JPH0757937A - 線輪体および線輪体の製造方法ならびに変成器 - Google Patents

線輪体および線輪体の製造方法ならびに変成器

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JPH0757937A
JPH0757937A JP5206584A JP20658493A JPH0757937A JP H0757937 A JPH0757937 A JP H0757937A JP 5206584 A JP5206584 A JP 5206584A JP 20658493 A JP20658493 A JP 20658493A JP H0757937 A JPH0757937 A JP H0757937A
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conductive conductor
shaped conductive
thin plate
conductor
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Yoshinori Usui
喜則 臼井
Tetsuji Hiranabe
哲治 平鍋
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 線輪体および線輪体の製造方法ならびに
変成器に関し、簡易にして薄形の線輪体を得ること。 【構成】 絶縁性薄板1の面に形成されたU字状の
導電性導体2に連成され該U字状の導電性導体の側方に
延びる帯状の導電性導体8が折り曲げられてU字状の導
電性導体の開口9を螺旋状で磁気的に閉塞した環状路が
形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なる線輪体および
線輪体の製造方法ならびに変成器に関する。近年、各種
の電子・通信装置の分野ではプリント配線板上に回路部
品、素子などを搭載実装する実装技術が進歩し、実装部
品が小形化されるとともに実装高さがきわめて低くな
り、高密度でしかも表面実装技術が採用されるようにな
ってきている。
【0002】このために、コイルなどの線輪体や変成器
についても薄形化の対応が求められている。本発明はこ
のような要求から考え出されたものである。
【0003】
【従来の技術】薄形化の要望に対してはプリント配線板
にコイルパターンを形成し、このプリント配線板を必要
数積層して各コイルパターンの端子をそれぞれ直列に接
続することで、線輪体を構成するようにしていた。ま
た、変成器を構成するためには複数の線輪体を組み合わ
せることで可能なものであった。
【0004】プリント配線板を積層することに代えて多
層のプリント配線板を採用すれば各コイルパターン間を
接続することがパターン接続によって行なえるので効率
的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のもので、プ
リント配線板を積層するものでは接続手段が半田付けで
あることから熟練とともに作業時間が多くかかり、能率
的でなく信頼性にも欠けるものであった。
【0006】多層のプリント配線板で構成するものでは
一体に積層接続する工程が面倒であるに加えて、出来上
がった製品の信頼度も必ずしも良いとはいえずコストの
面でも問題があった。
【0007】本発明は上記従来の問題点に鑑みて、製造
性が良好でしかも信頼度のすぐれた線輪体および線輪体
の製造方法ならびに変成器を提供することを発明の課題
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明手段の構成要旨とするところは、第1の発明に
よると、絶縁性薄板の面に形成されたU字状の導電性導
体に連成され該U字状の導電性導体の側方に延びる帯状
の導電性導体が折り曲げられてU字状の開口を磁気的に
閉塞した螺旋状の環状路が形成されてなることを特徴と
する線輪体である。
【0009】第2の発明によると、U字状の導電性導体
に連成され該U字状の導電性導体の側方に延びる帯状の
