JPH0755981B2 - 置換トリアジンで末端置換されたポリフェニレンエーテル - Google Patents

置換トリアジンで末端置換されたポリフェニレンエーテル

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JPH0755981B2 JP3160805A JP16080591A JPH0755981B2 JP H0755981 B2 JPH0755981 B2 JP H0755981B2 JP 3160805 A JP3160805 A JP 3160805A JP 16080591 A JP16080591 A JP 16080591A JP H0755981 B2 JPH0755981 B2 JP H0755981B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反応性基で末端置換(キ
ャップ)されたポリフェニレンエーテルの製造に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテルは優れた加水分
解安定性、寸法安定性、靭性、耐熱性及び誘電特性を有
することによって特徴付けられる広範囲に使用されてい
る熱可塑性エンジニアリング樹脂の一群である。しかし
ながら、これらの樹脂は加工性及び耐溶剤性のようなあ
る種の他の性質において十分満足すべきものではない。
したがって、ポリフェニレンエーテルのこれらの他の不
満足な性質を改善するための手段を見出すための研究が
続けられている。
【0003】検討されているかゝる手段の一つとして、
ポリフェニレンエーテルにある種の他の樹脂状物質、た
とえばポリエステル、ポリアミド又はオレフィン重合体
を配合する方法がある。しかしながら、これらの他の重
合体物質とポリフェニレンエーテルとの配合物は通常非
相溶性である。かゝる配合物から製造された成形部材は
一般に脆く、衝撃に対して突発的な表層剥離を生起する
おそれがある。
【0004】ポリフェニレンエーテルとこれらの他の重
合体との配合物の相溶化はいくつかの方法によって達成
し得る。しばしば好ましい一方法はポリフェニレンエー
テルと他の重合体との共重合体を形成させることであ
り、両者の配合物中にかゝる共重合体が存在する場合に
は、該共重合体は共重合されていない成分に対する相溶
化剤として作用する。
【0005】ポリフェニレンエーテルとポリエステル、
ポリアミド等との共重合体の一製造法は本出願人自身の
米国特許出願SN.07/351,905号明細書に記
載されている。この方法はポリフェニレンエーテルをエ
ポキシクロルトリアジン、たとえば2−クロル−4,6
−ジグリシドキシ−1,3,5−トリアジン、2−クロ
ル−4−(n−ブトキシ)−6−グリシドキシ−1,
3,5−トリアジン又は2−クロル−4−(2,4,6
−トリメチルフェノキシ)−6−グリシドキシ−1,
3,5−トリアジンと反応させることによって該ポリフ
ェニレンエーテルの末端に置換基を付加する(capping
)ことからなる。かゝる末端置換ポリフェニレンエー
テルはポリエステル、ポリアミド及び官能基付加オレフ
ィン重合体のような求核性重合体と容易に共重合体を形
成しそしてかゝる共重合体を含有する配合物は高い衝撃
強さ、引張強さ及び構造保全性を包含する多くの望まし
い性質を有する。
【0006】しかしながら、キャッピング剤としてのエ
ポキシクロルトリアジンの使用はある種の不利益をもた
らす。たとえば、エポキシクロルトリアジンの製造には
グリシドールのような化合物の使用が必要であるが、グ
リシドールは高価であり、しかも発癌性をもつものであ
る。したがって、他の重合体と反応性のポリフェニレン
エーテルを製造し得る新規キャッピング剤の開発につい
ては引続き高い関心が示されている。
【0007】
【発明の概要】本発明は本来ポリフェニレンエーテルと
は非相溶性である多数の重合体と共重合体含有配合物を
形成し得る一群の反応性末端置換基を付加したポリフェ
ニレンエーテル及びかゝる反応性末端置換基を有するポ
リフェニレンエーテルの製造法を提供するものである。
【0008】第一に本発明によれば、式:
【0009】
【化5】 (式中、各Q1 はそれぞれ独立的にハロゲン、第1級又
は第2級低級アルキル、フェニル、ハロアルキル、アミ
ノアルキル、炭化水素オキシ又は2個又はそれ以上の炭
素原子がハロゲン原子と酸素原子とを分離している構造
のハロ炭化水素オキシ基であり;各Q2 はそれぞれ独立
的に水素、ハロゲン、第1級又は第2級低級アルキル、
フェニル、ハロアルキル、炭化水素オキシ又はQ1 につ
いて定義したごときハロ炭化水素オキシ基であり;X1
はアルキル、シクロアルキル又は芳香族基又は式:
【0010】
【化6】 の基であり;X2 は求核性脂肪族置換によって置換し得
る基であり;各Zはそれぞれ独立的に酸素又はイオウ原
子を表わし;各R1 はそれぞれ独立的に水素、C1-4
1級又は第2級アルキル基又は求核性分子部分による置
換に対して実質的に不活性な非炭化水素型置換基であ
り;R2 は非置換の又はC1-4 第1級又は第2級アルキ
ル基及びR1 について定義したごとき非炭化水素型置換
基からなる群から選んだ分子部分で置換されたC1-3
ルキレン基であり;各R3 はそれぞれ独立的にR1 又は
2 を表わし;mは0又は1であり;そしてnは1−3
である)の末端基をもつ、置換アルコキシトリアジン−
又は置換アルキルチオトリアジン−末端置換ポリフェニ
レンエーテルが提供される。
【0011】
【発明の詳細な開示】Q1 及びQ2 として適当な第1級
低級アルキル基(すなわち7個までの炭素原子をもつア
ルキル基)の例はメチル、エチル、n−プロピル、n−
ブチル、イソブチル、n−アミル、イソアミル、2−メ
チルブチル、n−ヘキシル、2,3−ジメチルブチル、
2−,3−又は4−メチルペンチル及び対応するヘキシ
ル基である。第2級低級アルキル基の例はイソプロピ
ル、第2級ブチル及び3−ペンチルである。すべてのア
ルキル基は分岐鎖よりも直鎖であることが好ましい。多
くの場合、各Q1 はアルキル又はフェニル基、特にC
1-4 アルキル基でありそして各Q2 は水素である。
【0012】上記式(I)から、本発明の末端置換ポリ
フェニレンエーテルはその末端基に関する多数の特徴を
有するものであることは明らかである。これらの特徴の
一つはそのトリアジン環上にZX1 分子部分(ただし、
Zは酸素又はイオウ原子、通常酸素原子でありそしてX
1 はアルキル又はシクロアルキル基、典型的には低級ア
ルキル基、特に第1級又は第2級低級アルキル基;芳香
族基、典型的には単環のかつ6−10個の炭素原子を含
む芳香族基、特に芳香族炭化水素基;又は式(II)の基
であり得る)が存在することである。これらのうちで芳
香族基はそれを提供するための試薬が容易に入手し得る
という点でしばしば好ましく、2,6−キシリル及びメ
シチル(2,4,6−トリメチルフェニル)基がしばし
ば特に好ましい。
【0013】別の重要な特徴は求核性脂肪族置換によっ
て置換し得る任意の基であり得るX2 基が存在する点で
ある。かゝる基の例は塩素、臭素、ヨウ素、アルキルス
ルホネート、アリールスルホネート、カルボキシレー
ト、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、チ
オホスフェート、チオホスホネート及びチオホスフィネ
ート基である。好ましいかゝる易置換基は塩素、臭素及
び式: (式中、Zは前記定義したとおりであり;そして各R4
はC1-30第1級又は第2級アルキル基、シクロアルキル
基、芳香族基又はアルカリール基であるか又は2個のR
4 基はP原子及びZ原子と一緒に環式構造を形成する)
