JPH0758204B2 - 絶対値エンコーダ - Google Patents

絶対値エンコーダ

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JPH0758204B2
JPH0758204B2 JP15051089A JP15051089A JPH0758204B2 JP H0758204 B2 JPH0758204 B2 JP H0758204B2 JP 15051089 A JP15051089 A JP 15051089A JP 15051089 A JP15051089 A JP 15051089A JP H0758204 B2 JPH0758204 B2 JP H0758204B2
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slit
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淳子 木佐木
和郎 西
一 仲嶋
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は絶対値エンコーダに関し、特に数値制御(N
C)工作機械、一般産業機械等に用いられる絶対値エン
コーダに関するものである。
[従来の技術] 第2図(a),(b),(c)は例えば特開昭62-17561
3号公報に開示されたものと同様な構成の従来の絶対値
エンコーダを説明するための模式説明図である。第2図
(a)は動作説明の光線を追加図示した部分断面図であ
り、第2図(b)はパルス円板の平面図、第2図(c)
は固定スリットの平面図である。
図において、(1a),(1b)は図示しない発光ダイオー
ド,ランプ等の光源から出射した光線であり、(1)は
光線(1a),(1b)などの光線が形成する光束を表わす
照明光である。2はパルス円板(回転ディスクともい
う)、(3)はパルス円板(2)が図示しないハブなど
によって固定された回転軸、(4)は固定スリット、
(5)は光検知器アレイである。パルス円板(2)は第
2図(b)に示すように、グレイ2進コードに対応した
複数個のトラック(2a)及び分離帯(2b)で構成されて
いる。図では4ビットの場合を示しておりトラック(2
a)は分離帯(2b)を介して4トラックを構成してお
り、一般には斜線で示した不透明部はいずれも蒸着クロ
ム部であり、白い部分が各トラック(2a)に形成された
透明部のスリットである。固定スリット(4)は、第2
図(c)に示したように、パルス円板(2)の各トラッ
ク(2a)に対応して複数個のスリット部(4a)と分離部
(4b)とからなっている。また、光検知器アレイ(5)
も同様にパルス円板(2)、固定スリット(4)に対応
した複数個の受光部(5a)と不感帯部(5b)が設けられ
ている。
つぎに動作について説明する。図示しないモータ等の回
転軸(3)が回転して運転開始すると、これに同期して
パルス円板(2)が回転し、照明光(1)がパルス円板
(2)に入射する。そして各トラック(2a)の透明部を
透過したとき、固定スリット(4)に入射する。この
時、固定スリット(4)を透過する光強度は固定スリッ
ト(4)のスリット部(4a)がトラック(2a)の透明部
と一致したとき最大となり、トラック(2a)の不透明部
と一致したとき最小となる。
固定スリット(4)のスリット部(4a)と光検知器アレ
イ(5)の受光部(5a)とは光軸方向に対して一致する
位置に設置されているから、固定スリット(4)の透過
光は光検知器アレイ(5)の受光部(5a)に入射し、電
気信号に変換される。すなわち、各受光部(5a)の各出
力端子PD1〜PD4(PD4は第2図(a)では図示を省略し
ている)には第3図のような波形で示される電気信号が
得られる。これらの信号は図に示したように基準電圧V
1〜V4で比較され、図示は省略したがよく知られている
ような図示しない接続回路により矩形波に変換される。
このようにして得られた矩形波を信号処理して複号する
ことによりパルス円板(2)の回転角度の絶対値を検出
する。以上が絶対値エンコーダの基本的な動作の概略説
明である。
ところが、実際には必ずしも第3図のような綺麗な波形
の出力信号が得られないという問題が発生している。そ
の原因を究明すると以下のような現象によるものである
ことがわかった。すなわち、光線(1a)又は(1b)に矢
印で示したように、光検知器(5)の受光部(5a)又は
不感帯部(5b)に入射した光が反射されて、固定スリッ
ト(4)の分離部(4b)で再度反射し、隣りの受光部
(5a)に入射する。この結果隣り合うトラック(2a)の