導電性導体が折り曲げられその間に絶縁性薄板が介在さ
れU字状の開口を磁気的に閉塞した螺旋状の環状路が形
成されてなることを特徴とする線輪体である。
【0010】第3の発明によると、連続する絶縁性薄板
の片面に導電性導体で形成された第1の線輪体の端部が
裏面に電気的に接続され該裏面の導電性導体が隣接する
絶縁性薄板の面の第2の線輪体に導電接続されるととも
に隣接境界部で折り曲げられて第1の線輪体と第2の線
輪体とが重ね合わされ複数回の磁気的な螺旋状の環状路
が形成されてなることを特徴とする線輪体である。
【0011】第4の発明によると、絶縁性薄板の面に導
電性導体によるU字状のパターンと該U字状のパターン
に連成されて側方に延びる帯状のパターンとを形成し該
帯状のパターンを折り曲げることでU字状パターンの開
口を磁気的に閉塞することによって螺旋状の環状路を形
成するようにしたことを特徴とする線輪体の製造方法で
ある。
【0012】第5の発明によると、第1の発明ないし第
3の発明になる線輪体の何れかの線輪体それぞれを少な
くとも2つ組み合わせて構成したことを特徴とする変成
器である。
【0013】第6の発明によると、第1の発明または第
3の発明になる線輪体の何れかの線輪体と第2の発明に
なる線輪体とを組み合わせて構成したことを特徴とする
変成器である。
【0014】
【作用】上記本発明の構成手段は、第1の発明によれ
ば、絶縁性薄板の面にU字状の導電性導体が直接形成さ
れているから、形状が正確に維持されて変形することが
ない。また絶縁性薄板により別な絶縁体を介在させる必
要もない。折り曲げ可能な厚さであるから薄く多層の線
輪体にしても全体の厚さをきわめて薄いものとすること
ができる。
【0015】第2の発明によれば、導電性導体は絶縁性
薄板とは独立した別体のものであるから、厚さを任意に
設定することが可能であって電流容量に応じて選定し得
るものである。
【0016】第3の発明によれば、絶縁性薄板の片面に
線輪が形成されていることから単体で線輪体が構成され
ている。この線輪の端部を裏面に導電接続して連続した
絶縁性薄板に形成された線輪の端部に導電接続させ、こ
の隣接境界部を折り曲げて線輪同士を重ね合わせて複数
層の線輪体が構成されるものであるから高密度な層構成
の線輪体が得られる。
【0017】第4の発明によれば、展開状態で、U字状
の導電性パターンと、このU字状の導電性パターンの側
方に延びる帯状のパターンとを形成することから、要求
に応じて任意数の繰り返しパターンを形成可能である。
ジグザグ状に折り曲げれば線輪体を構成し得るが中間部
分での接続工程を要せず信頼性の良好な線輪体を得るこ
とができる。
【0018】第5の発明によれば、第1の発明になる線
輪体ないし第3の発明になる線輪体の何れかをそれぞれ
任意数複数組み合わせることで所望とする変成器を構成
し得るが、全体の厚さをきわめて薄いものとすることが
可能である。
【0019】第6の発明によれば、第1の発明になる線
輪体または第3の発明になる線輪体の何れかと第2の発
明になる線輪体とを組み合わせることで、第2の線輪体
の電流容量を所要の大電流に応じることが可能な変成器
にすることができ得る。もちろん一次側、二次側につい
ては可逆的に任意の線輪体を設定可能である。
【0020】なお、本発明でU字形と称するのはコの字
形をも含み、一方を開口する枠形の形状をいうものであ
り、説明の都合上、単にU字形として称するものであ
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の線輪体ならびに変成器につい
て、構成要旨にもとづいた実施例で図を参照しながら詳
細に説明する。
【0022】図1は本発明の第1の実施例の線輪体であ
り、図(a)に平面図、図(a)の図示手前下方からみ
た側面図を図(b)に示してある。なお、図(b)は理
解を容易とするために密着状態でない間隔を広げてジグ
ザク状に示した。
【0023】図において、上下2枚の合成樹脂などの絶
縁性薄板1の内部中間面に第1層(最上層)のU字状の
