JPH075727B2 - ポリアミドブロツク共重合体の製造方法 - Google Patents

ポリアミドブロツク共重合体の製造方法

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JPH075727B2
JPH075727B2 JP5351787A JP5351787A JPH075727B2 JP H075727 B2 JPH075727 B2 JP H075727B2 JP 5351787 A JP5351787 A JP 5351787A JP 5351787 A JP5351787 A JP 5351787A JP H075727 B2 JPH075727 B2 JP H075727B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、通称ナイロンとして、広範囲に用いられてい
るポリアミド系重合体の製造方法に関する。
さらに詳しくは、ラクタムを有機分散媒体中で懸濁重合
を行わしめ、ポリアミドブロック共重合体を製造する方
法に関する。
〈従来の技術〉 ポリアミド系重合体は、一般にラクタムの開環重合によ
って製造される。
この重合方法には、溶融バルク重合、低温バルク重合及
び有機液体を用いた懸濁重合、沈澱重合がある。
懸濁重合法は、ラクタムが不溶または難溶性の有機分散
媒体中で、分散剤を用いてラクタムを懸濁させアニオン
重合触媒、及び重合活性化剤を用いてラクタムの重合を
行う方法である。
特公昭36-10636号公報には、種々のラクタムをパラフィ
ン油、シリコーン油中で、ポリアミノカプロン酸粉末、
タルクを分散剤として懸濁させ、アルカリ性触媒とイソ
シアネート、カルボヂイミド、シアンイミドなどの重合
活性化剤を用いて重合する方法が示されている。
特公昭48-42719号公報には、2−ピロリドンをノニオン
系界面活性剤を分散剤とし、N−アセチルピロリドン、
イソシアナート類、CO2等を重合開始剤として用いた方
法が示されている。
特公昭49-4837号公報には、分散剤として、分子量が少
くとも1500のオレフィン、ジオレフィンの重合体、共重
合体を用いた方法が示されている。
また、ポリアミドのブロック共重合体の製造方法として
は、特公昭54-40120号公報、特開昭58-21423号公報、特
開昭60-99128号公報、特開昭60-179423号公報などに低
温バルク重合法によるものが開示されている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 従来の技術の内、懸濁重合法で得られるラクタムのホモ
重合体では可撓性、耐衝撃性などが充分でない。
また、バルク重合法によれば共重合体は得られるが輸
送、取扱いの容易な粒状、粉末にするには、さらに特別
の装置操作を必要とする。
本発明は、改質されたラクタムの共重合体を取扱いの容
易な粉粒体で得る方法である。
〈問題を解決するための手段〉 本発明は有機分散媒体中で高分子活性化剤共存下ラクタ
ムをアニオン重合触媒を用いて懸濁重合を行なわせポリ
アミドブロック共重合体を製造する方法である。
以下にさらに詳しく述べる。
本発明において用いられるラクタムとしては、2−ピロ
リドン、α−ピペリドン、ε−カプロラクタム、エナン
トラクタム、ラウロラクタムなどのラクタムをあげるこ
とができる。
本発明に言う有機分散媒体とは、ラクタムが不溶性また
は難溶性のものを言う。
つまりラクタムの融点以上で両者をおよそ等量づつ混合
し、2層に分離する程度のものであればよい。
これに適するものは、脂肪族、脂環族の炭化水素が該当
する。
なかでも炭素数6〜16の脂肪族または脂環族炭化水素、
具体的にはn−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタ
ン、イソオクタン、シクロヘキサン、n−ドデカン、デ
カヒドロナフタリン、流動パラフィンなど及びこれらの
混合物が適している。
有機分散媒体の中に分散剤を存在させるのが安定な懸濁
状態を保ち生成するポリアミドブロック共重合体の粒径
を均一にするのに望ましい。
この分散剤は、有機分散媒体とラクタムとにそれぞれ別
の親和性部分を有している有機化合物、なかでも重合体
が適している。
ラクタムに親和性の部分とは、極性を有した部分であ
り、塩基性窒素原子を含有する部分またはカルボキシル
基含有部分である。
有機分散媒体に親和性の部分とは、非極性または弱い極
性の部分であり、具体的には、エチレン、プロピレンな
どのオレフィンの重合体部分、ブタジエン、イソプレン
などのジェンの重合体部分またこれらの共重合体部分、
アクリル酸、メタクリル酸の炭素数4以上の脂肪族また
は脂環族アルコールとのエステルから成る重合体部分な
どである。
これらの例として塩基性窒素原子含有重合体及びカルボ
キシル基含有重合体がある。
まず塩基性窒素含有重合体とは塩基性窒素原子を0.01重
量%以上、好ましくは0.05〜10重量%含有する重合体が
一般に用いられる。
塩基性窒素原子とは二級または三級アミノ基に含まれる
