JPH0761422B2 - 分離機能性中空糸複合体の製造法 - Google Patents

分離機能性中空糸複合体の製造法

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JPH0761422B2
JPH0761422B2 JP62002159A JP215987A JPH0761422B2 JP H0761422 B2 JPH0761422 B2 JP H0761422B2 JP 62002159 A JP62002159 A JP 62002159A JP 215987 A JP215987 A JP 215987A JP H0761422 B2 JPH0761422 B2 JP H0761422B2
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実 吉田
康順 佐々木
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エヌオーケー株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、分離機能性中空糸複合体の製造法に関する。
更に詳しくは、多孔質中空糸の少なくとも表面部に分離
機能性膜を形成せしめる分離機能性中空糸複合体の製造
法に関する。
〔従来の技術〕 分離膜、殊に気体分離膜に要求される機能としては、透
過速度が大きいことおよび分離係数の大きいことの2つ
が主要項目として挙げられる。
透過速度を大きくする方法としては、一般に膜厚を薄く
したり、表面積を大きくしたりすることが必要であり、
そのための薄膜化技術や中空糸化技術が検討されている
が、未だ満足される性能のものが得られていない。特
に、気体分離を行なう場合には、一般に圧力差が利用さ
れるが、薄膜化することにより機械的強度は著しく低下
し、ガス透過係数の大きいことが知られている有機けい
素重合体のように元来機械的強度の小さい材料では、圧
力差に耐え得る強度を得ようとすると膜厚が厚くなり、
そのため実用的な透過ガス量を得るには設備の巨大化と
いった不具合を生ずるようになる。
このような問題点を解決する方法の一つとして、ロブ型
膜のような緻密層と多孔質層とからなる複合膜が提案さ
れているが、この方法では液の調整などの操作が難しい
という欠点がみられる。
他の方法としては、多孔質中空糸の表面部に分離機能性
膜を形成せしめる方法などが提案されており、例えば特
開昭53−86684号公報記載の方法によれば、多孔質内部
を減圧にした上で膜形成物質のコーティングが行われて
いる。この場合には、コーティング層の形成が多孔質中
空糸の表面部だけではなく、多孔質部分や中空部分にも
行われることにもなり、このようなコーティング層のバ
ラツキは、分離機能のバラツキをもたらすばかりではな
く、中空部での圧力損失の増大、また最悪の場合閉塞と
いった事態をも招き得る 〔発明が解決しようとする問題点〕 そこで本発明者らは、多孔質中空糸内部に迄膜形成材料
のコーティング液を侵入させることなく、多孔質中空糸
表面部あるいはこれに付随する多孔質空隙部分にのみ分
離機能性膜を形成させ得る方法を求めて種々検討を重ね
た結果、中空糸内部に液体を注入しながら連続的にコー
ティングを行なうことにより、かかる課題が効果的に解
決されることを見出した。
〔問題点を解決するための手段〕
従って、本発明は分離機能性中空糸複合体の製造法に係
り、分離機能性中空糸複合体の製造は、多孔質中空糸の
少なくとも表面部に分離機能性膜を形成させるに際し、
中空糸内部に膜形成物質が不溶乃至難溶の液体を注入し
ながら連続的に膜形成物質をコーティングすることによ
り行われる。
多孔質中空糸としては、任意のものを使用し得るもの
の、それの機械的強度の点から結晶性重合体、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチ
レンなどの多孔質中空糸であって延伸加工処理を施した
ものが好んで用いられる。
分離機能性を形成させる物質としては、透過速度にすぐ
れているものが好んで用いられ、酸素富化膜として用い
る用途の場合には、有機けい素重合体、例えば各種ポリ
シロキサン、ポリ(トリメチルビニルシラン)、ポリ
(トリメチルシリルプロピン)などが少なくとも一種、
必要に応じて架橋剤、可塑剤などを添加した形で用いら
れる。これらの膜形成材料は、これを適当に溶媒に約0.