導電性導体2が薄板状に形成されており、このU字状の
導電性導体2の図示左側脚部3の先端部は絶縁性薄板1
の縁から端部が突出されて孔5を有する端子6となって
いる。
【0024】U字状の導電性導体2の図示右側脚部7の
先端右側方に一体に連成(連続形成)されて延びる帯状
の導電性導体8が、下方に折り曲げられて図示左側へと
延び左側脚部3の下面に至りこの左側脚部3と重なり合
うように構成されている。
【0025】すなわち、U字状の開口9を磁気的に閉塞
した螺旋状の導電性の環状路が形成されている。帯状の
導電性導体8についても絶縁性薄板1で両面が覆われて
いることから、重なり合った部分での電気的な短絡接続
は生じないようになっている。
【0026】本発明の第1発明は基本的にはこのような
一層の単体の線輪体11で構成されるものであるが、こ
の実施例においては連続した組体の線輪体12を構成可
能なことを示す。
【0027】左側脚部3の下面に到った帯状の導電性導
体8は同様な2層目(第1層の下層)のU字状の導電性
導体2の左側脚部3の上を横切り、折り曲げられてこの
2層目の左側脚部3の左側方に一体に連成されている。
【0028】第2層の線輪体を構成するU字状の導電性
導体2については左側脚部3先端の左側に連成された帯
状の導電性導体8と、右側脚部7先端の右側に一体に連
成された同様な帯状の導電性導体8が折り曲げられてさ
らに下側の第3層の線輪体に連成されることを繰り返
す。
【0029】以上のようにして最下層の第6層目のU字
状の導電性導体2に至り、この右側脚部7先端から絶縁
性薄板1の縁よりも端部が突出して孔14を有する端子
15で終端している。
【0030】以上のようであって、それぞれの帯状の導
電性導体8は上下の左右脚部7,8の間にわたって重な
り合うようであって、U字状の開口9を磁気的に閉塞し
全体として螺旋状の環状路が形成されていることにな
る。なお、図(a)に示されるように中心部分には貫通
した角孔16が形成されている。
【0031】線輪体12は図(b)の状態に構成される
が、最終的には上下方向を密着させて薄い積層状態に形
成される。端子6と15とが通電用の端子となる。単に
密着させた状態では変形する可能性があるために、全体
に少量の合成樹脂を適用して固め安定なものとするのが
好ましい。
【0032】この線輪体12の製造方法について図2を
参照して詳細に説明する。上段の図(a)の図示右端と
下段の図(b)の図示左端とは連続するものであるが、
紙面の都合で分断して示してある。したがって、一連の
つながったものとして説明するのでそのように理解され
たい。
【0033】図1と同様に6層の線輪のものであって左
端から順に第1層の線輪部分A、第2層の線輪部分Bと
順にC.D.Eおよび最後右端の第6層の線輪部分Fと
からなる。これらの線輪部分A〜FにはすべてにU字状
の導電性導体2と、これる含まれる左側脚部3および右
側脚部7をそなえてなるものである。
【0034】また、第1層の線輪部分Aの左側脚部3と
第6層の線輪部分Fの右側脚部7とを除いて、すべての
脚部3,7の先端側部間は帯状の導電性導体8で一体に
連成されている。
【0035】第1層の線輪部分Aの左側脚部3の先端は
孔5を有する端子6に形成露出されており、第6層の線
輪部分Fの右側脚部7の先端は孔14を有する端子15
に形成露出されている。
【0036】上記導電性導体2,8は端子6,15の露
出部分を除いてすべて絶縁性薄板1によって上下面が被
覆されており、周囲についても絶縁性薄板1の端部より
も内部に位置している。それぞれの線輪部分A〜Fの中
心部分には貫通した角孔16が形成されている。
【0037】導電性導体2,8の厚さは通電量に応じて
適宜に設定されるものであるが、折り曲げ可能な範囲で
定められる。導電性導体2,8のすべての屈曲部分は電
流に対する隅角効果の影響を避けるために円弧状に丸め
られている。
【0038】このような構成は一般に知られている、い
わゆるフレキシブルプリント配線板によって構成される
のが好適なものである。したがって、導電性導体として
は銅箔のパターンでありとくに導電性が良好で電気抵抗
