JPH0756540A - マトリックス型表示装置の駆動方法 - Google Patents

マトリックス型表示装置の駆動方法

Info

Publication number
JPH0756540A
JPH0756540A JP20615493A JP20615493A JPH0756540A JP H0756540 A JPH0756540 A JP H0756540A JP 20615493 A JP20615493 A JP 20615493A JP 20615493 A JP20615493 A JP 20615493A JP H0756540 A JPH0756540 A JP H0756540A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
row
function
signal
column
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20615493A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kurihara
博司 栗原
Tatsuhisa Fujii
達久 藤井
Hirobumi Koshi
博文 輿
宏之 ▲真▼野
Hiroyuki Mano
Shigeyuki Nishitani
茂之 西谷
Yoichi Igarashi
陽一 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP20615493A priority Critical patent/JPH0756540A/ja
Publication of JPH0756540A publication Critical patent/JPH0756540A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高速応答のSTN液晶の駆動方法において駆動
回路の小型化、低消費電力化をはかる。 【構成】アクティブアドレッシング方式の液晶表示装置
において、同時に駆動される行単位で分割された電極の
うち、1、−1の値を持つ直交関数に従った電圧波形を
印加する行電極手段にのみ、直交関数の情報を与えるよ
うにする。 【効果】必要最小限のデータ転送のみで駆動可能となる
ので、装置の小型化。低消費電極化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶駆動方法及びその表
示装置に係り、特に高速応答のSTN(Super T
wisted Nematic)液晶を高コントラスト
表示する駆動方法及びその表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マトリックス構造を持つ液晶表示
装置の駆動方法としてはアイトリプルイー トランジャ
クションズ オン エレクトロン デバイス(IEEE
Transactions on Electron
devices Vol.ED−26,No.5,M
ay1979(PP795〜)のUltimateLi
mits for Matrix Addressin
g of RMS−Responding Liqui
d−Crystal Display及びSID92’
Digest Active Addressing
Methodfor High−Contrast V
ideo−Rate STN Display)に記載
のように行電極に直交性を持つ関数に従った電圧を与
え、列電極にはその列のすべての表示情報と走査側の関
数との積和の関数を与える表示方法が提案されている。
以下、図2〜図5を用いその駆動方法を詳細に説明す
る。
【0003】図2はN行、M列のマトリックス構造の液
晶表示部の構造を示す図であり、行電極と列電極の交点
が表示ドットを構成している。N個の行電極にはそれぞ
れf(1)〜f(N)の関数で示される電圧が印加さ
れ、M個の列電極にはg(1)〜g(M)の関数で示さ
れる電圧が印加される。U(i,j)はi行、j列の交
点のドットに印加される電圧を示し、これは、f(i)
とg(j)の差電圧である。図3は現在STN液晶の駆
動波形として一般的に使用されている行電極に印加され
る直交関数の1例を示す図である。図2、図3を用い現
在STN液晶の駆動方法として一般的に用いられている
駆動方法について説明する。今f(i)が図3の関数で
示されるとするとf(i),g(j)はそれぞれ、式
(1)、式(2)で表すことがでる。
【0004】
【数3】
【0005】ここで、δ(i,t)はi=tで1、i≠
jで0であり、FPは式(3)で与えられる定数で、
【0006】
【数4】
【0007】P(i,j)はi行、j列の交点のドット
の表示情報を示し、表示オンの時に−1、表示オフの時
に1となる。この時i行、j列の交点に印加される電圧
の実行値Urms(i,j)は式(1)(2)(3)を
用い次の様に計算できる。
【0008】
【数5】
【0009】ここでT=Nと置いて変形する。
【0010】
【数6】
【0011】
【数7】
【0012】以上より、Urms(i,j)は式(4)
となる。この時、P(i,j)が表示オンとすると、P
(i,j)=−1となり式(4)は式(5)となり、表
示オフとすると、P(i,j)=1となり式(6)とな
る。
【0013】
【数8】
【0014】以上より、i行、j列の交点に印加される
電圧実効値はそのドットのオン、オフの情報P(i,
j)により式(5)(6)となる。i行、j列の交点に
印加される電圧波形は(f(i)−g(j))であり式
(1)(2)から図4に示す波形となる。図4において
i行走査時にi行、j列の交点に印加される電圧S1お
よびi行以外の走査時にi行、j列の交点に印加される
電圧S2,S3は次式で表される。
【0015】
【数9】
【0016】ここでN=240とするとS1=12.1
(U(i,j)=表示オン)、10.6(U(i,j)
=表示オフ)S2=0.73,S3=−0.73となり
1フレーム(t=1〜Nの期間)に1度(i=t)大き
な電圧が印加され、残りは低い電圧が印加される。この
ため高速応答のSTN液晶ではこの低い電圧を印加して
いる期間で表示輝度が低下することが考えられる。そこ
でこれを解決する駆動方法について次の方法が提案され
ている。この駆動方法について説明する。図5はウォル
シュ関数と呼ばれている直交関数で、分割=8の例を示
している。今、図2の液晶表示部の行電極の関数として
分割=Tのウォルシュ関数を用いf(i)にT個のウォ
ルシュ関数のうちN個を選び適用(T≧N)した場合の
i行、j列の交点の電圧実効値Urms(i,j)は次
の様になる。
【0017】
【数10】
【0018】
【数11】
【0019】ここで、f(i),G(j)は式(7)、
式(8)で与えられるものとする。
【0020】
【数12】
【0021】ここで、W(i,t)はウォルシュ関数で
1または−1の値をとり、FPは式(9)で示される定
数である。
【0022】
【数13】
【0023】以上よりi行、j列の交点の電圧実効値は
次式となり、
【0024】
【数14】
【0025】式(4)と同一になり、表示オンのときは
式(5)、表示オフの時は式(6)の値となる。すなわ
ち、行電極に与える電圧の関数を図5に示すウォルシュ
関数としてもi行、j列の交点に印加される電圧実効値
はそのドットの表示オン、表示オフにより式(5)、式
(6)で示されることになる。
【0026】この場合、式(8)のg(j)を次式に示
す形に変形して考えると
【0027】
【数15】
【0028】ここで、Dはj列のi=1〜NのP(i,
j)とw(i,j)の値の一致数(P(i,j)は±
1、W(i,j)は±1の値をとる)である。
【0029】この時Dの値は次式で示す正規分布で示さ
れる。
【0030】
【数16】
【0031】式(11)より、DはN/2を中心とした
正規分布に従うため、式(10)の値も同様に正規分布
に従う。このことより、i行、j列の交点に印加される
電圧波形(f(i)−g(j))は図4に比べ、t=1
〜Tの間平均した電圧が印加される。
【0032】上記の処理を実現する回路としては、ジャ
パンディスプレイ’92(Japan Display
’92のP503〜506のHardware Ar
chitecutures for Video−Ra
te,Active Addressed STN D
isplays)に記載されている方法がある。その方
法では行ドライバとしてSTN用ドライバを使用してい
る。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の駆動方法は
行電極に与える電圧関数をウォルシュ関数とした場合、
式(7)(8)より列電極に印加されえる電圧関数g
(j)は式(12)となり、ある時刻tの1つのドット
に対する印加電圧を決定するにはi=1〜Nの表示情報
P(i,j)とウォルシュ関数W(i、t)の積和を計
算する必要があり実現が困難であり、具体的駆動回路は
明示されていない。これにたいして行電極に与える電圧
関数を図3に示す関数とすると列電極に印加される電圧
関数g(j)は式(13)であり、
【0034】
【数17】
【0035】積和は必要なく回路構成は簡単となる。し
かし、この場合は図4に示すようにi行、j列の交点に
印加される電圧波形はN回に1度のみ高い電圧となり、
残りのN−1回は低い電圧となるため高速応答のSTN
液晶を表示する場合コントラストを低下させることが考
