JPH0762527A - レーザpvd装置 - Google Patents

レーザpvd装置

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JPH0762527A
JPH0762527A JP20792793A JP20792793A JPH0762527A JP H0762527 A JPH0762527 A JP H0762527A JP 20792793 A JP20792793 A JP 20792793A JP 20792793 A JP20792793 A JP 20792793A JP H0762527 A JPH0762527 A JP H0762527A
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JP
Japan
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laser
irradiation
entrance window
irradiation object
shield plate
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JP20792793A
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Masayoshi Taki
正佳 滝
Hiroyuki Inuzuka
浩之 犬塚
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Toyota Industries Corp
Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸発粒子が入射窓に付着することを極力防止
して入射窓の透過率の低減を抑制し、長期間、連続成膜
可能なレーザPVD装置を提供する。 【構成】気密に形成されて内部を減圧状態に保持可能
で、集光されたレーザ光Rを透過させる入射窓7を有す
る減圧容器1と、減圧容器1内に設けられ、レーザ光R
の照射によって蒸発粒子Qを放出する被照射物2を保持
する被照射物ホルダ3と、被照射物2に対向配設され、
蒸発粒子Qが蒸着される基材4を保持する基材ホルダ5
とを備えたレーザPVD装置において、入射窓7の内面
にはフッ素系オイル層12が塗布されていることを特徴
とする。濡れ性の悪いフッ素系オイルにより蒸着粒子の
付着を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光を利用して基
板上に薄膜を形成するレーザPVD装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、導電体薄膜、誘電体薄膜、半
導体薄膜、超電導体薄膜及び磁性薄膜などを形成する方
法として、イオンプレーティング法やイオンビーム法な
どが一般的に知られている。これらの方法は、アルゴン
などの不活性ガスのガスプラズマや放電により、基材に
蒸着させる粒子の蒸発やイオン化が行われる。このた
め、これらの方法では、成膜される基材表面を洗浄して
密着性の向上を図ったり、膜の結晶性などの物性制御な
どを効果的に行うことができるものの、不活性ガスの不
純物が膜中に混入しやすい。
【0003】また、近年においては、特開昭59−11
6373号公報などに開示されているように、真空中に
配設した被照射物にレーザ光を集光、照射して被照射物
を蒸発させ、この蒸発粒子を基材上に蒸着させるレーザ
成膜法が知られている。このレーザ成膜法は、集光され
たレーザ光が有する高密度エネルギーにより、高真空下
で蒸発粒子の蒸発が行われる。このため、上記イオンプ
レーティング法やイオンビーム法などと比較して、膜中
への不活性ガスなどの不純物の混入を格段と減少させる
ことができる。
【0004】このようなレーザ成膜法に用いられるレー
ザPVD装置として、図10に示すように、気密に形成
されて真空ポンプPにより内部を減圧状態に保持可能
で、集光されたレーザ光Rを透過させる石英ガラス製の
入射窓91を有する減圧容器92と、減圧容器92内に
設けられ、集光されたレーザ光Rの照射によって蒸発粒
子Qを放出する被照射物93を保持する被照射物ホルダ
94と、減圧容器92内で被照射物93に対向配設さ
れ、被照射物93から放出された蒸発粒子Qが蒸着され
る基材95を保持する基材ホルダ96とを備えたものが
知られている。
【0005】上記レーザPVD装置においては、真空ポ
ンプPにより減圧容器92内を真空に維持した状態で、
図示しないレーザ発振器から射出された所定のレーザ光
Rが集光レンズ(石英レンズ)97を通過して集光され