の少ない純銅が好ましい。
【0039】しかしながら、軽量化などを目的とする場
合などでは柔軟な純アルミニウムを適用することも可能
である。この場合には端子6,15の部分は外部の接続
導体と半田付け接続するために金メッキなどを施すよう
にしてもよいものである。また、銅,アルミニウム以外
で電気抵抗の少ない導電性導体を適用することは要求な
どに応じてもちろん適用可能なことである。
【0040】以上のような構成で、すべての帯状の導電
性導体8の左右を図1に示される位置で折り曲げ型をそ
なえたプレス装置などによって、折り曲げることで線輪
体12とすることができる。
【0041】本発明の第2実施例の線輪体について図3
を参照して説明する。図(a)は平面図、図(a)の図
示手前下方からみた側面図を図(b)に示してある。な
お、図(b)については前実施例と同様に上下方向に拡
がった状態にして示してある。
【0042】この実施例によれは、上側の第1層のU字
状の導電性導体21の図示左側脚部22の先端は孔23
を有する端子24に突出形成されており、図示右側脚部
25の先端右側方には一体に連成された帯状の導電性導
体27が突出されるとともに、下面方向に折り曲げられ
て左側脚部22の下面に延びている。
【0043】U字状の導電性導体21の下面には矩形枠
状の絶縁性薄板31が配置されているが、一辺の切断さ
れた切り裂き部分32によって一方は帯状の導電性導体
27の下側に、他方は上側となるように挿入されてい
る。
【0044】このような挿入方法によって絶縁性薄板3
1の図示左側の部分33は第1層のU字状の導電性導体
21の左側脚部22の下面と、この下に延びている帯状
の導電性導体27との間を絶縁しており、右側の部分3
4は右側脚部25とこれから延びる帯状の導電性導体2
7との下側に位置されるようになっている。
【0045】この第2実施例によれば本発明は基本的に
構成されたことになる。すなわち、第1層のU字状の導
電性導体の開口35は磁気的に閉塞された螺旋状の導電
性の環状路が形成された線輪体が構成される。
【0046】しかしながら、本発明では一層のみに限ら
ずより多層の複数層、本実施例では2層の線輪体37が
構成されることについて説明する。第1層のU字状の導
電性導体21の左側脚部22の下部に延びた帯状の導電
性導体27はその左側で下方に折り曲げられて第2層の
U字状の導電性導体21の図示左側脚部22の先端左側
側方と一体に連成されている。
【0047】この第2層のU字状の導電性導体21の右
側脚部25の先端は孔38を有する端子39として突出
形成されている。第2層の線輪体の下側には矩形枠状の
絶縁性薄板41が配置されている。
【0048】以上のように構成されることにより、第1
層と第2層の左側脚部22,22間は絶縁性薄板31の
左側の部分33によって電気的に絶縁されており、右側
脚部25,25間は右側の部分34よって絶縁されると
ともに、この右側の部分34は第2層の右側脚部25と
その上に位置する帯状の導電性導体27とを絶縁してい
るので、第2層のU字状の線輪体を電気的に短絡接続し
ないように機能している。なお、絶縁性薄板31,41
の中央部分には貫通した角孔43が形成されている。
【0049】図3の図(b)のように2層の線輪体37
はZ状に上下に拡がるものではなく、上下方向圧縮され
て密着状態に形成されるが、絶縁性薄板31,41の位
置が移動しないように端子24,39の部分を除いて、
全体を電気絶縁性の合成樹脂で薄く被覆し固定するのが
好ましい。
【0050】上記第2実施例の線輪体の製造方法につい
て図4参照して詳細に説明する。図4の図(a)は導電
性導体の展開状態を示している。図において、図示左側
の第1層の線輪体部分Gと右側の第2の線輪部分Hとに
は、いずれもU字状の導電性導体21とそれに含まれる
左側脚部22ならびに右側脚部25とを有しており、第
1層の線輪部分Gの左側脚部22の先端は端子24に突
出形成され、第2層の線輪部分Hの右側脚部25の先端
は端子39に突出形成されている。
【0051】第1層の線輪部分Gの右側脚部25先端右
