JPH0756570A - 鍵盤装置 - Google Patents

鍵盤装置

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JPH0756570A
JPH0756570A JP5202154A JP20215493A JPH0756570A JP H0756570 A JPH0756570 A JP H0756570A JP 5202154 A JP5202154 A JP 5202154A JP 20215493 A JP20215493 A JP 20215493A JP H0756570 A JPH0756570 A JP H0756570A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、鍵盤装置において押鍵操作時の
各鍵の変位量を検出するための技術に関し、鍵変位量検
出用センサ手段の実装を簡単化すると共に、各種制御用
回路が形成された基板への接続を容易にし、製造の容易
化にも寄与することを目的とする。 【構成】 複数の鍵20(20’)と、各鍵をそれぞれ
回動可能に支持する鍵支持部材14と、該鍵支持部材に
係合して前記各鍵との間に設けられ、各鍵を復帰方向へ
付勢する弾性体28とを備えた鍵盤装置において、前記
鍵支持部材の前記弾性体に対応する部分の近傍に、押鍵
操作時の各鍵の変位量に応じた該弾性体の変形量を検出
する非接触の光学的センサ手段30(42)を設けるよ
うに構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鍵盤装置に係り、特
に、押鍵操作時の各鍵の変位量を検出するための技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】鍵盤装置において押鍵操作時の各鍵の変
位量を検出する技術の一例として、例えば実開平3−3
1798号に示されるような装置構成が知られている。
【0003】この鍵盤装置では、押鍵操作時のタッチ感
触に影響を与えると共に各鍵を復帰方向へ付勢するため
に設けられた板ばねに、押鍵操作量に応じた弾性変形に
よる歪を検出するセンサが一体的にモールド形成されて
いる。
【0004】また、押鍵操作時のストロークが異なる白
鍵と黒鍵のタッチ感度の差を補償して電子楽器等の鍵盤
の精密制御に供するようにした技術の一例として、例え
ば特開平4−367819号に示されるような装置構成
が知られている。
【0005】この装置では、光学的なマルチ/デマルチ
プレクサ手段を用いて、同じタッチ感触の押鍵操作に対
し、白鍵の感度が黒鍵のそれよりも相対的に高くなるよ
うに制御することで白鍵と黒鍵が同レベルのタッチデー
タ出力を提供できるように工夫がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、鍵盤装置で用
いられる鍵復帰用の板ばねは、各鍵をそれぞれ回動可能
に支持する部材(鍵盤フレーム)に複雑に係合しなが
ら、押鍵操作時のタッチ感触に影響を与える機能と各鍵
を復帰方向へ付勢する機能の双方を実現するように設け
られている。
【0007】このため、上述したように鍵変位量検出セ
ンサが板ばねに接触して付属する形で設けられている従
来の鍵盤装置の構成(実開平3−31798号)では、
該センサの鍵盤装置内への実装が複雑になるといった問
題がある。
【0008】また、押鍵操作に応じてその位置や形状が
変化する板ばねに鍵変位量検出センサが一体的に設けら
れているので、センサ自体も押鍵操作に応じてその位置
や形状が変化することになる。そのため、該センサと、
キー(鍵)タッチ検出や鍵変位量検出等の各種制御を行
うための回路が形成されたメイン基板との間の電気的接
続が困難になる場合もあり、実装技術の面から不利であ
る。
【0009】一方、押鍵操作時のストロークが異なる白
鍵と黒鍵のタッチ感度の差を補償するようにした従来の
装置構成(特開平4−367819号)では、光学的な
マルチ/デマルチプレクサ手段を用いて上記補償を行う
ようにしているので、その光学系における各素子の位置
合わせや他の制御系との組み合わせが比較的複雑になる
ことは避けられず、そのため、係る光学的手段を用いた
装置の製造が困難になるといった不都合がある。
