JPH0761135A - 書換可能感熱表示材料 - Google Patents

書換可能感熱表示材料

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JPH0761135A
JPH0761135A JP5207958A JP20795893A JPH0761135A JP H0761135 A JPH0761135 A JP H0761135A JP 5207958 A JP5207958 A JP 5207958A JP 20795893 A JP20795893 A JP 20795893A JP H0761135 A JPH0761135 A JP H0761135A
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JP
Japan
Prior art keywords
polymer
display material
polymethylene
heated
cooled
Prior art date
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Pending
Application number
JP5207958A
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English (en)
Inventor
Masahiro Yoshioka
正裕 吉岡
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ポリマのみの一成分からなる書換
可能感熱表示材料を提供せんとするものである。 【構成】 本発明の書換可能感熱表示材料は、特定温度
(Ta)まで加熱して冷却した場合と、Taより高い温
度まで加熱して冷却した場合とにおいて、光透過度の異
なるポリマを使用することを特徴とするものであり、該
ポリマとして、ポリマ主鎖が、置換ポリメチレン構造を
有し、ポリマ側鎖の少なくとも一部が、ポリメチレン構
造を有するポリマを使用することを特徴とするものであ
る。 【効果】 ポリマのみの一成分で書換可能感熱表示材料
を構成するため、安定性、均一性に優れた書換可能感熱
表示材料が得られ、また、その製造工程を簡略化でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリマのみの一成分か
らなる書換可能感熱表示材料に関するものであり、さら
に詳しくは、表示材料や識別材料として反復使用の可能
な書換可能感熱表示材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、書換可能感熱表示材料としては、
ポリマと有機低分子化合物の混合物が使用されてきた
(例:特開昭63−39378号公報)。このような混
合物においては、有機低分子化合物の融点付近まで加熱
して冷却した場合と、該融点より高い温度に加熱してか
ら冷却した場合との間での該混合物の光透過性の違い
を、表示の書き込みおよび消去に使用するものであっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
63−39378号公報などにみられるような従来のポ
リマと有機低分子化合物の混合物からなる書換可能感熱
表示材料は、混合物であるため、製造する際に混合の作
業など工程が増加することや、製造物の均一性などに問
題がある。さらに、ポリマと有機低分子化合物の混合物
であるため、製膜性に乏しく、使用する場合においても
安定性が低いなどの欠点があった。
【0004】本発明の目的は、上記の欠点を改良するた
めに考案したまったく新しいタイプの、ポリマのみの一
成分からなる書換可能感熱表示材料を提供せんとするこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ため、次のような構成をとる。本発明の書換可能感熱表
示材料は、特定温度(Ta)まで加熱して冷却した場合
と、Taより高い温度まで加熱して冷却した場合とにお
いて、光透過度の異なるポリマを使用することを特徴と
するものである。
【0006】
【作用】本発明の書換可能感熱表示材料においては、ポ
リマ側鎖のポリメチレン構造部分の熱的転移温度と、ポ
リマ主鎖の熱的転移温度との差を利用し、光透過度の反
復的な変化を行うものである。そのため、ポリマ側鎖の
熱的転移温度と、ポリマ主鎖の熱的転移温度との間の差
を大きくし、書換可能感熱表示材料としての使用可能温
度範囲を広げるという点からみて、ポリマ主鎖は、高い
熱的転移温度を有する屈曲性に乏しい構造をとることが
好ましい。具体的な例としては、置換ポリメチレン構
造、芳香族ポリエステル構造、芳香族ポリアミド構造、
たとえばポリイソシアネート構造、ポリペプチド構造な
どを用いることができるが、合成が容易であるという点
からみて、置換ポリメチレン構造を用いることが好まし
い。
【0007】ここで、ポリマ側鎖のポリメチレン構造と
は、メチレン基(−CH2 −)の連鎖を意味する。連鎖
長(メチレン基の数)については、特に限定されない
が、ポリマ主鎖とポリマ側鎖の熱的転移温度の差を適切
なものとするため、好ましくは炭素数10以上のポリメ
チレン基、さらに好ましくは10から60のポリメチレ
ン基、よりさらに好ましくは10から40のポリメチレ
ン基、特に好ましくは10から30のポリメチレン基を
有するものが使用される。連鎖長は、単一である必要は
なく、ポリマ中に連鎖長の異なるポリメチレン構造が存
在してもよい。この場合、側鎖の熱的転移点の幅が広が
るため、実際に使用する上で使いやすいという利点があ
る。また、ポリマ側鎖は、必ずしもすべてがポリメチレ
ン構造をとる必要はなく、使用する熱的転移温度により
その数を選択することが可能である。さらに、ポリメチ
レン構造の途中にエーテル結合などの異種の結合があっ
てもよい また、置換ポリメチレン構造とは、主鎖を構成するメチ
レン基の炭素のすべてに置換基を有するポリマ構造であ
り、フマル酸エステル、N,N’- ジアルキルフマル酸
アミドエステル、N,N,N’,N’- テトラアルキル
フマルアミド、N- 置換マレイミドなどの1,2-ジ置換エ
チレン化合物の重合により得られる。このようなポリマ
は、主鎖が屈曲性に乏しく、剛直な構造であるため、高
い熱的転移温度を有する。
【0008】本発明の書換可能感熱表示材料に使用する
ポリマの好ましい構造は、主鎖が置換ポリメチレン構造
をもち、置換基としてポリメチレン構造を有する構造で