側方には一体に連成された帯状の導電性導体27が右方
に延びており、その先端は第2層の線輪部分Hの左側脚
部22の先端左側側方と一体に連成されている。
【0052】これらの導電性導体21,27は柔軟にし
て電気抵抗の低い銅の薄板であり、好ましくは純銅から
なるものである。しかしながら、軽量化などを目的とす
る場合などでは柔軟な純アルミニウムを適用することも
可能である。この場合には端子24,39の部分は外部
の接続導体と半田付け接続するために金メッキなどを施
すようにしてもよいものである。また、銅,アルミニウ
ム以外で電気抵抗の少ない導電性導体を適用することは
もちろん可能なことである。
【0053】図4の図(b)は中間に挿入される絶縁性
薄板31の平面図であって、強靱で電気絶縁性を有する
矩形枠状であって一辺に切り裂き部分32が形成されて
いる。図(c)は下面(および必要に応じて上面にも)
に付与される同様な矩形枠状の絶縁性薄板41である。
いずれも中央部分には矩形の貫通孔43が形成されてい
る。
【0054】以上の構成で図(a)の状態で図3のよう
に帯状の導電性導体27の左右部分を折り曲げ型を有す
るプレス装置により折り曲げて密着させるとともに、そ
の間に絶縁性薄板31を挿入し上下に絶縁性薄板41を
組み合わせて組み立てることにより、線輪体37を製造
することができる。
【0055】ついで、図5の分離状態の斜視図により本
発明の変成器の一実施例について説明する。図5によれ
ば、図1に示される線輪体12の組み立てられたもの
と、図3に示される線輪体37の組み立てられたものと
をそれぞれ上下関係となるように配置させ、その上下に
磁性体(たとえばフエライト)からなる一対のE形コア
45,45を対向配置させた状態が示される。
【0056】線輪体12を一次側とし、線輪体37を二
次側とすることにする。一次側の線輪体12の孔16と
二次側の線輪体37の孔43とを一致させることにより
E形コア45,45の中央部分の凸条を各孔に挿入させ
るとともに、左右両端の凸条を各線輪体の両側に位置さ
せて上下のE形コア45,45を合わせ、各凸条間を密
着させる。
【0057】以上の状態が図6の図(a)の上方に示さ
れる。E形コア45,45が分離しないようにして密着
した状態を維持させるために、E形コア45,45の周
囲を薄く強靱な粘着テープで巻くか、または熱収縮テー
プを適用して締め付け固定する。このようにして変成器
47ができあがる。本実施例によると巻き回比が6対2
の変成器となる。
【0058】図(a)の下方の斜視図に示される端子台
51に取り付けることで取り扱い性が良好となる。端子
台51は合成樹脂成形品であり、左右の両側に孔52を
有する壁53と底板54とからなり、底板54には4箇
所に端子55を有する。上方から変成器47を嵌め込み
端子6,15,24,39の各孔を端子台51の端子5
5に嵌め合わせて半田付け接続させる。
【0059】この状態が図(b)の側面図に示される。
端子55は側面視L形であって底板54と平行方向に突
出しており、プリント配線板などに表面実装させて半田
付け接続させることができる。変成器47の側面に対し
て壁53の孔52から適当な接着剤を注入塗布して接着
固定させる。
【0060】以上のようにして端子台付きの変成器が完
成されるが、本発明の変成器はまた図7に示されるよう
に、端子台に取り付けることなく単体で実装可能なよう
にも構成し得るものである。変成器47の各端子6,1
5,24,39をZ形に折り曲げ、先端面がプリント配
線板の接続パターンに接するように形成することで直接
半田付け実装し得る。
【0061】本発明の第3発明の線輪体についての実施
例を図8を参照してその製造方法について説明する。図
8は展開状態が示されており、基本的には連続した絶縁
性薄板61の両面に線輪用と連成用の導電性導体が形成
されることにより構成されるものである。
【0062】図示左側から順に線輪体A:B,C:D,
E:Fの3組の対から構成される。まず、A:Bの対に
よれば第1のU字形の導電性導体62と第2のU字形の
