JPH0757584B2 - 車両用シートのエアサスペンション装置 - Google Patents

車両用シートのエアサスペンション装置

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JPH0757584B2
JPH0757584B2 JP4044632A JP4463292A JPH0757584B2 JP H0757584 B2 JPH0757584 B2 JP H0757584B2 JP 4044632 A JP4044632 A JP 4044632A JP 4463292 A JP4463292 A JP 4463292A JP H0757584 B2 JPH0757584 B2 JP H0757584B2
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valve
seat cushion
cam
air
exhaust
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英世 岩佐
理 渡辺
純也 吉牟田
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INTERNATIONAL TEST & ENGINEERING SERVICES CO., LTD.
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主にトラックやオフロ
ード車等の車両用シートのエアサスペンション装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の車両用シートのエアサ
スペンション装置は、ロアフレームと、この上方に配し
シートクッションを支持するアッパーフレームとの間
に、リンク機構と空気ばねを設け、この空気ばねの内部
作用圧力でアッパーフレーム上のシートクッションに生
じる荷重を支持するようにしている。
【0003】また、着座する人の体重いかんにかかわら
ず静止状態ではシートクッションを設定基準高さに維持
し、しかも走行中の振動に応じ適当なサスペンションス
トロークを確保して最適なクッション性能を得るよう
に、空気ばねの内部空気圧を自動制御するようにしてい
る。
【0004】この代表的な車両用シートのエアサスペン
ション装置としては、例えば特開昭54−97924号
公報に示されているようなものがある。これを第13図
及び第14図により簡単に説明する。図中1は車両の床
上に固定される枠状のロアフレーム、2はこのロアフレ
ーム1の上方に配し車両用シートのシートクッション
(図示せず)を支持する枠状のアッパーフレームであ
る。このアッパーフレーム2とロアフレーム1との間に
該アッパーフレーム2を上下動可能に支持するリンク機
構3が組み付けられている。
【0005】このリンク機構3は、それぞれ左右一対ず
つのリンクバー3a,3bを枢支ピン3cでX状に枢着
すると共に、これらリンクバー3a,3bの各上下端に
それぞれ左右に亘る連結シャフト3d,3eを設け、こ
れら前方に配する上下の連結シャフト3dの両端は前記
アッパーフレーム2とロアフレーム1の左右枠部材の前
端寄りに回動可能に連結し、後方に配する連結シャフト
3eの両端はアッパーフレーム2とロアフレーム1の左
右枠部に転動コロ3fを介し前後動可能に摺合してい
る。
【0006】また、前記ロアフレーム1とアッパーフレ
ーム2間には空気ばね5が設けられ、この空気ばね5の
内部作用圧でシートクッションからアッパーフレーム2
にかかる荷重を支えている。この空気ばね5にコンプレ
ッサー等の給気源(図示せず)から給気させたり該空気
ばね5内部の空気を排気したりする給・排気弁6が、ロ
アフレーム1にブラケット9を介し取付け固定されてい
る。この給・排気弁6は図14に示す如く一個のケーシ
ングに常閉式の給気弁と排気弁とを内蔵した構成で、そ
の給気弁と排気弁との弁棒7,8が所定の間隔を存して
並列的に突出され、その弁棒7,8が個々に押し込めら
れることにより給気弁及び排気弁が開き、その押し込み
力を解除すると、内蔵した弁ばねの付勢によりそれぞれ
閉弁状態に自動復帰する。
【0007】この給・排気弁6を開閉せしめる弁切替機
構として一個のカム10が備えられている。このカム1
0は第12図に示す如く一枚の略扇形板状をなし、この
前端側頂角部と反対の後端側上下部に盛り上がったカム
面10a,10bを有している。このカム10が前端部
頂角部を前記リンク機構3の前側下端の連結シャフト3
dに回動可能に嵌合して取付けられている。このカム1
0の途中にはシャフト3dを中心とする円弧状の長穴1
0cが設けられ、この長穴10cにリンクバー3aから
突設したピン12が遊嵌されている。このピン12がリ
ンクバー3aと一緒に上下動し、そのピン12が長穴1
0c内での空走距離xを過ぎるとカム10が連動して上
下に回動するようになっている。
【0008】このような構成の車両用シートのエアサス