の基を包含する。多くの場合、各Zは酸素でありそして
各R4 はC1-8 第1級アルキル基、特にメチル基、エチ
ル基又はn−ブチル基である。n−ブチル化合物がそれ
らの合成に使用される試薬、2−ヒドロキシエチルジ−
n−ブチルホスフェート、の製造が容易である点でしば
しば特に好ましい。すなわち該試薬は比較的水に不溶性
であり、エチレングリコールとジ−n−ブチルホスファ
イトとから容易に、すなわち未反応エチレングリコール
を水洗によって除去した後に面倒な逆抽出の必要なし
に、製造し得るものである。
【0014】R1 基は水素又はC1-4 第1級又は第2級
アルキル基であり得る。アルキル基である場合、それら
は好ましくはメチル又はエチル基である。R1 基はまた
ポリフェニレンエーテルの末端置換(capping )反応中
及び末端置換ポリフェニレンエーテルと求核性基を含む
別の重合体との反応中に出会う条件下で置換されない非
炭化水素型置換基であることもできる。この型の典型的
な置換基はアシル、ニトロ、アルキルスルホキシ及びア
ルキルスルホン基である。多くの場合、各R1 は水素で
ある。
【0015】mが1である場合には、さらにR2 基が存
在し、これはC1-3 アルキレン基である。該アルキレン
基は非置換でもよく又はR1 について前記した型の分子
部分で置換されていてもよい。R2 基が存在する場合、
それは多くの場合非置換のもの、すなわちメチレン、エ
チレン又はトリメチレン基である。しかしながら、好ま
しいクロルトリアジンはmが0である場合、すなわちR
2 基を含まないものである。
【0016】R3 基は前記したごとくR1 又はX2 であ
り得る。R3 基は多くの場合水素又はX2 であり、好ま
しくは水素である。
【0017】酸素によってトリアジン環に結合されてい
る式(I)中のポリフェニレンエーテル型でない炭素原
子はそれに結合された0〜2個のR1 基を含有すること
ができ、該炭素原子の残りの原子価結合手は角型かっこ
内の分子部分によって満たされている。多くの場合、n
は1、すなわちかゝる角型かっこ内の分子部分はたゞ1
個存在する。
【0018】第二に本発明は末端置換ポリフェニレンエ
ーテルの製造法に関し、該方法はポリフェニレンエーテ
ルと式:
【0019】
【化7】 (式中、R1 、R2 、R3 、X1、X2 、Z、m及びn
は前記定義したとおりである)の置換クロルトリアジン
とをアルカリ性試薬の存在下に反応させることからな
る。
【0020】式(IV)の置換クロルトリアジンは199
1年2月11日付米国特許出願第654,444号明細
書に記載されている。これらの置換クロルトリアジンは
塩化シアヌル(すなわち2,4,6−トリクロルトリア
ジン)と式:
【0021】
【化8】 の第一のヒドロキシ又はチオ化合物と反応させそして好
ましくはついで式X1 ZHの第二のヒドロキシ又はチオ
化合物とさらに反応させることによって製造することが
できる。これら2種類のヒドロキシ又はチオ化合物との
反応の順序は臨界的ではない。
【0022】かゝる逐次反応の第一段階においては、第
一のヒドロキシ又はチオ化合物対塩化シアヌルの当量比
は約0.5−1.5:1の範囲である。好ましい当量比
は約0.99−1.01:1である。これはヒドロキシ
又はチオ化合物の量がより少ないと収率が低下し、一方
該化合物の量がより多くなると塩化シアヌル上の1個よ
り多い塩素原子の置換を惹起するであろうからである。
この反応において所望のかつ主割合で形成される中間体
生成物はモノ置換ジクロルトリアジンである。
【0023】第二段階の反応においては、モノ置換ジク
ロルトリアジンは第二のヒドロキシ又はチオ化合物とさ
らに反応せしめられる。この反応における第二のヒドロ
キシ又はチオ化合物対モノ置換ジクロルトリアジンの当
量比は前記第一の反応について示したと同一の一般的範
囲及び好ましい範囲である。(本発明の目的にとって
は、塩化シアヌル、モノ置換ジクロルトリアジン及びヒ
ドロキシ又はチオ化合物の当量重量はそれぞれそれらの
分子量の1/3、1/2及び1(分子量と同じ)であ
る。)これは第二段階の反応中に最初に使用された塩化
シアヌルに基づいて化学量論的量よりも少ない量の第二
のヒドロキシ又はチオ化合物を使用することを意味す
る。というのは第一段階の反応における収率はしばしば
100%よりも低くそして通常は副生成物として形成さ
れる水溶性塩を除去するために水で洗滌することが好ま
しく、かゝる洗滌は存在するクロルトリアジンの少割合
の加水分解を自づと惹起するであろうからである。
【0024】これらの反応は通常約10℃以下、典型的
には約−10℃〜10℃の範囲の温度で、アルカリ金属
水酸化物のような適当な塩化水素脱除剤の存在下でもっ
とも効率的に行なわれる。クロロホルム、塩化メチレ
ン、トルエン、キシレン又はクロルベンゼンのような比
較的非極性の溶剤を使用することがしばしば好ましい。
さらに相間移動触媒を使用することもしばしば有利であ
る。一般的に使用される反応条件下で安定かつ有効であ
る任意のかゝる触媒を使用し得る。どの触媒が適当であ
るかは当業者には容易に認識し得ることである。1分子
当り少なくとも2個、典型的には2個又は3個のアルキ
ル基が約5−20個の炭素原子を含む型のテトラアルキ
ルアンモニウムクロライドが特に好ましい。
【0025】該逐次反応の完了後、置換クロルトリアジ
ンを慣用の方法によって単離し得る。これらは典型的に
は前述したごとき水洗による無機塩の除去、溶剤のスト
リッピング及び(適切な場合には)再結晶を包含する。
【0026】本発明の置換クロルトリアジン末端置換基
を付加したポリフェニレンエーテルの末端基の分子構造
は式(I)に相当するものと考えられる。しかしなが
ら、該末端基付加ポリフェニレンエーテルをそれらの製
造法によって規定することがさらに適当である。
【0027】本発明の置換クロルトリアジンの製造をつ
ぎの実施例によって説明する。実施例1 電磁攪拌機、均圧添加ロート及び温度計を備えた容量
500mlの三つ首丸底フラスコに塩化シアヌル21.8
1g(118ミリモル)、2−クロルエタノール10g
(124.2ミリモル)及び塩化メチレン200mlを裝
入した。この混合物を0℃に冷却し、これに商業的に入
手可能なアルキル基中に8−10個の炭素原子を含むメ
チルトリアルキルアンモニウムクロライド4滴及び水酸
化ナトリウムの50%水溶液11.92g(149ミリ
モル)を攪拌下に滴加して発熱反応を行なわせ、その間
冷却を持続して温度が5℃を超えないように保持した。
この混合物を室温まで加温しかつ4時間攪拌し、その後
メシトール16.91g(124ミリモル)を添加して
からフラスコを再び0℃まで冷却した。ついで同一条件
下で別量の水酸化ナトリウム水溶液9.96g(125
ミリモル)を添加しそして混合物を室温まで加温しかつ
一晩攪拌した。
【0028】水性相と有機相とを分離しそして有機相を
蒸留水で3回洗滌し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥
し、濾過しそして真空ストリッピング処理した。かくし
て所望の2−クロル−4−(2−クロルエトキシ)−6
−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)−1,3,5
−トリアジンを34.3g(理論値の88%)得た。こ
の生成物の構造はプロトン核磁気共鳴スペクトル分析に
よって確認した。実施例2 メシトールと2−クロルエタノールの添加順序を逆に
したことを除いて実施例1の方法を反復した。同一の生
成物が得られた。実施例3 2−クロルエタノールの代りに2−ブロムエタノール
を等モル基準で使用して実施例1の方法を反復した。生
成物は所望の2−クロル−4−(2−ブロムエトキシ)
