JPH0764524B2 - 金属被覆金属硫化物粉末の製造方法 - Google Patents
金属被覆金属硫化物粉末の製造方法Info
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- JPH0764524B2 JPH0764524B2 JP2340200A JP34020090A JPH0764524B2 JP H0764524 B2 JPH0764524 B2 JP H0764524B2 JP 2340200 A JP2340200 A JP 2340200A JP 34020090 A JP34020090 A JP 34020090A JP H0764524 B2 JPH0764524 B2 JP H0764524B2
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Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は金属被覆金属硫化物粉末の製造方法に関するも
のである。
のである。
B.従来の技術 複合粉末は２種類以上の粉末を複合してなるものであ
り、単一の粉末では得られない特性を有していることか
ら多種の分野に亘って適用されている。
り、単一の粉末では得られない特性を有していることか
ら多種の分野に亘って適用されている。
例えば二硫化モリブデン粉末などの金属硫化物粉末は自
己潤滑性を有するものであり、銅粉末などと複合されて
軸受け潤滑剤やカーボンブラシあるいは摩擦材料として
用いられている。ところでこの場合金属硫化物粉末と銅
粉末とを単に混合しても見掛け密度の差などにより均一
な混合粉末が得られないことなどの理由により、従来か
ら金属硫化物粉末の表面を銅などの金属により被覆して
複合粉末とすることが行われている。
己潤滑性を有するものであり、銅粉末などと複合されて
軸受け潤滑剤やカーボンブラシあるいは摩擦材料として
用いられている。ところでこの場合金属硫化物粉末と銅
粉末とを単に混合しても見掛け密度の差などにより均一
な混合粉末が得られないことなどの理由により、従来か
ら金属硫化物粉末の表面を銅などの金属により被覆して
複合粉末とすることが行われている。
このような複合粉末を得るための従来の代表例を挙げる
と、先ず金属硫化物粉末の表面を白金属化合物により被
覆して当該表面を活性化させ、次いでこの金属硫化物粉
末の表面に銅に比べて卑の金属を付着させ、銅イオンを
含む酸性溶液中にて前記卑の金属と銅との置換反応を行
わせ、これにより金属硫化物の表面を銅により被覆する
ようにしている。
と、先ず金属硫化物粉末の表面を白金属化合物により被
覆して当該表面を活性化させ、次いでこの金属硫化物粉
末の表面に銅に比べて卑の金属を付着させ、銅イオンを
含む酸性溶液中にて前記卑の金属と銅との置換反応を行
わせ、これにより金属硫化物の表面を銅により被覆する
ようにしている。
C.発明が解決しようとする課題 しかしながら上述のような湿式法においては廃液を生じ
るため廃液処理が必要となるし、またpHや温度の調整を
しなければならない上、別、乾燥といった後処理も必
要であり、全体として処理が複雑で時間も長くかかると
いった欠点がある。
るため廃液処理が必要となるし、またpHや温度の調整を
しなければならない上、別、乾燥といった後処理も必
要であり、全体として処理が複雑で時間も長くかかると
いった欠点がある。
本発明はこのような欠点を解消することのできる金属被
覆金属硫化物粉末の製造方法を提供することにある。
覆金属硫化物粉末の製造方法を提供することにある。
D.課題を解決するための手段及び作用 本発明では、第１図（ａ）に示すように二硫化モリブデ
ンなどの金属硫化物粉末１とこれの被覆材料である箔状
金属粉末２とを用意し、これらを混合して第１図（ｂ）
に示すように金属硫化物粉末１の表面に箔状金属粉末２
を付着させ、次いでこれらの混合粉末に機械的衝撃を加
え、これにより第１図（ｃ）に示すように箔状金属粉末
２を金属硫化物粉末１の表面に埋め込んで当該表面を箔
状金属粉末２により被覆して金属被覆金属硫化物粉末３
を得るようにしている。
ンなどの金属硫化物粉末１とこれの被覆材料である箔状
金属粉末２とを用意し、これらを混合して第１図（ｂ）
に示すように金属硫化物粉末１の表面に箔状金属粉末２
を付着させ、次いでこれらの混合粉末に機械的衝撃を加
え、これにより第１図（ｃ）に示すように箔状金属粉末
２を金属硫化物粉末１の表面に埋め込んで当該表面を箔
状金属粉末２により被覆して金属被覆金属硫化物粉末３
を得るようにしている。
更に本発明では、第１図（ｄあに示すように上記の金属