ペンション装置では、体重の重い着座者が座ると、シー
トクッションが予め設定した基準高さから下降し、これ
に伴い第14図の状態からリンクバー3aがピン12と
共に下方に回動し、そのピン12が長穴10c内での空
走距離x以上に回動すると、カム10が連動して押し下
げ回動せしめられる。これで上部のカム面10aが給・
排気弁6の弁棒7を押し込んで給気弁を開き、給気源か
らの圧縮空気を空気ばね5に供給し、この空気ばね5の
内部作用圧の増加によりアッパーフレーム2を押し上げ
てシートクッションを上昇させる。この上昇中には弁棒
7がカム面10aに押し込められたままで、直ぐに給気
弁が閉じることなく、リンクバー3aと共にピン12が
上昇して長穴10c内の空走距離xをすぎてからカム1
0が連動して上方に回動し、この上部のカム面10aが
弁棒7から外れて給気弁が閉じ、空気ばね5への給気が
止まってシートクッションが設定基準高さに復帰保持さ
れる。
【0009】また、前記着座者が座席から離れると、空
気ばね5の内部作用圧によりシートクッションが設定基
準高さから逆に上昇し、これに伴い第14図の状態から
リンクバー3aとピン12と共にカム10が連動して上
方に回動し、そのピン12が前記空走距離x以上に回動
すると、この下部のカム面10bが給・排気弁6の弁棒
8を押し込んで排気弁を開き、空気ばね5内の圧縮空気
を排出する。これで空気ばね5の内部作用圧が減少して
シートクッションが下降する。この下降中には弁棒8が
カム面10bに押し込められたままで、直ぐに排気弁が
閉じることなく、リンクバー3aと共にピン12が下降
して長穴10c内の空走距離xを過ぎてからカム10が
下方に回動し、その下部のカム面10bが弁棒8から外
れて排気弁が閉じ、空気ばね5内からの排気が止まって
シートクッションが設定基準高さに復帰保持される。
【0010】つまり、この車両用シートのエアサスペン
ション装置では、シートクッションが設定基準高さから
下降或いは上昇すると、これにリンク機構3のリンクバ
ー3aを介してピン12が上下動し、このピン12がカ
ム10の長穴10c内での空走距離xを過ぎると、その
ピン12にカム10が連動して空気ばね5の給・排気弁
6を動作せしめる構成である。逆に言えばシートクッシ
ョンが設定基準高さから前述の空走距離xに見合った範
囲内で上下動しても、空気ばね5は制御されない所謂不
感帯域として設定され、その上下の不感帯域ではサスペ
ンション装置本来の働きである緩衝動作を行い、その上
下の不感帯域を越えると、空気ばね5を制御してシート
クッションを設定基準高さに戻す構成である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した構
成の従来の車両用シートのエアサスペンション装置で
は、シートクッションの設定基準高さから上方及び下方
のそれぞれの不感帯域がピン12と長穴10cとの空走
距離xにより定められ、上下の不感帯域を個々に調整す
ることはできない。
【0012】つまり、ピン12と長穴10cとの寸法関
係を変更しただけでは、設定基準高さから上方の不感帯
域を下方の不感帯域に関係なく狭めたり広げたり、或い
は下方の不感帯を上方の不感帯域に関係なく狭めたり広
げたりする設定はできず、両者略等しく変化してしま
う。そうかと言って、カム10の上下のカム面10a,
10b間の距離を前記空走距離xと関係なく変更する
と、シートクッションが上下の不感帯域を越えた場合に
設定基準高さに復帰できない不都合が生じる。上下の不
感帯域はそのどちらか一方を設定すると他方も決まって
しまうと言った如く設計の自由度が少ない。
【0013】このために、車両の種類や走行状態などの
多種多様な諸条件或いは運転者の好み等に応じ、それぞ
れに最適なクッション作用を得るような上下の不感帯域
の個々の自由な設定ができず、着座者に不快感や疲労感
を与える場合がある。
【0014】例えば、トラックやオフロード車など悪路
走行中には路面の凹凸による振動や衝撃がシートに伝わ
るが、その際に下から突き上げるような力、所謂底突き
(ボトミング)が発生すると、着座者は特に不快を感じ
疲労が増長する。これを設定基準高さ並びに上方の不感
帯域の幅を変えずに軽減するには、下方の不感帯域の幅
を独自に広く設定しなければならないが、そのような調
整が出来ない問題がある。
【0015】また一方、カム10が排気弁及び給気弁を
開くまでの上下の不感帯域は前述の如くピン12と長穴
10cとの間の空走距離xにより定められているが、そ
のピン12の空走距離x分の移動はシートクッションの
設定基準高さからの上下動に伴うリンクバー3aの上方
及び下方への所定の回動(角度変化θ)である。しかし
ながら、シートクッションの設定基準高さからの上下動
距離Hとリンクバー3aの上下の角度変化θとは完全に
比例関係ではなく、リンクバー3aの長さをLとする
と、 θ=2× sin-1(H/L) と言った正弦曲線を描く関係にある。
