JPH0761779A - ファジイ制御式係船機 - Google Patents
ファジイ制御式係船機Info
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- JPH0761779A JPH0761779A JP23873493A JP23873493A JPH0761779A JP H0761779 A JPH0761779 A JP H0761779A JP 23873493 A JP23873493 A JP 23873493A JP 23873493 A JP23873493 A JP 23873493A JP H0761779 A JPH0761779 A JP H0761779A
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- rule
- winch
- tension
- part rule
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、係船機に関し、特にファジィ制御
方式を用いて自動的に係船索の張力の調節を行なえるよ
うにしたものである。 【構成】 係船索用ウインチの駆動装置を制御するため
のファジィ制御系が、係船索の張力値と複数の張力条件
に対する適合度との関係を規制する条件部ルール2aと、
張力計からの出力信号に基づき上記条件部ルール2aを参
照して条件部ルール適合度を推定する条件部ルール適合
度推定処理部2bと、上記条件部ルール適合度と上記ウイ
ンチの動作指数との関係を規制する結論部ルール2cと、
上記条件部ルール適合度推定処理部2bで推定された条件
部ルール適合度に基づき上記結論部ルール2cを参照して
上記ウインチの動作指数を決める結論部2dと、同結論部
からの出力信号に基づき上記駆動装置に制御信号を送る
出力部2eとをそなえて構成される。
方式を用いて自動的に係船索の張力の調節を行なえるよ
うにしたものである。 【構成】 係船索用ウインチの駆動装置を制御するため
のファジィ制御系が、係船索の張力値と複数の張力条件
に対する適合度との関係を規制する条件部ルール2aと、
張力計からの出力信号に基づき上記条件部ルール2aを参
照して条件部ルール適合度を推定する条件部ルール適合
度推定処理部2bと、上記条件部ルール適合度と上記ウイ
ンチの動作指数との関係を規制する結論部ルール2cと、
上記条件部ルール適合度推定処理部2bで推定された条件
部ルール適合度に基づき上記結論部ルール2cを参照して
上記ウインチの動作指数を決める結論部2dと、同結論部
からの出力信号に基づき上記駆動装置に制御信号を送る
出力部2eとをそなえて構成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶を係留するための
係船機に関し、特にファジイ制御方式を用いて自動的に
係船索の張力の調節を行なえるようにしたファジイ制御
式係船機に関する。なお、本発明は石油掘削リグの係留
装置にも適用することができる。
係船機に関し、特にファジイ制御方式を用いて自動的に
係船索の張力の調節を行なえるようにしたファジイ制御
式係船機に関する。なお、本発明は石油掘削リグの係留
装置にも適用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来の係船機としては図8に示すような
ものがあり、岸壁13に横づけされた船舶15に複数のウイ
ンチ3が設けられ、各ウインチ3から岸壁13上のボラー
ド14へ至る係船索により係船が行なわれるようになって
いる。そして、係船索の巻き込みおよび繰り出しを行な
う各ウインチ3には、同ウインチ3の駆動装置と、係船
索の張力を検出する張力計とをそなえるとともに、上記
駆動装置に駆動信号を送出する遠隔動作盤をそなえてい
る。また、同遠隔操作盤は、張力計からの検出信号に基
づき張力値を表示する張力表示計と、係船機を直接に操
縦するための操縦弁等の操縦手段とが設けられている。
ものがあり、岸壁13に横づけされた船舶15に複数のウイ
ンチ3が設けられ、各ウインチ3から岸壁13上のボラー
ド14へ至る係船索により係船が行なわれるようになって
いる。そして、係船索の巻き込みおよび繰り出しを行な
う各ウインチ3には、同ウインチ3の駆動装置と、係船
