JPH0755706A - 透明度測定方法および装置 - Google Patents

透明度測定方法および装置

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JPH0755706A
JPH0755706A JP20320393A JP20320393A JPH0755706A JP H0755706 A JPH0755706 A JP H0755706A JP 20320393 A JP20320393 A JP 20320393A JP 20320393 A JP20320393 A JP 20320393A JP H0755706 A JPH0755706 A JP H0755706A
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俊次 高木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 海、湖沼、ダムの透明度を、従来のようにセ
ッキ板や人の視覚を必要とせず、測定値に個人差がな
く、装置を用いて無人測定しうる新規な透明度測定方法
とその装置を提供する。 【構成】 発光器14を備えた第1のケーシング11
と、受光器15を備えた第2のケーシング12とをスペ
ーサ13で結合してセンサ部1を構成する。このセンサ
部1をワイヤ2で垂下して、センサ昇降装置3により水
中へ沈めつつ、受光器15の受光強さに比例した電気信
号を演算装置4へ入力し、演算により透明度を算出して
表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海、湖、ダム、河川等
の透明度測定方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より行われている透明度測定方法
は、直径30cmの白色円板いわゆるセッキ板を水中へ鉛
直方向に沈めてゆき、円板が見えなくなったときの水深
をもって透明度を表示している。
【0003】しかし、この方法は、天候、波の状態の影
響を受けるほか、個人差があるため、高精度の測定を行
うためには好天候で波の静かな時を選んで幾人かで測定
を行わねばならないので、多くの測定者と時間を要する
欠点があり、自動化になじまず、測定の無人化が不可能
であるなどの欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
従来のセッキ板を使用せず、測定者の視力に頼ることな
く、しかも従来の測定方法による透明度(水深)と対比
することができる新規な透明度測定装置の提供、並びに
測定方法の提供を解決課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の透明度測定装置は、投光器とその投光器の光
線を受光して電気信号に変換する受光器よりなるセンサ
部と、そのセンサ部を昇降させるセンサ昇降装置と、上
記センサ部からの電気出力に基づき透明度に相当する水
深を演算する演算装置を有することを特徴としている。
【0006】また、本発明の透明度測定方法は、上記セ
ンサ部を上記センサ昇降装置により水面から鉛直方向に
沈めながら、そのセンサ部の出力値を所定深さごとに測
定して透明度を積算演算し、その透明度の積算値が所定
値に達したときの水深値を透明度を表す水深値として出
力することを特徴としている。
【0007】
【作用】図2に示すように投光器と受光器が相対向し、
その間の距離をS、投受光器間において光束消散が全く
無い場合、例えば真空中における受光器の入射強度をI
o、受光器への入射光の強度をI1 とすれば投受光器間
に存在する不透明物質による光の散乱、吸収等の大きさ
に応じて受光器に入射される光の強度I1 は変化する。
この不透明物質の介在に起因する減衰係数αは次式によ
り求められる。
【数1】 水深0から所定深さごとに、好ましくは距離Sごとに測
定を繰り返し、その都度求められた係数αを用いてその
深度における受光強度Ii(i=1,2,3,‥‥)を次式
【数2】 により算出すれば、その測定の都度の減衰係数αが初回
と殆ど変化しないときでも算出されたその深度における
強度Iiは漸次低下してゆく。やがて、減衰した強度I
iが従来法による目視限界に達したときの水深が従来法
による透明度を表している。
【0008】この目視限界に達したときの強度Iiは、
従来法と本発明方法を異る透明度の同一場所、同一時刻
に並んで実施した多数のデータより、経験則として求め
ることができる。
【0009】
【実施例】図1に本発明装置の全体構成を示し、図2に
センサ部1の実施例を示す。センサ部1は、第1のケー
シング11、第2のケーシング12、両ケーシング間を
所定距離に保持する例えば4本の柱材よりなるスペーサ
