JPH0763004A - タービン動翼 - Google Patents

タービン動翼

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JPH0763004A
JPH0763004A JP22947893A JP22947893A JPH0763004A JP H0763004 A JPH0763004 A JP H0763004A JP 22947893 A JP22947893 A JP 22947893A JP 22947893 A JP22947893 A JP 22947893A JP H0763004 A JPH0763004 A JP H0763004A
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JP
Japan
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blade
turbine
vibration
stress
frequency
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP22947893A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukimasa Okada
幸正 岡田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空力特性を犠牲にすることなしに共振を回避
し、タービン動翼の信頼性を向上させる。 【構成】 T型の翼根1の上部に、タービン回転軸方向
の段差aを設ける。この段差aにより、翼根幅は下部の
Wに対して上部が回転軸方向に広いWとなる。振動振
幅が大きくなると、段差aが接触してタービン動翼の境
界条件を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インテグラルシュラウ
ドを備えたタービン動翼のうち、特にT型翼根を有する
タービン動翼に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のT型翼根を有するタービン動翼を
図10ないし図12に基いて説明する。図10のタービ
ン動翼外観図において、1は翼根、2は羽根、3はシュ
ラウドを示しており、該タービン動翼は、ロータ円板4
の挿入口5から翼溝6に植え込まれる。そして、従来の
翼根1は、高さ方向の幅Wを同じ(一定)にした形状と
なっている。
【0003】なお、図10において、Xはタービン回転
軸方向を示し、Yは接線方向を示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のT型翼
根を有するインテグラルシュラウド翼では、翼根の幅W
は高さ方向に(半径方向)同じであるため、羽根と翼
根、及びシュラウドの剛性と質量から決まる固有振動数
を持ち、これが、励振力の大きな特定な周波数と一致す
ると動翼を折損させる原因となる場合がある。
【0005】特に、ノズルウェーク励振力は過大であ
り、図9に示すように動翼の固有振動数がこの励振周波
数(NPF)と一致した場合には、共振状態となり振動
応力は過大となる。この様な過大応力により動翼が折損
した場合には、共振を回避する対策としてノズル枚数を
変更し、空力性能を犠牲にすることが多い。
【0006】そこで、本発明は、空力性能を犠牲にする
ことなしに共振を回避し、タービン動翼の信頼性を向上
させることを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するためになされたもので、T型翼根を有するター
ビン動翼において、翼根あるいは翼溝の上部にタービン
回転軸方向の段差を設けたことを特徴とするタービン動
翼である。
【0008】
【作用】前述の手段によれば、タービン動翼の回転軸方
向の振動振幅が小さい場合には、翼根あるいは翼溝の上
部に設けたタービン回転軸方向の段差が翼溝あるいは翼
根と接触せず、タービン動翼は従来と同様に段差下方の
角部(図1のc)が固定されて振動する。
【0009】しかし、タービン動翼の回転軸方向の振動
振幅が大きくなると、翼根あるいは翼溝の上部に設けた
タービン回転軸方向の段差が翼溝あるいは翼根と接触す
るので、タービン回転軸方向の振動に対するタービン動
翼の支持位置が変化する。従って、翼振動数が変化して
共振状態を回避できるようになり、翼振動応力は激減す
る。
【0010】
【実施例】本発明によるタービン動翼の一実施例を図1
ないし図8に基いて説明する。
【0011】図1は本発明の第1実施例を示したもの
で、(A)は翼根1、羽根2及びシュラウド3より成る
タービン動翼の側面図、(B)は(A)の要部拡大図で
ある。この実施例では、翼根1の上部にタービン回転軸