−6−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)−1,
3,5−トリアジンであった。実施例4 電磁攪拌棒、50ml容量の均圧添加ロート及び温度計
を備えた容量1リットルの三つ首丸底フラスコに塩化シ
アヌル31.45g(171ミリモル)、2−ヒドロキ
シエチルジエチルホスフェート33.8g(171ミリ
モル)及び塩化メチレン350mlを裝入した。この混合
物を均質化するまで5分間攪拌し、ついで実施例1で使
用したテトラアルキルアンモニウムクロライド4滴を添
加した。フラスコを0℃に冷却しそして水酸化ナトリウ
ムの50%水溶液17.06g(213ミリモル)を1
5分かかって添加し、その間温度を6℃以下に保持し
た。添加ロートを脱イオン水3mlで洗い流しそして混合
物を5℃で5分間攪拌し、ついで室温に戻して一晩攪拌
した。ついでメシトール18.1g(133ミリモル)
を添加しそして混合物を再び0−5℃の範囲の温度に保
持しながら水酸化ナトリウム水溶液12.77g(16
0ミリモル)を添加した。
【0029】この混合物を室温まで加温しそして30分
間攪拌した。有機相を分離し、水酸化ナトリウムの10
%水溶液で3回、ついで脱イオン水で3回洗滌しそして
硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過後、溶剤を真空ス
トリッピングにより除去して無色油状物54gを得た。
これをプロトン核磁気共鳴スペクトル分析した結果、所
望の2−クロル−4−(2−ジエチルホスファトエトキ
シ)−6−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)−
1,3,5−トリアジンからなることが認められた。さ
らに不純物として16%の2−クロル−4,6−ビス
(2,4,6−トリメチルフェノキシ)−1,3,5−
トリアジンの存在も確認された。実施例5 トルエン90.7リットル中の2,6−キシレノール
10.93kg(89.49当量)の溶液を5℃に冷却し
そしてこれに塩化シアヌル16.34kg(265.8当
量)及び実施例1と同じテトラアルキルアンモニウムク
ロライド440gを添加した。この混合物を攪拌しつ
つ、水酸化ナトリウムの50%水溶液7.44kg(9
3.03当量)を温度を5℃以下に保持するような速度
で添加した。水酸化ナトリウム水溶液の添加完了後、混
合物を30分かかって室温まで加温しそして高圧液体ク
ロマトグラフィーにより分析した。その結果、当初に導
入した塩化シアヌル及び2,6−キシレノールの僅か1
%未満が混合物中に残存することが認められた。脱イオ
ン84.8リットルを攪拌下に添加して混合物を二相に
分離させそして水性相を除去した。
【0030】有機相を10℃に冷却し、これに純度83
%の2−ヒドロキシエチルジ−n−ブチルホスフェート
27.32kg(89.49当量)を添加した。攪拌を続
けながら、水酸化ナトリウムの50%水溶液7.80kg
(97.46当量)を温度を5℃以下に保持するような
速度で添加した。この混合物を1時間かかって室温まで
戻し、これを分析した結果、中間体2,6−ジメチルフ
ェニルジクロルシアヌレートの残存量は当初の量の1%
未満であることが認められた。脱イオン水84.8リッ
トルを再び添加しそして混合物を攪拌し、ついで静置し
た。水性層を分離除去しそして有機層を洗液がpH7にな
るまでさらに洗滌した。この有機溶液をついで減圧下で
残留水の全量がトルエン−水共沸混合物として除去され
るまで蒸留しそして残渣を冷却した。これを高圧液体ク
ロマトグラフィーによって分析した結果、所望の2−ク
ロル−4−(2−ジ−n−ブチルホスファトエトキシ)
−6−(2,6−キシレノキシ)−1,3,5−トリア
ジンのトルエン溶液であることが認められた。実施例6 2,6−キシレノール10.93kg(89.49当
量)及び水酸化ナトリウム水溶液7.44kg(93.0
3当量)を第一段階の反応に使用しそして純度83%の
2−ヒドロキシエチルジ−n−ブチルホスフェート2
4.6kg(80.4当量)を第二段階の反応に使用して
実施例5の方法を反復した。所望の生成物が90.4%
の収率で得られた。
【0031】本発明の方法によって末端置換し得るポリ
フェニレンエーテルは多数の変形及び変性体を包含し、
それらはすべて本発明に適用し得る。それらは具体的に
は以下のものを包含するが、これらに限定されるもので
はない。
【0032】ポリフェニレンエーテルは式:
【0033】
【化9】 (式中Q1 及びQ2 は前記定義したとおりである)をも
つ多数個の構造単位を含んでなる。適当なポリフェニレ
ンエーテルは多数の特許文献に記載されている。
【0034】ポリフェニレンエーテルは単独重合体及び
共重合体を包含する。適当な単独重合体はたとえば2,
6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位を含む
ものである。適当な共重合体はかゝる単位を(たとえ
ば)2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエー
テル単位との組合せで含有するランダム共重合体を包含
する。多数の適当なランダム共重合体は単独重合体とと
もに特許文献中に開示されている。
【0035】分子量、溶融粘度及び/又は衝撃強さのよ
うな性質を改善する分子部分を含むポリフェニレンエー
テルも使用し得る。かゝる重合体は特許文献中に記載さ
れておりかつポリフェニレンエーテル上にアクリロニト
リル及びビニル芳香族化合物(たとえばスチレン)のよ
うなビニル単量体又はポリスチレン類及びエラストマー
のような重合体を既知の方法でグラフト結合させること
によって製造し得る。かゝる生成物は典型的にはグラフ
ト化分子部分及び非グラフト化分子部分の両方を含有す
る。他の適当な重合体はカップリング剤を2個のポリフ
ェニレンエーテル鎖のヒドロキシ基と既知の方法で反応
させて製造されたヒドロキシル基とカップリング剤との
反応生成物を含有する、たゞし実質的割合の遊離ヒドロ
キシル基はそのまゝの形で含有するより高分子量の重合
体であるカップル化ポリフェニレンエーテルである。カ
ップリング剤の例は低分子量ポリカーボネート、キノ
ン、複素環式化合物及びホルマールである。
【0036】ポリフェニレンエーテルはゲル透過クロマ
トグラフィーによって測定して一般に約3,000−4
0,000の範囲の数平均分子量及び約20,000−
80,000の範囲の重量平均分子量を有する。その固
有粘度はクロロホルム中で25℃で測定して多くの場合
約0.15−0.6dl/gの範囲である。
【0037】ポリフェニレンエーテルは典型的には少な
くとも一種の対応するモノヒドロキシ芳香族化合物の酸
化的カップリングによって製造される。特に有用なかつ
容易に入手し得るモノヒドロキシ芳香族化合物は2,6
−キシレノール(各Q1 がメチル基でありかつ各Q2
水素である化合物)及び2,3,6−トリメチルフェノ
ール(各Q1 及び一方のQ2 がメチル基でありかつ他方
のQ2 が水素である化合物)であり、前者の場合の重合
体はポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエー
テル)、後者の場合の重合体はポリ(2,3,6−トリ
メチル−1,4−フェニレンエーテル)として表示し得
る。
【0038】酸化的カップリングによるポリフェニレン
エーテルの製造のために種々の触媒系が知られている。
触媒の選定に関しては何等特別の制限はなく、既知の触
媒の任意のものを使用し得る。多くの場合、これらの触
媒は銅、マンガン及びコバルト化合物のような少なくと
も一種の重金属化合物を、通常は種々の他の物質と組合