信号が1つの受光部(5a)の信号に重畳される現象すな
わち第3図の各出力波形において信号のクロストークが
発生する。これらのクロストークの量は必ずしも規則的
な形状となって現われないため、上述の複合処理によっ
てクロストークの部分を除去した完全な矩形波を得るこ
とができないようになる。
[発明が解決しようとする課題] 上述のような従来の絶対値エンコーダでは、光検出器ア
レイの受光部又は不感帯部に入射した光の一部が反射し
て固定スリット面で再反射し隣接する他の受光部に入射
するために生ずる出力信号のクロストークが避けられな
いという問題がある。このようなクロストークがあると
近似的に得られる三角波信号に歪みが生じ、そのために
位相ずれが起り、正しい検出信号が得られないというこ
とが課題となっていた。結果的に発生するクロストーク
を除去するために、この原因の解明以前はひたすら、分
離部を広くしかつ受光部をトラック幅より狭くすること
で対策していた。しかし、この手法では受光パワーが減
少し、出力の電気信号レベルが小さくなり、その結果S/
N比が低下するため、角度の絶対値検出精度が依然とし
て改良されないということ等の問題があった。
この発明は上述のような問題点を解消するためになされ
たもので、固定スリットからの光反射をなくすことによ
りクロストークの影響を除去できる絶対値エンコーダを
得ることを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] この発明に係る絶対値エンコーダは、通常用いられてい
る角度の絶対値を検出する絶対値エンコーダの固定スリ
ット又はパルス円板のいずれか又はこれらの両方の面の
不透明部分に光吸収膜を設けるものである。具体的な一
例としては固定スリットを誘電体膜とクロム膜の二層状
の蒸着膜を形成して光吸収膜を構成し、写真製版によっ
てスリットパターンを形成したものである。この場合、
上述の誘電体膜に酸化クロム膜を用い、固定スリット面
の光検知器側に酸化クロム膜を形成し、その酸化クロム
膜と固定スリット面に蒸着された従来のクロム膜との膜
厚を適切に選ぶことにより目的に適合する光吸収膜を形
成している。より精密に実施するにはパルス円板にも同
様にして光吸収膜を設けてもよい。
[作用] この発明においては、光検知器の面からの反射光が固定
スリットに設けた光吸収膜により吸収されるので、再反
射することがなくなり隣接する光検知器アレイの受光面
に入射しなくなるため、各トラック間の電気信号にクロ
ストークを生ずることのない出力信号が得られる。な
お、光吸収膜として酸化クロム/クロムの二層膜が用い
られていることはよく知られた技術であるが、その作用
原理は必ずしも明確になっているものではないが、上述
のようなブラックCrという名で知られているCr23/Cr
の組合わせによる選択吸収面はCr23中のCr粒子のプラ
ズマ吸収やCrOxの半導体的振舞いが複雑に組合わされて
光吸収を機能するものと考えられている。
[実施例] 第1図はこの発明による絶対値エンコーダの一実施例を
説明する模式説明図である。図において、第2図の従来
例と同一又は相当部分には同じ符号を付し、説明を省略
する。(6)は固定スリットであり、誘電体膜(6a)、
クロム膜(6b)、スリット部(6c)により構成されてい
る。スリット部(6c)は誘電体膜(6a)とクロム膜(6
b)により形成された透明なガラス基板上の二層膜を写
真製版によりパターニングしてスリットを形成したもの
である。
誘電体膜(6a)としては酸化クロム(Cr23)膜を用
い、クロム膜(6b)との干渉効果を利用して、酸化クロ
ム側より入射する光の吸収率が最大となるように、誘電
体膜(6a)およびクロム膜(6b)の膜厚を選択する。す
なわち、酸化クロム膜(6a)とクロム膜(6b)の二層膜
により光吸収膜を構成している。
次に動作について説明する。
照明光(1)の内、光線(1a),(1b)はパルス円板
(2)のトラック部(2a)、固定スリット(6)のスリ
ット部(6c)を透過して光検知器アレイ(5)上に入射
する。光検知器アレイ(5)の受光部(5a)に入射した
光線(1a)は大部分が光電変換されて出力端PD1〜PD4
電気信号を発生する。しかしながら、受光部(5a)およ
び不感帯部(5b)で反射された光は、ガラス基板を透過
し固定スリット(6)の酸化クロム膜(6a)に入射す
る。ここで、酸化クロム膜(6a)とクロム膜(6b)とで
光吸収膜を構成しているので、酸化クロム膜(6a)面か
らの反射光は殆ど発生しない。従って、隣り合う受光部
(5a)面に上記反射光が入射することがなく、クロスト
ークを除去できる。
なお、上記実施例では固定スリット(6)にのみ酸化ク