えられる。
【0036】また上記従来方式で、部分直交関数駆動を
行なう場合、大半の行電極へは“0”が出力されるが、
STN用ドライバを使用した場合これらの電極に対して
もデータ転送が必要になる。
【0037】本発明の目的は回路構成が簡単で、高速応
答のSTN液晶に対してもコントラストを低下すること
のない駆動方式と、それを低コスト低消費電力で実現可
能な回路構成を示すことである。
【0038】
【課題を解決するための手段】同時に駆動される行単位
で分割された電極のうち、1、−1の値をもつ直交関数
に従った電圧波形を印加する行電極駆動手段にのみ、該
直交関数の情報を与えるようにする。
【0039】
【作用】行電極駆動に必要な直交関数データの転送のみ
で行電極を駆動できる。これにより制御回路の小型化、
低消費電力化が可能となる。
【0040】
【実施例】本発明の1実施例を以下に図面を用いて説明
する。図1は本発明の一実施例の液晶表示装置のブロッ
ク図である。図1の液晶表示の動作の説明の前に液晶に
印加される電圧波形について説明する。図6はN個の行
電極に印加する電圧関数を8行のみウォルシュ関数と
し、1フレーム周期Tを2N(Nは表示行数)とし上記
8行のウォルシュ関数を分割=16で駆動する場合の行
電極の電圧関数を示す図である。なお液晶表示部は従来
例と同様にN行、M列の表示とする。この場合、行電極
に印加される電圧関数、および列電極に印加される電圧
関数はそれぞれ式(20)(21)となる。
【0041】
【数18】
【0042】ここで、FPは式(22)で示される定数
であり、B(i,t)は図6に示す関数である。
【0043】
【数19】
【0044】またP(i,j)は従来例と同様に、i
行、j列のドットが表示オンの時−1、表示オフの時1
となる。式(20)〜(22)を用いi行,j列の交点
の電圧実効値Urms(i,j)を計算すると次のよう
になる。
【0045】
【数20】
【0046】
【数21】
【0047】
【数22】
【0048】
【数23】
【0049】これよりU(i,j)の電圧実効値は式
(23)となり、i行,j列の交点が表示オンの時はP
(i,j)は−1となるためその電圧実効値は式(2
4)となり、表示オフのときはP(i,j)は1となる
ため式(25)となる。
【0050】
【数24】
【0051】以上より行電極に印加する電圧関数を図1
のようにしても表示オン、オフの電圧実効値は従来例で
示した時と変わらないことが式(24)(25)と式
(5)(6)を比較することでわかる。
【0052】以上N行のうち8行をウォルシュ関数と
し、この8行のウォルシュ関数を16分割で駆動すると
して説明してきたがこれに限られる訳ではなく、一般的
にN行のうちR行をウォルシュ関数とし、このウォルシ
ュ関数をK分割で駆動することも可能である。この時R
<N,K≧Rの関係が成立するものとする。
【0053】以下、一般化した場合のf(i)、g
(j)を式(26)(27)に示し、この場合の定数F
Pを式(28)に示す。また、この時のi行,j列の交
点の電圧実効値Urms(i,j)を計算する。
【0054】
【数25】
【0055】
【数26】
【0056】
【数27】
【0057】これは式(23)と一致する。以上より一
般的に上記のように置いても式(29)が成立すればi
行,j列の交点の電圧実効値Urms(i,j)は従来
例と同様になる。また、本実施例ではウォルシュ関数を
用いて説明したがこれに限られる訳ではなく、実効値の
計算の経過より1と−1の値を持つ直交関数であれば良
い。以下、この駆動方法を部分直交関数駆動方式と呼び
説明する。
【0058】
【数28】
【0059】次に、上記で説明した液晶駆動回路の1実
施例を図1、図7〜図14を用いて説明する。図7は部
分直交関数駆動方式を実現する列信号発生手段の1実施
例のブロック図で、1は表示データで、表示オンを”
1”、表示オフを”0”で表す。2は書き込み手段、3
はAデータ、4はBデータ、5はX行分のデータを格納
するラインメモリA、6はX行分のデータを格納するラ
インメモリBで書き込み手段2はAデータ3、Bデータ
4を介してラインメモリA5,B6に表示データ1を書
き込む。尚、この時、書き込み手段2はX行ずつ交互に
ラインメモリA5、ラインメモリB6に書き込みを行
う。7は読みだしデータA、8は読みだしデータB、9
は読みだし手段で、読みだし手段9はラインメモリA
5、ラインメモリB6のうち書き込みを行っていない方
から読みだしデータA7、読みだしデータB8を介して
格納されたデータを読みだす。なおこの読みだし動作は
X行分のデータを同時に読みだすものとする。10は読
みだし手段9によりラインメモリから読みだされた表示
情報でX行表示データである。11は演算手段、12は
関数発生手段、13はX行関数データで、演算手段11
は表示情報であるX行表示データ10とX行関数データ
13の積和演算を行う。なお、この演算の演算順序につ
いては図1を用いた実施例の説明の箇所で詳述する。1
4は演算データ、15は電圧変換手段、16はアナログ
表示データであり、演算手段11の演算結果である演算
データ14を電圧変換手段により電圧に変換しアナログ
表示データとする。図1は図7の列信号発生手段を用い
た液晶表示装置の1実施例のブロック図で、17は列信
号発生手段で図7で説明したものであり、次の1分割時
間に列電極駆手段より出力される1行分の表示データを
演算する。18は列電極駆動手段でアナログ表示データ
を1行分取り込み、その後一斉に1行分のデータを出力
する。尚、この1行分のデータ取り込みは1分割期間で
行われる。これらの一連の動作手順については図40に
示す。19〜21は列電極信号でそれぞれ1列列電極信
号、2列列電極信号、M列列電極信号である。22は行
関数発生手段で、図6で示したように行関数を発生す
る。23は行関数データ、24は行電極駆動手段で行関
数発生手段22は1分割時間の行分の関数を行関数デー
タ23を介して行電極駆動手段24に書き込み、行電極
駆動手段24は書き込み終了後に行電極にその値に従っ
た電圧を出力する。尚、この行関数データ23の書き込
みも1分割期間で行われ、列電極駆動手段18のアナロ
グ表示データ16の書き込みの1分割期間の周期と同期
している。25〜27は行電極信号でそれぞれ1行電極
信号、2行電極信号、N行電極信号である。28はN
行、M列の表示を行う液晶パネルである。図8は本実施
例において液晶パネル28を4行、4列とした時の液晶
パネルのドット情報を表す図、図9は関数発生手段12
のX行関数データ13の各tにおける値を示す図、図1
0はX行読みだしデータ10とX行関数データ13のタ
イミング関係を説明する図、図11は演算手段11の1
実施例のブロック図で、29、30は論理反転を行う反
転回路、31、32は排他的論理和をとるEXOR回
路、33はデコード手段である。図12は、デコード手
段33の動作を説明する図であり、図13は行関数発生
手段12の出力する関数データ23の各tの値を示す
図、図14は列電極駆動手段18、行駆動手段24の動
作を説明するタイミング図である。
【0060】また、本実施例では説明の都合上液晶パネ
ル28は4行、4列で、X=2、この2行を4分割で駆
動するとして説明する。すなわち、1フレームは8分割
で駆動することになる(式(29)参照)。まず最初に
図7の動作を説明する。
【0061】表示データ1は図8に示す液晶パネル28
の各ドットに対してU(1,1),U(1,2)………
U(2,1),U(2,2)………U(4,1),U
(4,2)……U(4,4)とシリアルに送られて来
る。この表示データ1は書き込み手段2によりラインメ
モリA5,ラインメモリB6に2行づつ交互に書き込ま
れる。すなわち、1、2行目のデータはラインメモリA
5に、3、4行目のデータはラインメモリB6に書き込
まれることになる。今、1、2行目のデータのラインメ
モリA5への書き込みが終了し、3行目のデータがライ
ンメモリB6に書き込まれているとすると、読みだし手
段9はラインメモリA5より書き込まれたデータをライ
ンメモリA5より読みだす。この時、読みだしデータA
7はU(1,1)とU(2,1)を同時に、U(1,
2)とU(2,2)を同時にと行方向のデータを同時に
読みだし、X行読みだしデータ10として出力する。関
数発生手段は各時刻t(2行を4分割で駆動しているた
めt=1〜4を繰り返す)に従い、図9に示すh
(1),h(2)のX行関数データを発生する。ここ
で、関数データh(1),h(2)は1ビットで、−1
を”0”、+1を”1”で示している。ここで、関数発
生手段12の動作と読みだし手段9の動作のタイミング
を図10で説明する。X行関数データ13がt=1のh
(1),h(2)となっているとき読みだし手段9は図
10に示すように1列目から4列目の2行のデータを順
次読みだす。これをt=4まで繰返し、終了後関数発生
手段は再びt=1からX行関数データ13を発生する。
これに対して、読みだし手段9はラインメモリB6から
ラインメモリA5からの読みだしと同様な動作でデータ
を読みだす。次に、演算手段11の動作を図11、12
を用いて説明する。今、X行読みだしデータがU(1,
1),U(2,1)で、X行関数データがh(1),h
(2)とすると表示データは表示オンを”1”、表示オ
フを”0”で表しているため、式(21)のP(i,
j)の表現に合わせるため反転回路29、30でU
(1,1),U(2,1)を反転する。この反転された
