JPH0759872A - 非常用器具携行鞄 - Google Patents

非常用器具携行鞄

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JPH0759872A
JPH0759872A JP5213897A JP21389793A JPH0759872A JP H0759872 A JPH0759872 A JP H0759872A JP 5213897 A JP5213897 A JP 5213897A JP 21389793 A JP21389793 A JP 21389793A JP H0759872 A JPH0759872 A JP H0759872A
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sheet
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bag
front sheet
opening
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Kaoru Kuramoto
馨 倉本
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和美 倉本
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 例えば耐火シートなどの非常用器具を携行す
るための容器を改良し、携行に便利で、携行の途中で汚
損する虞れ無く、しかも上記非常用器具を迅速かつ容易
に取り出し得るようにする。 【構成】 携行物である耐火シート6を、反矢印g方向
に無底のバッグ本体2の中に入れ、丈長に作られている
背面シート2cをU字状に折り返して耐火シート6に巻
き掛け、背面シート2cを前面シート2aの内側に差し
入れ、背面シート2cに取り付けられたマジックテープ
(登録商標)4Aとカバー2eに取り付けられたマジッ
クテープ4Bとを貼着して携行する。取り出すときはマ
ジックテープ4Aを同4Bから引き剥がし、矢印fのよ
うに振ると、耐火シート6は矢印gのごとく放出され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば消防用の器材な
どのように、非常の際に用いられる器具を携行するため
の鞄に関するものである。ただし、本発明において「非
常」とは、必ずしも災害が発生している状態に限られ
ず、作業者が防護用の衣服を身に着けて、その動作の自
由が制約されている場合(例えば炉前作業や養蜂作業な
ど)を意味するものである。
【0002】
【従来の技術】非常の際に携行される器材の1例として
消防用の耐火シートが有る。これは耐火性の柔軟なシー
ト状の部材であって、種々の場合それぞれの用法が有
る。図7は耐火シートの各種用例を示す説明図であっ
て、(A)は消火布としての使用状態を、(B)はレス
キューシートとしての使用状態を、(C)は救出される
幼児を保護するために使用している状態を、(D)は延
焼ないし誘爆を防止するための隔離シートとしての使用
状態を、(E)は燃焼している床の上を通過して脱出せ
しめる脱出マットとしての使用状態を、それぞれ描いて
ある。消防士が出動する場合、火災の状況に応じて耐火
シートを携行し、時宜に応じて使用される。また、消防
士が出動する場合、必要に応じて空気ボンベの補助マス
クなど、各種の器具を携行する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば消防士が出動す
る場合、耐火服を着用し耐火手袋を嵌めているので、そ
の動作が制約されており、耐火シートその他の器材を携
行すること、および携行した器材を容器から取り出すこ
とが容易でない。例えば消防士が耐火シートを携行する
場合、ポケットに入るような大きさではなく、仮に大き
いポケットを作って耐火シートを入れると動作が束縛さ
れてしまう。その上、耐火手袋を嵌めた手でポケット内
の耐火シートを取りだすことは容易でなく、秒を争う消
防,救護の作業を遅延させる虞れが有る。しかも消防作
業は一般に、複数の消防士の協同の下、臨機応変に遂行
されねばならないため、携行品(例えば耐火シートや補
助マスクなど)を共同作業者間で受け渡さねばないない