被覆金属硫化物粉末３の表面に樹脂などにより保護層４
を形成するようにしてもよく、例えば保護層としてポリ
エチレンやポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を用いる
場合には、熱可塑性樹脂粉末と前記粉末３とを混合し、
その混合粉末に機械的衝撃を加えれば、前記樹脂粉末が
衝撃により発生した熱によって溶融して前記粉末３の表
面を覆い、その後例えば自然冷却により樹脂が固化して
前記粉末３の表面が熱可塑性樹脂よりなる保護層により
被覆されるので、簡単な工程で済むという利点がある。
被覆金属硫化物粉末３の表面に樹脂などにより保護層４
を形成するようにしてもよく、例えば保護層としてポリ
エチレンやポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を用いる
場合には、熱可塑性樹脂粉末と前記粉末３とを混合し、
その混合粉末に機械的衝撃を加えれば、前記樹脂粉末が
衝撃により発生した熱によって溶融して前記粉末３の表
面を覆い、その後例えば自然冷却により樹脂が固化して
前記粉末３の表面が熱可塑性樹脂よりなる保護層により
被覆されるので、簡単な工程で済むという利点がある。
以上において前記箔状金属粉末は搗砕金属粉末ともいわ
れるものであり、その材質としては銅、亜鉛、錫あるい
はアルミニウムなどを用いることができる。この種の箔
状金属粉末は例えばスタンプミルやボールミルなどによ
り製造することができる。
れるものであり、その材質としては銅、亜鉛、錫あるい
はアルミニウムなどを用いることができる。この種の箔
状金属粉末は例えばスタンプミルやボールミルなどによ
り製造することができる。
ここで箔状金属粉末を用いた理由は次の通りである。即
ち金属を粉砕して金属粉末を得る場合、通常10μｍ程度
以下に粉砕することは極めて困難である。一方軸受け潤
滑剤に用いる金属硫化物粉末としては粉砕限界粒径程度
の小さな粒径のものが好ましく、従ってこの場合母粒子
とこれを被覆するための子粒子との大きさは互いに接近
してしまい、このため銅粉末などの子粒子として球形状
のものを用いると、母粒子の表面に子粒子を埋め込むこ
とができなくなる。これに対して箔状金属粉末を用いた
場合には、金属硫化物粉末と混合したときに当該金属硫
化物粉末の表面を箔状金属粉末が包み込む状態となるの
で、機械的衝撃を加えた時にこれが金属硫化物粉末の表
面に打ち込まれて被覆層になり、良好な被覆が達成でき
る。
ち金属を粉砕して金属粉末を得る場合、通常10μｍ程度
以下に粉砕することは極めて困難である。一方軸受け潤
滑剤に用いる金属硫化物粉末としては粉砕限界粒径程度
の小さな粒径のものが好ましく、従ってこの場合母粒子
とこれを被覆するための子粒子との大きさは互いに接近
してしまい、このため銅粉末などの子粒子として球形状
のものを用いると、母粒子の表面に子粒子を埋め込むこ
とができなくなる。これに対して箔状金属粉末を用いた
場合には、金属硫化物粉末と混合したときに当該金属硫
化物粉末の表面を箔状金属粉末が包み込む状態となるの
で、機械的衝撃を加えた時にこれが金属硫化物粉末の表
面に打ち込まれて被覆層になり、良好な被覆が達成でき
る。
また本発明では、あらかじめ金属硫化物粉末の表面を保
護層で被覆しておき、この保護層の表面を箔状粉末など
により被覆してもよく、この場合、保護層の材料として
熱可塑性樹脂を用いれば、先述したように機械的衝撃に
より保護層を形成することができる。
護層で被覆しておき、この保護層の表面を箔状粉末など
により被覆してもよく、この場合、保護層の材料として
熱可塑性樹脂を用いれば、先述したように機械的衝撃に
より保護層を形成することができる。
Ｅ、実施例 本発明の実施例では平均粒径（D50）10.0μｍ二の硫化
モリブデン粉末100gと平均粒径（D50）10.01μｍの箔状
銅粉末50gとを混合機で混合し、その混合粉末を所定量
計量して、衝撃装置の中に供給する。この衝撃装置は、
内周面に厚さ方向にのびる多数の溝部が形成された円筒
状ののステータと、このステータの中に取り付けられ、
両面に突起部を備えた回転体とを有し、回転体の回転に
より混合粉末が突起部及び溝部の内壁に激しく衝突し、
これにより混合粉末に衝撃を加えるものである。そして
この装置により30分間混合粉末に衝撃を加え、得られた
粉末を組織断面写真により観察したところ、二硫化モリ
ブデン粉末の表面が箔状銅粉末により良好に被覆されて
いる状態が見られた。
モリブデン粉末100gと平均粒径（D50）10.01μｍの箔状
銅粉末50gとを混合機で混合し、その混合粉末を所定量
計量して、衝撃装置の中に供給する。この衝撃装置は、