【0016】このため、リンクバー3aの長さとシート
クッションの基準高さとの選定によっては、リンクバー
3aの上下の角度変化θ(空走距離x)によるシートク
ッションの上方の不感帯域と下方の不感帯域とが互いに
大幅に相違する事態が生じる。つまり、設定基準高さか
らカム10が排気弁を開くまでのシートクッションの上
昇距離と、カム10が給気弁を開く間でのシートクッシ
ョンの下降距離とが互いに異なってしまう場合があり、
その修正ができない。
【0017】こうした場合、例えばボトミング(底突
き)を極力避けるため、下方の不感帯域を適度に広くと
るべく空走距離xを定めると、上方の不感帯域が狭くな
りすぎたり逆に必要以上に広くなりすぎたりする。その
上方の不感帯域が狭すぎると、頻繁に排気弁の開閉動作
が繰り返され、シートクッションが設定基準高さより徐
々に低くなって給気が行われるまで復帰できな事態が
起きたり、排気弁が短期間で激しく摩耗してしまったり
する問題がある。また逆に上方の不感帯域が必要以上に
広すぎると、体重の重い人が座った後は空気ばねの高い
内圧によりシートクッションが高位置に上昇したままと
なり、次に軽い人が座る場合に設定基準高さに戻らない
などの不都合が生じる。なお、特開平4−27628号
公報に記載されているエアサスペンションのように、排
気弁用の排気カムと給気弁用の給気カムをそれぞれクッ
ションフレーム側に取付けると共に、これら双方のカム
にそれぞれ作動棒を設け、シートクッションの高さに応
じてXリンクの自由リンク軸が所定の位置を越えた時に
始めて上記作動棒を介して上記カムが動くように構成し
たものが提案されている。すなわち、シートクッション
が設定基準高さよりも高くなった時に排気カムが動いて
排気弁を開弁させかつ基準高さに下降復帰するまでは排
気弁を開弁させておき、逆に、シートクッションが設定
基準高さよりも低くなった時には給気カムが動いて給気
弁を開弁させかつ基準高さに上昇復帰するまではこの給
気弁を開弁させておくようにしている。従ってこの場
合、排気弁あるいは給気弁が一旦開弁した後の復帰動作
中はカムが開弁位置に止まっている必要がある。 しかし
ながら上記従来技術(特開平4−27628号公報)の
カム構造では、復帰動作中にカムを止めておく手段がな
いため振動等の何らかの外的要因によってカムが閉弁方
向に動いてしまうことが考えられ、基準高さに確実に復
帰させることに支障がでることがある。しかもこの従来
技術は、給気弁を閉弁させるタイミングを変えるように
しているため、復帰動作が終了した時点での空気ばねへ
の給気量の多少に応じて基準高さ自体が変化してしま
い、本来の基準高さを維持できないこともきわめて問題
である。また、この従来技術では上昇側と下降側の不感
帯域を各々独立して簡単に変更することに困難を伴う。
【0018】本発明は前記事情に鑑みなされ、その目的
とするところは、そのシートクッションの設定基準高さ
から上方及び下方それぞれの不感帯域を、狭すぎたり必
要以上に広すぎたりしない範囲で、個々に自由に設定す
ることができて、シートクッションを着座者の体重等に
かかわらずシートクッションを常に効率良く設定基準高
さに復帰維持できると共に、車両の種類や走行状態など
の多種多様な諸条件或いは運転者の好み等に応じ、それ
ぞれ最適なクッション作用が得られるように設定が可能
で、走行振動による着座者の不快感や疲労感を軽減でき
る車両用シートのエアサスペンション装置を提供するこ
とにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用シートの
エアサスペンション装置は、前記目的を達成するため
に、ロアフレームと、このロアフレームの上方に配され
車両用シートのシートクッションを支持するアッパーフ
レームと、前記ロアフレームに対しアッパーフレームを
上下動可能に支持するリンク機構と、前記アッパーフレ
ームに生じる荷重を支える空気ばねと、前記空気ばねに
給気源から給気させたり該空気ばね内部から排気したり
する常閉式の給・排気弁と、前記シートクッションの上
下動に連動して前記給・排気弁を選択的に開く弁切替機
構とを備え、この弁切替機構による給・排気弁の開閉に
より空気ばね内圧を制御してシートクッションを設定基
準高さに復帰せしめる構成で、
【0020】且つ前記弁切替機構は、前記シートクッシ
ョンの上下動に伴い前記給・排気弁を支持する部材と相
対変位を生じるリンク機構のシャフトに各々騎乗状態に
係合させることで上記シャフトと常時連動するように
付けた給気用カムと排気用カムとよりなり、この給気用
カムはシートクッションの設定基準高さからの下降に伴
い一方向に所定距離以上移動すると前記給気弁の弁棒を
押し込んで開弁させる段状カム面を有すると共に、その
開弁後は前記給気弁の弁棒を押し込んだままこの弁棒の
先端部を入り込ませてシートクッションが設定基準高さ
に上昇復帰するまで開弁状態を維持しながら他方向に復
帰移動させる溝状ガイド部を上記段状カム面に隣接して
設けた構成で、前記排気用カムはシートクッションの設