13より成る。第1のケーシング11は重量物を内蔵し
て重錘の役目をすると共に、その上面中央部に第2のケ
ーシング12に向かって発光する発光器14を備えてい
る。
【0010】第2のケーシング12はその上面中央にワ
イヤ2が連結され、下面中央に受光量をそれに比例した
電気量に変換する受光器15、例えばホトダイオード、
ホトトランジスタが配設され、内部に、受光器15の出
力を増幅し、必要により変調処理、デジタル変換処理を
行う電子回路部が設けられている。発光器14として、
赤外線発光素子、赤色光発光素子が用いられる。投受光
器間距離Sは10cmないし30cmが好ましく、試験用装
置としてS=25cmのものを用いた。
【0011】センサ昇降装置3は、センサ部1を垂下す
るワイヤ2の繰り出し量を制御することによりセンサ1
の水深を制御する。この送り量の制御は、例えばピンチ
ローラにより実施することができ、ローラ軸にエンコー
ダ等を取り付けることにより送り量を正確に計測するこ
とができる。
【0012】演算装置4は、センサ部1の出力値を入力
とし、内蔵された所定のプログラムに従い水の透明度
(水深)を算出するとともに、プログラムに従いセンサ
昇降装置3の制御部に対し、センサの下降、または引き
上げ命令を発する。透明度の演算方式には、センサ部1
を一定速度で連続的に下降させながら刻々の入力値を積
分演算する積分方式と、センサ部1を所定区分、例えば
25cmづつ階段状に下降させ、その深度における入力値
を用いて区分ごとの透過度を求めて積算演算する区分積
算方式とがある。このようにして求められた積分値また
は区分積算値があらかじめ設定された透明度に達したと
きの水深値が透明度として出力され、表示装置5により
表示され、レコーダに記録され、或いは遠隔の中央制御
機へ伝送される。
【0013】図4にプログラムの一実施例を示し、図5
にその作用説明図を示す。この実施例は、発光器と受光
器の間隙Sが25cmのセンサ部を用い、その下降区分Δ
xが25cmに設定されている。
【0014】図5(1)の状態で1回目の測定が実行さ
れ、そのときの減衰係数α1 が演算装置4に入力されて
水深X1 =25cmにおける受光強度Ix1 が算出され
て、レジスタIxに書き込まれる(17)。次に、セン
サ昇降装置の制御部にΔx=25cm下降命令が発せられ
てセンサ部1が水深25cmから50cmまで下降し(1
6)、図5(2)の状態で2回目の測定が実行され、そ
のときの減衰係数α2 が演算装置4に入力され、レジス
タに書き込まれていた前回の受光強度Ix1 が読み出さ
れて水深X2 =50cmにおける受光強度I12 が算出さ
れ、この値Ix2 は次の演算のためにレジスタIxに一
時記憶される(17)。このプロセスを繰り返し実行す
ることにより、センサ部1の水深が深まるとともにレジ
スタIxの内容が次第に増大してゆく。やがて、このレ
ジスタの値Ixが設定値H以上に達したと判断されると
(18)、センサ部1の下降(16)と演算(17)の
実行が終了し、そのときの水深値が透明度として表示さ
れる。
【0015】設定値Hは、従来のセッキ板の目視による
測定値と本発明の測定値とが一致するよう、多数の実測
データに基づいて定められる。一般に、この値Hは一定
値ではなく、透明度を表す水深の関数となる。透明度を
表す水深Xが深くなるほど水面から透視したときの光の
減衰度αが増大する傾向がある。この関係は近似的には
図8に示すような一次関数α=f(x)=Ax+Bで表
すことができる。本発明において、経験則によりこの定
数A,Bを決定し、設定値Hを求めた。
【0016】上記実施例は、送受光器間距離S=25c
m、測定深度ピッチP=25cmの場合について説明した
が、本発明は、S<Pとし、各測定深さにおける測定値
αiをサンプル値として透明度を近似演算して実施する
こともできる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、海、湖沼、ダムの透明
度を自動制御により無人的に測定することが可能とな
り、その結果、装置を設置しておけば、同一場所におけ
る透明度の時間的変化、季節的変化を無人的にデータ採
取することが可能となった。
【0018】また、経験則に基づいて演算プログラムを
構築しておけば、従来からの目視による数値と、何らの
補正を施すことなく直接対比できるデータを得ることが
できる。ちなみに、図6、図7に、琵琶湖の透明度が異
なる各所における、従来のセッキ板目視法と本発明によ
る測定結果の相関関係を示す。両データのサンプル数は
各80個、図6のデータは赤色可視光の発光器を使用
し、図7のものは赤外光の発光器を使用した点で相違し
ているが、いずれも、きわめて強い相関関係を示してい