索の張力を検出する張力計とをそなえるとともに、上記
駆動装置に駆動信号を送出する遠隔動作盤をそなえてい
る。また、同遠隔操作盤は、張力計からの検出信号に基
づき張力値を表示する張力表示計と、係船機を直接に操
縦するための操縦弁等の操縦手段とが設けられている。
【0003】上記操縦手段は、駆動方式が電動油圧式の
場合には油圧コントロール弁であり、駆動方式が電動式
の場合には電動モータ制御スイッチである。そしてこれ
らの弁あるいはスイッチを操作することでウインチを作
動させている。以前は、係船索の張力は、索の張り具合
や索から発せられるキリキリという鳴音等で判断され、
その判断をもとに操縦者は巻き込みおよび繰り出しの操
作を行なっていたが、この場合には遠隔操作が困難とな
るため、遠隔操作の場合には操縦者が張力表示計の指示
を見て、索張力を許容荷重内に保つようにしている。
場合には油圧コントロール弁であり、駆動方式が電動式
の場合には電動モータ制御スイッチである。そしてこれ
らの弁あるいはスイッチを操作することでウインチを作
動させている。以前は、係船索の張力は、索の張り具合
や索から発せられるキリキリという鳴音等で判断され、
その判断をもとに操縦者は巻き込みおよび繰り出しの操
作を行なっていたが、この場合には遠隔操作が困難とな
るため、遠隔操作の場合には操縦者が張力表示計の指示
を見て、索張力を許容荷重内に保つようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
な従来の係船機では、操縦者が張力表示計を見ながら自
らの判断でウインチの巻き込みおよび繰り出しを行なう
ため、係船機の数が増えた場合には、操縦者一人で何台
もの係船機を最適に作動させることは非常に熟練を要す
るとともに、誤動作を招き易いという問題点がある。本
発明は、このような問題点の解決を図ろうとするもの
で、張力の判断機能および張力の保持機能を制御系に設
けることにより、操縦者が係船索を巻き取るか繰り出す
かの操作のみに集中できるようにして、誤動作を防止で
きるようにしたファジイ制御式係船機を提供することを
目的とする。
な従来の係船機では、操縦者が張力表示計を見ながら自
らの判断でウインチの巻き込みおよび繰り出しを行なう
ため、係船機の数が増えた場合には、操縦者一人で何台
もの係船機を最適に作動させることは非常に熟練を要す
るとともに、誤動作を招き易いという問題点がある。本
発明は、このような問題点の解決を図ろうとするもの
で、張力の判断機能および張力の保持機能を制御系に設
けることにより、操縦者が係船索を巻き取るか繰り出す
かの操作のみに集中できるようにして、誤動作を防止で
きるようにしたファジイ制御式係船機を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明のファジイ制御式係船機は、係船索の巻き込
みおよび繰り出しを行なうウインチと、同ウインチの駆
動装置と、係船索の張力を検出する張力計と、同張力計
からの検出信号に基づき上記駆動装置をファジイ制御す
るための制御盤とをそなえ、同制御盤におけるファジイ
制御系が、係船索の張力値と複数の張力条件に対する適
合度との関係を規制する条件部ルールと、上記張力計か
らの出力信号に基づき上記条件部ルールを参照して条件
部ルール適合度を推定する条件部ルール適合度推定処理
部と、上記条件部ルール適合度と上記ウインチの動作指
数との関係を規制する結論部ルールと、上記条件部ルー
ル適合度推定処理部で推定された条件部ルール適合度に
基づき上記結論部ルールを参照して上記ウインチの動作
指数を決める結論部と、同結論部からの出力信号に基づ
きウインチ指令を決定して上記駆動装置に制御信号を送
るためのウインチ指令演算部とをそなえて構成されたこ
とを特徴としている。
め、本発明のファジイ制御式係船機は、係船索の巻き込
みおよび繰り出しを行なうウインチと、同ウインチの駆
動装置と、係船索の張力を検出する張力計と、同張力計
からの検出信号に基づき上記駆動装置をファジイ制御す
るための制御盤とをそなえ、同制御盤におけるファジイ
制御系が、係船索の張力値と複数の張力条件に対する適
合度との関係を規制する条件部ルールと、上記張力計か
らの出力信号に基づき上記条件部ルールを参照して条件
