JPH075725A - 現像剤 - Google Patents
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- JPH075725A JPH075725A JP6050015A JP5001594A JPH075725A JP H075725 A JPH075725 A JP H075725A JP 6050015 A JP6050015 A JP 6050015A JP 5001594 A JP5001594 A JP 5001594A JP H075725 A JPH075725 A JP H075725A
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Abstract
に供される場合においても良好な転写特性を発揮するこ
とができるとともに、多数回の複写画像を安定的に形成
することができる耐久性に優れた現像剤を提供すること
にある。第2の目的は、さらに、画像濃度の環境安定性
に優れ、高温高湿環境下においても忠実な画像濃度を再
現することができる現像剤を提供することにある。 【構成】 着色粒子と、有機微粒子とを含有してなるト
ナーを含む現像剤において、前記有機微粒子が、架橋構
造を有するフッ素化アクリレート系(共)重合体である
ことを特徴とする。また、前記有機微粒子が50〜50
0nmの数平均一次粒径を有し、かつそのBET比表面
積が10〜120m2 /gであること、および、シリコ
ン樹脂被覆層が磁性体粒子の表面に形成された樹脂被覆
キャリアを含むことが好ましい。
Description
とを含有してなるトナーを含む現像剤に関する。
感光体上に、帯電、露光により静電潜像が形成され、こ
の静電潜像は現像剤により現像されてトナー像が形成さ
れ、次いでこのトナー像が転写材に転写され、定着され
て複写画像が形成される。
ロセスにおいては、以下のような問題がある。 (1)転写特性の環境依存性 画像形成プロセスの転写工程において、その転写特性が
環境に大きく依存する傾向がある。特に高温高湿環境下
で画像形成を行う場合には、常温常湿環境下で行う場合
に比べて転写材への転写率が低く、また、得られる複写
画像に転写ムラが発生することがあり、十分な転写特性
が発現されない。これは、高温高湿環境下においては、
転写特性に大きな影響を及ぼすトナーの帯電量が十分な
ものとならず、また、転写材の水分の吸収や転写材表面
への結露が生じやすく、転写材の表面電気抵抗が極端に
低下するからである。 (2)画像濃度の環境依存性 形成される複写画像の画像濃度が環境に大きく依存する
傾向があり、特に湿度環境(空気中の水分量)が画像濃
度に与える影響は大きい。例えば、ハーフトーンのグレ
ーチャートの複写画像を高温高湿環境下で形成する場
合、得られる複写画像の画像濃度は原稿濃度より高くな
り、忠実な画像濃度を再現することができない。これは
高温高湿環境下では帯電量が低下して過剰現像となるた
めである。
境安定性等の観点から、トナー中にフッ素樹脂粒子を含
有させる技術が紹介されている(特開昭53−1300
36号公報、特開昭62−75539号公報、特開昭6
2−75553号公報、特開平3−170946号公報
等参照)。これらの技術によれば、疎水性であるフッ素
樹脂粒子によって、帯電量の環境安定性が図れ、上記
(1)および(2)の問題をある程度解決することがで
きる。
用いられるフッ素樹脂粒子は、いずれも、非架橋構造で
かつフッ素原子を主鎖に含有してなる(共)重合体から
構成され、このような(共)重合体から構成されるフッ
素樹脂粒子は、非常に軟らかくて変形しやすいものであ
る。従って、このようなフッ素樹脂粒子を含有するトナ
ーを用い、トナーリサイクルシステム等を搭載した複写
機によって繰り返し画像形成を行うと、当該フッ素樹脂
粒子が、現像スリーブやキャリアに付着・融着してこれ
らを汚染してしまい、その結果、形成される複写画像に
白スジを発生させたり、トナー飛散による機内汚染を生
じさせたりする。このように、上記公報に記載の技術に
おいては、現像剤としての耐久性に劣り、多数回の複写
画像を安定的に形成することができない。
の現像剤を用いる場合にあっては、上記各公報に記載の
技術によっても、前記(2)の問題を十分に解決するこ
とができない。すなわち、2成分系現像剤におけるトナ
ーの帯電量は、トナーとキャリアの相互作用による物理
量であるため、トナーのみに疎水性の樹脂を導入しても
画像濃度の環境安定性を十分に達成することができな
い。
事情に基いてなされたものであって、本発明の第1の目
的は、高温高湿環境下での画像形成に供される場合にお