定基準高さからの上昇に伴い他方向に所定距離以上移動
すると前記排気弁の弁棒を押し込んで開弁させる段状カ
ム面を有すると共に、その開弁後は前記排気弁の弁棒を
押し込んだままこの弁棒の先端部を入り込ませてシート
クッションが設定基準高さに下降復帰するまで開弁状態
を維持しながら一方向に復帰移動させる溝状ガイド部を
上記段状カム面に隣接して設けたことを特徴とする。
【0021】
【作用】前記構成の車両用シートのエアサスペンション
装置によれば、シートクッションと共にアッパーフレー
ムがリンク機構を介し上下動すると、弁切替機構の給気
用カムと排気用カムとが給・排気弁と相対変位を生じる
ように往復動する。この際、シートクッションの上下動
が設定基準高さからある範囲以内であれば、即ち給気用
カムと排気用カムとが一方向或いは他方向に所定距離以
上に移動しなければ、その排気用カムと給気用カムの段
状カム面に給・排気弁のいずれの弁棒も押し込められ
ず、その給・排気弁が閉じたままで、空気ばねに対する
給・排気が一切行われない所謂不感帯域となって、その
空気ばねがシートクッションの上下振動の緩衝を行う。
【0022】ここで体重の重い人が座るなどして、シー
トクッションが設定基準高さから前述の不感帯域を越え
て下降すると、これに伴い給気用カムが一方向に所定距
離以上移動して、この段状カム面で給気弁の弁棒を押し
込んで開弁させる。これで給気源からの圧縮空気が空気
ばねに供給され、この空気ばねの内部作用圧が増加して
アッパーフレームを押し上げ、シートクッションを上昇
復帰させる。
【0023】その開弁後のシートクッションの上昇復帰
中には、給気用カムがガイド部で弁棒を押し込んだまま
給気弁を開いた状態を維持しながら他方向に復帰移動す
る。その間、給気源から圧縮空気が空気ばねに供給し続
けられる。そして、シートクッションが空気ばねにより
押し上げられて設定基準高さまで上昇すると、給気用カ
ムのガイド部から弁棒が外れて自己付勢力により突出動
作し、これで給気弁が閉じ、空気ばねへの圧縮空気の供
給が止まってシートクッションが元の設定基準高さに復
帰保持される。
【0024】逆に、シートクッションが設定基準高さか
ら前述の不感帯域を越えて上昇すると、これに伴い排気
用カムが他方向に所定距離以上移動して、この段状カム
面で排気弁の弁棒を押し込んで開弁させる。これで空気
ばね内の圧縮空気が排出され、この空気ばねの内部作用
圧が減少してアッパーフレームと共にシートクッション
が下降復帰する。
【0025】その開弁後のシートクッションの下降復帰
中も、排気用カムがガイド部で弁棒を押し込んだまま排
気弁を開いた状態を維持しなが一方方向に復帰移動す
る。その間、空気ばね内の圧縮空気が排出し続けられ
る。そして、シートクッションが設定基準高さまで下降
すると、排気用カムのガイド部から弁棒が外れて自己付
勢力により突出動作し、これで排気弁が閉じ、空気ばね
内からの排気が止まってシートクッションが元の設定基
準高さに復帰保持される。
【0026】こうした構成の車両用シートのエアサスペ
ンション装置においては、弁切替機構として給気弁と排
気弁との各々専用の給気用カムと排気用カムとを備えて
いるので、その給気用カムと排気用カムとの各々の段状
カム面の長さをそれぞれ独自に選定することで、シート
クッションが設定基準高さから下降して給気用カムが給
気弁を開く間での距離(下方の不感帯域)と、シートク
ッションが設定基準高さから上昇して排気用カムが排気
弁を開く間での距離(上方の不感帯域)とを各々個々に
狭めたり広げたり自由に設定することが可能となる。し
かもその給気用カムと排気用カムとの各々の段状カム面
の長さを互いに異なる状態に選定しても、その給気用カ
ムと排気用カムとは、いずれも給気弁或いは排気弁を一
度開いた後、その弁棒をガイド部で押し込んだまま開弁
状態を維持しながら元の位置に復帰移動してから閉弁動
作させるので、何ら問題なくシートクッションを確実に
設定基準高さに復帰保持できるようになる。
【0027】このために、シートクッションの設定基準
高さから上方及び下方それぞれの不感帯域を、狭すぎた
り必要以上に広すぎたりしない範囲で、個々に自由に設
定することができて、シートクッションを着座者の体重
等にかかわらずシートクッションを常に効率良く設定基
準高さに復帰維持できると共に、車両の種類や走行状態
などの多種多様な諸条件或いは運転者の好み等に応じ、
それぞれ最適なクッション作用が得られるように設定が
可能で、走行振動による着座者の不快感や疲労感を軽減
できるようになる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図12に
より説明する。なお、図中図13及び図14に示した構
成と重複するものには同一符号を付して説明の簡略化を
図る。
【0029】まず、図3は車両用シートのエアサスペン
ション装置の一部断面した側面図で、従来と略同様に車
両の床A上に固定されるロアフレーム1と、このロアフ
