JPH0755878B2 - 半導体単結晶の直径制御方法 - Google Patents
半導体単結晶の直径制御方法Info
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- JPH0755878B2 JPH0755878B2 JP63142012A JP14201288A JPH0755878B2 JP H0755878 B2 JPH0755878 B2 JP H0755878B2 JP 63142012 A JP63142012 A JP 63142012A JP 14201288 A JP14201288 A JP 14201288A JP H0755878 B2 JPH0755878 B2 JP H0755878B2
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- Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (発明の属する技術分野) 本発明は、チョクラルスキー法(CZ法)による半導体単
結晶の育成引上装置における単結晶の直径制御方法に関
するものである。
結晶の育成引上装置における単結晶の直径制御方法に関
するものである。
(従来の技術と問題点) CZ法による半導体単結晶の育成引上装置において、単結
晶の直径を一定にする自動制御方法としては、従来、引
上げられる単結晶の直径を測定検出して引上速度を自動
的に制御する引上速度制御法が用いられていた。
晶の直径を一定にする自動制御方法としては、従来、引
上げられる単結晶の直径を測定検出して引上速度を自動
的に制御する引上速度制御法が用いられていた。
この引上速度制御法は、第1図に示す制御系のブロック
図のように速度制御系Aと温度制御系Bとからなり、次
の制御動作を行うものである。
図のように速度制御系Aと温度制御系Bとからなり、次
の制御動作を行うものである。
まず速度制御系Aはフィードバック制御を行うものであ
り、単結晶を引上げる駆動部3は、直径設定器1で生成
された直径設定値D1と駆動部3によって引上げられる単
結晶の直径を直径計測部5で測定しフィードバックされ
る直径測定値M1とを加算器4に入力して得られる偏差ε
1をPID演算器2で演算した出力を変換器6で変換した
操作量M2によって駆動され、引上げられる単結晶の直径
が太くなると引上速度を上げ、細くなると引上速度を下
げて所望の直径になるように引上げ速度変動の補正が行
われる。さらに、この操作量M2すなわち計算された引上
設定速度と目標速度設定器7で生成した理想値としての
引上目標速度S1とを加算器9に入力して得られる偏差ε
2をPID演算器8で演算させ、その速度差分を変換器10
によって温度補正分に変換した操作量M3は、速度制御系
Aの出力として温度制御系Bに与えられる。
り、単結晶を引上げる駆動部3は、直径設定器1で生成
された直径設定値D1と駆動部3によって引上げられる単
結晶の直径を直径計測部5で測定しフィードバックされ
る直径測定値M1とを加算器4に入力して得られる偏差ε
1をPID演算器2で演算した出力を変換器6で変換した
操作量M2によって駆動され、引上げられる単結晶の直径
が太くなると引上速度を上げ、細くなると引上速度を下
げて所望の直径になるように引上げ速度変動の補正が行
われる。さらに、この操作量M2すなわち計算された引上
設定速度と目標速度設定器7で生成した理想値としての
引上目標速度S1とを加算器9に入力して得られる偏差ε
2をPID演算器8で演算させ、その速度差分を変換器10
によって温度補正分に変換した操作量M3は、速度制御系
Aの出力として温度制御系Bに与えられる。
温度制御系Bも速度制御系Aと同様にフィードバック制
御により加熱源13の温度を制御するものであり、加熱源
13は、温度設定器11によって生成される温度設定値T1と
速度制御系Aから与えられる操作量M3と加熱源13によっ
て加熱される炉の温度を温度計測部16で測定される温度
測定値M5とを加算器14に入力して得られる偏差ε3をPI
D演算器12で演算させた出力を変換器15によって加熱源1
3の電気ヒータに加える電圧の位相を変化させる操作量M
4に変換して操作される。
御により加熱源13の温度を制御するものであり、加熱源
