JPH0758342B2 - 沸騰水型原子炉制御棒案内管支持機構 - Google Patents

沸騰水型原子炉制御棒案内管支持機構

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JPH0758342B2
JPH0758342B2 JP62045654A JP4565487A JPH0758342B2 JP H0758342 B2 JPH0758342 B2 JP H0758342B2 JP 62045654 A JP62045654 A JP 62045654A JP 4565487 A JP4565487 A JP 4565487A JP H0758342 B2 JPH0758342 B2 JP H0758342B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は沸騰水型原子炉制御棒案内管支持機構に係り、
特に稠密化燃料を採用する沸騰水型高燃焼原子炉の十字
型制御棒及び十字筒型制御棒案内管を有する炉心構造に
好適な制御棒案内管支持機構に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の沸騰水型原子炉の制御棒配置は、C格子型と呼ば
れ、第9図に示すように、燃料集合体5の4体に対して
1体の十字型制御棒11が対応して配置されていた。
この結果、第6図に示すように、制御棒案内管3′は円
筒型であり、頂部を第2図に示す炉心支持板8,下部を制
御棒ハウジング7に支持され、中央部に支持機構を有し
ていなかつた。
第7図に示すように、中性子計装案内管4は、制御棒案
内管3′同士の交点に位置し、頂部を第2図に示す炉心
支持板8,下部を中性子計装ハウジング12によつて支持さ
れ、中央部は、第5図,第6図及び第7図に示されるよ
うに、スタビライザバー2により流動振動による変形を
拘束する構造となつていた。
しかし、稠密化燃料の採用にともない、第8図に示すよ
うに、燃料集合体5が大きくなり、従来、燃料集合体4
体に対して1体の割合で配置されていた制御棒案内管
3′を燃料集合体2体に1体の割合で配置するK格子型
の構造にすると、制御棒案内管3′は、十字型の先端部
を有する十字筒型制御棒案内管にする必要が生ずる。
しかし、従来型においては、隣接する制御棒案内管の十
字翼先端部交点に支持機構がなく、十字筒型制御棒案内
管に対する流動振動対応が不可能なものとなつていた。
なお、中性子計装案内管支持装置としては特開昭59-970
92号公報がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来技術は、第6図に示すように、円筒型制御棒案
内管3′には流動振動軽減機構は設置されておらず、同
様の機構で十字筒型制御棒案内管を設置すると、十字筒
型制御棒案内管は円筒型に比べて抵抗係数が大きく、局
部的、全体的振動加振力が大きくなり、流動振動が大き
くなり、また、耐震強度も低下するという問題点を生ず
る。
さらに、制御棒案内管が設けられる部分は、中性子計装
案内管及びその支持機構が設置されており、空間的に狭
隘な部分であり、互いの干渉を避けなければならないと
いう問題点があつた。
本発明の目的は、燃料集合体2体に対して制御棒が1体
の割合で配置される炉心構造の最大の課題である十字筒
型制御棒案内管及び中性子計装案内管の流動振動を軽減
することができる沸騰水型原子炉制御棒案内管支持機構
を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、十字筒型制御棒案内管及び中性子計装案内
管の炉内流動振動に対して十分な支持ができるように、
隣接する十字筒型制御棒案内管の十字翼先端部交点に上
記十字筒型制御棒案内管の水平方向を拘束する水平支持
機構(スタビライザ)を設けて達成するようにした。
〔作用〕
隣接する十字筒型制御棒案内管の十字翼先端部交点に設
けたスタビライザ金具及びスタビライザバーにより、十
字筒型制御棒案内管及び中性子計装案内管の炉内流動に
よる水平方向の振動を拘束する。このため、十字筒型制