場合もある。こうした事情からも、携行品は受け渡し容
易な携行容器の中に入れておかねばならず、使用時には
即座に容器から取り出せることが必要であり、しかも、
耐火手袋を嵌めていても容易に取り出せることが求めら
れる。
【0004】従来技術の範囲内で、上記の要請に適合す
るものは無く、比較的近いものとしては買物袋に似た簡
便な手提袋が考えられる。しかし、このような手提袋の
上下を反転して収納物を落とし出す操作は、耐火手袋を
嵌めているとあまり容易ではない。その上、買物袋状の
無蓋の袋に器材を入れて携行していると、携行容器から
取り出すまでの間に汚損したりする虞れも有るので、携
行中は収納物が露出していないことが望ましい。最近、
非常用器具以外の技術分野では、袋を破って内容物を取
り出す方式の、いわゆる使い捨て式の包装も一般に用い
られているが、消防などの非常用器具の場合、使い捨て
式の携行容器は適正でない。その理由は、 イ.携行される非常用器具は、一般に安価ではないので
反復使用される。
【0005】ロ.反復使用される非常用器具は、日常の
点検手入れを怠らず、いつでも緊急出動に応じ得るよう
にしていなければならないので、封を切ると捨てなけれ
ばならないような使い捨て包装は適用できない。
【0006】ハ.特に消防関係の場合は、公共機関によ
って使用され、公費で賄われるので、可能な器具,容器
は反復使用すべきである。
【0007】本発明は上述の事情に鑑みて為されたもの
であって、耐火シートを携行するに適し、携行中は耐火
シートが露出しておらず、携行して梯子を登るなどの動
作を妨げず、容器のままで受け渡しするのに便利であ
り、しかも反復使用が可能で、かつ、保管中の収納物点
検手入が容易な携行容器として創作したものである。し
かし、耐火シートに限らず、非常用器具全般を収納して
携行する場合に好適である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的(非常用器具
の携行に適し取出し容易)を達成するため本発明に係る
携行鞄の構成は、前面シートと、側面シートと、背面シ
ートとを具備する無底のバック本体を有し、前記の背面
シートの丈寸法は前面シートの約2倍であって、上記無
底バッグ本体内の収納物の周囲に巻き掛けてU字状に折
り返して、該収納物と前面シートとの間に挿入できるよ
うになっていて、U字状に折り返された部分がバッグの
底として機能する構造であり、上記の前面シートと収納
物との間に挿入されている背面シートの先端部分を、前
面シートに対して着脱自在に係着できる構造であること
を特徴とする。
【0009】上記構成を実施する場合、各種の態様が考
えられるが、次のような態様が推奨される。すなわち、
前記の前面シートには、開口および該開口を覆う開口カ
バーが設けられるとともに、上記開口カバーの内側面に
マジックテープが取付けられており、かつ、前記背面シ
ートが上記前面シートと前記収納物との間に挿入された
状態で、該背面シートが前記の開口に対向する部分に、
前記マジックテープに対応するマジックテープが取り付
けられていて、前記の開口を通して前記双方のマジック
テープを張り合わせることができ、前面シートの外側か
ら開口カバーを開いて上記双方のマジックテープを引き
剥がすことができるようにしておくと好都合である。
【0010】
【作用】前記の構成によると、無底のバック本体の中に
収納物をいれ、背面シートを上記収納物の周囲に巻き掛
けてU字状に折り返して、折り返した背面シートを収納
物と前面シートとの間に挿入すると、挿入されている部
分の背面シートは前面シートと収納物との間に挟みつけ
られて、摩擦力によって保持されるが、その保持状態は
不確実,不安定である。
【0011】そして、不安定ながら一応保持されている
ので、該背面シートの先端部分を前面シートに係着する
と、該係着の保持力が小さくても、前記の摩擦力と協働
するので収納物を安定させて確実に保持することがで
き、携行中に収納物が脱落する虞れが無く、しかも収納
物は無底のバッグ本体と、巻き掛けられた背面シートと
によって全周を覆われていて携行中に汚損する虞れも無
い。さらに、前記の係着を解除すると、先に述べたよう
に摩擦力が保持されている不安定な状態に戻るので、例
えば振るとか軽い衝撃を与えるなどすると、収納物は自
