JPH06206797A - 単結晶引上げ装置 - Google Patents

単結晶引上げ装置

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JPH06206797A
JPH06206797A JP9824193A JP9824193A JPH06206797A JP H06206797 A JPH06206797 A JP H06206797A JP 9824193 A JP9824193 A JP 9824193A JP 9824193 A JP9824193 A JP 9824193A JP H06206797 A JPH06206797 A JP H06206797A
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JP9824193A
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Hisashi Yada
悠 矢田
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高圧力雰囲気中の,加熱ヒータに囲まれたるつ
ぼ中で表面が封止液体で覆われた化合物半導体の原料融
液に種結晶を接触させ、この種結晶を引上げて単結晶を
育成する単結晶引上げ装置を、その運転制御装置を含
め、単結晶の形状制御にすぐれた装置に構成する。 【構成】単結晶引上げの全工程を通じ、単結晶原料融液
液面の降下分るつぼ5を時々刻々押し上げる装置に構成
する。るつぼ5の押上げは、理想形状の単結晶育成を前
提として計算で求めた融液液面降下量、あるいは育成中
の結晶重量を封止液体による浮力で補正して求めた降下
量を逐次補償するように設定されたプログラムにより、
あるいは前2者の降下量の差がなくなるよう、計算で求
めた方の液面降下速度を補正係数発生器12と補正演算
器13とを用いて補正しつつ行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、LEC法(液体封止
チョクラルスキー法)による化合物半導体単結晶引上げ
装置、すなわち、高圧力雰囲気中の,加熱ヒータに囲ま
れたるつぼ中で表面が封止液体で覆われた化合物半導体
の原料融液に種結晶を接触させ、この種結晶を引き上げ
て単結晶(以下、単に結晶ともいう)を育成する単結晶
引上げ装置の運転制御装置を含む全体構成に関する。
【0002】
【従来の技術】化合物半導体単結晶引上げ法の一つとし
てLEC法がある。LEC法ではその結晶直径の制御方
式として重量法とよばれる方式が通常用いられる。この
方式は、育成結晶の重量信号を演算して得られる単位時
間当たりの育成重量を、設定された目標単位時間当たり
の育成重量に一致するよう制御する直径制御方式であ
る。その結晶育成期間中を通じて種結晶が先端に固定さ
れた結晶軸をある一定速度で引き上げるが、るつぼの上
下方向の位置は固定されているのが普通である。その場
合、結晶の成長速度は結晶軸引上げ速度にるつぼ内の原
料融液表面レベルの降下速度を加えたものになる。その
ため結晶直径はその分だけ細くなるので直径の補正計算
が行われる。なお、直径の補正計算の代わりに特公昭5
9−35876号公報に開示されているように、単位時
間当たりの育成重量に加えて育成長さも演算し、両者の
比から求めた実結晶直径と設定値とのずれを、結晶が引
き上げられる結晶原料融液の温度、または引上げ速度に
フィードバックして補償する制御方法もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】結晶の育成につれて原
料融液表面のレベルが降下する従来の育成方法では、原
料融液とそれを取り囲むように配置された加熱ヒータと
の相対位置関係が変化し、この変化につれて原料融液内
の上下方向の温度分布が変化し、所定の結晶形状が困難
になるという難点がある。さらに、結晶直径の制御は、
育成のポイントである,封止液と原料融液との界面の温
度を制御することで行われるが、その温度検出端である
熱電対は界面近傍のヒータ部に設置され、界面のレベル
が降下すると、界面の熱電対に対する相対位置が変化
し、界面近傍の温度が検出されなくなるために温度制御
が複雑で困難になるという難点がある。
【0004】本発明の目的は、温度制御が複雑,困難な
従来の単結晶育成方法の欠点を解消し、形状制御の優れ