【0010】この発明は、かかる従来技術における課題
に鑑み創作されたもので、鍵変位量検出用センサ手段の
実装を簡単化すると共に、各種制御用回路が形成された
基板への接続を容易にし、製造の容易化にも寄与するこ
とができる鍵盤装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明の第1の形態によれば、複数の鍵と、各鍵
をそれぞれ回動可能に支持する鍵支持部材と、該鍵支持
部材に係合して前記各鍵との間に設けられ、各鍵を復帰
方向へ付勢する弾性体とを備えた鍵盤装置において、前
記鍵支持部材の前記弾性体に対応する部分の近傍に、押
鍵操作時の各鍵の変位量に応じた該弾性体の変形量を検
出する非接触の光学的センサ手段を設けたことを特徴と
する鍵盤装置が提供される。
【0012】また、この発明の第2の形態によれば、複
数の鍵と、各鍵をそれぞれ回動可能に支持する鍵支持部
材と、該鍵支持部材に係合して前記各鍵との間に設けら
れ、各鍵を復帰方向へ付勢する弾性体とを備えた鍵盤装
置において、前記鍵支持部材の前記弾性体に対応する部
分に、前記各鍵に対応して黒鍵と白鍵とで互いに段差部
を有するようにセンサ支持部材を設け、該センサ支持部
材の上に、押鍵操作時の各鍵の変位量に応じた前記弾性
体の変形量を検出する非接触の光学的センサ手段を設
け、前記センサ支持部材の段差部を、同じタッチ感触の
押鍵操作で黒鍵と白鍵とが実質的に同レベルのタッチデ
ータ出力を提供するような所定の高さに設定したことを
特徴とする鍵盤装置が提供される。
【0013】
【作用】上述した第1の形態による構成によれば、押鍵
操作時の各鍵の変位量を検出するための光学的センサ手
段は、押鍵操作時に生じる弾性体の位置変化や形状変化
に物理的に影響されないように(つまり弾性体に付属し
ない形で)設けられている。つまり、光学的センサ手段
は、押鍵操作時の鍵変位量に応じて弾性変形する弾性体
に対し、非接触状態で該弾性体の弾性変形量を検出する
ことができる。
【0014】従って、このような配置形態を持つ光学的
センサ手段は、鍵盤装置内へ比較的簡単に実装すること
ができ、また、キー(鍵)タッチ検出や鍵変位量検出等
の各種制御を行うための回路が形成された基板に対する
電気的接続も容易に行うことができる。
【0015】また、第2の形態による構成によれば、所
定の高さの段差部を持つセンサ支持部材の上に鍵変位量
検出用の非接触の光学的センサ手段が設けられているの
で、上記第1の形態に基づく効果に加えて、押鍵操作時
のストロークが異なる白鍵と黒鍵のタッチ感度の差を補
償できるという利点が得られる。
【0016】この場合、白鍵と黒鍵のタッチ感度の差の
補償(つまりタッチデータの補正)は、従来形に見られ
たような光学的マルチ/デマルチプレクサ手段等の複雑
な構成を用いることなく、単にセンサ支持部材に所定の
高さの段差部を設けるといった簡単な手段により、実現
され得る。これによって、係るタッチデータ補正手段を
用いた鍵盤装置の製造が容易となる。
【0017】
【実施例】図1にはこの発明の一実施例としての鍵盤装
置の要部の構成が一部断面的に示される。
【0018】同図において、10は鍵盤全体を支持する
ベースを示し、このベース10上にはメインフレーム1
2が固設され、さらにメインフレーム12には鍵盤フレ
ーム14がねじ16aにより取り付けられている。この
鍵盤フレーム14は、複数の鍵(図示の例では白鍵20
のみ示される)を支点部18においてそれぞれ回動可能
に支持し、その先端部分14aは各鍵に対応して短冊状
に形成され、各鍵に対応する先端部分はねじ16b等に
よりベース10に固定されている。また、先端部分14
aの各鍵にそれぞれ対応する部分には、対応する鍵の内
側に収容される形で鍵ガイド22が設けられており、こ
の鍵ガイド22には鍵20の上下方向の動きをその下限
値および上限値で抑止するためにそれぞれ下限ストッパ
22aおよび上限ストッパ22bが取り付けられてい
る。これに対応して鍵20の先端部分は、押鍵操作時に
下限ストッパ22aに当接してそれ以上の鍵の変位を阻
止するための当接部20aと、鍵復帰動作時に上限スト
ッパ22bに当接してそれ以上の鍵の変位を阻止するた
めの当接部20bを持つように形成されている。図示の
