JPH0759142A - 無線呼出用受信機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 無線呼出用受信機において無線回線の利用効
率を低下させることなくメッセージを音声出力する。 【構成】 あらかじめ出力予定のメッセージを単語また
は文節に区切り、その音声情報と組み合わせ情報をデー
タベースに格納しておく。メッセージ毎に単語または文
節の組合せ情報が決められている。到来するメッセージ
情報に対応する組合せ情報にしたがってデータベースの
単語または文節が読出され組合わされて音声出力され
る。メッセージは、無線回線により伝送されるメッセー
ジだけでなく、あらかじめ記憶された操作説明や時報等
の情報とすることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は移動通信に利用する。本
発明は基地局から呼出を受け呼出表示出力を行う受信機
として利用する。特に、無線呼出方式のメッセージ情報
の音声出力技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にメッセージ表示付無線呼出方式で
は、発信者の指定した定型文のコードを基地局から呼出
信号とともに送信し、無線呼出用受信機では受信したコ
ードに該当する定型文メッセージを液晶表示面等に表示
して受信者に知らせる方式が従来から用いられている。
しかし、この方式はメッセージを表示する方式であるこ
とから、目が不自由であったり、作業中等で表示確認に
支障をきたす場合には利用することができない。

【０００３】このような要望に応えて、メッセージを音
声出力させるため、呼出信号とともに発信者の音声をＦ
Ｍ伝送等で直接伝送する方式が知られている。

【０００４】また、発信者の音声を特定する必要がな
く、受信したメッセージの内容を音声として聞くことが
できるという用途に限れば、コードで送信したメッセー
ジを受信し、これを合成音声により出力する方式も知ら
れている。また、すべての定型文を音声情報の形で受信
機のメモリに蓄積しておき、受信したコードに該当する
メッセージを音声出力させる方式も知られている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、音声を直接Ｆ
Ｍ伝送する方式では、自由なメッセージが伝送でき、か
つ発信者の音声が特定できるという利点はあるものの、
無線回線を占有する時間が長く、無線回線の有効利用の
観点からして効率が良くない。

【０００６】音声合成により出力する方式では、受信機
側で日本語の漢字かな混じり文を合成音声に変換して出
力することは、漢字の読みに関するメモリおよび処理量
の点から現実的ではない。

【０００７】定型文をメモリに蓄積しておいて用いる方
式では、定型文の種類が多くなるとそれにしたがいメモ
リ量も増大する。

【０００８】本発明は、このような背景に行われたもの
であり、無線回線の利用効率を低下させることなく、メ
ッセージを音声により出力し、さらに、受信側において
メッセージを音声として出力させるための処理の複雑さ
およびメモリ量を低減できる無線呼出用受信機を提供す
ることを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、受信した電波
信号に自己の呼出符号が含まれるときに呼出出力を励起
させる手段と、この呼出符号に続いて受信するメッセー
ジまたは出力メッセージを指定するコード情報に基づい
てメッセージを表示または音声出力するメッセージ出力
手段とを備え、このメッセージ出力手段は、受信した前
記コード情報に基づいてあらかじめ登録された定型文メ
ッセージを音声出力する手段を含む無線呼出用受信機で
ある。

【００１０】ここで、本発明の特徴とするところは、前
記メッセージ出力手段は、音声として出力する前記定型
文メッセージを構成する音声情報を単語または文節ごと
の音声情報として保持する音声情報記憶手段と、前記コ
ード情報に基づいて前記定型文メッセージを構成する単
語または文節ごとの音声情報を読出して組み合わせて出
力する手段とを備えるところにある。

【００１１】メッセージ出力手段は、受信したメッセー
ジが数字メッセージである場合、数字を表す音声情報を
組み合わせてメッセージとして出力する手段を含むこと
が望ましい。

