JPH0756323A - 基板洗浄装置 - Google Patents
基板洗浄装置Info
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- JPH0756323A JPH0756323A JP21900893A JP21900893A JPH0756323A JP H0756323 A JPH0756323 A JP H0756323A JP 21900893 A JP21900893 A JP 21900893A JP 21900893 A JP21900893 A JP 21900893A JP H0756323 A JPH0756323 A JP H0756323A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 安定した高い洗浄能力を有し、スループット
も高く、薬液を一切使用することのない小型の基板洗浄
装置を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の基板洗浄装置は、基板の周りにオゾ
ン雰囲気を形成して前記基板の表面を親水性化するため
の親水性化手段5と、前記基板の表面に水を吹き付ける
ための吹付け手段4と、前記基板の表面を覆う水を凝固
させるための凝固手段9と、前記基板の表面から凝固し
た氷を剥離させるための剥離手段6とを備えていること
を特徴とする。
も高く、薬液を一切使用することのない小型の基板洗浄
装置を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の基板洗浄装置は、基板の周りにオゾ
ン雰囲気を形成して前記基板の表面を親水性化するため
の親水性化手段5と、前記基板の表面に水を吹き付ける
ための吹付け手段4と、前記基板の表面を覆う水を凝固
させるための凝固手段9と、前記基板の表面から凝固し
た氷を剥離させるための剥離手段6とを備えていること
を特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は基板を洗浄するための装
置に関し、特に半導体製造工程で使用されるレチクルや
フォトマスク等のガラス基板に付着した異物(微小なゴ
ミやシミあるいは油分)を除去する洗浄装置に関する。
置に関し、特に半導体製造工程で使用されるレチクルや
フォトマスク等のガラス基板に付着した異物(微小なゴ
ミやシミあるいは油分)を除去する洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レチクルやフォトマスク等のガラス基板
に付着した塵埃等の異物を放置すると、これらの異物が
ウェハ上に転写され、製造されるウェハの欠陥の原因と
なる。基板に付着する汚染物が多種に亘ることから、付
着する汚染物の種類に応じた種々の洗浄法が従来より提
案されている。
に付着した塵埃等の異物を放置すると、これらの異物が
ウェハ上に転写され、製造されるウェハの欠陥の原因と
なる。基板に付着する汚染物が多種に亘ることから、付
着する汚染物の種類に応じた種々の洗浄法が従来より提
案されている。
【0003】たとえば、油脂などの有機物系汚染物の除
去法として、紫外線照射法が知られている(たとえば特
開平第3−101223号公報を参照)。この方法によ
れば、清浄空気雰囲気中において基板の表面に紫外線を
照射する。紫外線の光エネルギの作用により、清浄空気
がオゾン(O3 )および活性酸素原子(O* )に変化す
る。発生した活性酸素原子が基板の有機物と反応し、こ
の化学的作用により基板表面に付着した有機物系異物を
除去することができる。
去法として、紫外線照射法が知られている(たとえば特
開平第3−101223号公報を参照)。この方法によ
れば、清浄空気雰囲気中において基板の表面に紫外線を
照射する。紫外線の光エネルギの作用により、清浄空気
がオゾン(O3 )および活性酸素原子(O* )に変化す
る。発生した活性酸素原子が基板の有機物と反応し、こ
の化学的作用により基板表面に付着した有機物系異物を
除去することができる。
【0004】一方、金属酸化物、塵埃等の無機物系汚染
物の除去法として、一対の回転ブラシを使用するブラシ
スクラブ法および清浄な氷粒子を基板表面に加圧噴射す
るアイススクラブ法(たとえば特開平第3−11683
2号公報を参照)がある。いずれの方法も、原則として
物理的作用によって基板表面の汚染物を直接除去する方
法である。
物の除去法として、一対の回転ブラシを使用するブラシ
スクラブ法および清浄な氷粒子を基板表面に加圧噴射す
るアイススクラブ法(たとえば特開平第3−11683
2号公報を参照)がある。いずれの方法も、原則として
物理的作用によって基板表面の汚染物を直接除去する方