例(実線で表示)は、鍵側の当接部20aが下限ストッ
パ22aに当接した押鍵ストロークの下限位置の状態
(鍵押切り状態)を示している。
【0019】24は質量体としてのハンマを示し、この
ハンマ24は、押鍵操作時に演奏者に所定のタッチ感触
を与えるためのもので、押鍵操作時および鍵復帰動作時
を通して支点部26で回動可能に支持されている。
【0020】28は板ばねを示し、その一端はハンマ2
4の基端部24aに、その他端は鍵の支点部近傍のバネ
係止部20cに係止されるもので、メインフレームに形
成したばね挿通用開口部12aを介挿して各係止部に取
付けられる。この板ばね28は、押鍵操作時に、対応す
る鍵20を復帰方向(破線で示される状態)へ付勢する
機能の他に、操作された鍵に支点部18と鍵支点部と
を、および支点部26とハンマ支点部とを圧接回動させ
ることにより摩擦感を与えて実際の楽器の演奏感覚に近
づける作用(つまり演奏者のタッチ感触に影響を与える
機能)も有している。
【0021】また、30は非接触型の光学的センサを示
し、本実施例(図2参照)では発光部30aおよび受光
部30bを備えた光反射型のフォトカプラにより構成さ
れている。センサ30は、押鍵操作時の鍵20の変位量
に応じた板ばね28の弾性変形量を検出するためのもの
で、本実施例では鍵盤フレーム14の板ばね28に対応
する部分の近傍において、ねじ34aによりメインフレ
ーム12に固定されたセンサ支持フレーム32に、ねじ
34bにより固定的に取り付けられている。なお、セン
サ30(フォトカプラ)は、外乱光等の影響を無くすた
めに赤外線領域の発光受光素子を使用している。
【0022】さらに、36はハンマ24に固設した鍵ス
イッチ(図示しない)駆動用アクチュエータであって、
鍵のアクチュエータ部から伝達される作用力をハンマ側
の受力点36aで受け継ぎ、アクチュエータ36にてス
イッチ駆動する。38はキー(鍵)タッチ検出や鍵変位
量検出等の各種制御を行うための回路が形成されたメイ
ン基板を示す。メイン基板38は、鍵盤フレーム14と
の間にスペーサ40を介して、この鍵盤フレーム14の
下側に固定されている。
【0023】図2は図1における光反射型センサ30の
動作を説明するものであり、(A)は押鍵操作時の鍵変
位量が小さい場合の状態、(B)は押鍵操作時の鍵変位
量が(A)よりも大きい場合の状態、(C)は鍵変位量
Dに対するセンサ30の出力電圧Vの関係を示す。な
お、矢印Pは押鍵操作方向を示し、矢印Q,Q1および
Q2は押鍵操作に応答して板ばね28が変形する方向を
示す。
【0024】同図に示すように、鍵変位量Dが増大する
と(つまり(A)から(B)の状態へ変化すると)、そ
れに応じて板ばね28の変形量も増大し、センサ30と
板ばね28の相対的距離が大きくなる。これによって、
板ばね28の表面で反射されてセンサ30の受光部30
bに入射される光量は相対的に減少し、それに応じてセ
ンサ30の出力電圧Vも低下する。つまり、同図(C)
のD−V特性図に示すように、押鍵操作時の各鍵の変位
量Dに応じた板ばね28の弾性変形量に対応するセンサ
出力電圧Vを得ることができる。
【0025】このように、図1,図2に示す実施例によ
れば、光学的センサ30は、押鍵操作時に鍵20の変位
に応答して弾性変形する板ばね28の位置変化や形状変
化に物理的に影響されることなく、板ばね28に対して
非接触状態でその弾性変形量を正確に検出することがで
きる。従って、このようなセンサ30は、鍵盤装置内へ
比較的簡単に実装することができ、また、メイン基板3
8に近接しているため、メイン基板38に対する電気的
接続も容易に行うことができる。
【0026】図3には上述した実施例(図1参照)の変
形例の構成が示される。
【0027】本実施例では、図1の実施例で用いられた
光反射型センサ30に代えて、発光部42aおよび受光
部42bを備えた光透過型のフォトカプラ(図4参照)
により構成された非接触型のセンサ42を用いており、
さらに、このセンサ42の発光部42aと受光部42b
の間の領域を遮断できるようにシャッター板44を設け
ている。このシャッター板44は、押鍵操作時の鍵変位
量に応じて弾性変形する板ばね28の先端に取り付けら
れており、一方、光透過型センサ42は、鍵盤フレーム