いても良好な転写特性を発揮することができるととも
に、多数回の複写画像を安定的に形成することができる
耐久性に優れた現像剤を提供することにある。本発明の
第2の目的は、さらに、画像濃度の環境安定性(濃度の
再現安定性)に優れ、高温高湿環境下においても忠実な
画像濃度を再現することができる現像剤を提供すること
にある。
粒子と、有機微粒子とを含有してなるトナーを含む現像
剤において、前記有機微粒子が、架橋構造を有する、フ
ッ素化アクリレート系の単独重合体または共重合体(以
下「フッ素化アクリレート系(共)重合体」ともいう)
であることを特徴とする。
粒子が50〜500nmの数平均一次粒径を有し、かつ
そのBET比表面積が10〜120m2 /gであること
が好ましい。
ン樹脂からなる樹脂被覆層が磁性体粒子の表面に形成さ
れてなる樹脂被覆キャリアを含むことが好ましい。
ッ素化アクリレート系(共)重合体は疎水性を有する樹
脂であるので、当該有機微粒子を含有しているトナーの
帯電量は、湿度による影響を受けにくい。従って、環境
に依存することなく十分な帯電量を有するものとなっ
て、高温高湿環境下においても優れた転写特性が発揮さ
れる。 有機微粒子を構成する、架橋構造を有するフッ素化
アクリレート系(共)重合体は、表面エネルギーの低い
樹脂であるので、当該有機微粒子を含有しているトナー
は、感光体に対するトナーの物理的付着力が小さく、こ
の観点からも転写特性に優れている。 有機微粒子を構成する、架橋構造を有するフッ素化
アクリレート系(共)重合体は、フッ素原子を側鎖に有
するものであって極めて硬度が高く、しかも、架橋構造
を有する(共)重合体であるため更に強度的に優れて変
形しにくいものである。これにより、当該有機微粒子が
現像スリーブやキャリアに付着してこれらを汚染するこ
とはなく、従って、多数回の複写画像を安定的に形成す
ることができる。 (2)有機微粒子は、トナーの着色粒子と感光体との間
に介在し、着色粒子と感光体との間の距離を規制するス
ペーサーとしての役割をも有するものである。従って、
有機微粒子の粒径(数平均一次粒径,BET比表面積)
を特定の範囲に規定することにより、着色粒子と感光体
との間の距離が有機微粒子を介して好適なものとなっ
て、着色粒子と感光体との静電的な付着力が緩和される
ことになり、この観点からも転写特性の向上が図れる。 (3)シリコン樹脂からなる樹脂被覆層が形成されてな
る樹脂被覆キャリアを併用することにより、キャリアに
ついても疎水性の樹脂が導入されることになって帯電量
の環境安定性が十分に図れ、画像濃度の環境安定性の優
れたものとなる。
発明の現像剤は、着色粒子と有機微粒子とを含有してな
るトナーを含む現像剤である。
しては、少なくともバインダー樹脂と着色剤を含有して
なるものであれば特に限定されるものではなく、従来公
知の着色粒子を用いることができる。
子は、トナーの外添剤として含有される粒子である。本
発明の現像剤は、これを構成する有機微粒子が、 架
橋構造を有し、フッ素原子を側鎖に有する、フッ素化
アクリレート系の単独重合体もしくは共重合体からなる
点に特徴を有している。
合体とは、フッ素化アクリレート繰り返し単位(以下
「F−Ac繰り返し単位」ともいう)のみにより構成さ
れた重合体をいい、フッ素化アクリレート系の共重合体
とは、前記F−Ac繰り返し単位と、他の繰り返し単位
とにより構成された共重合体をいう。
び共重合体を構成するF−Ac繰り返し単位としては、
下記化1で示される単位を挙げることができる。
2 は、少なくとも一の水素原子がフッ素原子で置換され
たアルキル基を含むアルコール化合物の水酸基の水素原
子が離脱した残基である。)
形成し得るアルコール化合物の具体例としては、炭素数
1〜18パーフルオロアルコール、「CF2 X(C
F2 )n CH2 OH」(但し、nは0もしくは1〜16
の整数であり、Xは水素原子もしくはフッ素原子を表
す。)で示される1,1−ジヒドロパーフルオロアルコ
ールもしくはトリヒドロパーフルオロアルコール、「C
F3 (CF2 )n (CH2 CH2 )(CF2 )m OH」
(但し、nは0もしくは1〜15の整数であり、mは0
もしくは1である。)で示されるテトラヒドロパーフル
オロアルコール、その他のフルオロアルコール、フルオ
ロアセチルアルコール、N−フルオロアルキルスルホニ
ル−N−アルキルアミノアルコールなどを挙げることが
でき、これらの各アルコールの具体例としては、例え
ば、特開昭64−33562号公報に例示されているも
のを挙げることができる。
において、R2 で表される残基のうち好ましいものとし
ては、 「−O(CH2 )n Cm F2m+1」(n:1〜8の整数,