法である。
【0005】このように、紫外線照射法は有機物系汚染
物に対して有効であり、ブラシスクラブ法およびアイス
スクラブ法は無機物系汚染物に対して有効である。一般
に、基板表面には有機物および無機物の双方が汚染物と
して付着するため、各種の洗浄方法を実施するための複
数の洗浄装置を断続的に利用していた。すなわち、複数
の洗浄装置を個別に順次使用して基板の洗浄を行ってい
た。しかしながら、このように複数の洗浄装置を個別に
順次利用する従来の方法では、各洗浄装置の間に基板の
運搬作業が加わるため、運搬中に異物が付着する可能性
があり、すでに洗浄した基板表面の清浄度を保持するこ
とが困難であった。また、作業効率および作業時間短縮
の観点からも好ましくなかった。
物に対して有効であり、ブラシスクラブ法およびアイス
スクラブ法は無機物系汚染物に対して有効である。一般
に、基板表面には有機物および無機物の双方が汚染物と
して付着するため、各種の洗浄方法を実施するための複
数の洗浄装置を断続的に利用していた。すなわち、複数
の洗浄装置を個別に順次使用して基板の洗浄を行ってい
た。しかしながら、このように複数の洗浄装置を個別に
順次利用する従来の方法では、各洗浄装置の間に基板の
運搬作業が加わるため、運搬中に異物が付着する可能性
があり、すでに洗浄した基板表面の清浄度を保持するこ
とが困難であった。また、作業効率および作業時間短縮
の観点からも好ましくなかった。
【0006】そこで、上述した複数の洗浄装置を1つの
チャンバ内に組み込んだ洗浄装置が提案されている。図
3は、提案された洗浄装置の構成を概略的に示す図であ
る。図示の洗浄装置は、清浄雰囲気に保持されたチャン
バ13を備えている。洗浄チャンバ13内には、紫外線
処理槽14、ブラシスクラブ槽15、超音波洗浄槽16
およびIPA蒸気乾燥槽17が個別に設けられている。
公知の適当な搬送手段19a、19b(搬送アーム)に
よって洗浄チャンバ13内に搬入された基板18は、清
浄雰囲気が保持された洗浄チャンバ13内の各処理槽に
おいて順次洗浄処理を受ける。
チャンバ内に組み込んだ洗浄装置が提案されている。図
3は、提案された洗浄装置の構成を概略的に示す図であ
る。図示の洗浄装置は、清浄雰囲気に保持されたチャン
バ13を備えている。洗浄チャンバ13内には、紫外線
処理槽14、ブラシスクラブ槽15、超音波洗浄槽16
およびIPA蒸気乾燥槽17が個別に設けられている。
公知の適当な搬送手段19a、19b(搬送アーム)に
よって洗浄チャンバ13内に搬入された基板18は、清
浄雰囲気が保持された洗浄チャンバ13内の各処理槽に
おいて順次洗浄処理を受ける。
【0007】図示の装置組み合わせにおいて、超音波洗
浄工程は必須の構成要件ではなく必要に応じて省略可能
である。しかしながら、ブラシスクラブ法またはアイス
スクラブ法によるスクラビング工程では、洗浄後の基板
表面が湿潤状態になるため、乾燥工程が必須である。乾
燥法としては、図示のようなIPA(イソプロピルアル
コール)蒸気乾燥が広く使用されている。
浄工程は必須の構成要件ではなく必要に応じて省略可能
である。しかしながら、ブラシスクラブ法またはアイス
スクラブ法によるスクラビング工程では、洗浄後の基板
表面が湿潤状態になるため、乾燥工程が必須である。乾
燥法としては、図示のようなIPA(イソプロピルアル
コール)蒸気乾燥が広く使用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のような従来の基
板の洗浄装置では、その主な洗浄力はブラシの摩擦力に
より異物を剥離させるブラシスクラブ工程に依存してい
る。したがって、基板のパターン形状により除去しにく
い箇所が発生したり、ブラシ自体が磨耗することにより
カスを発生させたり、剥離した異物が再付着したりし
て、歩留りが悪いという不都合があった。また、従来の
洗浄装置では、各種の洗浄方法を個別に且つ逐次的に適
用するものであり、基板の洗浄を短時間に処置すること
ができずスループットが低いという不都合があった。
板の洗浄装置では、その主な洗浄力はブラシの摩擦力に
より異物を剥離させるブラシスクラブ工程に依存してい
る。したがって、基板のパターン形状により除去しにく
い箇所が発生したり、ブラシ自体が磨耗することにより
カスを発生させたり、剥離した異物が再付着したりし
て、歩留りが悪いという不都合があった。また、従来の
洗浄装置では、各種の洗浄方法を個別に且つ逐次的に適
用するものであり、基板の洗浄を短時間に処置すること
ができずスループットが低いという不都合があった。
【0009】また、各種洗浄方法を実施する処理槽を個
別に複数収容する必要があるため、装置が大掛かりにな
り占有スペースが大きくなるという不都合があった。さ