14の板ばね28に対応する部分の近傍において、ねじ
48aによりメインフレーム12’に固定されたセンサ
支持フレーム46に、ねじ48bにより固定的に取り付
けられている。従って、押鍵操作されると板ばね28の
略中央部は上方に、右端部は鍵のばね係止部20cにば
ね28が保持されているので、ドルフィンキックのよう
な動きをなし下側に移動する。これに連動してシャッタ
ー板44がセンサ42の発光部・受光部間の領域で略上
下に移動する。これによって、センサ42の発光部42
aから受光部42bに入射される光量が変化する。な
お、シャッター板44は、ポリエステルフィルム等の光
透過性の材料を用い、このフィルム上に、縞幅が順次減
少するように黒縞模様を形成した、それ自体は公知のグ
レースケールにより構成されている。また、図1の実施
例と同様、外乱光等の影響を無くすためにセンサ42
(フォトカプラ)は赤外線領域の発光受光素子を使用し
ている。他の構成とその作用については、図1の実施例
と同じであるので、その説明は省略する。
【0028】図4は図3における光透過型センサ42の
動作を説明するものであり、図2と同様に、(A)は押
鍵操作時の鍵変位量が小さい場合の状態、(B)は押鍵
操作時の鍵変位量が(A)よりも大きい場合の状態、
(C)は押鍵操作に基づく板ばね28の変形動作に連動
してシャッター44がセンサ42の発光部・受光部間の
領域を遮断する様子を示し、そして(D)は鍵変位量D
に対するセンサ42の出力電圧Vの関係を示す。
【0029】同図に示すように、鍵変位量が(A)の状
態から(B)の状態へ変化する(つまりDが増大する
と)、それに応じて板ばね28の変形量も増大し、板ば
ね28の先端に取り付けられたシャッター44の位置が
相対的に下がる(図(C)の矢印の方向)。これによっ
て、シャッター44がセンサ42の発光部・受光部間の
領域を遮断する面積が増大(透過面積が減少)する。グ
レイスケールのパターンを反対にすれば現象も反対にな
り図4(D)も右上がり特性になる。この結果、センサ
42の受光部42bに入射される光量は相対的に減少
(または増加)し、それに応じてセンサ42の出力電圧
Vも低下(または増大)する。つまり、同図(D)のD
−V特性図に示すように、押鍵操作時の各鍵の変位量D
に応じてセンサ出力電圧Vを得ることができる。
【0030】図3,図4に示す実施例では、上述した図
1,図2の実施例と同様の効果(実装の簡単化および電
気的接続の容易化)を奏することができる。
【0031】図5にはこの発明の他の実施例としての鍵
盤装置の要部の構成が示される。図中、(A)はその構
成を斜視的に見た図、(B)は(A)におけるA−A’
線に沿った断面図である。
【0032】本実施例の特徴は、鍵盤フレーム14の板
ばね28に対応する部分において、白鍵(図5には図示
せず)と黒鍵20’に対しそれぞれ互いに段差部を有す
るようにセンサ支持台50を鍵盤フレーム14上に直接
設けたことである。このセンサ支持台50は、鍵盤フレ
ーム14に対して例えば金型を用いた樹脂一体成形(ア
ウトサート)により形成される。この場合、黒鍵20’
に対応するセンサ支持台50の上面、すなわち対応部分
50aの位置(図2,図4に示されるような光学的セン
サが設けられる位置)は、白鍵に対応するセンサ支持台
50の上面、すなわち対応部分50bの位置よりも、所
定の高さだけ低くなるように選定され、かつ鍵長手方向
に白鍵センサはばね中央部、黒鍵センサは該中央部より
少しずれた位置に設けられている。これは以下の理由に
基づいている。
【0033】すなわち、黒鍵は白鍵よりも長さが短いの
で、操作部の白黒鍵同一押鍵ストロークを得るための回
転角は黒鍵の方が白鍵よりも大きい。従って、同じタッ
チ感触で白鍵と黒鍵に対しそれぞれ押鍵操作を行うと、
当然、黒鍵に対応する板ばねの弾性変形量の方が、白鍵
に対応する板ばねの弾性変形量よりも大きくなる。言い
換えると、センサの鍵長手方向の配置位置が白鍵と黒鍵
とで同じであったならば、該センサの配置位置と板バネ
の距離は、各鍵に対するタッチ圧が同じ(同じ強さで押
鍵すること)でありながら白鍵と黒鍵とで異なることに
なる(この場合、黒鍵の方が白鍵よりも距離は大きくな
ってしまう)。この結果、図2から明らかなように、白