m:1〜19の整数) 「−O(CH2 )p (CF2 )q H」(p:1〜8の整
数,q:1〜19の整数) を挙げることができ、特に好ましいものとして、『−O
CH2 CF3 』、『−OCH2 (CF2 )2 H』および
『−OCH2 CF2 CF3 』を挙げることができる。
リレート系の単独重合体は、2種以上のF−Ac繰り返
し単位から構成されていてもよい。
記F−Ac繰り返し単位と、他の繰り返し単位とにより
構成される。当該他の繰り返し単位としては、脂肪族オ
レフィン、ハロゲン化脂肪族オレフィン、共役ジエン脂
肪族オレフィン、芳香族ビニル系化合物、含窒素ビニル
系化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等のモ
ノマーから導入される繰り返し単位を挙げることがで
き、これらは、2種以上を組み合わせてフッ素化アクリ
レート系の共重合体を構成していてもよい。他の繰り返
し単位を導入するために用いられる上記モノマーの具体
例としては、例えば特開昭64−33562号公報に例
示されているモノマーを挙げることができ、これらのモ
ノマーのうち、帯電量の制御および成膜性の観点から、
スチレン、メチルスチレン、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルが特に好ましい。
において、良好な転写特性および画像濃度の環境安定性
の観点から、F−Ac繰り返し単位の含有率は55重量
%以上であることが好ましい。
(共)重合体は架橋構造を有するものであり、有機微粒
子の製造にあたって架橋剤が用いられる。斯かる架橋剤
としては、エチルグリコールジメタクリレート、ジエチ
レングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメ
タクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、トリメチロール
エタントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラメタクリレート等の多価アルコールメタクリレート
類;ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート等の多価アルコールアクリレー
ト類;ジビニルベンゼン等の多官能ビニルベンゼン類;
その他の化合物を単独でもしくは組み合わせて用いるこ
とができる。架橋剤の使用量としては、全モノマーに対
して0.1〜30重量%であることが好ましい。
有機微粒子は、フッ素化アクリレート系(共)重合体の
性質である疎水性と低表面エネルギー性とを兼ね備えて
いる。従って、この有機微粒子を含有してなるトナーを
含む本発明の現像剤は、優れた転写特性を有するもので
ある。また、この有機微粒子を構成するフッ素化アクリ
レート系(共)重合体は、フッ素原子を側鎖に有するも
のであって極めて硬度が高く、しかも、架橋構造を有す
る(共)重合体であるため更に強度的に優れて変形しに
くいものである。更に、他の種類のフッ素含有樹脂に比
較してガラス転移点が高く、キャリア等への融着が起こ
りにくい。従って、この有機微粒子を含有しているトナ
ーを含む本発明の現像剤を用い、多数回の複写画像の形
成を繰り返して行っても、当該有機微粒子が現像スリー
ブやキャリアに付着・融着してこれらを汚染することは
なく、形成される複写画像に白スジを発生させたり、ト
ナー飛散による機内汚染を生じさせたりする問題は生じ
ない。
その数平均一次粒径が50〜500nmであることが好
ましく、更に好ましくは50〜300nmである。ま
た、有機微粒子のBET比表面積は10〜120m2 /
gであることが好ましい。有機微粒子の大きさを上記の
ように規定することにより、外添剤としての有機微粒子
を介して、着色粒子と感光体との間の距離が好適なもの
となり、着色粒子と感光体との静電的な付着力を緩和す
ることができて転写特性を更に向上させることができ
る。有機微粒子の数平均一次粒径が50nm未満である
場合またはBET比表面積の値が120m2 /gを超え
る場合には、着色粒子と感光体との静電的な付着力を緩
和することができず、転写特性の向上効果を十分に達成
することができない。一方、有機微粒子の数平均一次粒
径が500nmを超える場合またはBET比表面積の値
が10m2 /g未満である場合には、当該有機微粒子が
着色粒子に対して十分に固着されずに遊離してしまい、
却ってトナーの帯電性を阻害してしまうことがある。有
機微粒子の形状は球形であることが好ましい。球形の有
機微粒子を用いることにより、感光体に対するトナーの