レーム1の上方に配し車両用シートのシートクッション
(図示せず)を支持するアッパーフレーム2と、前記ロ
アフレーム1に対しアッパーフレーム2を上下動可能に
支持するリンク機構3と、前記アッパーフレーム2に生
じる荷重を支える空気ばね5と、前記空気ばね5にコン
プレッサー等の給気源(図示せず)から給気させたり該
空気ばね5内部の空気を排気したりする給・排気弁16
と、前記シートクッションが設定基準高さから上下動し
て所定の不感帯域を越えると前記給・排気弁16を選択
的に開いて空気ばね5の内圧を制御することにより該シ
ートクッションを設定基準高さに復帰せしめる弁切替機
構30とが備えられている。なお、このエアサスペンシ
ョン装置では前記ロアフレーム1とアッパーフレーム2
との間に介在してショックアブソーバ11が備えられて
いている。
【0030】前記給・排気弁16は図1及び図2に示す
如く一個のケーシングに常閉式の給気弁と排気弁とを内
蔵した構成で、その給気弁の弁棒17がケーシングの右
側面の後端寄り部から突出され、排気弁の弁棒18がケ
ーシングの左側面の前端寄りから突出され、それらの弁
棒17,18が個々に押し込められることにより給気弁
及び排気弁が開き、その押し込み力を解除すると弁ばね
の付勢により各々閉弁状態に自動復帰する。
【0031】この給・排気弁16はシートクッションの
上下動に伴い互いに相対的に変位を生じる2つの部材の
一方に取付固定されている。即ち、図1乃至図3に示す
如く、前記ロアフレーム1の左右枠部材1b相互間に横
架したビーム19上に取付ベース20を介し給・排気弁
16が水平状態で取付固定されている。この給・排気弁
16の一方の接続口16aにはコンプレッサー等の給気
源(図示せず)と連通する配管22が接続され、他方の
接続口16bには前記空気ばね5と連通する配管23が
接続されている。なお図1中16cは多孔質部材より構
成された排気口である。
【0032】前記弁切替機構30は、前記給・排気弁1
6を制御して空気ばね5の内部作用圧を増減すること
で、図3に示す如くシートクッションの基準高さMを設
定すると共に、その設定基準高さMから上方不感帯域B
と下方不感帯域Cをそれぞれ設定するものである。
【0033】即ち、この弁切替機構30は、図1及び図
2に示す如く、給気用カム31と排気用カム41とを備
えてなる。この給気用カム31と排気用カム41はそれ
ぞれ前後方向に長尺な角棒状のもので、各々の後端部に
下向きのU字形係合部32,42が一体成形され、この
係合部32,42を前記シートクッションの上下動に伴
い前記給・排気弁16を支持する部材(ロアフレーム
1)と前後方向に相対変位を生じる部材即ち、前記X状
リンク機構3のリンクバー3b下端の連結シャフト3e
に騎乗状態に係合することで、互いに前記取付ベース2
0上の給・排気弁16の左右に並列状態に配して、該連
結シャフト3eと共に前後動可能に且つ該連結シャフト
3eに対し回動可能に取付けられている。
【0034】この給気用カム31は図4に示す如く内側
上半部の面に略中間から前端までに亘る横向きの段状カ
ム面33を有している。この段状カム面33は該給気用
カム31の後方から順に連続して凹面部33aと斜面部
33bと凸面部33cとを持つ構成である。また、この
給気用カム31はこの内側面に浅い溝状ガイド部34を
有している。この溝状ガイド部34は前記段状カム面3
3の凸面部33cから一旦斜降して前記斜面部33bと
凹面部33aとを避ける状態で後方に伸ばされている。
なお、給気用カム31の内側略後半部には上下全幅に亘
り切欠した凹状逃げ部35が設けられてる。
【0035】そして前記シートクッションが設定基準高
さMから下降して給気用カム31が連結シャフト3eと
共に図6の状態から図7に示すように後方向に所定距離
D以上移動すると、この段状カム面33の斜面部33b
で給気弁の弁棒17を押し込んで開弁させる。この開弁
後は即座にその弁棒17を図8に示す如く凸面部33c
の浅い溝状ガイド部34で受入れ、その弁棒17を押し
込んだまま開弁状態を維持する。この状態でシートクッ
ションの上昇復帰に伴い連結シャフト3eと共に給気用
カム31が前方向に復帰移動する際は、図9に示す如く
弁棒17に溝状ガイド部34が摺合して該給気用カム3
1が上方に少し回動しながら復帰移動する。そしてシー
トクッションが設定基準高さMに上昇復帰する時点で、
図6に示した如く給気用カム31が元の位置に復帰し、
これで溝状ガイド部34から弁棒17が抜け外れて突出
動作し、その給気弁が閉弁するようになっている。
【0036】前記排気用カム41は図4に示す如く内側
上半部の面に略中間から前端までに亘る横向きの段状カ
ム面43を有している。この段状カム面43は該排気用
カム41の前端から後方に向け順に連続して凹面部43
aと斜面部43bと凸面部43cとを持つ構成である。
また、この排気用カム41はこの内側面に浅い溝状ガイ
ド部44を有している。この溝状ガイド部44は前記段
