JPH0764944A - ニューラルネットワークの学習方法 - Google Patents

ニューラルネットワークの学習方法

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JPH0764944A
JPH0764944A JP5214543A JP21454393A JPH0764944A JP H0764944 A JPH0764944 A JP H0764944A JP 5214543 A JP5214543 A JP 5214543A JP 21454393 A JP21454393 A JP 21454393A JP H0764944 A JPH0764944 A JP H0764944A
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JP
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learning
neural network
signals
teacher
signal
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JP5214543A
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Koji Miyagi
孝司 宮城
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 教師付き学習を行うニューラルネットワーク
の学習において、学習用の入力信号と教師信号の組み、
および学習回数をできるだけ少なくしながら、ニューラ
ルネットワークによる推定精度を向上させること。 【構成】教師付き学習を行うニューラルネットワークの
学習において、与える教師信号と入力信号の組合せとし
て、この入力信号の組合せが互いに概略直交するように
し、それに対応する出力信号を実験的に求めて教師信号
として、これらの教師信号と入力信号の組合せを使って
学習を行う。また、学習の停止条件として、実験的に求
めた教師信号の標準偏差或いは信頼限界を目安として用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機等の電子装置の
制御を行うためのニューラルネットワークに関し、特
に、教師付き学習を行うニューラルネットワークの学習
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の電子装置を制御するための
手段としてニューラルネットワークが使用され始めてい
る。ニューラルネットワークを使用した制御回路におい
ては、電子装置の内部の各部の状態を示す信号を入力信
号とし、電子装置の動作を制御する信号を出力信号とす
る。そして、ある入力信号を与えたときの出力信号を、
正しい出力を示す教師信号と比較し、差がなくなるよう
にニューラルネットワークの特性を変化させて最適なニ
ューラルネットワークの特性を得ている。このような教
師信号との比較による特性決定が学習と呼ばれる。そし
て、実際の制御の際には、この学習により決定された特
性を有するニューラルネットワークにより装置の制御が
行われる。
【0003】従来、この種の教師付き学習を行うニュー
ラルネットワークの学習において、与える教師信号と入
力信号の組合せをどのようにするか、また学習をどこで
終了させるかについて、明確な指針はなかった。
【0004】そこで、多くの場合には、適当ないくつか
の入力信号の組合せに対応する出力信号を求め、それを
教師信号として学習を行い、学習の停止は適当な学習回
数で打ち切るか、あるいは、教師信号と出力信号の間の
累積誤差がある値以下になったとき、または、累積誤差
がそれ以上小さくならなくなったとき、適当にその推定
精度をチェックしてみて、不十分であればさらに適当な
回数の学習を行い、ふたたびその推定精度をチェックす
る、といったことが行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般的には、ニューラ
ルネットワークの推定精度は、学習のためのデータ数が
多ければ学習の成果が上がるので、多数の教師信号を用
意することが望まれる。
【0006】しかし、教師信号は多く実験的に求めてい
るため、非常に多くのデータを揃えることは事実上困難