ロム膜を追加形成して光吸収膜を設けた場合を示した
が、パルス円板(2)にもクロム膜からなる分離帯(2
b)上に酸化クロム膜を設けて光吸収膜とすることによ
りさらにクロストーク減少の効果が大きくなる。ただ
し、この場合はクロム膜の上に酸化クロム膜を形成する
ため、固定スリット(6)の場合とは光の入出射の境界
条件が異なってくるので、二層膜の膜厚形成条件は異な
る点を考慮する必要がある。
また、光吸収膜はクロム膜と酸化クロム膜(誘電体膜)
との組合せによるものを実施例で説明したが、この構成
に限定されるものではない。
[発明の効果] 以上のようにこの発明によれば、固定スリット、あるい
はさらにパルス円板にも光吸収膜を設けて、光検出器ア
レイの表面からの一部反射光が受光面へ再入射する反射
光を除去するような構成としたので、クロストークが除
去できるため高信頼性の絶対値エンコーダが得られる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例による絶対値エンコーダ
を示す要部断面説明図、第2図(a)は従来の絶対値エ
ンコーダを示す断面説明図、第2図(b)は、パルス円
板の構成図、第2図(c)は固定スリットの構成図、第
3図は出力信号波形を示す波形図である。 図において、(1)は照明光、(2)はパルス円板、
(3)は回転軸、(4)は固定スリット、(5)は光検
知器アレイ、(6a)は誘電体膜、(6b)はクロム膜であ
る。 なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2進コードで絶対番地が刻印された複数個
    のトラックを有するパルス円板と、このパルス円板に対
    応したスリットを有する固定スリットと、前記パルス円
    板と固定スリットを照明する光源と、前記パルス円板及
    び固定スリットを透過する光を検出する光検出器アレイ
    とを有し、 前記光検出器アレイ側から反射して前記固定スリット又
    はパルス円板に入射する光を吸収する光吸収膜を前記固
    定スリット又はパルス円板のいずれか、あるいはそれら
    の両方に設けたことを特徴とする絶対値エンコーダ。
  2. 【請求項2】光吸収膜を酸化クロム膜とクロム膜の二層
    膜で形成したことを特徴とする請求項1記載の絶対値エ
    ンコーダ。
JP15051089A 1989-06-15 1989-06-15 絶対値エンコーダ Expired - Lifetime JPH0758204B2 (ja)

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JP15051089A JPH0758204B2 (ja) 1989-06-15 1989-06-15 絶対値エンコーダ

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JP15051089A JPH0758204B2 (ja) 1989-06-15 1989-06-15 絶対値エンコーダ

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JPH0317514A JPH0317514A (ja) 1991-01-25
JPH0758204B2 true JPH0758204B2 (ja) 1995-06-21

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JP15051089A Expired - Lifetime JPH0758204B2 (ja) 1989-06-15 1989-06-15 絶対値エンコーダ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017058239A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 ハイデンハイン株式会社 光学式ロータリーエンコーダ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017058239A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 ハイデンハイン株式会社 光学式ロータリーエンコーダ

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JPH0317514A (ja) 1991-01-25

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