た後、入射窓91から減圧容器92内に導入される。な
お、集光レンズ97における焦点距離の調整によって、
被照射物93に照射されるレーザ光Rのレーザパワー密
度が調整される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記レーザP
VD装置においては、蒸発粒子が付着することによる入
射窓91の汚れが大きな問題となっている。被照射物9
3から放出された蒸発粒子Qは被照射物93と直角方向
に飛び出す特徴をもっているが、一部の蒸発粒子Qは直
角方向以外の被照射物93の前方方向に飛び出す。そし
て、減圧容器92内は真空状態とされているため、蒸発
粒子Qは大きな平均自由行路をもっており、お互いに衝
突することなく真っ直ぐに飛んでいく特徴をもってい
る。このため、被照射物93の直角方向以外の前方方向
に飛び出した一部の蒸発粒子Qのうちの一部が、入射窓
91に到達して付着する。これにより、入射窓91はレ
ーザ光Rの透過率が低下して、ついには被照射物93に
レーザ光Rが照射されなくなることがあり、長期間続け
て成膜を行うことが不可能となる。そのため、しばしば
真空状態を破棄して入射窓を交換する必要があった。
【0007】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、蒸発粒子が入射窓に付着することを極力防止して
入射窓の透過率の低減を抑制し、長期間、連続成膜可能
なレーザPVD装置を提供することを解決すべき技術課
題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本第
1発明のレーザPVD装置は、気密に形成されて内部を
減圧状態に保持可能で、集光されたレーザ光を透過させ
る入射窓を有する減圧容器と、該減圧容器内に設けら
れ、該集光されたレーザ光の照射によって蒸発粒子を放
出する被照射物を保持する被照射物ホルダと、該減圧容
器内で該被照射物に対向配設され、該被照射物から放出
された蒸発粒子が蒸着される基板を保持する基板ホルダ
とを備えたレーザPVD装置において、前記入射窓の内
面にはフッ素系オイルが塗布されていることを特徴とす
るものである。
【0009】本第1発明のレーザPVD装置において
は、入射窓を冷却する入射窓冷却手段を付設することが
好ましい。これは、入射窓に塗布されたフッ素系オイル
がレーザ光の熱により劣化するのを抑制するためであ
る。入射窓冷却手段としては、例えば入射窓に冷却水配
管を付設したり、入射窓の外面に冷却ガスを噴出したり
する手段を採用することができる。
【0010】また、上記課題を解決する本第2発明のレ
ーザPVD装置は、気密に形成されて内部を減圧状態に
保持可能で、集光されたレーザ光を透過させる入射窓を
有する減圧容器と、該減圧容器内に設けられ、該集光さ
れたレーザ光の照射によって蒸発粒子を放出する被照射
物を保持する被照射物ホルダと、該減圧容器内で該被照
射物に対向配設され、該被照射物から放出された蒸発粒
子が蒸着される基板を保持する基板ホルダとを備えたレ
ーザPVD装置において、前記入射窓と前記被照射物と
の間には、前記レーザ光を透過可能で、被照射物側の面
にフッ素系オイルが塗布された遮蔽板が配設されている
ことを特徴とするものである。
【0011】本第1発明のレーザPVD装置において
は、遮蔽板に塗布されたフッ素系オイルがレーザ光の熱
により劣化するのを抑制するため、遮蔽板を冷却する遮
蔽板冷却手段を付設することが好ましい。また、レーザ
光が遮蔽板に照射される時間を相対的に短くして、遮蔽
板に塗布されたフッ素系オイルがレーザ光の熱により劣
化するのを抑制するために、上記遮蔽板は回転可能に、
かつ、レーザ光が該遮蔽板の中心部から外れた位置を透
過するように配設、保持されていることが好ましい。
【0012】
【作用】本第1発明のレーザPVD装置は、入射窓の内
面に濡れ性の悪いフッ素系オイルが塗布されているの
で、入射窓内面に到達した蒸発粒子が付着することを極
力防止することができる。このため、蒸発粒子が付着す
ることにより入射窓の透過率が低下することを極力抑え
ることができ、長期間の連続成膜が可能となる。
【0013】また、入射窓を冷却する冷却手段が付設さ
ている場合は、該入射窓を透過するレーザ光の熱によ
り、該入射窓に塗布されたフッ素系オイルが劣化するこ
とを防止することができ、フッ素系オイルの耐久性を向
上させることが可能となる。次に、本第2発明のレーザ
PVD装置は、入射窓と被照射物との間に遮蔽板が配設
されているので、該遮蔽板により蒸発粒子が入射窓に到
達するのを抑制することができる。したがって、入射窓
に蒸発粒子が付着することを極力防止することができ
る。また、この遮蔽板には上記フッ素系オイルが塗布さ