導電性導体63とからなる。第1,第2のU字形の導電
性導体62,63はほぼ相似形であって、各導体は間隔
を設けて並行状態に形成されている。
【0063】それぞれに図示左側脚部64,65と右側
脚部66,67とを有しており、第1のU字形の導電性
導体62の右側脚部66と第2のU字形の導電性導体6
3の左側脚部65とはそれぞれの先端部から互いの側方
に延びる一体の帯状の導電性導体68で接続されてい
る。この結果、2回転には及ばない渦巻き状の環状の線
輪体69が形成されている。
【0064】第1のU字形の導電性導体62の左側脚部
64の先端は絶縁性薄板61の縁よりも突出されてお
り、孔71を有する端子73となっている。第2のU字
形の導電性導体63の右側脚部67の先端部には2個の
貫通孔73が形成されており、孔の内面には導電性導体
が付与されて裏面の帯状の導電性導体74と導電接続さ
れている。
【0065】A:Bの対69の図示右側に隣接するC:
Dの対によれば連続した絶縁性薄板61の裏面に第3の
U字形の導電性導体71と、第4のU字形の導電性導体
72とが形成されており、第3,第4のU字形の電導性
導体71,72はほぼ相似形であって、各導体は間隔を
設けて並行状態に形成されている。
【0066】それぞれに図示左側脚部73,74と右側
脚部75,76とを有しており、第3のU字形の導電性
導体71の左側脚部73と第4のU字形の導電性導体7
2の右側脚部76とはそれぞれの先端部から互いの側方
に延びる一体の帯状の導電性導体77で接続されてい
る。
【0067】第3のU字形の導電性導体71の右側脚部
75の先端は隣接する線輪体69の第2のU字形の導電
性導体63の右側脚部67に導電接続された裏面の帯状
の導電性導体74と接続されている。
【0068】第4のU字形の導電性導体72の左側脚部
74の先端部に2個の貫通孔78が形成されており、孔
の内面には導電性導体が付与されて表面に形成された帯
状の導電性導体79と導電接続されている。この帯状の
導電性導体79は第3,第4のU字形の導電性導体の右
側脚部75,76の先端側方向に延びている。この結
果、ほぼ2回転の渦巻き環状の線輪体81が形成されて
いる。
【0069】C:Dの対81の図示右側に隣接するE:
Fの対によれば、連続した絶縁性薄板61の表面に、第
5のU字形の導電性導体85と第6のU字形の導電性導
体86とが形成されており、この第5,第6のU字形の
導電性導体85,86はほぼ相似形であって、各導体は
間隔を設けて並行状態に形成されている。
【0070】それぞれに図示左側脚部87,88と右側
脚部89,91とを有しており、第5のU字形の導電性
導体85の右側脚部89と第6のU字形の導電性導体8
6の左側脚部88とはそれぞれの先端部から互いの側方
に延びる一体の帯状の導電性導体92で接続されてい
る。
【0071】第5のU字形の導電性導体85の左側脚部
87の先端は隣接する線輪体81の第4のU字状の導電
性導体72の左側脚部74に導電接続された表面の帯状
の導電性導体79と連成接続されている。この結果、2
回転におよばない渦巻き環状の線輪体93が形成されて
いる。
【0072】第6のU字状の導電性導体86の右側脚部
91の先端部に2個の貫通孔94が形成されており、孔
の内面には導電性導体が付与されて裏面に形成された帯
状の導電性導体95と導電接続されている。この帯状の
導電性導体95は絶縁性薄板61の縁よりも突出されて
孔96を有する端子97として終端形成されている。ま
た、それぞれの線輪体69,81,93の中央部分には
矩形状の貫通孔98が設けられている。
【0073】以上のような構成は一般に知られている、
いわゆるフレキシブルプリント配線板によって構成され
るのが好適なものである。したがって、導電性導体とし
ては銅箔のパターンであり、とくに導電性が良好で電気
抵抗の少ない純銅が好ましい。
【0074】しかしながら、軽量化などを目的とする場
合などでは柔軟な純アルミニウムを適用することも可能
である。この場合には端子73,97の部分は外部の接
続導体と半田付け接続するために、金メッキなどを施す