窒素原子、含窒素複素環に含まれる窒素原子などを指
し、塩基性窒素含有重合体とはこれら二級または三級ア
ミノ基、含窒素複素環基などを重合体主鎖または側鎖に
持つ化合物である。
塩基性窒素原子の割合が0.01重量%より少なくなると良
好な懸濁状態を維持出来ず好ましくない。
これら塩基性窒素含有重合体は、分子量が約500以上100
0万以下のものが用いられる。
分子量が500より低いと懸濁能が充分でなく、分子量が1
000万より大きい場合は、この重合体を分散剤として使
用するために有機分散媒体に溶解または均一に分散させ
る際に長時間を要するので好ましくない。
このような塩基性窒素含有重合体としては、通常塩基性
窒素を有する単量体とそれ以外のエチレン性不飽和単量
体との共重合体、エチレン系不飽和単量体の単独または
共重合体に対して塩基性窒素を有する単量体を反応させ
た重合体、例えばエチレン系不飽和単量体の単独または
共重合体に塩基性窒素を有する単量体をグラフト重合し
たグラフト共重合体、これらの変性物等が用いられる。
この塩基性窒素含有重合体については特開昭57-98513号
公報、なかでも2ページ右下欄14行〜4ページ左下欄3
行までに記述のものが好適に使用される。
これらを、例示すればアクリル酸2エチルヘキシル−α
ビニルピリジン共重合体、アクリル酸2エチルヘキシル
−βビニルピリジン共重合体、アクリル酸2エチルヘキ
シル−γビニルピリジン共重合体、アクリル酸nオクチ
ル−γビニルピリジン共重合体、メタクリル酸2エチル
ヘキシル−γビニルピリジン共重合体、メタクリル酸2
ヒドロキシエチル−γビニルピリジン共重合体、メタク
リル酸nオクチル−γビニルピリジン共重合体、アクリ
ル酸2エチルヘキシル−N,Nジメチルアミノエチルメタ
クリレート共重合体、アクリル酸2ヒドロキシエチル−
N,Nジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ア
クリル酸nオクチル−N,Nジメチルアミノエチルメタク
リレート共重合体、アクリル酸ラウリル−N,Nジメチル
アミノエチルメタクリレート共重合体、メタクリル酸2
エチルヘキシル−N,Nジメチルアミノエチルメタクリレ
ート共重合体、メタクリル酸2ヒドロキシエチル−N,N
ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、メタク
リル酸nオクチル−N,Nジメチルアミノエチルメタクリ
レート共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルと塩基
性窒素含有モノマーとの共重合体、エチレン−N,Nジメ
チルアミノエチルメタクリレート共重合体、エチレン−
N,Nジブチルアミノエチルメタクリレート共重合体、エ
チレン−アクリル酸−エチレンイミン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル−エチレンイミン共重合体等のオレフィ
ン−塩基性窒素含有モノマー共重合体、エチレン−プロ
ピレン−ジエンモノマー共重合体(以下EPDMと略記す
る)−αビニルピリジングラフト共重合体、EPDM−N,N
ジメチルアミノエチルメタクリレートグラフト共重合
体、EPDM−N,Nジブチルアミノエチルメタクリレートグ
ラフト共重合体等の塩基性窒素含有モノマーをグラフト
重合した重合体などをあげることができる。
これら重合体のうち塩基性窒素を有する単量体と(メ
タ)アクリル酸のエステルとの共重合体、エチレンと塩
基性窒素を有する単量体との共重合体などの製造方法と
しては新実験化学講座19巻34〜96ページ(1978年、丸善
社刊)に示されている公知のラジカル重合法、アニオン
重合法などを適用できる。
塩基性窒素を有する単量体をグラフト重合したエチレン
−プロピレン−ジエンモノマー共重合体の製造方法とし
ては、特開昭57-98513号公報に示された方法も適用でき
る。
次にカルボキシル基含有重合体としては酸価が2以上で
350以下、好ましくは5以上で200以下である重合体が一
般に用いられる。
酸価が2より小さいものは良好な懸濁状態が維持出来な
いので好ましくなく、酸価が350より大きいものは余分
にアニオン重合触媒を用いなくてはならず好ましくな
い。
これらの分子量は約500以上1000万以下を有するものが
適している。
分子量が上記範囲より低い場合は、該重合体の懸濁能が
充分でないので好ましくなく、上記範囲より大きい場合
は、有機分散媒体に溶解または分散させるのに長い時間
を要するので好ましくない。
このようなカルボキシル基含有重合体としては、有機分
散媒体に親和性を有するカルボキシル基含有重合体であ
れば如何なるものでも用いることができるが、通常カル
ボキシル基を有する単量体とそれ以外のエチレン系不飽
和単量体との共重合体、エチレン系不飽和単量体の単独
または共重合体に対してカルボキシル基を有する単量体
を反応させた重合体、例えばエチレン系不飽和単量体の
単独または共重合体にカルボキシル基を有する単量体を