鍵に対するセンサ出力(これはタッチ感度に比例する)
は黒鍵に対するセンサ出力に比して相対的に低くなり、
白鍵と黒鍵とでタッチ感度に差が生じることになる。
【0034】そこで本実施例では、これを改善するため
に、センサの配置位置をストローク方向と鍵長手方向の
両方で白鍵と黒鍵とで所定量だけ異なるようにしてい
る。すなわち、黒鍵対応部分50aの位置が白鍵対応部
分50bの位置よりも低くなるようにかつばね中央対向
部より少しずれた位置になるようにセンサ支持台50を
形成し、それによって、同じタッチ感触の押鍵操作で白
鍵と黒鍵とが実質的に同レベルのタッチデータ出力を提
供できるようにしている。
【0035】即ち、白黒鍵で単位時間のセンシングスト
ローク量が同一タッチ力でも異なり、黒鍵の方が大きく
なるので、50bの位置を低くするとともに、ばね中央
対向部からセンサ位置をずらせて配置することにより、
同一タッチ力なら単位時間の同一センシングストローク
量となるように構成している。
【0036】このように本実施例の構成によれば、鍵変
位量検出用センサ(例えば図2に示すような光反射型セ
ンサ30、または図4に示すような光透過型センサ4
2)を搭載するセンサ支持台50を、上述したように所
定の高さの段差部50a,50bを持つようにかつ鍵長
手方向にちどり状に形成することにより、押鍵操作時の
ストロークが異なる白鍵と黒鍵のタッチ力の差を補償す
ることができる(つまりタッチデータの補正)。しか
も、センサ支持台50に段差部50a,50bをちどり
状に設けるといった簡単な手段によりタッチデータ補正
を実現することができるので、鍵盤装置の製造が容易と
なる。
【0037】即ち、従来では白黒鍵で最大回転角が異な
るため、上下ストッパの位置が異なり、鍵とハンマとの
当接部の鍵長手方向の位置も異なるように構成せざるを
得なかったが、本件にあってはそれらを同一に設定でき
るので、製造、組立作業がきわめて簡単になる。
【0038】なお、本実施例においても、図1,図2の
実施例または図3,図4の実施例と同様の効果(センサ
の実装の簡単化と、メイン基板への電気的接続の容易
化)を奏することができることはもちろんである。
【0039】別な表現をすると、鍵盤フレーム上にセン
サを配設できるので、メイン基板自体が不要になるのみ
ならず、センサのみでキーオン信号を形成することがで
きるから従来のキースイッチも不要にすることができ、
鍵盤フレーム上の回路処理を極めて簡素化させることが
できる。
【0040】次に、図2,図4に示すセンサ出力の具体
的な適用例について図6を参照しながら説明する。な
お、図示の例は、図2に示すような光反射型センサ30
を電子楽器の楽音制御系に利用した場合の構成を示す。
【0041】同図において、60は各鍵毎に対応して設
けられるセンサ回路を示し、該回路は、押鍵操作時の鍵
変位量に対応したセンサ出力電圧を生成するセンサ30
と、電源ライン+Vと、該電源ラインからセンサ30の
発光部30a(発光ダイオード)に適当な電流を供給す
るための可変抵抗器R1と、センサ30の受光部30b
(フォトトランジスタ)で検出される電流量(つまりセ
ンサ出力電圧)を決定する可変抵抗器R2とを有してい
る。また、62は発振器やカウンタ等(図示せず)を用
いて各センサ回路60からの出力のいずれかを選択出力
するマルチプレクサ、64はマルチプレクサ62の出力
電圧(アナログ量)を対応するディジタル信号に変換す
るA/Dコンバータ、66はROM等から構成され、A
/Dコンバータ64のディジタル出力を制御すべき楽音
対象に合った信号に変換する特性変換器、68は特性変
換器66の出力が所定値Vref(この所定値は押鍵操作時
の所定の鍵変位量に相当している)以上かどうかを検出
するコンパレータ、70はコンパレータ68の出力に基
づいて特性変換器66の出力が所定値Vref 以上の時に
特性変換器66の出力を有効にするアンド回路である。
該アンド回路70の制御信号Kをキーオン信号とみるこ
ともでき、このようなシステムでは従来のキースイッチ
を不要にすることもできる。
【0042】72は音源および制御回路であり、特性変
換器66からの出力に応じた包絡線データをアンド回路
70を介して時分割で受け取る。また、この音源および
制御回路72は、コンパレータ68からの出力を時分割