た,自動化の容易な化合物半導体結晶引上げ装置の,そ
の運転制御装置を含む全体構成を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、高圧力雰囲気中の,加熱ヒータ
に囲まれたるつぼ中で表面が封止液体で覆われた化合物
半導体の原料融液に種結晶を接触させ、この種結晶を引
き上げて単結晶を育成する単結晶引上げ装置を、るつぼ
が軸方向移動可能に構成されるとともに、目的とする理
想形状の単結晶が引き上げられることを前提とした結晶
の育成長さもしくは結晶の引上げ時間と原料融液液面降
下量との関係から、結晶の育成に伴う原料融液液面の降
下量を逐次補償するように設定されたプラグラムを用い
て原料融液液面の加熱ヒータに対する軸方向相対位置が
単結晶育成の全工程を通じて不変に保持されるようにる
つぼが軸方向に押し上げられる装置とする。あるいは、
るつぼが軸方向移動可能に構成されるとともに引上げ中
の単結晶の重量を測定する重量検出器を備え、この重量
検出器が測定した重量に封止液体による浮力補正を行っ
て原料融液液面の降下量を計算するとともにこの原料融
液液面の降下量を逐次補償するように設定されたプログ
ラムを用いて原料融液液面の加熱ヒータに対する軸方向
相対位置が単結晶育成の全工程を通じて不変に保持され
るようにるつぼが軸方向に押し上げられる装置とする。
あるいは、るつぼが軸方向移動可能に構成されるととも
に、目的とする理想形状の単結晶が引き上げられること
を前提として原料融液液面の降下速度を計算しこの速度
をるつぼの押上げ速度として出力する押上げ速度信号発
生器と、引上げ中の単結晶の重量を測定する重量検出器
と、この重量検出器が測定した重量に封止液体による浮
力補正を施した重量から原料融液液面の降下量を計算す
る融液液面レベル計算器と、この融液液面レベル計算器
が計算した原料融液液面の降下量と押上げ速度信号発生
器の出力により移動したるつぼの移動量との差を計算し
て差の大きさに応じた補正係数を出力する補正係数発生
器と、補正係数発生器が出力した補正係数を用いて押上
げ速度信号発生器からの出力を補正する補正演算器とを
備え、単結晶育成の全工程を通じ、補正演算器により補
正された押上げ速度信号発生器の出力によりるつぼの押
上げ速度を制御して原料融液液面の降下量とるつぼ移動
量との差が零となるようにし、原料融液液面レベルの加
熱ヒータに対する軸方向相対位置を不変に保持する装置
とする。
【0006】ここで、融液液面レベル計算器が計算した
原料融液液面の降下量と押上げ速度信号発生器によるる
つぼの移動量とが入力される補正係数発生器は、本発明
では、液面降下量とるつぼ移動量との差の大きさに応じ
た3つの定数を設定され、るつぼの移動量が小さく差が
所定閾値を超えたときは、3つの定数のうち1つの定数
を補正係数として出力してるつぼの移動速度を増速する
ようにし、るつぼの移動速度が大きく差が負の閾値を超
えたときは3つの定数のうち別の1つの定数を補正係数
として出力してるつぼの移動速度を減速するようにし、
両閾値の間では3つの定数のうち残り1つの定数を補正
係数として出力してるつぼの移動速度を押上げ速度信号
発生器の出力によるものから変化させないようにするも
のとする。
【0007】また、原料融液液面の降下量とるつぼ移動
量との差の閾値に対応して3つの定数を設定される前記
補正係数発生器はコンピュータプログラムを用いて構成
され、このコンピュータプログラムに前記閾値が単結晶
育成の途上でも外部から変更できるように組み込むよう
にすれば極めて好適である。なお、重量検出器が測定し
た重量から原料融液液面の降下量を融液液面レベル計算
器内で計算する際の封止液体による浮力補正は、単結晶
直胴部育成中では、るつぼの内径をDc ,単結晶直胴部
の直径をD,封止液体の比重をρe ,封止液体の厚さを
e としたとき、式:0.25πρe 2 e c 2
(Dc 2 −D 2 )により求めた浮力を測定重量に加算し
て行う。
【0008】
【作用】本発明の作用について説明する。結晶は肩部,
直胴部,テイル部の順に育成される。結晶が目標通りに
育成されたとするならば、るつぼ形状は既知であるか
ら、原料融液液面レベルの降下スピードは計算で求めら
れる。図3に示すように、計算値に対する近似値として
A,B,C,Dからなる折れ線を押上げ速度として与
え、プログラムにより液面降下量を逐次補償するように