グラフト重合したグラフト共重合体、及びこれらの変性
物等が用いられる。
このカルボキシル基含有重合体については、特開昭57-9
8512号公報、なかでも2ページ右下欄13行〜3ページ左
下欄最下行までに記述のものが好適に使用される。
好適には、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−
酢酸ビニル共重合体の無水マレイン酸変性物、メタクリ
ル酸メチル−メタクリル酸−アクリル酸2エチルヘキシ
ル共重合体、無水マレイン酸変性液状ポリブタジエンと
メタクリル酸2ヒドロキシエチルとの反応物、ポリブタ
ジエン−メタクリル酸ブチル−メタクリル酸共重合体、
EPDM−アクリル酸−メタクリル酸エチルグラフト共重合
体、EPDM−アクリル酸−メタクリル酸ブチルグラフト共
重合体、EPDM−アクリル酸−メタクリル酸2エチルヘキ
シルグラフト共重合体、EPDM−メタクリル酸−メタクリ
ル酸2ヒドロキシエチルグラフト共重合体、EPDM−メタ
クリル酸−メタクリル酸エチルグラフト共重合体、EPDM
−メタクリル酸−メタクリル酸ブチルグラフト共重合
体、EPDM−メタクリル酸−メタクリル酸2エチルヘキシ
ルグラフト共重合体、EPDM−メタクリル酸−メタクリル
酸2ヒドロキシエチルグラフト共重合体などが挙げられ
る。
なかでも、組成比(重合比)が0〜16:2〜10:98〜74か
ら成るメタクリル酸メチルとメタクリル酸とアクリル酸
2エチルヘキシルとの共重合体、ポリブタジエンのメタ
クリル酸ブチル−メタクリル酸グラフト共重合体、EPDM
含量が10〜95重量%のEPDM−メタクリル酸−メタクリル
酸ブチルグラフト共重合体等である。
これらの重合体のうち、カルボキシル基を有する単量体
とそれ以外のエチレン系不飽和単量体との共重合体、エ
チレン系不飽和単量体の単独または共重合体に対してカ
ルボキシル基を有する単量体を反応させた重合体の製造
法については新実験化学講座19巻(1978年丸善社刊)に
示された公知の方法をそのまま応用できる。
またエチレン系不飽和単量体の単独または共重合体に対
してカルボキシル基を有する単量体をグラフト重合した
グラフト共重合体の製造法については特開昭57-98512号
公報、なかでも実施例に示されている。
上記の分散剤を用い有機分散媒体中にラクタムを懸濁さ
せ、ラクタムのアニオン重合触媒及び高分子重合活性化
剤により重合を行わしめる。
本発明においては用いられるラクタムのアニオン重合触
媒は一般に公知であるものがそのまま使用可能である。
その具体例としてはアルカリ金属、アルカリ土類金属、
これらの水素化物、酸化物、炭酸塩、アルコキシド、グ
リニヤル試薬、さらには上記金属、金属化合物とラクタ
ムとの反応生成物、例えばε−カプロラクタムのナトリ
ウム塩、カリウム塩、クロロマグネシウム塩、ブロモマ
グネシウム塩、イオドマグネシウム塩などが挙げられ
る。
好ましくは、金属化合物とラクタムとの反応生成物、特
に好ましくは例えばε−カプロラクタムのナトリウム
塩、ブロモマグネシウム塩、イオドマグネシウム塩、ラ
ウロラクタムのナトリウム塩、ブロモマグネシウム塩、
イオドマグネシウム塩などである。
本発明で用いる高分子重合活性化剤とは、重合体連鎖の
末端の一部または全部にラクタム重合の官能基を持った
もので重合に用いるラクタムに可溶なものである。
この高分子活性化剤は、ラクタムの重合を促進すると共
に自身はコモノマーとなって、生成するブロック共重合
体を形成する一成分となる。
従って、重合体連鎖の持っている性質が生成するブロッ
ク共重合体に付与されるので、該共重合体の用途に応じ
て適宜選択することができる。
この例として、ポリオキシアルキレン、ポリブタジエ
ン、脂肪族ポリエステル及びポリシロキサンから選ばれ
た少くとも1種及びこれらの共重合体連鎖があげられ
る。
これらの重合体連鎖の分子量は500〜50,000程度、好ま
しくは500〜10,000程度である。
官能基の例としては、イソシアネート基、カルバモイル
ラクタム基、酸クロライド基、アシルラクタム基及びオ
キシルカルボニルラクタム基から選ばれる少くとも1種
の基である。
これらの高分子重合活性化剤の製造方法も公知であり、
たとえば末端にイソシアネート基を持つ該活性化剤は軟
質ウレタンのプレポリマーとしてよく知られているもの
と同一である。
また末端にカルバモイルラクタム基を持つ該活性化剤の
製造方法は特開昭60-99128号公報に記載があり、末端に
酸クロライド、アシルラクタムを持つ該活性化剤の製造
法は特開昭58-21423号公報に記載のごとく、複数のヒド
ロキシ基を有する炭化水素、ポリエステル、ポリシロキ
サン、ポリエーテルに複数の酸ハライド基を持つ炭化水
素を、反応させる方法がある。
末端にオキシカルボニルラクタム基を持つ高分子重合活
性化剤の製造法は特開昭60-179423号公報に記載されて
いるごとく、末端に複数のヒドロキシ基を有するポリオ
キシアルキレンと、N−クロロカルボニルラクタムを反
応させる方法がある。
