JPH0761418B2 - 都市ごみ等の焼却に伴う排ガスの浄化方法 - Google Patents

都市ごみ等の焼却に伴う排ガスの浄化方法

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JPH0761418B2
JPH0761418B2 JP3224667A JP22466791A JPH0761418B2 JP H0761418 B2 JPH0761418 B2 JP H0761418B2 JP 3224667 A JP3224667 A JP 3224667A JP 22466791 A JP22466791 A JP 22466791A JP H0761418 B2 JPH0761418 B2 JP H0761418B2
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勝治 永嶋
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孝悦 青木
勝義 城戸
亨 高
巌 山口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、焼却場において都市
ごみ等の焼却によって発生する排気ガスの浄化方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】都市生活から排出される一般廃棄物、家
庭ごみおよび産業廃棄物は年々増加の一途をたどり、そ
の処理に苦慮しているのが現状である。これら廃棄物の
ほとんどは、特定の埋立処分地に投棄され、あるいは、
減量安定化のための中間処理として焼却する方法が採ら
れている。しかし、焼却されるごみ中にはプラスチッ
ク、塩化ビニル等が多く混入しており、焼却に伴い発生
する排ガスが酸性化し、自然環境に悪影響を与えること
となった。
【0003】そこで、酸性排ガスの中和を図るめに、焼
却炉内あるいは焼却排ガス煙道中にか性ソーダあるいは
生石灰を噴霧投入することにより、排ガス洗浄が行われ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような、酸性ガス
を多く含むばい煙が環境を破壊をするものとして種々の
法的規制が行われているところで、その対策として前記
のか性ソーダによる中和処理が効果のある方法として用
いられているが、か性ソーダが燃焼ガス中の塩素と反応
し多量の塩となって排出する。この塩が河川に放流投棄
されて、河川水の塩水化を引き起こしているのが現状で
ある。このようなことから、河川水の水質保全に、より
効果的な処理技術の開発が望まれる所である。
【0005】また、土木工事や建築工事で使用されるコ
ンクリートは、そのほとんどが生コンクリート工場にて
セメント、水、砂、砕石等を練り混ぜすることにより製
造され、ミキサー車にて現場まで運搬されている。この
生コンクリートプラントではコンクリート製造設備、運
搬設備の洗浄や工事現場より持ち帰りのコンクリートの
処理によりスラッジ水が発生している。このスラッジ水
は回収水としてコンクリートの練り混ぜに再使用するケ
ースと、脱水処理を行って脱水スラッジケーキとし、こ
れを埋め立て地などに廃棄処分するケースの両者がある
が、殆どの工場が両者の組み合わせであることが多い。
発生スラッジ水を完全に練り混ぜ水として再使用するこ
とが出来れば公害対策上最も望ましいことであるがスラ
ッジ水の発生量と練り混ぜ水の使用量との関係はコンク
リートの品質管理上自ら制限されるため最終的にはスラ
ッジ水を脱水し、スラッジケーキとして処分している。
このため環境保全、資源の有効利用の観点から脱水スラ
ッジケーキの有効利用が生コンクリート業界をあげての
問題となっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る炉中ガスの
浄化方法は、以上のような二つの課題を一挙に解決しよ
うとするものである。すなわち廃棄物の焼却排ガス中に
生成する酸性ガス分を中和するために、水質汚濁の原因
となっている生コンクリートの洗浄スラッジを回収し、