重と慣性力とによって、巻き掛けられている背面シート
を押し伸ばして、無底のバッグ本体内から脱落し、直ち
に使用に供することができるようになる。その上、前記
のように背面シートを前面シートと収納物との間に挿入
するとともに該背面シートの先端部を前面シートに対し
て着脱自在に係着した状態で保管しておくと、日常点検
の際、迅速容易に収納物を取り出して点検,手入れをす
ることができ、かつ、迅速容易に復元させて保管を継続
することもできる。また、前述のごとく収納物を無底の
バッグ本体外に脱落させて使用した場合、使用済みの収
納物を手入れし若しくは新品と交換して使用済みのバッ
グ本体内に入れて、当該携行鞄を繰り返して使用するこ
とができるので経済的である。本発明に係る携行鞄は小
脇に抱えて携行することもできるが、提げ手を設けてお
くと取扱いに便利であり、特に、バッグ本体から収納物
を取り出す際、該提げ手を持ってバッグ本体を振れば収
納物に遠心力が掛かって、迅速,容易に放出されるの
で、非常用器具を携行するための容器として好適であ
る。
【0012】
【実施例】次に、添付の図面を順次に参照しつつ本発明
の実施例について説明する。図1は本発明に係る非常用
器具携行鞄の1実施例を示し、(A)は断面図、(B)
は斜視図であって、それぞれ収納物を放出してバッグ本
体内が空になった状態を描いてある。本例の携行鞄1
は、無底のバッグ本体2に提げ手3を取り付けてなる。
上記バッグ本体2は、前面シート2aと、左,右の側面
シート2b,2b′と、背面シート2cとから成ってい
る。本実施例において前,後,左,右の呼称について
は、携行者が操作(主として収納物を放出する操作)を
開始する際、該携行者に対面している側を前面とし、そ
の反対側を背面とする。本実施例において左右の別は構
成・作用・効果に関して重要でないが、携行者から見て
いわゆる向かって右,向かって左をそれぞれ右,左と呼
ぶ。本実施例においては細長い長方形の難燃性シートを
逆U字状に折り曲げて、左右の側面シート2b,2b′
を縫着したので、別体の頂面シートを用いなかったが、
本発明を実施する際、別体の頂面シート(図示せず)を
用いるか否かは任意である。本図1(A)に示すごと
く、前面シート2aの丈の長さL1に比して背面シート
2cの丈の長さL2は約2倍になっている。上記の前面
シート2aに開口2dが設けられ、この開口2dを覆う
柔軟な難燃性シートよりなる開口カバー2eが取り付け
られている。
【0013】そして、背面シート2cの先端部と、開口
カバー2eの内側面とに、それぞれマジックテープ4
A,同4Bが縫着されている。上記のマジックテープ
は、衣類の合わせ部の取付けやカバー類の留付などに広
く用いられている公知の用具であって、塩化ビニールな
どの合繊のテープの片面にプラスチックの細い繊維が植
接された1対の部材よりなり、片方のテープには細かい
ループ状の阻止を無数に密性させるとともに他方のテー
プには細かいフック状の素子が密性させたものである。
上記1対の部材を互いに当接せしめて軽く押圧すること
によって貼着することができ、また、手の力で比較的容
易に引き剥がすこともできる。引き剥がし方向の耐力は
比較的小さいが、剪断方向の耐力は比較的大きい。欧米
では発明者の名を取ってベルクロテープと呼ばれている
が、本邦ではマジックテープの呼称が普通名詞化してい
て、幅寸法2cm,2.5cm,5cmのものが一般に市販さ
れている。本実施例においては幅寸法5cmのものを切断
して長方形のシート(1辺5cm)として用いた。外見的
にテープ状を呈していなくても、本発明におけるマジッ
クテープに相当する。本実施例におけるマジックテープ
4A,4Bは、その一方はループ状素子を密生されたも
のであり、他方はフック状素子を密生されたものである
が、何れの種類の素子を用いたものをマジックテープ4
Aとして用いるか、同4Bとして用いるかは任意であっ
て、たがいに対応して貼着可能なように構成すれば良
い。図2は上記実施例に係る非常用器具携行鞄のバッグ
本体の中へ携行すべき非常用器具の1例としての耐火シ
ートを収納する作業を説明するために示したものであっ
て、(A)は外観斜視図、(B)は断面図である。本例
の携行鞄を、例えばテーブル5の上に置き、折り畳んだ
耐火シート6を矢印aのごとく無底のバッグ本体2の中
に入れると、図3に示すようになる。図3は上掲の図2