る。コンピュータのデータ処理によれば、図6のデータ
の相関係数は0.966、図7のそれは0.922であ
って、この数値だけ比較すれば、赤色可視光を用いる方
がより従来法に近いデータが得られることを示してい
る。
【0019】本発明の特に注目すべき効果は、ある場所
の最終的透過度のみでなく、透過度の水深特性が得られ
ることである。例えば、透過度がきわめて低く1〜2m
の場合でも、透過の障害になっていた物が水面の浮遊物
であって、その下の水が高い透明度を示す場合があり、
或いは、水上から湖底が透視できないがその障害になっ
ている物が湖底を被うヘドロ層である場合がある。この
透過度の水深特性曲線は従来法では得られなかったもの
であって、今後の水質汚濁の改良、環境の美化に役立つ
だろう。図9に琵琶湖の野洲川河口において赤色可視光
の発光器を備えた本発明装置を用いて測定された水深特
性曲線を例示する。このデータにおいて、水深4m以上
で汚濁が急増していることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の実施例を示す図である。
【図2】は本発明のセンサ部1の実施例を示す図であ
る。
【図3】は本発明の制御用プログラムの概要を示すフロ
ーチャートである。
【図4】は本発明の制御用プログラムの一実施例を示す
フローチャートである。
【図5】は図4に示すプログラムの作用説明図である。
【図6】は本発明の試験データを示すグラフである。
【図7】は本発明の試験データを示すグラフである。
【図8】は本発明による透明度の設定値Hに関する経験
則を示すグラフである。
【図9】は本発明により得られた透明度の水深特性デー
タの一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・・センサ部 2・・・・ワイヤ 3・・・・センサ昇降装置 4・・・・演算装置 5・・・・表示装置 11・・・・第1のケーシング 12・・・・第2のケーシング 13・・・・スペーサ 14・・・・発光器 15・・・・受光器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 透明度測定方法および装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海、湖沼、ダム、河川
等の透明度測定方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より行われている透明度測定方法
は、直径30cmの白色円板いわゆるセッキ板を水中へ鉛
直方向に沈めてゆき、円板が見えなくなったときの水深
をもって透明度を表示している。
【0003】しかし、この方法は、天候、波の状態の影
響を受けるほか、個人差があるため、高精度の測定を行
うためには好天候で波の静かな時を選んで幾人かで測定
を行わねばならないので、多くの測定者と時間を要する
欠点があり、自動化になじまず、測定の無人化が不可能
であるなどの欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
従来のセッキ板を使用せず、測定者の視力に頼ることな
く、しかも従来の測定方法による透明度(水深)と対比
することができる新規な透明度測定装置の提供、並びに
測定方法の提供を解決課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の透明度測定装置は、投光器とその投光器の光
線を受光して電気信号に変換する受光器よりなるセンサ
部と、そのセンサ部を昇降させるセンサ昇降装置と、上
記センサ部からの電気出力に基づき透明度に相当する水
深を演算する演算装置を有することを特徴としている。
【0006】また、本発明の透明度測定方法は、上記セ
ンサ部を水面から鉛直方向に沈めながら、そのセンサ部
の出力値を所定深さごとに測定して透過度を積算演算
し、その透度の積算値が所定値に達したときの水深値
を透明度を表す水深値として出力することを特徴として
いる。
【0007】
【作用】図2に示すように投光器と受光器が相対向し、
その間の距離をS、投受光器間において光束消散が全く
無い場合、例えば真空中における受光器への入射強度を
Io、受光器への入射光の強度をI1 とすれば投受光器
間に存在する不透明物質による光の散乱、吸収等の大き
さに応じて受光器に入射される光の強度I1 は変化す
る。この不透明物質の介在に起因する減衰係数αは次式
により求められる。
【0008】
【数1】
【0009】水深0から所定深さごとに、好ましくは距
離Sごとに測定を繰り返し、その都度求められた係数α
を用いてその深度における受光強度Ii(i=1,2,3,‥
‥)を次式
【0010】
【数2】
【0011】により算出すれば、その測定の都度の減衰