部ルール適合度を推定する条件部ルール適合度推定処理
部と、上記条件部ルール適合度と上記ウインチの動作指
数との関係を規制する結論部ルールと、上記条件部ルー
ル適合度推定処理部で推定された条件部ルール適合度に
基づき上記結論部ルールを参照して上記ウインチの動作
指数を決める結論部と、同結論部からの出力信号に基づ
きウインチ指令を決定して上記駆動装置に制御信号を送
るためのウインチ指令演算部とをそなえて構成されたこ
とを特徴としている。
【0006】また、上記張力計と上記制御盤との間に巻
き込みおよび繰り出し指令用の遠隔操縦盤が介挿された
ことを特徴としている。
き込みおよび繰り出し指令用の遠隔操縦盤が介挿された
ことを特徴としている。
【0007】
【作用】前述の本発明のファジイ制御式係船機では、操
縦者の指令等による遠隔的な係船索の巻き込みおよび繰
り出し指示信号と、張力計により検出された係船索の張
力信号とに基づき、ファジイ制御方式によって上記係船
索の張力を所定の範囲内に保持する作用が行なわれる。
縦者の指令等による遠隔的な係船索の巻き込みおよび繰
り出し指示信号と、張力計により検出された係船索の張
力信号とに基づき、ファジイ制御方式によって上記係船
索の張力を所定の範囲内に保持する作用が行なわれる。
【0008】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
ファジイ制御式係船機について説明すると、図1はその
模式的構成図、図2は図1の要部のブロック図、図3は
図2の条件部ルールのメンバーシップ関数を表すグラ
フ、図4は図3のグラフによる処理例を示すグラフ、図
5は図2の結論部ルールのメンバーシップ関数を表すグ
ラフ、図6は図5による処理例を示すグラフである。
ファジイ制御式係船機について説明すると、図1はその
模式的構成図、図2は図1の要部のブロック図、図3は
図2の条件部ルールのメンバーシップ関数を表すグラ
フ、図4は図3のグラフによる処理例を示すグラフ、図
5は図2の結論部ルールのメンバーシップ関数を表すグ
ラフ、図6は図5による処理例を示すグラフである。
【0009】図1,2に示すように、本実施例のファジ
イ制御式係船機は、まず係船索の巻き込みおよび繰り出
しを行なうウインチ3と、同ウインチ3の駆動装置とし
ての油圧モータ5とを備えている。そして油圧モータ5
は、油圧制御弁6および油圧パイプ10を介して油圧ポン
プ7に接続されている。
イ制御式係船機は、まず係船索の巻き込みおよび繰り出
しを行なうウインチ3と、同ウインチ3の駆動装置とし
ての油圧モータ5とを備えている。そして油圧モータ5
は、油圧制御弁6および油圧パイプ10を介して油圧ポン
プ7に接続されている。
【0010】さらに、本実施例のファジイ制御式係船機
は、係船索の張力T0を検出する張力計4と、同張力計4
から信号ケーブル8を介して入力される張力の検出信号
T0と操縦者の指令とに基づくウインチ動作要求信号Ra
を送出する遠隔制御盤1とを備えるとともに、上記張力
の検出信号T0とウインチ動作要求信号Raとを受けて油
圧制御弁6(すなわち油圧モータ5)をファジイ制御す
るための制御盤2をそなえている。なお、遠隔制御盤1
には係船索の張力値を表示する表示計が設けられてい
る。
は、係船索の張力T0を検出する張力計4と、同張力計4
から信号ケーブル8を介して入力される張力の検出信号
T0と操縦者の指令とに基づくウインチ動作要求信号Ra
を送出する遠隔制御盤1とを備えるとともに、上記張力
の検出信号T0とウインチ動作要求信号Raとを受けて油
圧制御弁6(すなわち油圧モータ5)をファジイ制御す
るための制御盤2をそなえている。なお、遠隔制御盤1
には係船索の張力値を表示する表示計が設けられてい
る。
【0011】そして、制御盤2におけるファジイ制御系
が、係船索の張力値T0と複数の張力条件に対する適合
度との関係を規制する条件部ルール2aと、張力計4か
らの出力信号T0を受け条件部ルール2aを参照して条件
部ルール適合度Fiを推定する条件部ルール適合度推定
処理部2bと、上記条件部ルール適合度Fiとウインチ3
の動作指数Siとの関係を規制する結論部ルール2cと、
条件部ルール適合度処理部2bで推定された条件部ルー
ル適合度Fiに基づき結論部ルール2cの動作指数Siを
参照してウインチ3の重心係数Fcを決める結論部2d