接触面積が小さくなり、転写特性を一層向上させること
ができる。
の重合法によって作製することができるが、球形の有機
微粒子を得るためには、エマルジョン重合法、ソープフ
リーエマルジョン重合法、サスペンジョン重合法等を好
ましく用いることができる。また、これら各種の重合
法、溶液重合法、バルク重合法等により得られた重合体
を溶剤に溶解した後、スプレードライ法により造粒して
作製することもできる。これらのうち、粒径および形状
の制御が容易で、帯電量の湿度依存性が少ないという観
点からソープフリーエマルジョン重合法が特に好まし
い。
加されてトナーを構成するものである。有機微粒子の添
加量としては、着色粒子の粒径によっても異なるが、例
えば体積平均粒径が4〜10μmの着色粒子に対して
0.1〜10重量%程度であることが好ましい。
機微粒子以外の外添剤が添加されていてもよい。斯かる
外添剤としては特に限定されるものではないが、例えば
シリカ、酸化チタン等の流動性向上剤を好ましく用いる
ことができる。
みからなる1成分系の現像剤として用いてもよいし、ト
ナーとキャリアとからなる2成分系の現像剤として用い
てもよい。2成分系の現像剤として用いる場合のキャリ
アとしては特に限定されるものではないが、画像濃度の
環境安定性(濃度の再現安定性)の観点から、シリコン
樹脂からなる樹脂被覆層が磁性体粒子の表面に形成され
てなる樹脂被覆キャリアであることが好ましい。
子としては、例えば鉄、Cu−Znフェライト、Cu−
Zn−Mgフェライト等のフェライト、マグネタイト等
を芯材粒子として用いることができる。
は、特に限定されないが、例えば下記化2で示すような
常温硬化反応型シリコン樹脂を好ましく用いることがで
きる。
コキシ基、ケトキシム基、アセトキシ基、アミノキシ基
を表し、R1 、R2 は、それぞれ、炭素数1〜6の低級
アルキル基を表す。〕
て特に好ましいものは、置換基がメチル基であるもので
ある。置換基がメチル基である常温硬化反応型シリコン
樹脂により得られる被覆層においては、構造が緻密にな
り撥水性がよくて耐湿性の良好なキャリアとすることが
できる。
コン樹脂としては、常温硬化反応型シリコン樹脂を用い
ると、硬化させるために特に高温に加熱することを必要
としないのでキャリアを容易に製造することができる。
常温硬化反応型シリコン樹脂は、通常の雰囲気下におい
て20〜25℃程度の温度またはこれよりわずかに高い
温度で硬化するシリコン樹脂であり、硬化のために10
0℃を超える温度を必要としないものである。
コン樹脂としては、上記の如きシリコン樹脂を単独でま
たは組み合わせて用いてもよいし、あるいは上記の如き
シリコン樹脂に他の樹脂を混合したものを用いてもよ
い。当該他の樹脂としては、シリコン樹脂と相溶性の高
いものであることが好ましい。そのような他の樹脂とし
ては、例えばアクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹
脂、アセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノー
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース
樹脂、ポリオレフイン樹脂、これらの共重合体樹脂、配
合樹脂などを挙げることができる。
粒子の表面に形成する方法としては、例えば、シリコン
樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂被覆液を調製し、この樹
脂被覆液を、キャリア芯材粒子の表面に塗布し、次いで
加熱乾燥して溶剤を除去し、硬化させる方法を挙げるこ
とができる。ここに、樹脂被覆液の塗布方法としては、
浸漬塗布、スプレー塗布流動化ペレット法等特に限定さ
れない。また、他の手段として、シリコン樹脂の微粒子
をキャリア芯材の表面に静電付着させ熱的、機械的に固
着させる、いわゆる乾式法によって樹脂被覆キャリアを
作製することもできる。
覆層が形成されてなる樹脂被覆キャリアを併用すること
により、トナーのみならずキャリアについても疎水性の
樹脂が導入されることになり、トナーの帯電量の環境安
定性が十分に図れ、後述する実施例の結果から明らかな
ように、画像濃度の環境安定性に優れたものとなり、高
温高湿環境下で複写画像を形成する場合において、過剰
現像が防止されて忠実な画像濃度を再現することができ
る。
はこれらの態様に限定されるものではない。なお、以下
において「部」は「重量部」を示す。
BET比表面積は、以下のようにして測定された値をい
う。 (数平均一次粒径)本発明における数平均一次粒径は、