らにまた、ブラシスクラブ工程にはアンモニア水、乾燥
工程にはIPAといった薬液を使用するため、これらの
薬液の取扱いに手間がかかる。特に、IPAについては
爆発危険物であるため、必要となる安全設備が大掛かり
なものになり、ひいては装置が大掛かりになってコスト
的にも不利になるという不都合があった。本発明は、前
述の課題に鑑みてなされたものであり、安定した高い洗
浄能力を有し、スループットも高く、薬液を一切使用す
ることのない小型の洗浄装置を提供することを目的とす
る。
別に複数収容する必要があるため、装置が大掛かりにな
り占有スペースが大きくなるという不都合があった。さ
らにまた、ブラシスクラブ工程にはアンモニア水、乾燥
工程にはIPAといった薬液を使用するため、これらの
薬液の取扱いに手間がかかる。特に、IPAについては
爆発危険物であるため、必要となる安全設備が大掛かり
なものになり、ひいては装置が大掛かりになってコスト
的にも不利になるという不都合があった。本発明は、前
述の課題に鑑みてなされたものであり、安定した高い洗
浄能力を有し、スループットも高く、薬液を一切使用す
ることのない小型の洗浄装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においては、基板の周りにオゾン雰囲気を形
成して前記基板の表面を親水性化するための親水性化手
段と、基板の表面に水を吹き付けるための吹付け手段
と、基板の表面を覆う水を凝固させるための凝固手段
と、基板の表面から凝固した氷を剥離させるための剥離
手段とを備えていることを特徴とする基板洗浄装置を提
供する。
に、本発明においては、基板の周りにオゾン雰囲気を形
成して前記基板の表面を親水性化するための親水性化手
段と、基板の表面に水を吹き付けるための吹付け手段
と、基板の表面を覆う水を凝固させるための凝固手段
と、基板の表面から凝固した氷を剥離させるための剥離
手段とを備えていることを特徴とする基板洗浄装置を提
供する。
【0011】好ましい態様によれば、親水性化手段は、
清浄空気雰囲気中において基板に紫外線を照射するため
の紫外線照射手段であり、凝固手段は基板の雰囲気を真
空引きによって減圧するための真空装置であり、あるい
は剥離手段は基板を振動させるための超音波振動子であ
る。
清浄空気雰囲気中において基板に紫外線を照射するため
の紫外線照射手段であり、凝固手段は基板の雰囲気を真
空引きによって減圧するための真空装置であり、あるい
は剥離手段は基板を振動させるための超音波振動子であ
る。
【0012】
【作用】本発明の基板洗浄装置では、たとえば紫外線照
射によりオゾンを発生させて基板の周りにオゾン雰囲気
を形成し、このオゾンの作用により基板表面を親水性化
する。次いで、親水性化した基板表面に水を吹き付ける
ことによって、基板表面がその全面に亘り水で一様に覆
われた状態を形成する。この状態において、たとえば真
空引きによって基板表面の水を凝固させる。すなわち、
圧力低下に伴う沸点降下により基板表面の水は気化する
が、この気化熱放出による冷却効果により基板表面の水
は凝固し始め、やがて基板表面が全面に亘り凝固した氷
で覆われる。
射によりオゾンを発生させて基板の周りにオゾン雰囲気
を形成し、このオゾンの作用により基板表面を親水性化
する。次いで、親水性化した基板表面に水を吹き付ける
ことによって、基板表面がその全面に亘り水で一様に覆
われた状態を形成する。この状態において、たとえば真
空引きによって基板表面の水を凝固させる。すなわち、
圧力低下に伴う沸点降下により基板表面の水は気化する
が、この気化熱放出による冷却効果により基板表面の水
は凝固し始め、やがて基板表面が全面に亘り凝固した氷
で覆われる。
【0013】このように、親水性化した基板表面の水を
たとえば真空引きによって凝固させると、基板表面の異
物は凝固した氷の中に取り込まれた状態になる。この状
態で、たとえば超音波振動子の作用により基板保持具を
超音波振動させると、氷は異物とともに基板表面から剥
離して落下し、洗浄処理が終了する。
たとえば真空引きによって凝固させると、基板表面の異
物は凝固した氷の中に取り込まれた状態になる。この状
態で、たとえば超音波振動子の作用により基板保持具を
超音波振動させると、氷は異物とともに基板表面から剥
離して落下し、洗浄処理が終了する。
【0014】このように、本発明の基板洗浄装置では、
氷が融解することなく異物を含んだまま基板表面から除
去されるので、洗浄処理終了状態においては基板表面は
湿潤状態になく乾燥状態にある。このため、IPA蒸気
乾燥などの特別な乾燥処理を行う必要がない。また、薬
液等を一切使用しないため、取扱い上の不便さも解消さ
れ特別な安全設備を設ける必要がなくなる。さらに、1