と、同結論部2dからの出力信号Fc(重心係数)に基づ
きウインチ指令wを決定するウインチ指令演算部2e
と、同演算部2eからの出力信号wとウインチ動作指令
部1aからのウインチ動作要求信号Raとの重畳処理を行
ない油圧制御弁6に信号ケーブル9を介して制御信号を
送るウインチ動作最終判定部(重畳部)2fとをそなえ
て構成されている。
が、係船索の張力値T0と複数の張力条件に対する適合
度との関係を規制する条件部ルール2aと、張力計4か
らの出力信号T0を受け条件部ルール2aを参照して条件
部ルール適合度Fiを推定する条件部ルール適合度推定
処理部2bと、上記条件部ルール適合度Fiとウインチ3
の動作指数Siとの関係を規制する結論部ルール2cと、
条件部ルール適合度処理部2bで推定された条件部ルー
ル適合度Fiに基づき結論部ルール2cの動作指数Siを
参照してウインチ3の重心係数Fcを決める結論部2d
と、同結論部2dからの出力信号Fc(重心係数)に基づ
きウインチ指令wを決定するウインチ指令演算部2e
と、同演算部2eからの出力信号wとウインチ動作指令
部1aからのウインチ動作要求信号Raとの重畳処理を行
ない油圧制御弁6に信号ケーブル9を介して制御信号を
送るウインチ動作最終判定部(重畳部)2fとをそなえ
て構成されている。
【0012】つぎに、このような構成により得られる本
実施例の制御演算過程について、図3〜6を用いて具体
的に説明する。まず、制御盤2で定義されているのは、
入力データを係船索の張力値(索張力T)とした係船知
識(ルール)であり、次のようなルールである。なお、
索張力T0の数値は指数演算部2gで索破断力(BREAKING
LOAD:BL)を1としたときの指数T(0〜1.0)に変換さ
れる。
実施例の制御演算過程について、図3〜6を用いて具体
的に説明する。まず、制御盤2で定義されているのは、
入力データを係船索の張力値(索張力T)とした係船知
識(ルール)であり、次のようなルールである。なお、
索張力T0の数値は指数演算部2gで索破断力(BREAKING
LOAD:BL)を1としたときの指数T(0〜1.0)に変換さ
れる。
【0013】 条件部 結論部 (ルール1)索張力Tが0.4BL以上の非常に高い値 → 連続して索を繰り出す (ルール2)索張力Tが0.3BL程度の高い値 → t1秒間索を繰り出す (ルール3)索張力Tが0.25BL程度のちょうどよい値 → 索は現状保持 (ルール4)索張力Tが0.2BL程度の低い値 → t2秒間索を巻き込む (ルール5)索張力Tが0.1BL以下の非常に低い値 → 連続して索を巻き込む
【0014】そして、具体的にはまず条件部ルール2a
として図3に示すメンバーシップ関数が用意されてい
る。なお、図中のPL,PS,ZR,NSおよびNLは
次のような意味を有している。 PL(Positive Large) − (ルール1) 非常に高い PS(Positive Small) − (ルール2) 高い ZR(Approximately zero) − (ルール3) ちょうどよい NS(Negative Small) − (ルール4) 低い NL(Negative Large) − (ルール5) 非常に低い
として図3に示すメンバーシップ関数が用意されてい
る。なお、図中のPL,PS,ZR,NSおよびNLは
次のような意味を有している。 PL(Positive Large) − (ルール1) 非常に高い PS(Positive Small) − (ルール2) 高い ZR(Approximately zero) − (ルール3) ちょうどよい NS(Negative Small) − (ルール4) 低い NL(Negative Large) − (ルール5) 非常に低い
【0015】図3に示すメンバーシップ関数の特徴は、
連続繰り出し(連続巻き込み)とt秒繰り出し(t秒巻
き込み)の条件の間は制御感度を高める(冗長性を高め
る)とともに、現状保持に対しては幅を持たせた(制御
を粗にする)ものとなっていることである。条件部ルー
ル適合度推定処理部2bでは、図3の条件部ルール2aに
基づき入力された索張力Tの各ルール1〜5に対するル
ール適合度Fiが推定される。例えば、図4は索張力T
が0.2の場合であり、この場合には次のようになる。