なお、本発明において該活性化剤の使用に際しては、上
記方法により製造した活性化剤を必ずしも単離しなくて
もよい。
例えば、特開昭54-40120号公報に示されているように、
末端アルコール重合体とジアシルラクタム化合物との反
応による中間体としての末端にアシルラクタム基を持つ
該活性化剤の生成反応とラクタムのアニオン重合反応と
を一つの反応系内で進行させることも可能である。
本発明によるポリアミドブロック共重合体の製造法をさ
らに具体的に示す。
有機分散媒体の量はラクタム、ラクタムのアニオン重合
触媒及び高分子重合活性化剤の合計100重量部に対して5
0〜2000重量部であり、好ましくは100〜1000重量部であ
る。
有機分散媒体の量が50重量部未満の場合、懸濁状態がき
わめて不安定になり好ましくなく、2000重量部より多い
と懸濁液が単に希薄になるだけであるので好ましくな
い。
分散剤はラクタム、ラクタムのアニオン重合触媒及び高
分子重合活性化剤の合計100重量部に対して0.01〜20重
量部、好ましくは0.05〜10重量部を用いる。
分散剤の割合が0.01重量部より少ない場合は、重合時の
分散安定性が悪くなり懸濁状態を維持できず20重量部以
上の場合は分散剤による重合阻害が見られるようになり
収率低下をきたす、及び懸濁液の粘度が高くなり過ぎ攪
拌動力を多く要する上重合終了後の後処理が煩雑となり
好ましくない。
アニオン重合触媒の使用量は、ラクタム、ラクタムのア
ニオン重合触媒及び高分子重合活性化剤の総和100部に
対し、0.01重量部〜20重量部、好ましくは0.05重量部〜
10重量部である。
0.01重量部未満では、重合が完結しないため収率が低
く、20重量部より多いと経済的に好ましくない。
高分子重合活性化剤の使用量はラクタム、ラクタムのア
ニオン重合触媒及びアニオン重合活性化剤の合計100重
量部に対し、0.1重量部〜80重量部、好ましくは0.5重量
部〜70重量部用いられる。
高分子重合活性化剤の量が0.1重量部より少ない場合は
アニオン重合が非常に遅くなり、重合体の製造に要する
時間が長くなることと、ブロック共重合体としての特徴
が発現しないので好ましくない。
高分子重合活性化剤の量は、生成するブロック共重合体
に要求される物性に応じて適宜調整すればよい。
概ねこの量を増すと高分子重合活性化剤由来の性質が強
くなり、ポリアミドの性質がその分だけ弱まる。
ラクタムのアニオン重合反応は実質上無水の条件で行な
われる。
従って原料のラクタム、及び有機分散媒体等も実質上無
水の状態にしておくのが好ましい。
この理由は水分によってアニオン重合触媒が分解などに
より活性を低下させるからである。
酸素との接触も、ポリマーの着色の面からはできるだけ
避けるのが好ましい。
従って、公知の方法により脱水処理された原料を用い乾
いた窒素ガスのような不活性ガス雰囲気下で反応を行な
うのが好ましい。
本発明の有機分散媒体中での懸濁重合は、大きい規模で
は、攪拌機付反応槽で行う。
この例としては、該反応槽へあらかじめ有機分散媒体、
分散剤を入れ攪拌しておき、ラクタム及びラクタムのア
ニオン重合触媒を主体とする成分と、高分子量活性化剤
を主体とする成分とは一旦は別々にしておき、それぞれ
の定量を混合した後、該反応槽内へ導入し、有機分散媒
体中に分散懸濁せしめ、昇温して重合反応を起こさせ
る。
ここで両成分をそれぞれ定量混合するには、定量ポン
プ、例えば、ギヤーポンプ、プランジャーポンプ、ピス
トンポンプ、ベローズポンプ、チューブポンプのごとき
を用いて、両成分を連続流体混合器例えば、スタテック
ミキサー、ダイナミックミキサー、衝突混合器などへ導
入し、ここで比較的短時間に均一に混合するのが望まし
い。
これら、定量ポンプ、流体混合器及びこれらを接続する
配管、弁栓類は、両成分の流動性を維持する様、保温、
加温出来る様にしておくのが望ましい。
反応は常圧または加圧下で、温度はラクタムの融点以上
200℃以下で行われる。
ラクタムの融点未満の温度ではラクタムが結晶化し、重
合反応が完結しないため好ましくなく、200℃以上では
重合体の着色が著じるしくなるため好ましくない。
反応時の圧力は、有機分散媒体の種類と反応温度を設定
すればおのずから定まるが、不活性ガスで若干加圧して
もよい。
重合反応は3時間以内の比較的短い時間内に完了する。
重合により生成したポリアミドブロック共重合体は沈
降、過、遠心分離などの操作で分散媒体と分離し、そ
の後洗浄、乾燥などの後処理を行って取り出す。
これらの後処理法は限定されるものではなく、懸濁重合
法の後処理法として公知である方法を適用できる。
本発明によるポリアミドブロック共重合体に安定剤、顔
料、染料及び充填剤などを加えても良い。
安定剤としては3,5−ジ−t−ブチル−p−ヒドロキシ
トルエン、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオン酸ステアリルエステル、2−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ア