内周面に厚さ方向にのびる多数の溝部が形成された円筒
状ののステータと、このステータの中に取り付けられ、
両面に突起部を備えた回転体とを有し、回転体の回転に
より混合粉末が突起部及び溝部の内壁に激しく衝突し、
これにより混合粉末に衝撃を加えるものである。そして
この装置により30分間混合粉末に衝撃を加え、得られた
粉末を組織断面写真により観察したところ、二硫化モリ
ブデン粉末の表面が箔状銅粉末により良好に被覆されて
いる状態が見られた。
Ｆ、発明の効果 本発明によれば、金属硫化物粉末とこれの被覆材料であ
る箔状金属粉末とを混合してその混合粉末に機械的衝撃
を加えているため、箔状金属粉末が金属硫化物粉末を包
み込んだ状態でその表面に埋め込まれ、この結果金属硫
化物粉末の表面に銅などからなる被覆層が強固に結合し
た状態で形成される。
る箔状金属粉末とを混合してその混合粉末に機械的衝撃
を加えているため、箔状金属粉末が金属硫化物粉末を包
み込んだ状態でその表面に埋め込まれ、この結果金属硫
化物粉末の表面に銅などからなる被覆層が強固に結合し
た状態で形成される。
そしてこのような製法は乾式法であるから、従来の湿式
法のように廃液が生じないので廃液処理が不要となる
し、またpHや温度の調整、更には、別、乾燥といった
後処理も不要となり簡単な機械的調整のみ行えば良いの
で、従来法に比べて処理が格段に簡素化され、時間も短
くて済む。４、
法のように廃液が生じないので廃液処理が不要となる
し、またpHや温度の調整、更には、別、乾燥といった
後処理も不要となり簡単な機械的調整のみ行えば良いの
で、従来法に比べて処理が格段に簡素化され、時間も短
くて済む。４、
第１図（ａ）〜（ｄ）は本発明の工程を段階的に示す説
明図である。 １……金属硫化物粉末、２……箔状金属粉末、３……金
属被覆金属硫化物粉末、４……保護層
明図である。 １……金属硫化物粉末、２……箔状金属粉末、３……金
属被覆金属硫化物粉末、４……保護層
Claims (1)
- 【請求項１】金属硫化物粉末とこれの被覆材料である箔
状金属粉末とを混合して金属硫化物粉末の表面に箔状金
属粉末を付着させる工程と、この工程により得られた混
合粉末に機械的衝撃を加え、これにより箔状金属粉末を
金属硫化物粉末の表面に埋めこんで当該表面を箔状金属
粉末により被覆する工程とを含むことを特徴とする金属
被覆金属硫化物粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2340200A JPH0764524B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 金属被覆金属硫化物粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2340200A JPH0764524B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 金属被覆金属硫化物粉末の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04209703A JPH04209703A (ja) | 1992-07-31 |
| JPH0764524B2 true JPH0764524B2 (ja) | 1995-07-12 |
Family
ID=18334667
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2340200A Expired - Lifetime JPH0764524B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 金属被覆金属硫化物粉末の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0764524B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3328783B2 (ja) * | 1992-05-25 | 2002-09-30 | ホソカワミクロン株式会社 | 複合粒子の製造方法、並びにその方法により得られた複合粒子 |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP2340200A patent/JPH0764524B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04209703A (ja) | 1992-07-31 |
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