状カム面43の凸面部43cから一旦斜降して前記斜面
部43bと凹面部43aとを避ける状態で前方に伸ばさ
れている。
【0037】そして前記シートクッションが設定基準高
さMから上昇して排気用カム41が連結シャフト3eと
共に図6の状態から図10に示すように前方向に所定距
離E以上移動すると、この段状カム面43の斜面部43
bで排気弁の弁棒18を押し込んで開弁させる。この開
弁後は即座にその弁棒18を図11に示す如く凸面部4
3cの浅い溝状ガイド部44で受入れ、その弁棒18を
押し込んだまま開弁状態を維持する。この状態でシート
クッションの下降復帰に伴い連結シャフト3eと共に排
気用カム41が後方向に復帰移動する際は、図12に示
す如く弁棒18に溝状ガイド部44が摺合して該排気用
カム41が上方に少し回動しながら復帰移動する。そし
てシートクッションが設定基準高さMに下降復帰する時
点で、図6に示した如く排気用カム41が元の位置に復
帰し、これで溝状ガイド部44から弁棒18が抜け外れ
て突出動作し、その排気弁が閉弁するようになってい
る。つまり、給気用カム31が給気弁を開くまでの後方
向の移動距離Dにより、シートクッションの設定基準高
さMからの下方の不感帯域Cが定められ、排気用カム4
1が排気弁を開くまでの前方向の移動距離Eにより、シ
ートクッションの設定基準高さMからの上方の不感帯域
Bが定められている。従って給気用カム31の段状カム
面33のD寸法と排気用カム41の段状カム面43のE
寸法を適当に設定すれば、シートクッションの設定基準
高さMからの上方及び下方の不感帯域B,Cを個々に自
由に変更できる構成である。
【0038】図5はエアサスペンション高さ(シートク
ッションの上下動高さ)とXリンク機構3の連結シャフ
ト3eの変位(給気用カム31と排気用カム41の前後
動距離)との関係を示すもので、サスペンションの上限
高さを130mm、下限高さを44mm、設定基準高さMを
90mmとすると共に、ボトミング(底突き)を極力避け
るために下方の不感帯域Cを20mmと広く設定した場
合、給気用カム31の段状カム面33のD寸法は6.2
5mmとする必要がある。この場合に排気用カム41の段
状カム面43のE寸法を該D寸法と同じく設定すると、
上方の不感帯域Bが狭くなりすぎて頻繁に排気弁の開閉
動作が繰り返される問題が起きることから、その上方の
不感帯域Bが必要以上に広くなりすぎない範囲で適当に
得られるように(ここでは下方の不感帯域Cと同等の2
0mmとなるように)、E寸法は9.25mmに設定してい
る。
【0039】而して、前述した車両用シートのエアサス
ペンション装置によれば、図3に示す如く、自動車の走
行振動等により、シートクッションがアッパーフレーム
2と共にリンク機構3を介し上下動すると、そのリンク
機構3の下側後部の連結シャフト3eがロアフレーム1
に対し前後動する。この連結シャフト3eの前後動に伴
い弁切替機構30の給気用カム31と排気用カム41と
が同期して前後方向に往復動せしめられる。
【0040】この際、シートクッションの上下動が設定
基準高さMから上下の不感帯域B,Cの範囲以内であれ
ば、給気用カム31と排気用カム41とが前後方向に距
離E,D以上に移動せず、それらの段状カム面33,4
3に給・排気弁16のいずれの弁棒17,18も押し込
められず、その給・排気弁16が閉じたままで、空気ば
ね5に対する給・排気が一切行われなず、この不感帯域
B,Cの範囲内では空気ばね5がシートクッションの上
下振動の緩衝を行う。
【0041】ここで体重の重い人が座るなどして、シー
トクッションが設定基準高さMから前述の不感帯域Cを
越えて下降すると、これに伴い給気用カム31が図6の
状態から図7及び図8に示す如く後方向に所定距離D以
上移動し、この段状カム面33の斜面部33bを介し凸
面部33cで給気弁の弁棒17を押し込んで開弁させ
る。これで給気源からの圧縮空気が空気ばね5に供給さ
れ、この空気ばね5の内部作用圧が増加してアッパーフ
レーム2を押し上げ、シートクッションを上昇復帰させ
る。
【0042】その給気弁の開弁後のシートクッションの
上昇復帰中には、図9に示す如く給気用カム31の溝状
ガイド部34で弁棒17を押し込んだまま、給気弁を開
いた状態を維持しながら、該給気用カム31が弁棒17
に案内される如く少し上方に回動しながら前方向に復帰
移動する。その間、給気源から圧縮空気が空気ばね5に
供給し続けられる。そして、シートクッションが空気ば
ね5により押し上げられて設定基準高さMまで上昇する
と、給気用カム31の溝状ガイド部34の後端から弁棒
17が抜け外れて自己付勢力により突出動作し、これで
給気弁が閉じ、空気ばね5への圧縮空気の供給が止まっ
てシートクッションが元の設定基準高さMに自動復帰し
て保持されると共に、給気用カム31も図6に示す元と
の状態に復帰する。
【0043】逆に、シートクッションが設定基準高さM
から前述の不感帯域Bを越えて上昇すると、これに伴い
排気用カム41が図6のから図10及び図11に示す如