れているので、該遮蔽板に蒸発粒子が付着することも極
力防止される。このため、第1発明と同様に、長期間の
連続成膜が可能となる。
【0014】また、遮蔽板を冷却する冷却手段が付設さ
ている場合は、該遮蔽板を透過するレーザ光の熱によ
り、該遮蔽板に塗布されたフッ素系オイルが劣化するこ
とを防止することができ、フッ素系オイルの耐久性を向
上させることが可能となる。さらに、遮蔽板が回転可能
に、かつ、レーザ光が該遮蔽板の中心部から外れた位置
を透過するように配設、保持されている場合は、遮蔽板
が回転することによりレーザ光が該遮蔽板を透過する位
置を順次移動させることができ、遮蔽板に塗布されたフ
ッ素系オイルの熱劣化を防止することが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)本実施例1のレーザPVD装置を図1及び
図2に示す。耐圧容器よりなり、真空ポンプPにより所
定の減圧状態に維持可能な減圧容器1内には、被照射物
2を保持する被照射物ホルダ3が図示しないモータの駆
動により回転可能に設置されている。なお、被照射物ホ
ルダ3は、減圧容器1内に導入されるレーザ光Rと45
°の角度をなすように設置されている。減圧容器1内の
被照射物ホルダ3に対向する位置には、基材4を保持す
る基材ホルダ5が配設されている。なお、この基材ホル
ダ5は回転シャフト6により回転可能とされている。ま
た、集光レンズ12における焦点距離の調整によって、
被照射物2に照射されるレーザ光11のレーザパワー密
度を調整することができる。
【0016】減圧容器1の側面には、石英ガラスよりな
る入射窓7が設けられており、図示しないレーザ発振器
から発振されたレーザ光Rが集光レンズ13を介して減
圧容器1内に導入されて被照射物2に45°の角度で照
射されるようになっている。この入射窓7は、図2の部
分拡大図に示すように、一対のOリング8、9で挟持さ
れつつ、押さえフランジ10を用いてボルト11で減圧
容器1に固定されている。そして、この入射窓7の内面
には、厚さ約0.05mmのフッ素系オイル層12が塗
布されている。なお、入射窓7の形状、大きさは、直径
60mm、厚さ10mmの円板である。
【0017】上記フッ素系オイル層12は、フォンブリ
ンオイル YH−VAC140/13(商品名、Mon
tefluos S.p.A.社製)を塗布して形成し
た。このフォンブリンオイルは、動粘度(20℃):1
400cSt、蒸気圧(20℃):5×10-13 Tor
rのものである。本実施例のレーザPVD装置を用い
て、以下のようにFeSiB薄膜を成膜した。
【0018】被照射物2にFe75SiB17、基材4にS
iウエハーを用い、レーザ光RにはKrFエキシマレー
ザ(波長248nm、パルスエネルギー240mJ、繰
り返し数100pps)を用い、成膜中の減圧容器1内
圧力は1×10-7Torr、被照射物2上でのレーザパ
ワー密度は7J/cm2 になるように設定して成膜し
た。
【0019】(比較例1)入射窓7にフッ素系オイル層
12を塗布しないこと以外は上記実施例と同様の装置を
準備した。そして、上記実施例1と同様に成膜した。 (評価)上記実施例1及び比較例1の装置について、照
射パルス数と膜厚との関係を調べた結果を図3に示す。
これより、入射窓7にフッ素系オイル層12を塗布した
本実施例1の装置によれば、連続成膜可能パルス数を比
較例1の2万パルスから40万パルスまで増加させるこ
とができた。
【0020】なお、上記フォンブリンオイルは、下記化
1式に示すような構造式を有し、終端が水素の代わりに
フッ素になっており、化学的に極めて安定である。この
ため、濡れ性が悪く、蒸発粒子Qが極めて付着し難い。
また上記したように、フォンブリンオイルは、蒸気圧が
5×10-13 Torrと極めて低い。このため、真空中
においてもガスが放出されることがなく、真空中で良好
に用いることができる。
【0021】
【化1】
【0022】(実施例2)本実施例2のレーザPVD装
置では、図4の部分拡大図に示すように、入射窓91の
周囲に冷却水配管14が溶着されている。なお、この冷
却水配管14には、図示しない冷却水供給装置から冷却
水が連続的に供給されるようになっている。その他の構
成は、上記実施例1の装置と同様である。
【0023】(実施例3)本実施例3のレーザPVD装
置では、図5の部分拡大図に示すように、入射窓91の
外面の略中央部(レーザ光Rが透過する位置)に向けて
冷却ガスを噴射する冷却ガス噴出配管15が設けられて
いる。なお、この冷却ガス噴出配管15には、図示しな
い冷却ガス噴出装置から液体窒素で冷却された冷却ガス
(10℃のN2 ガス)が供給されるようになっている。
その他の構成は、上記実施例1の装置と同様である。