ミノ−4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアゾー
ル、2,2−メチレンビス(6−t−ブチル−p−クレゾ
ール)、1,6−ヘキサメチレンビス(3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸ア
ミド)、モノ−0−アクリロキシ−2,2−メチレンビス
(6−t−ブチル−p−クレゾール)などのフェノール
系安定剤;トリデシルフォスファイト、トリフェニルフ
ォスファイト、トリ(ノニルフェニル)フォスファイト
などのリン系安定剤;ジフェニルアミン、4,4′−ビス
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ジフェニルアミン、
スチレン化ジフェニルアミンなどのアミン系安定剤;ジ
ラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプ
ロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−
ドデシルチオプロピオネート)、3,9−ビス(2−ドデ
シルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,
5〕ウンデカンなどのイオウ系安定剤;その他ベンゾフ
ェノン系光吸収剤、ベンゾトリアゾール系光吸収剤、ヒ
ンダードアミン光安定剤などが使用できる。
顔料としては鉛白、銀朱、酸化コバルト、チタンブラッ
クなどの無機顔料、不溶性アゾ顔料、フタロシアニンブ
ルー、染色レーキなどの有機顔料が使用でき、染料とし
ては分散染料、カチオン染料、塩基性染料、酸性染料、
反応染料、直接染料、硫化染料、建染染料、アゾイック
染料、媒染染料、複合染料、有機溶剤溶解染料及びピグ
メントレジンカラーなどに属するいずれの染料も使用で
き、充填剤としてはカーボンブラック、タルク、チタニ
ア粉末などが使用できる。
これら安定剤、顔料、染料及び充填剤は、反応の両成分
にあらかじめ混入させるか重合反応系に添加してもよい
し、生成したポリアミド系重合体を更に溶融して成形す
る場合に添加することもできる。
〈発明の効果〉 本発明方法により塊状物、微細粒を含まない粉粒状のポ
リアミドブロック共重合体が製造できる。
このものは取扱いが容易であり、化粧料、塗料などの用
途にそのまま用いることもできる。
また該ポリアミドブロック共重合体は可塑化が可能であ
るため成形材料として射出成形、押出成形、ブロー成形
など一般の成形方法により任意の形状とすることができ
る。
また、ブロック共重合体を構成する成分を容易に変更で
きるのでホモ重合体にない耐衝撃性、可撓性、剛性など
の性質を容易に付与でき、しかもその性質もある範囲内
で調整が可能である。
〈実施例〉 実施例1 (1) 分散剤の合成 500mlの筒型フラスコに水300g、食塩13.32g、PVA−217
((株)クラレ製商品名)0.333gを仕込み均一な溶液と
した。
この溶液を30分間窒素バブリングした後、60℃に加温し
た。
次に別の容器中で、t−ドデシルメルカプタン0.015g、
アクリン酸−2−エチルヘキシル62g、N,N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレート4.66g及びアゾビスイソブチ
ロニトリル0.333gとを混合しておき30分間窒素バブリン
グした。
後者の混合物を前記の筒型フラスコ中の、60℃の温度で
550rpmの回転数で攪拌された水溶液中に一度に投入し
た。
混合物を60℃で4時間、70℃で2時間、550rpmで攪拌速
度において加熱と重合させた。
得られた重合体を水洗した後、乾燥し、アクリル酸−2
−エチルヘキシル−N,N−ジメチルアミノエチルメタク
リレート共重合体60gを得た。
(2) 懸濁重合 500mlのフラスコに前記分散剤2gとイソオクタン300gを
仕込み溶解させ、98℃に昇温し乾燥窒素を吹き込み、イ
ソオクタン約30gを蒸発させて系内を実質上無水の状態
にした。
別の容器A中で特開昭60-112825号公報実施例6に従っ
て作成した末端カルボニルカプロラクタム化ポリテトラ
メチレングリコール(数平均分子量:約3130)49.4gと
イルガノックス 1098(チバガイギー(株)製)0.25g
の混合物を80℃に保っておき、別の容器B中で無水ε−
カプロラクタム48.6g及びε−カプロラクタムマグネシ
ウムアイオダイド2gとを混合して80℃に保った。
容器A及びB内の液を80℃の温度で迅速に振盪混和し、
98℃に保たれた上記イソオクタン溶液中に注ぎ込み、50
0rpmの回転数で攪拌することにより分散させ、懸濁重合
を行なった。
重合反応は1時間で完結し、得られたスラリー液を
過、水洗後乾燥して、ナイロン−6−ポリテトラメチレ
ングリコールブロックコポリマー粉末を得た。
粉末中のポリテトラメチレングリコール含量はNMR分析
(CF3CO2H中、テトラメチルシラン基準、日立90H型NMR
分析装置使用)により38%であり、平均粒径は634μ、