【００１２】音声情報記憶手段は、前記呼出用定型文メ
ッセージとは別の少なくとも一つの定型文を構成する音
声情報を単語または文節ごとの音声情報として保持する
手段を含み、操作により呼出用定型文メッセージとは別
の前記定型文の音声情報を組み合わせて出力する手段を
備える構成とすることもできる。

【００１３】時計を備え、音声情報記憶手段は、呼出用
定型文メッセージとは別の前記定型文としての時報報知
文を構成する音声情報を保持する手段を含み、操作によ
り前記時計出力に基づいて前記音声情報を組み合わせて
時報報知文として出力する手段を備える構成とすること
もできる。

【００１４】

【作用】基地局は、あらかじめ登録された定型文メッセ
ージのうち該当する定型文のコードを呼出信号とともに
送信する。無線呼出用受信機は、あらかじめ登録された
定型文メッセージを音声出力するために必要な音声情報
を単語または文節単位で蓄積しておき、基地局から呼出
信号とともに受信したコードに該当する定型文を構成す
る単語または文節の音声情報を組立てて合成することに
より、その定型文メッセージを音声として出力する。

【００１５】また、蓄積された単語または文節の音声情
報をあらかじめ記憶している組立情報にしたがって組合
せることにより、伝送されるメッセージ情報のみならず
時報や操作説明等のガイダンスを音声出力させることも
できる。

【００１６】これにより、無線回線の利用効率を低下さ
せることなく、メッセージを音声により出力し、さら
に、受信側においてメッセージを音声として出力させる
ための処理の複雑さおよびメモリ量を低減することがで
きる。

【００１７】

【実施例】本発明実施例の構成を図１を参照して説明す
る。図１は本発明実施例装置のブロック構成図である。

【００１８】本発明は、受信した電波信号に自己の呼出
符号が含まれるときに呼出出力を励起させる手段として
制御部３と、この呼出符号に続いて受信するメッセージ
または出力メッセージを指定するコード情報に基づいて
メッセージを表示または音声出力するメッセージ出力手
段として表示部８とを備え、表示部８は、受信した前記
コード情報に基づいてあらかじめ登録された定型文メッ
セージを音声出力する手段として駆動部７およびスピー
カ８０を含む無線呼出用受信機である。

【００１９】ここで、本発明の特徴とするところは、表
示部８は、音声として出力する前記定型文メッセージを
構成する音声情報を単語または文節ごとの音声情報とし
て保持する音声情報記憶手段としてデータベース６と、
前記コード情報に基づいて前記定型文メッセージを構成
する単語または文節ごとの音声情報を読出して組み合わ
せて出力する手段として音声組立回路５とを備えるとこ
ろにある。

【００２０】表示部８は、受信したメッセージが数字メ
ッセージである場合、数字を表す音声情報を組み合わせ
てメッセージとして出力する手段をデータベース６およ
び音声組立回路５に含んでいる。

【００２１】データベース６は、前記呼出用定型文メッ
セージとは別の少なくとも一つの定型文を構成する音声
情報を単語または文節ごとの音声情報として保持する手
段を含み、スイッチ部４のガイドスイッチ４１の操作に
より呼出用定型文メッセージとは別の前記定型文の音声
情報を組み合わせて出力する手段を音声組立回路５に備
える構成である。

【００２２】また、時報回路１０を備え、データベース
６は、呼出用定型文メッセージとは別の前記定型文とし
ての時報報知文を構成する音声情報を保持する手段を含
み、スイッチ部４の時報スイッチ４２の操作により前記
時計出力に基づいて前記音声情報を組み合わせて時報報
知文として出力する手段を音声組立回路５に備える構成
である。