すれば、理想の形状をした結晶の場合は原料融液液面す
なわち固液界面の加熱ヒータに対する軸方向相対位置を
固定することができる。この場合通常のモータドライブ
装置においては設定電圧に比例した回転数が得られるの
で、プログラム電圧発生器を用い、図3の縦軸に従った
電圧をモータに供給するようにすれば、必要なるつぼ軸
駆動装置は容易に実現できる。しかしながら、実際に
は、育成される結晶形状は設定形状と差異があるのでそ
の分、原料融液液面のレベルが相対的に動くことになり
補正が必要である。
【0009】るつぼ内メルト降下長1m は次式により計
算できる。
【0010】
【数1】 ただし、w:実測結晶重量、b:浮力、ρm :原料融液
比重、Dc :るつぼ内径 wは常時計測されているのでbを推定すれば1m は分か
る。以下に浮力の推定法について提案する。
【0011】育成スタート時(結晶長x<te ,te
封止液体の厚さ)結晶が全て封止液体中に没している間
は次式が成り立つ。
【0012】
【数2】 ただし、ρs :結晶の比重、ρe :封止液体の比重 直胴部が封止液体より上になった段階では、育成した結
晶により封止液体の厚さtは増加して次式で表される。
【0013】
【数3】 ただし、te :初期の封止液体の厚さ、D:結晶直胴部
の直径 結晶外形が設定どうりと仮定すればこの直胴部領域での
浮力は次式になる。
【0014】 b=0.25πρe 2 t (4) (2) 式と(4) 式との中間領域については式を仮定しbの
値が(4) 式の値を超えないような値を補間するものとす
る。上記浮力により実測結晶重力を補正して得られる原
料融液液面のるつぼ内降下量を逐次補償するように設定
されたプログラムを用いてるつぼを押し上げることによ
り、目的とする理想結晶に限りなく近い単結晶の育成が
容易に可能となる。
【0015】さらに、浮力により実測結晶重量を補正し
て得られた原料融液液面のるつぼ内降下量1m と、目的
とする理想の結晶形状が得られるものとして原料融液液
面レベルの加熱ヒータに対する相対位置が動かないよう
にるつぼを押し上げる信号を発生する押上げ速度信号発
生器によるるつぼ移動量1c との差△1: △1=1m −1c (5) を求め、この偏差信号を図5のような動作をする補正係
数発生器に入力すると、この補正係数発生器には偏差の
閾値が設定され、るつぼの移動量1c が小さく、偏差が
正の閾値+△1o (例えば+1mm)を超えたときに
は、図5の例では、補正係数1.1を出力し、また、る
つぼの移動量1c が大きく、偏差が負の閾値−△1o
超えたときには補正係数0.9を出力し、偏差が両閾値
の間にあるときには補正係数1.0を出力するので、こ
れらの補正係数と押上げ速度信号発生器の出力とが補正
演算器に入力されて押上げ速度信号発生器の出力に補正
が加えられ(補正演算器は具体的には乗算器であり、押
上げ速度信号発生器の出力に補正係数が掛け合わされ
る)、この補正された押上げ速度信号発生器の出力が、
るつぼを押上げるるつぼ軸駆動装置に入力され、この駆
動装置のモータに入力に比例した電圧が加えられ、これ
により、るつぼの移動量が小さく原料融液液面の降下量
との偏差が正の閾値を超えたときには押上げ速度が前記
補正係数1.1に比例して増速され、また偏差が負の閾
値を超えたときには補正係数0.9に比例して減速され
る。このようにして、るつぼ軸駆動装置は図5(b)の
ハッチング内で常に原料融液液面降下量とるつぼ移動量
との差が零となるように動作し、原料融液液面レベルの
加熱ヒータに対する軸方向相対位置が不変に保持され
る。
【0016】なお、原料融液液面の降下量とるつぼ移動
量との差の閾値に対応して3つの定数を設定される補正
係数発生器をコンピュータプログラムを用いて構成し、
このコンピュータプログラムに前記閾値が単結晶育成の
途上でも外部から変更できるように組み込むことによ
り、閾値を変えながら単結晶の育成状態をみることがで
き、最適閾値の設定が容易に可能になる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図1はその第1の実施例を示す。図において1は融
液、2は封止液体、3は種結晶、4は結晶、5はるつ
ぼ、6は引上げ軸、7はるつぼ5をまわりから加熱する
加熱ヒータ、8は結晶育成を高圧下で行うための高圧容
器、9は結晶育成状態を観測するためののぞき窓、10