データはそれぞれh(1),h(2)と排他的論理和回
路をEXOR31,32でとり、その出力をデーコード
手段33で図12に従いデコードする。これは次式の演
算を行っていることになり、式(21)の積和を演算す
ることになる。
【0062】
【数29】
【0063】従って、演算データ14は図12に示すい
ずれかの値をとり、電圧変換手段により式(26)、
(27)(28)より次式の電圧値となる様に変換さ
れ、アナログ表示データ16として出力される。
【0064】
【数30】
【0065】本実施例ではN=4,R=2である。ま
た、Voffは式(25)で示すように表示オフ電圧
を”1”としているため実際の駆動電圧に変換するため
の係数である。以上、説明したように図7の列信号発生
手段は式(20)〜(29)で説明した部分直交関数駆
動を実現している。次に、図7に示すこの列信号発生手
段を用いた液晶表示装置の実施例を図1を用い説明す
る。
【0066】表示データ1は列信号発生手段17により
式(27)に従った信号に変換され式(30)に従った
電圧に変換される。このアナログ表示データ16は順次
列電極駆動手段18に取り込まれ、このデータは1行分
の取り込み終了時に一斉に列電極信号に出力される。行
関数発生手段22は図13に示す関数で行関数データ2
3をf(1),f(2),f(3),f(4)と順次出
力する。行電極駆動手段24はこの行関数データ23を
受取、1列分のデータを全て受け取った後、行電極信号
として出力する。以上、列電極手段18、行電極手段2
4の動作タイミングを図14に示す。
【0067】以上説明したSTN液晶の駆動方法によれ
ば、式(27)に示される列信号の演算は従来例ではN
行分を行うのに対して、R行(R<N)分でよく、回路
的にも実現が容易である。ここで、240行、640列
の1演算時間(図10のta)を求める。ここで、フレ
ーム周波数は60Hz,R=8,K=16とする。
【0068】
【数31】
【0069】すなわち、約54nsの間に8行(R=
8)分のデータを読みだし演算を行えば良い。これは、
実施例で示したように8行分のデータを同時に読みだ
し、演算することは容易である。これに対して、従来の
駆動方法ではtaは次のようになる。
【0070】
【数32】
【0071】taそのものは部分直交関数駆動に比較し
て長くなる。しかし、この約100nsの間に240行
分のデータを読みだし演算することは論理回路上困難で
ある。すなわち、1行のデータ分の処理速度は0.4n
sとなり、パラレル駆動を行い論理回路上実現可能な速
度に落すとしても、そのパラレル数が多くなり、大きな
論理規模となる。これに比較して、部分直交関数駆動で
は演算の行数が少なく、小さな論理規模で実現可能とな
る。
【0072】次に、本発明の他の実施例を以下図面を用
いて説明する。図15は本実施例の液晶表示装置のブロ
ック図である。図15の液晶表示の動作の説明の前に液
晶に印加される電圧波形について説明する。図16はN
個の行電極に印加する電圧関数を8行のみウォルシュ関
数とし、1フレーム周期Tを2N(Nは表示行数)と
し、上記8行のウォルシュ関数を分割=16で駆動する
場合の行電極の電圧関数を示す図である。また液晶表示
部は従来例と同様にN行、M列の表示とする。一般的
に、N個の行電極に印加する電圧関数をm行のみウォル
シュ関数とし、1フレームの周期をTとし、上記m行の
ウォルシュ関数の分割数をsとすると、各行電極に印加
される電圧関数Fhと、各列電極に印加される電圧関数
Gjと、i行j列の画素に印加される電圧の実行値Ur
msは次のようになる。
【0073】
【数33】
【0074】
【数34】
【0075】
【数35】
【0076】
【数36】
【0077】以上よりi行j列の画素に印加される電圧
の実行値Urmsは、式(36)となる。又、表示オン
のときIijは−1、表示オフのときIijは+1とな
るので、それぞれの電圧実行値は式(37)、式(3
8)となる。
【0078】
【数37】
【0079】ここで、動作マージンRを定義すると式
(39)となる。
【0080】
【数38】
【0081】式(39)において、動作マージンRが最
大となるcを求めると、式(40)となる。
【0082】
【数39】
【0083】式(40)を式(37)、式(38)に代
入すると、Urms(on)とUrms(off)は式
(41)、式(42)となる。
【0084】
【数40】
【0085】又、式(40)をしき(39)に代入する
と、動作マージンRは式(43)となる。
【0086】
【数41】
【0087】ここで、Urms(off)を1と置く
と、式(42)からFは式(44)となる。
【0088】
【数42】
【0089】式(44)をしき(41)、式(42)に
代入すると、Urms(on)とUrms(off)は
式(45)、式(46)となる。
【0090】
【数43】
【0091】以上のように、行電極に印加する電圧関数
を図16のようにした場合、表示オン、オフの電圧実行
値は、従来例のNをnNとしたときと同じであることが
式(45)式(46)と、式(6)、式(6)を比較す
ることで分かる。また、本実施例ではウォルシュ関数を
用いて説明したがこれに限られる訳ではなく、実効値の
計算の経過より1と−1の値を持つ直交関数であれば良
い。以下、この駆動方法を第一の実施例と同様に部分直
交関数駆動方式と呼ぶこととする。
【0092】次に、上記で説明した液晶駆動回路の第二
の実施例を図15、図16、及び図7〜図14を用いて
説明する。図7は部分直交関数駆動方式を実現する列信
号発生手段のブロック図で、第一の実施例と同じ構成で
あり、各部分の説明は省略する。又、同様に図8〜図1
4は、第一の実施例と同じ構成であるので、各部分の説
明は省略する。図15は図7の列信号発生手段を用いた
液晶表示装置の第二の実施例のブロック図で、17は列
信号発生手段で図7で説明したものであり、18は列電
極駆動手段でアナログ表示データを1行分取り込み、そ
の後一斉に1行分のデータを出力する。尚、この1行分
のデータ取り込みは1分割期間で行われる。19〜21
は列電極信号でそれぞれ1列列電極信号、2列列電極信
号、M列列電極信号である。34は行関数発生手段で、
図6で示した行関数を発生する。23は行関数データ、
24は行電極駆動手段で行関数発生手段34は1分割時
間の行分の関数を行関数データ23を介して行電極駆動
手段24に書き込み、行電極駆動手段24は書き込み終
了後に行電極にその値に従った電圧を出力する。尚、こ
の行関数データ23の書き込みも1分割期間で行われ、
列電極駆動手段18のアナログ表示データ16の書き込
みの1分割期間の周期と同期している。25〜27は行
電極信号でそれぞれ1行電極信号、2行電極信号、N行
電極信号である。28はN行、M列の表示を行う液晶パ
ネルである。尚、本実施例では説明の都合上液晶パネル
28は4行、4列で、X=2、この2行を4分割で駆動
するとして説明する。すなわち、1フレームは8分割で
駆動することになる(式(29)参照)。まず最初に図
7の動作を説明する。表示データ1は図8に示す液晶パ
ネル28の各ドットに対してU(1,1),U(1,
2)………U(2,1),U(2,2)………U(4,
1),U(4,2)……U(4,4)とシリアルに送ら
れて来る。この表示データ1は書き込み手段2によりラ
インメモリA5,ラインメモリB6に2行づつ交互に書
き込まれる。すなわち、1、2行目のデータはラインメ
モリA5に、3、4行目のデータはラインメモリB6に
書き込まれることになる。今、1、2行目のデータのラ
インメモリA5への書き込みが終了し、3行目のデータ
がラインメモリB6に書き込まれているとすると、読み
だし手段9はラインメモリA5より書き込まれたデータ
をラインメモリA5より読みだす。この時、読みだしデ
ータAはU(1,1)とU(2,1)を同時に、U
(1,2)とU(2,2)を同時にと行方向のデータを
同時に読みだし、X行読みだしデータ10として出力す
る。関数発生手段は各時刻t(2行を4分割で駆動して
いるためt=1〜4を繰り返す)に従い、図9に示すh
(1),h(2)のX行関数データを発生する。ここ
で、関数データh(1),h(2)は1ビットで、−1
を”0”、+1を”1”で示している。ここで、関数発
生手段12の動作と読みだし手段9の動作のタイミング
を図10で説明する。X行関数データ13がt=1のh
(1),h(2)となっているとき読みだし手段9は図
10に示すように1列目から4列目の2行のデータを順
次読みだす。これをt=4まで繰返し、終了後関数発生
手段は再びt=1からX行関数データ13を発生する。
これに対して、読みだし手段9はラインメモリB6から
ラインメモリA5からの読みだしと同様な動作でデータ
を読みだす。次に、演算手段11の動作を図11、12
を用いて説明する。今、X行読みだしデータがU(1,
1),U(2,1)で、X行関数データがh(1),h
(2)とすると表示データは表示オンを”1”、表示オ
フを”0”で表しているため、式(21)のP(i,
j)の表現に合わせるため反転回路29、30でU
(1,1),U(2,1)を反転する。この反転された
データはそれぞれh(1),h(2)と排他的論理和回
路をEXOR31,32でとり、その出力をデーコード
手段33で図12に従いデコードする。これは式(3
4)の積和演算を行っていることになる。従って、演算
データ14は図12に示すいずれかの値をとり、電圧変