つの処理槽において洗浄に必要なすべての工程を行うこ
とができるので、装置を小型化することが可能になると
ともに、スループットが著しく向上する。
氷が融解することなく異物を含んだまま基板表面から除
去されるので、洗浄処理終了状態においては基板表面は
湿潤状態になく乾燥状態にある。このため、IPA蒸気
乾燥などの特別な乾燥処理を行う必要がない。また、薬
液等を一切使用しないため、取扱い上の不便さも解消さ
れ特別な安全設備を設ける必要がなくなる。さらに、1
つの処理槽において洗浄に必要なすべての工程を行うこ
とができるので、装置を小型化することが可能になると
ともに、スループットが著しく向上する。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を、添付図面に基づいて説明
する。図1は、本発明の実施例にかかる基板洗浄装置の
構成を模式的に説明する図である。また、図2は、図1
の線A−Aに沿った矢視図であって基板保持具の構成を
示す図ある。図1の装置は、駆動部2aによりX方向に
スライド可能な開閉シャッタ2が設けられた洗浄チャン
バ1を備えている。洗浄チャンバ1内には、洗浄すべき
基板7がその表面がYZ平面とほぼ平行になるように基
板保持具8(図2参照)により支持されている。基板7
の表面に対向するように、紫外線を照射する一対のラン
プ、たとえば低圧水銀ランプ5aおよび5bが配設され
ている。図1に示すように、各低圧水銀ランプ5aおよ
び5bは全体的に基板7よりわずかに大きな矩形形状を
しており、その照射面が基板7の対向する表面とほぼ平
行になるように位置決めされている。
する。図1は、本発明の実施例にかかる基板洗浄装置の
構成を模式的に説明する図である。また、図2は、図1
の線A−Aに沿った矢視図であって基板保持具の構成を
示す図ある。図1の装置は、駆動部2aによりX方向に
スライド可能な開閉シャッタ2が設けられた洗浄チャン
バ1を備えている。洗浄チャンバ1内には、洗浄すべき
基板7がその表面がYZ平面とほぼ平行になるように基
板保持具8(図2参照)により支持されている。基板7
の表面に対向するように、紫外線を照射する一対のラン
プ、たとえば低圧水銀ランプ5aおよび5bが配設され
ている。図1に示すように、各低圧水銀ランプ5aおよ
び5bは全体的に基板7よりわずかに大きな矩形形状を
しており、その照射面が基板7の対向する表面とほぼ平
行になるように位置決めされている。
【0016】図1の装置はさらに、基板7の表面の両側
に配設された2つの水噴射ノズル4aおよび4bを備え
ている。各水噴射ノズル4aおよび4bは、純水を送給
する装置(不図示)に接続されている。送給された純水
は、水噴射ノズル4aおよび4bを介して円錐状に基板
7の表面に向かって噴射される。各水噴射ノズル4aお
よび4bは、基板7の対向する表面をその全面に亘り均
一に濡らすことができるように位置決めされている。洗
浄チャンバ1の下部領域には排気口3が設けられ、洗浄
チャンバ1はこの排気口3を介して真空ポンプ9に接続
されている。こうして、洗浄チャンバ1内の雰囲気は、
真空引きにより減圧することができるように構成されて
いる。
に配設された2つの水噴射ノズル4aおよび4bを備え
ている。各水噴射ノズル4aおよび4bは、純水を送給
する装置(不図示)に接続されている。送給された純水
は、水噴射ノズル4aおよび4bを介して円錐状に基板
7の表面に向かって噴射される。各水噴射ノズル4aお
よび4bは、基板7の対向する表面をその全面に亘り均
一に濡らすことができるように位置決めされている。洗
浄チャンバ1の下部領域には排気口3が設けられ、洗浄
チャンバ1はこの排気口3を介して真空ポンプ9に接続
されている。こうして、洗浄チャンバ1内の雰囲気は、
真空引きにより減圧することができるように構成されて
いる。
【0017】図2は、超音波振動子が取り付けられた基
板保持具の構成を概略的に示している。図示の基板保持
具8は、一対の支持アーム8aと基台8bとからなる。
駆動部11a、11bは、支持アーム8aを基台8b上
でX方向に移動する。支持アーム8aは、L字型の2本
のアームを平行に並べて形成されており、基板7を挟み
込むように支持したとき、基板7から剥離された異物が
洗浄チャンバ1の下部に落ちるような空間を形成するよ
うに基台8bに設けられている。支持アーム8aの各々
はL字型の一端で基板7を保持し、L字型の他端が基台
8bに接続されている。
板保持具の構成を概略的に示している。図示の基板保持
具8は、一対の支持アーム8aと基台8bとからなる。
駆動部11a、11bは、支持アーム8aを基台8b上
でX方向に移動する。支持アーム8aは、L字型の2本
のアームを平行に並べて形成されており、基板7を挟み