連続繰り出し(連続巻き込み)とt秒繰り出し(t秒巻
き込み)の条件の間は制御感度を高める(冗長性を高め
る)とともに、現状保持に対しては幅を持たせた(制御
を粗にする)ものとなっていることである。条件部ルー
ル適合度推定処理部2bでは、図3の条件部ルール2aに
基づき入力された索張力Tの各ルール1〜5に対するル
ール適合度Fiが推定される。例えば、図4は索張力T
が0.2の場合であり、この場合には次のようになる。
【0016】 ルール1 PLに対して適合度 F1=0 ルール2 PSに対して適合度 F2=0 ルール3 ZRに対して適合度 F3=0.37 ルール4 NSに対して適合度 F4=0.62 ルール5 NLに対して適合度 F5=0 すなわち、上記のルールは1ルールに対し1条件である
ため、入力値Tとメンバーシップ関数との交点座標がル
ール適合度Fiとされている。
ため、入力値Tとメンバーシップ関数との交点座標がル
ール適合度Fiとされている。
【0017】また、結論部ルール2cとして図5に示す
メンバーシップ関数が用意されている。なお、図中のP
L,PS,ZR,NSおよびNLは次のような意味を有
している。 PL(Positive Large) − 連続巻き込み PS(Positive Small) − T2秒巻き込み ZR(Approximately zero) − 現状保持 NS(Negative Small) − T1秒繰り出し NL(Negative Large) − 連続繰り出し 図5に示すメンバーシップ関数の特徴は、ウインチ3に
接続された油圧モータ5の負荷を抑えるため、正転逆転
動作が頻繁に発生しないように、かつ中立保持状態が長
く持続できるような動作関数となっていることである。
メンバーシップ関数が用意されている。なお、図中のP
L,PS,ZR,NSおよびNLは次のような意味を有
している。 PL(Positive Large) − 連続巻き込み PS(Positive Small) − T2秒巻き込み ZR(Approximately zero) − 現状保持 NS(Negative Small) − T1秒繰り出し NL(Negative Large) − 連続繰り出し 図5に示すメンバーシップ関数の特徴は、ウインチ3に
接続された油圧モータ5の負荷を抑えるため、正転逆転
動作が頻繁に発生しないように、かつ中立保持状態が長
く持続できるような動作関数となっていることである。
【0018】ウインチ動作指数確定処理部としての結論
部2dでは、条件部ルール適合度推定処理部2bで推定さ
れたルール適合度Fiを結論部ルール2cのメンバーシッ
プ関数に入力することにより各々の上記ルール適合度F
iに対しての出力(ウインチ動作指数Si)をもとに重心
計算を行なって確定値が決定される。例えば上記の索張
力Tが0.2の場合には、適合度があるのは次の2つであ
る。(図4,図6参照) (ルール適合度があるもの) (結論部の対象) ルール3 F3=0.37 − 現状保持 ZR:S3=0.5 ルール4 F4=0.62 − T2秒間巻き込む PS:S4=0.7 この場合の重心計算は次の[数1]式のように行なわれ
る。
部2dでは、条件部ルール適合度推定処理部2bで推定さ
れたルール適合度Fiを結論部ルール2cのメンバーシッ
プ関数に入力することにより各々の上記ルール適合度F
iに対しての出力(ウインチ動作指数Si)をもとに重心
計算を行なって確定値が決定される。例えば上記の索張
力Tが0.2の場合には、適合度があるのは次の2つであ
る。(図4,図6参照) (ルール適合度があるもの) (結論部の対象) ルール3 F3=0.37 − 現状保持 ZR:S3=0.5 ルール4 F4=0.62 − T2秒間巻き込む PS:S4=0.7 この場合の重心計算は次の[数1]式のように行なわれ
る。
【0019】
【数1】 Si:ウインチ動作指数 Fi:ルール適合度 すなわち、ファジイ出力としては、ウインチ動作指数0.
625が確定される。
625が確定される。
【0020】ウインチ指令演算部2eにおいて、このよ
うなファジイ演算で得られたウインチ動作指数(0〜1.
0)をもとに張力Tに基づくウインチ制御動作が決定さ
れる。例えば[表1]のようにウインチ指令wが決定さ
れる。
うなファジイ演算で得られたウインチ動作指数(0〜1.
