JPH075717B2 - N−アルキル置換ジヒドロピロロピロ−ル重合体の製造方法 - Google Patents

N−アルキル置換ジヒドロピロロピロ−ル重合体の製造方法

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JPH075717B2
JPH075717B2 JP25889886A JP25889886A JPH075717B2 JP H075717 B2 JPH075717 B2 JP H075717B2 JP 25889886 A JP25889886 A JP 25889886A JP 25889886 A JP25889886 A JP 25889886A JP H075717 B2 JPH075717 B2 JP H075717B2
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利夫 向井
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はN−アルキル置換ジヒドロピロロピロール重合
体の製造方法に関する。この重合体は電気・電子材料と
して有用である。
〔従来の技術〕
芳香族系化合物の電気化学的酸化重合により、電導性電
極基板上に重合体が得られることは知られている。
例えば、ピロールの場合、ジャーナル・オプ・ケミカル
・ソサエティー,ケミカル・コミュニケーションズ854
(1979)に、またアニリンについてはエレクトロケミス
トリー・アクタVol.13,1451(1968)に陽極基板上に重
合体が生成することが記載されている。同様な方法でチ
オフェン、ベンゼンまたはこれらの誘導体を電気化学的
酸化重合することにより電極上に導電性もしくは半導性
の重合体が得られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、従来の方法によって得られる重合体は電極基板
上に膜状に付着し生成するが、膜表面の平滑性が必ずし
も良好でなく生成した重合体を電気・電子材料へ応用す
るには不充分なものであった。
〔問題を解決するための手段〕
本発明は、 式 (R1およびR2は水素またはアルキル基で、かつR1、R2
少なくとも一方はアルキル基である)で表されるN−ア
ルキル置換ジヒドロピロロピロールを電解質溶媒中で電
気化学的に酸化重合することを特徴とするN−アルキル
置換ジヒドロピロロピロール重合体の製造方法を提供す
る。
本発明は電気化学的に酸化重合可能な化合物を鋭意探索
の結果、N−アルキル置換ジヒドロピロロピロールが極
めて容易に電解酸化重合し、かつ電極基板上に平滑性に
優れた緻密なN−アルキル置換ジヒドロピロロピロール
重合体が膜状で生成することを見出したものである。
以下、本発明について詳述する。
本発明において使用するN−アルキル置換ジヒドロピロ
ロピロールは上記の式で表されるものであり、式中R1
よびR2は水素またはアルキル基であり、かつR1、R2の少
なくとも一方はアルキル基である。アルキル基は特に限
定されないが、具体的にはメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基などを挙げることができる。
また、これらN−アルキル置換ジヒドロピロロピロール
類は例えば特願昭61−47817号、同61−50944号に記載の
方法で製造することができる。
本発明において用いられる電解質としてはN−アルキル
置換ジヒドロピロロピロールの重合電位で安定なもので
あれば特に限定されないが、過塩素酸イオン、ホウハロ
ゲン化イオン、リンハロゲン化イオン、硝酸イオン、有
機スルホン酸イオンを含む金属塩もしくは4級アンモニ
ウムの塩が使用でき、特に過塩素酸イオン、ホウハロゲ
ン化イオン、リンハロゲン化イオンを含む塩が好まし
い。具体的にはNaClO4、(n−Bu)4N・ClO4、(n−B
u)4N・PF6、(n−Bu)DN・BF4等が例示される。
また、電解質の溶媒としては特に限定されないが、アセ