は装置の運転の基準時間を司るプロセスタイマ、20は
るつぼ押上げ信号発生器、14はるつぼ押上げモータ駆
動装置、15はるつぼ押上げモータ、16はるつぼ軸駆
動装置、17はるつぼ軸、21は結晶引上げ速度信号発
生器、22は引上げ軸引上げモータ駆動装置、23は引
上げ軸引上げモータ、24は引上げ軸駆動装置である。
なお、融液1の温度は加熱ヒータ7に接近して封止液体
2との界面の近傍aの位置に配置された熱電対により計
測される。また、加熱ヒータ7は、ここには図示されて
いない電力調整器により制御される加熱電源装置に接続
されている。
【0018】これら単結晶引上げ装置を構成する各構成
要素のうち、押上げ信号発生器20には、目的とした理
想形状の単結晶が引上げられることを前提とした結晶引
上げ時間と原料融液液面降下量との関係を示すデータ
と、プロセスタイマ10が発信する所定時間間隔ごとの
時間信号を受けてこの時間信号直後の時間間隔内に生じ
るであろう液面降下量だけるつぼ5を押し上げる信号を
発信させるためのプログラムが格納されている。
【0019】この装置構成による単結晶引上げは以下の
ように行われる。結晶引上げ開始と同時にプロセスタイ
マ10の信号をベースにした結晶引上げ速度信号が結晶
引上げ速度信号発生器21から発信され、この信号によ
り引上げ軸引上げモータ23は回転し、結晶軸駆動装置
24で回転運動が上下動に変換され、結果として結晶引
上げ速度信号発生器21の指令スピードで引上げ軸6が
引上げられる。
【0020】一方、プロセスタイマ10の信号を基準と
して前述のるつぼ押上げ信号がるつぼ押上げ信号発生器
11から発信され、この信号によりるつぼ軸押上げモー
タ15が回転し、るつぼ軸駆動装置16で回転運動が上
下動に変換され、結果としてるつぼ押上げ信号発生器2
0からの信号でるつぼ軸17が押上げられ、るつぼ5内
の原料融液液面の対加熱ヒータ軸方向相対位置が不変に
保持される。
【0021】図2は本発明の第2の実施例を示す。この
実施例が第1の実施例と異なる所は、るつぼ押上げ信号
発生器20の代わりに、プロセスタイマ10が発信する
所定の時間間隔ごとの時間信号をうけ、この所定の時間
間隔後に原料融液液面が元の位置を保持するような速
度、すなわち図3に示すような結晶が目標通りに育成さ
れたとして計算で求めた原料融液液面レベルの降下速度
と同じ速度でるつぼ軸17を押し上げるための目標設定
信号を発信するるつぼ押上げ速度信号発生器11を用
い、かつるつぼ軸押上げ速度を、実際の結晶形状が理想
形状に限りなく近似するように補正するための補正係数
発生器12と、この補正係数発生器12が発生した補正
係数で押上げ速度信号を補正する補正演算器13とを追
加したことである。なお、図2には示していないが、引
上げ軸6により結晶4を引上げる際の結晶重量計測のた
めの重量検出器が装置内に設けられている。以下、上記
補正につき説明する。
【0022】るつぼ押上げ速度信号発生器11は、図3
に示すような結晶が目標どうりに育成されたとして計算
で求めた原料融液液面レベルの降下速度と同じ速度でる
つぼ軸17を押上げるための目標設定信号を発信する。
補正係数発生器12には「作用」の項で説明した(1)
から(5)までの式を実行する演算装置と、図5に動作
の一実施例を示す補正変換装置とを具備している。補正
演算器13は、「作用」の項で説明したように乗算器で
あり、上記るつぼ押上げ速度信号出力と補正係数発生器
の出力との乗算を実行する。
【0023】押上げ速度信号発生器によるるつぼ移動量
を検出する図示されないるつぼ位置検出器からの信号1
c と(1)式の演算結果である1m との偏差△1が閾値
(図5における△1o ,例えば1mm)を超えていない
時、すなわち実際の原料融液液面レベル降下速度が計算
予定値に近い時はるつぼ押上げ速度信号発生器11から
のるつぼ押上げ速度信号のままで押し上げられるが、偏
差△1が閾値を超えたときは押上げ速度が1.1倍に増
速され、△1を小さくする方向に作用する。その結果と
して偏差が負になると元の速度になるという補償作用が
実現できる。その結果として原料融液液面レベルの降下
分だけるつぼが押し上げられ、原料融液界面はスタート
位置に保持される。
【0024】なお、補正変換装置の一実施例としてその
動作特性がヒステリシス特性を持つ三定数(実施例では
1.1、1.0、0.9)出力装置と破線のリニア特性
の出力装置とを図5に示したが、出力装置はこれに限る