収率は90%であった。
実施例2 (1) 分散剤の合成 300mlのフラスコにEPDM(住友化学工業製、エスプレン
501A)28gとイソオクタン170gとを仕込み、30分間窒
素バブリングした後、68℃に昇温し3時間攪拌し、EPDM
を完全に溶解させた。
その後、一旦室温まで冷却し、該溶液にN,N−ジメチル
アミノエチルメタクリレート2gとアゾビスイソブチロニ
トリル0.3gとを混合した。
この混合物を30分間窒素ガスでバブリングした後67℃で
7時間加熱攪拌し、EPDM−N,N−ジメチルアミノエチル
メタクリレートグラフト共重合体のイソオクタン溶液を
得た。
(2) 懸濁重合 500mlフラスコに上記EPDM−N,N−ジメチルアミノエチル
メタクリレートグラフト共重合体のイソオクタン溶液1
3.3g、イソオクタン286gとを仕込んだ以外は実施例1と
同様に懸濁重合させ、ナイロン6−ポリテトラメチレン
グリコールブロックコポリマー粉末を得た。
粉末中のポリテトラメチレングリコール含量はNMR分析
により35.6%であり、平均粒径は750μ、収率は88%で
あった。
実施例3 (1) 分散剤の合成 200mlのフラスコにEPDM(住友化学工業製、エスプレン
501A)11.1gとイソオクタン85gとを仕込み、30分間窒
素バブリングした後、68℃に昇温し3時間攪拌すること
によりEPDMを完全に溶解させた。
その後、一旦室温まで冷却し、該溶液にメタクリル酸エ
チル1.95gとメタクリル酸1.95g及びアゾビスイソブチロ
ニトリル0.15gとを混合した。
この混合物を30分間窒素バブリングした後67℃で7時間
加熱攪拌し、EPDM−メタクリル酸エチル−メタクリル酸
グラフト共重合体(酸価85)のイソオクタン溶液を得
た。
(2) 懸濁重合 500mlフラスコにEPDM−メタクリル酸エチル−メタクリ
ル酸グラフト共重合体のイソオクタン溶液13.3g、イソ
オクタン286gとを仕込み溶解させ、実施例1と同様な方
法により反応系内を実質上無水の状態にした。
別の容器Aに末端カルボニルラクタム化ポリテトラメチ
レングリコール(数平均分子量:約3130)49.4gとイル
ガノックス 1098(チバガイギー製)0.25gとの混合物
を80℃に保っておき、別の容器Bには無水ε−カプロラ
クタム47.5g及びε−カプロラクタムマグネシウムアイ
オダイド3.1gとを混合し、80℃に保った。
このA,Bの容器内の液を80℃の温度で迅速に振盪混和
し、98℃に保たれた上記イソオクタン溶液中に注ぎ込
み、550rpmの回転数で攪拌することにより分散させ、懸
濁重合を行なった。
重合反応は1時間で完結し、得られたスラリー液を
過、乾燥することにより、ナイロン6−ポリテトラメチ
レングリコールブロックコポリマー粉末が得られた。
粉末中のポリテトラメチレングリコール含量はNMR分析
により36%であり、平均粒径は462μ、収率は90%であ
った。
比較例1 (1) 活性化剤アジポイルビスカプロラクタムの合成 ピリジン160gとε−カプロラクタム452gと1丸底フラ
スコに仕込み、70℃に加温された水浴により加熱しなが
ら攪拌することにより均一な溶液とした。
該溶液にアジピン酸クロライド(東京化成(株)製試
薬)183gを70℃の水浴により加熱しながら攪拌下、一時
間かけて滴下した。
滴下終了後更に水浴による加熱、攪拌を2時間続けた。
その後反応液を攪拌された氷水中に投入し、沈澱した固
体を集め、水洗した後乾燥した。
その固体をヘキサンより再結晶することによりアジポイ
ルビスカプロラクタムの白色針状結晶約300gを得た。
(2) 懸濁重合 500mlのフラスコに上記アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル−N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合
体2gとイソオクタン300gを仕込み溶解させた。
この溶液を98℃に加熱し、乾燥窒素を吹き込みながらイ
ソオクタン約30gを留出させ、系内を実質上無水の状態
にした。
別の容器A内で無水ε−カプロラクタム49gとアジポイ
ルビスカプロラクタム1gの混合物を80℃に保っておき、
別の容器B中で無水ε−カプロラクタム48g及びカプロ
ラクタムマグネシウムブロマイド2gとを混合し、80℃に
保った。
容器A,B内の液を80℃の温度で迅速に振盪混和し、98℃
に保たれた上記イソオクタン溶液中に注ぎ込み、550rpm
の回転数で攪拌することにより分散させ、懸濁重合を行
なった。
重合反応は1時間で完結し、得られたナイロン6樹脂粉
末を過によって回収した後、乾燥した。
ナイロン6粉末の平均粒径は444μ、収率は92%であっ
た。
比較例2 実施例2のアクリル酸−2エチルヘキシル−N,N−ジメ
チルアミノエチルメタクリレート共重合体2gに代えてソ
ルビタンモノステアレート(花王石鹸(株)、Span 6
0)を用いた以外は実施例2と同様に懸濁重合を行なっ
た。
しかし、5分後には分散液が固結をはじめ、6分後には