換手段により式(31)、(32)(34)(40)
(44)に示す電圧値となる様に変換され、アナログ表
示データ16として出力される。本実施例ではN=4,
R=2である。また、Voffは表示オフ電圧を”1”
としているため実際の駆動電圧に変換するための係数で
ある。以上、説明したように図7の列信号発生手段は式
(31)〜(46)で説明した部分直交関数駆動を実現
している。
【0093】次に、図7に示すこの列信号発生手段を用
いた液晶表示装置の実施例を図15を用い説明する。表
示データ1は、列信号発生手段17により式(34)に
従った信号に変換される。このアナログ表示データ16
は順次列電極駆動手段18に取り込まれ、このデータは
1行分の取り込み終了時に一斉に列電極信号に出力され
る。行関数発生手段22は、図16に示す関数で行関数
データ23をf(1),f(2),f(3),f(4)
と順次出力する。行電極駆動手段24はこの行関数デー
タ23を受け取り、1列分のデータを全て受け取った
後、行電極信号として出力する。以上、列電極手段1
8、行電極手段24の動作タイミングを図14に示す。
【0094】以上説明したSTN液晶の駆動方法によれ
ば、式(34)に示される列信号の演算はm行(m<
N)分でよく、回路的にも実現が容易である。ここで、
240行、640列の1演算時間(図10のta)を求
める。ここで、フレーム周波数は60Hz,m=8,s
=16とすると、第一の実施例と同様に約54nsの間
に8行(m=8)分のデータを読みだし演算を行えば良
い。これは、実施例で示したように8行分のデータを同
時に読みだし、演算することは容易である。これに対し
て、従来の駆動方法ではtaも第一の実施例と同様に約
100nsとなる。しかし、この約100nsの間に2
40行分のデータを読みだし演算することは論理回路上
困難である。すなわち、1行のデータ分の処理速度は
0.4nsとなり、パラレル駆動を行い論理回路上実現
可能な速度に落すとしても、そのパラレル数が多くな
り、大きな論理規模となる。これに比較して、部分直交
関数駆動では演算の行数が少なく、小さな論理規模で実
現可能となる。
【0095】以上説明した実施例では、N行の表示装置
をR行単位にK分割の直交関数を電圧関数として駆動す
る場合、図6、図16に示したように、K分割を連続し
て行なっていた。又、第1の実施例と第2の実施例か
ら、図17に示す直交関数を用いても実現可能である。
図17の直交関数は、第1の実施例では0を、第2の実
施例ではW0となる期間にOとW0を交互に組み合わせ与
えるものである。この場合の実施例の詳細の説明は行わ
ないが、第1の実施例、第2の実施例の説明から同様に
実現可能であることは自明である。さらに、図17では
OとW0を交互としたが、これに限られる訳ではなく、
それらの数、与え方を変えても実現可能である。
【0096】次に、本発明の第3の実施例を示す。第3
の実施例は、例えばN行の表示装置を8行ずつ、16分
割で駆動する場合において、16分割をW1からW4の
各4分割(k1からk16で示される16分割のうちk
1からk4をW1、k5からk8をW2、k9からk1
2をW3、k13からk16をW4とする)を分散させ
て駆動する方法の具体的回路について示すものである。
この場合、16分割を分散させただけであり、その分散
された時間に、当該の8行の演算を行ない列電極の印加
電圧を計算することにより、第1の実施例と同じ表示オ
ンと表示オフの電圧で駆動できることは自明である。
尚、この考え方に近い公知例としては、Japan D
isplay ’92ダイジェストの503頁から50
5頁に記載されているが、その動作、具体的回路に関し
ては記載されていない。以下、図面を用いて第3の実施
例の詳細を説明する。図18は本第3の実施例の液晶表
示装置のブロック図であり、35は表示データ、36は
水平同期信号であるH信号、37は垂直同期信号である
V信号、38は表示データ35に同期したDCLK、3
9は表示データ35のうち表示装置上で表示すべきデー
タを”ハイ”で示す表示信号であり、表示データ35と
してはH信号36の1周期の1水平時間に1ライン分の
640ドット、V信号37の1周期の1フレーム時間に
240ライン分のデータが送られてくるものとする。4
0はフレームメモリ制御手段、41はフレームライトデ
ータ、42はフレームメモリに対し入力されるデータの
書き込み及び読みだしを制御するフレームメモリ制御バ
ス、43はデータ信号制御バスであり、フレームメモリ
制御手段40は表示データ35をシリアルパラレル変換
し4ドットのパラレルデータのフレームメモリライトデ
ータ41を生成し、さらに、H信号36、V信号37、
DCLK38、表示信号39よりフレーム制御信号バス
42、データ信号制御バス43を生成する。これら生成
する信号の詳細は後で説明する。44はフレームメモリ
手段、45はフレームメモリリードデータである。46
は列信号発生手段であり、第1の実施例と同様に、フレ
ームリードデータ45の8ライン分に対し演算を行い液
晶データ47を生成する。48は列信号制御バス、49
は関数信号バスでそれぞれ列信号発生手段46で生成さ
れる。50は行関数発生手段であり、51は行データ、
52は行信号バスであり、行関数発生手段50は関数信
号バス49を用い、行データ51、行データ制御信号バ
ス52を生成する。53は列電極駆動手段、54から5
6は第1列、第2列及び第640列の列電極信号で、液
晶データ47を列信号制御バス48により列電極駆動手
段53へ書き込み、列電極駆動手段53は液晶データ4
7の情報により、9種類の電圧から1つを選択し、対応
する列電極信号に出力する。尚、図18では、9種類の
電圧は図示していないが、1例としては外部で、抵抗手
段による分圧回路で生成し、列電極駆動手段に入力し、
実現することが出来る。57は行電極駆動手段、58か
ら60はそれぞれ1行目、2行目、240行目の行電極
信号で、行データ51は行データ制御バス52により行
電極駆動手段57に書き込まれ、行電極駆動手段57は
書き込まれた行データ51の情報に従い、3種類の電圧
から1電圧を選択し対応する行電極信号に出力する。
尚、図18では3種類の電圧は図示していないが、列電
極駆動手段53の場合と同様に外部で抵抗手段による分
圧回路で生成し、行電極駆動手段57に入力する実施例
がある。また、列電極駆動手段53、行電極駆動手段5
7の動作は、選択する電圧数を除けば、日立製TFT液
晶ドライバ”HD66310”と同じ動作であり実現が
容易であることは自明である。61は横640ドット、
縦240ラインの表示部を持つ液晶表示装置で、列電極
と行電極の交点が1ドットの表示であり、この交点の電
位差の電圧実効値で表示オン、表示オフを表示する。図
19は本液晶表示装置に入力される表示データ35のタ
イミング図、図20はフレームメモリ手段44から読み
だされるフレームメモリリードデータ45及び、データ
制御バス43のタイミングを示すタイミング図である。
図20において、リードV信号81、リードH信号8
2、リード表示データ45はデータ制御バス43の信号
である。図21はフレームメモリ手段44の1実施例の
ブロック図であり、62は1フレーム分の640ドット
×240ラインの表示情報を格納するフレームメモリ手
段A、63は同様に1フレーム分の表示情報を格納する
フレームメモリ手段Bであり、64はフレームメモリ手
段A62に書き込みアドレスのリセットを指示するAW
リセット、65はフレームメモリ手段A62に書き込み
動作をを行うAWクロック、66はフレームメモリ手段
A62に読みだしアドレスのリセットを指示するARリ
セット、67はフレームメモリ手段A62に読みだし動
作を行うARクロック、68はフレームメモリ手段B6
3に書き込みアドレスのリセットを指示するBWリセッ
ト、69はフレームメモリ手段B63に書き込み動作を
を行うBWクロック、70はフレームメモリ手段B63
に読みだしアドレスのリセットを指示するBRリセッ
ト、71はフレームメモリ手段B63に読みだし動作を
行うBRクロックである。72はフレームメモリR/W
信号で、”ハイ”の時フレームメモリ手段A62への書
き込み、フレムメモリ手段B63からの読みだしを示
し、”ロー”の時フレームメモリ手段A62からの読み
だし、フレムメモリ手段B63への書き込みを示す。7
3はセレクト手段A、74はセレクト手段Bで、それぞ
れフレームメモリR/W信号72に従い選択動作を行
う。75はメモリAリセット、76はメモリAクロッ
ク、77はメモリAR/W信号、78はメモリBリセッ
ト、79はメモリBクロック、80はメモリBR/W信
号で、メモリA手段62、メモリB手段63はそれぞれ
のR/W信号77、80に従い、リード、ライトの動作
を行う(R/W信号が”ハイ”の時ライト動作、”ロ
ー”の時リード動作とする)。又、メモリA手段62、
メモリB手段63のリード、ライトのアドレスは各リセ
ット信号75、78により”0”にリセットされ、その
後各クロック76、79の書き込み、読みだし動作の後
にインクリメントされる。図22はフレームメモリ手段
44の動作を説明するタイミング図、図23は図18の
列信号発生手段46の1実施例のブロック図である。図
23において、85は書き込み手段、86はAデータ、
87はA制御バス、88はラインアドレス、89はB制
御バス、90はBデータ、91はAW信号で、92はラ
インメモリA、93はラインメモリBである。書き込み
手段85は4ビットパラレルのフレームメモリリードデ