13は、温度設定器11によって生成される温度設定値T1と
速度制御系Aから与えられる操作量M3と加熱源13によっ
て加熱される炉の温度を温度計測部16で測定される温度
測定値M5とを加算器14に入力して得られる偏差ε3をPI
D演算器12で演算させた出力を変換器15によって加熱源1
3の電気ヒータに加える電圧の位相を変化させる操作量M
4に変換して操作される。
以上の制御系におけるPID演算器2,8,12は、比例動作
(P)と積分動作(I)と微分動作(D)とを同時に行
うための演算器であり、いずれもフィードバック制御に
おける制御動作で一般に用いられるものである。
(P)と積分動作(I)と微分動作(D)とを同時に行
うための演算器であり、いずれもフィードバック制御に
おける制御動作で一般に用いられるものである。
例えば、PID演算器2に入力される偏差ε1は、ε1=D
1−M1で示され、この偏差ε1はPID演算器2で次式のよ
うに演算されて出力される。
1−M1で示され、この偏差ε1はPID演算器2で次式のよ
うに演算されて出力される。
但し、Kp1は比例利得、T11は積分時間、 TD1は微分時間、M2(o)は初期操作量である。
この出力M2(t)は、M2が時間tの関数であることを示
している。同様にして、他のPID演算器8,12の各出力M3,
M4も時間の関数として示される。
している。同様にして、他のPID演算器8,12の各出力M3,
M4も時間の関数として示される。
以上のように速度制御系Aと温度制御系Bとからなる全
体のシステムでは、引上げられる単結晶の直径と加熱ヒ
ータの温度とをそれぞれ実測してからフィードバックさ
れ、制御操作量は時間tの関数として演算されるもので
ある。
体のシステムでは、引上げられる単結晶の直径と加熱ヒ
ータの温度とをそれぞれ実測してからフィードバックさ
れ、制御操作量は時間tの関数として演算されるもので
ある。
第3図は、従来の単結晶の引上時間に対する引上速度の
特性例を示し、第4図(a),(b)は単結晶の引上部
の主要断面図を示す。第4図は、ルツボ41の中の融液42
がヒータ44(加熱源13)で加熱され単結晶43が回転しな
がら上方に引上げられるときの融液42が単結晶43に変る
界面45の様子を示している。
特性例を示し、第4図(a),(b)は単結晶の引上部
の主要断面図を示す。第4図は、ルツボ41の中の融液42
がヒータ44(加熱源13)で加熱され単結晶43が回転しな
がら上方に引上げられるときの融液42が単結晶43に変る
界面45の様子を示している。
さて前述のように、従来の直径制御法では、引上単結晶
の直径を実測してフィードバック制御しているため、第
3図に示すように、目標速度voに対して実際の引上げ
速度vrは短い時間変化に対して修正動作ができるが、
例えば通常の引上げに要する20時間に及ぶ長い時間変化
に対しては速度の修正動作が追随できず破線rのよう
な“うねり”を生ずる。この“うねり”は、直径を一定
にしようと速度制御するときの加熱のゆるい動きによっ
て生ずると考えられる。
の直径を実測してフィードバック制御しているため、第
3図に示すように、目標速度voに対して実際の引上げ
速度vrは短い時間変化に対して修正動作ができるが、
例えば通常の引上げに要する20時間に及ぶ長い時間変化
に対しては速度の修正動作が追随できず破線rのよう
な“うねり”を生ずる。この“うねり”は、直径を一定
にしようと速度制御するときの加熱のゆるい動きによっ
て生ずると考えられる。
引上速度にこの“うねり”が生ずると、引上速度vrが
目標速度voより速い場合、第4図(a)に示すように
単結晶43と融液42の界面45が上に凸状になり、遅い場合
は(b)に示すように凹状になる。この界面の状態は単
結晶の物理的性質に大きな影響があり、界面の凹凸の変
化があるとウェハにしたとき、一枚のウェハ内の物理的
特性が一様でなくなりペレットにした時のバラツキが大
きく単結晶としての品質を低下させる原因になる。
目標速度voより速い場合、第4図(a)に示すように
単結晶43と融液42の界面45が上に凸状になり、遅い場合
は(b)に示すように凹状になる。この界面の状態は単
結晶の物理的性質に大きな影響があり、界面の凹凸の変
化があるとウェハにしたとき、一枚のウェハ内の物理的
特性が一様でなくなりペレットにした時のバラツキが大
きく単結晶としての品質を低下させる原因になる。