わせて含有する。
【0039】好ましい触媒系の第一群は銅化合物を含有
する触媒からなる。かゝる触媒はたとえば米国特許第
3,306,874号、同第3,306,875号、同
第3,914,266号及び同第4,028,341号
明細書に記載されている。これらは通常第1銅又は第2
銅イオン、ハライド(すなわちクロライド、ブロマイド
又はヨーダイド)イオン及び少なくとも一種のアミンの
組合せである。
【0040】触媒系の第二の好ましい一群はマンガン化
合物を含有するものである。これらは一般に二価マンガ
ンをハライド、アルコキシド又はフェノキシドのような
アニオンと組合わせたアルカリ性の触媒系である。多く
の場合、マンガンは一種又はそれ以上の錯化剤及び/又
はキレート剤、たとえばジアルキルアミン、アルカノー
ルアミン、アルキレンジアミン、o−ヒドロキシ芳香族
アルデヒド、o−ヒドロキシアゾ化合物、ω−ヒドロキ
シオキシム(単量体状及び重合体状)、o−ヒドロキシ
アリールオキシム及びβ−ジケトンとの錯体として存在
する。既知のコバルト含有触媒系も有用である。ポリフ
ェニレンエーテルの製造のために適当なマンガン及びコ
バルト含有触媒系は多数の特許及び刊行物文献に記載さ
れて当該技術において既知である。
【0041】本発明の目的に使用し得るポリフェニレン
エーテルは式:
【0042】
【化10】 及び
【0043】
【化11】 (両式中、Q1 及びQ2 は前記定義したとおりであり;
各R5 は2個のR5 基中の炭素原子の合計数が6又はそ
れ以下であるという条件でそれぞれ独立的に水素又はア
ルキル基を表わし;そして各R6 はそれぞれ独立的に水
素又はC1-6 第1級アルキル基を表わす)の末端基の少
なくとも一方を有する分子を含んでなるかゝる重合体を
包含する。好ましくは、各R5 は水素でありかつ各R6
はアルキル基、特にメチル又はn−ブチル基である。
【0044】式(VII )のアミノアルキル置換末端基を
含む重合体は典型的には、特に銅又はマンガン含有触媒
を使用する場合、酸化的カップリング反応混合物の成分
の一つとして適当な第1級又は第2級モノアミンを配合
することによって得られる。かゝるアミン、特にジアル
キルアミン及び好ましくはジ−n−ブチルアミン及びジ
メチルアミン、は多くの場合1個又はそれ以上のQ1
上のα−水素原子の一つを置換することによって、しば
しばポリフェニレンエーテルに化学的に結合するように
なる。主たる反応部位は重合体鎖の末端単位上のヒドロ
キシ基に隣接するQ1 基である。その後の加工及び/又
は配合工程中に、アミノアルキル置換末端基はおそらく
は式:
【0045】
【化12】 のキノンメチド型中間体を伴う種々の反応を受けてしば
しば衝撃強さ及び他の配合成分との相溶性の増加を包含
する多くの有利な効果をもたらす。これらの点に関して
は、こゝに参考文献として引用する米国特許第4,05
4,553号、同第4,092,294号、同第4,4
77,649号、同第4,477,651号及び同第
4,517,341号明細書の記載を参照されたい。
【0046】式(VIII)の4−ヒドロキシビフェニル末
端基をもつ重合体はしばしば特に本発明において有用で
ある。これらは典型的には、特に銅−ハライド−第2級
又は第3級アミン系触媒を使用する場合、式:
【0047】
【化13】 の副生成物ジフェノキノンを含有する反応混合物から得
られる。この点に関しては前記引用した米国特許第4,
477,649号明細書ならびにこゝに参考文献として
引用する米国特許第4,234,706号及び同第4,
482,697号明細書に供述されている。この型の混
合物において、ジフェノキノンは最終的には重合体中に
実質的割合で、大部分は末端基として結合される。
【0048】この後者の型のポリフェニレンエーテル中
の“末端基”は二つの意味で定義され得る点に留意すべ
きである。すなわち、式(VIII)による4−ヒドロキシ
ビフェニル分子部分を結合する場合及び該分子部分中の
ヒドロキシ置換芳香族環のみを表示する場合である。式
(I)はこの用語をその第二の意味で使用するものであ
る。
【0049】上述した条件下で得られる多数のポリフェ
ニレンエーテルにおいて、実質的割合、典型的には重合
体の約90重量%程度を構成する重合体分子は式(VII
)及び(VIII)の一方又はしばしば両方をもつ末端基
を含有する。しかしながら、他の末端基が存在してもよ
く、本発明は広義にはポリフェニレンエーテル末端基の
分子構造に依存するものではない点を理解すべきであ
る。しかしながら、実質的割合の遊離の非水素結合ヒド
ロキシ基が存在すること、すなわち実質的割合の終端に
ヒドロキシ基をもつ末端基が式(VII )以外の構造を有
することが必要である。
【0050】非中和アミノ型窒素を実質的割合で含有す
るポリフェニレンエーテルの使用は望ましくない程度に
低い衝撃強さをもつ組成物を与える。これらのアミノ化
合物は前述したアミノアルキル末端基のほかに、ポリフ
ェニレンエーテルの製造に使用された触媒からの痕跡量
のアミン(特に第2級アミン)を含有する。
【0051】したがって、本発明は実質的割合のアミン
化合物を除去又は不活性化したポリフェニレンエーテル
の使用を包含する。かく処理された重合体は非中和アミ
ノ型窒素を含んでいたとしてもその量は800ppm 以
下、より好ましくは約100−800ppm の範囲であ
る。
【0052】好ましい不活性化法はポリフェニレンエー
テルを約230−350℃の範囲の温度で真空排気を用
いて押出すことによるものである。これは好ましくは予
備押出工程中に圧力を約200トル又はそれ以下に低下
せしめ得る真空ポンプに押出機のベントを連結すること
によって達成される。
【0053】この不活性化法はアミノアルキル末端基を
式(IX)によって表わされる型のキノンメチドに転化す
ることによって生成するアミンを包含する重合体中のす
べての痕跡量の遊離アミンの蒸発による除去を助長する
ものと考えられる。
【0054】前述したところから、本発明において使用
を意図するポリフェニレンエーテルは構造単位の変動又
は付随的な化学的特徴の変動に関連なく現在既知のすべ
てのポリフェニレンエーテルを包含することは当業者に
は明らかであろう。
【0055】置換クロルトリアジンとポリフェニレンエ
ーテルとの反応は触媒及び/又は塩化水素受容体として
作用するアルカリ性試薬の存在下で行なわれる。種々の
型のアルカリ性試薬を使用し得る。これらはアルカリ金
属水酸化物、多くの場合水酸化ナトリウム又は水酸化カ
リウム、及びアミン、多くの場合ピリジンのような第3
級アミンを包含する。アミンを使用する場合、反応は典
型的にはトルエン、キシレン又はクロルベンゼンのよう
な非極性有機液体によって提供される均質有機媒質中で
行ない得る。
【0056】塩基としてアルカリ金属水酸化物を通常は
水溶液の形及び反応媒質と同一の型の非極性有機液体と
組合せた形で使用することが一般に好ましい。その場合
反応は不均質系となり、したがって反応混合物中に前記
した型の相間移動触媒を配合することが好ましい。かゝ
る不均質媒質中での反応温度は典型的には約20−10
0℃の範囲である。
【0057】置換クロルトリアジンとポリフェニレンエ
ーテルとの比率は相溶化されるべき配合物中に望まれる
共重合体の割合に応じて広範囲に変動し得る。置換クロ
ルトリアジン対非水素結合ヒドロキシ末端基をもつポリ
フェニレンエーテルのモル比は典型的には約0.1−
2.0:1の範囲である。塩基対ポリフェニレンエーテ
ルのモル比は通常約1−2:1の範囲でありそして相間
移動触媒(使用する場合)は反応に触媒作用を付与する
に有効な少量、通常はポリフェニレンエーテルに基づい
て約0.1−2.0重量%、好ましくは約0.5−1.