トニトリル、ベンゾニトリル、ニトロベンゼン、プロピ
レンカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロ
フラン、水等が有効に使用される。
本発明において電解溶液中のN−アルキル置換ジヒドロ
ピロロピロールの濃度は飽和濃度以下であればよいが余
りに低く過ぎると電解酸化重合中に溶媒や電解質の分解
等の副反応が起こり易く、また電解生成活性種間の結合
反応が起こりにくくなるため、通常0.001モル/以上
の濃度が好ましい。
支持電解質の濃度についても特に限定されないが、余り
に低い濃度では電解質の抵抗が増大するため0.01モル/
以上、飽和濃度以下で用いられる。
電解酸化重合時の温度は電解液が溶液状態である範囲、
すなわち凝固点以上沸点以下で行うことができるが通常
は0℃〜100℃、好ましくは10℃〜80℃の範囲である。
使用する電極材料は、前記の電解酸化重合条件下におい
て安定で電気伝導度が10-3S/cm以上であれば特に限定さ
れない。通常、白金、金、グラファイト、酸化スズ、酸
化インジウム−酸化スズ(ITO)等が使用される。これ
らは単体またはガラスや樹脂フィルム上へ担持した形
状、もしくは複合体として用いることができる。
また、電解酸化重合は窒素、アルゴン等の不活性ガス雰
囲気下で行うことが好ましい。
電気化学的な酸化重合の方法は一般に用いられる方法が
採用できる。例えば、定電流法、定電位法、定電圧法、
電位掃引法、電位ステップ法および交流法を挙げること
ができるが生成するN−アルキル置換ジヒドロピロロピ
ロール重合体の膜厚を制御する観点からは定電位電解が
好ましい。
これらの反応において重合中の電位は飽和塩化ナトリウ
ムカロメル電極に対し−0.5V〜1.5Vが好ましい。
以上の方法によりN−アルキル置換ジヒドロピロロピロ
ール重合体を得ることができる。なお、この重合体には
通常支持電解質として用いた電解質のアニオンがとりこ
まれているが、重合時と逆方向の電流を流したり、アル
カリで処理すること等により必要に応じて取り込まれた
電解質のアニオンを除去することができる。
〔発明の効果〕
得られるN−アルキル置換ジヒドロピロロピロール重合
体は黒い極めて平滑な膜状で得られ、また定電位電解法
あるいは定電流電解法を用いるとき、重合に要する電気
量に比例して膜厚が制御できることも大きな利点であ
る。
このようにして生成した膜は半導性を示すが、さらに化
学的ドーピング、電気化学的ドーピング、イオン注入を
行うことによりさらに電導性を高めることができる。
さらにこの重合体膜は電解質(有機溶媒または水性溶
媒)中で電気化学的に還元(脱ドーピング)することが
可能であり、容易に黄褐色になることから、エレクトロ
クロミック素子として用いることができ、その他の応用
例として修飾電極を用いたセンサー、電子デバイスが挙
げられ、電気・電子材料として工業的価値は大きい。
〔実施例〕
以下に実施例により本発明をより具体的に説明するが、
本発明はこれらにより限定されるものではない。
実施例1 モノマーとして10mmol/のN,N′−ジメチルジヒドロピ
ロロピロール、支持塩として0.1mol/の過塩素酸ナト
リウムを含むアセトニトリル溶液を電解液とした。作用
極には平板状熱分解グラファイト(以下BPGと略す)、
対極には白金板、参照極には飽和塩化ナトリウムカロメ
ル電極(以下SSCEと略す)を用いた。
上記電解液に窒素ガスを30分間通気した後、窒素ガス気
流下にSSCEに対して−0.6Vから0.6Vまでの間を50mV/sec
の掃引速度で電位掃引し、25℃で10分間電解酸化重合を
行い、BPG上に厚み0.4μmの黒色のN,N′−ジメチルジ
ヒドロピロロピロール重合体が得られた。走査電子顕微
鏡で観察したところ膜表面は極めて平滑で乱れは見られ
なかった。
この重合膜の溶解性を調べたところ、2,4,6−トリメチ
ルピリジン、ジメチルスルホキシド、N,N′−ジメチル
ホルムアミド、メタノール、エタノール、テトラヒドロ