ータ45をAデータ86、Bデータ90として出力する
と共に、データ制御信号バス43によりA制御バス8
7、ラインアドレス88、B制御バス89、AW信号9
1を生成する。尚、書き込み動作はフレームメモリリー
ドデータ45の8ライン毎にラインメモリA92、ライ
ンメモリB93に対し交互に行い、これをAW信号91
で”ハイ”の時ラインメモリA92への書き込み、”ロ
ー”の時にラインメモリB93への書き込みを示すもの
とする。95はAリード制御バス、96はBリード制御
バス、94は読みだし手段、97はAリードデータ、9
8はBリードデータであり、読みだし手段94はデータ
制御バス43を用い、Aリード制御バス95、Bリード
制御バス96を生成し、Aリードデータ97、Bリード
データ98としてラインメモリA92、ラインメモリB
93より読みだし動作を行う。尚、この読みだし動作は
AW信号91を用い、書き込み動作を行っていないライ
ンメモリからの読みだしを行うように動作する。99は
読みだしデータである8ラインデータ、100はリード
カウントであり、それぞれ読みだし手段94で生成され
る。101は関数発生手段、102は直交関数データで
あり、関数発生手段101はリードカウント100、デ
ータ制御バス43により分割16の8つの直交関数を生
成し、直交関数データ102として出力する。103は
演算手段であり、8ラインデータ99と直交関数データ
102とを演算し、液晶データ47を出力する。尚、具
体的な演算方法、手段は後述する。図24は、図23の
ラインメモリA92の書き込み動作に着目した1実施例
のブロック図で、104はAWリセット、105はAW
クロックでそれぞれA制御バス87の信号である。10
6から108はそれぞれ1ライン分の表示情報を格納す
るラインメモリで、それぞれライン1メモリ、ライン2
メモリ、ライン8メモリである。尚、図中3から7ライ
ンのメモリは省略してある。109はライトアドレスデ
コード手段でラインアドレス88をデコードし、どのラ
インメモリにデータを書き込むか指示する。110はラ
インメモリ1ライト信号、111はラインメモリ2ライ
ト信号、112はラインメモリ8ライト信号でそれぞ
れ”ハイ”となっているメモリに対して書き込み動作を
行う。又、各ラインメモリはAWリセット104によ
り、書き込みアドレスを”0”とし、その後AWクロッ
ク105により順次書き込み動作、アドレスのインクリ
メントを行う。図25、図26はラインメモリA92へ
の書き込み動作を説明する図、図27はラインメモリA
92の読みだしに着目した1実施例のブロック図であ
り、ARリセット116、ARクロック117はAリー
ド制御バス95の信号である。113から115はそれ
ぞれ、ライン1メモリ106、ライン2メモリ107、
ライン8メモリ108のリードデータでラインメモリA
1データ、ラインメモリA2データ、ラインメモリA8
データである。リード動作はARリセット116によ
り、リードアドレスを”0”とし、その後ARクロック
117により、順次ライン1メモリ106からライン8
メモリ108の8ライン分のメモリから同時に1ドット
ずつ640ドット分読みだす。図28はラインメモリA
92からの読みだし動作を説明するタイミング図、図2
9は図23の演算手段103の1実施例のブロック図で
ある。119はEXORであり、8ライン分の1ビット
のデータ情報の8ラインデータ99、及び8つの直交関
数である直交関数データ102の各データの排他的論理
和を演算する。120はEXOR119の出力の演算デ
ータ、121はデコード手段で演算データ120の”ハ
イ”の数をデコードし、デコード結果は液晶データ47
として出力される。図30は関数発生手段101の1実
施例のブロック図で、122は8種類の直交関数データ
を16分割分記憶する直交関数記憶手段で、フィールド
信号84、リードカウント100に従い8種類の直交関
数の値である直交関数データ102を出力する。123
はラインブロックカウンタ、124はラインブロック信
号であり、ラインブロックかうんた123はリードV信
号81を基準として、リードH信号82で8ライン単位
にカウント動作を行い、そのカウント値をラインブロッ
ク信号124として出力する。図31は関数値記憶手段
122の動作を説明する図であり、図32はラインブロ
ックカウンタ123の動作を説明するタイミング図、図
33は列電極駆動手段53の動作を説明するタイミング
図である。図34は行関数発生手段50の1実施例のブ
ロック図で、125は水平クロック、126は液晶クロ
ック、128は部分カウント値、129部分クロック
で、各々列信号発生手段46で生成される。127は部
分カウンタで、ここでは水平クロック125でリセット
され、液晶クロック126で8カウントを繰り返すカウ
ンタであり、そのカウント値を部分カウント値128と
して出力すると共に8カウント同期の部分クロック12
9を生成する。130はブロックカウンタ、131はブ
ロック値で、水平クロック125でリセットされ、部分
クロック129でカウントし、そのカウント値をブロッ
ク値131として出力する。132は比較手段、133
は比較出力で、ラインブロック出力124とブロック値
131を比較し、一致した時に比較出力133を“ハ
イ”とする。134はP→S手段で、入力である8種の
直交関数の直交関数データ102を部分カント値128
に従い1種ずつ出力する。135はP→S手段134の
出力のシリアル直交データで、136は比較出力133
が“ハイ”の時シリアル直交データを出力し、それ以外
では“0”を出力するセレクト手段である。
【0097】まず図18を用いて第3の実施例の概略動
作を説明し、その後図19から図35を用いて、図18
の液晶表示装置のブロック図の各ブロックの詳細の動作
説明を行う。
【0098】入力される表示データ35は、1フレーム
期間に表示すべき1画面分のデータがシリアルに送られ
てくる。フレームメモリ制御手段40はこの表示データ
35を4ビットパラレルに変換し、フレームメモリ手段
44に順次書き込みを行う。又、フレームメモリ制御手
段40は1フレーム前に格納した4ビットパラレルの表
示データ35の情報をフレームメモリ手段44から入力
のフレーム周期の1/4の周期で4回読みだし動作を行
う。フレームメモリ制御手段40は上記読みだしのタイ
ミングに合わせ入力のH信号36、V信号37、DCL
K38、表示信号39からリードV信号81、リードH
信号82、リード表示信号83、フィールド信号84、
及びDCLKと同じ周期の基準クロックを合わせてデー
タ制御バス43として列発生手段46に出力する。フィ
ールド信号84は4回の読みだしの回数を示すもので”
1”から”4”の値を持ち、ここではそれぞれ第1フィ
ールドから第4フィールドと呼ぶ。列信号発生手段46
はデータ信号制御バス43、フレームメモリリードデー
タ45から列電極駆動手段53へ出力する液晶データ4
7、列信号制御バス48を生成する。列信号発生手段4
6はフレームリードデータ45を8ライン分取り込み、
取り込んだ8ライン分のデータを同時に1ドットずつ読
みだし、この読みだした8ライン分のデータと直交関数
のデータとの演算を行い液晶データ47を生成する。こ
の演算では図17に示すように第1フィールドはW1の
直交関数での演算、第2フィールドではW2、第3フィ
ールドでW3、第4フィールドでW4の直交関数との演
算を行う。行関数発生手段50は、図17の直交関数及
び”0”の駆動電圧が各行電極信号に与えられるよう
に、行電極駆動手段57を制御する。尚、上記列信号発
生手段46内の演算の直交関数と同期をとるため、行関
数発生手段50は関数信号バス49を用いて行データ5
1を生成する。
【0099】以下、各ブロックの動作の詳細を説明す
る。
【0100】図18に入力される表示データ35のタイ
ミングを図19に示す。表示データ35は縦240ライ
ンあり、V信号37の1周期の1フレーム期間(ここで
は16ms)に240ラインのデータが送られてくる。
1ラインは、H信号36の1周期で示され、この期間で
表示信号39の”ハイ”で示される有効期間で640ド
ットのデータがシリアルに順次送られてくる。従って、
この表示データ35は1画面を横640ドット、縦24
0ラインで構成している。この表示データは、4ビット
パラレルに変換され、フレームメモリ手段44に書き込
まれると共に、図20に示すように1/4の周期で読み
だされる。次に、フレームメモリ手段44の読みだし、
書き込み動作について説明する。フレームメモリ手段4
4は、図21に示す構成で実現でき、セレクト手段Aは
フレームR/W信号72が”ハイ”の時は図22に示す
ように、メモリ手段A79への書き込みを行わせるた
め、AWリセット64、AWクロック65を選択し、メ
モリAリセット75、メモリAクロック76として出力
し、メモリAR/W信号を”ハイ”にする。これによ
り、メモリ手段AはV信号37と同一のタイミングであ
るAWリセット64によりアドレスをリセットし、その
後AWクロック65により、表示信号39の”ハイ”の
期間のフレームライトデータ41の書き込みを行う。こ
こで、AWクロック63はフレームライトデータ41に
同期した、すなわちDCLK38の4倍の周期のクロッ
クで、表示信号39が”ハイ”の期間のデータのみにク
ロック出力となるクロック信号である。この書き込み動
作を行っている時は、セレクト手段B74は、メモリB
リセット78、メモリBクロック79として、BRリセ