0重量%である。
【0058】末端置換ポリフェニレンエーテルの製造に
反応性押出法を使用することも本発明の範囲内である。
この方法はたとえばクロルトリアジン及びポリフェニレ
ンエーテルを別々に、少なくとも一方は溶液状で押出機
に供給し、ついで溶剤を揮発化又は反溶剤の添加によっ
て除去しそしてスラリーを押出物として単離する工程か
らなる。末端置換反応の完了後、有機溶剤を典型的には
非溶剤を用いる沈殿を包含する慣用の操作によって除去
することができる。使用し得る非溶剤の例はメタノー
ル、1−プロパノール、アセトン、アセトニトリル及び
それらの混合物である。
【0059】本発明の末端置換ポリフェニレンエーテル
の製造をつぎの実施例によって説明する。各実施例にお
いて、使用したポリフェニレンエーテルはクロロホルム
中で25℃で測定して0.40dl/gの固有粘度をもつ商
業的に入手し得るポリ(2,6−ジメチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)であった。ポリフェニレンエーテル
のモル割合は非水素結合ヒドロキシ末端基によるもので
ある。実施例7 機械的攪拌機、温度計及び窒素パージ装置を備えた容
量12リットルの三つ首フラスコにトルエン3.7リッ
トル及びポリフェニレンエーテル800g(47ミリモ
ル)を裝入した。混合物をポリフェニレンエーテルが完
全に溶解するまで55℃に加熱し、そこで実施例1の相
間移動触媒溶液4g及び水酸化ナトリウムの50%水溶
液5.65g(71ミリモル)を添加した。この混合物
を55℃で15分間激しく攪拌し、その後実施例1の生
成物34.3g(104ミリモル)を添加しそして攪拌
を35分間続けた。残留する塩基を、ガス状二酸化炭素
を混合物中に7分間泡出させることによって不活化し
(quench)、そして生成物をメタノール中に注入するこ
とによって単離し、濾過しそして真空炉中で乾燥した。
かくして所望の末端置換ポリフェニレンエーテル806
gを得た。その分子構造はプロトン核磁気共鳴スペクト
ル分析によって確認された。実施例8 実施例1の生成物の代りに実施例3の生成物94ミリ
モルを使用して実施例7の方法を反復して所望の末端置
換ポリフェニレンエーテル802gを得た。実施例9 実施例1の生成物の代りに実施例4の生成物41.9
6g(94ミリモル)を使用して実施例7の方法を反復
して所望の末端置換ポリフェニレンエーテル802gを
得た。
【0060】本発明の末端置換ポリフェニレンエーテル
は反応性基、特に求核性脂肪族基を付加又は置換し得る
基、たとえばアミン、ヒドロキシ、チオ及びカルボキシ
基及びエステル基及び酸無水物基を包含するカルボキシ
基の官能性誘導体基、を含む他の重合体と反応して共重
合体含有組成物を形成する。かゝる組成物は1991年
2月11日付米国特許出願第654,443号明細書に
記載されている。
【0061】該反応性基は他の重合体分子中の任意の位
置に存在し得る。すなわち、該反応性基は末端基、置換
基及びグラフト化分子部分であり得る。したがって、た
とえばポリエステル、ポリアミド及びカルボキシ官能性
オレフィン重合体を包含する、本来ポリフェニレンエー
テルと非相溶性である多数の重合体から共重合体含有組
成物を製造することができる。共重合体が存在するとい
う理由によって、かゝる組成物は相溶性であり、優れた
物理的性質をもつ物品に成形することができる。これら
の組成物はまたこれら二種の重合体の配合物をさらに相
溶化して同様の優れた性質をもつ成形用組成物を製造す
るためにも有用である。
【0062】特にかゝる他の重合体がポリエステル又は
ポリアミドである場合あるいは本来加水分解による崩壊
を受け易いものである場合には、X2 がハロゲンよりも
ホスファト基である末端置換ポリフェニレンエーテルを
使用することがしばしば好ましい。これはX2 が塩素又
は臭素である場合、副生するハロゲン化水素の存在下で
は他の重合体の加水分解速度が増加し、その結果しばし
ばX2 がホスファト基である場合よりも幾分低い衝撃強
さをもつ組成物が形成されるからである。
【0063】共重合体含有組成物の製造に適するポリエ
ステルは式: (式中、R7 は二価脂肪族、脂環族又は芳香族炭化水素
基又はポリオキシアルキレン基でありそしてA1 は二価
芳香族基である)の構造単位を含んでなるものである。
かゝるポリエステルは熱可塑性ポリエステル、たとえば
ポリ(アルキレンジカルボキシレート)、エラストマー
状ポリエステル、ポリアリーレート及びポリエステル共
重合体、たとえば共ポリエステルカーボネート、を包含
する。末端置換ポリフェニレンエーテル中の置換基に対
して生起する主反応はポリエステルのカルボン酸基が関
与するものであるので、ポリエステルは比較的高濃度で
カルボン酸末端基を含むことがきわめて好ましい。約5
−250マイクロ当量/gの範囲の濃度が一般に適当で
あり、10−100マイクロ当量/gの範囲が好まし
く、30−100マイクロ当量/gの範囲がより好まし
く、40−80マイクロ当量/gの範囲が特に好まし
い。
【0064】ポリエステルは式:
【0065】
【化14】 (式中、R7 は前記定義したとおりであり;R8 はポリ
オキシアルキレン基であり;そしてA2 は三価芳香族基
である)の構造単位を含み得る。式(XI)中のA1 基は
多くの場合p−又はm−フェニレン基又はそれらの混合
物であり、そして式(XII )中のA2 基は通常トリメリ
ト酸から誘導されかつ式:
【0066】
【化15】 の構造を有する。
【0067】R7 基はたとえばC2-10アルキレン基、C
6-10脂環族基、C6-20芳香族基又はアルキレン基中に約
2−6個、多くの場合4個の炭素原子を含むポリオキシ
アルキレン基であり得る。さきに述べたごとく、この群
のポリエステルはポリ(アルキレンテレフタレート)及
びポリアリーレートを包含する。ポリ(アルキレンテレ
フタレート)がしばしば好ましく、ポリ(エチレンテレ
フタレート)及びポリ(ブチレンテレフタレート)がも
っとも好ましい。
【0068】ポリエステルは一般にフェノール60重量
%及び1,1,2,2−テトラクロルエタン40重量%
の混合物中で30℃で測定した固有粘度から決定して約
20,000−70,000の範囲の数平均分子量をも
つ。
【0069】共重合体の製造に適当なポリアミドは任意
の既知の方法によって製造し得る。これらは好ましくは
実質的割合のアミン末端基を含有する。多くの場合、ア
ミン末端基濃度が少なくとも約60ミリ当量/gである
ポリアミドが特に有用である。しかしながら、カルボン
酸末端基を主割合で含むポリアミドを使用することも本
発明の範囲内である。
【0070】適当なポリアミドはアミノ基とカルボン酸
基との間に少なくとも2個の炭素原子をもつモノアミノ
モノカルボン酸又はそのラクタムの重合、2個のアミノ
基間に少なくとも2個の炭素原子を含むジアミンとジカ
ルボン酸との実質的に等モル割合での重合、又は前記定
義したごときモノアミノモノカルボン酸又はそのラクタ
ムと実質的に等モル割合のジアミン及びジカルボン酸と
の重合によって製造される型のものを包含する。ジカル
ボン酸はその官能性誘導体の形、たとえばエステル又は
酸クロライドの形で使用することもできる。