込むように支持したとき、基板7から剥離された異物が
洗浄チャンバ1の下部に落ちるような空間を形成するよ
うに基台8bに設けられている。支持アーム8aの各々
はL字型の一端で基板7を保持し、L字型の他端が基台
8bに接続されている。
【0018】基板保持具8は駆動部12bによって支柱
12aを介してZ方向に往復移動することができ、基板
保持具8の支持アーム8aの先端部には基板7の側面部
分を両側から把持または挟持するための一対のチャッキ
ング部10aおよび10bを備えている。さらに、図示
の基板保持具8の先端には、一対のチャッキング部10
aおよび10bに隣接して一対の超音波振動子6aおよ
び6bが設けられている。この一対の超音波振動子6a
および6bの作用により、一対のチャッキング部10a
および10bが、ひいては把持された基板7が、図中矢
印方向(Y方向)にたとえば1MHzの高周波数で超音
波振動されるように構成されている。不図示の制御系
は、駆動部11a、11b、12b、超音波振動子6
a、6b、真空ポンプ9および駆動部2aを制御する。
12aを介してZ方向に往復移動することができ、基板
保持具8の支持アーム8aの先端部には基板7の側面部
分を両側から把持または挟持するための一対のチャッキ
ング部10aおよび10bを備えている。さらに、図示
の基板保持具8の先端には、一対のチャッキング部10
aおよび10bに隣接して一対の超音波振動子6aおよ
び6bが設けられている。この一対の超音波振動子6a
および6bの作用により、一対のチャッキング部10a
および10bが、ひいては把持された基板7が、図中矢
印方向(Y方向)にたとえば1MHzの高周波数で超音
波振動されるように構成されている。不図示の制御系
は、駆動部11a、11b、12b、超音波振動子6
a、6b、真空ポンプ9および駆動部2aを制御する。
【0019】図1および図2を参照して、本実施例の装
置の動作を以下に説明する。たとえばレチクルのような
基板7が図3の搬送装置19a、19bにより、洗浄チ
ャンバ1まで搬送される。次いで洗浄チャンバ1の開閉
シャッタ2が開き、基板7が洗浄チャンバ1内に搬入さ
れる。一方、洗浄チャンバ1内では基板保持具8が基板
7を受け取るための所定位置に上昇している。基板7が
保持具8の一対のチャッキング部10aと10bとの間
に達したとき、基板7は保持具8によって把持され且つ
搬送装置から開放される。基板7を把持した保持具8
は、洗浄処理のための所定位置すなわち基板7の各表面
が一対の低圧水銀ランプ5aおよび5bに対面する位置
まで下降する。図示のように、基板7はその表面が鉛直
方向(YZ平面)とほぼ平行に支持されている。
置の動作を以下に説明する。たとえばレチクルのような
基板7が図3の搬送装置19a、19bにより、洗浄チ
ャンバ1まで搬送される。次いで洗浄チャンバ1の開閉
シャッタ2が開き、基板7が洗浄チャンバ1内に搬入さ
れる。一方、洗浄チャンバ1内では基板保持具8が基板
7を受け取るための所定位置に上昇している。基板7が
保持具8の一対のチャッキング部10aと10bとの間
に達したとき、基板7は保持具8によって把持され且つ
搬送装置から開放される。基板7を把持した保持具8
は、洗浄処理のための所定位置すなわち基板7の各表面
が一対の低圧水銀ランプ5aおよび5bに対面する位置
まで下降する。図示のように、基板7はその表面が鉛直
方向(YZ平面)とほぼ平行に支持されている。
【0020】基板7を解放した搬送装置は洗浄チャンバ
1の外に後退し、一対の低圧水銀ランプ5aおよび5b
を作動させて基板7の表面に紫外線を照射する。この紫
外線照射の間、開閉シャッタ2は完全には閉じられてお
らず、洗浄チャンバ7内には外部から清浄空気が十分供
給されるようになっている。したがって、紫外線の光エ
ネルギの作用により、清浄空気がオゾン(O3 )および
活性酸素原子(O* )に変化し、発生したオゾンが基板
7の表面と反応して基板7の表面が親水性化される。
1の外に後退し、一対の低圧水銀ランプ5aおよび5b
を作動させて基板7の表面に紫外線を照射する。この紫
外線照射の間、開閉シャッタ2は完全には閉じられてお
らず、洗浄チャンバ7内には外部から清浄空気が十分供
給されるようになっている。したがって、紫外線の光エ
ネルギの作用により、清浄空気がオゾン(O3 )および
活性酸素原子(O* )に変化し、発生したオゾンが基板
7の表面と反応して基板7の表面が親水性化される。
【0021】所定の強さおよび時間で行われる紫外線照
射により基板7の表面が十分親水性化されると、一対の
低圧水銀ランプ5aおよび5bは作動を停止する。次い
で、一対の水噴射ノズル4aおよび4bを介して、基板
7の表面に向かって円錐状に純水が噴射される。噴射さ