乳化重合完了時の乳化液を、粒度分布測定装置「ELS
−800」(大塚電子(株)製)により粒度分布を測定
した結果による数平均一次粒径である。 (BET比表面積)BET比表面積測定装置「Flow
SorbII 2300」(島津製作所社製)を用いて
測定した。
素化アクリレート系単量体)60部、メチルメタクリレ
ート(共重合性単量体)40部からなるモノマー成分9
5重量%と、ジビニルベンゼン(架橋剤)5重量%とか
らなるモノマー混合物を用い、ソープフリーエマルジョ
ン重合を行った。得られた乳化液を濾過装置によって濾
過して重合体を得、得られた重合体を洗浄し、次いで、
スプレードライドライヤーで乾燥し、数平均一次粒径が
90nm、BET比表面積が106m2 /gである有機
微粒子Aを作製した。
00部と、カーボンブラック「モーガルL」(キャボッ
ト社製)10部とを予備混合した後、混練・粗砕・粉砕
・分級して、体積平均粒径8.5μmの着色粒子を得
た。得られた着色粒子に、有機微粒子Aを2.0重量%
の割合で添加し、さらに、疎水化処理シリカ「エアロジ
ルR805」(日本エアロジル社製)を1.0重量%の
割合で添加して、ヘンシェルミキサーで混合を行ってト
ナーを作製した。
ト粒子) 100部と、スチレン−アクリル樹脂3部と
を、水平回転翼型混合機に投入し、水平回転翼の周速が
10m/秒となる条件で、20℃で15分間混合撹拌し
た後、100℃に加熱し40分間撹拌して樹脂被覆キャ
リアを作製した。
割合で混合し、本発明の現像剤1を製造した。
フルオロ−n−プロピルアクリレート(フッ素化アクリ
レート系単量体)50部、1,1−ジヒドロパーフルオ
ロ−n−プロピルアクリレート(フッ素化アクリレート
系単量体)50部からなるモノマー成分90重量%と、
ジビニルベンゼン(架橋剤)10重量%とからなるモノ
マー混合物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、
数平均一次粒径が120nm、BET比表面積が55m
2 /gである有機微粒子Bを作製した。有機微粒子Aに
代えて有機微粒子Bを用いたこと以外は実施例1と同様
にして本発明の現像剤2を製造した。
ロ−n−プロピルメタクリレート(フッ素化アクリレー
ト系単量体)70部、スチレン(共重合性単量体)30
部からなるモノマー成分90重量%と、エチレングリコ
ールジアクリレート(架橋剤)10重量%とからなるモ
ノマー混合物を用いたこと以外は実施例1と同様にし
て、数平均一次粒径が260nm、BET比表面積が3
3m2 /gである有機微粒子Cを作製した。有機微粒子
Aに代えて有機微粒子Cを用いたこと以外は実施例1と
同様にして本発明の現像剤3を製造した。
チルメタクリレート(フッ素化アクリレート系単量体)
60部、スチレン(共重合性単量体)40部からなるモ
ノマー成分75重量%と、ジビニルベンゼン(架橋剤)
25重量%とからなるモノマー混合物を用いたこと以外
は実施例1と同様にして、数平均一次粒径が130n
m、BET比表面積が42m2 /gである有機微粒子D
を作製した。有機微粒子Aに代えて有機微粒子Dを用い
たこと以外は実施例1と同様にして本発明の現像剤4を
製造した。
外は実施例1と同様にして、数平均一次粒径が160n
m、BET比表面積が40m2 /gである有機微粒子a
を作製した。有機微粒子Aに代えて有機微粒子aを用い
たこと以外は実施例1と同様にして比較現像剤1を製造
した。
チルメタクリレートに代えてスチレンを用いたこと以外
は実施例1と同様にして、数平均一次粒径が135n
m、BET比表面積が65m2 /gである有機微粒子b
を作製した。有機微粒子Aに代えて有機微粒子bを用い
たこと以外は実施例1と同様にして比較現像剤2を製造
した。
ーを作製した。 (2) キャリアの作製 常温硬化反応型メチルシリコン樹脂をトルエンに溶解し
て被覆液を調製し、得られた被覆液を、芯材粒子 (体積
平均粒径80μmのCu−Znフェライト粒子) の表面
に塗布し、次いで、加熱乾燥して溶剤を除去して硬化さ
せることにより、キャリアを作製した。 (3) 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアとを、トナー濃度が4重
量%となる割合で混合し、本発明の現像剤5を製造し
た。
ーを作製した。 (2) キャリアの作製 実施例5と同様にしてキャリアを作製した。 (3) 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアとを、トナー濃度が4重
量%となる割合で混合し、本発明の現像剤6を製造し
た。
ーを作製した。 (2) キャリアの作製 常温硬化反応型メチルシリコン樹脂100部と、アミノ