ようにしてもよいものである。また、銅,アルミニウム
以外で電気抵抗の少ない導電性導体を適用することは要
求などに応じてもちろん適用可能なことである。
【0075】上記構成で、互いに隣接するA:B対の線
輪体69と、C:D対の線輪体81の隣接境界である帯
状の導電性導体74の箇所で折り曲げ、C:D対の線輪
体81が下側となるようにして重ね合わせる。
【0076】さらに、C:D対の線輪体81とE:F対
の線輪体93の隣接境界である帯状の導電性導体79の
箇所で折り曲げ、E:F対の線輪体93がその最も下側
となるようにして重ね合わせる。
【0077】このようにして折り曲げ加工した状態が図
9の図(a)の平面図、図(a)の図示手前下方からみ
た側面図を図(b)、に示してある。図(b)に示され
るように、それぞれの線輪体の間と上下面に対して、図
4の図(c)に示されるような形状の矩形枠状の絶縁性
薄板99を挿入ならびに配置させ、すべての導電性導体
間を短絡しないように絶縁隔離させるとともに、図
(b)のジグザグ状を密着するように重ね合わせる。
【0078】本実施例によると図8から明らかなように
展開状態では、A:B対の渦巻き環状の線輪体69の渦
巻き方向は端子73を始点とすると右巻きである。C:
D対の渦巻き環状の線輪体81の渦巻き方向は帯状の導
電性導体74を始点とすると左巻きである。E:F対の
渦巻き環状の線輪体93の渦巻き方向は帯状の導電性導
体79を始点とすると、A:B対の線輪体69と同方向
の右巻きである。
【0079】このように互いに隣接するパターンの渦巻
き方向は反対方向であるが、上述のようにジグザグ状に
折り曲げて重ね合わせることによってすべての方向は一
致することになるものである。このことは最も重要な要
点である。
【0080】絶縁性薄板99が移動したり線輪体相互の
位置が変化しないように電気絶縁性の合成樹脂を適用し
て固定することが好ましく、このうよにして線輪体10
1が得られる。この実施例の線輪体101は合計で6回
巻きの線輪体であって、実質的に図1の線輪体12と同
様に扱い得る。したがって、単体あるいは図6、図7の
変成器に組み合わせ適用し得るものであることはいうま
でもないことである。
【0081】本発明は以上説明の実施例に限定されるも
のではなく、巻き回数は少なくとも1回に適用可能であ
って、それ以上の巻き回数は任意とし得ることである。
線輪体単体としても可能であるが、コアとの組み合わせ
も可能なものである。
【0082】コアについてもE形に限らずF形やEI形
の組み合わせでも可能であり、その他の形状でももちろ
んよいものである。変成器についても線輪体は一対一に
限らず複数対として任意対の組み合わせが可能であるほ
か、特許請求の範囲を含めてあらゆる組み合わせに任意
に適用し得る。
【0083】その他、変成器も独立の線輪体の組み合わ
せではなく、途中適宜な位置に端子を形成した単巻き形
の変成器とすることも含まれる。
【0084】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の線
輪体および線輪体の製造方法ならびに変成器によれば、
展開状態で導電性導体を形成しておき、絶縁性薄板面に
該導電性導体を形成しておくか、別途導電性導体に絶縁
性薄板を介在付与させ、折り曲げることにより、任意な
巻き回数の線輪体を形成し得るから、簡易にして信頼性
の高いものが容易に得られる。それらの選択度は要求に
応じて巧妙に選択し得るものである。
【0085】このような線輪体を組み合わせることで変
成器を容易に製造し得るから、高信頼度なものとなり、
必要に応じて単巻き変成器とすることも可能なものであ
る。導電性導体は扁平であるので電流容量を大きく設定
可能であるが、その幅ならびに厚さを容易に選定し得る
ものである。
【0086】上述のように種々の組み合わせ構成が可能
であるなど、本発明の実用上の効果は計り知れないほど
顕著なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例の線輪体
【図2】本発明第1実施例の線輪体の製造方法