0)をもとに張力Tに基づくウインチ制御動作が決定さ
れる。例えば[表1]のようにウインチ指令wが決定さ
れる。
【表1】
【0021】最後に、上記のウインチ指令wは、重畳部
2fに渡されて遠隔制御盤1から発信されたウインチ動
作要求信号Raと[表2]に示す重畳処理の後に、油圧
制御弁6にウインチ操作最終指令としての制御信号が送
出されることになる。例えば索張力Tが0.2でウインチ
動作要求信号Raが繰り出しの場合、ウインチ指令wは
上述のごとく“T2秒巻込み”となるが、これが[表
2]により修正されて、最終的に“中立保持”という指
令が油圧制御弁へ送出される。係船索の巻き込みも繰り
出しも行なわない中立保持状態では、張力計4で検出さ
れた信号Tが遠隔制御盤1を介しそのまま制御盤2に入
力されて上述のようなファジイ制御により油圧制御弁6
が制御されて係船索の張力が適切な値に保たれる。
2fに渡されて遠隔制御盤1から発信されたウインチ動
作要求信号Raと[表2]に示す重畳処理の後に、油圧
制御弁6にウインチ操作最終指令としての制御信号が送
出されることになる。例えば索張力Tが0.2でウインチ
動作要求信号Raが繰り出しの場合、ウインチ指令wは
上述のごとく“T2秒巻込み”となるが、これが[表
2]により修正されて、最終的に“中立保持”という指
令が油圧制御弁へ送出される。係船索の巻き込みも繰り
出しも行なわない中立保持状態では、張力計4で検出さ
れた信号Tが遠隔制御盤1を介しそのまま制御盤2に入
力されて上述のようなファジイ制御により油圧制御弁6
が制御されて係船索の張力が適切な値に保たれる。
【0022】
【表2】
【0023】次に本発明の第2実施例を図7に基づき説
明する。図7のものは、図2に示す第1実施例と比べ
て、ウインチ動作最終判定部(重畳部)2fに替えて、加
算値算出部2hをそなえている。そして、ウインチ動作
指令部1aからの指令信号Raを受けて、加算値算出部2h
にて、次のルールに基づき加算値Rbを算出する。 そして、ウインチ指令演算部2eでは、重心係数Fcに加
算値Rbを加算した後、[表1]に示すルールに基づ
き、ウインチ指令w(最終)が決定される。
明する。図7のものは、図2に示す第1実施例と比べ
て、ウインチ動作最終判定部(重畳部)2fに替えて、加
算値算出部2hをそなえている。そして、ウインチ動作
指令部1aからの指令信号Raを受けて、加算値算出部2h
にて、次のルールに基づき加算値Rbを算出する。 そして、ウインチ指令演算部2eでは、重心係数Fcに加
算値Rbを加算した後、[表1]に示すルールに基づ
き、ウインチ指令w(最終)が決定される。
【0024】例えば索張力Tが0.2でウインチ操作指令
Raが繰り出しの場合、加算値は−0.2となり、これを結
論部2dからのウインチ重心係数Fc=0.625に加算して
ウインチ重心係数Fc=0.425となる。これを[表1]に
よりウインチ指令w(最終)=“中立保持”という指令
が油圧制御弁へ送出される。このようにして、本発明の
各実施例では次のような効果ないし利点が得られる。す
なわち従来操縦者の自らの判断で行なわれていた係船索
の適度の張力状態での保持を自動化できるため、誤動作
等を防ぐことができるとともに、人手を大幅に省くこと
ができるようになり、これによりコストの削減につなが
る。
Raが繰り出しの場合、加算値は−0.2となり、これを結
論部2dからのウインチ重心係数Fc=0.625に加算して
ウインチ重心係数Fc=0.425となる。これを[表1]に
よりウインチ指令w(最終)=“中立保持”という指令
が油圧制御弁へ送出される。このようにして、本発明の
各実施例では次のような効果ないし利点が得られる。す
なわち従来操縦者の自らの判断で行なわれていた係船索
の適度の張力状態での保持を自動化できるため、誤動作
等を防ぐことができるとともに、人手を大幅に省くこと
ができるようになり、これによりコストの削減につなが
る。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のファジイ
制御式係船機によれば、遠隔での係船機の操作におい
て、従来操縦者が自らの判断で行なっていた適正な係船
索の張力の保持が、ファジイ制御により自動化されるた
め、操縦者の作業が著しく軽減されるようになって、操
縦者はウインチの巻き込み、中立、繰り出しの指令のみ
与えればよく、これにより誤動作の危険が防止されるよ
うになる効果が得られる。また人手が省かれるのでコス
トの削減につながる利点もある。
制御式係船機によれば、遠隔での係船機の操作におい
て、従来操縦者が自らの判断で行なっていた適正な係船
索の張力の保持が、ファジイ制御により自動化されるた
め、操縦者の作業が著しく軽減されるようになって、操
縦者はウインチの巻き込み、中立、繰り出しの指令のみ
与えればよく、これにより誤動作の危険が防止されるよ
うになる効果が得られる。また人手が省かれるのでコス
トの削減につながる利点もある。
【図1】本発明の一実施例としてのファジイ制御式係船
機を模式的に示す構成図である。
機を模式的に示す構成図である。
【図2】図1の要部のブロック図である。
【図3】図2の条件部ルールのメンバーシップ関数を表
すグラフである。
すグラフである。
【図4】図3による処理例を示すグラフである。
【図5】図2の結論部ルールのメンバーシップ関数を表
すグラフである。
すグラフである。
【図6】図5による処理例を示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施例としてのファジイ制御式係
船機の要部のブロック図である。
船機の要部のブロック図である。
【図8】従来の係船機をそなえた船舶の係船状態を示す
平面図である。
平面図である。