係数αが初回と殆ど変化しないときでも算出されたその
深度における強度Iiは漸次低下してゆく。やがて、減
衰した強度Iiが従来法による目視限界に達したときの
水深すなわち従来法による透明度を表している。
【0012】この目視限界に達したときの強度Iiは、
従来法と本発明方法を異る透明度の同一場所、同一時刻
に並んで実施した多数のデータより、経験則として求め
ることができる。
【0013】
【実施例】図1に本発明装置の全体構成を示し、図2に
センサ部1の実施例を示す。センサ部1は、第1のケー
シング11、第2のケーシング12、両ケーシング間を
所定距離に保持する例えば4本の柱材よりなるスペーサ
13より成る。第1のケーシング11は重量物を内蔵し
て重錘の役目をすると共に、その上面中央部に第2のケ
ーシング12に向かって発光する発光器14を備えてい
る。
【0014】第2のケーシング12はその上面中央にワ
イヤ2が連結され、下面中央に受光量をそれに比例した
電気量に変換する受光器15、例えばホトダイオード、
ホトトランジスタが配設され、内部に、受光器15の出
力を増幅し、必要により変調処理、デジタル変換処理を
行う電子回路部が設けられている。発光器14として、
赤外光発光素子、赤色光発光素子などが用いられる。投
受光器間距離Sは10cmないし30cmが好ましく、試験
用装置としてS=25cmのものを用いた。
【0015】センサ昇降装置3は、センサ部1を垂下す
るワイヤ2の繰り出し量を制御することによりセンサ1
の水深を制御する。この送り量の制御は、例えばピンチ
ローラにより実施することができ、ローラ軸にエンコー
ダ等を取り付けることにより送り量を正確に計測するこ
とができる。
【0016】演算装置4は、センサ部1の出力値を入力
とし、内蔵された所定のプログラムに従い水の透明度
(水深)を算出するとともに、プログラムに従いセンサ
昇降装置3の制御部に対し、センサの下降、または引き
上げ命令を発する。透明度の演算方式には、センサ部1
を一定速度で連続的に下降させながら刻々の入力値を積
分演算する積分方式と、センサ部1を所定区分、例えば
25cmづつ階段状に下降させ、その深度における入力値
を用いて区分ごとの透過度を求めて積算演算する区分積
算方式とがある。このようにして求められた積分値また
は区分積算値があらかじめ設定された減衰度に達したと
きの水深値が透明度として出力され、表示装置5により
表示され、レコーダに記録され、或いは遠隔の中央制御
機へ伝送される。
【0017】図4にプログラムの一実施例を示し、図5
にその作用説明図を示す。この実施例は、発光器と受光
器の間隙Sが25cmのセンサ部を用い、その下降区分Δ
xが25cmに設定されている。
【0018】図5(1)の状態で1回目の測定が実行さ
れ、そのときの減衰係数α1 が演算装置4に入力されて
水深X1 =25cmにおける受光強度Ix1 が算出され
て、レジスタIxに書き込まれる(17)。次に、セン
サ昇降装置の制御部にΔx=25cm下降命令が発せられ
てセンサ部1が水深25cmから50cmまで下降し(1
6)、図5(2)の状態で2回目の測定が実行され、そ
のときの減衰係数α2 が演算装置4に入力され、レジス
タに書き込まれていた前回の受光強度Ix1 が読み出さ
れて水深X2 =50cmにおける受光強度Ix2 が算出さ
れ、この値Ix2 は次の演算のためにレジスタIxに一
時記憶される(17)。このプロセスを繰り返し実行す
ることにより、センサ部1の水深が深まるとともにレジ
スタIxの内容が次第に増大してゆく。やがて、このレ
ジスタの値Ixが設定値H以上に達したと判断されると
(18)、センサ部1の下降(16)と演算(17)の
実行が終了し、そのときの水深値が透明度として表示さ
れる。
【0019】設定値Hは、従来のセッキ板の目視による
測定値と本発明の測定値とが一致するよう、多数の実測
データに基づいて定められる。一般に、この値Hは一定
値ではなく、透明度を表す水深の関数となる。透明度を
表す水深Xが深くなるほど水面から透視したときの光の
減衰度αが増大する傾向がある。この関係は近似的には
図8に示すような一次関数α=f(x)=Ax+Bで表
すことができる。本発明において、経験則によりこの定
数A,Bを決定し、設定値Hを求めた。
【0020】上記実施例は、送受光器間距離S=25c
m、測定深度ピッチP=25cmの場合について説明した
が、本発明は、S<Pとし、各測定深さにおける測定値
αiをサンプル値として透明度を近似演算して実施する
こともできる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、海、湖沼、ダムの透明
度を自動制御により無人的に測定することが可能とな
り、その結果、装置を設置しておけば、同一場所におけ