ット70、BRクロック71を選択し、メモリBR/W
信号を”ロー”にしているため、メモリB手段80は図
22に示すように、V信号37の4倍の周波数のリード
V信号に同期して、読みだし動作を行うことになる。
尚、BRクロック71は書き込みに対して4倍の速度で
読みだしを行うため書き込みのクロックの1/4の周期
のクロック、すなわちDCLK38と同一の周期のクロ
ックとなる。また、フレームR/W信号72が”ロー”
の時は、セレクト手段A73、セレクト手段B74はそ
れぞれ、ARリセット66、ARクロック67、BWリ
セット68、BWクロック69を選択し、メモリAR/
W信号77を”ロー”、メモリBR/W信号80を”ハ
イ”にし、メモリA手段62に対しては読みだし動作、
メモリB手段63に対しては書き込み動作を行わせる。
【0101】以上説明したように、フレームメモリ制御
手段40、フレームメモリ手段44の動作により、図1
9に示される表示データ35はフレームメモリ手段44
に書き込まれ、そのデータは1フレーム期間遅れて、図
20に示すように1/4の周期で4回読みだされる。
尚、図20には図示していないが、フレームリードデー
タ45は入力のDCLK38と同じ周期のリードクロッ
クに同期し、このリードクロックはデータ制御信号バス
43に含まれている。
【0102】次に列信号46の動作の詳細を説明する。
【0103】フレームリードデータ45は4ビットのパ
ラレルデータであり、書き込み手段85により、ライン
メモリA92又はラインメモリB93へ書き込まれる。
書き込み手段85は図24に示すように、リードV信号
81を基準にしリードH信号82によりカウントされ、
1〜8の値を繰り返すラインアドレス88を生成すると
共に8ライン毎にAW信号91を“ハイ”、“ロー”と
繰り返させる。AW信号91はフレームリードデータ4
5の書き込みを行なうラインメモリを指示する信号であ
り、“ハイ”の時ラインメモリA92への書き込みを指
示し、“ロー”の時ラインメモリBへの書き込みを指示
する。
【0104】今、AW信号91を“ハイ”とし、ライン
メモリA92への書き込み動作を図25、図26を用い
て説明する。図25においてライトアドレスデコード手
段109は、AW信号91が“ハイ”の時、図24に示
したライトアドレス88の値により、ライン1メモリ1
06からライン8メモリ109の8ヶのラインメモリに
対して、順次書き込み動作をイネーブルとする。すなわ
ち、各ラインメモリに対してはへは、図26に示すよう
にリードH信号82と同一のAWリセット113により
ライトアドレスをリセットし、リード表示信号83が
“ハイ”の期間のデータに同期したクロック、AWクロ
ック114で、順次ラインメモリにAデータ86を1ラ
インずつ書き込むことになる。ラインメモリB93も図
25と同一の構成で実現できる。但し、ラインメモリB
93内のライトアドレスデコード手段は、AW信号91
が“ロー”の時にライトアドレス88に従い各ライト信
号をイネーブルにする。ラインメモリA92はAW信号
91が“ロー”の時(ラインメモリB93へ書き込みを
行なっている時)読み出し手段94により読み出し動作
を行なう。以下、この読み出し動作を図27、図28を
用いて説明する。ライン1メモリ106からライン8メ
モリ108は、ARリセット116によりリードアドレ
スをリセットし、その後ARクロック117により順次
1ドットずつ読み出される。この時、読み出し手段94
はARリセット116を図28に示すように、AW信号
91が“ロー”の期間に4回、すなわちリードH信号8
2の2周期毎に生成し、又、その時リードカウント11
8を1から4にカウントアップする。ARリセット11
6の1周期では、ARクロック117により640ドッ
トのデータが順次読みだされ、8ラインのデータのAリ
ードデータ97として出力されえる。この動作は、フレ
ームメモリBも同様であり、AW信号が”ハイ”の時、
BRクロック、BRリセットを読みだし手段94がBリ
ード制御バスとして出力し、読みだしを行う。図26で
わかるように、AWリセット113、AWクロック11
4はラインメモリA92が書き込み動作時のみに出力さ
れる。BWリセット、BWクロックも同様にラインメモ
リB93が書き込み時のみに出力される。又、リード用
のリセット、クロックも同様である。読みだされたデー
タの8ラインデータ99は演算手段103に入力され、
図29に示すようにEXOR119で直交関数データ1
02と演算を行い、その出力結果の”1”の数をデコー
ドし、液晶データ47として出力する。この時、演算さ
れる直交関数データ102は、図30に示す関数発生手
段101で生成される。図30において、関数記憶手段
122は、フィールド信号84、リードカウント100
に従い、図31に示す関係で直交関数データ102を生
成する。すなわち、フィールド信号84が”1”の時は
図17のW1に相当する分割時間K1からK4の直交関
数データを、”2”の時はW2に相当する分割時間K5
からK8の直交関数データを、”3”の時はW3に相当
する分割時間K9からK12の直交関数データを、”
4”の時はW4に相当する分割時間K13からK16の
直交関数データを生成する。
【0105】ラインブロックカウンタ123は図32に
示すように、フレームリードデータ45が一旦、ライン
メモリに書き込まれれその後、読みだされることより8
ライン分遅れる。従って、リードV信号81に対し、8
ライン遅れたタイミングで、1から30(240ライン
を8ラインずつ30分割)カウントする。すなわち、こ
のラインブロックカウンタ123の出力であるラインブ
ロック信号124は、現在、ラインメモリより読みださ
れ演算手段103で演算されているラインのブロック
(8ラインずつ1から30のブロック)を示しているこ
とになる。
【0106】列信号制御バス48は水平クロック12
5、液晶クロック126を含んでおり、それぞれの信号
は読みだし手段94により生成され、水平クロック12
5はARリセット116と同一周期の、リードH信号8
2の2周期の周期であり、液晶クロック126は、リー
ドクロックと同一の周期であり、それぞれ、ARリセッ
ト116とBRリセットのOR演算、ARクロック11
7とBRクロックのOR演算で表すことができる。
【0107】列信号駆動手段53は、液晶クロック12
6により順次液晶データ47をラッチし、640ドット
分のデータラッチ後の水平クロック125により、列電
極信号として、9種類の電圧から1種類を各ドットの液
晶データ47の情報により、選択し出力する。すなわ
ち、図33に示すように、液晶データ47は水平クロッ
ク125の1周期遅れで電圧に変換され、液晶パネル6
1に与えられる。尚、図中1−k1、1−k2………は
第1ブロック(1行目から8行目)の表示データに対し
ての直交関数の分割時間k1、k2………の演算結果で
あることを示している。
【0108】次に、行関数発生手段50の動作を説明す
る。行関数発生手段50は、列信号発生手段46で演算
を行っているラインに対して直交関数を出力するように
行電極駆動手段57を制御する手段であり、図34に示
す構成で実現できる。部分カウンタ127は、図35に
示すように、水平クロック125でリセットされ、液晶
クロック126により、1から8のカウント動作を繰り
返し部分カウント値128として出力すると共に、この
8カウント周期の液晶クロック129でブロックカウン
タ130をカウントアップする。すなわち、行電極駆動
手段57の制御信号である、行データ制御バスは、水平
クロック135、液晶クロック126であるため、ライ
ンブロック信号124と同一のブロック値131以外の
行データ51を”0”とするため、比較手段132、セ
レクト手段136が動作し、ラインブロック信号124
とブロック値131が一致した時は、P→S手段174
を介して、列信号発生手段46の演算に用いられた直交
関数データ102を1ビットずつ行データ51として出
力する。これにより、演算されたブロックの行のみに直
交関数データを与え、それ以外の行を”0”とすること
が可能となる。
【0109】以上説明した動作により、図17に示すよ
うに、列電極用の演算、及び行電極への電圧印加を制御
でき、分割時間を分散させた形での液晶の駆動が可能と
なる。又、本実施例ではフレームメモリの読みだしを書
き込みの周期で4回としたが、これに限られる分けでは
なくx回の読みだしとすることも可能である。
【0110】さらに、1ブロックのライン数も8ライン
としたが、第1の実施例と同様にyラインとすることも
可能である。
【0111】次に第3の実施例において、行関数発生手
段や行電極駆動手段を改良した実施例を以下に述べる。
【0112】図35は第3の実施例において図34とは
異なる行関数発生手段を用いたときの行電極手段のブロ
ック図であり、図36はその動作タイミング図である。
なお本実施例においても240行の表示装置を8行ず
つ、計16分割で駆動する場合に各4分割を分散させて
駆動する方法について示している。本実施例では行関数
発生手段50は、1または−1の値をもつ直交関数デー
タのみ行データ50として行電極駆動手段57へ出力す
る。これを受け取る行電極駆動手段は、転送先切替え手
段137と部分カウンタ127と8行分ずつの行電極信
号を出力する電圧変換手段(1)〜(30)138で構
成される。部分カウンタ127は、行データ制御バス信
号52に基き、行関数発生手段50から送られる行デー
タ数をカウントし、ある分割期間内で0以外の行電極信