一方、引上装置では、単結晶43の引上げが進むにつれて
融液42が減少した分るつぼ41を上へ移動させ融液表面の
水平位置を一定に保つような構造になっている。単結晶
の直径を一定にし、引上単結晶からの放熱量と融液の潜
熱の差を一定に保ち、かつ、界面45が凸状,凹状になら
ないように水平に保つためには、引上げが終わりに近づ
くにつれてるつぼ41が上へ移動して固定ヒータ44とるつ
ぼ41の間隔が大きくなるので、ヒータ44の加熱量を増加
し、引上げ速度を遅くする必要がある。しかし、フィー
ドバックすなわち実測検出してから制御する方法を主体
として直径を一定にしようとする従来の制御系では、第
3図に示すように“うねり”として示される平均速度
rは引上げが終わりに近づくにつれて目標速度voより
速くなり、また加熱量を増やしきれないため、界面45が
異常に凸状となって結晶の引上終端部に大きな熱履歴を
生じ所望の物理的性質が得られないばかりでなく、引上
単結晶が引上の途中でちぎれる恐れもあった。以上のよ
うな現象のため均一な物理的特性をもつ単結晶を再現性
よく得られることができないという欠点があった。その
上、温度制御系Bは作業者が育成中の単結晶を観察しな
がら温度設定器11を手動で操作しているため、一つの単
結晶を引上げるために20時間にも及ぶ長時間に亘って熟
練した作業者を必要としていた。
融液42が減少した分るつぼ41を上へ移動させ融液表面の
水平位置を一定に保つような構造になっている。単結晶
の直径を一定にし、引上単結晶からの放熱量と融液の潜
熱の差を一定に保ち、かつ、界面45が凸状,凹状になら
ないように水平に保つためには、引上げが終わりに近づ
くにつれてるつぼ41が上へ移動して固定ヒータ44とるつ
ぼ41の間隔が大きくなるので、ヒータ44の加熱量を増加
し、引上げ速度を遅くする必要がある。しかし、フィー
ドバックすなわち実測検出してから制御する方法を主体
として直径を一定にしようとする従来の制御系では、第
3図に示すように“うねり”として示される平均速度
rは引上げが終わりに近づくにつれて目標速度voより
速くなり、また加熱量を増やしきれないため、界面45が
異常に凸状となって結晶の引上終端部に大きな熱履歴を
生じ所望の物理的性質が得られないばかりでなく、引上
単結晶が引上の途中でちぎれる恐れもあった。以上のよ
うな現象のため均一な物理的特性をもつ単結晶を再現性
よく得られることができないという欠点があった。その
上、温度制御系Bは作業者が育成中の単結晶を観察しな
がら温度設定器11を手動で操作しているため、一つの単
結晶を引上げるために20時間にも及ぶ長時間に亘って熟
練した作業者を必要としていた。
(発明の目的) 本発明の目的は、時間tの関数としてのフィードバック
速度制御系を主とした従来の直径制御による上述の欠点
を解決するために、引上げ単結晶の長さまたは重量の関
数としての温度変化パターンを予め求め、その温度変化
パターンに従って温度制御系を動作させるフィードフォ
ーワード制御系(予測制御系)を付加することによっ
て、均一な直径でしかも良品質の再現性のある安定な直
径制御を行う半導体単結晶の直径制御方法を提供するこ
とにある。
速度制御系を主とした従来の直径制御による上述の欠点
を解決するために、引上げ単結晶の長さまたは重量の関
数としての温度変化パターンを予め求め、その温度変化
パターンに従って温度制御系を動作させるフィードフォ
ーワード制御系(予測制御系)を付加することによっ
て、均一な直径でしかも良品質の再現性のある安定な直
径制御を行う半導体単結晶の直径制御方法を提供するこ
とにある。
(発明の構成) 本発明による半導体単結晶の直径制御方法は、CZ法によ
る半導体単結晶引上げ装置で所望の長さまたは所望の重
量の半導体単結晶を育生し引上げる場合の、引上げ駆動
部の引上げ速度を制御する速度制御系と、前記半導体単
結晶の融液の加熱温度を制御する温度制御系とからなる
半導体単結晶の直径制御方法において、 前記温度制御系にプログラム制御器を設け、該プログラ
ム制御器に、単結晶の引上げ長さの変化又は引上げ重量
の変化に対応して実測された加熱温度変化曲線を複数の
区分に分け、その区分毎に折れ線近似させた温度勾配を
温度変化パターンとして予め入力設定しておき、前記速
度制御系の駆動部に設けた引上げ長さ検出器又は引上げ