【００２３】次に、図２を参照して本発明実施例の動作
を説明する。図２は本発明実施例の動作を説明する図で
ある。事前に、出力が予定される音声全てを構成する単
語または文節を音声符号化し、アドレス毎に分けてデー
タベース６に蓄積しておく。出力が予定される音声と
は、メッセージ情報の内容や無線呼出用受信機の操作説
明を表す内容を示す音声である。メッセージ情報はコー
ド化されて無線回線を介して呼出符号に続いて無線呼出
用受信機に伝送される。このコード化されたメッセージ
情報は、ＲＡＭである記憶回路３０に一時蓄積され、ス
イッチ部４のセットスイッチ４０の操作により、音声組
立回路５に入力される。また、無線呼出用受信機の操作
説明を表す内容を示すメッセージ情報のコードは、メッ
セージメモリ９にあらかじめ記憶されており、スイッチ
部４のガイドスイッチ４１の操作により音声組立回路５
に入力される。

【００２４】音声組立回路５は、入力されたコードに対
応する単語または文節の組立情報をデータベース６のア
ドレスの組合せ情報として記憶している。この組立情報
にしたがってデータベース６から単語または文節がアド
レスにより選択され、一つの定型文に組立てられる。本
発明実施例では音声符号化方式としてＡＤＰＣＭ(Adapt
ive Differential Pulse-Code Modulation) を用いた。

【００２５】例えば、出力が予定される音声に「０」か
ら「９」までの数字と、「電話をお願いします」、「電
話がありました」、「連絡がありました」という文章が
あるとする。これらは、図２に示すように、単語または
文節に分割されてアドレス毎にデータベース６に蓄積さ
れている。メッセージ情報については、あらかじめ文章
とそれに対応するコードが決まっており、送信者は送り
たいメッセージ情報のコードを送信する。

【００２６】ここで、本発明実施例の動作をメッセージ
情報のコードの送信、受信、出力の順に沿って説明す
る。メッセージ情報とそれに対応するコードを図２に示
す音声組立回路５に格納されているように決めておく、
すなわち、 「電話をお願いします」…＊０１（ｋ ｍ ｎ） 「電話がありました」 …＊０２（ｋ ｍ−１ ｎ−
１） 「連絡がありました」 …＊０３（ｋ＋１ ｍ−１ ｎ
−１） として音声組立回路５に格納しておく、無線呼出サービ
スでは、基地局から呼出す無線呼出用受信機の識別番号
および送信者からのメッセージ情報が無線呼出信号とし
て送信される。このメッセージ情報は数字または上記の
ような文章に対応したコードである。例えば、「１２
３」という数字を送信したいなら、送信者は「１」、
「２」、「３」という数字をそのままメッセージとして
送信すればよい。「電話をお願いします」という文章を
送信したいなら、送信者はメッセージとして「＊０１」
を送信する。

【００２７】無線呼出用受信機は基地局からの信号を受
信部１で受信し、復調部２で復調する。自無線呼出用受
信機が呼出されたのであれば、呼出動作を行う。同時
に、受信信号に含まれていたメッセージ情報のコードを
制御部３内の記憶回路３０に記憶する。記憶回路３０は
「１」、「２」、「３」という数字のメッセージおよび
「＊０１」という文章のコードをどちらもそのまま記憶
する。ユーザはメッセージ情報を出力させたいとき、ス
イッチ部４のセットスイッチ４０を押下する（ステップ
Ｓ１）。制御部３は、スイッチ部４のスイッチの内のセ
ットスイッチ４０が押下されたと判断すると、メッセー
ジ出力の処理をする。すなわち、制御部３内の記憶回路
３０から出力するメッセージ情報に対応するコードを読
出す（ステップＳ２）。そのメッセージ情報が数字情報
であれば、データベース６からその数字の音声データを
取り出し、駆動部７で音声に復号し、スピーカ８０から
出力する。例えば、「１２３」という数字のメッセージ
であれば、音声組立回路５は、それぞれの数字の音声情
報が蓄積されているアドレスを参照し、データベース６
から「１」、「２」、「３」を選択し、駆動部７で音声
に復号し、組合せて一文としてスピーカ８０から出力す
る。メッセージ情報が文章コードであれば、そのコード
を音声組立回路５から選択し、そのコードに対応する単
語または文節をデータベース６から選択し、組合わせて
駆動部７で音声に復号し、スピーカ８０から出力する。
例えば、文章コード「＊０１」が記憶されているなら、
音声組立回路５は、「＊０１」に対応するメッセージ情
報を構成する単語または文節の組合せ情報を検索し、そ
の単語または文節のデータベース６におけるアドレスを
検索する（ステップＳ３）。データベース６の中から出
力する言葉の断片である「電話」、「を」、「お願いし
ます」を選択し（ステップＳ４）、組合わせて一文とし
て駆動部７で音声に復号し、スピーカ８０から出力する
（ステップＳ５）。