御棒案内管については、梁振動モード及び十字翼先端部
の局部振動、さらに翼振動のアンバランスによつて生じ
るねじり振動を防止できる。また、中性子計装案内管部
にスタビライザ金具を設置するようにしたので、中性子
計装案内管の流動振動を同時に低減することができる。
スタビライザバーは、スタビライザ金具と接合してあ
り、スタビライザ金具に作用する流動振動反力を炉内全
体に配置されたスタビライザで分散伝達する作用を有す
る。
〔実施例〕
以下本発明を第1図〜第4図に示した実施例を用いて詳
細に説明する。
第1図は本発明の沸騰水型原子炉制御棒案内管支持機構
の一実施例を示す平面図、第2図は沸騰水型原子炉(K
格子型高燃焼炉)の一実施例を示す縦断面図、第3図は
第2図のA-A線断面図である。第1図において、1はス
タビライザ金具、2はスタビライザバー、3は十字筒型
制御棒案内管、4は中性子計装案内管、11は十字型制御
棒である。
沸騰水型原子炉の炉心構造は、第2図及び第1図に示す
ように、燃料集合体5を支持する燃料支持金具6と制御
棒案内管3より伝わる荷重を原子炉圧力容器13に伝える
制御棒駆動機構ハウジング7,制御棒案内管3を上部にて
横方向の支持を行う炉心支持板8,燃料集合体5の上部で
これの横方向の支持を行う上部格子板9,燃料集合体5を
取り囲むシユラウド10,中性子計装管を支持、案内し、
炉心支持板8とシユラウド10で囲まれた空間に配置され
た中性子計装案内管4,制御棒案内管3及び中性子計装案
内管4の水平方向支持をするスタビライザ金具1及びス
タビライザバー2より構成される。そしてスタビライザ
金具1とスタビライザバー2で水平支持機構(スタビラ
イザ)を構成している。
ここで、第8図に示す稠密化燃料集合体5と制御棒11の
配置の関係はK格子型と呼ばれ、燃料集合体5の2体に
十字型制御棒11の1体が対応する配置構成となる。本構
造に対応する炉内構造は、第2図に示すように、燃料集
合体支持用の燃料支持金具6と十字筒型制御棒案内管3
の組合せ構造を基本構造とし、これに整合する炉心支持
板8,上部格子板9の組合せによつて達成される。
十字筒型制御棒案内管3は、頂部を炉心支持板8,下部を
制御棒駆動機構ハウジング7で拘束されるが、制御棒案
内管3が十字筒型であるため、炉内流動に対する受圧投
影面積が大きく、さらに流れに対する抵抗も大きく、流
動振動力が大きくなる。このため、隣接する制御棒案内
管3の十字翼先端部交点に第1図に示すようにスタビラ
イザ金具1を設け、各スタビライザ金具1はスタビライ
ザバー2で連結し、炉内全体に、第3図に示すように、
格子を組むことによつて流動振動を抑え、流動振動によ
る発生応力を十分に低減するようにした。
中性子計装管は、4体の燃料集合体5の中心部の制御棒
11を設けない位置に設置されるため、中性子計装案内管
4は、炉心支持板8の下の4体の十字筒型制御棒案内管
3の中央部に第1図及び第3図に示すように設ける。
中性子計装案内管4は、制御棒案内管3と同様に頂部を
炉心支持板8,下部を中性子計装ハウジング12で支持する
とともに、スタビライザバー2で互いに連結し、さらに
シユラウド10に固定され、流動振動に対して発生応力を
低減している。
第4図は十字筒型制御棒案内管とスタビライザ(金具と
バー)の取り合いを示す斜視図で、以下、第1図と第4
図を用いて、十字筒型制御棒案内管3,中性子計装案内管
4,スタビライザ金具1及びスタビライザバー2の取合い
構造について詳細に説明する。
スタビライザ金具1は、隣接する十字筒型制御棒案内管
3の十字翼先端部交点に設置し、その形状は、上記先端
部の水平方向の少なくとも一方向の変位を制限するた
め、両側から制御棒案内管3の十字翼先端をはさみ込む
ように構成してある。
そして、スタビライザ金具1の中性子計装案内管4が設
けられる中央部の位置には、中性子計装案内管4を設定
する穴14が設けてある。このスタビライザ金具1は、分
割構造とし、据付を容易にすることもできる。
スタビライザ金具1を4体の隣接する十字筒型制御棒案
内管3の十字翼先端部交点に設置し、各スタビライザ金