完全に固結してしまった。
実施例4 (1) 分散剤の合成 N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート2gに代えて
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート1.14g及びメ
チルメタクリレート0.86gを用いた他は実施例2と同様
な方法でEPDM−N,Nジメチルアミノエチルメタクリレー
ト−メチルメタクリレートグラフト共重合体のイソオク
タン溶液を得た。
(2) 懸濁重合 500mlフラスコに上記EPDM−N,Nジメチルアミノエチルメ
タクリレート−メチルメタクリレートグラフト共重合体
のイソオクタン溶液6.5gとイソオクタン140gを仕込み混
合した後、実施例1と同様な手法で反応系内を実質上無
水の状態にした。
別の容器Aに特開昭60-112825号公報実施例1に従い製
造した末端カルボニルラクタム化ポリプロピレングリコ
ール(数平均分子量:約2280)57gと、酸化防止剤とし
て4,4′(α,α′ジメチルベンジル)ジフェニルアミ
ン0.1gを混合し、別の容器Bに無水ε−カプロラクタム
42.7g及び水素化ナトリウム0.3gとを混合し、80℃に保
った。
それ以降の操作は実施例1と同様に行い、ナイロン6−
ポリプロピレングリコールブロックコポリマー粉末を得
た。
粉末中のポリプロピレングリコール含量はNMR分析によ
り51%であり、平均粒径は530μ、収率は80%であっ
た。
実施例5 (1) 懸濁重合 500mlのフラスコに実施例4で製造したEPDM−N,Nジメチ
ルアミノエチルメタクリレート−メチルメタクリレート
グラフト共重合体のイソオクタン溶液13.3g、イソオク
タン286gとを混合した後、実施例1と同様な方法で反応
系内を実質上無水の状態にした。
別の容器Aに特開昭60-137930号公報実施例2に従って
製造された末端カルボニルラクタム化スター状ポリプロ
ピレングリコール(数平均分子量:約3500)52.5gと、
4,4′(α,α′ジメチルベンジル)ジフェニルアミン
0.1gを混合し、別の容器Bに無水カプロラクタム及び水
素化ナトリウム0.3g及びトリエチルアルミニウムの15wt
%トルエン溶液0.1gを混合し、80℃に保った。
それ以降の操作は実施例1に従い、ナイロン6−ポリプ
ロピレングリコールスターブロックコポリマー粉末を得
た。
粉末中のポリプロピレングリコール含量はNMR分析によ
り46%であり、平均粒径は210μ、収率は85%であっ
た。
実施例6 (1)高分子活性化剤の製造 ポリブタジエングリコール(出光石油化学(株)製、R
−45HTグレード、数平均分子量:約2200)100gを300ml
の3ッ口丸底フラスコに仕込み、80℃に保温しながら内
圧を真空ポンプによって10mmHgに減圧した。
次に攪拌しながら滴下斗からN−クロロカルボニルカ
プロラクタム17.17g(93%純度)を30分かけて滴下し
た。
圧力10mmHg、80℃の温度で攪拌しながら更に4.5時間熟
成した後、残存塩化水素を更に減圧度を高めて取り除
き、末端オキシカルボニルカプロラクタム化ポリブタジ
エン112.6gを得た。
(2) 懸濁重合 容器Aに上記高分子活性化剤50.7gと、4,4′(α,α′
ジメチルベンジル)ジフェニルアミン0.2gを混合し80℃
に保った。
容器Bには無水ε−カプロラクタム47.3g及びε−カプ
ロラクタムマグネシウムアイオダイド2gとを混合し、80
℃に保った。
上記以外は実施例1と同様に行い、ポリブタジエン−ナ
イロン6−ブロックコポリマー粉末を得た。
この粉末のポリブタジエン含量はNMR分析により40%、
平均粒径は140μ、収率は78%であった。
実施例7 (1) 懸濁重合 容器Aに、特開昭60-250029号公報実施例2に従って製
造された末端オキシカルボニルカプロラクタム化ポリε
−カプロラクトン(平均分子量:約3160)と、4,4′
(α,α′ジメチルベンジル)ジフェニルアミン0.1gと
を混合し、80℃に保温した。
上記以外は実施例1と同様に行い、ポリε−カプロラク
トン−ナイロン6−ブロックコポリマー粉末を得た。
粉末中のポリε−カプロラクトン含量はNMR分析により4
1%であった。
この粉末中には直径3m以上の粗粒が約20%程度含まれ、
収率は91%であった。
実施例8 (1)高分子活性化剤の製造 200mlの3ッ口丸底フラスコにポリテトラメチレングリ
コール100g(数平均分子量:1975)を仕込み、40℃に加
温しながら、窒素気流下攪拌した。
このフラスコ中にジブチル錫ジラウリエート0.01gを仕
込み、ついでヘキサメチレンジイソシアネート17.0gを
仕込みポリテトラメチレングリコールと反応させた。
2時間攪拌した後、乾燥ε−カプロラクタム12.0gを仕
込み、内温を80℃に昇温し、その温度で更に2時間反応
させることにより、末端カルバモイルカプロラクタム化
ポリテトラメチレングリコール129gを得た。
(2) 懸濁重合 容器Aに上記高分子活性化剤58.0gと、4,4′(α,α′