【００２８】また、無線呼出用受信機の操作説明等を表
すメッセージ情報のコードをあらかじめメッセージメモ
リ９に記憶させておいて、スイッチ部４のガイドスイッ
チ４１の操作により、メッセージメモリ９に記憶された
コードを音声組立回路５に入力し、これをすでに説明し
た手順によりデータベース６に蓄積された音声情報を組
合せて音声出力することもできる。この操作説明とは、
たとえば、受信機の現在の動作モードを説明する文など
である。さらに、時報回路１０には、時計と、時刻に相
当するメッセージ情報に対応するコードを音声組立回路
５に与える回路とが組み込まれており、時報スイッチ４
２を操作することにより、時報スイッチ４２が押下され
た時の時刻の時報を音声出力することもできる。また毎
正時に時報を音声出力することもできる。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
無線回線の利用効率を低下させることなく、メッセージ
を音声により出力し、さらに、受信機においてメッセー
ジを音声として出力させるための処理の複雑さおよびメ
モリ量を低減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例装置のブロック構成図。

【図２】本発明実施例の動作を説明する図。

【符号の説明】

１ 受信部 ２ 復調部 ３ 制御部 ４ スイッチ部 ５ 音声組立回路 ６ データベース ７ 駆動部 ８ 表示部 ９ メッセージメモリ １０ 時報回路 ３０ 記憶回路 ４０ セットスイッチ ４１ ガイドスイッチ ４２ 時報スイッチ ８０ スピーカ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 受信した電波信号に自己の呼出符号が含
   まれるときに呼出出力を励起させる手段と、この呼出符
   号に続いて受信するメッセージまたは出力メッセージを
   指定するコード情報に基づいてメッセージを表示または
   音声出力するメッセージ出力手段とを備え、 このメッセージ出力手段は、受信した前記コード情報に
   基づいてあらかじめ登録された定型文メッセージを音声
   出力する手段を含む無線呼出用受信機において、 前記メッセージ出力手段は、 音声として出力する前記定型文メッセージを構成する音
   声情報を単語または文節ごとの音声情報として保持する
   音声情報記憶手段と、 前記コード情報に基づいて前記定型文メッセージを構成
   する単語または文節ごとの音声情報を読出して組み合わ
   せて出力する手段とを備えることを特徴とする無線呼出
   用受信機。
2. 【請求項２】 メッセージ出力手段は、受信したメッセ
   ージが数字メッセージである場合、数字を表す音声情報
   を組み合わせてメッセージとして出力する手段を含む請
   求項１記載の無線呼出用受信機。
3. 【請求項３】音声情報記憶手段は、前記呼出用定型文メ
   ッセージとは別の少なくとも一つの定型文を構成する音
   声情報を単語または文節ごとの音声情報として保持する
   手段を含み、 操作により呼出用定型文メッセージとは別の前記定型文
   の音声情報を組み合わせて出力する手段を備える請求項
   １記載の無線呼出用受信機。
4. 【請求項４】時計を備え、 音声情報記憶手段は、呼出用定型文メッセージとは別の
   前記定型文としての時報報知文を構成する音声情報を保
   持する手段を含み、 操作により前記時計出力に基づいて前記音声情報を組み
   合わせて時報報知文として出力する手段を備える請求項
   ３記載の無線呼出用受信機。