【0071】ポリアミドの製造に有用な前記のモノアミ
ノモノカルボン酸又はそのラクタムの例はアミノ基とカ
ルボン酸基との間に2−16個の炭素原子を含むかゝる
化合物、たゞしラクタムの場合には該炭素原子は−CO
−NH−基とともに環を形成しているものである、を包
含する。かゝるアミノカルボン酸又はそのラクタムの特
定の例としては、ε−アミノカプロン酸、ブチロラクタ
ム、ピバロラクタム、ε−カプロラクタム、カプリルラ
クタム、エナントラクタム、ウンデカノラクタム、ドデ
カノラクタム及び3−及び4−アミノ安息香酸を挙げる
ことができる。
【0072】ポリアミドの製造に使用するに適当なジア
ミンは直鎖及び分枝鎖アルキルジアミン、アリールジア
ミン及びアルカリールジアミンを包含する。代表的なジ
アミンの例はトリメチレンジアミン、テトラメチレンジ
アミン、ペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン(これがしばしば好まし
い)、トリメチルヘキサメチレンジアミン、m−フェニ
レンジアミン及びm−キシリレンジアミンである。
【0073】適当なジカルボン酸は2個のカルボキシ基
の間に少なくとも2個の炭素原子を有する脂肪族又は芳
香族基を含むものを包含する。脂肪族ジカルボン酸がし
ばしば好ましい。かゝる脂肪族ジカルボン酸の例はセバ
シン酸、オクタデカンジカルボン酸、スベリン酸、グル
タル酸、ピメリン酸及びアジピン酸を包含する。
【0074】結晶質及び非晶質ポリアミドのいずれも使
用し得るが、結晶質ポリアミドは耐溶剤性に優れている
点でしばしば好ましい。ポリアミド又はナイロン(ポリ
アミドはしばしばナイロンとも呼ばれる)の典型的な例
はポリアミド−6(ポリカプロラクタム)、66(ポリ
ヘキサメチレンアジポアミド)、11,12,63,6
4,6/10及び6/12ならびにテレフタル酸及び/
又はイソフタル酸とトリメチルヘキサメチレンジアミン
とからのポリアミド;アジピン酸とm−キシリレンジア
ミンとからのポリアミド;アジピン酸、アゼライン酸及
び2,2−ビス(p−アミノフェニル)プロパン又は
2,2−ビス(p−アミノシクロヘキシル)プロパンか
らのポリアミド及びテレフタル酸と4,4′−ジアミノ
ジシクロヘキシルメタンからのポリアミドを包含する。
前記ポリアミド又はそれらの初期重合体(プレポリマ
ー)の二種又はそれ以上の混合物及び/又は共重合体も
またいずれも本発明の範囲内である。好ましいポリアミ
ドはポリアミド−6,66,11及び12であり、ポリ
アミド−66がもっとも好ましい。
【0075】共重合体含有組成物の製造に使用するため
に官能化し得るオレフィン重合体(以下“ポリオレフィ
ン”ともいう)はエチレン、プロピレン、1−ブテン、
2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル
−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オク
テン及び1−ドデセンを包含する既知の脂肪族オレフィ
ンの単独重合体及び共重合体である。C2-6 オレフィン
が好ましく、エチレン及びプロピレンがもっとも好まし
い。
【0076】共重合体の製造のためには、かゝるポリオ
レフィンは前述したごとき反応性置換基をもつことが必
須である。かゝる反応性置換基はポリオレフィンの製造
中にアクリル酸、無水マレイン酸又はアリルアミンのよ
うな適当な官能性共単量体を使用することによってポリ
オレフィン中に結合され得る。これらの反応性置換基は
また既に製造されたポリオレフィン上に同様の共単量体
を用いてグラフト重合することによって又は他の従来技
術による官能化法によって付与することもできる。商業
的に入手し得るグラフト官能化ポリオレフィンの任意の
ものを使用することができ、あるいは商業的に入手し得
る非官能化ポリオレフィン、たとえば低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン及びポリプロピレンから適当な
重合体を製造することもできる。ジエンとの共重合体、
特に非共役ジエンとの共重合体も有用である。かゝる共
重合体は後記に定義するごときEPDMの共重合体を包
含する。
【0077】共重合体含有組成物の製造のための均質配
合物を形成するような配合法を使用することがきわめて
好ましい。適当な方法は溶液配合法を包含するが、かゝ
る方法は多くの重合体(特にポリエステル及びポリアミ
ド)に対してはそれらが大部分の溶剤に不溶性であると
いう理由で適用に制限があるという欠点がある。この理
由で及び商業的な重合体加工設備における溶融配合装置
を利用し得る点で、溶融配合法が一般に好ましい。慣用
の溶融配合法及び装置を使用することができ、特に押出
法が比較的便利でありかつ特に適当であることからしば
しば好ましい。典型的な反応温度は約175−350℃
の範囲である。末端置換されていないポリフェニレンエ
ーテルに関してさきに述べたごとく、真空排気を伴う押
出法が通常好ましく、特にポリフェニレンエーテルの製
造又は加工中に真空排気が採用されなかった場合には特
に好ましい。
【0078】樹脂質成分を特に混練によって均質配合し
得る配合法及び装置は当業者の熟知するところであろ
う。かゝる配合装置の例はデイクス−パックプロセッサ
ー及び種々の型の押出装置である。押出装置の例は連続
式ミキサー;一軸スクリュー混練押出機;同方向回転式
かみ合い型及び逆方向回転式非かみ合い型二軸スクリュ
ー押出機−これらの押出機は互い違いに配置されたス
クリュー、前進羽根付き配合機、シリンダー状ブッシュ
及び左ねじ要素のような特徴をもつ−;及び少なくと
も1個、好ましくは2個の混練ブロック要素を含むスク
リューをもつ押出機等である。
【0079】共重合体に加えて、前述した組成物はさら
に未反応のポリフェニレンエーテルを含有し得る。これ
は水素結合末端基のみをもつ任意のポリフェニレンエー
テル分子ならびに不完全なキャッピング処理の結果とし
て官能化されていない他のポリフェニレンエーテル、官
能化されているが他の重合体と反応しなかったポリフェ
ニレンエーテル又は非官能化形態で導入される他のポリ
フェニレンエーテルを包含するであろう。いずれにせ
よ、該組成物から製造された成形品は一般に延性であ
り、前述したごとく非相溶性でありかつしばしば脆性又
は層割れを示す単純な配合物から製造された成形品より
も高い衝撃強さを有する。
【0080】さらに本発明は配合工程中にポリフェニレ
ンエーテル及びその他の重合体のいずれか又は両方と相
溶性である耐衝撃性改良剤を含有せしめることも意図す
るものである。
【0081】ポリフェニレンエーテル組成物のために有
用な耐衝撃性改良剤は当該技術において周知である。こ
れらは多くの場合エラストマー状重合体であり、典型的
にはオレフィン、ビニル芳香族単量体、アクリル酸及び
アルキルアクリル酸ならびにそれらのエステル誘導体及
び共役ジエンからなる群から選んだ一種又はそれ以上の
単量体から誘導されるエラストマー状重合体である。特
に好ましい耐衝撃性改良剤は室温で弾性を示す天然及び
合成重合体状物質を包含するゴム状高分子量物質であ
る。これらは単独重合体及びランダム、ブロック、ラジ