具1をスタビライザバー2で結合することにより、制御
棒案内管3はスタビライザ金具1により水平方向のねじ
りをも含めたあらゆる変形が拘束されることになる。
従つて、制御棒案内管3は、スパン長が短くなることに
よる全体的な流動振動による変形及び地震時の座屈を防
止できると同時に翼先端のみのばたつき振動あるいはね
じり振動をも同時に防止することができる。
これらにより、炉心支持板8下の下部プレナム部内の流
動振動及び地震時に対し、十分な強度を有する機能,構
造を達成することができ、K格子型炉心の最大の課題を
解決することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、燃料の稠密化を
はかつたK格子型炉心において、制御棒案内管の炉内流
動による振動に対する水平方向の支持を行い、発生応力
を1/4程度に軽減し、高サイクル疲労に対し健全性を確
保し、また、耐震強度の観点からは、座屈長さが短かく
なるため、制御棒案内管の長さ方向中央部にスタビライ
ザを設けることにより、4倍の座屈強度を得ることがで
き、さらに、中性子計装案内管の支持機構も同時に達成
することができるため、新たな支持機構を設けることな
く、簡単な炉内構造を達成でき、燃料集合体2体に対し
て制御棒1体の高燃焼炉,転換炉の実現が可能になると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の沸騰水型原子炉制御棒案内管支持機構
の一実施例を示す平面図、第2図は沸騰水型原子炉(K
格子型高燃焼炉)の一実施例を示す縦断面図、第3図は
第2図のA-A線断面図、第4図は十字筒型制御棒案内管
とスタビライザの取り合いを示す斜視図、第5図は従来
の円筒型制御棒案内管とスタビライザの取り合いを示す
斜視図、第6図は第5図のB矢視図、第7図は従来の沸
騰水型原子炉(C格子型)の横断面図、第8図は従来の
K格子型炉心配置図、第9図は従来のC格子型炉心配置
図である。 1……スタビライザ金具、2……スタビライザバー、3
……十字筒型制御棒案内管、4……中性子計装案内管、
5……燃料集合体、6……燃料支持金具、7……制御棒
ハウジング、8……炉心支持板、9……上部格子格、10
……シユラウド、11……十字形制御棒、12……中性子計
装ハウジング、13……原子炉圧力容器、14……穴。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 佑信 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 成瀬 明輔 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭63−83691(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】十字型の制御棒を炉心下部より挿入し、挿
    入された前記制御棒の先端部に該制御棒を案内する空間
    を有する制御棒案内管を配置した炉心構造において、前
    記制御棒案内管を十字筒型として、隣接する前記十字筒
    型制御棒案内管の十字翼先端部交点に前記十字筒型制御
    棒案内管の水平方向を拘束する水平支持機構を設けたこ
    とを特徴とする沸騰水型原子炉制御棒案内管支持機構。
  2. 【請求項2】前記水平支持機構は、スタビライザ金具と
    該スタビライザ金具を相互に連結する部材とよりなる特
    許請求の範囲第1項記載の沸騰水型原子炉制御棒案内管
    支持機構。
  3. 【請求項3】前記水平支持機構は、中性子計装案内管の
    水平方向支持できるように構成してある特許請求の範囲
    第1項または第2項記載の沸騰水型原子炉制御棒案内管
    支持機構。
JP62045654A 1987-02-28 1987-02-28 沸騰水型原子炉制御棒案内管支持機構 Expired - Lifetime JPH0758342B2 (ja)

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