号を信号を出力する電圧変換手段に転送すべき行データ
数を転送し終わった時点で、部分クロック129を転送
先切替え手段137に出力する。転送先切替え手段13
7は、部分クロック129が入力されるたびに行データ
を転送すべき電圧変換手段を選択し、データを転送す
る。電圧変換手段138は、データが転送された電圧変
換手段のみそれに従った電圧を行電極信号140〜14
4から出力し、それ以外の電圧変換手段は関数データ0
に対応する電圧を出力する。
【0113】これにより図34に示した行関数発生手段
を用いた場合よりも、行関数発生手段と行電極駆動手段
間のデータ転送を簡略化でき、より少ない信号で且つ低
速転送で対応可能となる。
【0114】図37は図35の実施例をさらに改良した
実施例の行電極駆動手段のブロック図である。以下この
動作を説明する。図38は本実施例で使用する行関数デ
ータである。ある期間tについて8行分の行関数データ
は、8ビットの情報量であり図35の例はこの情報をそ
のまま転送するものであった。しかし本駆動方式に用い
る行関数データはある規則に従った数列であり、本実施
例の場合、8行分の行関数の組合せはt=1からt=1
6までの16通りの組合せしかなく、これらは4ビット
のデータで表現可能である。この点を利用したのが図3
7に示す実施例である。本実施例では各tごとの行デー
タを4ビットの符号に変換した後、行関数発生手段50
から行電極駆動手段57に転送し、行電極駆動手段57
でこれをデコードして各電圧変換手段に転送し、所望の
行電極信号を得る。
【0115】これにより図35に示した実施例よりも、
行関数発生手段と行電極駆動手段間のデータ転送を簡略
化でき、より少ない信号で対応可能となる。
【0116】図39は図35、図37とは別の行電極手
段改良の実施例である。第3の実施例や図35、図37
に示す実施例では行電極信号が変化するたびに行関数発
生手段から行電極駆動手段へ行関数データを転送してい
たが、本実施例は動作開始時点で行関数データを行電極
駆動手段に取り込み、後は行電極駆動手段で必要な行関
数データを演算していく方式である。以下に本実施例を
詳述する。行電極駆動手段57は行関数データ取り込み
手段149、演算手段150及び電圧変換手段138か
ら成る。動作開始時点で電源投入信号などから生成され
る動作開始信号148が入力されると行関数データ取り
込み手段149は行関数データ51を取り込む。演算手
段150はこのデータをもとに次に行電極信号から出力
すべき行関数データを演算し、電圧変換手段138に出
力する。このとき分割駆動期間を分散して駆動する場合
は、分散モード指定信号151によりその分散のさせ方
を指定する。本発明の第1または第3の実施例に示すよ
うに部分駆動をすることにより行関数データは数十バイ
ト程度と比較的小規模であるとともに、演算手段もシフ
トレジスタ等比較的簡単な回路で構成できるので行電極
駆動手段に容易に取り込むことが可能である。これによ
り種々の行関数に対応できる汎用製をもたせたまま、行
関数発生手段と行電極駆動手段間のデータ転送を簡略化
でき、さらに行電極駆動手段を集積回路化すれば低消費
電力の効果も得られる。
【0117】
【発明の効果】以上説明したSTN液晶の駆動方法によ
れば、式(27)に示される列信号の演算は従来例では
N行分を行うのに対して、R行(R<N)分でよく、回
路的にも実現が容易である。ここで、240行、640
列の1演算時間(図10のta)を求める。ここで、フ
レーム周波数は60Hz,R=8,K=16とする。
【0118】
【数31】
【0119】すなわち、約54nsの間に8行(R=
8)分のデータを読みだし演算を行えば良い。これは、
実施例で示したように8行分のデータを同時に読みだ
し、演算することは容易である。これに対して、従来の
駆動方法ではtaは次のようになる。
【0120】
【数32】
【0121】taそのものは部分直交関数駆動に比較し
て長くなる。しかし、この約100nsの間に240行
分のデータを読みだし演算することは論理回路上困難で
ある。すなわち、1行のデータ分の処理速度は0.4n
sとなり、パラレル駆動を行い論理回路上実現可能な速
度に落すとしても、そのパラレル数が多くなり、大きな
論理規模となる。これに比較して、部分直交関数駆動で
は演算の行数が少なく、小さな論理規模で実現可能とな
る。また演算速度を低減する方法として直交関数をシフ
トレジスタでシフトさせ、1列分のデータと順次比較し
ながら該1列分の1フレーム間の列信号を発生させた
後、次の列に対しこの動作を順次繰り返して全列の1フ
レーム分の列信号を得る方法が考えられる。しかしこの
方式では、ある走査期間に列電極を駆動するのに必要な
列信号を1度に得られないため、列信号発生手段と列電
極駆動手段の間にフレームメモリを設け、時間方向と列
方向のデータの並び換えを行う必要がある。これに比較
して、本発明によれば列信号発生手段と列電極駆動手段
の間にフレームメモリを設けることなく、ある走査期間
に列電極を駆動するのに必要な列信号を順次得ることが
でき、回路規模を低減できる。
【0122】さらに、部分直交駆動の分割を時間方向に
分散させることにより、選択期間(部分直交駆動用の直
交関数で示される電圧が行電極に印加される期間)の電
圧を印加する周期を短くでき、非選択期間(部分直交駆
動用の直交関数で示される電圧が行電極に印加されない
期間)の表示輝度の低下を防止することができる。
【0123】また行電極駆動手段を従来方式に捕らわれ
ず、行関数データの特長を活かした簡略化を行なうこと
により、種々の行関数に対応できる汎用性を保持したま
ま、信号数の低減、低速動作が可能となり、低消費電力
化が実現できる。
【0124】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶表示装置の1実施例のブロック
図。
【図2】 N列、M行のマトリックス構造の液晶表示
部。
【図3】 現在STN液晶の駆動波形として一般的に使
用されている行電極に印加される直交関数の1例を示す
図。
【図4】 ドットU(i,j)に印加される液晶駆動電
圧波形を示す図。
【図5】 ウォルシュ関数と呼ばれている直交関数で、
分割=8の例を示す図。
【図6】 N個の行電極に印加する電圧関数を8行のみ
ウォルシュ関数とし、1フレーム周期Tを2N(Nは表
示行数)とし上記8行のウォルシュ関数を分割=16で
駆動する場合の行電極の電圧関数を示す図。
【図7】 列信号発生手段の1実施例のブロック図。
【図8】 本実施例において液晶パネル28を4行、4
列とした時の液晶パネルのドット情報を表す図。
【図9】 関数発生手段12のX行関数データ13の各
tにおける値を示す図。
【図10】 X行読みだしデータ10とX行関数データ
13のタイミング関係を説明する図。
【図11】 演算手段11の1実施例のブロック図。
【図12】 デコード回路33の動作を説明する図。
【図13】 行関数発生手段12の出力する関数データ
23の各tの値を示す図。
【図14】 列電極駆動手段18、行駆動手段24の動
作を説明するタイミング図。
【図15】 本発明の液晶表示装置の第二の実施例のブ
ロック図。
【図16】 第二の実施例において、N個の行電極に印
加する電圧関数を8行のみウォルシュ関数とし、1フレ
ーム周期Tを2N(Nは表示行数)とし、上記8行のウ
ォルシュ関数を分割=16で駆動する場合の行電極の電
圧関数を示す図。
【図17】 図16の第2の実施例に対して、W0をW0
とOとした行電極の電圧関数を示す図。
【図18】 第三の実施例の液晶表示装置のブロック
図。
【図19】 液晶表示装置に入力される表示データ35
のタイミング図。
【図20】 フレームメモリ手段44から読みだされる
フレームメモリリードデータ45及びデータ制御バス4
3のタイミングを示す図。
【図21】 フレームメモリ手段44の一実施例を示す
ブロック図。
【図22】 フレームメモリ手段44の動作を説明する
タイミング図。
【図23】 列信号発生手段46のブロック図。
【図24】 ラインメモリA92の書き込み動作に着目
したブロック図。
【図25】 ラインメモリA92の書き込み動作を説明
する図。
【図26】 ラインメモリA92の書き込み動作を説明
する図。
【図27】 ラインメモリA92の読みだし動作にに着
目したブロック図。
【図28】 ラインメモリA92の読みだし動作を説明
する図。
【図29】 演算手段103のブロック図。
【図30】 関数発生手段101のブロック図。
【図31】 関数値記憶手段122の動作を説明する
図。
【図32】 ラインブロックカウンタ123の動作を説
明するタイミング図。
【図33】 列電極駆動手段53の動作を説明するタイ
ミング図。
【図34】 行関数発生手段50のブロック図である。
【図35】 第三の実施例における行電極駆動手段の改
良例のブロック図。
【図36】 図35の動作を説明するタイミング図。
【図37】 第三の実施例における行電極駆動手段の改
良例のブロック図。
【図38】 第三の実施例で使用する行関数値の例を示
す図。
【図39】 第三の実施例における行電極駆動手段の改
良例のブロック図である。
【符号の説明】
1…表示データ、2…書き込み手段、3…Aデータ、4
…Bデータ、5…ラインメモリA、6…ラインメモリ
B、7…読みだしデータA、8…読みだしデータB、9
…読みだし手段、10…X行表示データ、11…演算手
段、12…関数発生手段、13…X行関数データ、14