共に焼却してセメントの高アルカリ性であることの性質
を利用しようとするものである。
【0007】具体的には、生コンクリート洗浄排液か
ら、再利用可能な砂利、砂を分離回収し、残った廃液を
脱水することにより、セメントスラッジ(一般にセメン
ト残渣と呼称している)を回収する。このセメントスラ
ッジを廃棄物焼却炉内あるいは焼却排ガス煙道中に噴霧
投入することにより、炉内あるいは煙道中の酸性ガスと
中和し、焼却排ガスの浄化を図かるものである。なお、
セメントついては余剰生コンクリートから得られるもの
でも、未使用のものでも同様の効果があり、したがって
本発明に使用するセメントは生コンクリートスラッジに
限定するものではない
【0008】
【実施例】本発明にかかる廃棄物焼却排ガスの浄化に関
する実施例を以下に示す。実施は地方公共団体が設置し
ている清掃施設組合の一般廃棄物清掃工場で、比較対象
が必要なため同一ビットに連なる2基の焼却炉を使用し
て行った。データは投入ごみ質の影響を受けバラツキは
あるものの、本発明の効果は顕著に出ている。
【0009】実施方法は、2号炉についてはごみビット
から計量器付きクレーンを介してごみをホッパーに投入
し、かつ、投入されたごみの重量からごみに含まれる塩
素量を推定し、その推定値の約2倍のアルカリ度になる
量のセメントスラッジを、水分約60%のスラリー状に
してごみ上に散布投入した。都市ごみは重量で50%の
水分と10%のプラスチック類を含み、そのプラスチッ
クのうちの20%が塩化ビニールで、その塩化ビニール
が含有する塩素量は約40%であると推定される。した
がって、都市ごみ中の塩素量は約0.4重量%と考えら
れる。また、この塩素量に対して必要なカルシウム当量
は化1により知ることができる。
【0010】
【化1】
【0011】この式より、ごみ1トン当たり4kgの塩
素があるものとすると約2kgのカルシウムを添加する
必要があり、セメントスラッジに10%のカルシウムが
含まれているとしてセメントスラッジの添加量は20k
g以上が必要である。この実験では、ごみ1トン当たり
40kg及び70kgのセメントスラッジを10時から
16時まで2号炉に投入してごみを焼却した。1号炉に
ついては2号炉と比較するために同量のごみをホッパー
に投入し、か性ソーダの噴霧を停止した状態での通常焼
却を行った。
【0012】計測方法は、排ガスが焼却炉を出て、ガス
冷却装置を通過した後、電気集じん機により回収した灰
(EP灰)中に捕集される塩素量、EP灰中に捕集され
ず煙突に抜ける塩素量を1号炉及び2号炉について計測
した。この場合、二つの炉が全く同一条件で焼却ができ
ないため、焼却ごみトン当りについて塩素の挙動を整理
した。
【0013】図1は、ごみ焼却量1トン当りに相当する
EP灰中に取り込まれた塩素重量を示す。EP灰につい
ては、1時間に1ないし2回サンプリングし、サンプリ
ング開始時刻は1及び2号炉共に同一時刻で10分間
(図中の水平部分)行った。焼却における時間遅れがあ
るために、11時前後からEP灰中の塩素回収量が大き
く変化し、1号炉に比べて、セメント残渣を添加した2
号炉は焼却ごみトン当り塩素を約2kg多く回収してい
ることが理解できる。
【0014】図2は、電気集じん機を通過したごみ焼却
1トン当りに相当する焼却排ガス中の塩素量を示す。サ
ンプリングは1号炉、2号炉共に1時間に1ないし3回
行った。その結果、EP灰とは逆に1号炉は、セメント
スラッジを添加した2号炉より焼却ごみ1トン当りの排
ガス中に約2kg多く塩素を含くんでいることがわか
る。すなわち、EP灰中に捕集しきれなかった塩素約2
kgが排ガスに含まれて排出されていることになる。
【0015】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、焼却炉内
にセメントスラッジを添加することにより、焼却排ガス
中の塩素を効率よく捕集することが可能である。この方
法によるEP灰の増加量はセメントスラッジを添加しな
い場合が1時間当たり40kgに対しセメントスラッジ
を添加した本法が66kgで、およそ1.65倍増加で
あるが、全体の焼却灰が投入ごみ量の20ないし24%