く前方向に所定距離E以上移動し、この段状カム面43
の斜面部43bを介し凸面部43cで排気弁の弁棒18
を押し込んで開弁させる。これで空気ばね5内の圧縮空
気が排出され、この空気ばね5の内部作用圧が減少して
アッパーフレーム2と共にシートクッションが下降復帰
する。
【0044】その排気弁の開弁後のシートクッションの
下降復帰中も、排気用カム43の溝状ガイド部44で弁
棒18を押し込んだまま、排気弁を開いた状態を維持し
ながら、該排気用カム41が後方向に復帰移動する。そ
の間、空気ばね5内の圧縮空気が排出し続けられる。そ
して、シートクッションが設定基準高さまで下降する
と、排気用カム41の溝状ガイド部44の前端から弁棒
18が抜け外れて自己付勢力により突出動作し、これで
排気弁が閉じ、空気ばね5内からの排気が止まってシー
トクッションが元の設定基準高さMに自動復帰して保持
されると共に、排気用カム41も図6に示す元の状態に
復帰する。
【0045】こうした構成の車両用シートのエアサスペ
ンション装置においては、弁切替機構30として給気弁
と排気弁との各々専用の給気用カム31と排気用カム4
1とを備えているので、その給気用カム31と排気用カ
ム41との各々の段状カム面33,43の長さをそれぞ
れ独自に選定することで、シートクッションが設定基準
高さMから下降して給気用カム31が給気弁を開く間で
の距離D(下方の不感帯域C)と、シートクッションが
設定基準高さMから上昇して排気用カム41が排気弁を
開く間での距離E(上方の不感帯域B)とを各々個々に
狭めたり広げたり自由に設定することが可能となる。し
かもその給気用カム31と排気用カム41との各々の段
状カム面33,43の長さD,E寸法を互いに異なる状
態に選定しても、その給気用カム31と排気用カム41
とは、いずれも給気弁或いは排気弁を一度開いた後、そ
の弁棒17,18を溝状ガイド部34,44で押し込ん
だまま開弁状態を維持しながら元の位置に復帰移動して
から閉弁動作させるので、何ら問題なくシートクッショ
ンを確実に設定基準高さMに復帰保持できるようにな
る。
【0046】このために、シートクッションの設定基準
高さMから上方及び下方それぞれの不感帯域B,Cを、
狭すぎたり必要以上に広すぎたりしない範囲で、個々に
自由に設定することができて、シートクッションを着座
者の体重等にかかわらずシートクッションを常に効率良
く設定基準高さに復帰維持できると共に、車両の種類や
走行状態などの多種多様な諸条件或いは運転者の好み等
に応じ、それぞれ最適なクッション作用が得られるよう
に設定が可能で、走行振動による着座者の不快感や疲労
感を軽減できるようになる。また、図5に示した如くエ
アサスペンションの上下動高さと連結シャフトの前後動
変位が比例関係になくても、給気用カム31と排気用カ
ム41との各々の段状カム面33,43の長さD,E寸
法を選択することにより、シートクッションの設定基準
高さMから上方及び下方それぞれの不感帯域B,Cを互
いに等しくすることも可能である。
【0047】なお、本発明は前記実施例のみに限定され
ることなく、例えば給・排気弁16を取付ける部材と、
弁切替機構30の給気用カム31と排気用カム41を連
動させる部材とは、シートクッションの上下動に伴い相
対変位を生じるアッパーフレーム2やロアフレーム1や
リンク機構3のリンクバーなどのいずれか2つの部材を
適宜選択できる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範
囲であれば種々変更可である。
【0048】
【発明の効果】本発明の車両用シートのエアサスペンシ
ョン装置は、前述の如く構成したから、シートクッショ
ンの設定基準高さから上方及び下方それぞれの不感帯域
を、狭すぎたり必要以上に広すぎたりしない範囲で、個
々に自由に設定することができて、シートクッションを
着座者の体重等にかかわらずシートクッションを常に効
率良く設定基準高さに復帰維持できると共に、車両の種
類や走行状態などの多種多様な諸条件或いは運転者の好
み等に応じ、それぞれ最適なクッション作用が得られる
ように設定が可能で、走行振動による着座者の不快感や
疲労感の軽減に大いに役立つ効果が得られる。そして本
発明では、リンク機構のシャフトに騎乗状態に係合させ
た給気用カムと排気用カムがいずれも上記シャフトと常
時連動するようにしてあり、各々のカムの段状カム面に
隣接して復帰動作時に弁棒の先端部を入り込ませて案内
する前記溝状ガイド部を設けたので、給気弁あるいは排
気弁が開弁したのち復帰過程にある時に振動等の外的要
因が加わっても、設定基準高さに達する前に閉弁してし
まうことを防止でき、基準高さへの復帰を確実に行うこ
とができる。しかも給気用カムと排気用カムはいずれも
リンク機構のシャフトに対して騎乗状態に係合させるよ
うにしたから、上昇側あるいは下降側の不感帯域を変更
する必要が生じた時に、これらのカムを各々独立して容