ある。このような構造をもつポリマは、図1に示すよう
な形態をとっており、ポリメチレン構造部が結晶化する
ことが可能である。このとき、主鎖の置換ポリメチレン
のガラス転移点は、結晶化したポリメチレン構造部の融
点より高くなる。ここで、主鎖の置換ポリメチレンのガ
ラス転移点付近まで加熱してから冷却した場合と、結晶
化したポリメチレン構造部の融点付近まで加熱してから
冷却した場合とでは、ポリメチレン構造部の結晶化度に
違いが生じる。その結晶化度の違いが、光透過度の差と
なって現れ、本発明の書換可能感熱表示材料の目的が達
成される。すなわち、主鎖の置換ポリメチレンのガラス
転移点付近まで加熱することにより書き込み(あるいは
消去)を行い、結晶化したポリメチレン構造部の融点付
近まで加熱することにより消去(あるいは書き込み)を
行うことにより、本発明のポリマは書換可能感熱表示材
料としての機能を果たす。また、温度により書き込みと
消去を行うため、本発明の書換可能感熱表示材料におい
ては、書き込みと消去は反復可能である。
【0009】これまで述べてきたように、本発明の書換
可能感熱表示材料に使用するポリマの好ましい形態は、
主鎖が置換ポリメチレン構造をもち、置換基としてポリ
メチレン構造を有する形態である。このようなポリマを
合成する方法としては、ポリメチレン基を有する1,2-ジ
置換エチレン化合物を重合する方法、あるいは、置換ポ
リメチレン構造をもつポリマに高分子反応によりポリメ
チレン基を導入する方法などを使用することができる。
また、ポリメチレン基を有する1,2-ジ置換エチレン化合
物を、他のモノマと共重合することにより、側鎖の一部
にポリメチレン基を有するポリマを合成することが可能
である。さらに、連鎖長の違うポリメチレン基を有する
1,2-ジ置換エチレン化合物同士を共重合することによ
り、ポリマ中のポリメチレン構造の連鎖長に分布をもた
せることも可能である。
【0010】本発明の書換可能感熱表示材料は、上記の
ポリマから構成されるため、実際に使用する際には、該
ポリマをフィルム、繊維などとして用いることができ
る。フィルムとする場合には、該ポリマを溶媒に溶解し
てキャストするなどの方法をとることが可能である。ま
た、ポリマのみの一成分であるため、紡糸が容易であ
り、通常の溶融紡糸、湿式紡糸などの方法により繊維化
を行うことができる。繊維化する場合には、該ポリマを
芯とする芯鞘構造をもつ繊維にするなど、該ポリマを一
成分とする複合繊維を用いることも可能である。
【0011】本発明で得られる書換可能感熱表示材料の
用途としては、次のようなものが例として挙げられる。
【0012】(1) 感熱紙の代替材料として反復して
使用することにより、ペーパーレス化の推進し、省資源
の流れを加速する。
【0013】(2) OHPフィルムの代替材料とし
て、反復して使用する。
【0014】(3) キャストや織物にすることで大型
化が容易であるため、看板、案内板、垂れ幕などの大型
表示板として使用することができ、書換可能であること
から1枚の大型表示板で複数の情報を伝達することが可
能である。
【0015】(4) IDカードや、病院の診察券、プ
リペイドカードなどの一部、あるいは全部に使用し、識
別や情報の伝達に使用する。
【0016】(5) 書換可能なバーコードなどの識別
マークの材料として使用する。
【0017】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されない。すなわ
ち、本発明の技術思想を知った者にとっては、さらに効
率の良い物に変更することは容易であろう。
【0018】実施例1 フマル酸クロリドと1−ドコサノールとの反応により、
フマル酸ジ−1−ドコシルを合成し、無水マレイン酸と
イソプロパノールとの反応により、フマル酸ジイソプロ
ピルを合成した。アゾビスイソ酪酸ジメチルを開始剤と
して、ベンゼン中でフマル酸ジ−1−ドコシルとフマル
酸ジイソプロピルの共重合を行い、得られた重合混合物
をメタノール中に沈澱させることにより、ポリマを単離
した。このようにして得られた、側鎖の一部にポリメチ
レン基(ドコシル基)をもつポリマのベンゼン溶液をキ
ャストすることにより、フィルムを得た。このフィルム
は、70℃まで加熱して室温(25℃)まで冷却した場
合と、220℃まで加熱してから室温まで冷却した場合
とでは、フィルムの光透過度が異なることがわかった。
また、光透過度の変化は反復可能であった。
【0019】実施例2 マレイン酸とイソブテンを、ジエチルエーテル中で硫酸
を触媒として反応することにより、マレイン酸ジ−t−
ブチルを合成した。さらに、マレイン酸ジ−t−ブチル
をトルエン中、モルホリンを触媒として異性化し、フマ
ル酸ジ−t−ブチルを得た。アゾビスイソ酪酸ジメチル
を開始剤として、ベンゼン中でフマル酸ジ−t−ブチル
の重合を行い、得られた重合混合物をメタノール中に沈
澱させることによりポリ(フマル酸ジ−t−ブチル)を
単離した。次に、ポリ(フマル酸ジ−t−ブチル)と1
−ドコサノールを混合し、この混合物を窒素気流下で1
80℃に加熱することにより、t−ブチル基をドコシル
基に変換し、ポリ(フマル酸ジドコシル)を得た。この
ようにして得られたポリマをベンゼンに溶解し、そのベ
ンゼン溶液をキャストすることにより、フィルムを得
た。このフィルムを、80℃まで加熱して室温(25
℃)まで冷却した場合と、220℃まで加熱してから室
温まで冷却した場合とでは、フィルムの光透過度が異な
ることがわかった。また、光透過度の変化は反復可能で
あった。
【0020】
【発明の効果】本発明は上述のごとく、ポリマのみの一
成分からなる表示材料、識別材料として使用できる書換
可能感熱表示材料を得ることができる。
【0021】本発明で得られる書換可能感熱表示材料
は、次に示すような特徴をもつ。
【0022】(1) 一成分であるため、均一性が高
い。
【0023】(2) ポリマのみであるため、製膜性に
優れ、安定性が高い。
【0024】(3) 混合が不要であるため、製造が容
易である。
【0025】(4) キャストにより製膜することがで
きるので、大型化が容易である。
【0026】(5) ポリマ中のポリメチレン構造の数
を制御することや、連鎖長に分布をもたせることが容易
にできるため、書換可能感熱表示材料の使用温度範囲を
自由にコントロールすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の書換可能感熱表示材料の一例におけ
るポリマの形態の模式図。
【符号の説明】
1: 置換ポリメチレン構造 2: ポリメチレン構造