1〜15重量%の濃度で溶解させた溶液として用いられ、
コーティングに際しては浸漬、噴霧などの手段が適用さ
れ、溶液濃度によっては乾燥しながら数回コーティング
が行われる。
コーティング処理に付される多孔質中空糸内部には、予
め膜形成物質が不溶乃至難溶の静水圧を負荷した液体が
注入される。かかる液体としては、低沸点、高凝固点を
有するものが好ましく、一般には純水が用いられる。ま
た、高沸点の液体を用いることもでき、この場合には洗
浄工程が追加して設けられる。コーティング処理時に
は、中空糸内部に注入された液体が固化乃至高粘度化す
るように冷却条件下で用いられる。
封入液の冷却が行われる態様のコーティング装置の一態
様が、第1図に示される。
多孔質中空糸巻付ドラム1には、例えばその芯部付近に
液体注入口(図示せず)が設けられており、これに中空
糸の一端部を接続した上で中空糸を巻き付けている。上
記液体注入口より中空糸内部に送り込まれる液体には静
水圧が負荷されており、その負荷の程度は中空糸の寸
法、孔の孔径および長さ、液体の粘度などにより決定さ
れる。
巻付ドラムから開放された他端部の液体注入中空糸2
は、エア吹出器3を通過させて表面側の滲出液体などを
除去した上、冷却器4を通過させてから、コーティング
槽5内のコーティング液6中に浸漬し、次いで乾燥器7
を通してコーティング液を乾燥させると共に内部注入液
を蒸発させた後、連続的に巻取ドラム7に巻き取りある
いは所定の長さに切断する。
このとき、中空糸内部に注入液体が残っている場合に
は、抽出洗浄、加熱乾燥、減圧乾燥などの手段が適宜採
用され、またコーティング層の乾燥が不十分な場合や架
橋反応させる必要がある場合には、更に加熱が行われ
る。
〔発明の効果〕
本発明方法に選れば、多孔質中空糸の少なくとも表面部
に分離機能性膜を形成させる際に、中空糸内部に静水圧
を負荷した液体を注入し、注入液体が固化乃至高粘度化
する冷却条件下で、膜形成性有機けい素重合体のコーテ
ィングが行われるため、均一な分離機能性膜が中空糸表
面部またはそこと多孔質空隙部分とに形成され、分離性
を損なうことなく、透過性を高めることができる。
得られた分離機能性中空糸複合体は、機械的強度の点に
おいてもすぐれており、酸素富化膜などの気体分離膜、
水とアルコールとの混合液を分離濃縮するためのパーベ
ーパレイション膜などとして有効に用いることができ
る。
〔実施例〕
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1 図示された態様にしたがって、分離機能性中空糸複合体
の製造が行われた。
即ち、巻付ドラムにポリプロピレン製延伸多孔質中空糸
(三菱レイヨン製品KPF−190M;膜厚22μm、多孔度45
%)を巻き付け、中空糸内部には純水を3.0kgf/cm2の静
水圧を負荷して流した。このような水注入中空糸をエア
吹出器を通過させ、次いで−10℃の冷却器を通過させて
から、液温を−5℃に維持したポリ(トリメチルビニル
シラン)の5重量%メチルエチルケトン溶液中に滞留時
間300秒で浸漬、通過させ、これを乾燥器で80℃に加熱
乾燥してから、20cm間隔に切断した。切断された中空糸
複合体は、その長さのまま中空部分に加熱空気を流して
乾燥させた。
このようにして多孔質中空糸表面部に形成されたポリ
(トリメチルビニルシラン)膜は、筒状体内にモジュー
ル化した状態で測定した酸素透過係数が4.5×10-9cm
2(stp)cm/cm2・秒・cmHgで、中空糸の多孔質空隙部分
をすべて被覆していたが中空糸内部の閉塞はみられなか
った。
また、得られた分離機能性中空糸複合体について、圧力
法による気体透過膜としての評価を行ない、次のような
値を得た。
酸素透過速度:2.8×10-6cm3(stp)/cm2・秒・cmHg窒
素との分離率:2.9 比較例1 実施例1において、多孔質中空糸内部には純水を注入さ
せなかった。コーティング層の一部は、中空糸内部の一
部を閉塞させていた。
酸素透過速度:1.0×10-6cm3(stp)/cm2・秒・cmHg 窒素との分離率:2.9 実施例2 実施例1において、多孔質中空糸としてはポリエチレン
製延伸多孔質中空糸(三菱レイヨン製品EHF−270T;膜厚
55μm、多孔度70%)を用い、その内部には静水圧2kgf
/cm2の純水を流し、またコーティング液としてはポリ
(トリメチルシリルプロピン)の10重量%塩化メチレン
溶液が用いられた。
このようにして多孔質中空糸表面部に形成されたポリ
(トリメチルシリルプロピン)膜は、酸素透過係数が6.
