分の1あるいはそれ
以下、重さも100分の1以下でありながら、従来と同
等若しくはそれ以上の排気速度を得られ、極めて実用的
・実際的である。尚、本発明は、上記タイプの陰極に限
定されるものではなく、様々の陰極、例えば、電界放出
型陰極、又は熱電界放出型陰極又は六ホウ化ランタン熱
陰極を用いた装置にも適用され得ることは言うまでもな
い。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高性能の
超高真空排気系を組み込んだ極めて軽量コンパクトな電
子銃を得ることが可能となり、実用価値が著しく向上す
る。
超高真空排気系を組み込んだ極めて軽量コンパクトな電
子銃を得ることが可能となり、実用価値が著しく向上す
る。
【図1】図1は、本発明の一実施例の電子銃を組み込ん
だ電子ビーム装置の全体概略構成図である。
だ電子ビーム装置の全体概略構成図である。
【図2】図2は、図1の電子銃の要部拡大図である。
【図3】図3は、通電加熱制御部の概略構成図である。
【図4】図4は、放出電流と真空度との関係を示す図で
ある。
ある。
【図5】図5は、通電加熱制御のタイムチャート図であ
る。
る。
1…電子ビーム装置 3…試料チャンバ 43…電子銃室 44…陰極 46…アノード 49…金属筒 51…チタンフィラメント 63…オリフィス 65…通電加熱装置
Claims (3)
- 【請求項1】 電子ビーム発生部(44,46)と、該
電子ビーム発生部(44,46)を被う電子銃室(4
3)、とを有する電子銃において、電子銃室(43)内
に超高真空状態を形成し得るチタンサブリメーションポ
ンプ装置(65,51)を設けることを特徴とする電子
銃。 - 【請求項2】 電子ビーム発生部(44,46)と、該
電子ビーム発生部(44,46)を被う電子銃室(4
3)、とを有する電子銃において、 電子ビーム発生部(44,46)の外側に配置される遮
蔽体(49)と、 該遮蔽体(49)と電子銃室(43)の内壁との間に配
置されるチタンフィラメント(51)と、 該チタンフィラメント(51)を加熱し、電子銃室(4
3)内における分子吸着作用を有するチタン膜の蒸着を
惹起し得る加熱装置(65)、 とを含む、超高真空状態を形成し得るチタンサブリメー
ションポンプ装置を設けることを特徴とする電子銃。 - 【請求項3】 上記加熱装置(65)は、少なくとも電
子ビーム発生部(44,46)の真空圧又はこれを代表
し得るパラメータに応じてチタンフィラメント(51)
を通電加熱する装置であることを特徴とする請求項2に
記載の電子銃。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5211803A JPH0765762A (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 電子銃 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5211803A JPH0765762A (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 電子銃 |
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JPH0765762A true JPH0765762A (ja) | 1995-03-10 |
Family
ID=16611868
Family Applications (1)
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JP5211803A Withdrawn JPH0765762A (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 電子銃 |
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JP (1) | JPH0765762A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010146833A1 (ja) * | 2009-06-16 | 2010-12-23 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子線装置 |
WO2014119586A1 (ja) * | 2013-01-30 | 2014-08-07 | 株式会社 日立ハイテクノロジーズ | オービトロンポンプ、およびオービトロンポンプを備えた電子線装置 |
WO2014132758A1 (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-04 | 株式会社 日立ハイテクノロジーズ | オービトロンポンプ、およびオービトロンポンプを用いた電子線装置 |
CN107396527A (zh) * | 2017-07-24 | 2017-11-24 | 山东蓝孚高能物理技术股份有限公司 | 电子枪专用多工位预处理装置 |
-
1993
- 1993-08-26 JP JP5211803A patent/JPH0765762A/ja not_active Withdrawn
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