れた純水の作用により、基板7の表面はその全面に亘っ
て均一に濡れる。こうして基板7の表面全体を水で均一
に覆った後、開閉シャッタ2を完全に閉じて、真空ポン
プ9を作動させ排気口3を介して真空引きを開始する。
真空ポンプ9の作用により、洗浄チャンバ1内の雰囲気
は徐々に減圧される。減圧の作用により沸点が降下し、
基板7の表面の水は一旦気化する。しかしながら、しば
らくすると気化熱放出による冷却効果により基板7の表
面の水は一気に凝固し、基板7の全表面が凝固した氷で
覆われる。このように形成された薄い氷の膜には基板7
の表面に付着していた異物が取り込まれている。この異
物が取り込まれている状態とは、異物が基板から完全に
は離れてはおらず、表面に付着している状態で氷に覆わ
れている様子を表している。しかしながら、親水性化効
果により、異物がほぼ氷に覆われた状態となり、異物が
剥離し易くなっている。
射により基板7の表面が十分親水性化されると、一対の
低圧水銀ランプ5aおよび5bは作動を停止する。次い
で、一対の水噴射ノズル4aおよび4bを介して、基板
7の表面に向かって円錐状に純水が噴射される。噴射さ
れた純水の作用により、基板7の表面はその全面に亘っ
て均一に濡れる。こうして基板7の表面全体を水で均一
に覆った後、開閉シャッタ2を完全に閉じて、真空ポン
プ9を作動させ排気口3を介して真空引きを開始する。
真空ポンプ9の作用により、洗浄チャンバ1内の雰囲気
は徐々に減圧される。減圧の作用により沸点が降下し、
基板7の表面の水は一旦気化する。しかしながら、しば
らくすると気化熱放出による冷却効果により基板7の表
面の水は一気に凝固し、基板7の全表面が凝固した氷で
覆われる。このように形成された薄い氷の膜には基板7
の表面に付着していた異物が取り込まれている。この異
物が取り込まれている状態とは、異物が基板から完全に
は離れてはおらず、表面に付着している状態で氷に覆わ
れている様子を表している。しかしながら、親水性化効
果により、異物がほぼ氷に覆われた状態となり、異物が
剥離し易くなっている。
【0022】このように基板7の表面が薄い氷の膜で覆
われた状態において、一対の超音波振動子6aおよび6
bを作動させ、保持具8をひいては基板7をY方向にた
とえば約1MHzの高周波数で超音波振動させる。基板
7に超音波振動が加えられると、基板7の表面に形成さ
れていた薄い氷の膜が融解することなく異物を取り込ん
だまま、基板7の表面から剥離し落下する。超音波振動
の間も真空引きは続行されているので、落下した氷(異
物を含む)は排気口3を介して速やかに洗浄チャンバ1
の外部に排出され適宜処理される。
われた状態において、一対の超音波振動子6aおよび6
bを作動させ、保持具8をひいては基板7をY方向にた
とえば約1MHzの高周波数で超音波振動させる。基板
7に超音波振動が加えられると、基板7の表面に形成さ
れていた薄い氷の膜が融解することなく異物を取り込ん
だまま、基板7の表面から剥離し落下する。超音波振動
の間も真空引きは続行されているので、落下した氷(異
物を含む)は排気口3を介して速やかに洗浄チャンバ1
の外部に排出され適宜処理される。
【0023】基板7には氷を媒体として超音波が伝達さ
れるため、液体を媒体とした通常の超音波振動と比べて
振動の減衰がほとんどなく、極めて効率のよい超音波振
動が可能になる。また、氷が融解することなく異物を含
んだまま基板表面から除去されるので、基板表面は完全
な乾燥状態にあり、特別な乾燥処理を行う必要がない。
さらに、基板7の表面から剥離された氷(異物を含む)
は速やかに外部に排出されるため、一旦除去した異物に
より基板7の表面が再汚染される可能性は完全に排除さ
れる。前述のように、基板保持具8は2本のL字型の支
持アーム8aを平行に並べて形成されており、剥離した
氷が滞留することなく落下して速やかに外部に排出され
るような形状となっている。
れるため、液体を媒体とした通常の超音波振動と比べて
振動の減衰がほとんどなく、極めて効率のよい超音波振
動が可能になる。また、氷が融解することなく異物を含
んだまま基板表面から除去されるので、基板表面は完全
な乾燥状態にあり、特別な乾燥処理を行う必要がない。
さらに、基板7の表面から剥離された氷(異物を含む)
は速やかに外部に排出されるため、一旦除去した異物に
より基板7の表面が再汚染される可能性は完全に排除さ
れる。前述のように、基板保持具8は2本のL字型の支
持アーム8aを平行に並べて形成されており、剥離した
氷が滞留することなく落下して速やかに外部に排出され
るような形状となっている。
【0024】なお、本実施例では、基板の表面を親水性
化するための手段として紫外線照射手段を例示したが、
基板のまわりにオゾン雰囲気を形成することのできる他