易に付け替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用シートのエアサスペンション装
置の一実施例を示す給・排気弁と弁切替機構との関係を
示す排気用カム前進移動時の要部斜視図。
【図2】同上排気用カム後退復帰時の要部の斜視図。
【図3】同上実施例のエアサスペンション装置の略全体
の断面図。
【図4】同上実施例の給気用カムと排気用カムとの斜視
図。
【図5】同上実施例におけるエアサスペンション上下動
高さとリンク機構の連結シャフトの前後動変位との関係
曲線をグラフで示す図。
【図6】(a)は同上実施例のシートクッションが設定
基準高さに位置する時の給・排気弁と給気用カム及び排
気用カムとの位置関係を示す平面図、(b)は同側面
図。
【図7】(a)は同上実施例の給気用カムが後方に移動
して給気弁を開く寸前の平面図、(b)は同側面図。
【図8】(a)は同上実施例の給気用カムが後方に所定
距離以上移動して給気弁を開いた状態の平面図、(b)
は同側面図。
【図9】(a)は同上実施例の給気用カムが給気弁を開
いたまま前方に復帰移動している状態の平面図、(b)
は同側面図。
【図10】(a)は同上実施例の排気用カムが前方に移
動して排気弁を開く寸前の平面図、(b)は(a)のX
−X線に沿う断面図。
【図11】(a)は同上実施例の排気用カムが前方に所
定距離以上移動して排気弁を開いた状態の平面図、
(b)は(a)のY−Y線に沿う断面図。
【図12】(a)は同上実施例の排気用カムが排気弁を
開いたまま後方に復帰移動している状態の平面図、
(b)は(a)のZ−Z線に沿う断面図。
【図13】従来例を示す車両用シートのエアサスペンシ
ョン装置の斜視図。
【図14】同上従来例の給・排気弁と弁切替機構の関係
を示す拡大側面図。
【符号の説明】
1…ロアフレーム、2…アッパーフレーム、3…リンク
機構、3a…連結シャフト、5…空気ばね、16…給・
排気弁、17,18…弁棒、30…弁切替機構、31…
給気用カム、33…段状カム面、34…ガイド部、41
…排気用カム、43…段状カム面、44…ガイド部、
B,C…不感帯域、D,E…所定距離、M…シートクッ
ション設定基準高さ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−27628(JP,A) 実開 平2−8641(JP,U) 特公 平3−44930(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロアフレームと、このロアフレームの上
    方に配され車両用シートのシートクッションを支持する
    アッパーフレームと、前記ロアフレームに対しアッパー
    フレームを上下動可能に支持するリンク機構と、前記ア
    ッパーフレームに生じる荷重を支える空気ばねと、前記
    空気ばねに給気源から給気させたり該空気ばね内部から
    排気したりする常閉式の給・排気弁と、前記シートクッ
    ションの上下動に連動して前記給・排気弁を選択的に開
    く弁切替機構とを備え、この弁切替機構による給・排気
    弁の開閉により空気ばね内圧を制御してシートクッショ
    ンを設定基準高さに復帰せしめる車両用シートのエアサ
    スペンション装置において、前記弁切替機構は、前記シ
    ートクッションの上下動に伴い前記給・排気弁を支持す
    る部材と相対変位を生じるリンク機構のシャフトに各々
    騎乗状態に係合させることで上記シャフトと常時連動す
    るように取付けた給気用カムと排気用カムとよりなり、
    この給気用カムはシートクッションの設定基準高さから
    の下降に伴い一方向に所定距離以上移動すると前記給気
    弁の弁棒を押し込んで開弁させる段状カム面を有すると
    共に、その開弁後は前記給気弁の弁棒を押し込んだまま
    この弁棒の先端部を入り込ませてシートクッションが設
    定基準高さに上昇復帰するまで開弁状態を維持しながら
    他方向に復帰移動させる溝状ガイド部を上記段状カム面
    に隣接して設けた構成で、前記排気用カムはシートクッ
    ションの設定基準高さからの上昇に伴い他方向に所定距
    離以上移動すると前記排気弁の弁棒を押し込んで開弁さ
    せる段状カム面を有すると共に、その開弁後は前記排気
    弁の弁棒を押し込んだままこの弁棒の先端部を入り込ま
    せてシートクッションが設定基準高さに下降復帰するま
    で開弁状態を維持しながら一方向に復帰移動させる溝状
    ガイド部を上記段状カム面に隣接して設けたことを特徴
    とする車両用シートのエアサスペンション装置。
JP4044632A 1992-03-02 1992-03-02 車両用シートのエアサスペンション装置 Expired - Fee Related JPH0757584B2 (ja)

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