ものではない。なお、以上のようにして、原料融液液面
レベルを一定に保ちつつ結晶育成を進行させる場合、プ
ロセスタイマ10の信号をベースとしてここには図示し
ていない目標直径信号発生器から目標形状すなわち肩部
の長さ,直胴部径と長さ,テールの長さをもとに種付け
から引き抜きまでの各時刻に対応する目標単位時間当た
りの増加重量信号が発信される。この目標値と実増加重
量値との偏差信号が温度調節計の入力に加えられ、これ
により界面の温度が制御され、その結果として実際の増
加重量値が目標値に一致し、ひいては結晶の直径が目標
値となるよう制御されながら結晶の育成は進行する。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、固液界面を制御して固
定し、融液内での結晶育成開始時の温度パターンを維持
できるので、精度の高い温度制御ひいては外形制御が可
能となった。しかも本発明によるるつぼ位置制御法は広
範囲の種類の半導体育成に共通に適用できるメリットを
有する。
【0026】また、原料融液液面の降下量とるつぼ移動
量との差の閾値に対応して3つの定数を設定される補正
係数発生器をコンピュータプログラムを用いて構成し、
このコンピュータプログラムに前記閾値を単結晶育成の
途上でも変更できるように組み込むことにより、閾値を
変えながら単結晶の育成状態をみることができ、装置の
性能を上げた運転が可能になる。
【0027】なお、本発明の装置は、通常の装置に対
し、るつぼ押し上げるための制御,駆動装置を追加した
ものであり、特に押上げ速度の補正に不備が生じるよう
なことがあっても装置の運転に重大な故障を引き起こす
ことがない。また、押上げ速度補正のために追加された
各種の計算値は、結晶育成プロセスのモニタとして活用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装置全体構成の第1の実施例を示
す機能ブロック図
【図2】本発明による装置全体構成の第2の実施例を示
す機能ブロック図
【図3】図2における押上げ速度信号発生器から出力さ
せる速度信号説明図
【図4】るつぼの状態ならびに育成中単結晶の寸法にか
かわる各記号の意味を説明するための装置本体要部の断
面図
【図5】図2における補正係数発生器の出力によるるつ
ぼの移動速度の補正状況を示す図であって、同図(a)
は補正係数発生器の動作を示す線図、同図(b)は補正
されたるつぼの移動速度の理想状態からのずれの範囲を
示す説明図
【符号の説明】
1 融液(原料融液) 2 封止液体 3 種結晶 4 単結晶 5 るつぼ 6 引上げ軸 7 加熱ヒータ 8 高圧容器 10 プロセスタイマ 11 押上げ速度信号発生器 12 補正係数発生器 13 補正演算器 14 るつぼ押上げモータ駆動装置 15 るつぼ押上げモータ 16 るつぼ軸駆動機構 17 るつぼ軸 20 押上げ信号発生器 21 結晶引上げ速度信号発生器 22 結晶引上げモータ駆動装置 23 引上げ軸引上げモータ 24 引上げ軸駆動機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高圧力雰囲気中の,加熱ヒータに囲まれた
    るつぼ中で表面が封止液体で覆われた化合物半導体の原
    料融液に種結晶を接触させ、この種結晶を引き上げて単
    結晶を育成する単結晶引上げ装置において、るつぼが軸
    方向移動可能に構成されるとともに、目的とする理想形
    状の単結晶が引き上げられることを前提とした結晶の育
    成長さもしくは結晶の引上げ時間と原料融液液面降下量
    との関係から、結晶の育成に伴う原料融液液面の降下量
    を逐次補償するように設定されたプラグラムを用いて原
    料融液液面の加熱ヒータに対する軸方向相対位置が単結
    晶育成の全工程を通じて不変に保持されるようにるつぼ
    が軸方向に押し上げられることを特徴とする単結晶引上
    げ装置。
  2. 【請求項2】高圧力雰囲気中の,加熱ヒータに囲まれた
    るつぼ中で表面が封止液体で覆われた化合物半導体の原
    料融液に種結晶を接触させ、この種結晶を引き上げて単
    結晶を育成する単結晶引上げ装置において、るつぼが軸
    方向移動可能に構成されるとともに引上げ中の単結晶の
    重量を測定する重量検出器を備え、この重量検出器が測