の適当な手段を用いることもできる。また、本実施例で
は、基板の表面を覆う水を凝固させるための手段として
真空装置を例示したが、他の適当な冷却手段を用いて基
板の表面を覆う水を急速に凝固させてもよい。
化するための手段として紫外線照射手段を例示したが、
基板のまわりにオゾン雰囲気を形成することのできる他
の適当な手段を用いることもできる。また、本実施例で
は、基板の表面を覆う水を凝固させるための手段として
真空装置を例示したが、他の適当な冷却手段を用いて基
板の表面を覆う水を急速に凝固させてもよい。
【0025】さらに、本実施例では、基板の表面から凝
固した氷を剥離させるための手段として超音波振動子を
使用したが、たとえばアイススクラブ法等により基板の
表面に物理力を直接作用させて凝固した氷を除去する方
法を採用してもよい。また、本実施例では、超音波振動
の方向として基板表面に平行な方向に超音波振動させる
例について説明したが、基板表面と直交する方向に超音
波振動させてもよいし、双方の方向に交互に超音波振動
させてもよい。
固した氷を剥離させるための手段として超音波振動子を
使用したが、たとえばアイススクラブ法等により基板の
表面に物理力を直接作用させて凝固した氷を除去する方
法を採用してもよい。また、本実施例では、超音波振動
の方向として基板表面に平行な方向に超音波振動させる
例について説明したが、基板表面と直交する方向に超音
波振動させてもよいし、双方の方向に交互に超音波振動
させてもよい。
【0026】
【効果】以上説明したように、本発明の基板洗浄装置で
は、親水性化した基板表面全体を一様に氷で覆った状態
を形成して、異物を取り込んだ氷を融解させることなく
剥離させる洗浄方式を採用している。したがって、除去
した異物による再汚染もなく高い洗浄能力を発揮するの
で、洗浄不良が発生する可能性がほとんどなく歩留りが
著しく向上する。また、氷を融解させることなく剥離さ
せるため、洗浄後の基板表面は完全な乾燥状態にあり、
特別な乾燥処理を行う必要がない。したがって、スルー
プットが著しく向上する。さらに、薬液を一切使用する
必要がないので、薬液に対する特別な安全設備も不要で
あり、装置の小型化を図ることが可能になる。
は、親水性化した基板表面全体を一様に氷で覆った状態
を形成して、異物を取り込んだ氷を融解させることなく
剥離させる洗浄方式を採用している。したがって、除去
した異物による再汚染もなく高い洗浄能力を発揮するの
で、洗浄不良が発生する可能性がほとんどなく歩留りが
著しく向上する。また、氷を融解させることなく剥離さ
せるため、洗浄後の基板表面は完全な乾燥状態にあり、
特別な乾燥処理を行う必要がない。したがって、スルー
プットが著しく向上する。さらに、薬液を一切使用する
必要がないので、薬液に対する特別な安全設備も不要で
あり、装置の小型化を図ることが可能になる。
【図1】本発明の実施例にかかる基板洗浄装置の構成を
概略的に説明する図である。
概略的に説明する図である。
【図2】図1の装置の線A−Aに沿った矢視図であっ
て、超音波振動子が取り付けられた基板保持具の構成を
示す図である。
て、超音波振動子が取り付けられた基板保持具の構成を
示す図である。
【図3】従来の基板洗浄装置の構成を概略的に説明する
図である。
図である。
1 洗浄チャンバ 2 開閉シャッタ 3 排気口 4 水噴射ノズル 5 低圧水銀ランプ 6 超音波振動子 7 基板 8 保持具 9 真空ポンプ 10 チャッキング部
Claims (4)
- 【請求項1】 基板の周りにオゾン雰囲気を形成して前
記基板の表面を親水性化するための親水性化手段と、前
記基板の表面に水を吹き付けるための吹付け手段と、前
記基板の表面を覆う水を凝固させるための凝固手段と、
前記基板の表面から凝固した氷を剥離させるための剥離
手段とを備えていることを特徴とする基板洗浄装置。 - 【請求項2】 前記親水性化手段は清浄空気雰囲気中に
おいて前記基板に紫外線を照射するための紫外線照射手
段であり、前記吹付け手段は前記基板の表面に対向して
設けられた複数の噴射ノズルからなり、前記吹付け手段
は同一チャンバー内で前記紫外線照射手段の上方に設け
られていることを特徴とする請求項1に記載の基板洗浄
装置。 - 【請求項3】 前記凝固手段は、前記基板の雰囲気を真
空引きによって減圧するための真空装置であることを特
徴とする請求項1または2に記載の基板洗浄装置。 - 【請求項4】 前記剥離手段は、前記基板の保持具を超
音波振動させるための超音波振動子であることを特徴と