フラン、プロピレンカーボネート、アセトン、ニトロベ
ンゼン、1,2−ジクロロエタン、ヘキサン、ヘキサメチ
ルリン酸トリアミド、濃硫酸、トリフロロ酢酸、発煙硝
酸に対して不溶であった。
実施例 2 実施例1と同様な方法でBPG表面上に得られたN,N′−ジ
メチルジヒドロピロロピロール重合体を0.1mol/の過
塩素酸ナトリウムまたは過塩素酸テトラブチルアンモニ
ウムを含むアセトニトリル溶液中で白金板を対極としSS
CEに対し、−0.8Vから0.2Vの間を200mVの掃引速度で電
位掃引した。その結果いずれの電解質の場合でも明瞭な
酸化還元応答が観測され、酸化反応の電気量と還元反応
の電気量は実験の誤差内で一致し、過塩素酸イオンのド
ーピング・脱ドーピングが可逆的に起こることを示し
た。
またこの重合体膜は酸化状態では黒色、還元状態では黄
褐色を示した。
実施例 3 作用電極を白金板にした以外は実施例1と同様にしてN,
N′−ジメチルジヒドロピロロピロール重合体を得た。
走査電子顕微鏡で観察したところ得られた重合体膜表面
は極めて平滑であった。
実施例 4 作用電極にITO膜を用い、電位掃引領域をSSECに対して
−0.6Vから0.9Vの間とした他は実施例1と同様にITO膜
上にN,N′−ジメチルジヒドロピロロピロール重合体を
得た。走査電子顕微鏡で観察したところ得られた重合体
膜表面は極めて平滑であった。
実施例 5 実施例1と同様の電解液を使用し、作用極はITO膜、対
極は白金板、参照極はSSCEとし、窒素気流下にSSCEに対
し0.9Vの定電位で電解酸化重合を行い、通電電気量とN,
N′−ジメチルジヒドロピロロピロール重合体の膜厚と
の関係を求めたところ、前記重合体の膜厚は0.2μm/50m
C・cm-2の速度で成長し、通電電気量により膜厚が制御
できることを示した。
実施例 6 実施例4と同様にしてITO膜上に2.4μmの膜厚のN,N′
−ジメチルジヒドロピロロピロール重合体膜を得た。こ
の重合体の電導度は1×10-5S/cmであった。
実施例 7 支持塩をLiBF4とした以外は実施例4と同様にして行
い、ITO膜上にN,N′−ジメチルジヒドロピロロピロール
重合体膜を得た。走査電子顕微鏡で観察したところ得ら
れた重合体膜表面は極めて平滑であった。
実施例 8 溶媒をプロピレンカーボネートとして以外は実施例4と
同様にして行い、ITO膜上にN,N′−ジメチルジヒドロピ
ロロピロール重合体膜を得た。走査電子顕微鏡で観察し
たところ得られた重合体膜表面は極めて平滑であった。
実施例 9 モノマーとして10mmol/のN,N′−ジメチルジヒドロピ
ロロピロール、支持塩として0.1mol/の過塩素酸ナト
リウムを含むアセトニトリル溶液を電解液とした。作用
極にはBPG、対極には白金板、参照極にはSSCEを用い
た。
上記電解液に窒素ガスを30分間通気した後、窒素ガス気
流下にSSCEに対して0.9Vで定電位電解酸化重合したとこ
ろ、BPG上に黒色のN,N′−ジエチルジヒドロピロロピロ
ール重合体が膜状に生成した。走査電子顕微鏡で観察し
たところ得られた重合体膜表面は極めて平滑であった。
実施例 10 モノマーとしてN,N′−ジ−Tert−ブチルジヒドロピロ
ロピロールを用いた以外は実施例9と同様にしてBPG上
に黒色のN,N′−ジ−Tert−ブチルジヒドロピロロピロ
ール重合体膜を得た。走査電子顕微鏡で観察したところ
得られた重合体膜表面は極めて平滑であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (R1およびR2は水素またはアルキル基で、かつR1、R2
    少なくとも一方はアルキル基である)で表されるN−ア
    ルキル置換ジヒドロピロロピロールを電解質溶媒中で電
    気化学的に酸化重合することを特徴とするN−アルキル
    置換ジヒドロピロロピロール重合体の製造方法
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