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定温度(Ta)まで加熱して冷却した
    場合と、Taより高い温度まで加熱して冷却した場合と
    において、光透過度の異なるポリマを使用することを特
    徴とする書換可能感熱表示材料。
  2. 【請求項2】 ポリマ側鎖の少なくとも一部が、ポリメ
    チレン構造を有するポリマを使用することを特徴とする
    請求項1記載の書換可能感熱表示材料。
  3. 【請求項3】 ポリマ主鎖が、置換ポリメチレン構造を
    有し、ポリマ側鎖の少なくとも一部が、ポリメチレン構
    造を有するポリマを使用することを特徴とする請求項1
    記載の書換可能感熱表示材料。
  4. 【請求項4】 ポリマが、フマル酸エステル系ポリマで
    ある請求項3記載の書換可能感熱表示材料。
  5. 【請求項5】 フマル酸エステル系ポリマが、その側鎖
    に炭素数10以上の長鎖アルキル基を有するものである
    請求項4記載の書換可能感熱表示材料。
JP5207958A 1993-08-23 1993-08-23 書換可能感熱表示材料 Pending JPH0761135A (ja)

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JP5207958A JPH0761135A (ja) 1993-08-23 1993-08-23 書換可能感熱表示材料

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ID=16548351

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008260147A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Idemitsu Kosan Co Ltd 感熱性組成物及びそれを用いた熱転写記録媒体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008260147A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Idemitsu Kosan Co Ltd 感熱性組成物及びそれを用いた熱転写記録媒体

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