【図3】本発明第2実施例の線輪体
【図4】本発明第2実施例の線輪体の製造方法
【図5】本発明の変成器(その1)
【図6】本発明の変成器(その2)
【図7】本発明の変成器(その3)
【図8】本発明第3実施例の線輪体の製造方法
【図9】本発明第3実施例の線輪体
【符号の説明】
1 絶縁性薄板 2 U字状の導電性導体 3 左側脚部 6 端子 7 右側脚部 8 帯状の導電性導体 9 開口 11 単体の線輪体 12 線輪体 15 端子 16 角孔 21 U字状の導電性導体 22 左側脚部 24 端子 25 右側脚部 27 帯状の導電性導体 31 絶縁性薄板 35 開口 39 端子 43 角孔 45 E形コア 47 変成器 51 端子台 61 絶縁性薄板 62 第1のU字形の導電性導体 63 第2のU字形の導電性導体 68,74,77、79,92 帯状の導電性導体 69,81,93 線輪体 71 第3のU字形の導電性導体 72 第4のU字形の導電性導体 85 第5のU字形の導電性導体 86 第6のU字形の導電性導体 98 角孔 99 絶縁性薄板 101 線輪体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性薄板(1)の面に形成されたU字
    状の導電性導体(2)に連接され該U字状の導電性導体
    の側方に延びる帯状の導電性導体(8)が折り曲げられ
    てU字状の開口(9)を磁気的に閉塞した螺旋状の環状
    路が形成されてなることを特徴とする線輪体。
  2. 【請求項2】 U字状の導電性導体(21)に連成され
    該U字状の導電性導体の側方に延びる帯状の導電性導体
    (27)が折り曲げられその間に絶縁性薄板(31)が
    介在されU字状の開口(35)を磁気的に閉塞した螺旋
    状の環状路が形成されてなることを特徴とする線輪体。
  3. 【請求項3】 連続する絶縁性薄板(61)の片面に導
    電性導体で形成された第1の線輪体(69)の端部が裏
    面に電気的に接続され該裏面の導電性導体(74)が隣
    接する絶縁性薄板(61)の面の第2の線輪体(81)
    に導電接続されるとともに隣接境界部で折り曲げられて
    第1の線輪体(69)と第2の線輪体(81)とが重ね
    合わされ複数回の磁気的な螺旋状の環状路が形成されて
    なることを特徴とする線輪体。
  4. 【請求項4】 絶縁性薄板(1)の面に導電性導体によ
    るU字状のパターン(2)と該U字状のパターンに連成
    されて側方に延びる帯状のパターン(8)とを形成し該
    帯状のパターンを折り曲げることでU字状パターンの開
    口(9)を螺旋状で磁気的に閉塞することによって螺旋
    状の環状路を形成するようにしたことを特徴とする線輪
    体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の線輪体ないし請求項3
    に記載の線輪体の何れかの線輪体それぞれを少なくとも
    2つ組み合わせて構成したことを特徴とする変成器。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の線輪体または請求項3
    に記載の線輪体の何れかの線輪体と請求項2に記載の線
    輪体とを組み合わせて構成したことを特徴とする変成
    器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012064941A (ja) * 2010-09-15 2012-03-29 秉豊 ▲頼▼ プレートコイル
JP2013106011A (ja) * 2011-11-16 2013-05-30 Fujitsu Ltd コイル装置の製造方法
JP2014120762A (ja) * 2012-12-14 2014-06-30 Ghing-Hsin Dien コイル及びその製造方法

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