8×10-7cm3(stp)cm/cm2・秒・cmHgで、多孔質空隙部
分迄を被覆していたが、中空糸内部の閉塞はみられなか
った。
得られた分離機能性中空糸複合体の気体透過膜としての
評価は、次の如くである。
酸素透過速度:7.9×10-5cm3(stp)/cm2・秒・cmHg 窒素との分離率:1.5 比較例2 実施例2において、多孔質中空糸内部には純水を注入さ
せなかった。コーティング層の一部は、中空糸内部の一
部を閉塞させていた。
酸素透過速度:3.1×10-5cm3(stp)/cm2・秒・cmHg 窒素との分離率:1.5 実施例3 ポリテトラフルオロエチレンファインパウダー(三井デ
ュポンフロロケミカル製品テフロン6−J)200gおよび
ソルベンナフサ20gを振とう混合したの後、密封状態に1
2時間放置した。これを、室温下に20kgf/cm2の圧力で予
備成形した後、絞り率100、押出圧力2.0トン/cm2の条
件下でダイを通して外径1mm、内径0.8mmのチューブ状に
押出し、塩化メチレン中に浸漬してソルベンナフサを抽
出除去、乾燥させた。
乾燥チューブ状物を、延伸速度毎分5%で100%延伸
し、延伸状態を保持したまま、昇温速度毎分2℃で340
℃迄加熱し、膜厚85μm、平均孔径1μm、多孔度50%
の多孔質中空糸を得た。
このようにして得られたポリテトラフルオロエチレン多
孔質中空糸の内部に、2−オクタノールを静水圧2kgf/c
m2で注入させ、冷却器温度−50℃、塗付槽液温−40℃、
乾燥器温度100℃の条件下で、ポリジメチルシロキサン
2重量%およびビス(2,4−ジクロルベンゾイル)パ−
オキサンド0.03重量%をそれぞれ溶解させた塩化メチレ
ン溶液をコーティング液に用いて、滞留時間120秒で2
回コーティングを行なった。切断された中空糸複合体
は、エタノール洗浄により注入液体を除去した後、その
長さのまま中空部分に150℃の加熱空気を全体に対して
2時間流して乾燥させた後、230℃に2時間加熱してコ
ーティング膜を加熱硬化させた。
このようにして多孔質中空糸表面部に形成されたポリジ
メチルシロキサン膜は、酸素透過係数が8.1×10-8cm
3(stp)cm/cm2・秒・cmHgで、中空糸多孔質の表面部は
被覆されていたが中空糸内部の閉塞はみられなかった。
得られた分離機能性中空糸複合体の気体透過膜としての
評価は次の如くである。
酸素透過速度:2.0×10-5cm3(stp)/cm2・秒・cmHg 窒素との分離率:2.0 比較例3 実施例3において、多孔質中空糸内部に2−オクタノー
ルを注入させなかった。コーティング層の一部は、多孔
質空隙部分迄形成されていたが、中空糸内部の閉塞はみ
られなかった。
酸素透過速度:8.3×10-6cm3(stp)/cm2・秒・cmHg 窒素との分離率:1.9
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法で用いられるコーティング装置の
一態様の概略図である。 (符号の説明) 1……巻付ドラム 2……液体注入多孔質中空糸 3……エア吹出器 4……冷却器 5……コーティング槽 6……コーティング液 7……乾燥器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質中空糸の少なくとも表面部に分離機
    能性膜を形成させるに際し、中空糸内部に膜形成性有機
    けい素重合体が不溶乃至難溶の静水圧を負荷した液体を
    注入し、(注入液体が固化乃至高粘度化する)冷却条件
    下で、連続的に膜形成性有機けい素重合体のコーティン
    グを行なうことを特徴とする分離機能性中空糸複合体の
    製造法。
JP62002159A 1987-01-08 1987-01-08 分離機能性中空糸複合体の製造法 Expired - Lifetime JPH0761422B2 (ja)

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EP4066928A4 (en) * 2019-11-28 2023-12-27 Nissan Chemical Corporation MEMBRANE FORMING COMPOSITION AND GAS PERMEATION MEMBRANE

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