であることが多く、また、そのデータを記憶する記憶装
置の容量も膨大になるという問題がある。
【0007】また、教師信号を実験的に求めている場合
には、求めた教師信号は実験誤差を含んでいるため、ニ
ューラルネットワークの推定精度は、あまり学習の回数
を多くして学習誤差、すなわち、教師信号とニューラル
ネットワーク出力の誤差を小さくしすぎると、かえって
ニューラルネットワークによる推定精度を低下させるこ
とがあった。
【0008】そこで、本発明は、教師付き学習を行うニ
ューラルネットワークの学習において、学習用の入力信
号と教師信号の組み、および学習回数をできるだけ少な
くしながら、ニューラルネットワークによる推定精度を
向上させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、教師付き学習
を行うニューラルネットワークの学習において、与える
教師信号と入力信号の組合せとして、該入力信号の組合
せが互いに概略直交するようにし、それに対応する出力
信号を実験的に求めて教師信号として、これらの教師信
号と入力信号の組合せを使って学習を行うことを特徴と
する。
【0010】
【作用】本発明では、与える教師信号と入力信号の組合
せとして、該入力信号の組合せが互いに直交するように
し、それに対応する出力信号を求めて教師信号とし、こ
れらの教師信号と入力信号の組合せを使って学習を行う
ことにより、ニューラルネットワークによる推定能力す
なわち推定精度を落とすことなく、学習用の入力信号と
教師信号の組みをできるだけ少なくしている。
【0011】ここで任意の2因子の組合せが互いに「直
交している」とは、その2因子に相関がないこと、すな
わち、偏りがないことを意味し、具体的には、任意の2
因子について、その水準の全ての組み合わせが同数回づ
つ現れるように組み合わされていることを意味する。こ
のように組み合わせるためには、それぞれの因子の水準
をどのように組み合わせればよいかを示すものが直交表
或いは直交配列表と呼ばれるものである。
【0012】さらに、求めた教師信号の標準偏差あるい
は信頼限界を推定し、これを基準として適当な学習誤
差、すなわち、教師信号とニューラルネットワーク出力
の誤差を残して学習を終了させることにより、過剰な学
習によりニューラルネットワークによる推定精度を低下
させることを防いでいる。
【0013】
【実施例】本発明に基づくニューラルネットワークの学
習方法について以下に述べる。以下の実施例において
は、複写機の制御を行うためのニューラルネットワーク
を例に挙げて説明する。
【0014】図1は、本発明が適用される複写機の概略
図である。複写機10は、操作パネル等が設けられた操
作部11、原稿の画像を走査して画像信号に変換する画
像入力部12、この画像入力部12からの画像信号に対
して所定の信号処理を施す画像処理部13、この画像処
理部13からの信号に基づき用紙上に画像を形成する画
像出力部14等から構成されている。
【0015】画像出力部14においては、像担持体とし
て機能するドラム状の感光体15の周囲に、帯電器1
6、露光装置17、トナー補給装置18aを備えた現像
機18、転写器19、クリーニング装置20等が順次配
置されている。
【0016】感光体15の表面は帯電器16により一様
に帯電された後、露光装置17により原稿画像に対応し
て露光され、感光体15の表面に静電潜像が形成され
る。この静電潜像は現像機18で現像され、感光体15
上にトナー像が形成される。このトナー像の形成に同期
して用紙トレイ21から用紙が感光体15方向に供給さ
れ、転写器19により感光体15上のトナー像が用紙上
に転写される。転写後の用紙22は、定着装置23で定
着処理を受けた後、排紙トレイ23に排出される。
【0017】上記現像機18には、現像機18内のトナ
ー濃度を検出するトナー濃度センサ27が設けられてい
る。現像機18に付属するトナー補給装置18aとして
は、たとえば、トナー供給オーガやロールの回転・停止
により、或いは、トナー供給オーガやロールの回転速度
の遅速によりトナー供給量やトナー供給速度が制御され
るものを使用することができる。また、画像出力部14
の内部には、装置内の温度と湿度を検出するための温度
センサ25及び湿度センサ26が設けられている。
【0018】図2は、図1に示す複写機のトナー補給に
関連する部分の制御回路を示す概略ブロック図である。