方向への滑らかな段差aを設けてある。この段差aを設
けたことにより、翼根1のタービン回転軸方向の幅は上
部がWとなって広くなる。すなわち、従来半径方向
(高さ方向)への幅がWで一定だった翼根幅は、下部
(回転軸中心側)より上部が回転軸方向に広げられた形
状となる(W<W1)。このような翼根幅の変化はター
ビン回転軸方向に限定するが、これは、インテグラルシ
ュラウド翼の耐振動強度上、回転方向には隣接するイン
テグラルシュラウド翼を強く接触させる必要があるこ
と、及び、T型の翼根1を有するタービン動翼の耐振動
強度が最も厳しいのは、回転軸方向主体の1次モードで
あることが主な理由である。
【0012】次に、図2は本発明の第2実施例を示した
もので、ロータ円板4の翼溝6の上部にタービン回転軸
方向の滑らかな段差bを設けてある。この段差bを設け
たことにより、翼根1が植え込まれる翼溝6の回転軸方
向の幅は、下部(回転軸中心側)のwに対して上部のw
が狭くなる(w>w1)。
【0013】なお、第1実施例における翼根1の段差a
と翼溝6との隙間、及び第2実施例における翼溝6の段
差bと翼根1との隙間は、いずれの場合も従来より小さ
くし、この部分が積極的に接触するようにしておく。
【0014】以下、上述したタービン動翼の段差a,b
について、その作用を説明する。
【0015】T型の翼根1を有するタービン動翼の翼根
幅、あるいは翼溝幅に上部(先端付近)のみ滑らかな段
差a,bを設けると、翼振動数が動翼の振動振幅に依存
するようになる。
【0016】つまり、動翼の回転軸方向の振動振幅が小
さい場合には、動翼は図3(A)に示す如く、角部cが
固定されて振動する。一方、たとえば、動翼がノズルウ
ェーク励振周波数と共振して振動振幅が大きくなると、
図3(B)に示す如く、段差a(又はb)が接触し動翼
の境界条件が変化する。すなわち、図4に示す様に、翼
の支持位置の変化に伴い振動振幅が変化するので、翼振
動数も変化して共振状態を回避できる。従って、翼振動
応力が激減し、動翼の信頼性を大幅に向上できる。
【0017】さて、共振点からのずれと共振応力との間
には、振動数比をλ、粘性減衰係数比をγとすれば、下
記の数式1に示すような関係がある。
【0018】
【数1】
【0019】ここで、λ=1.02、γ=0.0016と
仮定すれば、すなわち、共振点から2%ずれた場合の振
幅比(静荷重Pによるたわみが基準)は約24.7と
なり、λ=1(ずれなし)の場合の振幅比312.5と
比較して約1/13に低下している。従って、振動変位
(振幅)xと比例関係にある翼根部の応力σも約1/1
3に低下することになる(図6参照)。
【0020】次に、翼長(等価長さ)Hと振動数fとの
関係は下記の数式2によって示される。
【0021】
【数2】
【0022】ここで、Eはヤング率、Aは断面積、Cは
定数、ρは密度である。そして、段差a又はbがない場
合の振動数をf、長さhの段差を設けた場合(図5参
照)の振動数をfとすると、f1(H=H1=H0
h)とf0(H=H0)との間には下記の数式3に示した
関係がある。
【0023】
【数3】
【0024】すなわち、数式3によれば、等価長さの変
化率(h/H0)が1%であれば、振動数fが約2%
変化する(f1≒1.02f0)ことを示している。従っ
て、段差a又はbの長さhを1%以上とすれば、数式1
で説明したように、翼根部の応力は約1/13以下に低
減するので十分な効果が得られる。
【0025】続いて、段差a,bの高さd(図7参照)
と振動応力σの関係について述べる。図6は段差位置の
振動変位xと翼根部の応力σとが比例関係にあることを
示している。そして、σが疲労限の応力σより大
(σR>σE)となれば、タービン動翼は材料の寿命が消
費されて不都合を生じるため、隙間δが振動変位x
り大(δ>xE)の場合には共振を回避する必要があ
る。
【0026】段差の高さdと振動応力との関係は単純で
はないが、図8に示す如く、d≦δ−xの時はσ=σ
R(共振応力)となる。しかし、d=δの時には、接触
により振動数fが変化し、振動応力σはほとんどなくな
ってしまう(σ≒0)。そして、たとえば振動応力をσ
E/2以下に制振する場合には、d1≧δ−(xE/2)と
なるように段差a,bの高さを設定すればよい。なお、
は疲労限の振動応力σに対応する振動変位であ
る。
【0027】一方、従来のT型翼根を有するタービン動
翼では、振動の支持位置は角部cである。ここは遠心応
力が高い上に応力集中係数も大きく、特に耐振動強度が
厳しい。しかし、段差部付近の形状を滑らかにすること
により応力集中を緩和でき、遠心応力、振動応力共に低
減できるので、動翼の耐振動強度を向上することができ
る。また、振動の支持点が半径の高い方に移動し、翼の
等価長さが短くなり、翼振動数が高くなる。つまり、振
動数の2乗に比例する等価剛性が大きくなり、振動応答