アルブロック、グラフト及びコア−シエル型共重合体を
包含する共重合体ならびにそれらの組合せをともに包含
する。
【0082】本発明において使用し得るポリオレフィン
又はオレフィン基質共重合体は低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、アイソタ
クチックポリプロピレン、ポリ(1−ブテン)、ポリ
(4−メチル−1−ペンテン)、プロピレン−エチレン
共重合体等を包含する。別のオレフィン共重合体は一種
又はそれ以上のα−オレフィン、特にエチレンとたとえ
ば酢酸ビニル、アクリル酸及びアルキルアクリル酸なら
びにそれらのエステル誘導体、たとえばエチルアクリレ
ート、メチルメタクリレート等、を包含する共重合性単
量体との共重合体を包含する。さらに金属イオンで完全
に又は部分的に中和され得るアイオノマー樹脂も適当で
ある。
【0083】特に有用な耐衝撃性改良剤の一群はビニル
芳香族単量体から誘導されたものである。これらはAB
及びABA型ブロック及びラジアルブロック共重合体及
びビニル芳香族−共役ジエンコア−シエル型グラアト共
重合体を包含する。
【0084】ビニル芳香族単量体から誘導された樹脂の
特に好ましい一群はモノアルケニルアレーン(通常スチ
レン)ブロックと共役ジエン(たとえばブタジエン又は
イソプレン)又はオレフィン(たとえばエチレン−プロ
ピレン、エチレン−ブチレン)ブロックとからなりかつ
ABブロック及びABAブロック共重合体として表わさ
れるブロック共重合体である。共役ジエンブロックは部
分的に又は完全に水素添加することができ、その場合オ
レフィンブロック共重合体と同様の性質を有する。
【0085】適当なAB型ブロック共重合体はたとえば
こゝに参考文献として引用する米国特許第3,078,
254号、同第3,402,159号、同第3,29
7,793号、同第3,265,765号及び同第3,
594,452号明細書及び英国特許第1,264,7
41号明細書に記載されている。ABブロック共重合体
の典型的な例はポリスチレン−ポリブタジエン(SB
R)、ポリスチレン−ポリイソプレン及びポリ(α−メ
チルスチレン)−ポリブタジエンブロック共重合体であ
る。かゝるABブロック共重合体はフィリップス・ペト
ロリアム社の商品名“ソルプレン(SOLPRENE)
を包含する多数の供給源からの製品が商業的に入手可能
である。
【0086】さらに、ABAトリブロック共重合体及び
それらの製造法ならびに所望の場合に行なわれるそれら
の水素添加に関しては、たとえばこゝに参考文献として
引用する米国特許第3,149,182号、同第3,2
31,635号、同第3,462,162号、同第3,
287,333号、同第3,595,942号、同第
3,694,523号及び同第3,842,029号明
細書に記載されている。
【0087】トリブロック共重合体の例はポリスチレン
−ポリブタジエン−ポリスチレン(SBS)、ポリスチ
レン−ポリイソプレン−ポリスチレン(SIS)、ポリ
(α−メチルスチレン)−ポリブタジエン−ポリ(α−
メチルスチレン)及びポリ(α−メチルスチレン)−ポ
リイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン)を包含す
る。特に好ましいトリブロック共重合体はシエル社から
登録商標“キャリフレックス(CARIFLEX)”、
“クレイトン(KRATON)D”及び“クレイトン
G”として商業的に入手し得る。
【0088】耐衝撃性改良剤の別の一群は共役ジエンか
ら誘導される。共役ジエンを含有する多数の共重合体に
ついては既に前記したが、別の共役ジエン型改良剤樹脂
はたとえば一種又はそれ以上の共役ジエンの単独重合体
及び共重合体、たとえばポリブタジエン、ブタジエン−
スチレン共重合体、イソプレン−イソブチレン共重合
体、クロルブタジエン重合体、ブタジエン−アクリロニ
トリル共重合体、ポリイソプレン、等を包含する。エチ
レン−プロピレン−ジエン単量体ゴムも使用することが
できる。これらのEPDMのゴムの典型的な例は主割合
のエチレン単位、中程度の割合のプロピレン単位及び約
20モル%までの非共役ジエン単量体単位からなるもの
である。多数のかゝるEPDMのゴム及びそれらの製造
法はこゝに参考文献として引用する米国特許第2,93
3,480号、同第3,000,866号、同第3,4
07,158号、同第3,093,621号及び同第
3,379,701号明細書に記載されている。
【0089】他の適当な耐衝撃性改良剤はコア−シエル
型グラフト共重合体である。一般に、これらは主として
共役ジエンゴムからなるコア又は主として架橋アクリレ
ートゴムからなるコアと、該コア上に重合せしめられ
た、モノアルケニルアレーン及び/又はアクリル系単量
体単独又は好ましくはこれと他のビニル単量体との組合
せから誘導された1個又はそれ以上のシエル、とを有す
る。かゝるコア−シエル型共重合体は広く商業的に入手
可能であり、たとえばローム・アンド・ハース社から商
品名KM−611、KM−653、KM−330として
入手し得るものでありかつ米国特許第3,808,18
0号、同第4,034,013号、同第4,096,2
02号、同第4,180,494号及び同第4,29
2,233号明細書に記載されている。
【0090】使用された樹脂の相互貫入状網状構造をコ
ア及びシエル間の界面に有する点を特徴とするコア−シ
エル共重合体も有用である。この点で特に好ましい共重
合体はゼネラル・エレクトリック社から商標名“ジエロ
イ(GELOY)”樹脂として商業的に入手し得るもの
でありかつ米国特許第3,944,631号明細書に記
載されている。
【0091】さらに、前述した重合体及び共重合体に官
能基及び/又は極性もしくは活性基をもつ単量体を共重
合し又はグラフト化して得られる重合体及び共重合体も
使用し得る。最後に、他の適当な耐衝撃性改良剤はチオ
コール(Thiokol )ゴム、ポリスルフィドゴム、ポリウ
レタンゴム、ポリエーテルゴム(たとえばポリプロピレ
ンオキシド)、エピクロルヒドリンゴム、エチレン−プ
ロピレンゴム、熱可塑性ポリエステルエラストマー及び
熱可塑性エーテル−エステルエラストマーを包含する。
【0092】共重合体含有組成物中には、さらに慣用の
成分、たとえば充填剤、難燃化剤、顔料、染料、安定化
剤、帯電防止剤、結晶化助剤、離型剤等ならびに記述し
た以外の樹脂成分を存在させることもできる。
【0093】ポリフェニレンエーテル、他の重合体及び
(存在する場合)耐衝撃性改良剤のような他の樹脂質物
質の割合は臨界的ではない。これらの割合は所望の性質
をもつ組成物を提供するように広範囲に変動し得る。多
くの場合、ポリフェニレンエーテルは組成物の約5−9
5重量%、好ましくは約15−70重量%の割合で使用
される。ジブロック又はトリブロック共重合体のような
耐衝撃性改良剤は通常ポリフェニレンエーテル100重
量部当り約50重量部までの量で存在する。
【0094】本発明の末端置換ポリフェニレンエーテル
からの共重合体含有組成物の製造をつぎの実施例によっ
て例証する。実施例中、すべての部は重量による。実施例10 実施例9の生成物20部、ゲル透過クロマトグラフィ
ーによって測定して約50,000の数平均分子量をも