ジメチルベンジル)ジフェニルアミン0.1gを混合し、80
℃に保った。
容器Bには無水ε−カプロラクタム41.7gと水素化ナト
リウム0.3gとを混合し、80℃に保った。
上記以外は実施例4と同様に行い、ポリテトラメチレン
グリコール−ナイロン6−ブロック共重合体粉末を得
た。
この粉末のポリテトラメチレングリコール含量はNMR分
析により42%、平均粒径は620μ、収率は78%であっ
た。
実施例9 容器Aに、ポリプロピレングリコール(数平均分子量:2
000)45gと、ε−カプロラクタムとアジピン酸クロライ
ドを反応させて得られる、アジポイルビスカプロラクタ
ム10.0gとを混合し、80℃に保った。
別の容器Bに無水ε−カプロラクタム43.0gとε−カプ
ロラクタムマグネシウムブロマイド2gとを混合し、80℃
に保った。
上記以外は実施例1と同様に行い、ポリプロピレングリ
コール−ナイロン6−ブロックコポリマー粉末を得た。
粉末中のポリプロピレングリコール含量はNMR分析によ
り40%であり、収率は73%であった。
実施例10 内容積5、錨型攪拌機、ジャケット付の反応槽に実施
例1−(1)で合成した分散剤、20gとイソオクタン3
を入れ混合し、98℃に昇温し、窒素ガスを吹き込みイ
ソオクタン約0.2蒸発させた後、そのまま混合下に保
温した。
2の攪拌機付容器Aにε−カプロラクタム486g及びε
−カプロラクタムマグネシウムアイオダイド20gとを入
れ、80℃まで加熱し、攪拌して均一の液とした。
他方2の攪拌機付容器Bに、実施例1と同じ末端カル
ボニルカプロラクタム化ポリテトラメチレングリコール
494gと酸化安定剤ナウガード 445(ユニロイヤル社
製)2.5gとを入れ80℃に加熱して混合した。
容器A、Bの内容物を同時にそれぞれ独立にギヤーポン
プ(最大流量1/分、吐出圧4kg/cm2、動力0.4kw保温
ジャケット付)により100ml/分の流速でスタテックミキ
サー(長さ150mm、10mmφ、エレメント18ユニット、線
速5.4〜16.7cm/秒)に送入し、ここから該反応槽へ全量
送り込み重合を行わせた。
約10分間で固体粒子となっているのが確認されたが、1
時間後に降温、攪拌を停止して、内容スラリーを取り出
し、過、水洗、乾燥して、ナイロン6−ブロック共重
合体粉末約940gを得た。
平均粒径は533μであった。
実施例11 実施例10で用いたのと同じ反応槽へ、実施例2−(1)
で合成した分散剤のイソオクタン溶液133gと流動パラフ
ィン3を入れ混合し、160℃に昇温、窒素ガスを吹き
込み系内を実質上無水の状態にし、温度はそのまま保っ
た。
実施例10で用いたのと同じ容器A、Bを用い、容器Aに
ε−ドデカノラクタム498gを入れ、160℃に昇温してこ
れを融解させた。
更にナトリウムメトキシドの6wt%メタノール溶液3mlを
入れて混合した。
容器Bに、実施例1と同じ末端カルボニルラクタム化ポ
リテトラメチレングリコール438gとω−ドデカノラクタ
ム62gとナウガード#445 2.5gを入れ、160℃に昇温、
攪拌し均一溶液とした。
実施例10と同一のギヤーポンプとスタテックミキサーを
用い、容器A、Bの内容物を各々500ml/分の流速で混合
しながら該反応槽へ送り込み、反応させた。
約2分後で固体粒子が認められたが、さらに30分後に降
温、攪拌を停止しスラリーを取り出し、過、ヘキサン
で洗浄、続いてメタノールで洗浄して乾燥し、共重合体
粉末730gを得た。
参考例 比較例1で得られたポリアミド重合体粉末、実施例1,4,
7で得られたポリエーテルポリアミドブロック共重合体
粉末それぞれ58gを、安定剤としてイルガノックス 109
8 0.15g、マーク PEP−8(アデカアーガス社製商品
名)0.15g、及びスミライザー TL(住友化学工業製商
品名)0.15gと、ブラベンダー社製ラボプラストミルを
用いてそれぞれ240℃の温度で混練した。
これら混練品を255℃、100kg/cm2でプレスし、厚さ3mm
のプレスシートを作成した。
これらのプレスシートよりテストピースを作成しASTM−
D638に従って引張り強度を測定し、またASTM−D256に準
じて耐衝撃強度を測定した。
結果を表−1に示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機分散媒体中で、高分子重合活性剤共存
    下、ラクタムをアニオン重合触媒を用いて懸濁重合する
    ことを特徴とするポリアミドブロック共重合体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】有機分散媒体中に分散剤として、ラクタム
    と、有機分散媒体とにそれぞれ別の親和性の部分を有す
    る重合体を存在させることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の方法。
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