る透明度の時間的変化、季節的変化を無人的にデータ採
取することが可能となった。
【0022】また、経験則に基づいて演算プログラムを
構築しておけば、従来からの目視による数値と、何らの
補正を施すことなく直接対比できるデータを得ることが
できる。ちなみに、図6、図7に、琵琶湖の透明度が異
なる各所における、従来のセッキ板目視法と本発明によ
る測定結果の相関関係を示す。両データのサンプル数は
各80個、図6のデータは赤色光の発光器を使用し、図
7のものは赤外光の発光器を使用した点で相違している
が、いずれも、きわめて強い相関関係を示している。コ
ンピュータのデータ処理によれば、図6のデータの相関
係数は0.966、図7のそれは0.922であって、
この数値だけ比較すれば、赤色可視光を用いる方がより
従来法に近いデータが得られることを示している。
【0023】本発明の特に注目すべき効果は、ある場所
の最終的透過度のみでなく、透過度の水深特性が得られ
ることである。例えば、透明度がきわめて低く1〜2m
の場合でも、透過の障害になっていた物が水面の浮遊物
であって、その下の水が高い透過度を示す場合があり、
或いは、水中のある水深で濁りとなって層を成している
が、上下の水は高い透過度を示す場合がある。こうした
場合でも本装置を使用すれば透過度の水深特性極線が得
られる。この透過度の水深特性曲線は従来法では得られ
なかったものであって、今後の水質汚濁の改良、環境の
美化に役立つだろう。図9に琵琶湖の野洲川河口におい
て赤色可視光の発光器を備えた本発明装置を用いて測定
された水深特性曲線を例示する。このデータにおいて、
水深4m以上で汚濁が急増していることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の実施例を示す図である。
【図2】は本発明のセンサ部1の実施例を示す図であ
る。
【図3】は本発明の制御用プログラムの概要を示すフロ
ーチャートである。
【図4】は本発明の制御用プログラムの一実施例を示す
フローチャートである。
【図5】は図4に示すプログラムの作用説明図である。
【図6】は本発明の試験データを示すグラフである。
【図7】は本発明の試験データを示すグラフである。
【図8】は本発明による透明度の設定値Hに関する経験
則を示すグラフである。
【図9】は本発明により得られた透過度の水深特性デー
タの一例を示すグラフである。
【符号の説明】 1・・・・センサ部 2・・・・ワイヤ 3・・・・センサ昇降装置 4・・・・演算装置 5・・・・表示装置 11・・・・第1のケーシング 12・・・・第2のケーシング 13・・・・スペーサ 14・・・・発光器 15・・・・受光器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤後 達也 滋賀県大津市におの浜4丁目7番5号 オ プテックス株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投光器とその投光器の光線を受光して電
    気信号に変換する受光器よりなるセンサ部と、そのセン
    サ部を昇降させるセンサ昇降装置と、上記センサ部から
    の電気出力に基づき透明度に相当する水深を演算する演
    算装置を有する透明度測定装置。
  2. 【請求項2】 上記センサ部が、重錘となる第1のケー
    シングと、その第1のケーシングの上方にある第2のケ
    ーシングと、水の流入流出を防げないで両ケーシングの
    間隔を一定に保つスペーサと、上記第1のケーシングの
    上面に配設された投光器と、上記第2のケーシングの下
    面に配設されて上記投光器の光線を受光して電気変換す
    る受光器より成ることを特徴とする、請求項1に記載の
    透明度測定装置。
  3. 【請求項3】 投光器と受光器とが所定距離を隔てて相
    対向しているセンサ部を、昇降装置を用いて水面から鉛
    直方向に沈めながら、上記受光器の受光強度に応じた電
    気信号を演算装置に導入し、その演算装置は上記投受光
    器間の透光度の積分または積算演算を実行し、その積分
    値または積算値があらかじめ定められた設定値に達した
    ときの水深値を透明度を表す水深値として出力する透明
    度測定方法。
  4. 【請求項4】 上記センサ部を上記センサ昇降装置によ
    り水面から鉛直方向に沈めながら、そのセンサ部の出力
    値を所定深さごとに測定して透明度を積算演算し、その
    透明度の積算値が所定値に達したときの水深値を透明度
    を表す水深値として出力する透明度測定方法。
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