発生する事から見れば重量的には5%弱の増加に止ま
り、セメントスラッジが微粉末であるために体積的な増
加量はわずかである。したがって、廃棄物の減量化とい
う立場から見てもほとんど問題なく、従来のか性ソーダ
噴霧により河川水の塩濃度を著しく高くすることによる
水質悪化を改善するこことなる。しかも、セメントスラ
ッジを焼却炉内に直接噴霧することにより、セメントス
ラッジは炉中に分散し焼却排ガスとの接触効率が良くな
り、また、霧状となるので接触面積も著しく大きくな
り、より大きな効果が得られ、EP灰の添加量をもっと
減少させることは十分可能であることは明らかである。
【0016】以上において述べたように、塩素回収量が
増加することによって、当然排ガスの酸性度が低くな
り、その結果、か性ソーダによる中和ついても小規模に
なるというのが本発明の主たる効果である。
【0017】さらに、我が国におけるセメント生産量は
およそ8157万トンで、その70%が生コンクリート
として用いられており、この生コンクリート出荷高の約
0.3%という膨大な量が、産業廃棄物であるセメント
スラッジとして投棄処分され環境破壊につながっている
が、これを解消する効果も得られる。しかも、この有用
なセメント残渣を排出する生コンクリート製造基地の設
置数は、ごみ清掃工場の設置数と同様に、我が国におけ
る各の地域で、人口及び産業の規模と正の相関をなして
いることは、輸送などの点からも積極的な効果を生み出
している。
【0018】さらに、本発明にかかる焼却におていて回
収されるEP灰中にはPb、Cr、Cd、Hg、Ca、
Naなどが通常の焼却によるEP灰よりも多く回収され
ることは図3、図4、図5、図6、図7、図8に示すと
おりであり、本発明に係る排ガス浄化方法の有効性を更
に補うものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃焼時間とEP灰による塩素回収量の関係。
【図2】燃焼時間と排出ガスに含まれる塩素量の関係。
【図3】セメントスラッジの添加量とEP灰中のPbの
回収量の関係
【図4】セメントスラッジの添加量とEP灰中のCrの
回収量の関係
【図5】セメントスラッジの添加量とEP灰中のCdの
回収量の関係
【図6】セメントスラッジの添加量とEP灰中のHgの
回収量の関係
【図7】セメントスラッジの添加量とEP灰中のCaの
回収量の関係
【図8】セメントスラッジの添加量とEP灰中のNaの
回収量の関係
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F23J 15/04 B09B 3/00 303 M 7704−3K F23J 15/00 E (72)発明者 井本 泰造 大阪府東大阪市岩田町6番2ー6号 (72)発明者 永嶋 勝治 大阪府岸和田市稲葉町418番1号 (72)発明者 森 敬 大阪府富田林市久野喜台2丁目12番149− 203号 (72)発明者 建道 剛 大阪府富田林市向陽台5丁目3番3号 (72)発明者 青木 孝悦 大阪府南河内郡美原町さつきの東3丁目5 番10号 (72)発明者 城戸 勝義 兵庫県尼崎市東園田町5丁目21番18号 (72)発明者 高 亨 奈良県奈良市帝塚山6丁目11番30号 (72)発明者 山口 巌 大阪府泉大津市綾井50番1号 (56)参考文献 特公 昭57−28288(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般都市ごみ等を焼却するにおいて、ごみ
    中に含まれる塩素量に対して1ないし3倍のアルカリ度
    になる生コンクリートスラッジ(洗浄残さ)をごみと共
    に焼却炉に投入するか、あるいは焼却炉中に噴霧するこ
    とによって焼却排ガス中の塩素分を中和し、よって排ガ
    スを浄化する方法。
JP3224667A 1991-08-08 1991-08-08 都市ごみ等の焼却に伴う排ガスの浄化方法 Expired - Fee Related JPH0761418B2 (ja)

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