【0019】28は、操作部11からの指示に基づいて
画像入力部12、画像処理部13、画像出力部14等を
制御して、複写機10全体の動作の制御を司る制御部で
ある。図1に示される温度センサ25及び湿度センサ2
6により検出された温度データ及び湿度データと、トナ
ー濃度センサ27により検出されたトナー濃度データ
は、ニューラルネット演算処理部29に供給される。ま
た、ユーザが複写機10の操作部11に設けられた操作
パネルから指定した複写枚数のデータがニューラルネッ
ト演算処理部29に供給される。上記制御部28には、
画像形成装置における累積複写枚数をカウントするため
の累積複写枚数カウンタ (図示せず) が内蔵されてお
り、この累積複写枚数カウンタによりカウントされた累
積複写枚数のデータがニューラルネット演算処理部29
に供給される。なお、累積複写枚数カウンタは、画像出
力部14の内部に設けてもよい。
【0020】また、画像入力部12で読み取った画像を
画像処理部13で処理して実際に露光装置17のレーザ
ーで画像の書込を行う際に、画像データのビット数を計
数することにより、原稿濃度が検出され、この原稿濃度
のデータがニューラルネットワーク演算処理部29に供
給される。
【0021】ニューラルネットワーク演算処理部29に
は、ニューラルネットワークの構造を規定する層数、ニ
ューロン数、重み等のパラメータを記憶するためのパラ
メータ記憶部29aが内蔵されている。
【0022】ニューラルネットワークの一般的な形状を
図3に示す。図3において、ニューラルネットワーク
は、入力層A、中間層B及び出力層Cを持つ。このニュ
ーラルネットワークは、ある入力信号を与えたとき、出
力される出力信号を、それが正しい信号であるか誤った
信号であるかという情報、すなわち、教師信号と比較
し、その差により、ニューラルネットワーク内部の各層
間の結合の重み、すなわち、ニューロン結合の重みを修
正するという誤差逆伝幡学習(これは一般にバックプロ
パゲーションと呼ばれる)機能を備えたものであり、繰
り返し「学習」させることにより、新たな信号が入力さ
れたときに正解を出力する推定能力すなわち推定精度を
高めることができるものである(例えば、麻生英樹:
「バックプロパゲーション」,Computorol,
No.24,53−60ページ参照)。
【0023】ニューラルネットワークを使用して複写機
の濃度制御を行う場合、複写機の各部の状態を示す信号
が状態量として入力層Aに与えられ、出力層Cからトナ
ー補給装置を制御するための制御信号が出力される。
【0024】本実施例においては、現像機におけるトナ
ー濃度以外のトナー補給を制御するための状態量とし
て、画像形成装置内の温度、画像形成装置内の湿度、装
置の累積複写枚数を用いた場合について説明する。な
お、ここでは、装置の累積複写枚数により、現像剤およ
び感光体の累積複写枚数を代表させている。
【0025】これらの状態量と、現像機内のトナー濃度
をさまざまに組み合せて設定し、それぞれの条件下で熟
練した技術者が最良の画質を実現、維持するために調整
した補給すべきトナー量或いはこのトナー量を制御する
制御量およびトナー補給速度或いはこのトナー補給速度
を制御する制御量の設定値を捉え、データ化する。
【0026】ここで、これらの状態量と、現像機内のト
ナー濃度をどのように組合せるかによって、本発明の効
果、すなわち得られた画像の品質が大きく影響される。
【0027】すなわち、このような状態量と現像機内の
トナー濃度の組合せは、想定され得る最大の範囲、例え
ば温度であればその画像出力装置が遭遇し得る最低温度
と最高温度の全範囲に渡っていること、および、このよ
うな状態量と現像機内のトナー濃度の組合せが、互いに
直交していることが望ましい。ここで「直交している」
とは、或る因子Aの各水準でのデータの平均値をとれば
他の因子Bの影響が各々に平等に入っており、また、他
の因子Bの各水準でのデータの平均値をとれば或る因子
Aの影響が各々に平等に入っていることを意味してい
る。
【0028】本実施例では、現像機18内のトナー濃度
及び各状態量を図4に示すL27(313)と呼ばれる直交
表に割り付けた。ここで、L27(313)のLは直交表を
表す記号であり、添え字の27は行の数、すなわち、実
験回数を示す。括弧内の3は因子が3水準であることを
示し、肩文字の13は列の数を示す。
【0029】本実施例では、図4に示すL27の直交表の