【0024】(評価)上記実施例2及び実施例3のレー
ザPVD装置を用いて、レーザ照射条件のうち繰り返し
数を200ppsとすること以外は上記実施例1と同様
に成膜した。そして、入射窓7の表面温度と連続可能シ
ョット数との関係を調べた。その結果を、実施例1の装
置の結果とともに図6に示す。
【0025】図6からも明らかなように、入射窓7に冷
却手段を設けた実施例2及び実施例3の装置では、冷却
手段を設けない実施例1の装置と比べて、連続可能ショ
ット数を2.5倍程度に増加させることができた。これ
は、入射窓7に塗布されたフッ素系オイル層12の熱劣
化が冷却手段により効果的に防止されたためである。な
お、冷却手段としては、上記冷却水や冷却ガスを利用す
るもの以外に、入射窓を効果的に冷却できる他の手段を
採用することができる。また、冷却ガスを噴出する実施
例3の装置の方が、冷却水を供給する実施例2の装置よ
りも入射窓7の冷却効果が大きいのは、実施例3では、
レーザ光Rが透過して加熱されやすい入射窓7の中央部
分に、集中的に冷却ガスを噴出したためと考えられる。
【0026】(実施例4)図7に示す本実施例4のレー
ザPVD装置では、入射窓7と被照射物2との間に、合
成石英よりなり、被照射物2側の面全面に上記実施例1
と同様のフッ素系オイル層12が塗布された円板状の遮
蔽板16が配設されている。この遮蔽板16は、直径が
約100mmのもので、その下端が被放射物2の下端と
同一高さとなり、かつ、入射窓7から入射したレーザ光
Rが遮蔽板の周縁側を透過するように配置され、回転シ
ャフト17により回転可能とされている。
【0027】なお、この遮蔽板16を介して入射窓7か
ら入射されたレーザ光Rは被照射物2に到達することに
なるため、被照射物2上での焦点位置がずれてしまう。
このため、本実施例4の装置では、被照射物2上の発光
強度を分析可能な発光分析計18が被照射物2の上方に
位置するように減圧容器1の上面に設けられている。ま
た、被照射物ホルダ3は、マニピュレータ19により、
レーザ光Rの進行方向と平行に移動可能とされている。
そして、発光分析計18でモニターして、被照射物2上
の発光強度が最も強い位置(焦点位置)になるように、
被照射物ホルダ3がマニピュレータ19により移動され
ている。その他の構成は、上記実施例1の装置と同様で
ある。
【0028】(実施例5)図8に示す本実施例5のレー
ザPVD装置では、上記実施例4の装置において、遮蔽
板16のフッ素系オイル層12が塗布された面と反対側
の面に、前記実施例2と同様の冷却水配管14を近接し
て設けたものである。なお、この冷却水配管14は、レ
ーザ光Rの進行を妨げない位置に配設されている。その
他の構成は、上記実施例4の装置と同様である。
【0029】(実施例6)図9に示す本実施例6のレー
ザPVD装置では、上記実施例4の装置において、遮蔽
板16のフッ素系オイル層12の面が被照射物2の面と
平行になるように、つまりフッ素系オイル層12の面が
被照射物2から飛び出してくる蒸発粒子Qに対して約4
5°になるように、設置角度を変更したものであり、そ
の他の構成は上記実施例4の装置と同様である。
【0030】(評価)上記実施例4、6の装置を用い
て、遮蔽板16の回転速度を2回転/秒として、上記実
施例1と同様に成膜した。そして、連続成膜可能パルス
数及び連続成膜可能時間を調べた。なお、連続成膜可能
時間は、レーザを毎秒100パルスの速度で操作したと
きの時間である。その結果を、前記実施例1及び比較例
1の結果とともに表1に示す。
【0031】
【表1】 これより、入射窓7と被照射物2との間にフォンブリン
オイル層12を塗布した遮蔽板16を配設した実施例
4、6の装置は、遮蔽板16を配設することなく入射窓
7に該オイル層12を塗布した実施例1の装置と比較し
て、より長期間の連続成膜が可能となることが確認され
た。これは、実施例1の装置では、入射窓7に塗布され
たオイル層12の同一箇所(レーザ光Rが当たる箇所)
が熱劣化するのに対して、実施例4、6の装置では、入
射窓7と比べて大きな遮蔽板16にフォンブリングオイ
ル層12が塗布され、この遮蔽板16が回転可能とされ
ているので、レーザ光Rが当たる時間が相対的に短くな
りオイル層12の熱劣化が抑制されたためと考えられ
る。また、遮蔽板16を垂直に設置した実施例4の装置
と比較して、遮蔽板16を45°に設置した実施例6の
装置の方が連続成膜時間が長くなるのは、45°傾いて
いる分だけレーザ光Rの照射面積が拡がって照射エネル
ギーが減少するため、オイル層12の熱劣化が抑制され
たためと考えられる。
【0032】また、照射するレーザについても上記実施
例のものに限定されず、193nm、308nm、35
1nmの波長のエキシマレーザや、他のAr+ レーザ、