に示された収納作業に続く作業を説明するための図であ
って、(A)は斜視図であって耐火シートは隠れ線で描
かれており、(B)は断面図であって耐火シートが現わ
れている。テーブルの上に伸ばして展げられていた背面
シート2cの先端部を、矢印bのようにU字状に折り返
し(U字状に折り返すとは、折り目がつくように鋭角に
折り曲げるのではなく、緩やかに湾曲させる意であ
る)、矢印cのごとく前面シート2aと耐火シート6と
の間に挿入する。ただし、上掲の図2,図3は作業を分
解して描いたものであって、前記図2の作業と図3の作
業とを同時に併行して遂行することを妨げない。引き続
いて図4(A),(B)の作業を完結する。図4は上掲
の図3に示した背面シート挿入作業に続いて行なわれる
マジックテープ貼り合わせ作業を説明するために示した
ものであって、(A)は背面シートの挿入を完了した状
態の断面図、(B)はマジックテープの貼着を済ませて
携行準備を完了した状態の断面図である。本実施例は、
(A)図のごとく背面シート2cを前面シート2aと耐
火シート6との間に挿入したとき、開口2dから露出す
るように位置せしめてマジックテープ4Aが背面シート
2cに取り付けられている。そこで開口カバー2eを矢
印dのように傾動させて押しつけ、(B)図のように貼
着する。同図に示した符号「4A+4B」は、マジック
テープ4Aと同4Bとが貼着された状態を表わしてい
る。本実施例の非常用器具携行鞄は、上記図4(B)の
ようにバッグ本体の中に耐火シートを収納して準備を整
え、非常時に携行するよう保管しておく。図5は上掲の
図4(B)のように準備された実施例の非常用器具携行
鞄の使用方法、および作用,効果を説明するために示し
たもので、(A)は携行状態の斜視図、(B)は収納物
である耐火シートを取り出すための準備作業の斜視図、
(C)は収納物である耐火シートを無底のバッグ本体か
ら脱落させて取り出す作業の斜視図である。図5(A)
に示すように提げ手3を持てば、耐火手袋を嵌めていて
も容易に片手で携行することができ、片手で提げたまま
梯子を登ることも可能であり、また協同作業者との間で
受け渡しすることも容易である。耐火シートを取り出す
には同図(B)のように開口カバー2eを矢印eのよう
に開いてマジックテープ4Bを同4Aから引き剥がし、
(C)図に示したように提げ手3を持って矢印fのごと
く大きく振ると、耐火シート6に遠心力が掛かるので、
該耐火シート6の重力荷重と遠心荷重とによって背面シ
ート2cが押し伸ばされ、耐火シート6は矢印gのごと
く放出される。これにより、直ちに耐火シート6を使用
することができる。
【0014】図5に示した操作の中で、(B)図のよう
にマジックテープを引き剥がす操作以外は片手で容易に
行なうことができ、(B)図に示したマジックテープ引
き剥がし操作も開口カバー2eを引っ張るだけの簡単な
操作であるから、例えば煙に妨げられたり消火用水を浴
びたりして視界が悪い場合でも、間違い無く遂行するこ
とができる。また図5(A)に示した携行途中の状態で
は、収納物がバッグ本体2に覆われて露出していないか
ら、汚泥や化学消火剤などで汚損される虞れが無い。
【0015】図2ないし図5について以上に説明した実
施例では、バッグ本体2の中に耐火シート6を収納し、
携行し、放出せしめて使用に供したが、上記と異なる実
施例として、例えば空気ボンベの補助マスクや、負傷者
の介護器材など、各種の非常用器具を携行する場合にも
好適であり、前記実施例と同様の効果を奏する。図6は
上記と異なる実施例を示し、(A)はバッグ本体内に収
納物をいれる以前の状態を描いた分解斜視図であり、
(B)は収納物を携行し得るようにした状態の組立斜視
図である。図1に示した実施例に比して異なるところ
は、バッグ本体2′の背面シート2cを前面シート2a
に対して着脱自在に係着するための構成部分であって、
その他は前記実施例(図1)と同様ないし類似であり、
同一の符号を付してある。本図6の実施例は、背面シー
ト2cの先端部に柔軟な環2hを縫着するとともに、前
面シート2aには上記の環2hを挿通し得る開口2gを
設けてある。図6(A)の状態から、バッグ本体2′の
中に収納物を入れ、背面シート2cをU字状に折り返し
て、前記の柔軟な環2hを矢印hのごとく開口2gの内