1,2,3,4列を使って9水準の列を作り、図5のよ
うに直交表を作り替え、この9水準の列に現像機18内
のトナー濃度を割り当て、5列に画像形成装置内の温度
を、8列に画像形成装置内の湿度を、11列に装置の累
積複写枚数を割当てている。従って、現像機内のトナー
量を9水準、その他の状態量は3水準としている。
【0030】なお、直交表の詳細については、たとえ
ば、田口他著、「実験計画法テキスト」、日本規格協会
発行、1973年、p.181〜198に、また、多水
準作成法については、同書p.225〜227に記載さ
れているので、本明細書では基本的な説明のみ行う。
【0031】実際の実験計画を図6に示す。ここに示す
27種の組合せに対し、それぞれの条件下で熟練した技
術者が、最良の画質を実現、維持するための補給すべき
トナー量或いはそれを制御する制御量およびトナー補給
速度或いはそれを制御する制御量を実験等により決定
し、データ化した。
【0032】次に、図6に示す現像機内のトナー濃度と
各状態量の組合せを、図3に示されるニューラルネット
ワークの入力層Aに入力し、その各々の組合せに対して
熟練した技術者が最良の画質を実現、維持するように決
定した補給すべきトナー量或いはそれを制御する制御量
およびトナー補給速度或いはそれを制御する制御量の各
設定値を同ニューラルネットワークに教師信号として与
え、ニューラルネットワークに学習させる。通常、学習
方法としてはバックプロパゲーションを用いているが、
精度上許容されるものであれば、どのような方式であっ
ても良い。
【0033】なお、ニューラルネットワークを構成する
層の数、各ニューロンの数、重み等のデータは、ニュー
ラルネットワーク演算処理部29に内蔵された不揮発性
メモリ等からなるパラメータ記憶部29aに書き換え可
能な状態で記憶される。
【0034】本実施例では、図6の直交表に対して熟練
した技術者が最良の画質を実現、維持するように決定し
た補給すべきトナー量或いはそれを制御する制御量およ
びトナー補給速度或いはそれを制御する制御量の各設定
値をそれぞれ実験結果として分散分析を行い、それぞれ
の場合に対して繰り返し間の誤差の標準偏差を推定し、
それらを学習を終了させるときの判定に用いた。
【0035】ここで分散分析とは、測定値全体の分散を
幾つかの要因効果に対応する分散と、その残りの誤差分
散とに分けて検定や推定を行うことであり、これは普通
分散分析表と呼ばれる表を作って行う。
【0036】図4に割り付けた直交表による実験結果の
分散分析の手順は、たとえば、前述の田口他著、「実験
計画法テキスト」、日本規格協会発行、1973年、
p.188〜199に記載されているので、本明細書で
は基本的な説明のみ行う。
【0037】まず、因子Aに対応する列の数字に着目す
る。1列の数字が1になっている行は27回の実験のう
ち、A1 の水準での実験の結果である。これを全部加え
てΣ1 xとする。
【0038】因子Aは9水準としているので、列の数字
が2から9のものまでそれぞれの数字毎に行の測定値を
加えてΣ2 x,Σ3 x,・・,Σ9 xとする。
【0039】これらから平方和SA を求める。
【0040】
【数1】 同様の計算を因子B,C,Dに対しても行う。このと
き、因子B,C,Dは3水準であるので、平方和S
B は、
【数2】 となる。
【0041】平方和SC ,SD についても同様である。
【0042】一方、測定値全部から総平方和をST を求
める。
【0043】
【数3】 T から各因子の平方和の計を引くと誤差の平方和Se
が得られる。
【0044】Se =ST −(SA +SB +SC +SD ) この値は、因子を割り当てなかった6,7,9,10,
12,13列についての平方和の合計と一致する。
【0045】一つの列に対応する平方和の自由度は1で
ある。したがって、前記各平方和の自由度は、 φA =8,φB =φC =φD =2,φT =27−1=2
6 φe =φT −(φA +φB +φC +φD ) =φ6 +φ7 +φ8 +φ9 +φ10+φ11+φ12=12 となる。
【0046】誤差の平方和Se を誤差の自由度φe で割
ることで誤差の不偏分散Ve が求められる。
【0047】
【数4】 このようにして求めた不偏分散Ve が、繰り返し間の誤
差分散Ve 2 の推定となっている。誤差分散Ve の平方
根√Ve を誤差の標準偏差σと呼ぶことにする。