…演算データ、15…電圧変換手段、16…アナログ表
示データ、17…列信号発生手段、18…列電極駆動手
段、19〜21…列電極信号でそれぞれ1列列電極信
号、2列列電極信号、M列列電極信号、22…行関数発
生手段、23…行関数データ、24…行電極駆動手段、
25〜27…行電極信号でそれぞれ1行電極信号、2行
電極信号、N行電極信号、28…N行、M列の表示を行
う液晶パネル、29、30…反転回路、31、32…E
XOR回路、33…デコード回路、34…行関数発生手
段35…表示データ、36…H信号、37…V信号、3
8…DCLK、39…表示信号、40…フレームメモリ
制御手段、41…フレームライトデータ、42…フレー
ムメモリ制御バス、43…データ信号制御バス、44…
フレームメモリ手段、45…フレームメモリリードデー
タ、46…列信号発生手段、47…液晶データ、48…
列信号制御バス、49…関数信号バス、50…行関数発
生手段、51…行データ、52…行信号バス、53…列
電極駆動手段、54…第1列列電極信号、55…第2列
列電極信号、56…第640列列電極信号、57…行電
極駆動手段、58…1行目行電極信号、59…2行目行
電極信号、60…240行目行電極信号、61…液晶表
示装置、62…フレームメモリ手段A、63…フレーム
メモリ手段B、64…AWリセット、65…AWクロッ
ク、66…ARリセット、67…ARクロック、68…
BWリセット、69…BWクロック、70…BRリセッ
ト、71…BRクロック、72…フレームメモリR/W
信号、73…セレクト手段A、74…セレクト手段B、
75…メモリAリセット、76…メモリAクロック、7
7…メモリAR/W信号、78…メモリBリセット、7
9…メモリBクロック、80…メモリBR/W信号、8
1…リードV信号、82…リードH信号、83…リード
表示信号、84…フィールド信号85…書き込み手段、
86…Aデータ、87…A制御バス、88…ラインアド
レス、89…B制御バス、90…Bデータ、91…AW
信号、92…ラインメモリA、93…ラインメモリB、
94…読みだし手段、95…Aリード制御バス、96…
Bリード制御バス、97…Aリードデータ、98…Bリ
ードデータ、99…8ラインデータ、100…リードカ
ウント、101…関数発生手段、102…直交関数デー
タ、103…演算手段、104…AWリセット、105
…AWクロック、106…ライン1メモリ、107…ラ
イン2メモリ、108…ライン8メモリ、109…ライ
トアドレスデコード手段、110…ラインメモリ1ライ
ト信号、111…ラインメモリ2ライト信号、112…
ラインメモリ8ライト信号、113…ラインメモリ1リ
ードデータ、114…ラインメモリ2リードデータ、1
15…ラインメモリ8リードデータ、116…ARリセ
ット、117…ARクロック、118…リードカウン
ト、119…EXOR、120…演算データ、121…
デコード手段、122…直交関数記憶手段、123…ラ
インブロックカウンタ、124…ラインブロック信号、
125…水平クロック、126…液晶クロック、127
…部分カウンタ、128…部分カウント値、129…部
分クロック、130…ブロックカウンタ、131…ブロ
ック値、132…比較手段、133…比較出力、134
…P→S手段、135…シリアル直交データ、136…
セレクト手段、137…転送先切替え手段、138…電
圧変換手段、139…転送データ、140…行電極信号
(1〜8行)、141…行電極信号(9〜16行)、1
42…行電極信号(17行〜24行)、143…行電極
信号(25〜32行)、144…行電極信号(233行
〜240行)、145…デコーダ、146…行関数符
号、147…行関数符号デコード結果、148…動作開
始信号、149…行関数データ取込み手段、150…演
算手段、151…分散モード指定信号。
フロントページの続き (72)発明者 ▲真▼野 宏之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マイクロエレクトロニク ス機器開発研究所内 (72)発明者 西谷 茂之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マイクロエレクトロニク ス機器開発研究所内 (72)発明者 五十嵐 陽一 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N行の行電極とM列の列電極とで構成さ
    れ、該行電極と該列電極の交点のドットを該行電極と該
    列電極に印加されるそれぞれの電圧波形の電圧差の実効
    値に基づいて表示をオン又は、オフするマトリックス型
    表示装置において、 N行の行電極をL分割し、該L分割された行電極はそれ
    ぞれ1フレームをT分割したうちのK期間のみ1,−1
    の値を持つ直交関数に従った電圧波形を印加し、それ以
    外の期間は、0となる関数に従った電圧波形を印加し、
    かつ、 L分割された電極のうち、1、−1の値をもつ直交関数
    に従った電圧波形を印加する行電極駆動手段にのみ、該
    直交関数の情報を与えることを特徴とするマトリックス
    型表示装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】請求項1の液晶表示装置において、i行目
    の行電極の電圧波形を示す関数が、 【数1】 で与えられる時、j列目の列電極波形が、 【数2】 で与えられることを特徴とするマトリックス型表示装置
    の駆動方法。
  3. 【請求項3】請求項1の駆動方法において、T分割した
    期間を1フレーム内に分散して与えることを特徴とする
    マトリックス型表示装置の駆動方法。
JP20615493A 1993-08-20 1993-08-20 マトリックス型表示装置の駆動方法 Pending JPH0756540A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20615493A JPH0756540A (ja) 1993-08-20 1993-08-20 マトリックス型表示装置の駆動方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20615493A JPH0756540A (ja) 1993-08-20 1993-08-20 マトリックス型表示装置の駆動方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0756540A true JPH0756540A (ja) 1995-03-03

Family

ID=16518697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20615493A Pending JPH0756540A (ja) 1993-08-20 1993-08-20 マトリックス型表示装置の駆動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0756540A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR920000355B1 (ko) 디스플레이 패널 구동장치
US6040826A (en) Driving circuit for driving simple matrix type display apparatus
KR970006865B1 (ko) 액정디스플레이의 구동장치
JP2004012872A (ja) 表示装置及びその駆動方法
JPH09319342A (ja) 液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法
JP2003140114A (ja) コレステリック液晶ディスプレイ用ドライバ
JP2000338918A (ja) 表示装置及びその駆動方法
JP2002318566A (ja) 液晶駆動回路及び液晶表示装置
US6559823B1 (en) Method of driving STN liquid crystal panel and apparatus therefor
JP3169763B2 (ja) 液晶表示パネルの階調駆動装置
JP3460247B2 (ja) マトリックス型表示装置及びその駆動方法
JP2003157060A (ja) 表示駆動方法及び表示装置
JPH0756538A (ja) マトリックス型表示装置の駆動方法
JPH0756540A (ja) マトリックス型表示装置の駆動方法
JPH1185106A (ja) 表示制御装置および表示装置
JPH0756541A (ja) マトリックス型表示装置の駆動方法
JPH0756542A (ja) マトリックス型表示装置の駆動方法
JP3030170B2 (ja) 単純マトリクス駆動型液晶表示装置
JPH10161610A (ja) 液晶表示装置
JPH0756539A (ja) マトリックス型表示装置の駆動方法
JP2741808B2 (ja) ドットマトリクス表示装置
JP3589789B2 (ja) 液晶表示装置の駆動方法および駆動回路
JP2001350451A (ja) 液晶装置、その駆動装置及びその駆動方法、並びに電子機器
JP2001013932A (ja) マトリックス型表示装置及びその駆動方法
JPH09218666A (ja) 液晶表示パネルの駆動装置