つ商業的に入手し得るポリ(ブチレンテレフタレート)
70部及び29,000の重量平均分子量をもつポリス
チレン末端ブロック及び116,000の重量平均分子
量をもつ水素添加ブタジエン中央ブロックからなる商業
的に入手し得るトリブロック共重合体10部の乾燥配合
物を製造しそして120−288℃の範囲の温度で吸引
しつつ押出した。この押出体は所望の共重合体含有組成
物であった。これをペレットに形成し、120℃で4時
間乾燥しそして試験片に形成し、これをノッチ付きアイ
ゾット衝撃強さ(ASTM試験法D256)について試
験した。774ジュール/mの衝撃強さをもつことが認
められた。比較のため、2−クロル−4−エトキシ−6
−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)トリアジンで
末端置換されたポリフェニレンエーテルを用いて同様の
方法で製造した対照試験片について同様に試験した結
果、16ジュール/mの衝撃強さをもつことが認められ
た。実施例11−14 実施例10の方法に従って、クロルトリアジン対ポリ
フェニレンエーテルのモル比を1.5:1とした以外は
実施例9のものと同様の末端置換ポリフェニレンエーテ
ル、末端非置換ポリフェニレンエーテル(実施例12−
14において)、実施例10で使用したポリ(ブチレン
テレフタレート)及び二種類の異なる耐衝撃性改良剤、
すなわち実施例10の耐衝撃性改良剤(実施例11−1
2)及び80%のポリブタジエン中央ブロック及び20
%のポリスチレン末端ブロックからなるラジアルテレブ
ロック共重合体、から組成物を製造した。使用割合及び
衝撃強さを、末端置換ポリフェニレンエーテルを含有し
ない対照試験と比較して、表1に示す。
【0095】
【表1】 表 1 実施例 No. 11 12 13 14 対照 ポリフェニレンエーテル、部 末端置換 20 10 30 15 − 末端非置換 − 10 − 15 30 ポリエステル、部 70 70 60 60 60 耐衝撃性改良剤、部 ジブロック 10 10 − − 10 ラジアルテレブロック − − 10 10 − アイゾット衝撃強さ、 ジュール/m 635 545 860 790 48 実施例15−16 実施例10の方法に従って、実施例7及び実施例8の
末端置換ポリフェニレンエーテル49部、アミン末端基
を高濃度で含む商業的に入手し得るポリアミド−66
41部及び実施例10の耐衝撃性改良剤10部から配合
物を製造した。衝撃強さを、使用割合及びポリエステル
の代りにポリアミドを用いた点を除いては実施例10の
ものと同様の対照試験と比較して表2に示す。
【0096】
【表2】 表 2 実施例 No. 15 16 対照 ポリフェニレンエーテル 実施例7 実施例8 対照 アイゾット衝撃強さ、 ジュール/m 299 401 48実施例17 実施例10の方法に従って、実施例11−14で使用
した末端置換ポリフェニレンエーテル49部、実施例1
5−16のポリアミド−66 41部及び実施例13−
14の耐衝撃性改良剤10部から組成物を製造した。こ
の組成物のノッチ付きアイゾット衝撃強さは603ジュ
ール/mであり、一方末端非置換ポリフェニレンエーテ
ルから製造した同様の組成物のそれは48ジュール/m
であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 平6−23247(JP,B2) 特公 平6−23248(JP,B2)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 (式中、各Q1 はそれぞれ独立的にハロゲン、第1級又
    は第2級低級アルキル、フェニル、ハロアルキル、アミ
    ノアルキル、炭化水素オキシ又は2個又はそれ以上の炭
    素原子がハロゲン原子と酸素原子とを分離している構造
    のハロ炭化水素オキシ基であり;各Q2 はそれぞれ独立
    的に水素、ハロゲン、第1級又は第2級低級アルキル、
    フェニル、ハロアルキル、炭化水素オキシ又はQ1 につ
    いて定義したごときハロ炭化水素オキシ基であり;X1
    はアルキル、シクロアルキル又は芳香族基又は式: 【化2】 の基であり;X2 は求核性脂肪族置換によって置換し得
    る基であり;各Zはそれぞれ独立的に酸素又はイオウ原
    子であり;各R1 はそれぞれ独立的に水素、C1-4 第1
    級又は第2級アルキル基又は求核性分子部分による置換
    に対して実質的に不活性な非炭化水素型置換基であり;
    2 は非置換の又はC1-4 第1級又は第2級アルキル基
    及びR1 について定義したごとき非炭化水素型置換基か
    らなる群から選んだ分子部分で置換されたC1-3 アルキ
    レン基であり;各R3 はそれぞれ独立的にR1 又はX2
    を表わし;mは0又は1であり;そしてnは1−3であ
    る)の末端基をもつ末端置換ポリフェニレンエーテル
  2. 【請求項2】 ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェ
    ニレンエーテル)である請求項1記載の末端置換ポリフ
    ェニレンエーテル。
  3. 【請求項3】 X1 がアルキル、シクロアルキル又は芳
    香族基である請求項2記載の末端置換ポリフェニレンエ
    ーテル。
  4. 【請求項4】 mが0でありそしてnが1である請求項
    3記載の末端置換ポリフェニレンエーテル。
  5. 【請求項5】 X2 が塩素、臭素又は式: (式中、各R4 はC1-30第1級又は第2級アルキル、シ
    クロアルキル、芳香族又はアルカリール基であるか又は
    2個のR4 基はP原子及びZ原子とともに環式構造を形
    成する)の基である請求項4記載の末端置換ポリフェニ
    レンエーテル。
  6. 【請求項6】 Zが酸素原子でありそして各R1 及び各
    3 が水素原子である請求項5記載の末端置換ポリフェ
    ニレンエーテル。
  7. 【請求項7】 X1 が第1級又は第2級低級アルキル基
    である請求項6記載の末端置換ポリフェニレンエーテ
    ル。
  8. 【請求項8】 X1 が6−10個の炭素原子を含む単環
    芳香族基である請求項6記載の末端置換ポリフェニレン
    エーテル。
  9. 【請求項9】 X1 が2,4,6−トリメチルフェニル
    基である請求項8記載の末端置換ポリフェニレンエーテ
    ル。
  10. 【請求項10】 X1 が2,6−キシリル基である請求
    項8記載の末端置換ポリフェニレンエーテル。
  11. 【請求項11】 X2 が塩素である請求項6記載の末端
    置換ポリフェニレンエーテル。
  12. 【請求項12】 X2 が臭素である請求項6記載の末端
    置換ポリフェニレンエーテル。 O ‖
  13. 【請求項13】 X2 が(R4 O)2 P−O−でありそしてR4 がC1-8 第 1級アルキル基である請求項6記載の末端置換ポリフェ
    ニレンエーテル。
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