YAGレーザ、CO2 レーザ等も同様に用いることが可
能である。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のレーザPV
D装置は、入射窓の内面にフッ素系オイルを塗布した
り、入射窓と被照射物との間にフッ素系オイルが塗布さ
れた遮蔽板を配設したりしたものであるから、蒸発粒子
が入射窓に付着して該入射窓の透過率を低減させること
を極力防止することができ、長期間の連続成膜が可能と
なる。したがって、入射窓の交換や洗浄等のメンテナン
ス作業の必要性を極力低減させることができる。
【0034】また、入射窓や遮蔽板に冷却装置を付設す
れば、フッ素系オイルの熱劣化を抑制でき、さらに長期
間の連続成膜が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のレーザPVD装置を概略的に示す模
式図である。
【図2】実施例1のレーザPVD装置を概略的に示す部
分拡大図である。
【図3】パルス数と膜厚との関係を示す線図である。
【図4】実施例2のレーザPVD装置を概略的に示す部
分拡大図である。
【図5】実施例3のレーザPVD装置を概略的に示す部
分拡大図である。
【図6】入射窓の表面温度と連続成膜可能ショット数と
の関係を示す線図である。
【図7】実施例4のレーザPVD装置を概略的に示す模
式図である。
【図8】実施例5のレーザPVD装置を概略的に示す模
式図である。
【図9】実施例6のレーザPVD装置を概略的に示す模
式図である。
【図10】従来のレーザPVD装置を概略的に示す模式
図である。
【符号の説明】
1…減圧容器 2…被照射物 3…被照射
物ホルダ 4…基材 5…基材ホルダ 7…入射窓 12…フッ素系オイル層 14…冷却水配管 15…冷却ガス噴出配管 16…遮蔽板 W…蒸発粒子 R…レーザ光

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気密に形成されて内部を減圧状態に保持
    可能で、集光されたレーザ光を透過させる入射窓を有す
    る減圧容器と、該減圧容器内に設けられ、該集光された
    レーザ光の照射によって蒸発粒子を放出する被照射物を
    保持する被照射物ホルダと、該減圧容器内で該被照射物
    に対向配設され、該被照射物から放出された蒸発粒子が
    蒸着される基材を保持する基材ホルダとを備えたレーザ
    PVD装置において、 前記入射窓の内面にはフッ素系オイルが塗布されている
    ことを特徴とするレーザPVD装置。
  2. 【請求項2】 入射窓を冷却する入射窓冷却手段が付設
    されていることを特徴とする請求項1記載のレーザPV
    D装置。
  3. 【請求項3】 気密に形成されて内部を減圧状態に保持
    可能で、集光されたレーザ光を透過させる入射窓を有す
    る減圧容器と、該減圧容器内に設けられ、該集光された
    レーザ光の照射によって蒸発粒子を放出する被照射物を
    保持する被照射物ホルダと、該減圧容器内で該被照射物
    に対向配設され、該被照射物から放出された蒸発粒子が
    蒸着される基板を保持する基板ホルダとを備えたレーザ
    PVD装置において、 前記入射窓と前記被照射物との間には、前記レーザ光を
    透過可能で、被照射物側の面にフッ素系オイルが塗布さ
    れた遮蔽板が配設されていることを特徴とするレーザP
    VD装置。
  4. 【請求項4】 遮蔽板を冷却する遮蔽板冷却手段が付設
    されていることを特徴とする請求項3記載のレーザPV
    D装置。
  5. 【請求項5】 遮蔽板は回転可能に、かつ、レーザ光が
    該遮蔽板の中心部から外れた位置を透過するように配
    設、保持されていることを特徴とする請求項3又は4記
    載のレーザPVD装置。
JP20792793A 1993-08-23 1993-08-23 レーザpvd装置 Pending JPH0762527A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003521584A (ja) * 1999-08-04 2003-07-15 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 電子ビーム物理蒸着被覆装置と該装置用の観察ポート
JP2012525495A (ja) * 2009-04-29 2012-10-22 テバ ドュンシッヒトテヒニク ゲーエムベーハー 高圧蒸発による高速コーティングのための方法及び装置

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