重量検出器からの検出値を前記プログラム制御器に入力
して当該区分の温度勾配を出力させ、前記温度設定器の
出力に加算して加熱温度を制御するようにしたことを特
徴とするものである。
る半導体単結晶引上げ装置で所望の長さまたは所望の重
量の半導体単結晶を育生し引上げる場合の、引上げ駆動
部の引上げ速度を制御する速度制御系と、前記半導体単
結晶の融液の加熱温度を制御する温度制御系とからなる
半導体単結晶の直径制御方法において、 前記温度制御系にプログラム制御器を設け、該プログラ
ム制御器に、単結晶の引上げ長さの変化又は引上げ重量
の変化に対応して実測された加熱温度変化曲線を複数の
区分に分け、その区分毎に折れ線近似させた温度勾配を
温度変化パターンとして予め入力設定しておき、前記速
度制御系の駆動部に設けた引上げ長さ検出器又は引上げ
重量検出器からの検出値を前記プログラム制御器に入力
して当該区分の温度勾配を出力させ、前記温度設定器の
出力に加算して加熱温度を制御するようにしたことを特
徴とするものである。
以下図面によって本発明を詳細に説明する。
第2図は、本発明の実施例を示す直径制御系のブロック
図を示す。速度制御系Aは第1図の従来の方法とほぼ同
じであるが、駆動部3によって引上げられる単結晶の長
さlを例えばロータエンコーダで検出するか、または重
量Wを例えばロードセル(歪ゲージ)などで検出する検
出器19を設け、その検出器19の出力M6を、温度制御系B
に付加した温度変化プログラム制御器17に入力し、その
プログラム制御器17の出力T2と温度設定器11の出力T1と
を加算器18で加算し、その出力T1を加算器14に入力した
構成を有している。
図を示す。速度制御系Aは第1図の従来の方法とほぼ同
じであるが、駆動部3によって引上げられる単結晶の長
さlを例えばロータエンコーダで検出するか、または重
量Wを例えばロードセル(歪ゲージ)などで検出する検
出器19を設け、その検出器19の出力M6を、温度制御系B
に付加した温度変化プログラム制御器17に入力し、その
プログラム制御器17の出力T2と温度設定器11の出力T1と
を加算器18で加算し、その出力T1を加算器14に入力した
構成を有している。
第5図は、第2図の制御系の実施例による引上単結晶の
長さlまたは重量Wに対する直径d,引上速度v,加熱源の
温度Tのそれぞれ所望の特性例を示す。図において、所
望の長さl0または重量W0の単結晶を引上げる場合、直径
dを一定にし、かつ均一な品質を得るための本実施例に
よる引上速度vと加熱温度Tを示し、従来の時間tを関
数とする速度制御系を主とした直径制御方法では、前述
のように引上後半で引上速度がv′のように速くなり、
加熱温度がT′のように追随できないことを示してい
る。
長さlまたは重量Wに対する直径d,引上速度v,加熱源の
温度Tのそれぞれ所望の特性例を示す。図において、所
望の長さl0または重量W0の単結晶を引上げる場合、直径
dを一定にし、かつ均一な品質を得るための本実施例に
よる引上速度vと加熱温度Tを示し、従来の時間tを関
数とする速度制御系を主とした直径制御方法では、前述
のように引上後半で引上速度がv′のように速くなり、
加熱温度がT′のように追随できないことを示してい
る。
本発明では、実験で求めた長さlの変化に対する理想的
な加熱温度変化Tの2点鎖線で示す曲線を、所望の長さ
l0をl1,l2,……lnのように複数分割して折線近似を行
い、分割区間毎に単位長さ当たりの温度勾配R1,R2,……
Rnを求めて温度変化パターンとしてプログラム制御器
17に予め入力設定する。本実施例では5分割の例を示し
てある。
な加熱温度変化Tの2点鎖線で示す曲線を、所望の長さ
l0をl1,l2,……lnのように複数分割して折線近似を行
い、分割区間毎に単位長さ当たりの温度勾配R1,R2,……
Rnを求めて温度変化パターンとしてプログラム制御器
17に予め入力設定する。本実施例では5分割の例を示し
てある。
プログラム制御が開始されると、第2図の検出器19で逐
一検出される長さlの検出量M6=lxがプログラム制御
器17に入力され、検出長さlxがどの区分に相当するか
によって予め設定された温度変化パターンの分割区間毎
の単位長さ当りの温度変化分(温度勾配)T2がプログラ
ム制御器17から出力されて加算器18に加えられ、温度設