側から外側に向けて挿通し、前面シート2aの外側(図
6(A)において紙面の手前側)に突出した環2hに、
閂7を矢印iのごとく挿通して同図(B)のようにして
携行する。上記の閂7を矢印j方向に抜きとると、前記
実施例における図5(B)に対応する状態(収納物放出
準備完了状態)になり、図5(C)におけると同様に操
作して収納物を放出することができる。
【0016】図1と図6とを対比してその作用,効果を
説明すると明らかなように、本発明を実施する際、背面
シートを前面シートに係着する手段は必ずしもマジック
テープ、若しくは環と閂との組み合わせに限らず、着脱
が容易であって前面シートの外側から離脱操作をするこ
とが出来るものであれば適用し得る。
【0017】
【発明の効果】本発明を適用すると、無底のバック本体
の中に収納物を入れ、背面シートを上記収納物の周囲に
巻き掛けてU字状に折り返して、折り返した背面シート
を収納物と前面シートとの間に挿入すると、挿入されて
いる部分の背面シートは前面シートと収納物との間に挟
みつけられて、摩擦力によって保持されるが、その保持
状態は不確実,不安定である。
【0018】そして、不安定ながら一応保持されている
ので、該背面シートの先端部分を前面シートに係着する
と、該係着の保持力が小さくても、前記の摩擦力と協働
するので収納物を安定させて確実に保持することがで
き、携行中に収納物が脱落する虞れが無く、しかも収納
物は無底のバッグ本体と、巻き掛けられた背面シートと
によって全周を覆われていて携行中に汚損する虞れも無
い。さらに、前記の係着を解除すると、先に述べたよう
に摩擦力が保持されている不安定な状態に戻るので、例
えば振るとか軽い衝撃を与えるなどすると、収納物は自
重と慣性力とによって、巻き掛けられている背面シート
を押し伸ばして、無底のバッグ本体内から脱落し、直ち
に使用に供することができるようになる。その上、前記
のように背面シートを前面シートと収納物との間に挿入
するとともに該背面シートの先端部を前面シートに対し
て着脱自在に係着した状態で保管しておくと、日常点検
の際、迅速容易に収納物を取り出して点検,手入れをす
ることができ、かつ、迅速容易に復元させて保管を継続
することもできる。また、前述のごとく収納物を無底の
バッグ本体外に脱落させて使用した場合、使用済みの収
納物を手入れし若しくは新品と交換して使用済みのバッ
グ本体内に入れて、当該携行鞄を繰り返して使用するこ
とができるので経済的である。本発明に係る携行鞄は小
脇に抱えて携行することもできるが、提げ手を設けてお
くと取扱いに便利であり、特に、バッグ本体から収納物
を取り出す際、該提げ手を持ってバッグ本体を振れば収
納物に遠心力が掛かって、迅速,容易に放出されるの
で、非常用器具を携行するための容器として好適である
という優れた実用的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非常用器具携行鞄の1実施例を示
し、(A)は断面図、(B)は斜視図であって、それぞ
れ収納物を放出してバッグ本体内が空になった状態を描
いてある。
【図2】上記実施例に係る非常用器具携行鞄のバッグ本
体の中へ携行すべき非常用器具の1例としての耐火シー
トを収納する作業を説明するために示したものであっ
て、(A)は外観斜視図、(B)は断面図である。
【図3】上掲の図2に示された収納作業に続く作業を説
明するための図であって、(A)は斜視図であって耐火
シートは隠れ線で描かれており、(B)は断面図であっ
て耐火シートが現われている。
【図4】上掲の図3に示した背面シート挿入作業に続い
て行なわれるマジックテープ貼り合わせ作業を説明する
ために示したものであって、(A)は背面シートの挿入
を完了した状態の断面図、(B)はマジックテープの貼
着を済ませて携行準備を完了した状態の断面図である。
【図5】上掲の図4(B)のように準備された実施例の
非常用器具携行鞄の使用方法、および作用,効果を説明
するために示したもので、(A)は携行状態の斜視図、
(B)は収納物である耐火シートを取り出すための準備
作業の斜視図、(C)は収納物である耐火シートを無底
のバッグ本体から脱落させて取り出す作業の斜視図であ
る。
【図6】上記と異なる実施例を示し、(A)はバッグ本
体内に収納物をいれる以前の状態を描いた分解斜視図で