をさらに小さくすることができる。
【0028】
【発明の効果】前述した本発明によれば、翼振動数をタ
ービン動翼の振動振幅に依存させることにより、特定な
励振周波数との共振を回避することができ、タービン動
翼の信頼性を大幅に向上させることができる。つまり、
タービン動翼の振動数に振幅依存性を持たすことによ
り、共振を自動的に回避することができる。
【0029】また、従来のT型翼根を有するタービン動
翼の振動の支持位置(最下部)は、遠心応力が高い上に
応力集中係数が大きく、特に耐振動強度が厳しいが、段
差部の形状を滑らかにすることにより応力集中を緩和で
き、遠心応力、振動応力共に低減できるので、タービン
動翼の耐振動強度を向上することができる。
【0030】さらに、振動の支持点が半径の高い方に移
動し、翼の等価長さが短くなり、翼振動数が高くなるこ
とにより、等価剛性が大きくなり、振動応答を小さくで
き、タービン動翼の信頼性を一層向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる図で、(A)はタ
ービン動翼の側面図、(B)は(A)の要部拡大図であ
る。
【図2】本発明の第2実施例に係わるタービン翼溝の部
分断面図である。
【図3】本発明の作用を説明するための図である。
【図4】本発明の作用を説明するために、振動数と振動
振幅との関係を示した図である。
【図5】翼長(等価長さ)Hと振動数fとの関係を説明
するための図である。
【図6】振動変位xと振動応力σとの関係を示す図であ
る。
【図7】段差の高さdと振動応力σとの関係を説明する
ための図である。
【図8】振動応力σと高さdとの関係を示す図である。
【図9】本発明の作用を説明するために示したキャンベ
ル線図であり、NPFはノズルウェーク励振周波数であ
る。
【図10】従来のタービン動翼を示す外観斜視図であ
る。
【図11】従来のT型翼根を有するタービン動翼の取付
状態を示す断面図(図12のZ−Z断面)である。
【図12】T型翼根を有する動翼の植え込み部付近のロ
ータ円板の一部を示す斜視図である。
【符号の説明】 1 翼根(T型翼根) 2 羽根 3 シュラウド 4 ロータ円板 5 挿入口 6 翼溝 a,b 段差 c 角部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】T型翼根を有するタービン動翼において、
    翼根あるいは翼溝の上部にタービン回転軸方向の段差を
    設けたことを特徴とするタービン動翼。
JP22947893A 1993-08-23 1993-08-23 タービン動翼 Withdrawn JPH0763004A (ja)

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JP22947893A JPH0763004A (ja) 1993-08-23 1993-08-23 タービン動翼

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JP22947893A JPH0763004A (ja) 1993-08-23 1993-08-23 タービン動翼

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JPH0763004A true JPH0763004A (ja) 1995-03-07

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ID=16892806

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JP22947893A Withdrawn JPH0763004A (ja) 1993-08-23 1993-08-23 タービン動翼

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JP (1) JPH0763004A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7168919B2 (en) * 2004-10-11 2007-01-30 Alstom Technology Ltd. Turbine blade and turbine rotor assembly
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WO2016076374A1 (ja) * 2014-11-12 2016-05-19 三菱日立パワーシステムズ株式会社 タービン用ロータアセンブリ、タービン、及び、動翼

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Effective date: 20001031