定器11の出力T1と加算されてT1′となり加算器14に入力
される。加算器14でこのT1′と温度制御系Aからの出力
M3と温度測定値M5とを加算した偏差ε3′をPID演算器1
2で演算させ、その出力を変換器15によって変換された
操作量M4′で加熱源13が操作される。
一検出される長さlの検出量M6=lxがプログラム制御
器17に入力され、検出長さlxがどの区分に相当するか
によって予め設定された温度変化パターンの分割区間毎
の単位長さ当りの温度変化分(温度勾配)T2がプログラ
ム制御器17から出力されて加算器18に加えられ、温度設
定器11の出力T1と加算されてT1′となり加算器14に入力
される。加算器14でこのT1′と温度制御系Aからの出力
M3と温度測定値M5とを加算した偏差ε3′をPID演算器1
2で演算させ、その出力を変換器15によって変換された
操作量M4′で加熱源13が操作される。
温度変化パターンは、重量Wを関数として設定する場合
は、検出器19では重量を検出することはいうまでもな
い。
は、検出器19では重量を検出することはいうまでもな
い。
このような本発明の主要部分であるプログラム制御器17
の動作フローチャートを第6図に示す。図において〜
は各ステップの番号であり、「距離」は「引上開始点
からの単結晶の長さ」を示す。プログラム制御器17の動
作開始(ステップ)により制御開始時の距離lsが入
力される。(ステップ)。引上開始点からプログラム
制御を行うときはls=0であるが、引上途中からプログ
ラム制御を始める時は、その時点の距離lsを示す。ステ
ップでは、引上単結晶の全長l0を5区分に分割した例
を示してある。Nはカウンタの計数値であり、制御開始
時は常に0にリセットされ、区分数をカウントする。ス
テップでは予め入力設定してある実測によって求めた
温度変化パターンを折線近似した区分を示す距離l1,l2,
……l5を読み出し、ステップで、開始時入力された距
離lsと設定距離l1,l2,……l5が順次比較され、開始時
の距離lsが設定距離l1より小さいときはステップに
進み、設定距離l1を超えて引上途中から制御を開始する
ときはステップで1カウント(1区分)ずつ進めら
れ、ステップに戻って繰り返しステップで判断され
該当区分になったときステップに進む。
の動作フローチャートを第6図に示す。図において〜
は各ステップの番号であり、「距離」は「引上開始点
からの単結晶の長さ」を示す。プログラム制御器17の動
作開始(ステップ)により制御開始時の距離lsが入
力される。(ステップ)。引上開始点からプログラム
制御を行うときはls=0であるが、引上途中からプログ
ラム制御を始める時は、その時点の距離lsを示す。ステ
ップでは、引上単結晶の全長l0を5区分に分割した例
を示してある。Nはカウンタの計数値であり、制御開始
時は常に0にリセットされ、区分数をカウントする。ス
テップでは予め入力設定してある実測によって求めた
温度変化パターンを折線近似した区分を示す距離l1,l2,
……l5を読み出し、ステップで、開始時入力された距
離lsと設定距離l1,l2,……l5が順次比較され、開始時
の距離lsが設定距離l1より小さいときはステップに
進み、設定距離l1を超えて引上途中から制御を開始する
ときはステップで1カウント(1区分)ずつ進めら
れ、ステップに戻って繰り返しステップで判断され
該当区分になったときステップに進む。
ステップでは第2図の検出器19から逐一例えば0.1mm
毎に繰り返し入力される現在距離の測定値M6=lxが入
力され、ステップで設定距離l1,l2,……l5と順次比較
され、現在距離lxが小さいとき次のステップで、例
えば単位長さ1mmに対する温度変化分すなわち温度勾配R
1,R2,……R5のいずれかのうち現在区分に対応する温度
勾配を読み出し次のステップで該当区分の温度変化分
T2が計算される。すなわち、温度変化分T2は次式で示さ
れる。
毎に繰り返し入力される現在距離の測定値M6=lxが入
力され、ステップで設定距離l1,l2,……l5と順次比較
され、現在距離lxが小さいとき次のステップで、例
えば単位長さ1mmに対する温度変化分すなわち温度勾配R
1,R2,……R5のいずれかのうち現在区分に対応する温度
勾配を読み出し次のステップで該当区分の温度変化分
T2が計算される。すなわち、温度変化分T2は次式で示さ