    定した重量に封止液体による浮力補正を行って原料融液
    液面の降下量を計算するとともにこの原料融液液面の降
    下量を逐次補償するように設定されたプログラムを用い
    て原料融液液面の加熱ヒータに対する軸方向相対位置が
    単結晶育成の全工程を通じて不変に保持されるようにる
    つぼが軸方向に押し上げられることを特徴とする単結晶
    引上げ装置。
  3. 【請求項3】高圧力雰囲気中の,加熱ヒータに囲まれた
    るつぼ中で表面が封止液体で覆われた化合物半導体の原
    料融液に種結晶を接触させ、この種結晶を引き上げて単
    結晶を育成する単結晶引上げ装置において、るつぼが軸
    方向移動可能に構成されるとともに、目的とする理想形
    状の単結晶が引き上げられることを前提として原料融液
    液面の降下速度を計算しこの速度をるつぼの押上げ速度
    として出力する押上げ速度信号発生器と、引上げ中の単
    結晶の重量を測定する重量検出器と、この重量検出器が
    測定した重量に封止液体による浮力補正を施した重量か
    ら原料融液液面の降下量を計算する融液液面レベル計算
    器と、この融液液面レベル計算器が計算した原料融液液
    面の降下量と押上げ速度信号発生器の出力により移動し
    たるつぼの移動量との差を計算して差の大きさに応じた
    補正係数を出力する補正係数発生器と、補正係数発生器
    が出力した補正係数を用いて押上げ速度信号発生器から
    の出力を補正する補正演算器とを備え、単結晶育成の全
    工程を通じ、補正演算器により補正された押上げ速度信
    号発生器の出力によりるつぼの押上げ速度を制御して原
    料融液液面の降下量とるつぼ移動量との差が零となるよ
    うにし、原料融液液面レベルの加熱ヒータに対する軸方
    向相対位置を不変に保持することを特徴とする単結晶引
    上げ装置。
  4. 【請求項4】請求項第3項に記載の装置において、融液
    液面レベル計算器が計算した原料融液液面の降下量と押
    上げ速度信号発生器によるるつぼの移動量とが入力され
    る補正係数発生器は、液面降下量とるつぼ移動量との差
    の大きさに応じた3つの定数を設定され、るつぼの移動
    量が小さく差が所定閾値を超えたときは3つの定数のう
    ちの1つの定数を補正係数として出力してるつぼの移動
    速度を増速するようにし、るつぼの移動速度が大きく差
    が負の閾値を超えたときは3つの定数のうち別の1つの
    定数を補正係数として出力してるつぼの移動速度を減速
    するようにし、両閾値の間では3つの定数のうち残り1
    つの定数を補正係数として出力してるつぼの移動速度を
    押上げ速度信号発生器の出力によるものから変化させな
    いようにすることを特徴とする単結晶引上げ装置。
  5. 【請求項5】請求項第4項に記載の装置において、原料
    融液液面の降下量とるつぼ移動量との差の閾値に対応し
    て3つの定数を設定される補正係数発生器はコンピュー
    タプログラムを用いて構成され、該コンピュータプログ
    ラムに前記閾値が単結晶育成の途上でも外部から変更可
    能に組み込まれていることを特徴とする単結晶引上げ装
    置。
  6. 【請求項6】請求項第2項または第3項に記載の装置に
    おいて、重量検出器が測定した重量から原料融液液面の
    降下量を計算する際の封止液体による浮力補正が、単結
    晶直胴部育成中では、るつぼの内径をDC ,単結晶直胴
    部の直径をD,封止液体の比重をρe ,封止液体の厚さ
    をte としたとき、次式: により求めた浮力を測定重量に加算することにより行わ
    れることを特徴とする単結晶引上げ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101353477B1 (ko) * 2010-10-08 2014-01-20 스미토모 긴조쿠 파인테크 가부시키가이샤 단결정 인상장치 및 도가니 지지장치
CN106757316A (zh) * 2017-04-07 2017-05-31 天通吉成机器技术有限公司 一种单晶炉

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