【0048】実験によれば、こうして求めた繰り返し間
の誤差の標準偏差の数倍程度の学習誤差、すなわち、教
師信号とニューラルネットワーク出力の誤差を残して学
習を終了した方が、ニューラルネットワークによる学習
後の推定精度はよいという結果を得ている。ここでは、
繰り返し間の誤差の標準偏差の3倍程度の学習誤差を残
して学習を終了している。
【0049】なお、学習の停止の目安として、ここで
は、実験的に求めた教師信号の誤差の標準偏差を用いた
が、この教師信号の誤差の標準偏差の代わりに実験的に
求めた教師信号の信頼限界を用いることができる。
【0050】信頼限界は次式で求められる。
【0051】
【数5】 ここで、F’n-2 は、分子の自由度1、分母の自由度
(n−2)のF表濃度の5%値である。Ve は分散分析
による誤差分散の値、ne は一般平均の推定値が何個の
平均値に対応するかを意味する値で有効反復数と呼ばれ
る。
【0052】信頼限界については、前述の田口他著、
「実験計画法テキスト」、日本規格協会発行、1973
年、p.26〜29等に記載されている。
【0053】実験によれば、こうして求めた信頼限界の
2分の1から3倍程度の最大誤差を残して学習を終了し
た場合にも同様にニューラルネットワークによる学習後
の推定精度はよい結果を得ている。
【0054】実際の学習に際しては、適当な回数ごとに
学習誤差を評価し、学習回数を増やしても誤差量が減少
しない場合は、ニューラルネットワークの中間層のニュ
ーロンの数を増やすなどの改良を行った上、再度、学習
をさせている。
【0055】ここで、ニューラルネットワークの改良の
仕方は、学習精度が上がるものならどの様な方法でもよ
い。学習方法によって学習速度が異なるが、この段階で
の学習時間は、実際に画像形成装置が動作する時の画像
形成時間とは、まったく関係がないためである。
【0056】また、学習精度を向上させる手法として
は、上記の他にもネットワークの初期状態を変えたり、
中間層を二層或いはそれ以上に増やして多層化するなど
の方法もあるが、我々の実施例では、中間層のニューロ
ンの数を増やす方法がもっとも効果的であった。
【0057】以上のようにして学習の完了したニューラ
ルネットワークは、少なくとも画像形成装置が学習で用
いたのと同じ組合せ、すなわち現像機内のトナー濃度、
画像形成装置内の温度、画像形成装置内の湿度、装置の
累積複写枚数が同じ条件下に置かれた場合には、あたか
も熟練した技術者が、画像形成装置内の温度、画像形成
装置内の湿度、装置の累積複写枚数を考慮して、補給す
べきトナー量或いはそれを制御する制御量およびトナー
補給速度或いはそれを制御する制御量の設定値を最適に
調整した場合とほとんど同じ各設定値を出力層に出力
し、最良の画質をもった画像を形成できるようになる。
さらに、ニューラルネットワークが持っている推定能力
すなわち汎化能力により、その他の条件下においても、
あたかも熟練した技術者が、画像形成装置内の温度、画
像形成装置内の湿度、装置の累積複写枚数を考慮して、
補給すべきトナー量或いはそれを制御する制御量および
トナー補給速度或いはそれを制御する制御量の設定値を
最適に調整した場合とほとんど同じ各設定値を出力層に
出力するようになる。
【0058】最後に、上述したような方法で完成したニ
ューラルネットを、図1,図2に示されるような、トナ
ー濃度を検出し、この検出値に応じてトナーを補給する
画像形成装置に登載し、トナー濃度の値および実際に稼
働している画像形成装置内の各状態量を各センサ等、す
なわちトナー温度センサ27、温度センサ25、湿度セ
ンサ26、制御部28に内蔵されている累積複写枚数カ
ウンタを用いて検知し、図3に示されるニューラルネッ
トワークの入力層に入力することにより、もっとも最良
の画質を実現、維持するような補給すべきトナー量或い
はそれを制御する制御量およびトナー補給速度或いはそ
れを制御する制御量の各設定値の設定値が出力され、こ
れを実行することによって、画像形成装置はあたかも熟
練した技術者が最適調整したかのように、常に最良の画
像を出力できる。
【0059】また、上述した実施例においては、トナー
濃度の他に、状態量として温度、湿度、累積複写枚数を
使用したが、これに加えて、原稿濃度、複写枚数等を使
用することもできる。
【0060】また更に、現像剤の累積複写枚数と感光体
の累積複写枚数をそれぞれ独立にカウントするカウンタ