変性シリコン樹脂4部とをトルエンに溶解して被覆液を
調製し、得られた被覆液を、芯材粒子 (体積平均粒径8
0μmのCu−Znフェライト粒子) の表面に塗布し、
次いで、加熱乾燥して溶剤を除去して硬化させることに
より、キャリアを作製した。 (3) 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアとを、トナー濃度が4重
量%となる割合で混合し、本発明の現像剤7を製造し
た。
リレートを用いたこと以外は実施例4と同様にして有機
微粒子Eを作製し、有機微粒子Aに代えて有機微粒子E
を用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機微粒子
Eが添加されたトナーを作製した。 (2) キャリアの作製 実施例7と同様にしてキャリアを作製した。 (3) 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアとを、トナー濃度が4重
量%となる割合で混合し、本発明の現像剤8を製造し
た。
ーを作製した。 (2) キャリアの作製 スチレン−メチルメタクリレート樹脂をトルエンに溶解
して被覆液を調製し、得られた被覆液を、芯材粒子 (体
積平均粒径80μmのCu−Znフェライト粒子) の表
面に塗布し、次いで、加熱乾燥して溶剤を除去して硬化
させることにより、キャリアを作製した。 (3) 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアとを、トナー濃度が4重
量%となる割合で混合し、本発明の現像剤9を製造し
た。
ーを作製した。 (2) キャリアの作製 実施例9と同様にしてキャリアを作製した。 (3) 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアとを、トナー濃度が4重
量%となる割合で混合し、本発明の現像剤10を製造し
た。
ーを作製した。 (2) キャリアの作製 実施例5と同様にしてキャリアを作製した。 (3) 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアとを、トナー濃度が4重
量%となる割合で混合し、比較現像剤3を製造した。
ーを作製した。 (2) キャリアの作製 実施例5と同様にしてキャリアを作製した。 (3) 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアとを、トナー濃度が4重
量%となる割合で混合し、比較現像剤4を製造した。
本発明の現像剤1〜10および比較現像剤1〜4の各々
について、クリーニングトナーを現像器にリサイクルす
るリサイクル型の電子写真複写機「5082」(コニカ
(株)製)を用いて5万回の実写テストを行い、高温高
湿環境下(30℃,相対湿度90%)における転写率、
転写ムラ、トナー飛散による機内汚染、白スジ発生の有
無、高温高湿環境下(30℃,相対湿度90%)および
低温低湿環境下(10℃,相対湿度20%)における画
像濃度について評価を行った。なお、転写材としては、
JIS K 6911による表面抵抗値が8.5×10
8 Ω(20℃、65%)である転写紙を用いた。
を求めた。すなわち、感光体上に20mm×50mmの
大きさのベタトナー像を形成し、このトナー像を転写工
程に付する前に粘着テープで採取してトナー重量w1 を
測定する。感光体上に上記と同一のベタトナー像を形成
し、このトナー像を転写工程に付して転写紙に転写し、
転写後に感光体上に残留したトナー重量w2 を測定す
る。このようにして測定されたトナー重量w1 およびw
2 から次式により転写率を求めた。 転写率=(w1 −w2 )/w1 ×100(%) (2)転写ムラ 画像濃度0.50のグレーチャートからなる原稿の複写
画像を形成し、得られた複写画像について、転写ムラの
発生の有無を目視により観察した。 (3)機内汚染 1千回の画像形成ごとに複写機内を目視により観察し、
実用的に問題のある程度の汚染が認められたときの複写
回数で評価した。 (4)白スジ 画像濃度0.50のグレーチャートからなる原稿の複写
画像を形成し、得られた複写画像について、白スジの発
生の有無を目視により観察し、白スジの発生が認められ
たときの複写回数で評価した。 (5)画像濃度 画像濃度0.50のチャートからなる原稿の複写画像を
形成し、得られた複写画像の画像濃度を測定した。この
画像濃度が0.50に近いほど画像濃度が忠実に再現さ
れていることを意味する。以上の評価結果を後記表1お
よび表2に示す。