れる。
T2=(lx−ly)×RN 但し、(1)RN=R1,R2,……R5 で、現在距離lxが該当する区分の値を示す。
(2)lyは1回前に測定された現在距離を示す。
ステップで算出された温度変化分T2をステップで出
力するとともにステップで現在距離lxを前回測定距
離lyにおきかえてステップへ戻す。このサイクルは
同一区分内で次の設定距離に至るまで繰り返され、次の
設定距離に到達したらステップからステップに進ん
でカウンタが1カウント(1区分)進められステップ
に戻される。
力するとともにステップで現在距離lxを前回測定距
離lyにおきかえてステップへ戻す。このサイクルは
同一区分内で次の設定距離に至るまで繰り返され、次の
設定距離に到達したらステップからステップに進ん
でカウンタが1カウント(1区分)進められステップ
に戻される。
このようにして、最終区分が過ぎるとステップからス
テップで終了となる。
テップで終了となる。
第5図の温度変化パターンおよび第6図の動作フローチ
ャートでは5区分に分割した実施例を示したが、区分数
は任意に定められることができることは勿論であり、通
常は10区分程度で行われる。また、第6図の「距離」は
「重量」におきかえられることも勿論である。
ャートでは5区分に分割した実施例を示したが、区分数
は任意に定められることができることは勿論であり、通
常は10区分程度で行われる。また、第6図の「距離」は
「重量」におきかえられることも勿論である。
このようにして、本発明の課題である直径が一定でかつ
単結晶全体が均一な物理的性質を有するような制御を行
うことができる。
単結晶全体が均一な物理的性質を有するような制御を行
うことができる。
通常の単結晶の長さl0は、直径5吋(インチ)の場合約
1m、直径6吋の場合約700〜800mmで、検出器19では、引
上げ長さlは約0.1mm単位で、また引上げ重量Wは約10g
単位で計測される。
1m、直径6吋の場合約700〜800mmで、検出器19では、引
上げ長さlは約0.1mm単位で、また引上げ重量Wは約10g
単位で計測される。
引上げ長さによる制御をするか、引上重量による制御を
するかは、引上げる単結晶の目標とする物理的性質によ
っていずれか適するほうが選ばれる。
するかは、引上げる単結晶の目標とする物理的性質によ
っていずれか適するほうが選ばれる。
このように、時間の関数ではなく育成長さ及び育成重量
の関数とした温度変化パターンによって予測制御(フィ
ードフォワード)をすることにより再現性の良い安定な
直径制御を実現することができる。
の関数とした温度変化パターンによって予測制御(フィ
ードフォワード)をすることにより再現性の良い安定な
直径制御を実現することができる。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明による予測制御を加
味した直径制御方法によって、従来のように直径を一定
にできても単結晶の物理的性質が均一にならないという
欠点が解決され、一本のインゴットから品質のよいウェ
ハと、さらに品質のよい半導体ペレットの歩留り向上に
著しい効果があり、同一の規格の単結晶インゴットを多
数生産する場合の品質の再現性が得られ、しかも熟練し
た作業者を長時間配置する必要がなくなったことは産業
上の大きな効果がある。
味した直径制御方法によって、従来のように直径を一定
にできても単結晶の物理的性質が均一にならないという
欠点が解決され、一本のインゴットから品質のよいウェ
ハと、さらに品質のよい半導体ペレットの歩留り向上に
著しい効果があり、同一の規格の単結晶インゴットを多
数生産する場合の品質の再現性が得られ、しかも熟練し
た作業者を長時間配置する必要がなくなったことは産業
上の大きな効果がある。
第1図は従来の直径制御系のブロック図、第2図は本発
明による直径制御系のブロック図、第3図は従来の時間
に対する引上速度の特性例図、第4図は従来の単結晶引
上装置の部分断面図、第5図は本発明による長さ(重
量)に対する直径,引上速度,加熱温度の特性例図、第
6図は本発明によるプログラム制御器の動作フローチャ
ートである。 1……直径設定器、2,8,12……PID演算器、3……引上
駆動部、4,9,14,18……加算器、5……直径計測部、6,1
0,15……変換器、7……速度設定器、11……温度設定