する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板洗浄装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21900893A JPH0756323A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | 基板洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21900893A JPH0756323A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | 基板洗浄装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0756323A true JPH0756323A (ja) | 1995-03-03 |
Family
ID=16728818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21900893A Pending JPH0756323A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | 基板洗浄装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0756323A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008311660A (ja) * | 2007-06-13 | 2008-12-25 | Siltronic Ag | 半導体ウェハを洗浄、乾燥及び親水化する方法 |
JP2012208414A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Toppan Printing Co Ltd | パターン部材洗浄方法及び洗浄装置 |
JP2014090167A (ja) * | 2012-10-11 | 2014-05-15 | Lam Research Corporation | 剥離乾燥装置及び方法 |
JP2015228395A (ja) * | 2014-05-30 | 2015-12-17 | 株式会社プレテック | 基板の洗浄方法及び基板の洗浄装置 |
JP2017224783A (ja) * | 2016-06-17 | 2017-12-21 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理装置および基板処理方法 |
US11651953B2 (en) | 2016-08-09 | 2023-05-16 | Kioxia Corporation | Method for cleaning substrate and cleaning device |
-
1993
- 1993-08-11 JP JP21900893A patent/JPH0756323A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008311660A (ja) * | 2007-06-13 | 2008-12-25 | Siltronic Ag | 半導体ウェハを洗浄、乾燥及び親水化する方法 |
US9230794B2 (en) | 2007-06-13 | 2016-01-05 | Siltronic Ag | Process for cleaning, drying and hydrophilizing a semiconductor wafer |
JP2012208414A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Toppan Printing Co Ltd | パターン部材洗浄方法及び洗浄装置 |
JP2014090167A (ja) * | 2012-10-11 | 2014-05-15 | Lam Research Corporation | 剥離乾燥装置及び方法 |
JP2015228395A (ja) * | 2014-05-30 | 2015-12-17 | 株式会社プレテック | 基板の洗浄方法及び基板の洗浄装置 |
JP2017224783A (ja) * | 2016-06-17 | 2017-12-21 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理装置および基板処理方法 |
US11651953B2 (en) | 2016-08-09 | 2023-05-16 | Kioxia Corporation | Method for cleaning substrate and cleaning device |
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