発明の現像剤1〜10は、転写率が高くて転写ムラがな
く転写特性に優れている。しかも、本発明の現像剤によ
れば、5万回の画像形成においても機内汚染や白スジを
発生させることがなく、多数回の画像形成を安定的に行
うことができる。また、本発明の現像剤〔特に、シリコ
ン樹脂からなる樹脂被覆キャリアを含む本発明の現像剤
5〜8(実施例5〜8)〕によれば、高温高湿および低
温低湿のいずれの環境下においても忠実な画像濃度を再
現することができる。
像剤3は、架橋構造を有しない有機微粒子を含有してい
るので、また、比較現像剤2および比較現像剤4は、フ
ッ素を含有しない架橋樹脂から有機微粒子が構成されて
いるので、実写テストにおいて、機内汚染や白スジの発
生を招き、多数回の画像形成を安定的に行うことができ
ない。
ーを構成する有機微粒子が、架橋構造を有するフッ素化
アクリレート系(共)重合体からなるので、高温高湿環
境下での画像形成に供される場合においても良好な転写
特性が発現されるともに、多数回の複写画像を安定的に
形成することができる。
を構成する有機微粒子の数平均一次粒径およびBET比
表面積が特定の範囲に規定されているので、着色粒子と
感光体との静電的な付着力を緩和することができ、転写
特性の一層の向上を図ることができる。
ン樹脂からなる樹脂被覆キャリアが含まれているので、
上記の効果に加え、画像濃度の環境安定性に優れ、高温
高湿環境下においても忠実な画像濃度を再現することが
できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 着色粒子と、有機微粒子とを含有してな
るトナーを含む現像剤において、 前記有機微粒子が、架橋構造を有する、フッ素化アクリ
レート系の単独重合体または共重合体であることを特徴
とする現像剤。 - 【請求項2】 有機微粒子が50〜500nmの数平均
一次粒径を有し、かつそのBET比表面積が10〜12
0m2 /gであることを特徴とする請求項1に記載の現
像剤。 - 【請求項3】 シリコン樹脂からなる樹脂被覆層が磁性
体粒子の表面に形成されてなる樹脂被覆キャリアを含む
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05001594A JP3538218B2 (ja) | 1993-02-25 | 1994-02-24 | 現像剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5930293 | 1993-02-25 | ||
JP5-59302 | 1993-02-25 | ||
JP05001594A JP3538218B2 (ja) | 1993-02-25 | 1994-02-24 | 現像剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH075725A true JPH075725A (ja) | 1995-01-10 |
JP3538218B2 JP3538218B2 (ja) | 2004-06-14 |
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ID=26390454
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3538218B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017151412A (ja) * | 2016-02-25 | 2017-08-31 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 静電潜像現像用トナー |
JP2018036375A (ja) * | 2016-08-30 | 2018-03-08 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 2成分現像剤 |
JP2018041019A (ja) * | 2016-09-09 | 2018-03-15 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 2成分現像剤の製造方法 |
-
1994
- 1994-02-24 JP JP05001594A patent/JP3538218B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3538218B2 (ja) | 2004-06-14 |
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