あり、(B)は収納物を携行し得るようにした状態の組
立斜視図である。
【図7】耐火シートの各種用例を示す説明図であって、
(A)は消火布としての使用状態を、(B)はレスキュ
ーシートとしての使用状態を、(C)は救出される幼児
を保護するために使用している状態を、(D)は延焼な
いし誘爆を防止するための隔離シートとしての使用状態
を、(E)は燃焼している床の上を通過して脱出せしめ
る脱出マットとしての使用状態を、それぞれ描いてあ
る。
【符号の説明】
1…携行鞄、2,2′…無底のバッグ本体、2a…前面
シート、2b,2b′…側面シート、2c…背面シー
ト、2d…開口、2e…開口カバー、2g…開口、2h
…柔軟な環、3…提げ手、4A,4B…マジックテー
プ、5…テーブル、6…耐火シート、7…閂。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面シートと、側面シートと、背面シー
    トとを具備する無底のバック本体を有し、 前記の背面シートの丈寸法は前面シートの約2倍であっ
    て、上記無底バッグ本体内の収納物の周囲に巻き掛けて
    U字状に折り返して、該収納物と前面シートとの間に挿
    入できるようになっていて、U字状に折り返された部分
    がバッグの底として機能する構造であり、 上記の前面シートと収納物との間に挿入されている背面
    シートの先端部分を、前面シートに対して着脱自在に係
    着できる構造であることを特徴とする、非常用器具携行
    鞄。
  2. 【請求項2】 前記の前面シートには、開口および該開
    口を覆う開口カバーが設けられるとともに、上記開口カ
    バーの内側面にマジックテープが取付けられており、 かつ、前記背面シートが上記前面シートと前記収納物と
    の間に挿入された状態で、該背面シートが前記の開口に
    対向する部分に、前記マジックテープに対応するマジッ
    クテープが取り付けられていて、 前記の開口を通して前記双方のマジックテープを張り合
    わせることができ、前面シートの外側から開口カバーを
    開いて上記双方のマジックテープを引き剥がすことがで
    きるようになっていることを特徴とする、請求項1に記
    載した非常用器具携行鞄。
  3. 【請求項3】 前記の前面シートには、背面シートを係
    合するための開口が設けられており、 かつ、前記背面シートが上記の前面シートと前記の収納
    物との間に挿入された状態で、該前面シートが前記の開
    口に対向する部分に、上記の開口に対して自在に係着・
    離脱せしめ得る係合用部材が取り付けられていて、前面
    シートの外側から係着を解除できるようになっているこ
    とを特徴とする、請求項1に記載した非常用器具携行
    鞄。
  4. 【請求項4】 前記の無底のバッグ本体には携行用の提
    げ手が取り付けられていて、該提げ手を持って上記無底
    バッグを振ることにより収納物に遠心力を与え、該収納
    物の周囲に巻きかけられている背面シートを押し伸ばし
    て該収納物を無底バック本体から放出できるようになっ
    ていることを特徴とする、請求項1に記載した非常用器
    具携行鞄。
  5. 【請求項5】 前記無底バック本体内の収納物は、折り
    畳まれた防火シート、若しくは消防用の器具であること
    を特徴とする、請求項1に記載した非常用器具携行鞄。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008094493A (ja) * 2006-09-11 2008-04-24 Masao Sakai 返しを有する固定具
JP2009022727A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Jihei Cho 携帯型電子装置のためのキャリングバッグ
KR200465622Y1 (ko) * 2010-11-12 2013-03-04 (주)에이큐에스 소방담요 포장체
KR200482011Y1 (ko) * 2015-06-01 2016-12-08 권준구 소방포 포장체

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