器、13……加熱源、16……温度計測部、17……プログラ
ム制御器、19……検出器、41……るつぼ、42……融液、
43……単結晶、44……ヒータ、45……界面。
明による直径制御系のブロック図、第3図は従来の時間
に対する引上速度の特性例図、第4図は従来の単結晶引
上装置の部分断面図、第5図は本発明による長さ(重
量)に対する直径,引上速度,加熱温度の特性例図、第
6図は本発明によるプログラム制御器の動作フローチャ
ートである。 1……直径設定器、2,8,12……PID演算器、3……引上
駆動部、4,9,14,18……加算器、5……直径計測部、6,1
0,15……変換器、7……速度設定器、11……温度設定
器、13……加熱源、16……温度計測部、17……プログラ
ム制御器、19……検出器、41……るつぼ、42……融液、
43……単結晶、44……ヒータ、45……界面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−17187(JP,A) 特開 昭48−46574(JP,A) 特開 昭60−246294(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】CZ法による半導体単結晶引上げ装置で所望
の長さまたは所望の重量の半導体単結晶を育生し引上げ
る場合の、引上げ駆動部の引上げ速度を制御する速度制
御系と、前記半導体単結晶の融液の加熱温度を制御する
温度制御系とからなる半導体単結晶の直径制御方法にお
いて、 前記温度制御系にプログラム制御器を設け、該プログラ
ム制御器に、単結晶の引上げ長さの変化又は引上げ重量
の変化に対応して実測された加熱温度変化曲線を複数の
区分に分け、その区分毎に折れ線近似させた温度勾配を
温度変化パターンとして予め入力設定しておき、前記速
度制御系の駆動部に設けた引上げ長さ検出器又は引上げ
重量検出器からの検出値を前記プログラム制御器に入力
して当該区分の温度勾配を出力させ、前記温度設定器の
出力に加算して加熱温度を制御するようにしたことを特
徴とする半導体単結晶の直径制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63142012A JPH0755878B2 (ja) | 1988-06-09 | 1988-06-09 | 半導体単結晶の直径制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63142012A JPH0755878B2 (ja) | 1988-06-09 | 1988-06-09 | 半導体単結晶の直径制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01313385A JPH01313385A (ja) | 1989-12-18 |
JPH0755878B2 true JPH0755878B2 (ja) | 1995-06-14 |
Family
ID=15305324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63142012A Expired - Lifetime JPH0755878B2 (ja) | 1988-06-09 | 1988-06-09 | 半導体単結晶の直径制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0755878B2 (ja) |
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JP2787042B2 (ja) * | 1992-03-30 | 1998-08-13 | 住友金属工業株式会社 | 単結晶引き上げ方法 |
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-
1988
- 1988-06-09 JP JP63142012A patent/JPH0755878B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH01313385A (ja) | 1989-12-18 |
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