キーオン信号として受け取り、キーオンされた鍵の楽音
を上記包絡線データに従って制御し、楽音信号を作成し
発生する。74は特性変換された楽音信号を増幅する電
力増幅器、そして、76は電力増幅された楽音信号を音
声に変換して放射するスピーカを示す。
【0043】図6に示す構成によれば、各センサ回路6
0内の可変抵抗器R1,R2の値を適宜調整することに
より、押鍵操作時の各鍵毎のタッチ感度のばらつきを補
正することもできるが、図5の実施例にあっては不要と
なる。図5でセンサ配置をちどり状にしない場合は上記
の電気的な補正でもよい。この補正されたセンサ出力を
利用して、音量、音色、リバーブ(残響)の深さあるい
はPAN(音の方向や拡がり)等の予め設定された楽音
を変化させることができ、演奏者の意志に応じた演奏表
現力を実現することが可能となる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
押鍵操作に応答して変形する弾性体に対し、鍵変位量検
出用の光学的センサ手段を非接触状態で設けることによ
り、該センサ手段の鍵盤装置内への実装を簡単化するこ
とができ、同時に、キー(鍵)タッチ検出や鍵変位量検
出等の各種制御を行うための回路が形成された基板に対
する電気的接続も容易に行うことができる。
【0045】また、上記光学的センサ手段を支持する部
材に所定の高さの段差部を設けることにより、押鍵操作
時のストロークが異なる白鍵と黒鍵のタッチ感度の差を
補償することができ(タッチデータの補正)、ひいて
は、係るタッチデータ補正手段を用いた鍵盤装置の製造
を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例としての鍵盤装置の要部
の構成を一部断面的に示した側面図である。
【図2】 図1における光反射型センサの動作説明図で
ある。
【図3】 図1の実施例の変形例の構成を一部断面的に
示した側面図である。
【図4】 図3における光透過型センサの動作説明図で
ある。
【図5】 この発明の他の実施例としての鍵盤装置の要
部の構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は
(A)におけるA−A’線に沿った断面図である。
【図6】 図2、図4に示すセンサ出力の具体的な適用
例を示すブロック回路構成図である。
【符号の説明】
14…鍵支持部材(鍵盤フレーム)、 20,20’…鍵(キー)、 28…弾性体(板ばね)、 30,42…非接触の光学的センサ手段(鍵変位量検出
用センサ)、 38…メイン基板、 50…センサ支持部材(センサ支持台)、 50a…段差部(黒鍵に対応するセンサ支持台の対応部
分)、 50b…段差部(白鍵に対応するセンサ支持台の対応部
分)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の鍵と、各鍵をそれぞれ回動可能に
    支持する鍵支持部材と、該鍵支持部材に係合して前記各
    鍵との間に設けられ、各鍵を復帰方向へ付勢する弾性体
    とを備えた鍵盤装置において、 前記鍵支持部材の前記弾性体に対応する部分の近傍に、
    押鍵操作時の各鍵の変位量に応じた該弾性体の変形量を
    検出する非接触の光学的センサ手段を設けたことを特徴
    とする鍵盤装置。
  2. 【請求項2】 複数の鍵と、各鍵をそれぞれ回動可能に
    支持する鍵支持部材と、該鍵支持部材に係合して前記各
    鍵との間に設けられ、各鍵を復帰方向へ付勢する弾性体
    とを備えた鍵盤装置において、 前記鍵支持部材の前記弾性体に対応する部分に、前記各
    鍵に対応して黒鍵と白鍵とで互いに段差部を有するよう
    にセンサ支持部材を設け、該センサ支持部材の上に、押
    鍵操作時の各鍵の変位量に応じた前記弾性体の変形量を
    検出する非接触の光学的センサ手段を設け、前記センサ
    支持部材の段差部を、同じタッチ感触の押鍵操作で黒鍵
    と白鍵とが実質的に同レベルのタッチデータ出力を提供
    するような所定の高さに設定したことを特徴とする鍵盤
    装置。
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