JPH0759745B2 - 耐熱性に優れたチタンめつき鋼板 - Google Patents

耐熱性に優れたチタンめつき鋼板

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JPH0759745B2
JPH0759745B2 JP61164753A JP16475386A JPH0759745B2 JP H0759745 B2 JPH0759745 B2 JP H0759745B2 JP 61164753 A JP61164753 A JP 61164753A JP 16475386 A JP16475386 A JP 16475386A JP H0759745 B2 JPH0759745 B2 JP H0759745B2
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JP
Japan
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titanium
plated steel
steel sheet
titanium nitride
steel plate
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雄二 富塚
正彦 惣田
敏晴 橘高
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は耐熱性に優れたチタンめっき鋼板に関する。
<従来技術とその問題点> 従来チタンめっき鋼板はチタンめっきの優れた性質にも
かかわらず、溶融めっきや電気めっきによる製造が困難
であるために、実用化に至っていない。しかし近年、真
空蒸着による製造法が検討され、実用化の機運が熟して
いる。しかし、このような蒸着によって製造されたチタ
ンめっき鋼板を高温で使用しようとすると、非常に脆い
Fe−Ti合金の層が直ちに厚く形成されるために、加工
性、耐食性、表面外観などの性能が著しく阻害される。
<問題を解決する手段> 本発明はこの問題に鑑み、真空蒸着でチタンめっき鋼板
を製造する際に、鋼板とめっき層の間にチタンの窒化物
の層を形成することによって、めっき層のチタンと母材
の鉄との拡散を妨げてFe−Ti合金層の形成を防止するも
のである。
<発明の構成> 即ち、本発明によれば、鋼板の表面に100nmないし1μ
mの厚さの窒化チタン層を有し、その上にチタンの真空
蒸着めっきを施してなる耐熱性に優れたチタンめっき鋼
板が提供される。
本発明において、FeとTiの拡散を防止するためには少く
とも約100nmのTiN層が必要である。しかし1μmを越え
るとめっき鋼板の加工性が悪くなるので、鋼板使用の面
から見て100nmないし1μmが妥当である。
真空蒸着めっき法でチタンめっき鋼板を製造する際に、
鋼板とめっき層の間にチタンの窒化物層を形成すること
は、イオンビーム発生装置(イオン源装置)を使用すれ
ば、比較的容易に実施することができる。
<発明の具体的開示> 次に図面を参照し実施例により、本発明を具体的に説明
するが、これは何等本発明を限定するものではない。
第1図は本発明のチタンめっき鋼板を製造する装置の概
念を示す断面図である。装置は真空にすることのできる
3個の真空室からなる。即ち、コイル装入室3、蒸着室
4、コイル取り出し室5である。コイル1は操業に先立
ってこの装入室に装填する。
蒸着室4には、窒素イオンビーム発生装置6とチタン蒸
発槽7と電子銃8が設けられた窒化チタン層形成領域9
と、そしてチタン蒸発槽7′と電子銃8′が設けられた
チタン蒸着領域10が形成されている。
次にコイルの装填は3個の室3,4および5を大気に開放
した状態で行ってもよいが(操業の最初はそうする)、
連続操業中は、エラストマー製のバルブ2で鋼帯1をは
さんで締めて、コイル装入室3のみを大気圧に戻し、次
のコイルの鋼帯を前のコイルの鋼帯に溶接してからコイ
ル装入室を減圧した後、バルブを開くようにすれば効率
がよい。蒸着済みのコイルを取り出す場合も同様にバル
ブ2′を締めて、コイルの取り出し、室5のみを大気圧
に戻すようにすればよい。
さらに大規模に連続操業する場合は、特願昭59−192574
に開示されているようなシールロール室装置でもよい。
窒素ガスのイオンビーム発生装置は、例えば、石川順三
著、アイオニックス社刊の「イオン源工学」等に詳細に
記載されている。
真空室は10-4〜10-5Torr程度に減圧され、窒素は前記の
装置でイオン化せられて、同時にチタン蒸発槽7で電子
銃8などによって蒸発させられるチタン蒸気を連行して
鋼板表面に到達し、ここに窒化チタンの被膜を形成す
る。被膜厚さの調節はラインスピードの調節によって行
うことができる。窒化チタンの被膜形成を受けた鋼帯は
続いてチタン真空蒸着領域10へ進む。ここではるつぼで
加熱蒸発させられたチタン蒸気が窒化チタン被膜上に蒸
着させられる。イオンビーム発生装置の操作は当業者に
知られているが、イオン加速電圧40kV、電流1A程度で実
施するのが妥当である。
このように蒸着を完了した鋼板は、巻き取りロール10に
巻き取られる。上記のような操作によって取り出され
る。
次に300nmの厚さの窒化チタン層を施し、ついでチタン
を10μmの厚さに蒸着した試験片と窒化チタン被膜を施
さないで単純にチタン蒸着めっき(10μm)を施した鋼
板試片を800℃で3時間保持したものの断面をEPMAによ
って元素分析した結果を第2図と第3図に示す。窒化チ
タン層を有しない試片(第3図)では完全に合金化して
いるのに対し、窒化チタン層を有する試片(第2図)で
はめっき層がチタンの状態を保持していることがわか
る。窒化チタン層の厚みを変えてチタンを蒸着し、同様
に800℃で3時間保持した場合の合金層の厚さを測定し
た結果を第1表に示す。これらの結果から,窒化チタン
層を施さないとチタンめっき層の厚み1μmの全厚みが
合金層となり,窒化チタン層を施した場合でもその厚み
が100nmより薄いと合金層が生成するのに対し,窒化チ
タン層の厚みが100nm以上であれば合金層は全く生成し
ないことがわかる。なお試験では1μm(1000nm)まで
の窒化チタン層を施した例を示したが,さらに厚くして
も合金層は形成しない。しかし不必要に窒化チタン層の
厚みを厚くする必要はなく,1μm以下で十分である。
<発明の効果> 以上述べたように、本発明によれば、真空蒸着法によっ
て製造されるチタンめっき鋼板のめっき層と鋼板の間に
窒化チタンの層を設けることによりめっき層と母材の相
互拡散を防止することができるので、比較的高温におい
ても、めっき層そのものの性質と表面外観を維持したま
ま鋼板を使用することが可能となる。また、この窒化物
層の形成のための装置は、真空蒸着めっき装置の比較的
簡単な改変によって達成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明をめっき鋼板を製造するのに使用される
装置の概念図である。 第2図は本発明のチタンめっき鋼板を800℃で3時間保
持した場合の断面のEPMAによる元素分析の結果を示すグ
ラフである。第3図は従来技術のチタンめっき鋼板を同
様に800℃で3時間保持した場合の断面のEPMAによる元
素分析の結果を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板の表面に100nmないし1μmの厚さの
    窒化チタン層を有し,その上にチタンの真空蒸着めっき
    を施してなる耐熱性に優れたチタンめっき鋼板。
JP61164753A 1986-07-15 1986-07-15 耐熱性に優れたチタンめつき鋼板 Expired - Lifetime JPH0759745B2 (ja)

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JPS6320449A JPS6320449A (ja) 1988-01-28
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