1 遠隔制御盤 2 制御盤 2a 条件部ルール 2b 条件部ルール適合度推定処理部 2c 結論部ルール 2d 結論部 2e ウインチ指令演算部 2f ウインチ動作最終判定部(重畳部) 3 ウインチ 4 張力計 5 油圧モータ 6 油圧制御弁 7 油圧ポンプ 8,9 信号ケーブル 10 油圧パイプ
Claims (2)
- 【請求項1】 係船索の巻き込みおよび繰り出しを行な
うウインチと、同ウインチの駆動装置と、係船索の張力
を検出する張力計と、同張力計からの検出信号に基づき
上記駆動装置をファジイ制御するための制御盤とをそな
え、同制御盤におけるファジイ制御系が、係船索の張力
値と複数の張力条件に対する適合度との関係を規制する
条件部ルールと、上記張力計からの出力信号に基づき上
記条件部ルールを参照して条件部ルール適合度を推定す
る条件部ルール適合度推定処理部と、上記条件部ルール
適合度と上記ウインチの動作指数との関係を規制する結
論部ルールと、上記条件部ルール適合度推定処理部で推
定された条件部ルール適合度に基づき上記結論部ルール
を参照して上記ウインチの動作指数を決める結論部と、
同結論部からの出力信号に基づきウインチ指令を決定し
て上記駆動装置に制御信号を送るためのウインチ指令演
算部とをそなえて構成されたことを特徴とする、ファジ
イ制御式係船機。 - 【請求項2】 上記張力計と上記制御盤との間に巻き込
みおよび繰り出し指令用の遠隔操縦盤が介挿されたこと
を特徴とする、ファジイ制御式係船機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23873493A JPH0761779A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | ファジイ制御式係船機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23873493A JPH0761779A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | ファジイ制御式係船機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0761779A true JPH0761779A (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=17034469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23873493A Pending JPH0761779A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | ファジイ制御式係船機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0761779A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6916265B2 (en) | 2002-09-25 | 2005-07-12 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Power transfer apparatus |
EP1582392A2 (en) | 2004-03-31 | 2005-10-05 | Honda Motor Co., Ltd. | Control method for four-wheel drive vehicle |
US7111377B2 (en) | 2002-09-25 | 2006-09-26 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Method for assembling power transfer apparatus |
US8788170B2 (en) | 2010-07-09 | 2014-07-22 | Nissan Motor Co., Ltd. | Left-right wheel drive force distribution control apparatus for a vehicle |
-
1993
- 1993-08-31 JP JP23873493A patent/JPH0761779A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6916265B2 (en) | 2002-09-25 | 2005-07-12 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Power transfer apparatus |
US7111377B2 (en) | 2002-09-25 | 2006-09-26 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Method for assembling power transfer apparatus |
EP1582392A2 (en) | 2004-03-31 | 2005-10-05 | Honda Motor Co., Ltd. | Control method for four-wheel drive vehicle |
US8788170B2 (en) | 2010-07-09 | 2014-07-22 | Nissan Motor Co., Ltd. | Left-right wheel drive force distribution control apparatus for a vehicle |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020227 |