を設け、装置の累積複写枚数に代えて、現像剤の累積複
写枚数と感光体の累積複写枚数をそれぞれ状態量として
使用するようにしてもよい。
【0061】なお、上記実施例では、教師付き学習を行
うニューラルネットワークの学習において、与える教師
信号と入力信号の組合せとして、該入力信号の組合せが
互いに直交するようにしているが、完全に直交していな
くてもそれに準じていれば同様の効果が得られることは
もちろんである。
【0062】
【発明の効果】以上、本発明によれば、教師付き学習を
行うニューラルネットワークの学習において、学習用の
入力信号と教師信号の組み、および学習回数をできるだ
け少なくしながら、ニューラルネットワークによる推定
精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される複写機の概略図である。
【図2】 図1に示す複写機のトナー補給に関連する部
分の制御回路を示す概略ブロック図である。
【図3】 ニューラルネットワークの構成例を示す模式
図である。
【図4】 L27(313)の直交表を示す説明図である。
【図5】 L27(313)の直交表で1〜4列を使って9
水準の列を作った例を示す説明図である。
【図6】 図4の直交表に従い、各状態量の値を組み合
せて設定した例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…複写機、11…操作部、12…画像入力部、13
…画像処理部、14…画像出力部、15…感光体、16
…帯電器、17…露光装置、18…現像機、18a…ト
ナー補給装置、19…転写器、20…クリーニング装
置、21…用紙トレイ、22…用紙、23…定着器、2
4…排紙トレイ、25…温度センサ、26…湿度セン
サ、27…トナー濃度センサ、28…制御部、29…ニ
ューラルネットワーク演算処理部、29a…パラメータ
記憶部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 教師付き学習を行うニューラルネットワ
    ークの学習において、与える教師信号と入力信号の組合
    せとして、該入力信号の組合せが互いに概略直交するよ
    うにし、それに対応する出力信号を実験的に求めて教師
    信号として、これらの教師信号と入力信号の組合せを使
    って学習を行うことを特徴とするニューラルネットワー
    ク学習方法。
  2. 【請求項2】 上記ニューラルネットワークの学習にお
    いて、与える教師信号と入力信号の組合せを、直交表に
    よって決めることを特徴とする請求項1記載のニューラ
    ルネットワーク学習方法。
  3. 【請求項3】 教師付き学習を行うニューラルネットワ
    ークの学習において、学習の停止条件として、実験的に
    求めた教師信号の標準偏差を推定し、この標準偏差の1
    倍から5倍程度の最大学習誤差を残して学習を終了させ
    ることを特徴とする請求項1記載のニューラルネットワ
    ーク学習方法。
  4. 【請求項4】 教師付き学習を行うニューラルネットワ
    ークの学習において、学習の停止条件として、実験的に
    求めた教師信号の信頼限界を推定し、この信頼限界の2
    分の1倍から3倍程度の最大学習誤差を残して学習を終
    了させることを特徴とする請求項3記載のニューラルネ
    ットワーク学習方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009294146A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Tokyu Car Corp 機械システムの異常検出方法
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US10965542B2 (en) 2017-05-31 2021-03-30 Fujitsu Limited Management apparatus, management method and non-transitory computer-readable storage medium for storing management program

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